JPH09243495A - 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置 - Google Patents

圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置

Info

Publication number
JPH09243495A
JPH09243495A JP8097396A JP8097396A JPH09243495A JP H09243495 A JPH09243495 A JP H09243495A JP 8097396 A JP8097396 A JP 8097396A JP 8097396 A JP8097396 A JP 8097396A JP H09243495 A JPH09243495 A JP H09243495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure sensor
pressure
switching
vacuum
terminal group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8097396A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihisa Matsui
利久 松井
Tomio Matsui
松井富雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkei Kogyo KK
Original Assignee
Hokkei Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkei Kogyo KK filed Critical Hokkei Kogyo KK
Priority to JP8097396A priority Critical patent/JPH09243495A/ja
Publication of JPH09243495A publication Critical patent/JPH09243495A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空センサーに用いる歪みゲージ式の圧力セ
ンサーの真空漏れと電気回路的欠陥を、放射能を用いず
安全かつ無公害で、ほぼ同時に推定できる方法と装置を
提供する。 【解決手段】 圧力センサー1の圧力導入管3に所定の
真空圧を印加した状態で電極2にDC6Vのバイアス電
圧を印加して出力電圧を測定し、出力値が1V以下なら
良品と、ゼロまたは1Vを超えれば不良品とする。次に
印加真空圧を徐々に大気圧に近づけ、途中で出力電圧値
が急激に上昇するものを良品、変化しないものを不良品
とする。電極2、2aをすべて短絡して金属ケース6と
の間にDC600Vの高電圧を印加し、放電が生じなけ
れば良品、放電が生じれば不良品とする。放電が生じた
ものは、放電電圧値と放電電流値との関係から真空漏れ
率を算出し、漏れ率が所定値以下であれば良品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歪みゲージ式の圧
力センサーの真空漏れについての良否判定を行うための
方法と、この方法を実施するための圧力センサーの検査
装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】歪みゲ
ージ式の圧力センサーは、例えば自動車用のエンジンの
高効率化等のための真空センサーとして必要不可欠のも
のである。通常のこの種の圧力センサーは、内部の高真
空領域と外部からの圧力導入管との間の圧力差を、両者
の間に真空的に絶縁して設置した圧電素子により検出
し、検出値を電気信号として増幅して取り出している。
製造時の内部真空度は通常6.7Pa(0.05Tor
r)以下であり、真空センサーとしての耐久年数は20
年以上である。即ち、実用化されているこの種の圧力セ
ンサーの最大許容真空漏れ率としては、1.0×10-5
Pa・cc/秒以下が必要であるといわれている。
【0003】このようなセンサー構造では、内部の真空
度がある値まで低下すると圧電素子の出力電気信号が外
部からの圧力変化に比例しなくなるので、真空漏れは圧
力センサーとしては致命傷となる。このため種々の検査
が行われているが、現行の一般的な検査方法は、圧力セ
ンサーを放射性物質の加圧釜中に数日間封入し、真空漏
れが生じていれば放射能ガスを吸引してしまうので、そ
れを取り出して放射能強度をガイガーカウンター等で測
定し、良否や真空漏れ率を判定するというものである。
【0004】しかしながら上述の従来の良否判定方法で
は放射能汚染による公害という問題が付きまとうという
問題がある。即ち、放射能物質の取り扱いが大変困難
で、作業環境、作業者の就労性が大変に悪い。本発明は
このような従来の問題点に鑑み、かつ真空の漏れ率と放
電現象の関係に着目し、簡易かつ安全で、しかも正確、
無公害かつ経済的な圧力センサーの良否判定方法を提供
することを目的とする。
【0005】また、たとえ圧力センサー内部の真空度が
保たれていても、電気回路的な欠陥が存在していて不良
品である場合もある。従って本発明は、電気回路に欠陥
があるか否かを簡易かつ速く検査できる圧力センサーの
良否判定方法を提供することをも目的とする。
【0006】さらに本発明は、上述の新たな圧力センサ
ーの良否判定方法を実施して、圧力センサーの真空漏れ
検査を行う装置を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧力センサーの
良否判定方法のうち請求項1に係るものは、ケース内の
真空度と圧力導入部に印加される圧力との差から生じる
歪電圧によって圧力を測定する歪みゲージ式の圧力セン
サーについて真空漏れの良否を判定する方法であって、
上記圧力導入部に所定の真空圧を印加した状態で電極に
所定値の直流バイアス電圧を印加してその出力電圧を測
定し、該出力電圧値が所定値以下であれば良品と、出力
電圧値がゼロまたは所定値を超えれば不良品と判断し、
ついで上記圧力導入部に印加した真空圧を徐々に大気圧
に近づけてゆき、その途中で上記出力電圧値が急激に上
昇するものを良品とし、出力電圧が変化しないものを不
良品とし、さらに上記電極のすべてを短絡して上記ケー
スとの間に所定値の直流高電圧を印加し、放電が生じな
ければ良品とし、放電が生じれば不良品と判断すること
を特徴とする。
【0008】同請求項2に係る圧力センサーの良否判定
方法は、上記放電が生じて不良品と判断した圧力センサ
ーについて、放電電圧値と放電電流値との関係から真空
漏れ率を算出し、該漏れ率が所定値以下であれば良品と
判断することを特徴とする。
【0009】また本発明の圧力センサーの検査装置のう
ち請求項3に係るものは、ケース内の真空度と圧力導入
管に印加される圧力との差から生じる歪電圧によって圧
力を測定する歪みゲージ式の圧力センサーについて真空
漏れの有無及び良否を測定する検査装置であって、上記
圧力導入管及び電極部を上記ケースから外部に突出させ
たまま該ケースを着脱自在に保持するセンサー保持手段
と、上記圧力導入管及び電極部を覆い得る形状を有し移
動させ得る本体部に、上記圧力導入管への連結管、直流
高電圧を印加するための高圧電源への接続用の第1の端
子群、直流バイアス電圧を印加するための直流電源への
接続用の第2の端子群、上記電極部と上記第1の端子群
の間を接続するための第3の端子群、上記電極部と上記
第2の端子群の間を接続するための第4の端子群間、及
び上記端子群間または上記端子群と上記連結管を切替接
続するための切替配線とを設け、上記本体部の一側面に
おいて上記切替配線の途中を分断してなる電極カバー手
段と、上記電極カバー手段の移動位置に応じて上記切替
配線の分断位置を選択的に2種類の形態のいずれかで接
続し、上記高圧電源または上記直流電源のいずれかから
電圧印加を可能とする電源切替手段とからなることを特
徴とする。
【0010】同請求項4に係る圧力センサーの検査装置
は、上記第2、第4の端子群間の上記切替配線は、上記
分断位置に臨む端部を、上記本体部の一側面に上記電極
カバー手段の移動方向に沿って現れる長さに長短の差異
を形成しかつ並設してなり、上記第1の端子群のいずれ
かと上記第3の端子群間の上記切替配線間を短絡すると
ともに該短絡位置から延びる端部を、上記第2、第4の
端子群間の上記切替配線の上記分断位置に臨む短い方の
端部に間隔を置いて対向しかつ長い方の端部と上記電極
カバー手段の移動方向との直交方向で隣り合う位置に配
し、上記電極カバー手段の移動位置に応じて、上記第
2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分断位置また
は上記第2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分断
位置における上記長い方の端部と上記第1の端子群のい
ずれかと上記第3の端子群間の上記切替配線間の上記短
絡位置から延びる端部との間を、選択的に接続可能とし
てなることを特徴とする。
【0011】同請求項5に係る圧力センサーの検査装置
は、上記第1の端子群のいずれかと上記第3の端子群間
の上記切替配線間と、上記第1の端子群の他のいずれか
と上記連結管間の上記切替配線間に、これら切替配線間
を接・断するスイッチング手段を設けてなることを特徴
とする。
【0012】同請求項6に係る圧力センサーの検査装置
は、上記電源切替手段が回転可能かつ同軸に保持した複
数の電極ローラーからなり、各電極ローラーが、上記第
2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分断位置及び
上記第2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分断位
置における上記長い方の端部と上記第1の端子群のいず
れかと上記第3の端子群間の上記切替配線間の上記短絡
位置から延びる端部との間を跨いで接続可能な長さを有
することを特徴とする。
【0013】同請求項7に係る圧力センサーの検査装置
は、上記電源切替手段が、上記電極ローラーと同軸に上
記スイッチング手段の接・断駆動用のローラーを含むこ
とを特徴とする。
【0014】同請求項8に係る圧力センサーの検査装置
は、上記の装置を複数個連設するとともに、コンベア等
の移送手段上に載置した上記圧力センサーに対して着脱
可能とする手段を備え、複数個の上記圧力センサーを同
時に検査可能としたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】以下本発明の実施の形
態及び実施例を図面を参照して説明する。図1(A)、
(B)に本発明の検査装置で検査対象とする圧力センサ
ーの構造を示す。この圧力センサー1は、ベース1aに
3本の電極2、5本の補助電極2a及び圧力導入管3を
互いに電気的に絶縁して設け、圧力導入管3の先端に金
属ダイアフラム4を取り付け、ダイアフラム面上に圧電
素子5・・・を設け、圧電素子5と電極2、2aとの間
に配線5aを施し、それらの上部を金属ケース6で覆っ
て構成してある。但しベース1a、圧力導入管3、金属
ケース6の間は電気的に絶縁しておらず、導通可能とな
っている。
【0016】もちろん実際の圧力センサ−1内の真空度
を直接測定することはできないので、図2に示すような
真空装置及び電圧印加系を接続して測定を行う。即ち、
圧力センサー1の圧力導入管3とロータリーポンプ7と
の間に配管8を配して真空圧を印加可能とし、配管8の
途中にピラニー真空計9と圧力調整弁10を接続する。
【0017】図3は、ベルトコンベア上に多数の圧力セ
ンサー1を載せ、短時間に大量の圧力センサー1の良否
判定を行えるようにした本発明に係る検査装置の一実施
形態の外観を示す。この装置は、ロータリーポンプ7、
配管8、ピラニー真空計9、圧力調整弁10その他の必
要な制御機器等を収納した制御部11と、多数の検査ユ
ニット12・・・をスライド枠13に上下動可能に保持
したガイド枠部14と、検査ユニット12の下側を通し
たベルトコンベア15とから主に構成してある。
【0018】ベルトコンベア15は、圧力センサー1を
着脱可能にする保持する多数のホルダー16・・・を載
置できる搬送プレート17と、搬送プレート17の下側
に間隔を置いて配したベースプレート18とからなり、
ベースプレート18はホルダー16の列毎に長孔19を
備える。上述したスライド枠13上にはホルダー16の
突き上げ装置20を備えており、この長孔19を通して
ホルダー16を上方へ突き上げ得るようになっている。
【0019】図4、5は、圧力センサー1のホルダー1
6の構造を示す。ホルダー16は主に、圧力センサー1
のベース1aを保持する固定プレート21とその上下に
位置して挟む可動プレート22、23の3枚のプレート
材からなる。固定プレート21の中央部には、圧力セン
サー1のベース1aに対応した形状の開口を設けてあ
り、この開口にベース1aを緩く嵌着保持できるように
なっている。また可動プレート22、23は、それぞれ
可動片22a、22b及び23a、23bからなり、こ
れら可動片22a、22b、23a、23bを図5に示
すように接離させて開閉可能となっている。また各可動
片22a、22b、23a、23bには図示のようにそ
れぞれ半円形の切り欠きを設けてあり、上可動プレート
22においては圧力センサー1の電極2、2aや圧力導
入管3と干渉せずにベース1aの縁よりも若干内側へ入
り込んで閉じ、圧力センサー1の上方への抜け止めがで
きるようになっている。一方、下可動プレート23にお
いては圧力センサー1の金属ケース6と干渉せずにベー
ス1aの縁よりも若干内側へ入り込んでベース1aを下
側から支えるように閉じ、圧力センサー1の下方への落
下止めができ、開けば保持している圧力センサー1を下
方へ落とせるようになっている。図示せぬが、突き上げ
装置20には下可動プレート23を開閉駆動する適宜の
装置を備える。
【0020】図6は検査ユニット12の詳細構造を示
し、図7は検査ユニット12の配線回路系を示す。この
検査ユニット12は主に、各種端子、配管等を備えると
ともに圧力センサー1のホルダー16を下端開口で保持
する電極カバー体25と、ホルダー16で保持した圧力
センサー1への電圧印加を可能とする電源切替体26と
からなる。
【0021】電極カバー体25は、ホルダー16で保持
した圧力センサー1の圧力導入管3及び電極2、2aを
覆い得るように下端を開口した箱体形状を有し、スライ
ド枠13で上下に移動させ得る。電極カバー体25に
は、上面に圧力センサー1の圧力導入管3と配管8の分
岐管8aとの間をつなぐための連結管27、直流高電圧
を印加するための高圧電源28への接続用の第1の端子
群29a、29b、直流バイアス電圧を印加するための
直流電源30への接続用の第2の端子群31a〜31
c、圧力センサー1の電極2、2aと第1の端子群29
a、29bの間を接続するための第3の端子群32a〜
32e、圧力センサー1の電極2、2aと第2の端子群
31a、31b、31cの間を接続するための第4の端
子群間33a〜33cを設けてある。第1の端子群29
a、29bと第2の端子群31a〜31cは、電極カバ
ー体25の一側の側面上縁に取り付けた断面逆L字状の
ホルダープレート34に設けてあるが、もちろん電極カ
バー体25の上面に直接設けてもよい。また電極カバー
体25のホルダープレート34を設けた側と対向する側
の側面25aには、上述の各端子群間または各端子群と
連結管27の間を切替接続するための多数の切替配線を
途中を分断して設けてある。
【0022】切替配線のうち、第2の端子群31a〜3
1cと第4の端子群33a〜33c間の切替配線35〜
37は、分断位置に臨む端部35a、35b、36a、
36b、37a、37bを電極カバー手段25の移動方
向、即ち図中上下方向に沿って側面25a上に現れる長
さに長短の差異を形成してずらし、かつ互いに平行に設
けてある。また第1の端子29bと第3の端子群32a
〜32e間の切替配線38a、38b、38c間は図示
のように短絡配線39により短絡してあり、短絡位置か
ら延びる端部40a、40b、40cを、第2の端子群
31a〜31cと第4の端子群33a〜33c間の切替
配線35〜37の分断位置に臨む短い方の端部35a、
36a、37aに間隔を置いて対向させるとともに、長
い方の端部35b、36b、37bと電極カバー手段2
5の移動方向との直交方向で隣り合う位置に配置してあ
る。
【0023】また第1の端子29aと連結管27間の切
替配線41と第1の端子29bと第3の端子群32a〜
32e間の切替配線38a間には、これら切替配線38
a、41間を接・断するスイッチ42を設けてある。こ
のスイッチ42は、スイッチ部43と可動部44とから
なり、可動部44を電源切替体26により後述のように
駆動されてスイッチ部43のオン、オフを切り替えるよ
うになっている。
【0024】電源切替体26は、電極カバー体25の上
下動位置に応じて上述の各切替配線の分断位置を選択的
に2種類の形態のいずれかで接続し、高圧電源28また
は直流電源30のいずれかからホルダー16で保持した
圧力センサー1に電圧印加を可能とするもので、回転可
能かつ同軸に保持した複数の電極ローラー45a、45
b、45cと、スイッチ42の可動部44駆動用のロー
ラー46と、これらローラーの軸47の両端を支持する
軸受48、48を備えた支持ベース49からなる。各電
極ローラー45a、45b、45cは、第2の端子群3
1a〜31cと4の端子群33a〜33c間の切替配線
35〜37の分断位置に臨む端部35aと35b、36
aと36b、37aと37b間及び長い方の端部35
b、36b、37bと短絡配線39の短絡位置から延び
る端部40a〜40cとの間を跨いで接続できるように
なっている。また可動部44駆動用のローラー46は、
通常時は電極カバー体25の側面25aから突出してい
る可動部44と当接してこれを押し込み、スイッチ42
のスイッチ部43をオンとすることができるようになっ
ている。もちろん各ローラーは電極カバー体25の側面
25aと摺接可能な状態に配置する。
【0025】即ち、電極カバー体25の上下移動によっ
て図7中のAの状態(動作状態を示す図8でも対応して
状態Aとして示す。)となったときは、切替配線35〜
37の端部35aと35b、36aと36b、37aと
37b間を各対応する電極ローラー45a、45b、4
5cが接続する。これによって直流電源30から第4の
端子群間33a〜33cを介して圧力センサー1の電極
2へ直流バイアス電圧を印加できるようになる。また図
7中のBの状態(図8でも対応して状態Bとして示
す。)となったときは切替配線35〜37の長い方の端
部35b、36b、37bと短絡配線39の端部40a
〜40cとの間が接続し、またBの状態の時には、可動
部44と当接してこれを押し込み、スイッチ42のスイ
ッチ部43をオンとする。これによって高圧電源28か
ら連結管27、第3の端子群32a〜32e及び第4の
端子群33a〜33cを介して圧力センサー1の圧力導
入管3と電極2、2aのすべてに直流高電圧を印加でき
るようになる。
【0026】上述の検査装置により圧力センサー1に対
して実施する本発明の良否判定方法の一実施形態を説明
する。なお以下では直流バイアス電圧を6V、直流高電
圧を600V(但し0V〜600Vの間で可変)として
説明するが、本発明はこれらの値に限定されるものでは
ない。なお印加する直流高電圧を600Vとしているの
は、別途の試験により真空センサーとして一般に用いら
れる圧力センサーが内蔵する歪電圧増幅用のIC回路が
破壊されるのは、放電電圧が1000V程度となったと
きであったので、安全性を見込んで設定したためであ
る。
【0027】図9のフローチャートをも参照して説明す
る。まずベルトコンベア15の搬送プレート17上に圧
力センサー1を保持した多数のホルダー16を載置し、
搬送プレート17及びベースプレート18を駆動して圧
力センサー1を移動させ、検査ユニット12の直下位置
で停止させる(ステップ1)。もちろん多数の圧力セン
サー1を同時に検査することになるので、搬送プレート
17上での保持位置により対象となる圧力センサー1を
識別できるように、番号付け等をしておくとよい。この
状態で突き上げ装置20を駆動して一列のホルダー16
・・・を上方へ押し上げ、これら圧力センサー1上へ検
査ユニット12を降下させてゆき、電極カバー体25の
下端開口で各ホルダー16を嵌着保持する。この時、直
流電源30の始動を準備するとともにロータリーポンプ
7を始動させ、直流電源30から第4の端子群間33a
〜33cを介して圧力センサー1の電極2へ直流バイア
ス電圧を印加できるようにするとともに、連結管27を
介して圧力導入管3に所定の真空圧102 Paを印加す
る。
【0028】この状態でさらに検査ユニット12を降下
させ、電極カバー体25と電源切替体26の位置関係を
図7、8のAの状態とする(ステップ2)。この状態で
第1次検査を行う。即ち、直流電源30から電極2aに
6Vの直流バイアス電圧を印加し、その出力電圧を測定
し、出力電圧値が1V以下であれば良品と判断し、出力
電圧値がゼロまたは1Vを超えれば不良品と判断する
(ステップ3、3a)。ついでロータリーポンプ7から
圧力導入管3に印加する真空圧を徐々に大気圧に近づけ
てゆき、第2次検査を行い、真空圧が104 〜105
上述の出力電圧値が急激に上昇するものを良品とし、出
力電圧が変化しないものを不良品と判断する(ステップ
4、4a)。
【0029】この判断の根拠を図10により説明する。
図10は、良品であると判明している圧力センサー1に
直流電源30により直流バイアス電圧Vcc=6Vを印
加して図2のピラニー真空計9の測定端子圧Pxを徐々
に増加させながら電圧計30aにより出力電圧Voを測
定した結果を示す。即ち、良品の圧力センサー1の出力
は、大気圧近くまではバイアス電圧の1〜2割程度の小
さい値ながら、圧力増加とともに僅かに増加してゆき、
大気圧に近付くと急激に直流バイアス電圧値まで増加す
る。これに対し、不良品の圧力センサーの出力は測定端
子圧Pxの変化にかかわらず直流バイアス電圧に近い一
定値となることがわかっている。
【0030】その後、検査ユニット12をさらに降下さ
せ、電極カバー体25と電源切替体26の位置関係を図
7、8のBの状態とし(ステップ5)、この状態で第3
次検査を行う。即ち、すべて短絡した状態にある電極
2、2aと圧力導入管3への連結管27、従って電極
2、2aと圧力センサー1の金属ケース6の間に600
Vの直流高電圧を印加し、放電が生じなければ良品と判
断する(ステップ6)。また放電が生じれば不良品であ
るかどうかを判断するために、第4次検査を実施する
(ステップ7)。第3、4次検査はパッシェンの法則
(Paschen's Law )を用いた判断を行うものである。パ
ッシェンの法則は、周知のように放電現象を利用する真
空漏れ率の測定に利用できるものであり、電場が一様で
気体の温度、湿度が一定ならば、火花放電を起こすのに
必要な最小電圧を、電極間距離と気体の圧力との積の関
数として定められるというものである。
【0031】これを図11を参照して説明する。図11
は、圧力センサー1内の圧力P1を変化させたときの放
電開始電圧Vdおよび放電電流Idの測定結果を示す。
放電が生じた圧力センサー1について放電電圧と放電電
流との関係値は以下のように計算する。即ち、真空圧の
違いによって生じる放電開始電圧または放電電流からそ
の真空圧P1を推定し、圧力センサーに封じ込んだとき
の真空圧P0との差と、封じ込み時から測定時までの時
間Tとから、その期間における平均的な真空漏れ率Rを
下記の数式1により概算する。
【数1】R=(P1−P0)・v/T [Pa・
cc/秒] 式中のvは圧力センサーの内部容積である。
【0032】図11に示すように、放電電圧の最大値を
600Vとすると、試験対象となる圧力センサー1では
放電が生じる圧力範囲は約20Pa〜800Paで、こ
の範囲では放電電流値からそのときの圧力P1がほぼ正
確にわかり、圧力センサー1内の真空度が推定できる。
たとえば圧力センサー1の真空封じ込み時圧力P0=
6.7Pa、封じ込み時から10日後の圧力P1=20
Pa、センサー内部容積v=0.5ccとすれば、上述
の数式1より、真空漏れ率はR=0.77×10-5(P
a・cc/秒)となり、この場合は辛うじて最大許容真
空漏れ率Rm以下となる。逆に、P1=800Paとす
ればR=4.6×10-4(Pa・cc/秒)となり、最
大許容真空漏れ率Rmの約50倍の速さで真空漏れが生
じていることになる。一方、20Pa以下の圧力及び8
00Pa以上の圧力範囲では放電が生じないので、圧力
センサー1内の真空度が推定できないが、20Pa以下
の圧力のものは良品であり、800Pa以上となるもの
は既に述べた直流バイアス電圧の印加による第1次検査
で不良品と判断されているので、実際には第3、4次の
検査では既に対象外となっている。
【0033】そして、上述した第1次〜第4次検査で不
良と判断した圧力センサーは突き上げ装置20によりホ
ルダー16の下可動プレート23を開いて落下させ、別
途の経路により排除する(ステップ8)。もちろん、金
属ケース6内の圧電素子5の電気回路と、圧電素子5と
電極2、2a間の配線5aに短絡や断線のように正規に
作動しない原因があれば、上述のいずれかの検査におい
て正常な出力が生じないので不良品と判断できる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る圧力センサーの良否判定方
法は以上説明してきたようなものなので、従来の放射能
利用による方法に代わって、真空漏れ及び電気回路的な
欠陥について放電と電気出力特性の両者から広範囲にわ
たって実用的に推定でき、しかも簡易かつ安全で、かつ
正確、無公害、経済的なものとなるという効果がある。
【0035】本発明に係る圧力センサーの検査装置は以
上説明してきたようなものなので、本発明の良否判定方
法による真空漏れ及び電気回路的な欠陥についての検査
をほぼ同時に行える安全かつ無公害の装置となるという
効果がある。
【0038】また請求項8に係る圧力センサーの検査装
置は、複数個の圧力センサーを同時に検査できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】測定対象となる圧力センサーの構造を示す平面
断面図(A)及び側面部分断面図(B)である。
【図2】図1の圧力センサーの測定系を示す概念図であ
る。
【図3】多数の圧力センサーて良否判定を行えるように
した本発明に係る検査装置の一実施形態の外観を示す斜
視図である。
【図4】圧力センサーのホルダーを示す斜視図である。
【図5】圧力センサーのホルダーを示す分解斜視図であ
る。
【図6】検査ユニットの詳細構造を示す斜視図である。
【図7】検査ユニットの配線回路系を示す回路図であ
る。
【図8】検査ユニットの動作状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の検査装置の動作及び本発明に係る良否
判定法法の一実施形態のフローチャートである。
【図10】圧力センサーへの直流バイアス電圧印加によ
る測定結果を示す図である。
【図11】圧力センサーへの直流高電圧印加による放電
結果を示す図である。
【符号の説明】
1 圧力センサー 1a ベース 2、2a 電極 3 圧力導入管 4 金属ダイアフラム 5 圧電素子 5a 配線 6 金属ケース 7 ロータリーポンプ 8 配管 9 ピラニー真空計 10 圧力調整弁 11 制御部 12 検査ユニット 13 スライド枠 14 ガイド枠部 15 ベルトコンベア 16 ホルダー 20 突き上げ装置 21 固定プレート 22、23 可動プレート 25 電極カバー体 25a 電極カバー体の側面 26 電源切替体 27 連結管 28 高圧電源 29a、29b 第1の端子群 30 直流電源 31a〜31c 第2の端子群 32a〜32e 第3の端子群 33a〜33c 第4の端子群間 35〜37 切替配線 35a、35b、36a、36b、37a、37b 同
端部 38a、38b、38c 切替配線 39 短絡配線 40a、40b、40c 短絡位置から延びる端部 41 切替配線 42 スイッチ 45a、45b、45c 電極ローラー 46 スイッチ駆動用のローラー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内の真空度と圧力導入部に印加さ
    れる圧力との差から生じる歪電圧によって圧力を測定す
    る歪みゲージ式の圧力センサーについて真空漏れの良否
    を判定する方法であって、 上記圧力導入部に所定の真空圧を印加した状態で電極に
    所定値の直流バイアス電圧を印加してその出力電圧を測
    定し、該出力電圧値が所定値以下であれば良品と、出力
    電圧値がゼロまたは所定値を超えれば不良品と判断し、 ついで上記圧力導入部に印加した真空圧を徐々に大気圧
    に近づけてゆき、その途中で上記出力電圧値が急激に上
    昇するものを良品とし、出力電圧が変化しないものを不
    良品とし、 さらに上記電極のすべてを短絡して上記ケースとの間に
    所定値の直流高電圧を印加し、放電が生じなければ良品
    とし、放電が生じれば不良品と判断することを特徴とす
    る圧力センサーの良否判定方法。
  2. 【請求項2】 上記放電が生じて不良品と判断した圧力
    センサーについて、放電電圧値と放電電流値との関係か
    ら真空漏れ率を算出し、該漏れ率が所定値以下であれば
    良品と判断することを特徴とする請求項1の圧力センサ
    ーの良否判定方法。
  3. 【請求項3】 ケース内の真空度と圧力導入管に印加さ
    れる圧力との差から生じる歪電圧によって圧力を測定す
    る歪みゲージ式の圧力センサーについて真空漏れの有無
    及び良否を測定する検査装置であって、 上記圧力導入管及び電極部を上記ケースから外部に突出
    させたまま該ケースを着脱自在に保持するセンサー保持
    手段と、 上記圧力導入管及び電極部を覆い得る形状を有し移動さ
    せ得る本体部に、上記圧力導入管への連結管、直流高電
    圧を印加するための高圧電源への接続用の第1の端子
    群、直流バイアス電圧を印加するための直流電源への接
    続用の第2の端子群、上記電極部と上記第1の端子群の
    間を接続するための第3の端子群、上記電極部と上記第
    2の端子群の間を接続するための第4の端子群間、及び
    上記端子群間または上記端子群と上記連結管を切替接続
    するための切替配線とを設け、上記本体部の一側面にお
    いて上記切替配線の途中を分断してなる電極カバー手段
    と、 上記電極カバー手段の移動位置に応じて上記切替配線の
    分断位置を選択的に2種類の形態のいずれかで接続し、
    上記高圧電源または上記直流電源のいずれかから電圧印
    加を可能とする電源切替手段とからなることを特徴とす
    る圧力センサーの検査装置。
  4. 【請求項4】 上記第2、第4の端子群間の上記切替配
    線は、上記分断位置に臨む端部を、上記本体部の一側面
    に上記電極カバー手段の移動方向に沿って現れる長さに
    長短の差異を形成しかつ並設してなり、 上記第1の端子群のいずれかと上記第3の端子群間の上
    記切替配線間を短絡するとともに該短絡位置から延びる
    端部を、上記第2、第4の端子群間の上記切替配線の上
    記分断位置に臨む短い方の端部に間隔を置いて対向しか
    つ長い方の端部と上記電極カバー手段の移動方向との直
    交方向で隣り合う位置に配し、 上記電極カバー手段の移動位置に応じて、上記第2、第
    4の端子群間の上記切替配線の上記分断位置または上記
    第2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分断位置に
    おける上記長い方の端部と上記第1の端子群のいずれか
    と上記第3の端子群間の上記切替配線間の上記短絡位置
    から延びる端部との間を、選択的に接続可能としてなる
    ことを特徴とする請求項3の圧力センサーの検査装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の端子群のいずれかと上記第3
    の端子群間の上記切替配線間と、上記第1の端子群の他
    のいずれかと上記連結管間の上記切替配線間に、これら
    切替配線間を接・断するスイッチング手段を設けてなる
    ことを特徴とする請求項4の圧力センサーの検査装置。
  6. 【請求項6】 上記電源切替手段が回転可能かつ同軸に
    保持した複数の電極ローラーからなり、各電極ローラー
    が、上記第2、第4の端子群間の上記切替配線の上記分
    断位置及び上記第2、第4の端子群間の上記切替配線の
    上記分断位置における上記長い方の端部と上記第1の端
    子群のいずれかと上記第3の端子群間の上記切替配線間
    の上記短絡位置から延びる端部との間を跨いで接続可能
    な長さを有することを特徴とする請求項4または5の圧
    力センサーの検査装置。
  7. 【請求項7】 上記電源切替手段が、上記電極ローラー
    と同軸に上記スイッチング手段の接・断駆動用のローラ
    ーを含むことを特徴とする請求項6の圧力センサーの検
    査装置。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7の装置を複数個連設すると
    ともに、コンベア等の移送手段上に載置した上記圧力セ
    ンサーに対して着脱可能とする手段を備え、複数個の上
    記圧力センサーを同時に検査可能としたことを特徴とす
    る圧力センサーの検査装置。
JP8097396A 1996-03-08 1996-03-08 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置 Pending JPH09243495A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8097396A JPH09243495A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8097396A JPH09243495A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09243495A true JPH09243495A (ja) 1997-09-19

Family

ID=13733465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8097396A Pending JPH09243495A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09243495A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4803868A (en) Hermetically sealed package tester
WO2018182387A1 (ko) 이차전지의 리크검사시스템
CN101180531A (zh) 质量分析装置及其使用方法
WO2003058189A1 (fr) Dispositif d'inspection d'etat scelle
JPH09243495A (ja) 圧力センサーの良否判定方法及び圧力センサーの検査装置
EP0702222B1 (en) Pinhole detector
CA2492101C (en) Device and method for testing a membrane electrode assembly
CA2432475A1 (en) Process and apparatus for testing multi-layer composites and containers produced therefrom
US1391041A (en) Sizing-tester
JPS59195140A (ja) 容器の気密度測定方法及びその装置
JPS642886B2 (ja)
JPH1073380A (ja) 焼結鉱冷却機のシール異常検知方法
JP2879065B2 (ja) 電極間の短絡検出方法及びその装置
JPH11512815A (ja) ジルコニウム−合金製エレメントの表面層の諸特性を検査するための方法並びにデバイスおよび原子炉用燃料棒の検査のためのその使用
KR100190657B1 (ko) 배터리 검사시스템
JP3382727B2 (ja) 漏れ試験装置
CA1261422A (en) Cuvette belt faulty seal detector
AU603419B2 (en) Hermetically sealed package tester
JPS6050461A (ja) 非破壊絶縁試験方法
JPH01253628A (ja) パッケージのリーク測定方法及びその測定装置
JPH05296821A (ja) 重量検査装置
JPH0630221B2 (ja) 蛍光灯のリ−ク検出方法
SU1231415A1 (ru) Способ контрол герметичности издели и устройство дл его осуществлени
KR970703534A (ko) 기판검사방법 및 기판검사장치(method and apparatus for probe testing substrate)
GB2109564A (en) Method and apparatus for testing the quality of the cell connections of multicell batteries