JPH0924249A - 膜蒸発装置および膜蒸留方法 - Google Patents

膜蒸発装置および膜蒸留方法

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JPH0924249A
JPH0924249A JP17861595A JP17861595A JPH0924249A JP H0924249 A JPH0924249 A JP H0924249A JP 17861595 A JP17861595 A JP 17861595A JP 17861595 A JP17861595 A JP 17861595A JP H0924249 A JPH0924249 A JP H0924249A
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cooling
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pressure
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JP17861595A
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Hideaki Kurokawa
秀昭 黒川
Takayuki Matsumoto
隆行 松本
Kiyomi Funabashi
清美 船橋
Tsutomu Baba
務 馬場
Tatsuo Izumida
龍男 泉田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜蒸留セルにおける蒸気の透過速度を増大さ
せ、顕熱の移動による熱損失を低減するともに、装置自
体を小型化した膜蒸発装置を提供する。 【構成】 疎水性多孔質膜102を仕切りに原液114
が流れる原液室104と冷却水122が流れる冷却水室
106とを形成した膜蒸留セル100と、原液ポンプ1
10と、原液108を加熱する加熱器112と、冷却水
ポンプ118と、冷却水122を冷却する冷却器120
からなる膜蒸発装置に、原液側流路の加圧調整器128
および/または冷却水流路側の(図示しない)減圧調整器
を設けた。 【効果】 疎水性多孔質膜102内の原液室104側で
フラッシュ蒸発作用を生じさせ、単位膜面積当たりの蒸
気の透過速度を大幅に増大できる。したがって、放熱に
よる熱損失を低減でき、膜面積を削減し、膜蒸発装置を
小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、疎水性多孔質膜を使用
する膜蒸発装置および膜蒸留方法に係り、特に、膜蒸発
装置内において顕熱の移動による熱損失を大幅に低減す
るため、蒸気の透過速度を向上させる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】疎水性多孔質膜は、気体を通すが液体を
通さないという性質の膜である。疎水性多孔質膜を使用
する膜蒸留方法は、多孔質膜の性質を利用して、疎水性
多孔質膜に液体を接触させて流し、この流体から蒸発し
多孔質膜を通過した蒸気を多孔質膜の反対側で凝縮させ
そこに存在する流体に吸収させて取り出す方法である。
なお、本明細書において、『蒸発』とは「物質が液体や
固体の表面から気化する現象」をいい、『蒸留』とは
「液体の混合物または固体が溶解している溶液を加熱し
蒸発させ、蒸気を冷却し、蒸気となった成分を液体とし
て取り出す手順」をいう。
【0003】多孔質膜を使用する膜蒸留方法は、簡易な
構造で高純度の透過水を得られるとともに、高温,高圧
を必要としないので、純水の製造や原子力廃液の濃縮な
どへの適用が検討されている。また、多孔質膜により液
面を自由に変更できるから、例えば宇宙空間などの微小
重力環境における蒸留技術としても注目されている。よ
り具体的には、宇宙船内の尿などの廃液から水を回収す
る技術である。多孔質膜の材料としては、PTFE(Pol
ytetrafluoroethylene),PP(Polypropylene),PE(Pol
yethylene)などがある。
【0004】図5は、従来の膜蒸留方法に用いる膜蒸発
装置の構成の一例を示す系統図である。図5の膜蒸発装
置は、多孔質膜102を仕切りにして加熱された原液1
14が流れる原液室104と冷却水122が流れる冷却
水室106とを形成した膜蒸留セル100と、原液10
8を加圧する原液ポンプ110と、原液108を加熱す
る加熱器112と、冷却水122を加圧する冷却水ポン
プ118と、冷却水122を冷却する冷却器120とか
らなる。
【0005】原液108は、原液ポンプ110により加
熱器112に送られ、所定温度まで加熱され、膜蒸留セ
ル100の原液室104に送られる。加熱された原液1
14から原液室104で多孔質膜102を介して発生す
る蒸気は、多孔質膜102内を通過し、冷却水室106
に入り、そこに存在する低温の冷却水122により凝縮
されて吸収される。膜蒸留セル100を通過後の加熱さ
れた原液114は、その一部を濃縮液116として系外
に排出された後、再び原液ポンプ110に戻される。加
熱された原液114から蒸気を受け取るとともに蒸気の
潜熱により温度が高くなった冷却水122は、冷却水ポ
ンプ118により冷却器120に送られる。冷却器12
0で冷却された冷却水122は、その一部を生成水12
4として系外に取出された後、再び膜蒸留セル100に
戻される。
【0006】なお、この種の膜蒸発装置としては、例え
ば特開昭60-64603号公報,特開昭60-227802号公報,特
開昭62-227492号公報,および SAE Technical Paper Se
riesNo.901208などに記載されているものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、熱回収に対する配慮が十分でなく、特に、多孔質膜
102を介する顕熱の移動については配慮されていない
ため、蒸留に際して膨大な熱エネルギーが必要になると
いう問題があった。
【0008】この種の膜蒸発装置においては、多孔質膜
102を仕切りにして高温の加熱された原液114と低
温の冷却水122とが接触して流れているために、一種
の熱交換器となり、温度差により熱伝導が起こる。ここ
で、水蒸気の移動は、加熱された原液114の持つ蒸気
圧と冷却水122の持つ蒸気圧との差を駆動力として起
こるので、加熱された原液114側はなるべく蒸気圧が
高いすなわち温度が高い方が、また、冷却水122側は
蒸気圧が低いすなわち温度が低い方が、単位膜面積当た
りの蒸気の透過速度が大きくなる。
【0009】しかし、既に述べたように、多孔質膜10
2を伝熱面とした熱交換器の構造となっているので、加
熱された原液114と冷却水122との間の温度差が大
きいと、潜熱の移動ばかりでなく、顕熱の移動も大きく
なることから、生成水124の量に対してかなり多くの
熱が必要となる。図5に示した膜蒸発装置では、加熱さ
れた原液114の入口と冷却水122の出口とに熱回収
を目的とした熱交換器が設置されている。それでも、熱
損失は大きい。さらに、加熱器112と冷却器120と
の両方を設置することから、必要なエネルギーは大きく
なる。
【0010】本発明の目的は、蒸気の透過速度を増大す
る手段を備えて、顕熱の移動による熱損失を低減すると
ともに、小型化した膜蒸発装置を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、原液室の蒸気圧と冷
却室の蒸気圧とを適切に制御することにより、蒸気の透
過速度を増大させて、顕熱の移動による熱損失を低減で
きる膜蒸留方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的および他の目的
は、非平衡の気液界面を形成できるという疎水性多孔質
膜の特性を利用して、多孔質膜内で減圧蒸発すなわちフ
ラッシュ蒸発を生じさせることにより達成される。
【0013】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流れる原
液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸留セル
と、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷却液ポ
ンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなり、原液から
発生する蒸気を疎水性多孔質膜に通過させ、冷却液に凝
縮して吸収させ、原液を蒸留し濃縮する膜蒸発装置にお
いて、原液側流路に加圧調整手段を設けた膜蒸発装置を
提案するものである。
【0014】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流れる原液室
と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸留セルと、
原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷却液ポンプ
と、冷却液を冷却する冷却器とからなり、原液から発生
する蒸気を疎水性多孔質膜に通過させ、冷却液に凝縮し
て吸収させ、原液を蒸留し濃縮する膜蒸発装置におい
て、冷却液側流路に減圧調整手段を設けた膜蒸発装置を
提案するものである。
【0015】本発明は、さらに、上記目的を達成するた
めに、疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流れる原液
室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸留セル
と、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷却液ポ
ンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなり、原液から
発生する蒸気を疎水性多孔質膜に通過させ、冷却液に凝
縮して吸収させ、原液を蒸留し濃縮する膜蒸発装置にお
いて、原液側流路に加圧調整手段を設け、冷却液側流路
に減圧調整手段を設けた膜蒸発装置を提案するものであ
る。
【0016】いずれの場合も、膜蒸留セルの原液室内
に、原液を加熱する手段を設ける事ができる。
【0017】原液側流路の加圧調整手段および/または
冷却液側流路の減圧調整手段とは、原液の圧力を原液の
飽和蒸気圧以上に保ち、原液の温度を原液の飽和蒸気圧
が冷却液の圧力以上となるように調整し制御する手段で
ある。
【0018】原液が、水溶液である場合、疎水性多孔質
膜を透過する蒸気は、水蒸気ということになる。水溶液
は、より具体的には、宇宙などの閉鎖空間または原子力
発電所における廃液である。
【0019】本発明は、上記他の目的を達成するため
に、疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流れる原液室
と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸留セルと、
原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷却液ポンプ
と、冷却液を冷却する冷却器とからなる膜蒸発装置を用
いて、原液から発生する蒸気を疎水性多孔質膜に通過さ
せ、冷却液に凝縮して吸収させ、原液を蒸留し濃縮する
膜蒸留方法において、疎水性多孔質膜内の圧力が、原液
の飽和蒸気圧よりも低くかつ冷却液の飽和蒸気圧よりも
高くなるように制御する膜蒸留方法を提案するものであ
る。
【0020】本発明は、また、上記他の目的を達成する
ために、疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流れる原
液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸留セル
と、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷却液ポ
ンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなる膜蒸発装置
を用いて、原液から発生する蒸気を疎水性多孔質膜に通
過させ、冷却液に凝縮して吸収させ、原液を蒸留し濃縮
する膜蒸留方法において、疎水性多孔質膜内の原液室側
で、原液を減圧蒸発させるすなわちフラッシュ蒸発させ
る膜蒸留方法を提案するものである。
【0021】
【作用】膜蒸留方法においては、原液側と冷却水側との
間には、常に蒸気圧差をつけるために、温度差を形成す
る必要がある。したがって、原液側を加熱する一方で、
冷却水側は原液から移動する熱量分だけ冷却しなければ
ならない。そのため、蒸留操作には、相変化に必要な熱
エネルギーに加えて、顕熱の移動に伴う熱損失分だけ熱
エネルギーが必要になり、得られる生成水に相当する潜
熱分の約2倍近い熱エネルギーが必要になることが知ら
れている。この熱エネルギーは、蒸気の透過速度を増大
させると低減できる。
【0022】そこで、本発明においては、多孔質膜内で
減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発を生じさせ、蒸気の透
過速度を増大させる。水にはそれぞれの温度における飽
和蒸気圧がある。この飽和蒸気圧以上の圧力をかけれ
ば、沸騰することはない。しかし、雰囲気の圧力を飽和
蒸気圧以下にすると、非平衡状態になり、雰囲気の圧力
と同じ飽和蒸気圧になる温度まで自己蒸発し、温度が下
がる。この現象を減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発とい
う。多孔質膜は、既に述べたように、水を通さないが水
蒸気を通す性質を備えている。したがって、水の圧力と
界面の気相すなわち多孔質膜内の空隙部の圧力とを変化
させることができる。
【0023】このように、多孔質膜の片側の原液を加熱
し、しかもその温度の飽和蒸気圧以上に加圧すると、多
孔質膜の原液側は液体のまま存在できる。これに対し
て、多孔質膜内の気相すなわち多孔質膜内の空隙部の圧
力は、冷却水室側の圧力と同一であることから、多孔質
膜の表面で減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発が起こる。
フラッシュ蒸発が非常に高速の沸騰蒸発であることか
ら、この際の蒸発速度は、極めて大きくなる。
【0024】
【実施例】次に、図1ないし図4を参照して、本発明に
よる膜蒸発装置および膜蒸留方法の実施例を説明する。
【0025】《膜蒸発装置の実施例1》図1は、本発明
による膜蒸発装置の実施例1の構成を示す系統図であ
る。本実施例の膜蒸発装置は、多孔質膜102を仕切り
にして加熱された原液114が流れる原液室104と冷
却水122が流れる冷却水室106とが形成された膜蒸
留セル100と、原液108を加圧する原液ポンプ11
0と、原液108を加熱する加熱器112と、冷却水ポ
ンプ118と、冷却水の冷却器120と、原液側の圧力
調整器128と、制御器126とからなる。圧力調整器
128は、ここでは圧力調整弁である。
【0026】原液108は、原液ポンプ110により加
圧され、加熱器112に送られ、所定温度にまで加熱さ
れた後、膜蒸留セル100の原液室104に送られる。
加熱器112および原液室104における加熱された原
液114の圧力は、圧力調整器128より所定圧力に調
整される。制御器126は、原液108の加熱器112
と圧力調整器128とを制御し、加熱された原液114
の圧力を原液114の飽和蒸気圧以上に加圧するととも
に、この原液114の飽和蒸気圧が冷却水122の圧力
以上になるように、原液114の温度を調整する。制御
器126は、膜蒸留セル100の入口における温度およ
び圧力と、膜蒸留セル100の入口における冷却水の圧
力を感知し、感知した冷却水の圧力以上の飽和蒸気圧を
持つように原液の温度を設定し、加熱器112に制御信
号を与える。それとともに、制御器126は、設定した
温度における飽和蒸気圧以上の圧力が膜蒸留セル100
の原液側にかかるように、圧力調整器128を作動させ
る。
【0027】原液室104内の原液から多孔質膜102
内の原液側で発生する蒸気は、気液界面が非平衡状態に
あるので、減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発する。発生
した蒸気は、多孔質膜102内を通過し、冷却水室10
6側に入り、低温で冷却水室106を流れる冷却水に凝
縮して吸収される。一方、膜蒸留セル100を通過した
後の原液は、その一部を濃縮液116として系外に排出
された後に、再度原液ポンプ110に送られる。
【0028】原液108から蒸気を受け取り、その蒸気
の潜熱により温度の高くなった冷却水122は、冷却水
ポンプ118により送り出され、冷却器120で冷却さ
れ、その一部を生成水124として系外に取り出され
後、再度膜蒸留セル100に送られる。
【0029】本実施例によれば、多孔質膜表面において
原液が減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発するので、蒸発
速度が増大し、膜蒸発装置としての蒸気の透過速度を大
幅に増大できる。
【0030】なお、本実施例では、原液側流路を加圧す
る手段を備えた膜蒸発装置について述べたが、冷却水側
流路を減圧する手段を備えても、または、原液側流路を
加圧する手段と冷却水側流路を減圧する手段との両方を
備えても、本実施例と同様の効果が得られる。
【0031】《膜蒸留方法の実施例》図2は、本発明に
よる膜蒸留方法および従来の膜蒸留方法の一例における
疎水性多孔質膜周りの圧力分布を示す図である。横軸
は、多孔質膜を透過する方向の位置を示し、縦軸は、圧
力を示している。圧力分布のうち、実線は、飽和蒸気圧
を示し、点線は、全圧を示している。原液側流路および
冷却水側流路における全圧は、各流体の圧力を示してい
る。
【0032】本発明における原液側および冷却水側の温
度および圧力条件についてみると、原液側は全圧と水蒸
気圧が等しい飽和状態であり、冷却水側は全圧よりも水
蒸気圧が低い状態になっている。このような条件下にお
いて、多孔質膜内の圧力は、低圧流体側に影響を受ける
ことから、多孔質膜内の全圧は、冷却水圧力と同一にな
る。しかし、原液と多孔質膜との界面における蒸気圧
は、多孔質膜内の全圧よりも高いことから、原液側の膜
表面のフラッシュ蒸発領域201において、原液が減圧
蒸発すなわちフラッシュ蒸発し、大量の水蒸気が発生す
る。発生した水蒸気は、対流および拡散により、冷却水
側に移動し、そこで凝縮され吸収される。
【0033】例えば特開昭60-64603号公報の従来例の場
合、原液,多孔質膜内,冷却水それぞれの圧力は、ほぼ
一定であり、各部における蒸気圧は、全て全圧(大気圧)
よりも低くなっている。そのため、蒸気が移動する多孔
質膜内には、空気分圧が存在し、蒸気の移動の機構は拡
散となる。この移動機構が、蒸気の大きな透過速度を得
られない原因である。
【0034】また、特開昭62-227492号公報の従来例に
おいては、減圧膜蒸留方法を提案している。この場合
も、原液,多孔質膜内,冷却水それぞれの圧力は、ほぼ
一定である。各部における蒸気圧は、原液側が減圧され
た全圧にほぼ等しく、多孔質膜内および冷却水側が減圧
された全圧よりも低くなっている。そのため、蒸気が移
動する多孔質膜内には、なおも空気分圧が存在し、蒸気
の移動の機構は拡散および対流となる。この移動機構
が、蒸気の大きな透過速度を得られない原因である。な
お、飽和温度以上では沸騰してしまうので、原液温度
は、圧力により限定される。
【0035】さらに、特開昭60-227802号公報の従来例
の場合は、原液側,多孔質膜内,冷却側それぞれの圧力
を、各部における蒸気圧に合わせる減圧膜蒸留方法を提
案している。各部における蒸気圧は、減圧された全圧と
それぞれに等しくなっている。したがって、多孔質膜内
の水蒸気の移動は、原液側の全圧と冷却側の全圧との差
による対流であり、すなわち通気抵抗分の差圧である。
この移動機構が、蒸気の大きな透過速度を得られない原
因である。なお、この従来例の場合、冷却側は、冷却液
相ではなく、水蒸気を主体とした冷却気相となってい
る。
【0036】これに対して、本実施例においては、原液
側の膜表面で原液が減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発す
るので、その蒸発速度が大幅に増大され、多孔質膜内の
水蒸気移動の駆動力となる水蒸気圧差を大きくでき、蒸
気の透過速度の増大につながる。さらに、原液を加熱加
圧すると、例えば100℃以上で操作できる。既に知ら
れている通り、水の蒸気圧は温度の上昇とともに指数的
に増大するから、高温での操作は、熱伝導による熱損失
の駆動力である温度差が小さくても、蒸気移動の駆動力
である水蒸気圧差を大きく取れるというメリットが生
じ、より熱効率の良い膜蒸発を実現できる。
【0037】《膜蒸発装置の実施例2》図3は、本発明
による膜蒸発装置の実施例2の構成を示す系統図であ
る。より具体的には、例えば宇宙船などの閉鎖空間にお
ける尿処理装置として実施した場合の構成を示す系統図
である。本実施例の膜蒸発装置は、閉鎖系において生活
する人間の尿から水を回収するものであり、多孔質膜1
02を仕切りとして尿すなわち原液114が流れる原液
室104と冷却水122が流れる冷却水室106とを形
成した膜蒸留セル100と、尿すなわち原液132を加
熱する加熱器112と、冷却水の冷却器120と、原液
の加圧ポンプ108と、原液側の圧力調整器すなわち圧
力調整弁128と、冷却水ポンプ118と、原液と冷却
水との間の熱交換器136とからなる。
【0038】原液132は、尿132中のアンモニアの
揮発を防止するために、pH調整器134により、原液
のpHを酸性にしてアンモニアをイオン化し、揮発性を
低下させる。この原液108は、原液ポンプ110によ
り熱交換器136に送られ、熱交換器136で余熱され
た後、さらに加熱器112に送られ、所定温度にまで加
熱され、膜蒸留セル100の原液室104に送り込まれ
る。加熱器112および原液室104における原液の圧
力は、圧力調整器128により、それぞれ所定圧力に設
定される。図示しない制御器126は、原液の加熱器1
12と圧力調整器128とを制御し、原液114の圧力
を原液の飽和蒸気圧以上に加圧するとともに、原液11
4の温度を原液の飽和蒸気圧が冷却水122の圧力以上
になるように調整する。
【0039】その結果、原液室104内の原液から多孔
質膜102内の原液側すなわち図2のフラッシュ領域2
01で発生する蒸気は、気液界面が非平衡状態にあるの
で、減圧蒸発すなわちフラッシュ蒸発する。フラッシュ
蒸発すると原液の温度が低下するから、膜蒸留セル10
0内において原液の温度低下が生じ、フラッシュ蒸発を
継続できなくなってしまう場合がある。そこで、膜蒸留
セル100内に加熱器138を設け、原液の温度がフラ
ッシュ蒸発できるように調整することも有効である。
【0040】このようにして発生した蒸気は、多孔質膜
102内を通過して冷却水室106側に入り、低温で冷
却水室106を流れる冷却水に凝縮されて吸収される。
膜蒸留セル100を通過後の原液は、その一部を濃縮液
116として系外に排出された後に、再度原液ポンプ1
10に送られる。
【0041】原液114から蒸気を受け取り、その蒸気
の潜熱により温度が高くなった冷却水122は、冷却水
ポンプ118より冷却器120に送られ、その一部を生
成水124として取り出された後、膜蒸留セル100に
再度送られる。生成水124は、その中に揮発性有機物
の不純物が存在するので、吸着器140により不純物を
分離した後、最終的に生成水124として系外に取り出
される。
【0042】本実施例によれば、膜蒸留セルの膜表面に
おいて、原液すなわち尿がフラッシュ蒸発するので、蒸
発速度が増大し、膜蒸発装置として蒸気の透過速度を大
幅に増大でき、限られた宇宙船のエネルギーを消費する
量を大幅に節約できる。
【0043】《膜蒸発装置の実施例3》図4は、本発明
による膜蒸発装置の実施例3の構成を示す系統図であ
る。より具体的には、原子力発電所の廃液処理装置とし
て実施した場合の構成を示す系統図である。本実施例の
膜蒸発装置は、原子力発電所における廃液を処理するも
のであり、多孔質膜102を仕切として原液114が流
れる原液室104と冷却水122が流れる冷却水室10
6とからなる膜蒸留セル100と、原液を加熱する加熱
器112と、冷却水の冷却器120と、原液の加圧ポン
プ110と、原液側の圧力調整器すなわち圧力調整弁1
28と、冷却水ポンプ118と、原子力発電施設142
と、界面活性物質処理装置146とからなる。
【0044】通常、原子力発電所からの廃液には、洗濯
排液や洗浄排液などが含まれる。このような廃液をその
まま取り込んだ場合に、膜蒸発装置内の多孔質膜102
の疎水性が劣化してしまう恐れがある。そこで本実施例
においては、原子力発電施設142から排出された原液
144中に含まれる界面活性物質を、界面活性物質処理
装置146により除去し、界面活性物質による多孔質膜
102の汚染を防止する。
【0045】原液108は、原液ポンプ110により、
加熱器112に送られ、所定温度にまで加熱され、膜蒸
留セル100の原液室104に送られる。加熱器112
と原液室104における原液の圧力は、圧力調整器12
8により、所定の圧力に設定される。図示しない126
は、原液の加熱器112と圧力調整器128とを制御
し、原液114の圧力を原液の飽和蒸気圧以上に加圧す
るとともに、原液114の温度を原液の飽和蒸気圧が冷
却水122の圧力以上になるように調整する。
【0046】この結果、原液室104内の原液から多孔
質膜102内の原液側で発生する蒸気は、気液界面が非
平衡状態にあることから、減圧蒸発すなわちフラッシュ
蒸発する。発生した蒸気は、多孔質膜102内を通過し
て冷却水室106側に入り、低温で冷却水室106を流
れる冷却水に凝縮され吸収される。膜蒸留セル100を
通過後の原液は、その一部を濃縮液116として系外に
排出された後に、再度原液ポンプ110に送られる。
【0047】原液114から蒸気を受け取り、その蒸気
の潜熱により温度の高くなった冷却水122は、冷却水
ポンプ118により冷却器120に送られ、その一部を
生成水124として取り出された後、再度膜蒸留セル1
00に送られる。
【0048】本実施例によれば、膜蒸留セルの多孔質膜
内の原液側において、連続的に原液がフラッシュ蒸発す
るので、蒸発速度が増大し、膜蒸発装置として蒸気の透
過速度を大幅に増大できる。
【0049】なお、膜蒸留セルに関しては、内部に加熱
器138を設置する図3の実施例以外は、本発明特有の
構造というものはなく、通常の構造の膜蒸留セルを使え
るというメリットがある。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、単位膜面積当たりの蒸
気の透過速度を大幅に増大できる。そのために、膜蒸発
装置における顕熱の移動による熱損失を少なくし、放熱
による熱損失を大幅に低減できる。また、膜蒸発装置に
おける多孔質膜の面積を削減し、膜蒸発装置を小型化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膜蒸発装置の実施例1の構成を示
す系統図である。
【図2】本発明による膜蒸留方法および従来の膜蒸留方
法の一例における疎水性多孔質膜周りの圧力分布を示す
図である。
【図3】本発明による膜蒸発装置の実施例2の構成を示
す系統図である。
【図4】本発明による膜蒸発装置の実施例3の構成を示
す系統図である。
【図5】従来の膜蒸留方法に用いる膜蒸発装置の構成の
一例を示す系統図である。
【符号の説明】
100 膜蒸留セル 102 多孔質膜 104 原液室 106 冷却水室 108 原液 110 原液ポンプ 112 加熱器 114 加熱された原液 116 濃縮液 118 冷却水ポンプ 120 冷却器 122 冷却水 124 生成水 126 制御器 128 圧力調整器 132 原液 134 pH調整器 136 熱交換器 138 加熱器 140 吸着器 142 原子力発電設備 144 原液 146 界面活性物質処理装置 201 フラッシュ蒸発領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 務 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 泉田 龍男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流
    れる原液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸
    留セルと、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷
    却液ポンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなり、前
    記原液から発生する蒸気を前記疎水性多孔質膜に通過さ
    せ、前記冷却液に凝縮して吸収させ、前記原液を蒸留し
    濃縮する膜蒸発装置において、 原液側流路に加圧調整手段を設けたことを特徴とする膜
    蒸発装置。
  2. 【請求項2】 疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流
    れる原液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸
    留セルと、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷
    却液ポンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなり、前
    記原液から発生する蒸気を前記疎水性多孔質膜に通過さ
    せ、前記冷却液に凝縮して吸収させ、前記原液を蒸留し
    濃縮する膜蒸発装置において、 冷却液側流路に減圧調整手段を設けたことを特徴とする
    膜蒸発装置。
  3. 【請求項3】 疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流
    れる原液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸
    留セルと、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷
    却液ポンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなり、前
    記原液から発生する蒸気を前記疎水性多孔質膜に通過さ
    せ、前記冷却液に凝縮して吸収させ、前記原液を蒸留し
    濃縮する膜蒸発装置において、 原液側流路に加圧調整手段を設け、冷却液側流路に減圧
    調整手段を設けたことを特徴とする膜蒸発装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    の膜蒸発装置において、 前記膜蒸留セルの原液室内に、原液を加熱する手段を設
    けたことを特徴とする膜蒸発装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    の膜蒸発装置において、 原液側流路の前記加圧調整手段および/または冷却液側
    流路の前記減圧調整手段が、前記原液の圧力を前記原液
    の飽和蒸気圧以上に保ち、前記原液の温度を前記原液の
    飽和蒸気圧が冷却液の圧力以上となるように調整し制御
    する手段であることを特徴とする膜蒸発装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    の膜蒸発装置において、 前記原液が、水溶液であり、前記疎水性多孔質膜を透過
    する蒸気が、水蒸気であることを特徴とする膜蒸発装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の膜蒸発装置において、 前記水溶液が、宇宙などの閉鎖空間または原子力発電所
    における廃液であることを特徴とする膜蒸発装置。
  8. 【請求項8】 疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流
    れる原液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸
    留セルと、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷
    却液ポンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなる膜蒸
    発装置を用いて、前記原液から発生する蒸気を前記疎水
    性多孔質膜に通過させ、前記冷却液に凝縮して吸収さ
    せ、前記原液を蒸留し濃縮する膜蒸留方法において、 前記疎水性多孔質膜内の圧力が、前記原液の飽和蒸気圧
    よりも低くかつ冷却液の飽和蒸気圧よりも高くなるよう
    に制御することを特徴とする膜蒸留方法。
  9. 【請求項9】 疎水性多孔質膜を仕切りとして原液が流
    れる原液室と冷却液が流れる冷却液室とを形成した膜蒸
    留セルと、原液ポンプと、原液を加熱する加熱器と、冷
    却液ポンプと、冷却液を冷却する冷却器とからなる膜蒸
    発装置を用いて、前記原液から発生する蒸気を前記疎水
    性多孔質膜に通過させ、前記冷却液に凝縮して吸収さ
    せ、前記原液を蒸留し濃縮する膜蒸留方法において、 前記疎水性多孔質膜内の原液室側で、前記原液を減圧蒸
    発(フラッシュ蒸発)させることを特徴とする膜蒸留方
    法。
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