JPH09247674A - 輪郭および輪郭近傍歪み除去装置 - Google Patents

輪郭および輪郭近傍歪み除去装置

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JPH09247674A
JPH09247674A JP5278796A JP5278796A JPH09247674A JP H09247674 A JPH09247674 A JP H09247674A JP 5278796 A JP5278796 A JP 5278796A JP 5278796 A JP5278796 A JP 5278796A JP H09247674 A JPH09247674 A JP H09247674A
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JP
Japan
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pixels
central
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Application number
JP5278796A
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English (en)
Inventor
Kazuo Saigo
賀津雄 西郷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輪郭および輪郭近傍に生じた歪みを効果的に
除去する。 【解決手段】 歪み除去対象画素である中心画素を含む
周辺近傍画素を画素抽出回路12により抽出し、中心画
素交差値算出回路14あるいは中心近傍画素交差値算出
回路17によって、中心画素あるいはその近傍画素を交
差する周辺画素間の差分絶対値の最大値を、それぞれ中
心画素交差値あるいは近傍画素交差値として算出し、第
1画素判定回路15あるいは第2画素判定回路16によ
って、これらの交差値を所定の値と比較し判定した結果
をもとに、閾値を閾値選択回路16で選択し、その閾値
に基づき、中心画素をその周辺画素を用いて平滑化回路
20で平滑化することによって、輪郭および輪郭近傍に
生じた歪みを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の輪郭及び輪
郭近傍に生じた歪みを除去する歪み除去装置に関するも
のであり、特にDCT(離散コサイン変換)を用いた符
号化方式によって圧縮符号化した画像を復号器で再生さ
せたとき、再生画像に生じた圧縮歪みを除去し、画質改
善を図るものである。
【0002】
【従来の技術】画像をディジタル信号で伝送又は記録す
る場合、圧縮符号化技術は必須の技術である。現在、最
も普及した圧縮符号化方式としてDCT符号化方式があ
る。この方式は画像を複数のブロックに分割し、ブロッ
ク毎にDCTによって画像を周波数変換した後、視覚的
に冗長な周波数成分を量子化によって大幅に削減し、画
像信号を符号化するものである。
【0003】このDCT符号化方式は、画像の絵柄内容
に対して適当な圧縮率の範囲であれば、優れた画質と符
号化効率を発揮する。しかしながら、すべての画像を一
定の圧縮率で伝送又は記録しようすると、圧縮するには
厳しい絵柄内容の画像の場合、DCT符号化方式による
特有な歪みが生じることがある。例えば、画像の濃淡変
化の大きな輪郭やエッジを多く含む絵柄の画像では、そ
れら輪郭やエッジおよびそれら近傍の平坦部分で、リン
ギングにも似た「モヤモヤ」とした歪みが生じる。とり
わけ、動画像にあってはその歪みの範囲や大きさが変化
するため蚊が飛ぶような歪み、すなわち、モスキート歪
みと呼ばれる特有な圧縮歪みにとなって現れる。
【0004】上記のような圧縮歪みを除去する従来法と
しは、ε−フィルタがよく知られている。このフィルタ
の詳細は例えば信学論(A)、vol.J65-A 、pp.297-30
4,1982年、「ε−分離非線形ディジタルフィルタとそ
の応用」に報告されている。このフィルタの特徴は、エ
ッジを保護しつつ、歪みを除去する点である。次の
(1)式はε−フィルタの特性を示す演算式である。
【0005】
【数1】
【0006】Mは平滑化に用いる画素数を示し、S
(k,l)はスケールファクタである。(1)式に示す
ように、ある画素位置(i,j)における画素データp
(i,j)を、その近傍の画素データp(x+k,y+
l)を用いて平滑化して歪みを除去するが、平滑化され
る中心の画素データと近傍の画素データとの差の絶対値
がある値、例えば閾値εよりも大きい場合には、その近
傍の画素データを平滑化に用いない。
【0007】このフィルタは、例えば、図6(a)に示
すような矩形の大きな濃淡変化を有する輝度信号に、図
6(b)に示すような絶対値で閾値ε以下のノイズが重
畳した場合、大きな歪み除去効果を発揮する。図6
(a)の矩形の大きな濃淡変化、すなわち輪郭やエッジ
に相当する部分は、閾値±εをはるかに超えているため
フィルタはかからず信号本来の濃淡変化はそのまま保護
される。他方、ノイズが重畳された濃淡変化部分では、
ノイズによる濃淡変化は閾値±ε以下であるので、濃の
部分の信号と淡の部分信号がこのフィルタによって平滑
化され、結果として元の信号へと復元させることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このε
−フィルタは、前記閾値±ε以下のノイズが画像全体に
一様に重畳している場合は大きな効果を発揮するが、一
般的に、画像に生じた歪みは一様ではなく、画像の濃淡
変化の大きさに準じて変化する場合が多い。例えば、濃
淡変化が急峻な画像の輪郭部分やエッジ部分では歪みも
大きくなるが、濃淡変化の小さなテクスチャ部分では歪
みも小さい。従って、一定の閾値でε−フィルタをかけ
た場合、閾値を大きくすると歪みは除去できるが、濃淡
変化の小さなテクスチャ部分にボケが生じたり、逆に閾
値を小さくするとボケは少ないが、歪みが残ってしまう
という課題があった。
【0009】上記の課題を解決する方法として、ε−フ
ィルタをかける画素の周辺画素濃淡値情報に基づいて、
閾値を変化させる方法が当然考えられるが、その場合、
歪みの濃淡値変化の大きさと信号本来に由来するそれら
の大きさとを正確に識別することが課題解決に不可欠で
ある。
【0010】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、とりわけ、画像の輪郭および輪
郭近傍に生じた歪みを効果的に除去するものである。一
般に、歪みの濃淡値変化の大きさと信号本来に由来する
それらの大きさとの識別がむずかしくしているのは、輪
郭やエッジの近傍箇所の歪みの濃淡値変化の大きさとテ
クスチャ部分でのそれとが近似している場合が多いから
である。従って、輪郭やエッジの近傍の歪み残余か、あ
るいはテクスチャのボケかといった相反する結果が生じ
やすい。これを回避するためには、まず、輪郭やエッジ
など濃淡変化の大きな画素およびその近傍画素を正確に
検出し、それら画素に生じた歪みに対しては、その他の
画像部分の画素と異なる閾値のε−フィルタをかければ
よい。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、圧縮符号化により複数の画素データよりなる原画像
に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近傍部分に生
じた歪みを除去する装置であって、前記劣化画像から縦
m画素×横n画素(ただし、mとnは奇数)の画素サイ
ズの画像信号を抽出する画素抽出手段と、前記画素抽出
手段で得られた画像信号のうち中心に位置する画素を中
心画素とし、前記中心画素の位置を交差し中心画素の周
辺に位置する画素を中心交差画素とするとき、前記中心
画素を挟み所定の画素間距離で向かい合う前記中心交差
画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対値のうち最も
大なる値を中心画素交差値として算出する中心画素交差
値算出手段と、前記中心画素交差値算出手段で得られた
中心画素交差値の大きさに基づいて、歪み除去の閾値を
出力する閾値手段と、前記画素抽出手段で得られた画像
信号のうち前記中心画素の周辺に位置する画素を周辺画
素とし、前記中心画素と前記周辺画素を抽出する平滑化
画素抽出手段と、前記平滑化画素抽出手段で得られた中
心画素と周辺画素の画素データ(濃淡値)を用いて前記
中心画素の画素データを平滑化するとき、前記中心画素
と前記周辺画素の画素データの差分値である差分データ
の絶対値が、前記閾値手段で出力された閾値以下のとき
のみ前記差分データを所定の値で除したものを前記中心
画素データに加算して平滑化する平滑化手段と、を具備
することを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項2の発明は、圧縮符号化によ
り複数の画素データよりなる原画像に劣化を生じた劣化
画像の輪郭および輪郭近傍部分に生じた歪みを除去する
装置であって、前記劣化画像から縦m画素×横n画素
(ただし、mとnは奇数)の画素サイズの画像信号を抽
出する画素抽出手段と、前記画素抽出手段で得られた画
像信号のうち中心に位置する画素を中心画素とし、前記
中心画素の位置を交差し中心画素の周辺に位置する画素
を中心交差画素とするとき、前記中心画素を挟み所定の
画素間距離で向かい合う前記中心交差画素間の画素デー
タ(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を中心画
素交差値として算出する中心画素交差値算出手段と、前
記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画素
の近傍に位置する複数の画素を近傍画素とし、前記近傍
画素の位置を交差し近傍画素の周辺に位置する画素を近
傍交差画素とするとき、前記近傍画素を挟み所定の画素
間距離で向かい合う前記近傍交差画素間の画素データ
(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を近傍画素
交差値として算出する中心近傍画素交差値算出手段と、
前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
と、前記中心近傍画素交差値算出手段で得られた近傍画
素交差値とに基づいて、歪み除去の閾値を出力する閾値
手段と、前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前
記中心画素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記
中心画素と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段
と、前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺
画素の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画
素データを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画
素の画素データの差分値である差分データの絶対値が、
前記閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分
データを所定の値で除したものを前記中心画素データに
加算して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特
徴とするものである。
【0013】本願の請求項3の発明は、圧縮符号化によ
り複数の画素データよりなる原画像に劣化を生じた劣化
画像の輪郭および輪郭近傍部分に生じた歪みを除去する
装置であって、前記劣化画像から縦m画素×横n画素
(ただし、mとnは奇数)の画素サイズの画像信号を抽
出する画素抽出手段と、前記画素抽出手段で得られた画
像信号のうち中心に位置する画素を中心画素とし、前記
中心画素の位置を交差し中心画素の周辺に位置する画素
を中心交差画素とするとき、前記中心画素を挟み所定の
画素間距離で向かい合う前記中心交差画素間の画素デー
タ(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を中心画
素交差値として算出する中心画素交差値算出手段と、前
記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画素
の近傍に位置する複数の画素を近傍画素とし、前記近傍
画素の位置を交差し近傍画素の周辺に位置する画素を近
傍交差画素とするとき、前記近傍画素を挟み所定の画素
間距離で向かい合う前記近傍交差画素間の画素データ
(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を近傍画素
交差値として算出する中心近傍画素交差値算出手段と、
前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
が所定の値未満で、前記中心近傍画素交差値算出手段で
得られた近傍画素交差値が所定の値以上であるとき、前
記中心画素と前記近傍画素値が算出されたときの近傍画
素との画素間距離を算出する画素間距離算出手段と、前
記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
と、前記中心近傍画素交差値算出手段で得られた近傍画
素交差値と、前記画素間距離算出手段で得られた画素間
距離に基づいて、歪み除去の閾値を出力する閾値手段
と、前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中
心画素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心
画素と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、
前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
するものである。
【0014】本願の請求項4の発明は、圧縮符号化によ
り複数の画素データよりなる原画像に劣化を生じた劣化
画像の輪郭および輪郭近傍部分に生じた歪みを除去する
装置であって、前記劣化画像から縦m画素×横n画素
(ただし、mとnは奇数)の画素サイズの画像信号を抽
出する画素抽出手段と、前記画素抽出手段で得られた画
像信号のうち中心に位置する画素を中心画素とし、前記
中心画素の位置を交差し中心画素の周辺に位置する画素
を中心交差画素とするとき、前記中心画素を挟み所定の
第1の画素間距離で向かい合う前記中心交差画素間の画
素データ(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を
第1の中心画素交差値として算出する第1の中心画素交
差値算出手段と、前記画素抽出手段で得られた画像信号
のうち中心に位置する画素を中心画素とし、前記中心画
素の位置を交差し中心画素の周辺に位置する画素を中心
交差画素とするとき、前記中心画素を挟み前記所定の第
1の画素間距離と異なる所定の第2の画素間距離で向か
い合う前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差
分絶対値のうち最も大なる値を第2の中心画素交差値と
して算出する第2の中心画素交差値算出手段と、前記第
1の中心画素交差値算出手段で得られた第1の中心画素
交差値と、前記第2の中心画素交差値算出手段で得られ
た第2の中心画素交差値に基づいて、歪み除去の閾値を
出力する閾値手段と、前記画素抽出手段で得られた画像
信号のうち前記中心画素の周辺に位置する画素を周辺画
素とし、前記中心画素と前記周辺画素を抽出する平滑化
画素抽出手段と、前記平滑化画素抽出手段で得られた中
心画素と周辺画素の画素データ(濃淡値)を用いて前記
中心画素の画素データを平滑化するとき、前記中心画素
と前記周辺画素の画素データの差分値である差分データ
の絶対値が、前記閾値手段で出力された閾値以下のとき
のみ前記差分データを所定の値で除したものを前記中心
画素データに加算して平滑化する平滑化手段と、を具備
することを特徴とするものである。
【0015】本願の請求項5の発明は、圧縮符号化によ
り複数の画素データよりなる原画像に劣化を生じた劣化
画像の輪郭および輪郭近傍部分に生じた歪みを除去する
装置であって、前記劣化画像から縦j画素×横k画素の
画素サイズの画像信号を抽出する第1の画素抽出手段
と、前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、m
とnは奇数で、n<k)の画素サイズの画像信号を抽出
する第2の画素抽出手段と、前記第1の画素抽出手段で
得られた画像信号のうち複数の画素を交差中心画素と
し、前記交差中心画素のそれぞれに対し、前記交差中心
画素の位置を交差し交差中心画素の周辺に位置する画素
を交差画素とするとき、前記交差中心画素を挟み所定の
画素間距離で向かい合う前記交差画素間の画素データ
(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を交差値と
して算出する交差値算出手段と、前記交差値算出手段で
得られた複数の交差値を加算し、交差値総和を算出する
交差値加算手段と、前記第2の画素抽出手段で得られた
画像信号のうち中心に位置する画素を中心画素とし、前
記中心画素の位置を交差し中心画素の周辺に位置する画
素を中心交差画素とするとき、前記中心画素を挟み所定
の画素間距離で向かい合う前記中心交差画素間の画素デ
ータ(濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を中心
画素交差値として算出する中心画素交差値算出手段と、
前記交差値加算手段で得られた交差値総和と、前記中心
画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値に基づい
て、歪み除去の閾値を出力する閾値手段と、前記第2の
画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画素の
周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心画素と前
記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、前記平滑
化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素の画素デ
ータ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素データを平
滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の画素デー
タの差分値である差分データの絶対値が、前記閾値手段
で出力された閾値以下のときのみ前記差分データを所定
の値で除したものを前記中心画素データに加算して平滑
化する平滑化手段と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の第1実施形態における輪郭お
よび輪郭近傍歪み除去装置について図1、図7および図
8を参照しつつ説明する。図1は第1実施形態における
輪郭および輪郭近傍の歪み除去装置の全体構成を示すブ
ロック図である。図示しない符号化装置で、DCT等に
より圧縮された画像信号は、記録媒体に記録されるか、
又は伝送用として受信側の復号装置に出力される。本図
に示す歪み除去装置は、一般に記録媒体の再生時に又は
受信側の復号装置に使用される装置である。
【0017】復号装置で復号された画像信号は、原画像
に比較して劣化している場合が多い。このような画像の
劣化部分を含む複数の画素データは図1の入力端子1を
介して画素抽出回路2に入力される。画素抽出回路2は
入力画像信号を縦m画素×横n画素(本実施形態ではm
=nで、m、nは奇数値とする)の画素サイズ毎に順次
に切り出す回路である。タイミングクロック生成器3は
画素抽出回路2、中心画素交差値算出回路4及び後述す
る他の回路部の動作タイミングを制御する制御信号の発
生回路である。
【0018】中心画素交差値算出回路4は入力された縦
m画素×横n画素の中心画素に対して、その交差値(中
心画素交差値)を算出する回路である。すなわち、中心
画素を挟んで交差する対角線上の所定画素間距離にある
周辺画素(中心交差画素)間データの差分絶対値の最大
値を算出する回路である。
【0019】例えば、図7の(a)から(d)に示すよ
うに、画像の各画素位置における画素濃淡値の値が丸印
の中の数字で示してあるとすると、交差値を求めるにあ
たって、中心画素を黒丸、その周囲にある交差画素を太
線白丸とした場合、中心画素の交差値(中心画素交差
値)として、中心画素の黒丸を交差する4方向(両矢印
線)が選択できる。この場合、4方向の交差する交差画
素間の差分の絶対値で最も大きな値は、左下と右上を結
ぶ交差画素間の差分の絶対値「34」で、この値が中心
画素交差値として算出される。なお、図7の(b)のよ
うにx印の2方向のみにおける交差画素間の差分絶対値
の最大値を算出し、中心画素交差値として代表してもよ
い。中心画素交差値は、中心画素を挟む周辺画素の濃淡
変化で、輪郭やエッジなど画像の不連続点を検出する有
効な方法である。
【0020】中心画素交差値が大きい場合、中心画素
(黒丸)は、図7の(b)と(c)に示すように画像中
の輪郭あるいはエッジを構成する画素(図7中の太線は
輪郭あるいはエッジの境界線を示す)となる。また、図
7(d)のように、交差する交差画素間距離を長くした
場合、中心画素交差値が大きな中心画素(黒丸)が位置
する範囲は拡がり、図中の太い境界線(輪郭あるいはエ
ッジ)の近傍へと拡がる。従って、中心画素交差値の大
きな画素は輪郭あるいは輪郭近傍画素として判定され
る。また、一般に、微弱な濃淡変化のテクスチャ領域と
濃淡変化の大きな明瞭な輪郭ないしエッジ領域では、明
らかに上記中心画素交差値の大きさが異なるため、上記
2つの領域を精度よく判別できる。
【0021】閾値回路5は、中心画素交差値算出回路4
の中心画素交差値の大きさに基づいて、中心画素が輪郭
および輪郭近傍の画素か否かを判別し、輪郭および輪郭
近傍画素と判別された場合、歪み除去に必要な所定の閾
値を設定し、平滑化回路7にその閾値を出力する回路で
ある。すなわち、中心画素交差値が所定の値以上であれ
ば、中心画素は輪郭および輪郭近傍の画素として判別さ
れ、そうでなければ、中心画素が輪郭および輪郭近傍以
外の画素として判別される。なお、中心画素が輪郭およ
び輪郭近傍以外の画素として判別された場合、前記所定
の閾値よりも小さな値を出力する。
【0022】平滑化画素抽出回路6は、前記中心画素
と、前記中心画素を平滑化するときに用いる前記中心画
素周辺の周辺画素を抽出する回路である。但し、この場
合、抽出される周辺画素の範囲は、画素抽出回路2から
供給された中心画素を除くすべての画素でもよいし、そ
の一部であってもよい。
【0023】平滑化回路7は、前記ε−フィルタと同じ
動作する回路であり、前記閾値εに相当する閾値は本実
施形態では前記閾値回路5によって与えられる。すなわ
ち、前記平滑化画素抽出回路6で抽出された中心画素デ
ータと周辺画素データの差分データの絶対値のうち、前
記閾値回路5で設定された閾値以下の前記差分データの
みを用いて中心画素を平滑化する。出力端子8は、平滑
化された中心画素データを出力する端子である。
【0024】このように構成された第1実施形態の輪郭
および輪郭近傍歪み除去装置の動作について説明する。
【0025】まず図1において、信号源から出力される
原画像にDCT変換及び量子化等の信号処理を行う。こ
の信号処理により劣化を生じた複数の画素よりなる輝度
信号(以下、劣化画像信号と呼ぶ)を入力端子1に入力
する。この劣化画像信号はタイミングクロック生成器3
の制御信号に従って、画素抽出回路2に与えられ、縦m
画素×横n画素の画素サイズの画像信号に変換される。
そしてこの画像信号は中心画素交差値算出回路4および
平滑化画素抽出回路6に供給される。
【0026】中心画素交差値算出回路4に供給された画
像信号は、中心画素交差値、すなわち、画像信号の中心
に位置する中心画素を挟み所定の画素間距離で向かい合
う周辺画素(中心交差画素)データ間の差分絶対値のう
ち最大値、を出力するため演算にかけられ、中心画素交
差値として閾値回路5に出力される。一方、平滑化画素
抽出回路6に供給された画像信号は、画像信号の中心に
位置する中心画素と、この中心画素を平滑化するときに
用いる前記中心画素周辺の周辺画素とに分けて抽出され
る。これらは画素は平滑化回路7に出力される。
【0027】閾値回路5に入力された中心画素交差値
は、所定の値と比較され、所定の値以上であれば、所定
の閾値が設定され平滑化回路7に出力される。なお、中
心画素交差値が前記所定の値未満であれば、前記所定の
閾値よりも小さな値が閾値として平滑化回路7に出力さ
れる。
【0028】平滑化回路7の動作について、図8を用い
て具体的に説明する。図8(a)は図1の画素抽出回路
2から供給された縦3画素×横3画素の画像信号の一例
を示す。そして平滑化対象となる中心画素p(x,y)
のデータは7とする。この場合、画像信号が与えられる
と、図8(b)のように、その中心に位置する中心画素
データ7と、その周囲に位置する周辺画素データの差分
である画素データ間差分値が算出される。この画素デー
タ間差分値は、図8(c)に示すように絶対値に変換さ
れる。さらに、図8(d)に示すように、絶対値に変換
された差分値うち、閾値回路5から供給される閾値の
値、ここでは閾値として例えば「5」が与えられると
「5」以下の差分絶対値の差分値のみが選択される。選
択された差分値は加算され「−9」が出力される。この
加算値「−9」は画像信号の画素数9で除算されて、図
8(e)に示すように、中心画素データ7に加えられ、
最終的な中心画素の平滑化後の画素データ「6」が算出
される。
【0029】平滑化された中心画素データは出力端子8
から出力され、歪みが除去された画像信号として図示し
ないメモリ等へ出力される。
【0030】以上のように第1実施形態によれば、前記
中心画素交差値の大きさによって、中心画素が輪郭およ
び輪郭近傍の画素か否か判別され、判別結果に従い平滑
化の閾値を設定することができるので、輪郭および輪郭
近傍の歪みの除去と同時に平滑化によってボケては困る
部分には異なる平滑化処理が行える。
【0031】なお上記実施形態では、中心画素交差値算
出回路4において、中心画素を交差する例として縦方向
と横方向の交差画素間距離を同一にしたが、縦方向と横
方向で交差画素間距離を変えてもよい。また、平滑化回
路7において加算された差分値を画素データの総数で除
算して平滑化したが、演算高速のため2のべき乗値で除
算してもよい。また本実施例では画素データ間差分値を
単純加算し、スケールファクタS(x,y)として1/
9を設定したが、画素データ間差分値に対して中心画素
に近接しているほど、重み付けの値を大にするようなス
ケールファクタS(x,y)を用いてもよい。さらに、
本実施形態では最も簡単なε−フィルタの平滑化手段を
用いたが、設定された閾値に基づいて非線形的な平滑化
を行ってもよい。
【0032】(実施の形態2)本発明の第2実施形態に
おける輪郭および輪郭近傍歪み除去装置について、図2
と図9を参照しつつ説明する。図2は第2実施形態にお
ける歪み除去装置の全体構成を示すブロック図である。
図2に示す名称のうち、図1と同じ名称のブロックは第
1実施形態と同じ機能を有し、同様の動作を行うもので
あるのでそれらの説明は省略し、異なる箇所のみ説明す
る。
【0033】第1画素判定回路15は、中心画素交差値
算出回路14から供給された中心画素交差値が、画像の
輪郭画素に相当する所定の交差値以上か否かを判定し、
前記所定の交差値以上であれば第1の制御信号を、所定
の交差値未満であれば第2の制御信号を閾値選択回路1
6に出力する回路である。
【0034】中心近傍画素交差値算出回路17は、前記
中心画素交差値算出回路14で算出される中心画素を除
く、中心画素近傍の複数の画素(近傍画素)の交差値
(近傍画素交差値)を算出する回路である。近傍画素の
交差値の算出方法は、第1実施形態の中心画素交差値算
出手段4と同様で、近傍画素を交差し近傍画素の周辺に
位置する画素(近傍画素交差)間の差分絶対値の最大値
によって算出される。
【0035】第2画素判定回路18は、前記中心近傍画
素交差値算出回路17で算出された近傍画素交差値が、
所定の交差値(第1画素判定回路15における所定の交
差値と同一)以上か否かを判定し、前記所定の交差値以
上であれば第3の制御信号を、所定の交差値未満であれ
ば第4の制御信号を閾値選択回路16に出力する回路で
ある。
【0036】閾値選択回路16は、第1画素判定回路1
5から供給された第1あるいは第2の制御信号と、第2
画素判定回路18から供給された第3あるいは第4の制
御信号の組合せにより、異なる閾値を選択し、その閾値
を平滑化回路20に出力する回路である。例えば、第2
の制御信号と第3の制御信号が供給された場合、図9
(a)に示すように、中心画素(黒丸)は交差値が小さ
く輪郭画素(太線の境界線の両側の画素、灰色丸)では
ないが、その近傍にある近傍画素(白丸と灰色丸)は少
なくとも1つが交差値の大きな輪郭画素(灰色丸)であ
ることから、中心画素(黒丸)は輪郭近傍画素と判定さ
れ、高めの所定の閾値が選択される。
【0037】しかし、第2の制御信号と第4の制御信号
が供給された場合、図9(b)に示すように、中心画素
(黒丸)は輪郭画素でなく、しかも近傍画素(白丸)も
輪郭画素でないことから、中心画素は平坦画素ないしは
濃淡変化の微弱なテクスチャの画素と判定され、低めの
所定の閾値が選択される。
【0038】また、図9(c)に示すように、第1の制
御信号と第3の制御信号が供給された場合、中心画素
(黒丸)は輪郭画素と判定され、高めの所定の閾値が選
択される。なお、この装置で、中心画素が精度よく輪郭
画素か否か判定されるためには、交差値算出に際し、交
差画素間距離を短くすればよい。また、中心画素が輪郭
近傍の画素として判定される領域を拡げるには、画素抽
出範囲を拡げ近傍画素の範囲を拡げればよい。
【0039】第2実施形態の輪郭および輪郭近傍歪み除
去装置の動作について、第2実施形態と異なる箇所のみ
を説明する。
【0040】まず図2において、中心画素交差値算出回
路14で算出された中心画素交差値は、第1画素判定回
路15に入力され、第1画素判定回路15で所定の値以
上か否かで、第1の制御信号ないしは第2の制御信号に
変換され、閾値選択回路16に出力される。
【0041】一方、中心近傍画素交差値算出回路17で
算出された複数の近傍画素交差値は、第2画素判定回路
18に入力され、第2画素判定回路18で所定の値以上
か否かで、第3の制御信号あるいは第4の制御信号に変
換され、閾値選択回路16に出力される。
【0042】閾値選択回路16に入力された第1あるい
は第2の制御信号と、第3あるいは第4の制御信号は、
それら制御信号の組合せによって、異なる閾値が選択さ
れる。すなわち、第2の制御信号と第3の制御信号が入
力された場合高めの所定の閾値が、第2の制御信号と第
4の制御信号が入力された場合低めの所定の閾値が、ま
た、第1の制御信号と第3の制御信号が入力された場合
所定の閾値が選択される。これら閾値は平滑化回路20
に出力される。
【0043】以上のように第2実施形態によれば、中心
画素交差値とその近傍の近傍画素交差値とを用いて、中
心画素が輪郭画素、あるいは輪郭近傍画素、あるいはそ
れ意外の画素かを精度よく判定でき、輪郭および輪郭近
傍に生じた歪みを特定して除去できる。
【0044】なお、上記実施形態では、中心画素交差値
および近傍画素交差値を、第1画素判定回路15および
第2画素判定回路18で2つに分けたが、2つ以上によ
り細かく交差値を分けて異なる閾値を設定してもよい。
【0045】(実施の形態3)本発明の第3実施形態に
おける輪郭および輪郭近傍歪み除去装置について、図3
を参照しつつ説明する。図3は、第3実施形態における
歪み除去装置の全体構成を示すブロック図である。図3
に示す名称のうち、図1あるいは図2と同じ名称のブロ
ックは第1実施形態あるいは第2実施形態と同じ機能を
有し、同様の動作を行うものであるのでそれらの説明は
省略し、異なる箇所のみ説明する。
【0046】第1画素判定回路35は、中心画素交差値
算出回路34から供給された中心画素交差値が、画像の
輪郭画素に相当する所定の交差値以上か否かを判定し、
中心画素交差値が、前記所定の交差値以上であれば第1
の制御信号を、また前記所定の交差値未満であれば第2
の制御信号を、画素間距離算出回路38および閾値演算
回路39に出力する回路である。
【0047】第2画素判定回路37は、前記中心近傍画
素交差値算出回路36で算出された近傍画素交差値が、
所定の交差値(第1画素判定回路35における所定の交
差値と同一)以上か否かを判定し、近傍画素交差値が前
記所定の交差値以上であれば第3の制御信号を、また前
記所定の交差値未満であれば第4の制御信号を、画素間
距離算出回路38および閾値演算回路39に出力する回
路である。
【0048】画素間距離算出回路38は、第1画素判定
回路35から第2の制御信号が入力され、しかも、第2
画素判定回路37から第3の制御信号が入力されたとき
のみ、第2の制御信号が入力されたときの中心画素と第
3の制御信号が入力されたときの中心近傍画素との画素
間距離を算出する回路であり、算出された画素間距離を
閾値演算回路39に出力する。但し、第3の制御信号が
複数入力された場合は、例えば、最終の第3の制御信号
が入力されたときの中心近傍画素との画素間距離を、閾
値演算回路39に出力する回路である。
【0049】閾値演算回路39は、第1画素判定回路3
5から入力される第1あるいは第2の制御信号と、第2
画素判定回路38から入力される第3あるいは第4の制
御信号と、画素間距離算出回路から入力される画素間距
離とによって閾値を演算し、その閾値を平滑化回路20
に出力する回路である。例えば、第2の制御信号と第3
の制御信号が入力された場合、第2実施形態の図9
(a)と同様、中心画素は輪郭近傍画素と判定されるた
め、このときのみ同時に入力される画素間距離の大きさ
に合わせて閾値を減じる演算を行う。すなわち、入力さ
れた画素間距離が大きければ、その中心画素は輪郭画素
からより離れた近傍画素であることを示し、そのため劣
化による歪みの大きさも弱いと推定されるため閾値を減
少させる。また、第2の制御信号と第4の制御信号が入
力された場合、第2実施形態の図9(b)と同様、中心
画素は輪郭画素でなくしかもその近傍にも輪郭画素は存
在しないことから平坦ないしは濃淡変化の微弱なテクス
チャ等の画素と判定され、低めの所定の閾値が選択され
る。また、第1の制御信号と第3の制御信号が入力され
た場合、中心画素は輪郭画素と判定され、所定の閾値が
選択される。
【0050】第3実施形態の輪郭および輪郭近傍歪み除
去装置の動作について、第1実施形態および第2実施形
態と異なる箇所のみを説明する。
【0051】まず、図3において、中心画素交差値算出
回路34で算出された中心画素交差値は、第1画素判定
回路35に入力され、第1画素判定回路35で所定の値
以上か否かで、第1の制御信号ないしは第2の制御信号
に変換され、画素間距離算出回路38および閾値選択回
路39に出力される。
【0052】一方、中心近傍画素交差値算出回路36で
算出された複数の近傍画素交差値は、第2画素判定回路
37に入力され、第2画素判定回路37で所定の値以上
か否かで、第3の制御信号あるいは第4の制御信号に変
換され、画素間距離算出回路38および閾値選択回路3
9に出力される。
【0053】画素間距離算出回路38に入力された制御
信号が、第2の制御信号と第3の制御信号であったとき
のみ、第2の制御信号が入力されたときの中心画素と第
3の制御信号が入力されたときの近傍画素の画素間距離
が算出され、この画素間距離が閾値演算回路39に出力
される。
【0054】閾値演算回路39に入力された制御信号
が、第2の制御信号と第3の制御信号であった場合、こ
の時のみ同時に入力される画素間距離の長さに合わせ、
閾値は画素間距離ゼロの高めの所定の閾値から次第に減
じられる。しかし、入力された制御信号が、第2の制御
信号と第4の制御信号であった場合、低めの所定の閾値
が選択される。また、第1の制御信号と第3の制御信号
が入力された場合、所定の閾値が選択される。これら閾
値は平滑化回路41に出力される。
【0055】以上のように第3実施形態によれば、中心
画素の交差値、中心近傍画素の交差値、あるいは中心画
素と近傍画素の画素間距離を用いて、中心画素が輪郭画
素、輪郭近傍画素あるいはそれ以外の画素かを精度よく
判定でき、しかも、輪郭近傍に生じた歪み除去の大きさ
を輪郭画素からの画素間距離の増大に従い減少させるこ
とができる。このため、輪郭画素により近い画素ほど歪
み除去の大きさを大きくできると同時に、たとえ、輪郭
近傍の周辺に、たまたま濃淡変化の小さなテクスチャが
存在しても、歪み除去の大きさは減少されているのでボ
ケを抑えることができる。
【0056】(実施の形態4)本発明の第4実施形態に
おける輪郭および輪郭近傍歪み除去装置について、図4
および図10を参照しつつ説明する。図4は第4実施形
態における歪み除去装置の全体構成を示すブロック図で
ある。図4に示す名称のうち、図1から図3と同じ名称
のブロックは第1実施形態から第3実施形態と同じ機能
を有し、同様の動作を行うものであるのでそれらの説明
は省略し、異なる箇所のみ説明する。
【0057】第1中心画素交差値算出回路54および第
2中心画素交差値算出回路55は、上記実施形態の中心
画素交差値算出回路と同じ機能、すなわち、両方とも入
力された縦m画素×横n画素の中心画素に対して、中心
画素を挟む中心交差画素間の最大の差分絶対値、すなわ
ち中心交差値を算出する回路であるが、第1中心画素交
差値算出回路54と第2中心画素交差値算出回路55と
では、中心画素交差値を算出するにあたって、中心交差
画素の画素間距離が異なることを特徴とする。
【0058】例えば、図10(a)から図10(e)に
おいて、入力された画素(丸)のうち中心画素を黒丸と
し、中心交差画素を太線白丸とした場合、第1中心画素
交差値算出回路54では図10(a)におけるように中
心交差画素の画素間距離が短く、第2中心画素交差値算
出回路55では図10(b)におけるように中心交差画
素の画素間距離が、第1中心画素交差値算出回路54の
それより長いことを特徴とする。
【0059】従って、例えば、図10(c)から図10
(e)において、丸印内の数値が、図6と同様、画素濃
淡値を示し、太い直線が輪郭あるいはエッジの境界線を
示すものとすると、図10(c)にあっては、中心画素
(黒丸)は輪郭近傍の画素に相当するが、その場合、中
心交差画素の画素間距離の短い第1中心画素交差値算出
回路54で算出された交差値(第1中心画素交差値)は
小さく、中心交差画素の画素間距離の長い第2中心画素
交差値算出回路55で算出された交差値(第2中心画素
交差値)は大きい。
【0060】また、図10(d)にあっては、中心画素
は濃淡値の微弱な領域内の画素に相当するが、その場
合、中心交差画素の画素間距離の短い第1中心画素交差
値算出回路54で算出された第1中心画素交差値は小さ
く、交差画素の画素間距離の長い第2中心画素交差値算
出回路55で算出された第2中心画素交差値も小さい。
【0061】また、図10(e)にあっては、中心画素
は輪郭画素に相当するが、その場合、中心交差画素の画
素間距離の短い第1中心画素交差値算出回路54で算出
された第1中心画素交差値は大きく、交差画素の画素間
距離の長い第2中心画素交差値算出回路55で算出され
た第2中心画素交差値も大きい。
【0062】このように、中心交差画素の画素間距離の
異なる2つの中心画素交差値算出回路の交差値の大きさ
の関係から、上記実施形態と同様に、中心画素が輪郭画
素、輪郭近傍画素、あるいはそれ以外の平坦画素ないし
微弱な濃淡変化のテクスチャ画素かを判定することがで
きる。なお、抽出される画素サイズを拡大し、2つの交
差値算出回路の中心交差画素間距離の差をさらに増せ
ば、輪郭近傍画素として判定される範囲を拡げることが
できる。
【0063】第1画素判定回路56は、第1中心画素交
差値算出回路54から供給された第1中心画素交差値
が、画像の輪郭画素に相当する所定の交差値以上か否か
を判定し、第1中心画素交差値が、前記所定の交差値以
上であれば第1の制御信号を、また前記所定の交差値未
満であれば第2の制御信号を、閾値設定回路58に出力
する回路である。
【0064】第2画素判定回路57は、第2中心画素交
差値算出回路55で算出された第2中心画素交差値が、
所定の交差値(第1画素判定回路56における所定の交
差値と同一)以上か否かを判定し、第2中心画素交差値
が前記所定の交差値以上であれば第3の制御信号を、ま
た前記所定の交差値未満であれば第4の制御信号を、閾
値設定回路58に出力する回路である。
【0065】閾値設定回路58は、第1画素判定回路5
6から入力される第1あるいは第2の制御信号と、第2
画素判定回路57から入力される第3あるいは第4の制
御信号とによって閾値を設定し、その閾値を平滑化回路
60に出力する回路である。
【0066】例えば、第2の制御信号と第3の制御信号
が入力された場合、図10(c)の例のように、中心画
素が輪郭近傍の画素と判定され、高めの所定の閾値が設
定される。また、第2の制御信号と第4の制御信号が入
力された場合、図10(d)の例のように、中心画素が
平坦ないしは濃淡変化の微弱なテクスチャ等の画素と判
定され、低めの所定の閾値が選択される。また、第1の
制御信号と第3あるいは第4の制御信号が入力された場
合、図10(e)の例のように、中心画素は輪郭画素と
判定され、所定の閾値が選択される。
【0067】第4実施形態の輪郭および輪郭近傍歪み除
去装置の動作について、第1実施形態から第3実施形態
と異なる箇所のみを説明する。
【0068】まず、図4において、第1中心画素交差値
算出回路54で算出された第1中心画素交差値は、第1
画素判定回路56に入力され、第1画素判定回路56で
所定の値以上か否かで、第1の制御信号ないしは第2の
制御信号に変換される。この制御信号は閾値設定回路5
8に出力される。一方、第2中心画素交差値算出回路5
5で算出された第2中心画素交差値は、第2画素判定回
路57に入力され、第2画素判定回路57で所定の値以
上か否かで、第3の制御信号あるいは第4の制御信号に
変換される。この制御信号は閾値設定回路58に出力さ
れる。
【0069】閾値設定回路58に入力された制御信号
が、第2の制御信号と第3の制御信号であった場合、高
めの所定の閾値が設定され、入力された制御信号が、第
2の制御信号と第4の制御信号であった場合、低めの所
定の閾値が設定され、第1の制御信号と第3あるいは第
4の制御信号が入力された場合、所定の閾値が設定され
る。これら閾値は平滑化回路60に出力される。
【0070】以上のように第4実施形態によれば、交差
画素間距離の異なる交差値算出回路を同時に2つ使用す
ることにより、中心画素が輪郭、輪郭近傍、あるいはそ
れ以外の画素かを精度よく判定でき、それぞれの画素に
合った歪み除去の閾値を設定できる。
【0071】(実施の形態5)本発明の第5実施形態に
おける輪郭および輪郭近傍歪み除去装置について、図5
を参照しつつ説明する。図5は第5実施形態における歪
み除去装置の全体構成を示すブロック図である。図5に
示す名称のうち、図1から図4と同じ名称のブロックは
第1実施形態から第4実施形態と同じ機能を有し、同様
の動作を行うものであるのでそれらの説明は省略し、異
なる箇所のみ説明する。
【0072】第1画素抽出回路72は、入力画像信号を
縦j画素×横k画素(j、kは奇数値とする)の画素サ
イズ毎に順次に切り出す回路である。
【0073】第2画素抽出回路73は、入力画像信号を
縦m画素×横n画素(m、nは奇数値とする)の画素サ
イズ毎に順次に切り出す回路である。但し、第1画素抽
出回路72で切り出す複数画素の中心に位置する中心画
素は、前記第1画素抽出回路72でも切り出さることを
条件とする。また、切り出す画素および画素数は、第1
画素抽出回路72と異なり、第1画素抽出回路72の画
素数よりも少ない。例えば、第1画素抽出回路72で切
り出す画素数は、画像の水平3ライン(走査)分の画素
数に対し、第2画素抽出回路73で切り出す画素は、縦
3画素x横5〜9画素程度の画素数である。
【0074】交差値算出回路75は、第1画素抽出回路
72で切り出された画素に対し、交差値を算出する回路
であって、上記の例における画像の水平3ライン(走
査)分の画素数に対しては、左右両端を除く、中央水平
1ライン(走査)分の画素の交差値を算出する。
【0075】交差値加算回路76は、交差値算出回路7
5で算出された交差値を加算し、交差値総和を閾値調整
回路78に出力する。この場合、交差値算出回路75で
算出された交差値のうち、所定の値以上の交差値のみを
加算してもよい。
【0076】閾値調整回路78は、中心画素交差値算出
回路77で出力された中心画素交差値を、交差値算出回
路75で出力された交差値総和の大きさによって調整
し、調整された中心画素交差値が、所定の値と比較さ
れ、所定の値以上であれば、所定の閾値が設定されて平
滑化回路80に出力される。なお、中心画素交差値が前
記所定の値未満であれば、前記所定の閾値よりも小さな
値が閾値として平滑化回路80に出力される。この場
合、中心画素交差値を交差値総和の大きさによって調整
する仕方として、例えば、次のような仕方が考えられ
る。
【0077】一般に、画像内に輪郭やエッジが多く含ま
れる場合、それらを多く含まない画像に比べ、圧縮後の
再生画像は多くの歪をもつ。これは、一定の符号容量で
圧縮した場合、輪郭たエッジなど高周波数成分を多く含
む画像ほど符号量が増え、その増えた符号量を所定の符
号量まで減らすため高周波数成分さらに削るためであ
る。従って、画像内の画素の交差値総和の大きさは、画
像内の輪郭やエッジの多さを代表する指数となる。この
ため、閾値を設定する場合、中心画素交差値を、交差値
総和の大きさで調整し、交差値総和が所定の値以上にな
れば、中心画素交差値を交差値総和の大きさに合わせて
増大させ、逆に、交差値総和が所定の値未満になれば、
中心画素交差値を交差値総和の大きさに合わせて減少さ
せる。これによって、歪み除去の大きさを画像の輪郭や
エッジの量に対応させ、適応的に変化させるなが、輪郭
および輪郭近傍の歪みを除去することできる。
【0078】第5実施形態の輪郭および輪郭近傍歪み除
去装置の動作について、第1実施形態と異なる箇所のみ
を説明する。
【0079】まず、図5において、入力端子1で受けた
劣化画像信号は、タイミングクロック生成器74の制御
信号に従って、第1画素抽出回路72と第2画素抽出回
路73に与えられ、第1画素抽出回路72では縦j画素
×横k画素の画素サイズの画像信号に変換され、第2画
素抽出回路73では縦m画素×横n画素の画素サイズの
画像信号に変換される。第1画素抽出回路72で抽出さ
れた画像信号は、交差値算出回路75に供給され、第2
画素抽出回路73で抽出された画像信号は、中心画素交
差値算出回路77に供給される。
【0080】交差値算出回路75に入力された画像信号
は、交差値を算出する画素を挟み、しかも所定の画素間
距離で向かい合う周辺画素(交差画素)データ間の差分
絶対値のうち最も大きき値を交差値として出力するため
の演算にかけられる。これらの交差値は、交差加算回路
76に供給される。交差加算回路76に入力された交差
値は順次加算され、交差値総和を得たのち、平滑化画素
調整回路78に供給される。
【0081】一方、中心画素交差値算出回路77に入力
された画像信号は、上記実施形態の中心画素交差値算出
回路と全く同様に、中心画素の交差値(中心画素交差
値)を算出し、閾値調整回路78に供給する。
【0082】閾値調整回路78に入力された中心画素交
差値は、交差加算回路76から受けた交差値総和の大き
さに基づき調整される。例えば、交差値総和の大きさが
所定の値以上であれば中心画素交差値を交差値総和の大
きさに合わせて増大させ、逆に交差値総和の大きさが所
定の値未満であれば中心画素交差値を交差値総和の大き
さに合わせて減少させる。調整された中心画素交差値
は、所定の値と比較され、所定の値以上であれば、調整
された中心画素交差値に対して、所定の閾値を設定し平
滑化回路80に出力される。なお、前記調整された中心
画素交差値が前記所定の値未満であれば、前記所定の閾
値よりも小さな値が閾値として平滑化回路80に出力さ
れる。
【0083】以上、画素抽出回路として画像の比較的大
きな領域の画素を抽出する回路を加え、この回路で抽出
画素の交差値の総和を得え、閾値の調整に用いることに
よって、輪郭あるいは輪郭近傍に生じた歪みを、画像の
輪郭やエッジの量に対応した閾値の大きさで除去するこ
とができる。
【0084】なお、本実施形態では、第1実施形態の閾
値回路に調整機能を付加したかたちで説明したが、第2
実施形態から第4実施形態の閾値関係回路に付加させる
こともでき、その場合、算出された交差値の調整や、所
定の閾値を調整するために用いてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はいずれ
も、まず、輪郭画素あるいは輪郭近傍画素を検出し、検
出された輪郭画素あるいは輪郭近傍画素を、それら以外
の画素と歪み除去の大きさの異なる閾値設定することに
よって、歪み除去によるボケの弊害を避け、効果的に輪
郭および輪郭近傍に生じた歪みを除去することができ
る。
【0086】特に請求項1の発明によれば、歪み除去対
象画素の中心画素が、輪郭および輪郭近傍画素かを、中
心画素を交差する周辺画素の画素データ間の差分絶対値
の最大値である交差値によって判定し、判定結果に基づ
き中心画素に対する閾値を設定し平滑化することができ
る。
【0087】又請求項2の発明によれば、歪み除去対象
画素の中心画素が、輪郭あるいは輪郭近傍画素かを、中
心画素を交差する周辺画素間の交差値と、中心画素近傍
の近傍画素を交差する周辺画素間の交差値とによって判
定し、その判定結果に基づき中心画素に対する閾値を設
定し平滑化することができる。
【0088】又請求項3の発明によれば、歪み除去対象
画素の中心画素が、輪郭あるいは輪郭近傍画素かを、中
心画素を交差する周辺画素間の交差値と、中心画素近傍
の近傍画素を交差する周辺画素間の交差値とによって判
定し、しかも中心画素が輪郭近傍画素と判定されれば輪
郭画素からの画素間距離に基づき、閾値を変え平滑化す
ることができる。
【0089】又請求項4の発明によれば、歪み除去対象
画素の中心画素が、輪郭あるいは輪郭近傍画素かを、中
心画素を交差する第1の交差値と、中心画素を交差する
第2の交差値とによって判定し、その判定結果に基づき
中心画素に対する閾値を設定し平滑化することができ
る。
【0090】又請求項5の発明によれば、歪み除去対象
画素の中心画素が、輪郭および輪郭近傍画素かを、中心
画素を交差する交差値によって判定し、しかも、中心画
素を含む複数の周辺交差値の総和によって、中心画素に
対する閾値を調整しながら平滑化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における歪み除去装置の
全体構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2実施形態における歪み除去装置の
全体構成を示すブロック図
【図3】本発明の第3実施形態における歪み除去装置の
全体構成を示すブロック図
【図4】本発明の第4実施形態における歪み除去装置の
全体構成を示すブロック図
【図5】本発明の第5実施形態における歪み除去装置の
全体構成を示すブロック図
【図6】ε−フィルタの動作を説明するための信号波形
【図7】第1実施形態の中心画素交差値の算出およびそ
の機能の一例を示す説明図
【図8】各実施形態の平滑化手段の動作原理の一例を示
す説明図
【図9】第2実施形態の中心画素交差値と近傍画素交差
値による機能の一例を説明する説明図
【図10】第4実施形態の第1中心画素交差値と第2中
心画素交差値による機能の一例を説明する説明図
【符号の説明】
1,11,31,51,71 入力端子 2,12,32,52 画素抽出回路 3,13,33,53,74 タイミングクロック生成
器 4,14,34,77 中心画素交差値算出回路 5 閾値回路 6,19,40,59,79 平滑化画素抽出回路 7,20,41,60,80 平滑化回路 8,21,42,61,81 出力端子 15,35,56 第1画素判定回路 16 閾値選択回路 17,36 中心近傍画素交差値算出回路 18,37,57 第2画素判定回路 38 画素間距離算出回路 39 閾値演算回路 54 第1中心画素交差値算出回路 55 第2中心画素交差値算出回路 58 閾値設定回路 72 第1画素抽出回路 73 第2画素抽出回路 75 交差値算出回路 76 交差値加算回路 78 閾値調整回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮符号化により複数の画素データよりな
    る原画像に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近傍
    部分に生じた歪みを除去する装置であって、 前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、mとn
    は奇数)の画素サイズの画像信号を抽出する画素抽出手
    段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心に位置
    する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を交差し
    中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素とすると
    き、前記中心画素を挟み所定の画素間距離で向かい合う
    前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対
    値のうち最も大なる値を中心画素交差値として算出する
    中心画素交差値算出手段と、 前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
    の大きさに基づいて、歪み除去の閾値を出力する閾値手
    段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心画素
    と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、 前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
    の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
    ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
    画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
    閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
    タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
    して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
    する輪郭および輪郭近傍歪み除去装置。
  2. 【請求項2】圧縮符号化により複数の画素データよりな
    る原画像に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近傍
    部分に生じた歪みを除去する装置であって、 前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、mとn
    は奇数)の画素サイズの画像信号を抽出する画素抽出手
    段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心に位置
    する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を交差し
    中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素とすると
    き、前記中心画素を挟み所定の画素間距離で向かい合う
    前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対
    値のうち最も大なる値を中心画素交差値として算出する
    中心画素交差値算出手段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の近傍に位置する複数の画素を近傍画素とし、前記近
    傍画素の位置を交差し近傍画素の周辺に位置する画素を
    近傍交差画素とするとき、前記近傍画素を挟み所定の画
    素間距離で向かい合う前記近傍交差画素間の画素データ
    (濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を近傍画素
    交差値として算出する中心近傍画素交差値算出手段と、 前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
    と、前記中心近傍画素交差値算出手段で得られた近傍画
    素交差値とに基づいて、歪み除去の閾値を出力する閾値
    手段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心画素
    と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、 前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
    の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
    ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
    画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
    閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
    タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
    して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
    する輪郭および輪郭近傍歪み除去装置。
  3. 【請求項3】圧縮符号化により複数の画素データよりな
    る原画像に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近傍
    部分に生じた歪みを除去する装置であって、 前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、mとn
    は奇数)の画素サイズの画像信号を抽出する画素抽出手
    段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心に位置
    する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を交差し
    中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素とすると
    き、前記中心画素を挟み所定の画素間距離で向かい合う
    前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対
    値のうち最も大なる値を中心画素交差値として算出する
    中心画素交差値算出手段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の近傍に位置する複数の画素を近傍画素とし、前記近
    傍画素の位置を交差し近傍画素の周辺に位置する画素を
    近傍交差画素とするとき、前記近傍画素を挟み所定の画
    素間距離で向かい合う前記近傍交差画素間の画素データ
    (濃淡値)の差分絶対値のうち最も大なる値を近傍画素
    交差値として算出する中心近傍画素交差値算出手段と、 前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
    が所定の値未満で、前記中心近傍画素交差値算出手段で
    得られた近傍画素交差値が所定の値以上であるとき、前
    記中心画素と前記近傍画素値が算出されたときの近傍画
    素との画素間距離を算出する画素間距離算出手段と、 前記中心画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値
    と、前記中心近傍画素交差値算出手段で得られた近傍画
    素交差値と、前記画素間距離算出手段で得られた画素間
    距離に基づいて、歪み除去の閾値を出力する閾値手段
    と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心画素
    と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、 前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
    の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
    ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
    画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
    閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
    タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
    して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
    する輪郭および輪郭近傍歪み除去装置。
  4. 【請求項4】圧縮符号化により複数の画素データよりな
    る原画像に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近傍
    部分に生じた歪みを除去する装置であって、 前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、mとn
    は奇数)の画素サイズの画像信号を抽出する画素抽出手
    段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心に位置
    する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を交差し
    中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素とすると
    き、前記中心画素を挟み所定の第1の画素間距離で向か
    い合う前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差
    分絶対値のうち最も大なる値を第1の中心画素交差値と
    して算出する第1の中心画素交差値算出手段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心に位置
    する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を交差し
    中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素とすると
    き、前記中心画素を挟み前記所定の第1の画素間距離と
    異なる所定の第2の画素間距離で向かい合う前記中心交
    差画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対値のうち最
    も大なる値を第2の中心画素交差値として算出する第2
    の中心画素交差値算出手段と、 前記第1の中心画素交差値算出手段で得られた第1の中
    心画素交差値と、前記第2の中心画素交差値算出手段で
    得られた第2の中心画素交差値に基づいて、歪み除去の
    閾値を出力する閾値手段と、 前記画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記中心画
    素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中心画素
    と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段と、 前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
    の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
    ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
    画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
    閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
    タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
    して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
    する輪郭および輪郭近傍歪み除去装置。
  5. 【請求項5】 圧縮符号化により複数の画素データより
    なる原画像に劣化を生じた劣化画像の輪郭および輪郭近
    傍部分に生じた歪みを除去する装置であって、 前記劣化画像から縦j画素×横k画素の画素サイズの画
    像信号を抽出する第1の画素抽出手段と、 前記劣化画像から縦m画素×横n画素(ただし、mとn
    は奇数で、n<k)の画素サイズの画像信号を抽出する
    第2の画素抽出手段と、 前記第1の画素抽出手段で得られた画像信号のうち複数
    の画素を交差中心画素とし、前記交差中心画素のそれぞ
    れに対し、前記交差中心画素の位置を交差し交差中心画
    素の周辺に位置する画素を交差画素とするとき、前記交
    差中心画素を挟み所定の画素間距離で向かい合う前記交
    差画素間の画素データ(濃淡値)の差分絶対値のうち最
    も大なる値を交差値として算出する交差値算出手段と、 前記交差値算出手段で得られた複数の交差値を加算し、
    交差値総和を算出する交差値加算手段と、 前記第2の画素抽出手段で得られた画像信号のうち中心
    に位置する画素を中心画素とし、前記中心画素の位置を
    交差し中心画素の周辺に位置する画素を中心交差画素と
    するとき、前記中心画素を挟み所定の画素間距離で向か
    い合う前記中心交差画素間の画素データ(濃淡値)の差
    分絶対値のうち最も大なる値を中心画素交差値として算
    出する中心画素交差値算出手段と、 前記交差値加算手段で得られた交差値総和と、前記中心
    画素交差値算出手段で得られた中心画素交差値に基づい
    て、歪み除去の閾値を出力する閾値手段と、 前記第2の画素抽出手段で得られた画像信号のうち前記
    中心画素の周辺に位置する画素を周辺画素とし、前記中
    心画素と前記周辺画素を抽出する平滑化画素抽出手段
    と、 前記平滑化画素抽出手段で得られた中心画素と周辺画素
    の画素データ(濃淡値)を用いて前記中心画素の画素デ
    ータを平滑化するとき、前記中心画素と前記周辺画素の
    画素データの差分値である差分データの絶対値が、前記
    閾値手段で出力された閾値以下のときのみ前記差分デー
    タを所定の値で除したものを前記中心画素データに加算
    して平滑化する平滑化手段と、を具備することを特徴と
    する輪郭および輪郭近傍歪み除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003001793A1 (fr) * 2001-06-20 2003-01-03 Sony Corporation Procédé et dispositif de traitement d'images
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