JPH09248445A - 螺旋状流体処理装置とその製造方法 - Google Patents

螺旋状流体処理装置とその製造方法

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JPH09248445A
JPH09248445A JP6047096A JP6047096A JPH09248445A JP H09248445 A JPH09248445 A JP H09248445A JP 6047096 A JP6047096 A JP 6047096A JP 6047096 A JP6047096 A JP 6047096A JP H09248445 A JPH09248445 A JP H09248445A
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fluid
cylinder
fluid treatment
section
cylinder axis
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JP6047096A
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Masato Takahashi
正人 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体処理装置における流体処理部を捩じり形状
に形成すると共に、流体処理部の下流側で長径部に液滴
捕集部を取り付けて、圧力損失が少なく混合及び分離能
力を高める。さらに、流体流路に設けた格子板を捩じり
形状として、高い分離処理能力と破損に対する補完性を
備えた螺旋状流体処理装置とその製造方法を提供する。 【解決手段】請求項1記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置は、内部を通過する流体に径方向の回転成分を付与
して混合処理する流体混合処理部27が、楕円筒もしくは
多角柱筒で筒軸中心30とした捩じり形状であることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体処理を行う流体
処理部に係り、特に原子力プラントにおける原子炉の気
水分離器あるいはオフガス処理系及び、その他の流体処
理工程において流体処理を効率的に行う流体処理部であ
る螺旋状流体処理装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の化学プラント等では気体等の混合
と触媒による還元等の反応、あるいは気相と液相の2相
流を気体と液体に分離する等の流体処理工程において
は、被処理流体を上流から下流に連続して移動する途中
で、流路に設けた流体処理部である流体処理装置の混合
部と反応部及び分離部を通過する際に、それぞれの処理
を行っている。
【0003】なお、前記流路に設置された流体処理装置
の混合部と反応部及び分離部での被処理流体の流路につ
いては、圧力損失を小さくするために流路に設けられた
混合部と反応部及び分離部の断面積は、流路方向に極力
変化のない構造となるようにしているが、分離部に設け
た液滴捕集部においては、流路方向の変化が増して圧力
損失が生じる。
【0004】殊に原子力プラントにおいては、多数種の
流体処理装置が使用されていることから、沸騰水型原子
炉におけるオフガス再結合器処理装置と、原子炉内に設
けられた気水分離器を例にして説明する。沸騰水型原子
炉におけるオフガス再結合処理系は、図13の系統構成図
に示すように、原子炉1の炉心2で発生した高温高圧の
蒸気は、気水分離器3を介して主蒸気配管4により蒸気
タービン5に導かれる。
【0005】この蒸気は蒸気タービン5を回転した後
に、復水器6で減圧、凝縮されて復水となって給水配管
7を経由して再び原子炉1に戻る。また、原子炉1の運
転により炉心2において水の放射線分解によって生成し
た水素及び酸素は、蒸気と共に前記主蒸気配管4からオ
フガス抽出ライン8を通って蒸気抽出器9に至り、この
蒸気抽出器9において蒸気から抽出される。
【0006】抽出された水素及び酸素は、さらにオフガ
ス配管10の途中で予熱器11により加熱されると共に、オ
フガス再結合器12において触媒を用いた還元処理により
安全に水蒸気となり、コンデンサ13にて水に戻される
が、残りのオフガスはチャコールフィルタ14を経由して
スタックへ送られる。
【0007】前記オフガス再結合器12は図14の要部断面
図に示すように、内部にオフガス処理触媒15を担持して
おり、このオフガス処理触媒15は図15の斜視図に示すよ
うに、内部に多数の流体通路16を備えたハニカム構造体
17である反応部で構成されている。
【0008】前記炉心2内で生成した水素及び酸素は、
水蒸気と共にオフガス再結合器12の反応部であるオフガ
ス処理触媒15を通ることにより、水素と酸素が反応して
水蒸気になりコンデンサ13にて水に戻されるが、この反
応はハニカム構造体17の流体通路16である格子板18の表
面に担持した触媒により行われる。
【0009】なお図15で示すように、ハニカム構造体17
の反応部である格子板18は角筒状となっているために、
水素及び酸素と水蒸気の混合気体は圧力損失をほとんど
受けることなく通過して再結合処理される。また、図13
に示すような原子炉1内で炉心2の上部に設置する気水
分離器3や、原子炉1内の図示しないジェットポンプに
おける流体混合放出管について、気水分離器3を例にし
て説明する。
【0010】気水分離器3は、図16の縦断面図に示す気
水分離素子19を多数集めて構成されていて、この気水分
離素子19は、上方で大径となる中間に静止案内翼20を備
えたスタンドパイプ21と、その周囲を液滴捕集のための
二重パイプ22で支持すると共に、上部にプリドライヤ23
を取り付けて構成している。
【0011】前記多数の気水分離素子19で構成した気水
分離器3は、気水分離素子19の下部が炉水位24の下とな
る位置に設置されて、スタンドパイプ21の下から上方に
向かって、炉心2で発生した実線矢印で示す水25と、点
線矢印で示す蒸気26が混合された2相流が流れる。
【0012】この水25と蒸気26の混合流体は、気水分離
素子19内において先ず分離部である静止案内翼20より回
転成分が与えられ、この時に発生した遠心力により、下
流側において液相成分の水25を気相成分の蒸気26と分離
すると共に、周辺方向に移動させて液滴捕集のための二
重パイプ22にて除去して原子炉1内に戻す。次に、水25
が分離されて回転成分が与えられた蒸気26は、プリドラ
イヤ23にてさらに水分が除去され、やや乾燥された蒸気
26として上部から排出されて図示しない蒸気乾燥器に送
り込まれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記例の流体処理装置
である流体処理部として、オフガス再結合器12において
再結合処理能力を向上させるためには、水素と酸素の反
応部であるハニカム構造体17の格子板18を長く得ること
が必要である。しかしながら、格子板18の上流側でハニ
カム構造体17が破損した場合には、その下流側での再結
合処理が不能となる支障があった。
【0014】また、気水分離器3における水25と蒸気26
の混合流体の気液分離、及びこれに続く蒸気乾燥では、
上流側に配置された静止案内翼20により、混合流体に回
転成分を付与させている。このために、混合流体は下流
側に行くほど回転成分が減少することから、気液分離効
率が低下すると共に、液滴を捕集する二重パイプ22にお
いて大きく流れの方向を変えているために、圧力損失が
増加して、さらに気液分離効率を低下させる支障があっ
た。
【0015】本発明の目的とするところは、流体処理装
置における流体処理部を捩じり形状に形成すると共に、
流体処理部の下流側で長径部に液滴捕集部を取り付け
て、圧力損失が少なく混合及び分離能力を高める。さら
に、流体流路に設けた格子板を捩じり形状として、高い
分離処理能力と破損に対する補完性を備えた螺旋状流体
処理装置とその製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る螺旋状流体処理装置は、内部
を通過する流体に径方向の回転成分を付与して混合処理
する流体処理部が楕円筒もしくは多角柱筒で筒軸を中心
とした捩じり形状であることを特徴とする。
【0017】流体は流体流路である流体処理部を通過す
る際に、流体処理部が楕円筒もしくは多角柱筒の上流側
から下流側まで流路断面積に変化はないが、筒軸中心に
捩じれていることから回転成分が付与される。この回転
成分は通過する流体に対して、流体処理部にて上流側か
ら下流側まで連続的に付与されるので、この回転成分に
より圧力損失が小さく高効率の流体混合が行われる。
【0018】請求項2記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置は、内部を通過する流体に径方向の回転成分を付与
して反応処理する流体処理部が、円筒もしくは多角筒の
内部に軸方向で多数に仕切る格子板を筒軸を中心とした
捩じり形状に設けたハニカム構造体であることを特徴と
する。
【0019】流体は流体流路の流体処理部を通過する際
に、流体処理部が円筒もしくは多角柱筒で上流側から下
流側まで流路断面積に変化はないが、筒軸を中心に捩じ
れていることから回転成分が付与されると共に、同様に
筒軸を中心に捩じれている多数の格子板の反応部に効果
的に接触するので、圧力損失が小さく高い反応効率が得
られる。
【0020】請求項3記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置は、内部を通過する気液混合流体に径方向の回転成
分を付与して分離処理する流体処理部が、楕円筒もしく
は多角柱筒で筒軸を中心とした捩じり形状であることを
特徴とする。
【0021】気相と液相の混合流体は流体流路の流体処
理部を通過する際に、流体処理部が楕円もしくは多角柱
筒で上流側から下流側まで流路断面積に変化はないが、
筒軸を中心に捩じれていることから回転成分が付与され
る。従って、混合流体は回転成分の遠心力により気体と
液体に分離して、気体は回転して通過するが、液体は流
体処理部の内壁面に付着して、内壁面の長径部を下流側
に移動するので、圧力損失が小さく高い分離効率が得ら
れる。
【0022】請求項4記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置は、内部を通過する気液混合流体に径方向の回転成
分を付与して分離処理する流体処理部が、楕円筒もしく
は多角柱筒で筒軸を中心とした捩じり形状にすると共に
内部に軸方向で筒軸を中心とした捩じり形状の仕切板を
設けたことを特徴とする。
【0023】気相と液相の混合流体は流体流路の流体処
理部を通過する際に、上記請求項3記載の発明と同様に
流体処理部において低圧力損失で高い分離効率が得られ
ると共に、流体流路内に設けた仕切り板においても、通
過する混合流体に対する回転成分の付与と仕切り板表面
に液体を付着させることから、さらに分離効率が向上す
る。
【0024】請求項5記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置は、楕円筒もしくは多角柱筒で筒軸を中心とした捩
じり形状である分離処理する流体処理部の下流端部の長
径部に、断面が逆U字で樋状の液滴捕集部を設置したこ
とを特徴とする。
【0025】流体処理部で回転成分が付与されて流体か
ら分離処理された液体は、付与された遠心力により流体
処理部の内壁面に付着し、楕円筒もしくは多角柱筒の長
径部で下流端部に至る。次で液体は、その形状から気体
に圧力損失を与えない逆U字で樋状の液滴捕集部におい
て、さらに、気体を分離して効果的に流体処理部の外部
に排出する。
【0026】請求項6記載の発明に係る螺旋状流体処理
装置の製造方法は、流体処理部である円筒もしくは多角
筒の内部に軸方向で多数に仕切る格子板を筒軸中心とし
た捩じり形状に設けたハニカム構造体を、押出し加工器
のダイスを回転しながら押出し成型することを特徴とす
る。
【0027】筒軸を中心に捩じった形状の多数の格子板
により多数の流体通路を形成した例えば流体反応処理部
のハニカム構造体は、押出し加工器に例えばゲル状のセ
ラミックス原料を入れて、多数の十字穴をあけたダイス
を周方向に回転しながら押出しを行う。この後に乾燥と
焼結を行うことにより、筒軸を中心として捩じった形状
の多数の格子板と、この格子板による多数の流体通路が
形成されたハニカム構造体を製造することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお上記した従来技術と同様な
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1に係り、図1(a)
の斜視図及び図1(b)の各部断面図に示すように、螺
旋状流体処理装置で、流体を混合処理する流体処理部で
ある流体混合処理部27は、白抜き矢印28で示す方向に流
体を通過させるが、この流体混合処理部27は筒状で、流
路断面が楕円形もしくは多角形としている。なお、ここ
では楕円形を例にして説明する。
【0029】この流体混合処理部27は、楕円形の断面29
が筒軸中心30に連続的に回転した捩じり形状となってお
り、従って、図1(b)において矢印長径部で示す各位
置における断面の長径線32は、それぞれ白抜き矢印28で
示す流体の流れ方向にしたがい、上流側から下流側に向
かって回転するように螺旋状に構成されている。これに
より、図2の横断面図で示すように、一方向からの見掛
け断面は中央で小さく両端では大きく形成される。
【0030】次に、上記構成による作用について説明す
る。この流体混合処理部27の内部を白抜き矢印28で示す
方向に流体が通過する場合に、この流体は流体混合処理
部27の楕円断面形状に沿って移動する。
【0031】このために流体には、それぞれの位置にお
いて楕円断面が筒軸中心30に対して連続的に回転してい
るので、これと同じの回転成分が付与される。なお付与
される回転成分は、流体混合処理部27における筒軸中心
30の半径に比例し、筒軸中心30に近いほど小さく、筒軸
中心30より遠い長径部の内壁面33に近ずくほど大きくな
る。
【0032】従って内壁面33に近い流体は、筒軸中心30
の近傍に比べて流速が早いことから内壁面33との摩擦が
大きくなる。また、流体の軸方向成分が回転成分に変換
されるために、流体混合処理部27の内部で流体が筒軸中
心30からの半径方向距離により、軸方向成分の流速が異
なってくる。
【0033】これにより、螺旋状流体処理装置である流
体混合処理部27において流体の混合が連続的に行われ
る。なお流体混合処理部27においては、上流側から下流
側までの流路断面積は同一で、しかも流体の方向を変更
しないので、流路抵抗が小さいことから圧力損失も少な
く、短い流路で流体の混合を高効率で行うことができ
る。
【0034】第2実施の形態は請求項2に係り、図3の
斜視図に示すように、螺旋状流体処理装置で、流体を反
応処理する流体処理部である流体反応処理部34は、白抜
き矢印28で示す方向に流体を通過させる。この流体反応
処理部34は、円筒35もしくは角筒の内部に多数に仕切る
格子板18を設けたハニカム構造体36からなると共に、前
記ハニカム構造体36は筒軸を中心に捩じって構成してい
る。なお、ここでは円筒35を例にして説明する。
【0035】また流体反応処理部34は、図4の平面図と
図5の縦断面図及び図6の一部切り欠き斜視図に示すよ
うに、円筒35内を多数に仕切る格子板18により多数の流
体通路16を形成しているが、この格子板18は前記ハニカ
ム構造体36を筒軸中心30に捩じってあることから共に螺
旋状となっており、従って、格子板18にて形成される多
数の流体通路16も螺旋状に捩じれている。
【0036】次に、上記構成による作用について説明す
る。この流体反応処理部34の内部を白抜き矢印28で示す
方向に流体が通過する場合に、この流体は流体反応処理
部34の流体通路16内を移動する。図7の要部拡大斜視図
は、格子板18にて形成された流体通路16の一単位を示し
たもので、格子板18に沿って流体通路16が筒軸中心30に
捩じれていることから、この流体通路16を流体が白抜き
矢印28の方向に通過する場合に、流体は流体通路16に沿
って螺旋状に移動する。
【0037】このために通過する流体には、流体通路16
と同じ方向で筒軸中心30の連続的に回転する回転成分が
付与される。なお、この回転成分は円筒35もしくは角筒
の外周方向に近いほど大きく、筒軸中心30に近いほど小
さい。従って、流体反応処理部34を通過する際に、流体
は格子板18に効率的に接触する。また、流体反応処理部
34における流体通路16の断面積は、上流側から下流側ま
で同一で、流体の方向も大きく変化することがないこと
から、流路抵抗が小さく圧力損失は少ない。
【0038】例えばこの流体反応処理部34を、上記オフ
ガス再結合系のオフガス再結合器12で、触媒を担持した
オフガス処理触媒15に適用することにより、オフガス再
結合器12において水素及び酸素が混合した被処理流体に
回転成分が付与される。これにより、被処理流体は格子
板18の表面で触媒に効率よく接触させられるので、反応
効率が向上すると共に、たとえ上流側で格子板18の一部
が損傷しても、流体通路16が捩じれていることから、下
流側において反応処理が行える。
【0039】第3実施の形態は請求項3及び請求項5に
係り、図8(a)の斜視図及び図8(b)の軸方向位置
の断面図に示すように、螺旋状流体処理装置で、気相と
液相の2相流を分離処理する流体処理部である流体分離
処理部37は、白抜き矢印28で示す方向に流体を通過させ
るが、この流体分離処理部37は筒状で、流路断面が楕円
形もしくは多角形としている。なお、ここでは楕円形を
例にして説明する。
【0040】この流体分離処理部37は、楕円形の断面29
が筒軸中心30に連続的に回転した捩じり形状となってお
り、従って、図8(b)において矢印31で示す各軸方向
の位置における楕円形の断面29の長径線32は、それぞれ
白抜き矢印28で示す流体の流れ方向にしたがい、上流側
から下流側に向かって回転するように形成されている
(請求項3)。
【0041】さらに、図8(a)及び図8(c)の要部
拡大縦断面図に示すように、前記流体分離処理部37にお
ける管壁38の長径部で下流側端部の周囲に、断面が逆U
字で樋状の液滴捕集部39を設置して構成している。な
お、流路断面が多角形の場合にも前記液滴捕集部39は長
径部に設置する(請求項5)。
【0042】次に、上記構成による作用について説明す
る。この流体分離処理部37の内部を白抜き矢印28で示す
方向に気相と液相の2相流である混合流体が通過する場
合に、この混合流体は流体分離処理部37の楕円断面形状
に沿って移動する。このために流体には、それぞれの位
置において楕円断面が筒軸中心30に対して連続的に回転
しているので、これと同じ回転成分が付与される。な
お、この混合流体に付与される回転成分は、流体分離処
理部37の筒軸中心30に遠い長径部の内壁面33に近いほど
大きく、また筒軸中心30に近いほど小さい。
【0043】ここで流体である気相と液相の2相流を点
線矢印の蒸気26と実線矢印で示す水25の混合流体とする
と、混合流体は流体分離処理部37内において付与される
回転成分の遠心力により、蒸気26より比重の大きな水25
は蒸気26と分離される。
【0044】ここで分離された水25は、外周方向の内壁
面33に付着すると共に長径部に移動するが、この時に水
25を分離した蒸気26は、やや乾燥された状態となって流
体分離処理部37を通過する。さらに、混合流体に対する
回転成分は連続的に発生するために、蒸気26と分離した
水25は内壁面33に押し付けられて下流側に移動し、管壁
38の長径部で下流側端部に設置された液滴捕集部39か
ら、流体分離処理部37の外に押し出されると共に、蒸気
26の一部も乾燥されて排出される。
【0045】なお、流体分離処理部37における流体流路
の断面積は、上流側から下流側まで同一であり、液滴捕
集部39も流れを妨げる形状ではない。また分離された水
25の排出は、付与された回転成分により行われることか
ら、流体分離処理部37内における蒸気26の通過を妨げる
流体の方向を大きく変化することがないことから、流路
抵抗が小さく圧力損失は少ない。
【0046】従って、例えばこの流体分離処理部37を、
上記原子炉1内に設置する気水分離器3における気水分
離素子19に適用することにより、気水分離器3内におい
て水25と蒸気26の混合流体に回転成分が付与される。こ
の回転成分は流体分離処理部37において下流側まで連続
的に発生することから、流体分離能力が下流側で低下す
ることなく、蒸気26と水25の分離処理と、分離された水
25の液滴捕集部39から外部への排出が効率よく行われ
る。
【0047】第4実施の形態は請求項4及び請求項5に
係り、図9の斜視図に示すように螺旋状流体処理装置
で、気相と液相の2相流を分離処理する流体処理部であ
る流体分離処理部40は、上記第3実施の形態と同様に筒
状の管壁38で、流路断面が楕円形もしくは多角形として
いる。
【0048】一例とする楕円形の断面29は、筒軸中心30
に連続的に回転した捩じり形状となっており螺旋状に形
成されている。また管壁38の長径部で下流側端部の周囲
に、液滴捕集部39を設置していることも、上記第3実施
の形態と同様の構成であるので詳細な説明は省略する
(請求項5)。なお、流体分離処理部40おいては、前記
管壁38の内部に図10の平面図及び図11の縦断面図に示す
ように、流体分離処理部40と同様に筒軸中心30に連続的
に回転した捩じり形状の仕切り板41を設けて構成してい
る(請求項4)。
【0049】上記構成による作用としては、前記管壁38
が楕円形の断面29で、筒軸中心30に連続的に回転した捩
じり形状としていることによる気相と液相である、例え
ば水25と蒸気26の2相流である混合流体を分離処理する
機能と、管壁38の長径部で下流側端部の周囲に設置され
た液滴捕集部39における分離処理及び乾燥機能は、上記
第3実施の形態の場合と同様に機能するので、説明は重
複することから省略する。
【0050】なお本第4実施の形態では、さらに、流体
分離処理部40の内部に、流体分離処理部40と同様に筒軸
を中心に連続的に回転した捩じり形状の仕切り板41を設
けていることから、流体分離処理部40を通過する混合流
体は、仕切り板41により前記管壁38に加えてさらに回転
成分が付与される。また、仕切り板41においては回転成
分の付与の他に、管壁38の内壁面33と同様に水25が付着
することから、混合流体に対してより効率の高い分離機
能が得られる。
【0051】第5実施の形態は請求項6に係り、例えば
螺旋状流体処理装置で、例えば上記第2実施の形態にお
ける流体反応処理部34であるハニカム構造体36等の製造
方法に関する。前記流体反応処理部34は、図3のように
円筒35の内に多数の格子板18で仕切って、多数の流体通
路16を形成したハニカム構造体36を使用している。ま
た、前記格子板18は円筒35の内で筒軸を中心に捩じれて
いることや、格子板18には必要に応じて触媒等を担持さ
せることから、構造が複雑で加工性が悪い。
【0052】しかし、このハニカム構造体36の製造につ
いては、図12の斜視図に示すように、押し出し成型器42
である加圧棒43と前部に多数の十字穴44及び環状穴をあ
けたダイス45を使用する。
【0053】先ず、ダイス45内に例えばゲル状のセラミ
ックス原料46を入れて、加圧棒43によりセラミックス原
料46をダイス45の十字穴44等から押し出すが、この際に
セラミックス原料46の押し出しと動作と同時に、ダイス
45を矢印47で示す周方向に回転させることにより、ダイ
ス45の十字穴44等からセラミックス原料46がハニカム構
造体36の格子板18と同じ形状で螺旋状に押し出される。
【0054】なお、この押し出し当初のセラミックス原
料46は柔らかいことから、押し出し成型器42から押し出
された時に、格子板18に相当する十字型部分及び円筒35
部分は隣接部同士が融合して、筒軸中心30で捩じれた多
数の格子板18と円筒35、及びこれにより形成される多数
の流体通路16が一体で成型される。
【0055】このハニカム構造体36と同形状に成型され
たセラミックス原料46は、所定の乾燥を行った後に焼結
することにより、ハニカム構造体36として得られる。な
お、前記成型に際して、ダイス45に環状穴をあけなけれ
ば円筒35部分のない、多数の格子板18とこれによる多数
の流体通路16を形成することができる。また、必要に応
じてこれに触媒加工を行う。
【0056】
【発明の効果】以上本発明によれば、連続的に通過する
流体に対して上流側から下流側までの流路断面積を変え
ずに、回転成分を付与して混合処理等が低圧力損失で実
施できることから混合処理効率が向上する。
【0057】また、反応あるいは分離処理に際しては、
筒軸方向に捩じられた多数の流体通路において流体に回
転成分を付与して、同じく筒軸方向に捩じられた多数の
格子板に効率よく接触させることにより、反応及び分離
効率を向上させると共に、流体流路の上流側の反応部も
しくは分離部が破損した場合でも、その下流側における
流体処理を可能とした。
【0058】なお、分離処理では下流側の長径軸部に圧
力損失が小さい液滴捕集部を設けたことにより、分離処
理の効率が高い。さらに、本発明の製造方法により、流
体処理部である複雑な形状のハニカム構造体を容易に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の混合処理の螺旋
状流体処理装置で、(a)は斜視図、(b)は軸方向位
置の断面図。
【図2】本発明に係る第1実施の形態の混合処理の螺旋
状流体処理装置の縦断面図。
【図3】本発明に係る第2実施の形態の反応処理の螺旋
状流体処理装置でハニカム構造体の斜視図。
【図4】本発明に係る第2実施の形態でハニカム構造体
の平面図。
【図5】本発明に係る第2実施の形態でハニカム構造体
の縦断面図。
【図6】本発明に係る第2実施の形態でハニカム構造体
の一部切り欠き斜視図。
【図7】本発明に係る第2実施の形態でハニカム構造体
の一単位の流体流路を示す要部拡大斜視図。
【図8】本発明に係る第3実施の形態の分離処理の螺旋
状流体処理装置で、(a)は斜視図、(b)は軸方向位
置の断面図、(c)は液滴捕集部の要部拡大縦断面図。
【図9】本発明に係る第4実施の形態で分離処理の螺旋
状流体処理装置の斜視図。
【図10】本発明に係る第4実施の形態で螺旋状流体処
理装置の平面図。
【図11】本発明に係る第4実施の形態で螺旋状流体処
理装置の縦断面図。
【図12】本発明に係る第5実施の形態で押し出し成型
器の斜視図。
【図13】沸騰水型原子炉のオフガス再結合処理系の系
統構成図。
【図14】従来のオフガス再結合器の要部断面図。
【図15】従来のハニカム構造体の斜視図。
【図16】従来の気水分離器の気水分離素子の縦断面
図。
【符号の説明】
1…原子炉、2…炉心、3…気水分離器断面、4…主蒸
気配管、5…蒸気タービン、6…復水器、7…給水配
管、8…オフガス抽出ライン、9…蒸気抽出器、10…オ
フガス配管、11…予熱器、12…オフガス再結合器、13…
コンデンサ、14…チャコールフィルタ、15…オフガス処
理触媒、16…流体通路、17,36…ハニカム構造体、18…
格子板、19…気水分離素子、20…静止案内翼、21…スタ
ンドパイプ、22…二重パイプ、23…プリドライヤ、24…
炉水位、25…水、26…蒸気、27…流体混合処理部、28…
白抜き矢印(流体方向)、29…楕円形の断面、30…筒軸
中心、31…矢印(軸方向の位置)、32…長径線、33…内
壁面、34…流体反応処理部、35…円筒、37,40…流体分
離処理部、38…管壁、39…液滴捕集部、41…仕切り板、
42…押し出し成型器、43…加圧棒、44…十字穴、45…ダ
イス、46…セラミックス原料、47…矢印(回転方向)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を通過する流体に径方向の回転成分
    を付与して混合処理する流体処理部が、楕円筒もしくは
    多角柱筒で筒軸を中心とした捩じり形状であることを特
    徴とする螺旋状流体処理装置。
  2. 【請求項2】 内部を通過する流体に径方向の回転成分
    を付与して反応処理する流体処理部が、円筒もしくは多
    角筒の内部に軸方向で多数に仕切る格子板を筒軸を中心
    とした捩じり形状に設けたハニカム構造体であることを
    特徴とする螺旋状流体処理装置。
  3. 【請求項3】 内部を通過する気液混合流体に径方向の
    回転成分を付与して分離処理する流体処理部が、楕円筒
    もしくは多角柱筒で筒軸を中心とした捩じり形状である
    ことを特徴とする螺旋状流体処理装置。
  4. 【請求項4】 内部を通過する気液混合流体に径方向の
    回転成分を付与して分離処理する流体処理部が、楕円筒
    もしくは多角柱筒で筒軸を中心とした捩じり形状にする
    と共に内部に軸方向で筒軸を中心とした捩じり形状の仕
    切板を設けたことを特徴とする螺旋状流体処理装置。
  5. 【請求項5】 前記楕円筒もしくは多角柱筒で筒軸を中
    心とした捩じり形状である分離処理する流体処理部の下
    流端部の長径部において、断面が逆U字で樋状の液滴捕
    集部を設置したことを特徴とする請求項3又は請求項4
    記載の螺旋状流体処理装置。
  6. 【請求項6】 流体処理部である円筒もしくは多角筒の
    内部に軸方向で多数に仕切る格子板を筒軸中心とした捩
    じり形状に設けたハニカム構造体を、押出し加工器のダ
    イスを回転しながら押出し成型することを特徴とする螺
    旋状流体処理装置の製造方法。
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