JPH0925505A - 転炉吹錬制御方法 - Google Patents
転炉吹錬制御方法Info
- Publication number
- JPH0925505A JPH0925505A JP17306895A JP17306895A JPH0925505A JP H0925505 A JPH0925505 A JP H0925505A JP 17306895 A JP17306895 A JP 17306895A JP 17306895 A JP17306895 A JP 17306895A JP H0925505 A JPH0925505 A JP H0925505A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charge
- blowing
- coolant
- item
- difference
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- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は転炉吹錬の処理終了時の溶鋼温度を
終点目標温度に合致せしめる転炉吹錬制御方法に関する
ものである。 【解決手段】 今回チャージの予め設定された操業条件
の各項目の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、
抽出例の各項目について今回チャージとの較差を算出
し、該算出結果から今回チャージの冷却材投入指示量を
決定し、吹錬終了時点で、冷却材実績投入量と前記比較
熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示量とに
一定以上の指示較差が生じた場合は、以下の判定を行
う。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。
終点目標温度に合致せしめる転炉吹錬制御方法に関する
ものである。 【解決手段】 今回チャージの予め設定された操業条件
の各項目の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、
抽出例の各項目について今回チャージとの較差を算出
し、該算出結果から今回チャージの冷却材投入指示量を
決定し、吹錬終了時点で、冷却材実績投入量と前記比較
熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示量とに
一定以上の指示較差が生じた場合は、以下の判定を行
う。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は転炉吹錬の処理終了
時の溶鋼温度を終点目標温度に合致せしめる転炉吹錬制
御方法に関するものである。
時の溶鋼温度を終点目標温度に合致せしめる転炉吹錬制
御方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】転炉の変動する操業条件に対して、一定
の終点温度、すなわち転炉吹錬の処理終了時の目標溶鋼
温度（終点目標温度）に合致した溶鋼の終点温度を得る
ため熱配合計算が必要となる。この熱配合計算結果に基
づいて終点温度換算され、鉄鉱石等の冷却材またはコー
クス等の昇熱材の投入量が決定される。しかし、終点温
度が終点目標温度に到達しないことが予測される状態に
なると、冷却材または昇熱材が投入されることになる。
このような冷却材の吹錬末期での投入は、溶鋼への歩留
まりが悪いため冷却効率が悪いので、吹錬中期以前で投
入した場合の投入量より多くしなけらばならない。さら
に溶鋼温度の推移が高めで行われているため、炉体煉瓦
の消耗が激しい。従って、前記換算して得られた所望量
の冷却材を、吹錬初期に投入して溶鋼温度調整を行う際
の誤差は、可能な限り少なくなるようにする必要があ
る。この冷却材または昇熱材の投入量を求める熱収支計
算方法の１手法として比較熱収支計算方法がある。上記
熱収支計算法において、過去チャージの実績と今回チャ
ージの計算データとを比較し、各項目の差分集計値を熱
換算し、冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収
支計算方法が開示されている（鉄鋼協会春期講演会論文
集、VOL.5、1992年、日本鉄鋼協会発行、若松信一他
著、「比較熱収支モデルの開発（転炉自動吹錬技術の開
発 その３）」、216 頁）。この比較熱収支計算方法
は、 今回チャージの主原料データ（溶銑成分、空炉時間、
全装入量など）各々の項目に優先順位をつけ、優先順位
の高い項目の値の上下限値以内であるチャージ例を抽出
する。 抽出されたチャージ例と今回チャージの各々のデータ
較差を熱換算係数を用いて、チャージ例の実績投入量に
対して補正を行い、冷却材、または昇熱材投入量を求め
る。 ものである。
の終点温度、すなわち転炉吹錬の処理終了時の目標溶鋼
温度（終点目標温度）に合致した溶鋼の終点温度を得る
ため熱配合計算が必要となる。この熱配合計算結果に基
づいて終点温度換算され、鉄鉱石等の冷却材またはコー
クス等の昇熱材の投入量が決定される。しかし、終点温
度が終点目標温度に到達しないことが予測される状態に
なると、冷却材または昇熱材が投入されることになる。
このような冷却材の吹錬末期での投入は、溶鋼への歩留
まりが悪いため冷却効率が悪いので、吹錬中期以前で投
入した場合の投入量より多くしなけらばならない。さら
に溶鋼温度の推移が高めで行われているため、炉体煉瓦
の消耗が激しい。従って、前記換算して得られた所望量
の冷却材を、吹錬初期に投入して溶鋼温度調整を行う際
の誤差は、可能な限り少なくなるようにする必要があ
る。この冷却材または昇熱材の投入量を求める熱収支計
算方法の１手法として比較熱収支計算方法がある。上記
熱収支計算法において、過去チャージの実績と今回チャ
ージの計算データとを比較し、各項目の差分集計値を熱
換算し、冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収
支計算方法が開示されている（鉄鋼協会春期講演会論文
集、VOL.5、1992年、日本鉄鋼協会発行、若松信一他
著、「比較熱収支モデルの開発（転炉自動吹錬技術の開
発 その３）」、216 頁）。この比較熱収支計算方法
は、 今回チャージの主原料データ（溶銑成分、空炉時間、
全装入量など）各々の項目に優先順位をつけ、優先順位
の高い項目の値の上下限値以内であるチャージ例を抽出
する。 抽出されたチャージ例と今回チャージの各々のデータ
較差を熱換算係数を用いて、チャージ例の実績投入量に
対して補正を行い、冷却材、または昇熱材投入量を求め
る。 ものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の転
炉吹錬方法では、過去の吹錬結果を抽出する条件として
吹錬中においてオペレーター操作に対する評価を行なっ
ていないため標準とは成り得ないデータが抽出されるこ
ととなる。また、求められた熱収支値のモデルと今回チ
ャージの実績値とに差が生じてもフィードバックが可能
となっていない。従って、十分な指示精度が得られず、
末期投入冷却材量の減少、終点温度的中率向上が望めな
いという問題点があった。本発明は、このような問題点
を解決するためになされたものであり、溶鋼の終点温度
的中精度の優れた転炉吹錬制御方法を得ることを目的と
する。
炉吹錬方法では、過去の吹錬結果を抽出する条件として
吹錬中においてオペレーター操作に対する評価を行なっ
ていないため標準とは成り得ないデータが抽出されるこ
ととなる。また、求められた熱収支値のモデルと今回チ
ャージの実績値とに差が生じてもフィードバックが可能
となっていない。従って、十分な指示精度が得られず、
末期投入冷却材量の減少、終点温度的中率向上が望めな
いという問題点があった。本発明は、このような問題点
を解決するためになされたものであり、溶鋼の終点温度
的中精度の優れた転炉吹錬制御方法を得ることを目的と
する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明に係る転炉吹錬制
御方法は、過去チャージの実績と今回チャージの計算デ
ータとを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算し、
冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計算の
際に、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目
の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出され
た各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差
を算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材
投入指示量を決定し、吹錬を終了した時点で、冷却材実
績投入量と前記比較熱収支計算結果に基づき決定した冷
却材投入指示量とに一定以上の指示較差が生じた場合
は、以下に示す吹錬実績判定を行うことを特徴とするも
のである。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、過去チャージの実績と今回チャージの計算データ
とを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算し、冷却
材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計算の際
に、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目の
許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出された
各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差を
算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材投
入指示量を決定し、数式１で求められる適正冷却材量と
比較することにより求めた実績特性値を次チャージの吹
錬データとしてフィードバックすることを特徴とするも
のである。
御方法は、過去チャージの実績と今回チャージの計算デ
ータとを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算し、
冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計算の
際に、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目
の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出され
た各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差
を算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材
投入指示量を決定し、吹錬を終了した時点で、冷却材実
績投入量と前記比較熱収支計算結果に基づき決定した冷
却材投入指示量とに一定以上の指示較差が生じた場合
は、以下に示す吹錬実績判定を行うことを特徴とするも
のである。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、過去チャージの実績と今回チャージの計算データ
とを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算し、冷却
材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計算の際
に、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目の
許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出された
各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差を
算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材投
入指示量を決定し、数式１で求められる適正冷却材量と
比較することにより求めた実績特性値を次チャージの吹
錬データとしてフィードバックすることを特徴とするも
のである。
【０００５】上記構成による作用は以下の通りである。
転炉吹錬の処理終了時に、所定の終点温度を得るために
は、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目の
許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出された
各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差を
算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材投
入指示量を決定する比較熱収支計算が高精度でなければ
ならない。そのためには、比較モデルとして採用する過
去データは、誤差が可及的に少なくなるように抽出され
ることが望ましい。そこで、本発明においては、今回チ
ャージが吹錬を終了した時点で、冷却材実績投入量と前
記比較熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示
量とに一定以上の指示較差が生じた場合は、以下に示す
吹錬実績判定を行うようにしたものである。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、比較熱収支計算によって決定した今回チャージの
冷却材投入指示量と、数式１で求められる適正冷却材量
と比較することにより求めた表１に示す実績特性値を同
一炉での次チャージの吹錬データとしてフィードバック
するようにしている。
転炉吹錬の処理終了時に、所定の終点温度を得るために
は、今回チャージの予め設定された操業条件の各項目の
許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出された
各チャージ例の各項目について今回チャージとの較差を
算出し、該算出された結果から今回チャージの冷却材投
入指示量を決定する比較熱収支計算が高精度でなければ
ならない。そのためには、比較モデルとして採用する過
去データは、誤差が可及的に少なくなるように抽出され
ることが望ましい。そこで、本発明においては、今回チ
ャージが吹錬を終了した時点で、冷却材実績投入量と前
記比較熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示
量とに一定以上の指示較差が生じた場合は、以下に示す
吹錬実績判定を行うようにしたものである。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、比較熱収支計算によって決定した今回チャージの
冷却材投入指示量と、数式１で求められる適正冷却材量
と比較することにより求めた表１に示す実績特性値を同
一炉での次チャージの吹錬データとしてフィードバック
するようにしている。
【０００６】
【数１】
【０００７】
【表１】
【０００８】
【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施形態に係る
転炉吹錬制御方法の構成を示すブロック図である。特徴
判定処理１の段階において、吹錬開始前の溶銑量、溶銑
成分、および鋼種、出鋼目標成分等の予め設定される基
本データから、特殊チャージ、特殊鋼種チャージ、通常
チャージ等の分類を行い、その分類に最適な抽出上下限
パターンを選択する。この際、特殊鋼種は特有の操業条
件を、別に備えた特殊鋼種登録ファイル１１から必要な
データを抽出する。事例抽出処理段階２において、前記
特徴判定処理１の段階で選択された抽出上下限パターン
を用いて、今チャージの吹錬基本データに対して抽出上
下限内である過去の実績チャージを、事例ファイル４２
の通常操業ファイル（炉別）、特殊鋼ファイル（炉共
通）、特殊操業ファイル（炉共通）から、必要により限
定した複数チャージ分についてデータを抽出し、事例抽
出テーブル２１を作成する。比較熱収支計算段階３にお
いて、前記事例抽出テーブル２１へ各々の抽出された過
去チャージと今回チャージとのそれぞれの項目較差の集
計値を冷却材換算係数により熱換算し、今回チャージの
冷却材または昇熱材の投入指示量を求める。前記求めら
れた投入指示量はオペレータに対しオペレータガイダン
ス３１として表示が行われる。
転炉吹錬制御方法の構成を示すブロック図である。特徴
判定処理１の段階において、吹錬開始前の溶銑量、溶銑
成分、および鋼種、出鋼目標成分等の予め設定される基
本データから、特殊チャージ、特殊鋼種チャージ、通常
チャージ等の分類を行い、その分類に最適な抽出上下限
パターンを選択する。この際、特殊鋼種は特有の操業条
件を、別に備えた特殊鋼種登録ファイル１１から必要な
データを抽出する。事例抽出処理段階２において、前記
特徴判定処理１の段階で選択された抽出上下限パターン
を用いて、今チャージの吹錬基本データに対して抽出上
下限内である過去の実績チャージを、事例ファイル４２
の通常操業ファイル（炉別）、特殊鋼ファイル（炉共
通）、特殊操業ファイル（炉共通）から、必要により限
定した複数チャージ分についてデータを抽出し、事例抽
出テーブル２１を作成する。比較熱収支計算段階３にお
いて、前記事例抽出テーブル２１へ各々の抽出された過
去チャージと今回チャージとのそれぞれの項目較差の集
計値を冷却材換算係数により熱換算し、今回チャージの
冷却材または昇熱材の投入指示量を求める。前記求めら
れた投入指示量はオペレータに対しオペレータガイダン
ス３１として表示が行われる。
【０００９】前記求められた今回チャージの冷却材投入
指示量が負になった場合は、昇温材の投入が必要という
ことであって、昇温材換算係数により昇温材投入指示量
を求める。今回チャージが吹錬を終了した時点で、吹錬
実績判定処理４において、実績冷却材投入量と前記比較
熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示量とに
一定以上の指示較差が生じた場合は、以下に示す吹錬実
績判定を行う。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、数式１で求められる適正冷却材量は、凡ゆる誤差
を差し引いた冷却材量とすることができ、この値と冷却
材投入指示量と比較することにより求めた実績特性値
を、同一炉での次チャージの吹錬データとしてフィード
バックすることにより、所定の終点温度が容易に得られ
る吹錬制御精度の優れたものとすることができる。な
お、実績評価の実態は前記適正冷却材量に対する実際に
投入した冷却材指示値の差を所定範囲毎の実績特性値を
整数で表現し取扱い易くしている。さらに、上記で操業
異常と判定されたチャージは、以後の事例抽出から排除
し、失敗チャージと表示ガイダンスを行う。上記実績に
基づき、特殊操業チャージ、特殊鋼種チャージ、通常チ
ャージなどの分類毎に事例ファイルを更新する。上記の
ように構成された本発明法と従来法による吹錬末期冷却
材投入量の比較を図２に示すが、従来法では平均＝1.6T
onとであるのに対して、本発明においては平均＝0.9Ton
と大幅に低減できた。また、終点温度においても図３に
示すように、従来法がσ＝ 5.9℃であるのに対して、本
発明法によればσ＝ 4.5℃でその差は 1.4℃と大きく向
上している。冷却材投入量では、図４に示すように従来
法が平均＝0.70Ton 、本発明法が平均＝0.27Ton と1/3
に減少している。
指示量が負になった場合は、昇温材の投入が必要という
ことであって、昇温材換算係数により昇温材投入指示量
を求める。今回チャージが吹錬を終了した時点で、吹錬
実績判定処理４において、実績冷却材投入量と前記比較
熱収支計算結果に基づき決定した冷却材投入指示量とに
一定以上の指示較差が生じた場合は、以下に示す吹錬実
績判定を行う。 （１）終点実績データ（溶鋼温度、成分）が目標データ
と大きくかけ離れている場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターン（ランス高
さ、送酸量、サブランス深さ）に対して、実績吹錬パタ
ーンに基準外操作の有無判断を行い、この基準外操作回
数がある回数以上では操業異常とする。 また、数式１で求められる適正冷却材量は、凡ゆる誤差
を差し引いた冷却材量とすることができ、この値と冷却
材投入指示量と比較することにより求めた実績特性値
を、同一炉での次チャージの吹錬データとしてフィード
バックすることにより、所定の終点温度が容易に得られ
る吹錬制御精度の優れたものとすることができる。な
お、実績評価の実態は前記適正冷却材量に対する実際に
投入した冷却材指示値の差を所定範囲毎の実績特性値を
整数で表現し取扱い易くしている。さらに、上記で操業
異常と判定されたチャージは、以後の事例抽出から排除
し、失敗チャージと表示ガイダンスを行う。上記実績に
基づき、特殊操業チャージ、特殊鋼種チャージ、通常チ
ャージなどの分類毎に事例ファイルを更新する。上記の
ように構成された本発明法と従来法による吹錬末期冷却
材投入量の比較を図２に示すが、従来法では平均＝1.6T
onとであるのに対して、本発明においては平均＝0.9Ton
と大幅に低減できた。また、終点温度においても図３に
示すように、従来法がσ＝ 5.9℃であるのに対して、本
発明法によればσ＝ 4.5℃でその差は 1.4℃と大きく向
上している。冷却材投入量では、図４に示すように従来
法が平均＝0.70Ton 、本発明法が平均＝0.27Ton と1/3
に減少している。
【００１０】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、過去チャ
ージの吹錬評価を行い、評価基準外となった過去実績デ
ータを抽出することなく、今回チャージの計算モデルを
組み立てることができ、また、今回チャージの次チャー
ジへのフィードバック機能も備えているので、冷却剤の
末期投入量の低減と、終点溶鋼温度の的中率が向上する
などがある。
ージの吹錬評価を行い、評価基準外となった過去実績デ
ータを抽出することなく、今回チャージの計算モデルを
組み立てることができ、また、今回チャージの次チャー
ジへのフィードバック機能も備えているので、冷却剤の
末期投入量の低減と、終点溶鋼温度の的中率が向上する
などがある。
【図１】本発明の一実施形態に係る転炉吹錬制御方法の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図２】末期冷却材投入量の本発明と従来例との比較を
示すグラフ図である。
示すグラフ図である。
【図３】本発明と従来例における終点温度の比較を示す
グラフ図である。
グラフ図である。
【図４】本発明と従来例における冷却材投入量の比較を
示すグラフ図である。
示すグラフ図である。
１ 特徴判定処理 ２ 事例抽出処理 ３ 比較熱収支計算 ４ 吹錬実績判定処理 １１ 特殊鋼種登録ファイル ２１ 事例抽出テーブル ３１ オペレータガイダンス ４１ 事例格納処理 ４２ 事例ファイル
Claims (2)
- 【請求項１】 過去チャージの実績と今回チャージの計
算データとを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算
し、冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計
算の際に、今回チャージ例の予め設定された操業条件の
各項目の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽
出された各チャージ例の各項目について今回チャージと
の較差を算出し、該算出された結果から今回チャージの
冷却材投入指示量を決定し、吹錬を終了した時点で、冷
却材実績投入量と前記比較熱収支計算結果に基づき決定
した冷却材投入指示量とに一定以上の指示較差が生じた
場合は、以下に示す吹錬実績判定を行うことを特徴とす
る転炉吹錬制御方法。 （１）終点実績データが目標データと大きくかけ離れて
いる場合は操業異常とする。 （２）吹錬開始前の設定された吹錬パターンに対して、
実績吹錬パターンに基準外操作の有無判断を行い、この
基準外操作回数がある回数以上では操業異常とする。 - 【請求項２】 過去チャージの実績と今回チャージの計
算データとを比較し、各項目の較差分の集計値を熱換算
し、冷却材または昇熱材の投入量を求める比較熱収支計
算の際に、今回チャージの予め設定された操業条件の各
項目の許容限度内に入る過去チャージ例を抽出し、抽出
された各チャージ例の各項目について今回チャージとの
較差を算出し、該算出された結果から今回チャージの冷
却材投入指示量を決定し、数式１で求められる適正冷却
材量と比較することにより求めた実績特性値を次チャー
ジの吹錬データとしてフィードバックすることを特徴と
する転炉吹錬制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17306895A JPH0925505A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 転炉吹錬制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17306895A JPH0925505A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 転炉吹錬制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0925505A true JPH0925505A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=15953621
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17306895A Pending JPH0925505A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 転炉吹錬制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0925505A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20190078335A (ko) * | 2017-12-26 | 2019-07-04 | 주식회사 포스코 | 전로 열배합 제어 장치 및 방법이 기록된 컴퓨터 판독가능 기록 매체 |
-
1995
- 1995-07-10 JP JP17306895A patent/JPH0925505A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20190078335A (ko) * | 2017-12-26 | 2019-07-04 | 주식회사 포스코 | 전로 열배합 제어 장치 및 방법이 기록된 컴퓨터 판독가능 기록 매체 |
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