JPH09257205A - 輻射型ボイラ装置および蒸気発生方法 - Google Patents

輻射型ボイラ装置および蒸気発生方法

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JPH09257205A
JPH09257205A JP6805696A JP6805696A JPH09257205A JP H09257205 A JPH09257205 A JP H09257205A JP 6805696 A JP6805696 A JP 6805696A JP 6805696 A JP6805696 A JP 6805696A JP H09257205 A JPH09257205 A JP H09257205A
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JP
Japan
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combustion
burner
exhaust gas
combustion chamber
boiler
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JP6805696A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Mitsui
達夫 三井
Haruo Tarui
晴夫 垂井
Nobuyuki Tsutsui
伸幸 筒井
Ryoichi Tanaka
良一 田中
Tsutomu Yasuda
力 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Nippon Furnace Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Nippon Furnace Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過熱蒸気の温度調節が容易で、しかも高効率
かつ低コストの輻射型ボイラ装置を提供する。 【解決手段】 ボイラ伝熱面を有する燃焼室21と、こ
の燃焼室21に設けられた燃焼装置と、この燃焼装置の
排ガス煙道45とを有する輻射型ボイラ装置において、
燃焼装置が、燃焼バーナとこの燃焼バーナへの空気導入
部に設けられた蓄熱型熱交換器を有する二系統の燃焼器
と、この二系統の燃焼器の燃焼排ガス出口を相互に連結
する連結管と、二系統の空気導入部にそれぞれ連結され
たガス配管と、このガス配管相互の連結部に設けられた
ライン切換手段とを備えたHRSバーナ22、23を有
すること。また、燃焼室21のボイラで発生した蒸気を
過熱するために、燃焼室21内に輻射過熱器24を、燃
焼装置の排ガス煙道45にダクトバーナ26および独立
の過熱器27を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輻射型ボイラ装置
および蒸気発生方法に係り、特に、高性能で、かつ低コ
ストを実現することができる輻射型ボイラ装置および蒸
気発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のボイラ装置を示す説明図
である。この装置は、燃焼室51と、該燃焼室51に設
けられた燃焼装置としての火炎バーナ59と、前記燃焼
室51で発生する排ガスの煙道に順次設けられた過熱器
52、ボイラ本体53、除塵器54および煙突55と、
復水器58で回収した復水を前記ボイラ本体53に供給
するポンプ56とから主として構成されており、57
は、例えば発電用のタービンである。復水器58で回収
された復水は、図示省略した給水とともにポンプ56に
よりボイラ本体53に導入され、ここで飽和蒸気となっ
た後、過熱器52に流入して過熱蒸気となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、燃焼装置として火炎バーナを用いていたため
に、燃焼室内で高温、かつ均一な火炎を形成することが
できず、伝熱効率が悪いという問題があった。また、燃
焼ガス温度を制御することが困難であるために、任意温
度の過熱蒸気を得ることができないという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、過熱蒸気の温度調節が容易で、しかも高効率か
つ低コストの輻射型ボイラ装置および蒸気発生方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)ボイラ伝熱面を有する燃焼室と、該燃焼室に設け
られた燃焼装置と、該燃焼装置の排ガス煙道とを有する
輻射型ボイラ装置において、前記燃焼装置が、燃焼バー
ナと該燃焼バーナへの空気導入部に設けられた蓄熱型熱
交換器を有する二系統の燃焼器と、該二系統の燃焼器の
燃焼排ガス出口を相互に連結する連結管と、前記二系統
の空気導入部にそれぞれ連結されたガス配管と、該ガス
配管相互の連結部に設けられたライン切換手段とを備え
たバーナ装置を有することを特徴とする輻射型ボイラ装
置。
【0006】(2)前記燃焼室内に輻射過熱器を設けた
ことを特徴とする上記(1)に記載の輻射型ボイラ装
置。 (3)前記燃焼装置の排ガス煙道に順次ダクトバーナお
よび過熱器を設けたことを特徴とする上記(1)または
(2)に記載の輻射型ボイラ装置。 (4)前記燃焼室内に輻射再熱器を設けたことを特徴と
する上記(1)〜(3)の何れかに記載の輻射型ボイラ
装置。
【0007】(5)上記(1)記載の輻射型ボイラ装置
による蒸気発生方法において、前記バーナ装置の二系統
の燃焼器のうちの一系統の燃焼器の燃焼バーナを燃焼さ
せたときに発生する燃焼排ガスを他系統の燃焼器の蓄熱
型熱交換器に流通させて該燃焼排ガスが有する熱量を回
収して蓄積し、一方、他系統の燃焼器の燃焼バーナを燃
焼させたときに発生する燃焼排ガスを前記一系統の燃焼
器の蓄熱型熱交換器に流通させて熱量を回収して蓄積
し、前記ライン切換手段により上記操作を順次繰り返し
て燃焼中のバーナの燃焼排ガスが有する熱量を燃焼休止
中の燃焼器の蓄熱型熱交換器に蓄えて次に燃焼する際の
燃焼用空気の加熱源とする燃焼を行い、発生する燃焼ガ
スによって前記ボイラ伝熱面を加熱して蒸気を発生させ
ることを特徴とする蒸気発生方法。
【0008】(6)前記燃焼室のボイラで発生した蒸気
を、燃焼室内に設けられた輻射過熱器に導入して過熱す
るとともに、前記バーナ装置の熱発生量を調節して燃焼
室内に複数の温度ゾーンを形成し、該温度ゾーンの温度
を制御して前記輻射過熱器における過熱蒸気の熱吸収量
を調整することを特徴とする上記(5)記載の蒸気発生
方法。 (7)前記燃焼室のボイラで発生した蒸気を、燃焼装置
の排ガス煙道に設けられた過熱器に導入し、該過熱器の
上流側に設けたダクトバーナによって加熱された排ガス
と熱交換して過熱するとともに、前記ダクトバーナの発
熱量を制御して排ガス煙道の過熱器における過熱蒸気の
熱吸収量を調整することを特徴とする上記(5)記載の
蒸気発生方法。
【0009】(8)前記燃焼室のボイラで発生した蒸気
を、上記(7)記載の排ガス煙道過熱器に導入して過熱
したのち、該過熱蒸気を前記燃焼室内に設けられた輻射
過熱器に導入してさらに過熱することを特徴とする上記
(6)に記載の蒸気発生方法。 (9)仕事を終えた蒸気を、燃焼室内に設けられた輻射
再熱器に導入して再熱するとともに、前記燃焼室に設け
られたバーナ装置の熱発生量を調節して燃焼室内に複数
の温度ゾーンを形成し、該温度ゾーンの温度を制御して
前記輻射再熱器における再熱蒸気の熱吸収量を調整する
ことを特徴とする上記(5)〜(8)の何れかに記載の
蒸気発生方法。
【0010】本発明において、輻射型ボイラ装置の燃焼
装置が、燃焼バーナと該燃焼バーナへの空気導入部に設
けられた蓄熱型熱交換器(以下、単に蓄熱器ともいう)
を有する二系統の燃焼器と、該二系統の燃焼器の燃焼排
ガス出口を相互に連結する連結管と、前記二系統の空気
導入部にそれぞれ連結されたガス配管相互の連結部に設
けられたライン切換手段とを備えたバーナ装置であっ
て、該バーナ装置の二系統の燃焼器のうちの一系統の燃
焼器の燃焼バーナを燃焼させたときに発生する燃焼排ガ
スを他系統の燃焼器の蓄熱器に流通させて該燃焼排ガス
が有する熱量を回収して蓄積し、一方、他系統の燃焼器
の燃焼バーナを燃焼させたときに発生する燃焼排ガスを
前記一系統の燃焼器の蓄熱器に流通させてその熱量を回
収して蓄積し、前記ライン切換手段により上記操作を順
次繰り返して燃焼中のバーナの燃焼排ガスが有する熱量
を燃焼休止中の燃焼器の蓄熱器に蓄えて次に燃焼する際
の燃焼用空気の加熱源とするバーナ装置(以下、高速切
替式蓄熱型燃焼器またはHigh-cycle Regenerative Syst
emといい、単に、HRSバーナともいう)を有すること
により、ボイラ燃焼室での伝熱面積負荷を均一化できる
ことから、燃焼室熱発生率が、例えば従来の1.5〜
2.0倍以上となり、熱効率が向上する。また高伝熱面
熱負荷燃焼により燃焼室伝熱面積を最大限に利用できる
ので、例えば燃焼室ボイラにおける蒸気発生量が大幅に
増加する。さらに、ボイラ燃焼室出口排ガスがHRSバ
ーナの蓄熱器により、適切な温度まで冷却されるので、
ボイラ本体としては対流蒸発管部(対流伝熱部)が省略
できる。従って、ボイラ本体構造が非常にコンパクトと
なり、総重量が低減され、ボイラのスケールアップが容
易となる。
【0011】図1は、本発明に用いられる代表的なHR
Sバーナの説明図である。このHRSバーナは、高速切
替式燃焼器と蓄熱型熱交換器を組み合わせた燃焼器であ
り、燃焼バーナ4または5と、該燃焼バーナへの空気導
入部に設けられた蓄熱器2または3をそれぞれ有する二
系統の燃焼器6および7と、該二系統の燃焼器6および
7の燃焼排ガス出口を相互に連結する連結管としての伝
熱部1と、前記二系統の空気導入部にそれぞれ連結され
たガス配管としての連結管10または11と、該連結管
10および11の連結部に設けられたライン切換手段と
しての四方バルブ9とから主として構成されている。8
は空気配管、12は燃焼用空気、13は燃料、14は燃
焼排ガスである。
【0012】このような構成において、HRSバーナに
よる燃焼は次のように行われる。すなわち、第一系統の
燃焼器6の燃焼バーナ4に供給された燃料13は、空気
配管8、四方バルブ9および連結管10を経て流入し、
蓄熱器2で所定温度に加熱された燃焼用空気12と混合
して燃焼し、このとき発生する、例えば1200℃の燃
焼排ガス14は、伝熱部1を加熱したのち該伝熱部1の
内壁に沿って流れて休止中の燃焼器7に流入し、蓄熱器
3に熱を与えて、例えば150℃の低温排ガスとなって
連結管11、四方バルブ9を経て系外に排出される。
【0013】一方、第二系統の燃焼器7の燃焼バーナ5
が稼働するときは、前記四方バルブ9が切り換えられ、
燃焼バーナ5に供給された燃料13は、空気配管8、四
方バルブ9および連結管11を経て第2系統の燃焼器7
に流入し、前記第1系統の燃焼器の燃焼によって熱量を
蓄積した蓄熱器3で所定温度、例えば1000℃まで加
熱された燃焼用空気12と混合して燃焼する。このとき
発生する燃焼排ガス14は伝熱部1を加熱したのち該伝
熱部1の内壁に沿って前記第1の燃焼器6に向かって流
れ、燃焼器6の蓄熱体2を加熱した後、連結管10、四
方バルブ9を経て系外に排出される。以下、四方バルブ
9により所定のインターバル、例えば20〜30秒間隔
で第一系統の燃焼器6と第二系統の燃焼器7の燃焼が切
り換えられる。
【0014】HRSバーナは、排ガスと燃焼用空気の流
れが短い周期、例えば60秒以内で切り換えられ、一方
の燃焼器の燃焼によって発生する燃焼排ガスが有する熱
量を他方の燃焼器の蓄熱器に蓄え、これを前記他方の燃
焼器の燃焼時に用いる燃焼用空気の加熱源として使用す
ることができる。すなわちHRSバーナは、高温予熱空
気による燃焼方式を実現することができるので、高負荷
燃焼でありながら、非常に均一で高温の火炎を形成する
ことができ、高伝熱面積負荷燃焼が可能となる。また、
高温燃焼が可能となるので、比較的低品質の燃料も利用
できる。蓄熱器は、例えばセラミックスハニカムで構成
される。
【0015】本発明において、燃焼室内に設けられる過
熱器、排ガス煙道に設けられるバーナ、過熱器、エコノ
マイザおよび空気予熱器は、特に限定されるものではな
く、公知のものが使用される。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例によりさら
に詳細に説明する。図2は、本発明の一実施例を示すH
RSバーナを適用した輻射型ボイラ装置の系統を示す図
である。図においてこの装置は、ボイラ伝熱面を有する
輻射型のボイラ燃焼室21と、該燃焼室21に設けられ
た燃焼装置としてのHRSバーナと、該HRSバーナの
排ガス煙道45とを有し、前記HRSバーナは第1系列
22と第2系列23とに別れている。またこの装置は、
燃焼室21内に設けられた輻射型過熱器24と、前記2
系統のHRSバーナ22、23と押込通風器33および
排ガス煙道45とをそれぞれ連結する連結管41〜44
と、該連結管41〜44の連結部に設けられた切替弁2
5と、前記燃焼排ガス煙道45に順次設けられたダクト
バーナ(熱風炉)26、過熱器(独立過熱器)27、エ
コノマイザ28、空気予熱器29、排ガス処理装置3
0、誘引通風機31および煙突32と、前記空気予熱器
29に空気48を供給する押込通風機34と、エコノマ
イザ28に給水加熱器35を介して水47を供給するボ
イラ給水ポンプ36と、前記エコノマイザ28とボイラ
燃焼室21の水冷管とを連結する配管に設けられたボイ
ラドラム37とを有している。
【0017】このような構成において、燃料38が供給
された第1系列のHRSバーナ22および第2系列のH
RSバーナ23において、それぞれ前記図1で説明した
ような、一方のバーナを燃焼させたときに発生する、例
えば1200℃の燃焼排ガスを他方の蓄熱器に流通して
該燃焼排ガスが有する熱量を回収して蓄積し、一方、他
方の燃焼バーナを燃焼させたときに発生する、例えば1
200℃の燃焼排ガスを前記一方の蓄熱器に流通してそ
の熱量を回収して蓄積し、これを切替器により順次繰り
返して燃焼中のバーナの燃焼排ガスが有する熱量を燃焼
休止中の燃焼器の蓄熱器に蓄えて次に燃焼する際の燃焼
用空気を、例えば1000℃まで加熱する加熱源とする
燃焼が、例えば20〜30秒間隔で繰り返され、ボイラ
伝熱面が加熱される。このとき、蓄熱器で熱を回収され
た燃焼排ガスは、例えば150℃まで冷却される。
【0018】ボイラ給水ポンプ36から吐出された給水
47は、給水加熱器35を経てエコノマイザ28で、例
えば270℃まで加熱され、ボイラドラム37を経て燃
焼室21の水冷管に流入し、前記ボイラ伝熱面を介して
加熱されて、例えば330℃の蒸気となる。発生した蒸
気46は、ボイラドラム37を経て気水分離したのち前
記排ガス煙道45に設けられた独立過熱器27に流入し
て過熱され、例えば450℃の過熱蒸気となる。この過
熱蒸気は、次いで前記燃焼室21に設けられた輻射過熱
器24に流入してさらに過熱されて、例えば540℃の
過熱蒸気となる。このときHRSバーナの発熱量を制御
してボイラ燃焼室内に複数の温度ゾーンを形成する燃焼
室Zone Control方式により、輻射過熱器24における過
熱蒸気の熱吸収量が調節され、過熱蒸気温度が調整され
る。発生した過熱蒸気は、例えば蒸気タービンへ供給さ
れて発電に供される。HRSバーナ22および23へ供
給される燃焼用空気39と、HRSバーナ22および2
3から排ガス煙道45に排出される燃焼排ガス40の切
り替えは連結管41〜44の連結部に設けられた切替弁
25によって行われる。
【0019】一方、排ガス煙道45に排出された燃焼排
ガス40は、ダクトバーナ26の燃焼により、例えば9
70℃に再加熱(リバーニング)されたのち、後流の独
立過熱器27に流入し、ここで前記ボイラドラム37を
経て流入する発生蒸気46に熱を与えて、例えば450
℃となった後、後流のエコノマイザ28に流入し、ここ
で給水加熱器35を介して導入される給水に熱を与え
て、例えば200℃となり、その後、空気予熱器29に
流入し、ここで押込通風器34から供給され、前記ダク
トバーナに送られる燃焼用空気48を加熱してさらに熱
回収されたのち、例えば165℃の排ガスとなって後流
の排ガス処理装置30に流入し、ここで排ガス中の、例
えばダストまたは有害成分が除去された後、誘引通風機
31を経て煙突32から浄化排ガスとして大気に放出さ
れる。
【0020】本実施例によれば、燃焼装置として複数の
HRSバーナ22、23を用いたことにより、各HRS
バーナの発熱量を制御してボイラ燃焼室内に複数の温度
ゾーンを形成する、いわゆる燃焼室Zone Control方式を
実現することができるので、ボイラ燃焼室21の燃焼ガ
ス温度分布を制御して輻射過熱器24の熱吸収量を調整
することにより、過熱器出口蒸気温度を任意に調節する
ことができる。また、排ガス煙道45に設けられたダク
トバーナ26および独立過熱器27の採用により、前記
ダクトバーナ26の発熱量を制御することにより、独立
過熱器27の出口過熱蒸気温度を調整することもでき
る。このように、本実施例においては、輻射過熱器24
と独立過熱器27の組み合わせにより、該過熱器24お
よび27における受熱量を調整して過熱蒸気温度を任意
に、かつ正確にコントロールすることができる。
【0021】本実施例によれば、ボイラ燃焼室21の燃
焼装置としてHRSバーナを用いたことにより、ボイラ
燃焼室21の水冷管に対する伝熱面熱負荷が高くなり、
また排ガス煙道45に、ダクトバーナ26および独立過
熱器27を設けたことにより、燃焼排ガスが、ダクトバ
ーナで再加熱(いわゆるリバーニング)されることによ
り、プラント全体の熱効率が大幅に改善されてボイラ効
率が著しく向上する。従って、ボイラ本体のコンパクト
化およびコストダウンが図れる。
【0022】また、本実施例によれば、HRSバーナの
採用により低NOx燃焼が可能となる。本実施例におい
て、燃焼室21内のボイラで発生した蒸気を直接輻射過
熱器24に導入して過熱蒸気とする構成にすることもで
きる。 実施例2 次に本発明の他の実施例を説明する。図3は、本発明の
他の実施例であるHRSバーナ適用輻射ボイラ装置の説
明図である。この装置は、図2のボイラ燃焼室21に設
けられた輻射過熱器24を省略したものであり、燃焼室
Zone Control方式を行わない簡略装置である。
【0023】本実施例によっても、ボイラ燃焼室21の
水冷管に対する伝熱面熱負荷が高くなり、燃焼排ガス
が、ダクトバーナで再加熱(いわゆるリバーニング)さ
れることにより、プラント全体の熱効率が大幅に改善さ
れてボイラ効率が著しく向上する。 実施例3 図4は、本発明の別の実施例を示す説明図である。この
装置は、図2の装置のボイラ燃焼室21内にさらに輻射
再熱器49を設けたものであり、例えば高圧タービンか
ら排出される蒸気を再度過熱することができる。この装
置においては、過熱蒸気温度制御は主として排ガス煙道
45に設けられた独立過熱器27での受熱量を調整する
ことにより、また再熱蒸気温度制御は主として前述した
燃焼室Zone Control方式により輻射再熱器49における
再熱蒸気の熱吸収量を調節することにより行われる。
【0024】本実施例によれば、上記第1の実施例の効
果に加え、排ガス煙道の過熱器27の作用と、HRSバ
ーナによる燃焼室Zone Control方式の採用とにより、過
熱蒸気温度と再熱蒸気温度を独立に、かつ並行して任意
に調整することができる。
【0025】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、輻
射型ボイラ装置の燃焼装置が、HRSバーナを有するこ
とにより、ボイラ燃焼室における伝熱面積熱負荷が均一
となり、燃焼室における熱発生率が向上するとともに、
低NOx燃焼が可能となる。本願の請求項2記載の発明
によれば、HRSバーナを有する燃焼室に輻射過熱器を
設けたことにより、上記発明の効果に加え、各HRSバ
ーナの発熱量を制御してボイラ燃焼室内に複数の温度ゾ
ーンを形成し、これによって前記輻射過熱器の熱吸収量
を制御する、いわゆる燃焼室Zone Control方式により、
過熱蒸気温度を制御することができる。
【0026】本願の請求項3記載の発明によれば、前記
HRSバーナの排ガス煙道にダクトバーナおよび独立の
過熱器を設けたことにより、上記発明の効果に加え、例
えば前記燃焼室内の輻射過熱器と排ガス煙道内に設けら
れた独立の過熱器との相互作用により、過熱蒸気温度を
より正確に制御することができる。本願の請求項4記載
の発明によれば、HRSバーナを有する燃焼室に輻射再
熱器を設けたことにより、上記発明の効果に加え、各H
RSバーナの発熱量を制御してボイラ燃焼室内に複数の
温度ゾーンを形成し、これによって前記輻射再熱器の熱
吸収量を制御する、いわゆる燃焼室Zone Control方式に
より、再熱蒸気温度を制御することができる。
【0027】本願の請求項5記載の発明によれば、燃焼
装置としてHRSバーナを用いて燃焼中のバーナの燃焼
排ガスが有する熱量を燃焼休止中の燃焼器の蓄熱器に蓄
えて次に燃焼する際の燃焼用空気の加熱源とする燃焼を
行い、発生する燃焼ガスによってボイラ伝熱面を加熱し
て蒸気を発生させるようにしたことにより、ボイラ燃焼
室における伝熱面積熱負荷が均一となり、燃焼室におけ
る熱発生率が向上するとともに、低NOx燃焼が可能と
なる。
【0028】本願の請求項6記載の発明によれば、燃焼
室ボイラで発生した蒸気を、燃焼室内に設けられた輻射
過熱器に導入して過熱するとともに、前記燃焼器の熱発
生量を調節して燃焼室内に複数の温度ゾーンを形成し、
該温度ゾーンの温度を制御して輻射過熱器における過熱
蒸気の熱吸収量を調整することにより、上記発明の効果
に加え、任意温度の過熱蒸気を得ることができる。
【0029】本願の請求項7記載の発明によれば、燃焼
室ボイラで発生した蒸気を、燃焼器の排ガス煙道に設け
られた過熱器に導入してその前流に設けたダクトバーナ
によって加熱された蒸気と熱交換して過熱するととも
に、前記ダクトバーナの発熱量を制御して前記排ガス煙
道の独立の過熱器における過熱蒸気の熱吸収量を調整す
ることにより、上記発明の効果に加え、任意温度の過熱
蒸気を得ることができる。
【0030】本願の請求項8記載の発明によれば、燃焼
室のボイラで発生した蒸気を排ガス煙道の独立の過熱器
で過熱した後、燃焼室に設けられた輻射過熱器に導入し
てさらに過熱することにより、上記発明の効果に加え、
排ガス煙道の独立の過熱器と燃焼室内の輻射過熱器との
組み合わせにより、過熱蒸気温度をより正確に調節する
ことができる。
【0031】本願の請求項9記載の発明によれば、前記
燃焼室内に輻射再熱器を設け、仕事を終えた蒸気を輻射
再熱器に導入して再熱蒸気とするとともに、前記燃焼室
に設けられた燃焼器の熱発生量を調節して燃焼室内に複
数の温度ゾーンを形成し、該温度ゾーンの温度を制御し
て輻射再熱器における再熱蒸気の熱吸収量を調整するこ
とにより、上記発明の効果に加え、任意温度の再熱蒸気
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる高速切替式蓄熱型燃焼器
(HRSバーナ)の説明図。
【図2】本発明の一実施例である輻射型ボイラ装置を示
す説明図。
【図3】本発明の他の実施例を示す説明図。
【図4】本発明の別の実施例を示す説明図。
【図5】従来技術を示す説明図。
【符号の説明】
1…伝熱部、2、3…蓄熱器、4、5…燃焼バーナ、6
…第一系統燃焼器、7…第二系統燃焼器、8…空気配
管、9…四方バルブ、10、11…連結管、12…燃焼
用空気、13…燃料、14…燃焼排ガス、21…ボイラ
燃焼室、22…第1系列HRSバーナ、23…第2系列
HRSバーナ、24…輻射過熱器、25…切替弁、26
…ダクトバーナ、27…過熱器(独立過熱器)、28…
エコノマイザ、29…空気予熱器、30…排ガス処理装
置、31…誘引通風機、32…煙突、33、34…押込
通風機、35…給水加熱器、36…ボイラ給水ポンプ、
37…ボイラドラム、38…燃料、39…燃焼用空気、
40…燃焼排ガス、41〜44…連結管、45…排ガス
煙道、46…発生蒸気、47…給水、48…燃焼用空
気、49…輻射再熱器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 伸幸 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 保田 力 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ伝熱面を有する燃焼室と、該燃焼
    室に設けられた燃焼装置と、該燃焼装置の排ガス煙道と
    を有する輻射型ボイラ装置において、前記燃焼装置が、
    燃焼バーナと該燃焼バーナへの空気導入部に設けられた
    蓄熱型熱交換器を有する二系統の燃焼器と、該二系統の
    燃焼器の燃焼排ガス出口を相互に連結する連結管と、前
    記二系統の空気導入部にそれぞれ連結されたガス配管
    と、該ガス配管相互の連結部に設けられたライン切換手
    段とを備えたバーナ装置を有することを特徴とする輻射
    型ボイラ装置。
  2. 【請求項2】 前記燃焼室内に輻射過熱器を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の輻射型ボイラ装置。
  3. 【請求項3】 前記燃焼装置の排ガス煙道に順次ダクト
    バーナおよび過熱器を設けたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の輻射型ボイラ装置。
  4. 【請求項4】 前記燃焼室内に輻射再熱器を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の輻射型ボイ
    ラ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の輻射型ボイラ装置による
    蒸気発生方法において、前記バーナ装置の二系統の燃焼
    器のうちの一系統の燃焼器の燃焼バーナを燃焼させたと
    きに発生する燃焼排ガスを他系統の燃焼器の蓄熱型熱交
    換器に流通させて該燃焼排ガスが有する熱量を回収して
    蓄積し、一方、他系統の燃焼器の燃焼バーナを燃焼させ
    たときに発生する燃焼排ガスを前記一系統の燃焼器の蓄
    熱型熱交換器に流通させて熱量を回収して蓄積し、前記
    ライン切換手段により上記操作を順次繰り返して燃焼中
    のバーナの燃焼排ガスが有する熱量を燃焼休止中の燃焼
    器の蓄熱型熱交換器に蓄えて次に燃焼する際の燃焼用空
    気の加熱源とする燃焼を行い、発生する燃焼ガスによっ
    て前記ボイラ伝熱面を加熱して蒸気を発生させることを
    特徴とする蒸気発生方法。
  6. 【請求項6】 前記燃焼室のボイラで発生した蒸気を、
    燃焼室内に設けられた輻射過熱器に導入して過熱すると
    ともに、前記バーナ装置の熱発生量を調節して燃焼室内
    に複数の温度ゾーンを形成し、該温度ゾーンの温度を制
    御して前記輻射過熱器における過熱蒸気の熱吸収量を調
    整することを特徴とする請求項5記載の蒸気発生方法。
  7. 【請求項7】 前記燃焼室のボイラで発生した蒸気を、
    燃焼装置の排ガス煙道に設けられた過熱器に導入し、該
    過熱器の上流側に設けたダクトバーナによって加熱され
    た排ガスと熱交換して過熱するとともに、前記ダクトバ
    ーナの発熱量を制御して排ガス煙道の過熱器における過
    熱蒸気の熱吸収量を調整することを特徴とする請求項5
    記載の蒸気発生方法。
  8. 【請求項8】 前記燃焼室のボイラで発生した蒸気を、
    請求項7記載の排ガス煙道過熱器に導入して過熱したの
    ち、該過熱蒸気を前記燃焼室内に設けられた輻射過熱器
    に導入してさらに過熱することを特徴とする請求項6記
    載の蒸気発生方法。
  9. 【請求項9】 仕事を終えた蒸気を、燃焼室内に設けら
    れた輻射再熱器に導入して再熱するとともに、前記燃焼
    室に設けられたバーナ装置の熱発生量を調節して燃焼室
    内に複数の温度ゾーンを形成し、該温度ゾーンの温度を
    制御して前記輻射再熱器における再熱蒸気の熱吸収量を
    調整することを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載
    の蒸気発生方法。
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