JPH09257204A - ボイラ - Google Patents

ボイラ

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Publication number
JPH09257204A
JPH09257204A JP9362396A JP9362396A JPH09257204A JP H09257204 A JPH09257204 A JP H09257204A JP 9362396 A JP9362396 A JP 9362396A JP 9362396 A JP9362396 A JP 9362396A JP H09257204 A JPH09257204 A JP H09257204A
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JP
Japan
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heat transfer
transfer tube
header
transfer tubes
boiler
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Application number
JP9362396A
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English (en)
Inventor
Hideo Tasaka
秀雄 田坂
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09257204A publication Critical patent/JPH09257204A/ja
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Abstract

(57)【要約】 簡単な構成で小型、高効率のボイラを提供すること。 【解決手段】 上下に配置した上部ヘッダ10、及び下
部ヘッダ11と、この間に配置される複数の伝熱管12
とからなり、前記複数の伝熱管12を、上端部を上部ヘ
ッダ10の一方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッ
ダ11の他方の側部に接続したものと、上端部を上部ヘ
ッダ10の他方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッ
ダ11の一方の側部に接続したものとを、交互に配置す
ることによって、各伝熱管12を交叉状態で配置し、こ
の交叉部13の下方の空間を燃焼室16とし、交叉部1
3の左右両外側の空間を前記燃焼室16と連通する第1
接触伝熱部17とし、前記交叉部13の上方空間を前記
第1接触伝熱部17と連通する第2接触伝熱部18とし
た構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボイラに関する
ものである。尚、この発明において「ボイラ」とは、廃
油、ゴミ等の廃棄物を燃料とし、蒸気や温水を得る焼却
装置も含む概念である。また、この「ボイラ」における
形式は、貫流ボイラ,自然循環式水管ボイラ,強制循環
式水管ボイラ等の水管ボイラであり、特に、多数の伝熱
管を備えた多管式の水管ボイラである。ボイラ、特に、
固形物、固体燃料を燃焼させるのに適したボイラ、熱回
収型焼却装置もボイラとして含む。要するに燃焼室と接
触伝熱部を積み上げ式に配置したものに適用されるもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、工場等で廃油やその他の廃棄物
を処理する焼却装置では、その焼却熱を有効利用するた
めに、ボイラを組込み、温水や蒸気を得るようにしたも
のが広く使用されている。例えば、特開昭57−134
614号公報に開示されるように、焼却炉における燃焼
室の室壁を伝熱管で構成し、燃焼熱を直接的に伝熱管内
の水に作用させることにより、蒸気や温水を得るように
したものがある。このボイラは、図6(a),(b) に示すよ
うに、燃焼室1の左右側壁を形成している伝熱管2をそ
の上下方向の中間部で中央寄りに折り曲げることにより
燃焼室1の天井壁3に形成し、左右から折り曲げられて
きた伝熱管2を接触させる状態で上向きに配管して蒸気
集合管4に連通させ、左右から折り曲げられてきた伝熱
管2の上側を高温ガス排出路5に形成している。更に、
前記天井壁3を形成している伝熱管2部分の当接部に耐
火材6を配置して、燃焼室1内の高温ガスが直接高温ガ
ス排出路5に抜けないようにしている。
【0003】ところで、前記従来のボイラでは、燃焼室
1の左右側壁を形成する伝熱管2の中程を、互いに突合
せるように各伝熱管2を4ヶ所折曲しており、更に、こ
の伝熱管2の中程の部分は対向する伝熱管2と突き合わ
せるように近接させてそのまま上方に延びる立上り部分
7を形成している。そのため、燃焼室1の高さと高温ガ
ス排出路5の高さを確保し、所定の燃焼室容積や伝熱面
面積、ガス流路を確保しようとすると設備高さが高くな
る。更に、前述の立上り部分7では、高温ガス排出路5
に面する側は伝熱に寄与するが、伝熱管2同士が対向す
る側は、高温ガスに接すること無く、この部分では全く
伝熱に寄与しない点で、熱効率の向上を阻害している。
更に、このように伝熱管2に折曲部分が多いと、伝熱管
2内を通過する水や蒸気の抵抗となるため、伝熱管2内
部の水(缶水)の循環を阻害し、伝熱面の腐食や膨出等
の問題を生じる。更に、貫流式のボイラでは、この通過
抵抗の増加は、伝熱管2内の水位の低下を招くため、伝
熱管2上部が過熱の危険性に晒されるという問題もあ
る。また、このように折曲部が多いと、給水中に含まれ
る不純物が釜泥やスケールとなって堆積し易く、この堆
積により、伝熱が阻害されるとともに、前記の通過抵抗
の問題が著しくなる。また、燃焼室1の天井壁3におけ
る左右の伝熱管2の接当部分、即ち前記立上り部分7の
下部は、末広がり状になっているから、耐火材6が落下
しやすく、耐久性に問題がある。更に、前記のように設
備高さが増加する上、燃焼室1の長手方向に沿って、重
量物である耐火材6が配置されていることから、その運
搬が面倒になるという問題もある。特に、このようなボ
イラにおいて、設備高さの増加は、道路運送法等の規制
により、小型で、小容量のものしか移送することができ
なるという問題を生じる。また、前記多数の伝熱管2を
それぞれ4ヶ所、或はそれ以上折り曲げ成形する必要が
あって、加工工数が多く、製作コストが高くなるという
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、簡単な構成で小型、高効率のボイラを提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上下に配置
した上部ヘッダ、及び下部ヘッダと、この間に配置され
る複数の伝熱管とからなり、前記複数の伝熱管を、上端
部を上部ヘッダの一方の側部に接続し、かつ下端部を下
部ヘッダの他方の側部に接続したものと、上端部を上部
ヘッダの他方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッダ
の一方の側部に接続したものとを、交互に配置すること
によって、各伝熱管を交叉状態で配置し、この交叉部の
下方の空間を燃焼室とし、交叉部の左右両外側の空間を
前記燃焼室と連通する第1接触伝熱部とし、前記交叉部
の上方空間を前記第1接触伝熱部と連通する第2接触伝
熱部とした構成により、上述の課題を解決する。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明は、上下のヘッダ間に複
数の伝熱管を接続してなるボイラにおいて実現され、特
に、この伝熱管によって燃焼室、接触伝熱部を区画形成
するボイラにおいて実現される。従って、このボイラ
は、基本的には、多管式の水管ボイラの形態をとる。要
するに燃焼室と接触伝熱部を伝熱管で区画して形成する
ものに適用されるものである。また、ここでいうボイラ
とは、ボイラとしての機能、即ち蒸気や温水の発生機能
を備えたものすべてを含む概念であり、前述した蒸気発
生機能を備えた焼却炉も含む概念である。
【0007】この発明の実施の形態は、上下に配置した
上部ヘッダ、及び下部ヘッダ間に配置される複数の伝熱
管を、上端部を上部ヘッダの一方の側部に接続し、かつ
下端部を下部ヘッダの他方の側部に接続したものと、上
端部を上部ヘッダの他方の側部に接続し、かつ下端部を
下部ヘッダの一方の側部に接続したものとを、交互に配
置することによって、前記各伝熱管を交叉状態で配置
し、この交叉部の下方の空間を燃焼室とし、交叉部の両
外側の空間を接触伝熱部とし、前記交叉部の上方空間を
前記接触伝熱部と連通する第2接触伝熱部とした構成で
ある。
【0008】このように、複数の伝熱管を交叉させて組
合せることによって、燃焼室や、接触伝熱部を構成する
と、伝熱に寄与しない従来のような立上り部を形成する
こと無く、伝熱管のほとんどの部分を伝熱に寄与させる
ことができるため、ボイラ設備の高さの低減化が図れる
とともに、熱効率の改善を達成する。また、この交叉部
の伝熱管の角度によって接触伝熱部と燃焼室の容積を決
定できるため、設計並びに製作が容易である。また、各
伝熱管は交叉状の配列であり、上下部の各ヘッダの対向
する側を筋交い状に連結しているため、熱応力的にも機
械的にも強度が高いものである。更に、従来のようにヘ
ッダの左右から伸びる伝熱管の中央を近接させるように
折曲したものに比べて、伝熱管を折曲加工する箇所が大
幅に減少するため、この点でも低コスト化を達成でき
る。更に、伝熱管の折曲箇所が減少するため、伝熱管内
を通過する水や蒸気の抵抗が少なくなり、伝熱管内部の
水(缶水)の循環が良好に行なわれることになる。従っ
て、缶水の循環不良に起因する伝熱面の腐食や膨出等の
問題や、伝熱管内の水位の低下による伝熱管上部の過熱
の問題も回避できることになる。更に、このように折曲
箇所が少なくなることにより、前記の釜泥やスケール等
の堆積の問題も回避できる。
【0009】ここで、前記上部、下部ヘッダは、箱型や
管型、円環状、U字型形状等、両側に伝熱管の下端部を
接続し得るものであればよく、また、上下のヘッダを同
じ形状のものとする必要はない。即ち、この発明のボイ
ラにおいては、上下のヘッダを連結する伝熱管を、略X
字状に交叉させて形成することにより、燃焼室とこの燃
焼室に連通する熱ガス通路としての接触伝熱部を備えた
ものである。また、前記の伝熱管を交互に配置すると
は、上端部を上部ヘッダの一方の側部に接続し、かつ下
端部を下部ヘッダの他方の側部に接続した伝熱管と、上
端部を上部ヘッダの他方の側部に接続し、かつ下端部を
下部ヘッダの一方の側部に接続した伝熱管とを一本ずつ
交互に配置する場合の他、2本、3本等適宜の本数づつ
交互に配置する場合、更に、交互に交叉させる本数が適
宜異なる場合も含む。
【0010】尚、この発明において、交叉させて配置し
た伝熱管の底部、側部や頂部は、周知の隔壁によって閉
鎖することによって、それぞれ燃焼室、第1接触伝熱
部、第2接触伝熱部を構成するものである。この隔壁と
しては、耐火物を施工する他、これらの伝熱管とは別の
伝熱管壁を利用し、この発明の交叉させた伝熱管とこの
伝熱管壁とによって前記の燃焼室、第1接触伝熱部、第
2接触伝熱部等を外部と区画して構成するものである。
ここで、前記燃焼室は、燃焼手段によって火炎を発生さ
せる空間であり、その際の燃料は、気体、液体、固体の
燃料を問わない。また、この燃料は、一般にいわれる燃
料の他、廃油、廃材、ゴミ等の産業廃棄物を含むもので
ある。更に、第1接触伝熱部は、前記燃焼室において発
生した高温の熱ガスが流入する空間であり、この熱ガス
から主に接触伝熱を受けるものである。更に第2接触伝
熱部は、前記第1接触伝熱部を通過した熱ガスが流入す
る空間であり、この熱ガスから更に接触伝熱を受け、煙
道に向けて流通させる空間である。
【0011】更に、この発明では、同じ側で隣接する伝
熱管同士の間を、閉鎖部材によって閉鎖する構成とする
ことにより、伝熱管の間隔を広げて伝熱管間に死水域が
形成されるのを防止する。即ち、伝熱管を密着配置する
と、伝熱管同士の間に断面略三角形状の領域が形成さ
れ、この領域は、角度が小さいほど、また、燃焼ガスの
流速が速いほど、燃焼ガスが流入し難くなるが、このよ
うな領域のことを一般に死水域という。従って、この発
明においては、伝熱管を交叉させた構造に加え、前記閉
鎖部材を利用することによって死水域の形成を防止で
き、伝熱管の全周囲で燃焼ガスと接触させることが可能
となり、熱効率の向上を達成する。
【0012】
【実施例】この発明を、前述した廃油、ゴミ等の廃棄物
を燃料とし、蒸気や温水を得る形式の焼却装置について
適用した一実施例を図1〜図5を参照しながら説明す
る。尚、図1は、この発明に係るボイラの一実施例にお
ける缶体構造を例示する縦断側面図,図2は、図1のII
−II線に沿う断面説明図,図3は、図1のIII −III線
に沿う断面説明図,図4は、図1の上部ヘッダと伝熱管
との接続状態を説明する平面図、図5は、図1に示すボ
イラにおける、伝熱管の交叉部分を拡大して説明する斜
視説明図である。
【0013】まず、図示するボイラは、上下に配置した
上部ヘッダ10及び下部ヘッダ11と、この上部ヘッダ
10及び下部ヘッダ11との間に配置されて両者を接続
する複数の伝熱管12とを備える。前記上部ヘッダ10
及び下部ヘッダ11は、それぞれ同一形状のものとして
あり、その形状は、断面円形形状の略円環形状である。
前記上部ヘッダ10及び下部ヘッダ11は、それぞれ四
方に直線状の部分を備えており、以下では、長いほうの
直線状の部分を各ヘッダの左右の側部とし、この直線状
の部分の軸方向をボイラの長手方向として説明する。
【0014】前記複数の伝熱管12は、その上端部を上
部ヘッダ10に接続するに際して、上部ヘッダ10の一
方の側部に接続したものと、上部ヘッダ10の他方の側
部に接続したものとを交互に配置する。この伝熱管2の
上端部と上部ヘッダ10との接続部分は、上部ヘッダ1
0における直線状の両側部のそれぞれに沿って所定の間
隔でもって1列に配置してある。以下では、これらの伝
熱管12について、説明の便宜のために、前記上部ヘッ
ダ10の両側部のうち、図2(及び、図3,図5)にお
ける上部ヘッダ10の右側の側部に上端を接続した伝熱
管12を第1伝熱管群A、左側の側部に上端を接続した
伝熱管12を第2伝熱管群Bとして説明する。前記第
1,第2伝熱管群A,Bの各伝熱管12は、上部ヘッダ
10の接続部より所定距離はそのまま下方に延びる上部
垂直部分12aとしてあり、この上部垂直部分12aの
下端には上部ヘッダ10の内側に向けて折曲した傾斜部
分12bが連なり、この傾斜部分12bの下端は下方に
向けて折曲して下部ヘッダ11に向かう下部垂直部分1
2cとしてある。そして、これらの伝熱管12の下端
は、前記下部垂直部分12cでもって、下部ヘッダ11
の各側部に接続してある。即ち、第1伝熱管群A側の伝
熱管12の傾斜部分12bは、第2伝熱管群B側の伝熱
管12の傾斜部分12bに向けて近づくように傾斜し、
第2伝熱管群B側の伝熱管12の傾斜部分12bは、第
1伝熱管群A側の伝熱管12の傾斜部分12bに向けて
近づくように傾斜している。前記第1,第2伝熱管群
A,Bにおいては、各伝熱管12は、隣合うもの同士の
間に所定の隙間を介在させて配置することにより、この
隙間を介して、前記第1,第2伝熱管群A,Bの各伝熱
管12の傾斜部分12bを交互に交差させている。そし
て、第1伝熱管群A側と第2伝熱管群B側の伝熱管12
が、各傾斜部分12bで交差した後は、第1伝熱管群A
側の傾斜部分12bの下端は、第2伝熱管群B側の上部
垂直部分12aの下方に位置し、第2伝熱管群B側の傾
斜部分12bの下端は、第1伝熱管群A側の上部垂直部
分12aの下方に位置する。従って、傾斜部分12bの
下端に連なる下部垂直部分12cは、第1伝熱管群A側
のものが、第2伝熱管群B側の上部垂直部分12aと同
じ側に位置し、第2伝熱管群B側のものが、第1伝熱管
群A側の上部垂直部分12aと同じ側に位置することに
なる。尚、この実施例においては、第1,2伝熱管群
A,Bの上部垂直部分12aと下部垂直部分12cとを
略面一状態としてあるが、第1,2伝熱管群A,Bの上
部垂直部分12a間の間隔と下部垂直部分12c間の間
隔は、必ずしも同じにする必要はない。従って、前記複
数の伝熱管12は、その下端部を下部ヘッダ11に接続
するに際して、第1伝熱管群A側のものと、第2伝熱管
群B側のものとを1本毎に交互に配置した状態となる。
尚、この伝熱管2の下端部と下部ヘッダ11との接続部
分も、前記同様に上部ヘッダ10における直線状の両側
部のそれぞれに沿って1列となっている。換言すれば、
前記複数の伝熱管12は、上端部を上部ヘッダ10の一
方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッダ11の他方
の側部に接続したものと、上端部を上部ヘッダ10の他
方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッダ11の一方
の側部に接続したものとを、交互に配置した状態となっ
ており、従ってこれらの伝熱管12は、その途中で交叉
した状態で配置したことになる。即ち、ボイラの長手方
向に沿って伝熱管12の順番をつけたとすると、例え
ば、奇数番目の伝熱管12の上端部を上部ヘッダ10の
右側(図2、図3における右方側)の側部に、下端部を
下部ヘッダ11の左側(図2、図3における左方側)の
側部に接続し、偶数番目の伝熱管12の上端部を上部ヘ
ッダ10の左側(図2、図3における左方側)の側部
に、下端部を下部ヘッダ11の右側(図2、図3におけ
る右方側)の側部に接続することにより、前記奇数番目
の伝熱管12の傾斜部分12bと前記偶数番目の伝熱管
12の傾斜部分12bとを交互に傾斜させた状態で交叉
させて配置した形態である。以下では、この伝熱管12
の交叉箇所を交叉部13という。
【0015】前記第1,第2伝熱管群A,Bのそれぞれ
において、隣合う伝熱管12との間には、図4,図5に
示すように閉鎖部材14を設けることにより、各伝熱管
12同士の隙間を閉鎖してある。この閉鎖部材14は、
前記第1,第2伝熱管群A,Bにおいて、各伝熱管12
間の隙間を閉鎖することにより、これらの複数の伝熱管
12を一体的な伝熱管組立体15として構成し、この伝
熱管組立体15と前記上部ヘッダ10、並びに下部ヘッ
ダ11による構成に、耐火物等による隔壁20を施工す
ることにより、後述の上部ヘッダ10と下部ヘッダ11
の間に燃焼室16と、接触伝熱部17,18を形成す
る。また、以上のように、伝熱管12を交叉させて伝熱
管組立体15として構成することにより、伝熱管12同
士が対面して熱ガスの流入を阻止するような閉鎖空間が
形成されることはなく、伝熱管12の表面すべてが伝熱
管組立体15の表面に表れることになる。
【0016】前記隔壁20は、前記伝熱管組立体15の
全面に形成されており、下部ヘッダ11側の底部隔壁2
0aは、伝熱管組立体15の交叉部13より下方の部分
との間に燃焼室16を区画形成する。この底部隔壁20
aの上面が燃焼室16の底壁となる。側部隔壁20b
は、前記上部ヘッダ10並びに下部ヘッダ11の両側方
を閉鎖し、交叉部13の左右における伝熱管12の傾斜
部分12bとの間において、第1接触伝熱部17を区画
形成する。上部ヘッダ10側の頂部隔壁20cは、伝熱
管組立体15の交叉部13より上方の箇所との間に第2
接触伝熱部18を構成する。更に、図1の右方側の前部
隔壁20dは、燃料としての廃棄物の投入口30を形成
してあり、その裏面において前記伝熱管組立体15の交
叉部13より上方の開放部分を閉鎖し、前記燃焼室16
と第1接触伝熱部17とを連通している。また、図1の
左方側の後部隔壁20eは、その下方に前記燃焼室16
を臨む位置に燃焼残滓を排出するための排出口31を設
けてあり、その上方で、前記第2接触伝熱部18を臨む
位置に点検口32を設けてある。更にこの後部隔壁20
eの裏面側においては、前記伝熱管組立体15の交叉部
13より下方の開放部分を閉鎖して燃焼室16から第1
接触伝熱部17への流路を遮断し、交叉部13より上方
の部分においては、前記第1接触伝熱部17と第2接触
伝熱部18とを連通している。尚、前記頂部隔壁20c
における投入口30側においては、煙道19を形成して
あり、従って、燃焼ガスは、前記燃焼室16,第1接触
伝熱部17,第2接触伝熱部18を通ってこの煙道19
より排出される。
【0017】また、この実施例においては、前記投入口
30は、燃焼室16より若干高い位置に形成されてお
り、この投入口30から下り勾配の燃焼室16内に向け
て廃棄物を投入するように構成してある。このような燃
焼室16形状とするために、前記伝熱管組立体15は、
投入口30側の交叉部13を他より高い位置に形成し、
所定の勾配でもって、順次低い位置に形成してあり、こ
の後は略同じ位置に形成してある。従って、投入口30
の上方に位置する煙道19の付近においては、第2接触
伝熱部18は、燃焼ガスの通路として高さが低くなって
いる。
【0018】この実施例においては、産業廃棄物を燃焼
させるための燃焼用空気は、隣接する伝熱管12の間に
沿わせて配置した空気供給管40によって行なうように
構成してある。この空気供給管40は、前記交叉部13
の近傍から下部ヘッダ11側まで延び、下部ヘッダ11
に沿わせて配置した共通の空気導管42に接続してあ
る。この空気供給管40は、多数の噴出ノズル41を備
えており、この噴出ノズル41を前記閉鎖部材14に形
成した孔14aに臨ませて配置してある。また、前記下
部ヘッダ11には、給水管43を接続してあり、前記上
部ヘッダ10には蒸気取出管44を接続してある。
【0019】以上の構成において、前記投入口30から
燃焼室16に投入した産業廃棄物等の燃料は、前記空気
供給管40から燃焼用空気を供給され、公知の着火手段
(図示省略)によって燃焼を開始する。燃料の燃焼によ
って発生した高温の熱ガスは、燃焼室16から一旦投入
口30側に向けて流動し(図1の実線矢印参照)、前部
隔壁20dにおいてその流れを上方に偏向され、第1接
触伝熱部17内に流入し、後部隔壁20eに向けて流動
する(図1の実線矢印及び点線矢印参照)。そして、後
部隔壁20eにおいてその流れを上方に偏向され、第2
接触伝熱部18内に流入し、前部隔壁20dに向けて流
動し、煙道19から外部に排ガスとして排出される(図
1の点線矢印及び実線矢印参照)。この際、燃焼室16
に面する伝熱管12は、主に輻射伝熱を行い、第1,第
2接触伝熱部17,18に面する伝熱管12は、前記熱
ガスから接触伝熱を行なう。これらの伝熱により、給水
管43から下部ヘッダ11を介して伝熱管12内に供給
された給水は加熱され、上部ヘッダ10に向けて流動す
る内に沸騰し、蒸気取出管44から蒸気として取出され
る。
【0020】以上のように、この発明に係るボイラは、
伝熱管12を交叉させて配置することにより、従来のよ
うな伝熱管同士が対面して熱ガスの流入を阻害するよう
な空間を無くし、伝熱管12の全ての表面を伝熱に関与
させることができるため、熱回収量を増加させ、また小
型化が可能となる。更に、このように構成することは、
伝熱管12の曲り数の減少によるコストダウンと、伝熱
管12の交叉による燃焼室16と第1,第2接触伝熱部
17,18の区画形成となるため、燃焼室16の高さと
第1,第2接触伝熱部17,18における熱ガス通路断
面積を従来と同等としたとしても、ボイラ全体としての
設備高さを低くすることができ、道路運送法等の規制範
囲内でも、従来製品よりも大容量のものまで製品化する
ことが可能となる。
【0021】尚、前記実施例では、燃焼室16に続けて
第1,第2接触伝熱部17,18を形成したものである
が、この発明においては、前記第2接触伝熱部の後に、
更に第3,第4の接触伝熱部を構成することも可能であ
る。この場合には前記伝熱管組立体15における交叉部
13を複数形成するように、前記各伝熱管12を蛇行状
に形成し、それらを交叉状に組合せることによって実施
する。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るボ
イラによれば、伝熱管を交叉させて組合せ、前記上下の
ヘッダに接続する構成であるから、従来のようにヘッダ
の左右から伸びる伝熱管の中央を近接させるように折曲
したもののように、中央の立上り部分が不要であり、そ
の分、設備の高さを低減できる。また、この交叉部の伝
熱管の角度によって接触伝熱部と燃焼室の容積を決定で
きるため、設計並びに製作が容易になる。更に、伝熱管
の折曲部分が大幅に減少するため、伝熱管内を通過する
水や蒸気の抵抗が少なくなるため、特に、貫流式ボイラ
においては、この通過抵抗によっる水位の影響が少なく
なり、伝熱管上部が過熱の危険性に晒されるという問題
を防止できる。また、水中に含まれる不純物が、釜泥や
スケールとなって堆積しないため、この堆積による伝熱
の阻害が無くなるとともに、前記の通過抵抗の問題を解
消する。
【0023】更に、この発明によれば、伝熱管を交叉さ
せることによって、燃焼室、および接触伝熱面を形成す
るようにしたので、従来のようにヘッダの左右から伸び
る伝熱管の中央を近接させるように折曲したものに比べ
て、伝熱管を折曲加工する箇所が大幅に減少するため、
この点でも低コスト化を達成でき、特にこの効果は、用
いられる伝熱管の本数が多いほど著しく発揮される。
【0024】また、上述のように、伝熱管の中央を近接
させるように折曲したものように伝熱に寄与しない部分
が無いため、伝熱管の略全長に亘って熱交換を行うこと
ができる。更に、この発明では、同じ側で隣接する伝熱
管同士の間を、閉鎖部材によって閉鎖する構成とするこ
とにより、伝熱管の間隔を広げて伝熱管間に死水域が形
成されるのを防止し、伝熱管の全周囲で燃焼ガスと接触
させることが可能となり、熱効率の向上を達成する。
【0025】更に、この発明によれば、伝熱管の折曲箇
所が減少するため、伝熱管内を通過する水や蒸気の抵抗
が少なくなり、伝熱管内部の水(缶水)の循環が良好に
行なわれることになる。従って、缶水の循環不良に起因
する伝熱面の腐食や膨出等の問題や、伝熱管内の水位の
低下による伝熱管上部の過熱の問題も回避できることに
なる。更に、このように折曲箇所が少なくなることによ
り、前記の釜泥やスケール等の堆積の問題も回避でき
る。
【0026】従って、この発明によれば、小型、高効率
で、性能の安定性に優れた熱媒ボイラを安価に提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るボイラの一実施例における缶体
構造を例示する縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面説明図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面説明図である。
【図4】図1の上部ヘッダと伝熱管との接続状態を説明
する平面図である。
【図5】図1に示すボイラにおける、伝熱管の交叉部分
を拡大して説明する斜視説明図である。
【図6】従来のボイラの一例を説明するための図面で、
図6(a) は、縦断正面図、図6(b) は伝熱管の構造を示
す斜視説明図である。
【符号の説明】
10 上部ヘッダ 11 下部ヘッダ 12 伝熱管 13 交叉部 14 閉鎖部材 16 燃焼室 17 第1接触伝熱部 18 第2接触伝熱部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に配置した上部ヘッダ10、及び下
    部ヘッダ11と、この間に配置される複数の伝熱管12
    とからなり、前記複数の伝熱管12を、上端部を上部ヘ
    ッダ10の一方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッ
    ダ11の他方の側部に接続したものと、上端部を上部ヘ
    ッダ10の他方の側部に接続し、かつ下端部を下部ヘッ
    ダ11の一方の側部に接続したものとを、交互に配置す
    ることによって、各伝熱管12を交叉状態で配置し、こ
    の交叉部13の下方の空間を燃焼室16とし、交叉部1
    3の左右両外側の空間を前記燃焼室16と連通する第1
    接触伝熱部17とし、前記交叉部13の上方空間を前記
    第1接触伝熱部17と連通する第2接触伝熱部18とし
    たことを特徴とするボイラ。
  2. 【請求項2】 隣接する伝熱管12同士の間を、閉鎖部
    材14によって閉鎖したことを特徴とする請求項1に記
    載のボイラ。
  3. 【請求項3】 前記燃焼室16は、焼却炉であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のボイラ。
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