JPH09257095A - 除振装置 - Google Patents

除振装置

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JPH09257095A
JPH09257095A JP8093043A JP9304396A JPH09257095A JP H09257095 A JPH09257095 A JP H09257095A JP 8093043 A JP8093043 A JP 8093043A JP 9304396 A JP9304396 A JP 9304396A JP H09257095 A JPH09257095 A JP H09257095A
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JP
Japan
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vibration
isolation table
vibration isolation
mod
actuator
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Application number
JP8093043A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Kato
宏昭 加藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/709Vibration, e.g. vibration detection, compensation, suppression or isolation

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の装置に対して特殊または高価な部材を
用いることなく、制振および除振性能を向上させる。 【解決手段】 除振台の振動を検出する振動センサと、
前記除振台に駆動力を加えるアクチュエータと、該アク
チュエータとともに前記除振台を支持する支持部材とを
備えた複数個の支持装置からなる除振装置において、前
記アクチュエータが発生する推力をfact.、前記アクチ
ュエータが発生する推力の合力として前記除振台に作用
する運動モード別の駆動力をfmod.とするとき、前記ア
クチュエータの幾何学的な配置から前記fact.と前記f
mod.との間に成り立つAfact.=fmod.で示される式の
行列Aの条件数が最小となるように前記アクチュエータ
を配置する。また、前記除振台の運動モード別の振動を
mod.、前記振動センサのセンサ信号をssen.としたと
きに、前記振動センサの幾何学的な配置から前記smod.
と前記ssen.の間に成り立つAtmod.=ssen.で示さ
れる式の行列At の条件数が最小となるように前記振動
センサを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に半導体露光装
置において、振動センサと空気ばねやリニアモータ等の
アクチュエータからなる支持装置を有し、露光装置本体
の支持機構として使用される除振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子顕微鏡、半導体露光装置等の精密機
器の高精度化にともない、それらを搭載する精密除振装
置の高性能化が求められている。特に半導体露光装置に
おいては適切かつ迅速な露光を行なわせるために、設置
床振動など外部から伝達する振動を極力排除する除振台
が必要である。これは、半導体ウエハの露光の際に露光
用XYステージが完全停止の状態になければならないか
らである。また露光用XYステージはステップ・アンド
・リピートという間欠動作を特徴としているために、繰
り返しのステップ運動が除振台自身の振動を励起する。
したがって除振台には、外部振動に対する除振性能と、
搭載機器自身の動作により発生する振動に対する制振性
能とをバランスよく実現することが求められる。
【0003】このような要求に対して、除振台の振動を
振動センサで検出し、その出力信号に応じて除振台に駆
動力を作用させるアクティブ除振装置が実用化されてい
る。図3はアクティブ除振装置の構成を示す。XYステ
ージ5などの精密機器を搭載する除振台4は4脚の支持
装置からなる除振装置によって支持されている。支持装
置はそれぞれ除振台4の4隅に配置される。支持装置の
構成はそれぞれで同一であるので、要素番号の後にa,
b,c,dの記号を付加して区別する。支持装置1a
は、除振台4へ水平方向に駆動力を作用させるアクチュ
エータ2a、除振台4の水平方向振動を検出する振動セ
ンサ3aから構成される。振動センサ3aとしては加速
度センサおよび位置センサを用いるのが一般的である。
実際の支持装置1aは、鉛直方向に作用するアクチュエ
ータおよび振動センサ、あるいは機械ばねなど不図示の
機構を構成要素として含む。しかし、図3はアクティブ
除振装置の構成の概念図であり、特に除振台4の水平方
向振動を能動的に制御するために必要不可欠な構成要素
を図中に示した要素で代表したものである。支持装置1
b,1c,1dについても支持装置1aと同様に構成さ
れている。但し、4脚の支持装置1a,1b,1c,1
dのうちの1脚では振動センサを備えない場合もある。
【0004】アクティブ除振装置の制御方式としては、
複数の振動センサから除振台の運動モード別の振動を抽
出し、運動モードごとに最適な補償を施す運動モード別
制御が特開平7−83276公報に開示されている。運
動モード別制御の詳細を、図3のアクティブ除振装置に
水平方向運動モード別制御を適用した事例に即して説明
する。
【0005】除振台4は剛体であるとみなせば、除振台
4の水平方向運動は並進2自由度、回転1自由度からな
る合計3自由度の運動モードに分類される。XYZ直交
座標系をその原点が除振台4の重心Gと一致するよう
に、またそのZ軸方向を鉛直方向に向けて除振台4に固
定する。XYZ直交座標系のX軸、Y軸はそれぞれXY
ステージ5のXステップ方向およびYステップ方向に一
致するものとする。このとき、除振台4の水平方向運動
はX軸方向並進、Y軸方向並進、およびZ軸まわりの回
転からなる3つの運動モードに分類することができる。
そして、それぞれの支持装置に内蔵されている、除振台
4の水平方向振動を検出する振動センサが、XYZ座標
系が作るXY平面に含まれるかあるいはその近くに配置
されているならば、言い換えると、除振台4の重心Gを
通る水平面に含まれるかあるいはその近くに配置されて
いるならば、除振台4の水平方向3自由度運動モード別
の振動は、それぞれの支持装置1a,1b,1c,1d
に内蔵されている振動センサ3a,3b,3c,3dの
信号から検出することができる。
【0006】運動モード抽出装置6は4脚の支持装置1
a,1b,1c,1dにそれぞれ内蔵されている振動セ
ンサ3a,3b,3c,3dのセンサ信号sa ,sb
c,sd から水平方向運動モード別の振動sx ,s
y ,sθz を抽出する。ここで、sx はX軸方向並進振
動、sy はY軸方向並進振動、sθz はZ軸まわり回転
振動を表す。水平方向運動モード抽出装置6は4つのセ
ンサ信号入力から水平方向3自由度運動モード別の振動
を出力する。
【0007】さらに運動モード抽出装置6の出力に対し
て適切な補償を施して、除振台駆動力指令を生成する。
図3において、運動モード別の振動sx ,sy ,sθz
に補償器8を作用させて除振台駆動力指令Fx_ref ,F
y_ref ,Mz_ref を生成している。Fx_ref ,Fy_ref
はX軸方向およびY軸方向並進力指令、Mz_ref はZ軸
まわりモーメント指令を意味する。
【0008】そして除振台駆動力指令Fx_ref ,F
y_ref ,Mz_ref をそれぞれのアクチュエータ2a,2
b,2c,2dが発生する推力の合力として除振台4に
作用させる。支持装置1a,1b,1c,1dに内蔵さ
れているアクチュエータ2a,2b,2c,2dが除振
台4の重心を通る水平面に含まれるかあるいはその近く
に配置されているならば、アクチュエータ2a,2b,
2c,2dは除振台4の鉛直方向運動モードに影響を与
えることなく、所要の水平方向除振台駆動力を除振台4
に作用させることができる。言い換えれば、鉛直方向運
動モードに影響を与えることなく、除振台駆動力指令F
x_ref ,Fy_ref ,Mz_ref をアクチュエータ2a,2
b,2c,2dに分配することができる。図3におい
て、除振台駆動力指令Fx_ref ,Fy_ref ,Mz_ref
アクチュエータ2a,2b,2c,2dに分配する運動
モード分配装置7の出力が、アクチュエータ2a,2
b,2c,2dへのアクチュエータ推力指令Fa_ref
b_ref ,Fc_ref ,Fd_ref となる。
【0009】以上で説明したように、アクティブ除振装
置に運動モード別制御を適用することで、各運動モード
ごとに最適な振動制御を行なうことが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】半導体露光装置で除振
台4に搭載されるXYステージ5はステップ・アンド・
リピートという間欠動作を特徴としている。XYステー
ジ5のステップ動作によって、XYステージ5を搭載す
る除振台4にはステージ駆動反力が作用する。このステ
ージ駆動反力は除振台4にステージステップ方向の大き
な振動を励起する。除振台4のステージステップ方向振
動を抑制するには、同方向へ除振台4に大きな制振力を
作用させなくてはならない。XYステージ5の繰り返し
ステップ動作はX方向あるいはY方向のいずれかを主た
るステップ方向とするのが通例である。よって、XYス
テージ5のステップ動作により励起される除振台4の振
動を抑制するには、X方向、Y方向へ除振台4に大きな
除振台駆動力を作用させる必要がある。
【0011】さらに、XYステージ5は1つのステージ
の上に他方のステージを載置する構造であるのが一般的
である。すなわち、Xステージの上にYステージを、あ
るいはYステージの上にXステージを載置する。他方を
載置する側のステージは構造的に大きくなり重量も増す
ので、この大重量ステージのステップ動作によって除振
台4に作用するステージ駆動反力と除振台4に励起する
振動もそれだけ大きくなる。よって、XYステージ5の
うちで大重量ステージがステップ動作を行なう方向に
は、除振台4の振動を抑制するため除振台4へ特に大き
な除振台駆動力を作用させる必要がある。
【0012】アクチュエータ2a,2b,2c,2dが
発生する推力の合力として除振台4に作用する除振台駆
動力は、前述のようにX軸方向並進力Fx 、Y軸方向並
進力Fy そしてZ軸まわりモーメントMz に分類でき
る。そして、除振台4に作用させ得る除振台駆動力F
x ,Fy ,Mz それぞれの最大値は、アクチュエータ2
a,2b,2c,2dの出力と配置によって制限される
が、むやみに大出力なアクチュエータを使用することは
現実的でない。大出力アクチュエータは、除振装置の肥
大化、ひいては半導体露光装置自身の肥大化、重量化を
招き、またコストの面でも不利だからである。以上よ
り、XYステージ5のステップ動作から励起される除振
台4の振動を効果的に抑制するために、X軸、Y軸方向
へ所要の除振台駆動力Fx ,Fy を除振台4に作用させ
えるようにアクチュエータ2a,2b,2c,2dを配
置することが重要である。特にXYステージ5のうちで
大重量ステージがステップ動作を行ない大きな除振台4
の並進振動が励起される方向へ、所要の除振台駆動力を
除振台4へ作用させ得るアクチュエータ配置が重要であ
る。
【0013】また、XYステージ5の繰り返しステップ
動作によって、水平方向においては、除振台4には主に
ステップ方向並進振動が励起される。鉛直軸(Z軸)ま
わり回転振動は同方向並進振動と比べて微小である。図
3に示したアクティブ除振装置と水平方向運動モード別
制御の構成図では、運動モード別の振動sx ,sy ,s
θz のうち、並進振動sx ,sy と比べて回転振動sθ
z は微小である。
【0014】運動モード抽出回路6は振動センサ3a,
3b,3c,3dと除振台4の重心Gとの相対位置、お
よびセンサ信号sa ,sb ,sc ,sd とから除振台4
の運動モード別の振動sx ,sy ,sθz を演算し出力
する。この際、振動センサ3a,3b,3c,3dと除
振台4の重心Gとの相対位置の測定誤差やセンサ信号s
a ,sb ,sc ,sd に含まれる観測ノイズなどによっ
て演算結果には誤差が生じる。運動モード別制御を効果
的に行なうためには、これら誤差要因の影響を最小限に
抑える必要がある。特にZ軸まわり回転振動sθz は微
小であるため、演算の際に誤差要因の影響を受けやす
い。以上より、センサ位置の測定誤差やセンサ信号s
a ,sb ,sc ,sd に含まれる観測ノイズなど、運動
モード抽出の誤差要因の影響を最小限に抑えるように、
言い換えれば除振台4の運動モード別の振動sx ,s
y ,sθz を最も精度よく観測できるように、振動セン
サ3a,3b,3c,3dを配置することが重要であ
る。特に微小なZ軸まわり回転振動sθz を精度よく観
測できるような振動センサ配置が重要である。
【0015】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、XYステージのステップ動作か
ら励起される除振台4の振動を効果的に抑制するため、
X軸、Y軸方向へ所要の除振台駆動力Fx ,Fy を除振
台4に作用させ得るように、特にXYステージ5のうち
で大重量ステージがステップ動作を行なう方向へ大きな
並進方向除振台駆動力を除振台4へ作用させ得るよう
に、アクチュエータ2a,2b,2c,2dを配置した
除振装置であり、かつ、センサ位置の測定誤差やセンサ
信号sa ,sb ,sc ,sd に含まれる観測ノイズな
ど、運動モード抽出の誤差要因の影響を最小限に抑え、
除振台4の運動モード別の振動sx ,sy ,sθz を最
も精度よく観測できるように、特に微小なZ軸まわり回
転振動sθzを精度よく観測できるように振動センサ3
a,3b,3c,3dを配置した除振装置を提供するこ
とにある。
【0016】すなわち、本発明は、従来の装置に対して
特殊または高価な部材を用いることなく、アクチュエー
タや振動センサの配置を工夫することによって制振およ
び除振性能を向上させることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明では、除振台の振動を検出する振動センサと、
前記除振台に駆動力を加えるアクチュエータと、該アク
チュエータとともに前記除振台を支持する支持部材とを
備えた複数個の支持装置からなる除振装置において、前
記アクチュエータが発生する推力をfact.、前記アクチ
ュエータが発生する推力の合力として前記除振台に作用
する運動モード別の駆動力をfmod.とするとき、前記ア
クチュエータの幾何学的な配置から前記fact.と前記f
mod.との間に成り立つAfact.=fmod.で示される式の
行列Aの条件数が最小となるように前記アクチュエータ
を配置することを特徴とする。また、前記除振台の運動
モード別の振動をsmod.、前記振動センサのセンサ信号
をssen.としたときに、前記振動センサの幾何学的な配
置から前記smod.と前記ssen.の間に成り立つAt
mod.=ssen.で示される式の行列At の条件数が最小と
なるように前記振動センサを配置することを特徴とす
る。
【0018】
【発明の実施の形態】上記目的を達成するために、本発
明の実施の一形態による除振装置は、アクチュエータ2
a,2b,2c,2dが発生するアクチュエータ推力f
act.=[Fa,Fb ,Fc ,Fdt と、それらの合力
として除振台4に作用する除振台駆動力fmod.=[F
x ,Fy ,Mzt との間に成り立ち、除振台4の重心
Gとアクチュエータ2a,2b,2c,2dとの相対位
置によって定まる(1)式の運動モード分配基礎式へ、
除振台4の制振のために必要となる除振台駆動力の最大
値fmod._max =[Fx_max ,Fy_max ,Mz_maxt
で除振台駆動力fmod.を正規化した(2)式の正規化除
振台駆動力fpmod.を代入して得られる(4)式におい
て、行列Wf Aの条件数が最小となるようにアクチュエ
ータ2a,2b,2c,2dを配置することを特徴とし
ている。
【0019】
【数1】
【0020】また、本発明による除振装置は、除振台4
の運動モード別の振動smod.=[sx ,sy ,sθz
t とそれら振動を検出する振動センサ3a,3b,3
c,3dのセンサ信号ssen.=[sa ,sb ,sc ,s
dt との間に成り立ち、除振台4の重心Gと振動セン
サ3a,3b,3c,3dとの相対位置によって定まる
(5)式の運動モード抽出基礎式へ、装置の運転条件な
どによって定まる運動モード別の振動の最大値s
mod._max=[sx_max ,sy_max ,sθz_maxt で運
動モード別の振動smod.を正規化した(6)式に示す運
動モード別の正規化振動spmod.を代入して得られる
(8)式において、行列Ats -1 の条件数が最小とな
るように振動センサ3a,3b,3c,3dを配置する
ことを特徴としている。
【0021】
【数2】
【0022】
【作用】本発明によれば、(4)式において行列Wf
の条件数が最小となるようにアクチュエータ2a,2
b,2c,2dを配置する。条件数が最小となるように
アクチュエータ2a,2b,2c,2dを配置すること
は、除振台駆動力Fx ,Fy ,Mz のいずれに関して
も、所要の最大駆動力を除振台4に作用させ得るように
アクチュエータ2a,2b,2c,2dを配置すること
と等しい。これによって、XYステージ5のステップ動
作から励起される除振台4の振動を抑制するために、X
軸、Y軸方向へ所要の除振台駆動力Fx ,Fy を除振台
4に作用させることができる。特にXYステージ5のう
ちで大重量ステージがステップ動作を行ない除振台4に
大きな並進振動が励起される方向へ、所要の並進方向除
振台駆動力を除振台4へ作用させることができる。
【0023】また、本発明によれば、(8)式において
行列Ats -1 の条件数が最小となるように振動センサ
3a,3b,3c,3dを配置する。条件数が最小とな
るように振動センサ3a,3b,3c,3dを配置する
ことは、運動モード抽出演算の際に誤差要因となる振動
センサ位置の測定誤差やセンサ信号sa ,sb ,sc
d に含まれる観測ノイズなどの影響を最小限に抑える
ように振動センサ3a,3b,3c,3dを配置するこ
とと等しい。これによって、除振台4の運動モード別の
振動sx ,sy ,sθz を精度よく観測することができ
る。特に微小なZ軸まわり回転振動sθz を精度よく観
測することができる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)まず、本発明によるアクチュエータ配置を
施した除振装置について、実施例に基づき詳細に説明す
る。アクチュエータ2a,2b,2c,2dが発生する
アクチュエータ推力をfact.=[Fa ,Fb ,Fc ,F
dt 、それらの合力として除振台4に作用する運動モ
ード別の除振台駆動力をfmod.=[Fx ,Fy ,Mz
t とする。fact.とfmod.は除振台4の重心Gに対する
アクチュエータ2a,2b,2c,2dの配置によって
(9)式のように関係付けられる。(9)式のアクチュ
エータ推力fact.にかかる行列Aは除振台4の重心Gに
対するアクチュエータ2a,2b,2c,2dの配置に
よって決まる定数行列である。(9)式が運動モード分
配基礎式である。運動モード別制御において所要の除振
台駆動力fmod.を除振台4に作用させるには、(9)式
で示される連立方程式の解であるアクチュエータ推力f
act.をアクチュエータ2a,2b,2c,2dが発生す
ればよい。
【0025】
【数3】 ところで、現実にアクチュエータ2a,2b,2c,2
dが発生する推力は無限ではないから、除振台4に作用
させることができる除振台駆動力fmod.もアクチュエー
タの最大発生推力によって制限される。アクチュエータ
推力fact.に(10)式のような制約条件を与えた時、
この制約条件を満たすfact.から実現し得る除振台駆動
力fmod.は、A# をAの疑似逆行列として、Fx ,F
y ,Mz の3次元空間内で(11)式で示される楕円体
を形成する。これは、(12)式から明らかである。
【0026】
【数4】
【0027】(11)式で示される楕円体の主軸半径の
長さは行列Aの特異値に等しい。除振台駆動力Fx ,F
y ,Mz の3次元空間において、楕円体の主軸半径の長
い方向には大きな駆動力を除振台4に作用させられる
が、短い方向には小さな駆動力しか作用させることがで
きない。Fx ,Fy ,Mz のいずれをも同等に発生する
には、楕円体が球に近いことが望ましい。楕円体の主軸
半径のうち、最も長いものと短いものとの比が1に近い
ほど楕円体は球に近づく。楕円体の主軸半径の長さはA
の特異値に等しいから、その比は定義によりAの条件数
(condition number)である。よっ
て、Aはアクチュエータ配置によって定まるものである
から、Aの条件数が最小となるようにアクチュエータ2
a,2b,2c,2dを配置すれば、楕円体は球に近づ
き、除振台駆動力Fx ,Fy ,Mz のいずれをも同等に
除振台4へ作用させることができるといえる。
【0028】アクチュエータ2a,2b,2c,2dが
発生する推力に関する制約条件としては、(10)式の
ようにその2乗和を制約するものでなく、(13)式の
ように個々のアクチュエータが発生しえる最大推力を制
約することを考える方が、より現実的である。(10)
式がアクチュエータ推力Fa ,Fb ,Fc ,Fd の4次
元空間で球を表すのに対して、(13)式はその球に外
接する正8面体を表す。個々のアクチュエータが発生し
える最大推力を制約した(13)式の制約条件をアクチ
ュエータ推力fact.=[Fa ,Fb ,Fc ,Fdt
与えたとき、この制約条件を満たすfact.から実現でき
る除振台駆動力fmod.=[Fx ,Fy ,Mzt はF
x ,Fy ,Mz の3次元空間で6面体を形成する。そし
て、Aの条件数が1に近づくほどこの6面体は立方体に
近くなる。よって、(13)式のようなより現実的な制
約条件を考えても、Aの条件数が小さいほど除振台駆動
力fmod.=[Fx ,Fy ,Mzt のいずれをも同等に
除振台4へ作用させることができるといえる。
【0029】
【数5】 前述のように、XYステージ5のステップ動作によっ
て、XYステージ5を搭載する除振台4にはステージ駆
動反力が作用する。このステージ駆動反力は除振台4に
ステージステップ方向の大きな並進振動を励起する。除
振台4のステージステップ方向振動を抑制するには、同
方向へ除振台4に所要の並進制振力を作用させる必要が
ある。特に、XYステージ5は1つのステージの上に他
方のステージを載置する構造であるのが一般的であり、
他方を載置する側のステージは構造的に大きくなり重量
も増すので、この大重量ステージのステップ動作によっ
て除振台4に作用するステージ駆動反力と励起する並進
振動もそれだけ大きくなる。XYステージ5のうちで大
重量ステージが動作を行なう方向には、除振台4へ特に
大きな所要の並進制振力を作用させる必要がある。
【0030】これを実現するには、除振台4の振動を抑
制するのに必要である除振台駆動力の最大値fmod._max
=[Fx_max ,Fy_max ,Mz_maxt で除振台駆動力
mod.を正規化したのちに、条件数が最小となるような
アクチュエータ配置を行なえばよい。除振台駆動力f
mod.=[Fx ,Fy ,Mzt を所要の最大値f
mod._maxで正規化したものを、(14)式のように正規
化除振台駆動力fpmod.とする。(14)式を運動モー
ド分配基礎式である(9)式に代入すると(16)式を
得る。(16)式は正規化除振台駆動力fpmod.に関す
る運動モード分配基礎式となる。また、(15)式のW
f は除振台駆動力の正規化行列である。(15)式のF
x_max ,Fy_max ,Mz_max はXYステージ5の駆動反
力など実際の運転条件に応じて適切に決定する。F
x_max ,Fy_max ,Mz_max は物理的な次元を持った数
値でなくともよく、無次元量の相対比率であってもよ
い。
【0031】
【数6】
【0032】(16)式の行列Wf Aの条件数が最小と
なるようにアクチュエータ2a,2b,2c,2dを配
置すれば、アクチュエータ推力fact.に(10)式のよ
うな制約条件が与えられたとき、正規化除振台駆動力F
x ,Fpy ,Mpz が作る楕円体は最も球に近づく。
すなわち、除振台駆動力fmod.=[Fx ,Fy ,Mzt
のいずれに関しても、所要の駆動力を除振台4へ作用
させることができる。
【0033】図1は本発明によるアクチュエータ配置を
施した除振装置の代表的な実施例である。図1は支持装
置1a,1b,1c,1dおよび除振台4を上面からみ
た図であり、四辺形構造の除振台4はその四隅を支持装
置1a,1b,1c,1dによって支持されている。支
持装置1a,1b,1c,1dにはそれぞれ除振台4に
水平方向駆動力を作用させるアクチュエータ2a,2
b,2c,2dが備えられている。XYZ直交座標系
は、原点が除振台4の重心Gと一致するように、X軸、
Y軸がそれぞれXYステージ5のXステップ方向、Yス
テップ方向を向き、またZ軸が鉛直方向を向くように固
定している。アクチュエータ2a,2b,2c,2dそ
れぞれの配置の自由度は、水平面内の回転1自由度であ
る。また、アクチュエータ2a,2b,2c,2dが発
生する推力の除振台に対する作用線は、除振台Gの重心
を通る水平面近くにあるものとする。
【0034】図1において、アクチュエータ2a,2
b,2c,2dが発生するアクチュエータ推力をfact.
=[Fa ,Fb ,Fc ,Fdt とする。これらの合力
として除振台4に作用する運動モード別の除振台駆動力
はX軸、Y軸方向並進力とZ軸まわりモーメントであ
り、これをfmod.=[Fx ,Fy ,Mzt とおく。ま
た、除振台4の制振に必要な除振台駆動力の最大値をf
mod._max=[Fx_max ,Fy_max ,Mz_maxt とお
く。本設定はこれまでの議論と全く同一である。
【0035】これらを(16)式の正規化除振台駆動力
fpmod.に関する運動モード分配基礎式に代入し、Wf
Aの条件数が最小となるようにアクチュエータ2a,2
b,2c,2dの配置を決める。図1はこの条件数を最
小にするようなアクチュエータ2a,2b,2c,2d
の配置を示している。除振台4の重心Gを挟んで向かい
合うアクチュエータ2a,2cとアクチュエータ2b,
2dがそれぞれ同一方向を向く配置である。アクチュエ
ータ2a,2cの推力発生方向とX軸がなす角度を
αac、アクチュエータ2b,2dの推力発生方向とY軸
がなす角度をαbdとおくと、αac,αbdは除振台駆動力
の最大値Fx_max ,Fy_max ,Mz_max の設定によって
定まる。すなわち、アクチュエータ2a,2cの作用線
がX軸に対する角度とアクチュエータ2b,2dの作用
線がY軸に対する角度は正規化行列W f によって定ま
る。
【0036】XYステージ5の駆動反力は除振台4に並
進方向振動を励起するから、並進力の最大値Fx_max
y_max を大きく設定すれば、アクチュエータ2a,2
b,2c,2dの作用線は図1のように除振台4の重心
Gの方向を向く。逆に回転モーメントの最大値Mz_max
を大きく設定するほど、アクチュエータ2a,2b,2
c,2dの作用線は各アクチュエータ2a,2b,2
c,2dと除振台4の重心Gを結ぶ線に対して直角方向
に近づく。図1のようにアクチュエータ2a,2b,2
c,2dをX軸、Y軸に対して斜め方向に配置すること
によって、4つのアクチュエータ2a,2b,2c,2
dの全てがX軸、Y軸方向のいずれにも作用を及ぼすた
め、例えばαac=αbd=0としてアクチュエータ2a,
2cの2つをX軸方向、アクチュエータ2b,2dの2
つをY軸方向へ向けた場合と比較して、除振台4に大き
な並進方向の除振台駆動力Fx ,Fy を作用させること
ができる。
【0037】また、XYステージ5は一方のステージの
上に他方のステージを載置する構造であるのが一般的で
ある。他方を載置する側のステージは構造的に大きくな
り重量も増すので、この大重量ステージのステップ動作
によって除振台4に作用するステージ駆動反力と除振台
4に励起する振動もそれだけ大きくなる。よって、XY
ステージ5のうちで大重量ステージがステップ動作を行
なう方向には、除振台4の振動を抑制するため除振台4
へ特に大きな並進力を作用させる必要がある。図1にお
いて、XYステージ5はYステージの上にXステージが
載置される構造であるとすれば、Y軸方向並進力の最大
値Fy_max をX軸方向並進力の最大値Fx_max より大き
く設定して、条件数を計算すればよい。この場合の条件
数を最小とするアクチュエータ配置では、αbd<αac
なる。すなわち、アクチュエータ2b,2dの2つをよ
りY軸方向に向けて、Y軸方向に大きな並進力Fy を作
用させることができる配置となる。
【0038】(実施例2)次に、本発明による振動セン
サ配置を施した除振装置について、実施例に基づき詳細
に説明する。除振台4の水平方向運動モード別の振動を
mod.=[sx ,sy ,sθzt、それら振動を検出
する振動センサ3a,3b,3c,3dのセンサ信号を
sen.=[sa ,sb ,sc ,sdt とする。smod.
とssen.は除振台4の重心Gに対する振動センサ3a,
3b,3c,3dの配置によって(17)式のように関
係付けられる。(17)式の運動モード別の振動smod.
にかかる行列At は除振台4の重心Gに対する振動セン
サ3a,3b,3c,3dの配置によって決まる定数行
列である。(17)式が運動モード抽出基礎式である。
(17)式で示される連立方程式の解smod.を求めれ
ば、除振台4の運動モード別の振動smod.を抽出するこ
とができる。
【0039】
【数7】 (17)式右辺のssen.はセンサ信号であるから、そこ
には観測ノイズが含まれる。また、振動センサ3a,3
b,3c,3dの配置で決まる定数行列At にも、除振
台4の重心Gに対する振動センサ位置の測定誤差が混在
する可能性がある。このような観測データ中に含まれる
誤差によって解である運動モード別の振動smod.が受け
る影響を定量的に評価するには、行列At の条件数(c
ondition number)を調べればよい。条
件数が大きいと(悪いと)、センサ信号ssen.のわずか
な差異によって解である運動モード別の振動smod.が大
きく変化する。あるいは振動センサ位置の実測値と真値
とのわずかなずれが解である運動モード別の振動smod.
の信頼性を大きく損ねてしまう。条件数が無限大になる
と、行列At にランク落ちが発生する。すなわち、セン
サ信号ssen.から運動モード別の振動smod.を抽出する
ことができなくなる。行列At は振動センサ配置によっ
て定まるから、条件数が最も1に近くなるような(最も
良くなるような)振動センサ3a,3b,3c,3dの
配置が、運動モード別の振動smod.を抽出するために最
適な振動センサ配置である。
【0040】以上により、(17)式に示した行列At
の条件数が最小となるように振動センサ3a,3b,3
c,3dを配置すれば、運動モード抽出演算の際に誤差
要因となる、振動センサ位置の測定誤差やセンサ信号s
a,sb,sc,sdに含まれる観測ノイズなどの影響
を最小限に抑え、除振台4の運動モード別の振動sx
y ,sθz を精度よく観測することができる。
【0041】ところで、前述したように、XYステージ
5の繰り返しステップ動作によって、XYステージを搭
載する除振台4には主にステップ方向並進振動が励起さ
れる。鉛直軸(Z軸)まわり回転振動はステップ方向並
進振動と比べて微小である。すなわち、運動モード別の
振動sx ,sy ,sθz のうち、XYステージ5のステ
ップ動作によって除振台4に大きく励起されるのはX
軸、Y軸方向振動sx ,sy であり、回転振動sθz
比較的微小である。それだけ、回転運動モードの振動s
θz は運動モード抽出演算の際に誤差要因の影響を受け
やすいといえる。よって、Z軸まわり回転振動sθz
精度よく観測できるように振動センサを配置することが
重要となる。
【0042】これを実現するには、除振台4に励起する
振動の実測値などから除振台4の運動モード別の振動の
最大値smod._max=[sx_max ,sy_max ,sθ
z_maxtを規定し、この最大値smod._maxで運動モー
ド別の振動smod.正規化したのちに、条件数が最小とな
るような振動センサ配置を行なえばよい。運動モード別
の振動smod.=[sx ,sy ,sθzt を最大値s
mod._maxで正規化したものを、(18)式に示すように
運動モード別の正規化振動spmod.とする。(18)式
を運動モード抽出基礎式である(17)式に代入すると
(20)式を得る。(20)式は運動モード別の正規化
振動spmod.に関する運動モード抽出基礎式である。ま
た、(19)式のWs は運動モード別の振動の正規化行
列である。(19)式のsx_max ,sy_max ,sθ
z_max は、XYステージ5の動作によって除振台4に励
起される振動の測定値など実際の運転条件に応じて適切
に決定する。sx_max ,sy_max ,sθz_max は物理的
な次元を持った数値でなくともよく、無次元量の相対比
率であってもよい。
【0043】
【数8】
【0044】(20)式の行列Ats -1 の条件数が最
小となるように振動センサ3a,3b,3c,3dを配
置する。正規化行列Ws 中の回転振動に関する最大値s
θz_max を並進振動の最大値sx_max ,sy_max より小
さく設定すれば、観測ノイズなど誤差要因の影響を極力
抑えて、微小な回転振動sθz を精度よく抽出すること
ができる。
【0045】図2は本発明による振動センサ配置を施し
た除振装置の代表的な実施例である。図2は図1と同様
に支持装置1a,1b,1c,1dおよび除振台4を上
面からみた図であり、四辺形構造の除振台4はその四隅
を支持装置1a,1b,1c,1dによって支持されて
いる。支持装置1a,1b,1c,1dにはそれぞれ除
振台4の水平方向振動を検出する振動センサ3a,3
b,3c,3dが備えられている。XYZ直交座標系
は、原点が除振台4の重心Gと一致するように、X軸、
Y軸がそれぞれXYステージ5のXステップ方向、Yス
テップ方向を向き、またZ軸が鉛直方向を向くように固
定している。振動センサ3a,3b,3c,3dそれぞ
れの配置の自由度は、水平面内の回転1自由度である。
また、振動センサ3a,3b,3c,3dは除振台4の
重心Gを通る水平面近くにあるものとする。
【0046】図2において、除振台4の水平方向振動を
運動モードでみるとX軸、Y軸方向並進振動とZ軸まわ
り回転振動に分類できる。これらをsx ,sy ,sθz
とおく。これら除振台4の振動を検出する振動センサ3
a,3b,3c,3dのセンサ信号をsa ,sb ,s
c ,sd とする。また、除振台4に作用するXYステー
ジ5のステージ駆動反力など運転条件から規定した、除
振台4の運動モード別の振動の最大値をsmod._max
[sx_max ,sy_max ,sθz_maxt とおく。本設定
はこれまでの議論と全く同一である。
【0047】これらを(20)式に示した運動モード別
の正規化振動spmod.に関する運動モード抽出基礎式に
代入し、Ats -1 の条件数が最小となるように振動セ
ンサ3a,3b,3c,3dの配置を決める。図2はこ
の条件数を最小にするような振動センサ3a,3b,3
c,3dの配置を示している。除振台4の重心Gを挟ん
で向かい合う振動センサ3a,3cと振動センサ3b,
3dがそれぞれ同一方向を向く配置である。振動センサ
3a,3cの振動検出方向とX軸がなす角度をβac、振
動センサ3b,3dの振動検出方向とY軸がなす角度を
βbdとおくと、βac、βbdは振動の最大値sx_max ,s
y_max ,sθz_max の設定によって定まる。すなわち、
振動センサ3a,3cの方向がX軸に対する角度と振動
センサ3b,3dがY軸に対する角度は正規化行列Ws
によって定まる。
【0048】XYステージ5のステップ動作から除振台
4に励起される水平方向振動を運動モードに分類する
と、その振動は並進振動sx ,sy が主であり回転振動
sθzは微小である。よって、回転振動の最大値sθ
z_max を大きく設定すれば、図2のように振動センサ3
a,3b,3c,3dは各振動センサ3a,3b,3
c,3dと除振台4の重心Gを結ぶ線に対して直角に近
づく方向を向く。逆に並進運動の最大値sx_max ,s
y_max を大きく設定するほど振動センサは除振台4の重
心Gの方向を向く。図2のように振動センサ3sa,3
b,3c,3dをX軸、Y軸に対して斜め方向に配置す
ることによって、例えばβac=βbd=0として振動セン
サ3a,3cの2つをX軸方向、振動センサ3b,3d
の2つをY軸方向へ向けた場合と比較して、除振台4の
回転モード振動sθz を精度よく抽出することができ
る。
【0049】なお、以上の実施例は四辺形構造の除振台
を対象として説明したが、条件数を最小とするようにア
クチュエータおよび振動センサを配置する本発明は、四
辺形構造の除振台のみを対象とするものではない。4脚
の支持装置で除振台を支持する構成であれば、そのアク
チュエータおよび振動センサの配置に関してあらゆる場
合に適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
除振台の振動を抑制するため特に大きな力を要する方向
へ除振台に制振力を作用させられるようにアクチュエー
タを配置する。よって、除振台の振動を効果的に抑制す
ることができる。
【0051】また、本発明によれば、除振台の運動モー
ドを抽出する際に誤差要因となる、振動センサ位置の測
定誤差やセンサ信号に含まれる観測ノイズなどの影響を
最小限に抑えるように振動センサを配置する。これによ
って、除振台の水平方向3自由度運動モードの振動を精
度よく観測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるアクチュエータ配置の代表的な
実施例を示す図面である。
【図2】 本発明による振動センサ配置の代表的な実施
例を示す図面である。
【図3】 アクティブ除振装置の構成を示す図面であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d:支持装置、2a,2b,2
c,2d:アクチュエータ、3a,3b,3c,3d:
振動センサ、4:除振台、5:XYステージ、6:運動
モード抽出装置、7:運動モード分配装置、8:補償
器、9:アンプ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除振台の振動を検出する振動センサと、
    前記除振台に駆動力を加えるアクチュエータと、該アク
    チュエータとともに前記除振台を支持する支持部材とを
    備えた複数個の支持装置からなる除振装置において、 前記アクチュエータが発生する推力をfact.、前記アク
    チュエータが発生する推力の合力として前記除振台に作
    用する運動モード別の駆動力をfmod.とするとき、前記
    アクチュエータの幾何学的な配置から前記fact.と前記
    mod.との間に成り立つ Afact.=fmod. で示される式の行列Aの条件数が最小となるように前記
    アクチュエータを配置することを特徴とする除振装置。
  2. 【請求項2】 前記行列Aに前記運動モード別の駆動力
    mod.を正規化する正規化行列Wf を掛けた行列Wf
    の条件数が最小となるように前記アクチュエータを配置
    することを特徴とする請求項1に記載の除振装置。
  3. 【請求項3】 前記除振台の運動モード別の振動をs
    mod.、前記振動センサのセンサ信号をssen.としたとき
    に、前記振動センサの幾何学的な配置から前記smod.
    前記ssen.の間に成り立つ Atmod.=ssen. で示される式の行列At の条件数が最小となるように前
    記振動センサを配置することを特徴とする請求項1に記
    載の除振装置。
  4. 【請求項4】 前記行列At に前記除振台の運動モード
    ごとの振動smod.を正規化する正規化行列Ws の逆行列
    s -1 をかけた行列Ats -1 の条件数が最小となるよ
    うに前記振動センサを配置することを特徴とする請求項
    1に記載の除振装置。
  5. 【請求項5】 前記除振台を4脚の支持装置で支持し、
    前記アクチュエータが発生する推力の前記除振台に対す
    る作用線が、向かい合う2組の前記支持装置においてそ
    れぞれ平行となるように前記アクチュエータを配置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の除振装置。
  6. 【請求項6】 前記除振台を4脚の支持装置で支持し、
    前記振動センサの振動検出方向が、向かい合う2組の前
    記支持装置においてそれぞれ平行となるように前記振動
    センサを配置することを特徴とする請求項1に記載の除
    振装置。
JP8093043A 1996-03-25 1996-03-25 除振装置 Pending JPH09257095A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0947796A2 (en) 1998-03-30 1999-10-06 Denso Corporation Lamination type heat exchanger with pipe joint

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0947796A2 (en) 1998-03-30 1999-10-06 Denso Corporation Lamination type heat exchanger with pipe joint

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