JPH09241904A - バスト補正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カップのみに頼らず乳房を基部側から全体的に
膨らませる補正、および前方に突き出させる補正が可能
となり、しかも身体に違和感や疲労感等を生じさせるこ
とがなく、壮快な装着感が同時に得られるようにする。 【解決手段】ブラジャー１または少なくともブラジャー
部分を有する下着または補正着において、脇下Ｂまたは
その周辺に位置する布２に保持されて体側部分の皮膚、
肉または脂肪等を押圧し、乳房間隔を狭める方向の補正
力を生じさせる硬質板材からなるバスト補正板１１，１
２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乳房を互いに接近
させる方向に、または前方に向かって突出する方向に有
効的に補正するバスト補正装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に東洋系の骨格を持つ女性の乳房
は、西欧系の骨格を持つ女性の乳房に比べて小さく、ま
た左右に広がる状態となっている。そのため多くの場
合、ブラジャー等の補正装置を使用して乳房を大きく、
また前方に突き出す方向に補正することが行われてい
る。

【０００３】しかし、従来の手段では補正機能を主とし
てカップのみによって行っているため、前記の補正効果
には一定の限度があった。すなわち、乳房を大きく見せ
るためには、カップに疑似乳房状のカバーを装着し、ま
た乳房を前方に向けるためにもカップ内に保持すること
で行っている。ところが、カップによる補正は乳房の基
部ではなく、前面側に突出している先端部分でのみ行わ
れるものである。したがって、乳房先端側では一定の補
正機能が得られても、基部を含めた乳房全体を補正する
ことはできないものである。その結果、装着時に違和感
を生じたり、無理な力により疲労感を生じる割には、必
ずしも望む体型を得ることは困難となっているものであ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のバスト補正装置では、乳房を大きく見せたり前方に突
き出させる手段としてカップに依存し過ぎており、乳房
の先端部分にのみ着目されている。この結果、乳房全体
を補正することができないばかりでなく、違和感を生じ
たり、無理な力により疲労感を生じる場合がある。

【０００５】本発明はこのような事情に着目してなされ
たもので、カップのみに頼らず乳房を基部側から全体的
に膨らませる補正、および前方に突き出させる補正を可
能とし、しかも身体に違和感や疲労感等を生じさせるこ
とがなく、壮快な装着感が同時に得られるバスト補正装
置を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項１の発明では、ブラジャーまたは少なくと
もブラジャー部分を有する下着または補正着において、
脇下またはその周辺に位置する布に保持されて体側部分
の皮膚、肉または脂肪等を押圧し、乳房間隔を狭める方
向の補正力を生じさせる硬質板材からなるバスト補正板
を備えたことを特徴とするバスト補正装置を提供する。

【０００７】請求項２の発明では、請求項１記載のバス
ト補正装置において、バスト補正板は乳房を前方に向か
って押し出す補正力を生じさせるものであることを特徴
とするバスト補正装置を提供する。

【０００８】請求項３の発明では、請求項１または２記
載のバスト補正装置において、バスト補正板は、ブラジ
ャーまたはブラジャー部分のカップ周縁に沿う湾曲縁を
有する形状とされていることを特徴とするバスト補正装
置を提供する。

【０００９】請求項４の発明では、請求項１から３まで
のいずれかに記載のバスト補正装置において、バスト補
正板は下着または補正着に着脱可能に装着されることを
特徴とするバスト補正装置を提供する。

【００１０】請求項５の発明では、請求項１から４まで
のいずれかに記載のバスト補正装置において、バスト補
正板は下着または補正着の側部に、ポケットを介して着
脱可能に挿入保持され、または接着布によって着脱可能
に装着保持されることを特徴とするバスト補正装置を提
供する。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るバスト補正装
置の一実施形態について、図面を参照して説明する。な
お、本実施形態は本発明をブラジャーに適用した場合の
ものである。

【００１２】図１はブラジャーの全体構成を略上下に二
分した状態で、身体とともに示す斜視図であり、図２は
二分したブラジャーの下側部分を示す平面図（図１のＡ
−Ａ矢視図）である。また、図３はバスト補正板の形状
を示す図であり、図４〜図６は装着による効果を示す説
明図である。

【００１３】本実施形態のブラジャーは図１および図２
に示すように、外形的には従来のものと殆ど変わらな
い。すなわち、このブラジャー１は、バスト部に巻回す
る左右開閉型の帯状布２と、この帯状布２の前面側に縫
着されて乳房を覆う左右１対のカップ３，４と、各カッ
プ３，４部をそれぞれ支える左右の吊り紐５，６とから
なる。帯状布２は、脇下を介して背部側に巻き回され、
両端をフック部７によって止めることができる。カップ
３，４の下側の周縁部内には、ワイヤ８などの補強部材
が挿入してある。また、吊り紐５，６は長さ調整用の金
具９，１０が取付けられている。

【００１４】このものにおいて、本実施形態のブラジャ
ー１では、使用者の体側部分Ｂの皮膚、肉または脂肪等
を押圧する左右１対の対象形状のバスト補正板１１，１
２を備えている。

【００１５】これらのバスト補正板１１，１２は、例え
ば硬質弾性樹脂からなる肉薄な板材で作られており、図
３に示すように、緩やかなカーブを帯びた稜線で囲まれ
る四角形状の輪郭を基本として、その一角部分を円弧状
に切り欠いたような形状をなし、全体の外観としては、
いわば逆柄杓状あるいは一辺幅広のＬ字形をなすもので
ある。この各バスト補正板１１，１２の一角部分の円弧
状に切り欠かれた湾曲縁１３，１４は、ブラジャー１の
カップ３，４の下側周縁、つまりワイヤ８に沿う形状と
されている。

【００１６】また、これらのバスト補正板１１，１２の
大きさは、例えば使用者の乳房側方の脇下の前半分に幅
広立上がり部分１９，２０が当たる程度に設定されてい
る。

【００１７】そして、例えば図３に示すように、バスト
補正板１１，１２のそれぞれ左右両端部分が、ブラジャ
ー１の帯状側部内面に形成されるポケット１５，１６，
１７，１８介して着脱可能に挿入保持され、または図示
しない接着布によって着脱可能に装着保持されるように
なっている。

【００１８】このような構成のブラジャーを装着した場
合には、例えば図４に示すように、補正板１１，１２が
それぞれ使用者の体側部分Ｂの皮膚、肉または脂肪等を
押圧する結果、脇下またはその周辺部分が乳房間隔を狭
める方向の補正力を受けるとともに、両乳房が前方に向
かって押し出されるようになる。

【００１９】したがって、例えば図５に示すように、左
右に広がる形状をしていた本来の体型による乳房間隔Ｌ
１が、図６に示す乳房間隔Ｌ２のように狭まると同時
に、両乳房が前方に向かって突出して大きく見えるよう
になる。

【００２０】よって、本実施形態のブラジャーによる
と、カップのみに頼らず乳房を基部側から全体的に膨ら
ませる補正、および前方に突き出させる補正が可能とな
り、しかも身体に違和感や疲労感等を生じさせることが
なく、壮快な装着感が同時に得られるようになる。

【００２１】なお、バスト補正板１１，１２をブラジャ
ー１の帯状側部内面に着脱可能に保持するようにしてい
るので、体型に合った形状のものが種々適用できるとと
もに、不使用時や洗濯等の際にはバスト補正板１１，１
２をブラジャー１から取外すことができる。

【００２２】なお、以上の実施形態では、本発明の補正
装置をブラジャーに適用したが、少なくともブラジャー
部分を有する種々の下着または補正着の全てについて適
用できるものである。

【００２３】また、バスト補正板１１，１２の形状は前
記実施例に限らず種々変形でき、さらに多数の小孔を形
成して、通気性向上、軽量化等を図ってもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上の実施例で詳述したように、本発明
に係るバスト補正装置によれば、カップのみに頼らず乳
房を基部側から全体的に膨らませる補正、および前方に
突き出させる補正が可能となり、しかも身体に違和感や
疲労感等を生じさせることがなく、壮快な装着感が同時
に得られる等の優れた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るバスト補正装置の一実施形態の全
体構成を示す斜視図。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視図。

【図３】図１に示す補正板の形状を示す図。

【図４】前記バスト補正装置の使用状態を示す説明図。

【図５】前記バスト補正装置の使用前の体型を示す説明
図。

【図６】前記バスト補正装置の使用時の体型を示す説明
図。

【符号の説明】

１ ブラジャー ２ 帯状布 ３，４ カップ ５，６ 吊り紐 ７ フック部 ８ ワイヤ ９，１０ 長さ調整用の金具 １１，１２ バスト補正板 １３，１４ 湾曲縁 １５，１６，１７，１８ ポケット １９，２０ 立上り部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブラジャーまたは少なくともブラジャー
   部分を有する下着または補正着において、脇下またはそ
   の周辺に位置する布に保持されて体側部分の皮膚、肉ま
   たは脂肪等を押圧し、乳房間隔を狭める方向の補正力を
   生じさせる硬質板材からなるバスト補正板を備えたこと
   を特徴とするバスト補正装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のバスト補正装置におい
   て、バスト補正板は乳房を前方に向かって押し出す補正
   力を生じさせるものであることを特徴とするバスト補正
   装置。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載のバスト補正装置
   において、バスト補正板は、ブラジャーまたはブラジャ
   ー部分のカップ周縁に沿う湾曲縁を有する形状とされて
   いることを特徴とするバスト補正装置。
4. 【請求項４】 請求項１から３までのいずれかに記載の
   バスト補正装置において、バスト補正板は下着または補
   正着に着脱可能に装着されることを特徴とするバスト補
   正装置。
5. 【請求項５】 請求項１から４までのいずれかに記載の
   バスト補正装置において、バスト補正板は下着または補
   正着の側部に、ポケットを介して着脱可能に挿入保持さ
   れ、または接着布によって着脱可能に装着保持されるこ
   とを特徴とするバスト補正装置。