JPH09241079A - 長尺焼結体の製造方法 - Google Patents

長尺焼結体の製造方法

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JPH09241079A
JPH09241079A JP8075375A JP7537596A JPH09241079A JP H09241079 A JPH09241079 A JP H09241079A JP 8075375 A JP8075375 A JP 8075375A JP 7537596 A JP7537596 A JP 7537596A JP H09241079 A JPH09241079 A JP H09241079A
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JP
Japan
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sintered body
firing
temperature
horizontal
sintering
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JP8075375A
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English (en)
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Akira Ueno
晃 上野
Masanobu Aizawa
正信 相沢
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊り焼成中の焼結体の落下を防止しつつ、真
直性に優れた長尺焼結体を得ることのできる製造方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の長尺焼結体の製造方法は、長尺
焼結体をその長手方向に引張応力がかからない状態で焼
成する工程(横焼成工程)と、横焼成工程の後に、長尺
焼結体を長手方向に吊した状態で焼成する工程(吊り焼
成工程)と、を含む。そして、吊り焼成工程の焼成温度
を横焼成工程の焼成温度よりも低い温度としたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックパイプ
等の長尺の焼結体を製造する方法に関する。特には、曲
りの少ない長尺焼結体を歩留り良く製造することができ
る方法に関する。なお、本明細書中において、焼結体と
は焼成の対象となる未焼成の成形体並びに焼成中及び焼
成後の焼結体のいずれをも含む意である。
【0002】
【従来の技術】円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電
池(以下T−SOFCとも言う)の空気電極や多孔質支
持管を例にとって従来技術を説明する。T−SOFC
は、特公平1−59705等によって公知である。T−
SOFCは、多孔質支持管−空気電極−固体電解質−燃
料電極−インターコネクターで構成される円筒型セルを
有する。空気電極側に酸素(空気)を流し、燃料電極側
にガス燃料(H2 、CO等)を流してやると、このセル
内でO2-イオンが移動して化学的燃焼が起り、空気電極
と燃料電極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空
気電極が支持管を兼用する形式のものもある。
【0003】T−SOFCの空気電極用の材料として、
特公平1−59705では、LaMnO3 、LaNiO
3 等の酸化物セラミックスが提案されている。その後、
特開平2−293384によって、La1-x Srx Mn
3 が、特開平2−288159によって、La1-x
x Mn1-yy3 (AはCu、Zn、Ni、Fe、
Co、Cr、Al、Ti、Mgの一以上)が提案され
た。この空気電極パイプ(支持管兼用型)の寸法は、一
般的に径10〜20mm、厚さ1〜2mm、長さ1〜2mで
ある。
【0004】このような長尺のセラミック焼結体を製造
する際には、横方向の反りが問題となる。長尺焼結体の
反りを少なくする一つの方法として吊り焼成が行われ
る。吊り焼成は、焼結体を長手方向に吊り下げた状態で
焼成を行うものであり、焼結体の自重による引張り応力
が焼結体中に働いて焼結体に矯正力が加わるため、反り
の少ない焼結体を得ることができる。
【0005】特公平6−10113には、長尺焼結体の
製造方法に関し、セラミックス長尺体を該セラミックス
原料の収縮開始温度以上で横焼成した後、次にそれ以上
の温度で吊り焼成するとの技術が開示されている。同公
報によれば、ZrO2 製の長さ1.1m、径20mmの棒
を、横焼成温度1,300〜1,450℃、吊り焼成温
度1,450℃で焼成して良好な結果が得られたとして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平6−1
0113で具体的にその対象とされた材質・寸法以外の
長尺焼結体にあっては、吊り焼成前の横焼成の温度を低
くすると、横焼成時に十分に焼結が進まないために高温
強度が不足して、その後の吊り焼成において、自重によ
って焼結体が切れて焼結体が落下するおそれがあるもの
が多い。例えば、ランタンマンガナイトの収縮開始温度
は1,000℃であるが、1,000〜1,350℃の
範囲の温度で横焼成した焼結体を1,350℃を超える
温度で吊り焼成する場合、落下の危険性はきわめて高
い。
【0007】本発明は、吊り焼成中の焼結体の落下を防
止しつつ、真直性に優れた長尺焼結体を得ることのでき
る製造方法を提供することを目的とする。より具体的に
は、同様の利点を有するランタンマンガナイト製等の固
体電解質型燃料電池用空気電極管の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の長尺焼結体の製造方法は、長尺焼結体を、
その長手方向に実質的に引張応力がかからない状態で焼
成する工程(横焼成工程)と、横焼成工程の後に、長尺
焼結体を長手方向に吊した状態で焼成する工程(吊り焼
成工程)と、を含み;吊り焼成工程の焼成温度を横焼成
工程の焼成温度よりも低い温度としたことを特徴とす
る。
【0009】すなわち、横焼成工程において十分に高い
焼成温度で焼成した後に横焼成温度未満の温度で吊り焼
成するのである。ここで横焼成工程における焼成温度を
どの程度に選ぶかは、必要とされる焼結体の特性に応じ
て適当に選択することができる。横焼成中における焼結
体の姿勢は基本的には水平置きであるが、問題となるよ
うな引張り応力がかからなければ、それに限定されるも
のではない。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、特に上記長
尺焼結体が以下組成のセラミックパイプ、(La1-x
x1-a MnO3 、0.1≦x≦0.5、0<a≦0.
1、MはSr及び/又はCa、である場合において良好
な結果を発揮することができる。このようなランタンマ
ンガナイトは、固体電解質型燃料電池の空気電極用材料
として好適である。その際の横焼成温度は1,400℃
以上が好適である。
【0011】本発明の製造方法においては、特に上記横
焼成工程において溝付きのセッタの溝内に焼結体を置い
て焼成を行い、ここで、該溝が、焼結体の断面プロフィ
ルと実質的に同一の断面プロフィルを有することが好ま
しい。横焼成においては、焼結体の断面横方向に自重が
かかるため、その方向に焼結体がつぶれるような変形を
起こしやすい。例えば、円形のパイプが楕円形のパイプ
になるようなものである。これを極力防止すべく、上記
セッタの溝が変形防止の役割を果すのである。
【0012】特にランタンマンガナイトやランタンクロ
マイト系の材料を焼成する場合にはセッタ材料として高
純度アルミナが好ましい。これらの材料は、Siとの反
応性が高いので、Siを含まない耐火材料がセッタ材料
として好ましいのである。現状においては、そのような
材料としては高純度アルミナが実用的である。ここで、
好ましいアルミナの純度は99%以上である。
【0013】また、セッタの溝には、焼成する焼結体と
同一材料のコーティングを施すことが好ましい。焼成中
の原子の拡散に起因する焼結体の材質変化を極力抑制す
ることができるからである。コーティングの方法として
はスラリーコート法を採用できる。コーティングの厚さ
は0.05〜2.0mmが好ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。熱分解法
で作製した(La0.75Sr0.250.99MnO3 粉(平均
粒径30μmのもの90%、0.5μm のもの10%)
100部に、有機バインダーを10部、グリセリンを3
部、水を10部加えて混練した。これを圧力30kgf/cm
2 、5℃で押し出して外径19mm、肉厚2.0mm、長さ
1,200mmのパイプ状成形体を得た。これを乾燥(4
0℃)後、175℃で脱バインダした。
【0015】セッタとして、高純度アルミナ(アルミナ
分99.5%、密度85%)に、曲率半径8mmの半円断
面ストレート溝を掘ったものを準備した。溝の表面は、
上記成形体の製造に用いたのと同じ粉末をスラリーコー
ト法により厚さ0.5mmコーティングしておいた。
【0016】上記セッタに上記成形体をのせて、表1に
示す1,310〜1,510℃の各温度で5Hr横焼成し
た。次に、同表1に示す1,300〜1,500℃の各
温度で吊り焼成した。焼成後の焼結体の寸法は、ほぼ外
径16mm、肉厚1.7mm、長さは1,000mmであっ
た。その空孔率は28〜39%であった。表1に、焼成
の結果を示す。落下とは、吊り焼成中に焼結体が切れて
落下したことを示す。表中の0.4、0.5、0.8等
の数字は反りの大きさ(mm)を示す。
【0017】
【表1】
【0018】表において、横焼成温度1,310℃にお
いては、これよりも高い1,350〜1,500℃での
吊り焼成ではいずれも焼結体が落下したが、吊り焼成温
度1,300℃のときに反り0.4mmと良好な結果を示
した。横焼成温度1,360℃についても、吊り焼成温
度1,400℃以上では落下となった。横焼成温度1,
410℃では、その温度よりも高温である1,450℃
での吊り焼成においても焼結体が落下することはなかっ
た。またそのとき反りは0.2mmときわめて小さかっ
た。しかし、この条件は、落下が発生しうる条件に近い
ため、焼結体の組成のバラツキや温度コントロールのバ
ラツキによっては、吊り焼成中に落下するおそれがある
ものと考えられる。横焼成温度1,435、1,460
℃についても同様な結果が見られた。横焼成温度1,5
10℃では、吊り焼成温度1,450℃、1,500℃
とも反りが比較的大きく、横焼成時の反りを矯正しきれ
ないような傾向も見られる。この表及びその他の特性か
ら考えて、最適横焼成温度は1,400〜1,460
℃、吊り焼成温度はそれよりも10〜30℃下と考えら
れる。なお、この条件下でのセラミックパイプの断面の
真円度(最小径÷最大径×100)は95%以上であっ
た。さらにSEM/EDXにより観察した結果、表1の
全ての条件下で、セラミックパイプ表面の有害な組成変
化は見られなかった。
【0019】焼成の際は、試料を耐火レンガで覆った密
閉空間に置いて行った。これは、焼成中に試料の表面か
らMnが飛散して、焼結が阻害されることを防ぐためで
ある。耐火レンガで覆わない状態で焼成した場合、強度
は60%以下に低下する恐れがある。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の長尺焼結体の製造方法によれば、真直性の良好な長尺
焼結体を歩留り良く製造することができる。また、横焼
成工程において溝付きのセッタの溝内に焼結体を置いて
焼成を行い、該溝が焼結体の断面プロフィルと実質的に
同一の断面プロフィルを有する場合、焼結体の断面形状
の変形も抑制することができる。さらに、セッタが高純
度アルミナからなり、溝の表面がセラミックパイプと同
組成のセラミック粉によって被覆されている場合、焼成
時におけるセラミックパイプ表面の組成変化を防止する
ことができる。これらの結果、形状的及び材質的に優れ
た固体電解質型燃料電池用空気電極管を提供することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺焼結体を、その長手方向に実質的に
    引張応力がかからない状態で焼成する工程(横焼成工
    程)と、 横焼成工程の後に、長尺焼結体を長手方向に吊した状態
    で焼成する工程(吊り焼成工程)と、を含み;吊り焼成
    工程の焼成温度を横焼成工程の焼成温度よりも低い温度
    としたことを特徴とする長尺焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記長尺焼結体が以下組成のセラミック
    パイプである請求項1記載の長尺焼結体の製造方法; (La1-xx1-a MnO3 0.1≦x≦0.5、0<a≦0.1、MはSr及び/
    又はCa。
  3. 【請求項3】 上記セラミックパイプの横焼成工程にお
    ける焼成温度が1400℃以上である請求項2記載の長
    尺焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記横焼成工程において溝付きのセッタ
    の溝内に焼結体を置いて焼成を行い、 ここで、該溝が、焼結体の断面プロフィルと実質的に同
    一の断面プロフィルを有する請求項1〜3いずれか1項
    記載の長尺焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記セッタは高純度アルミナからなり、 上記溝の表面は上記セラミックパイプと同組成のセラミ
    ック粉によって被覆されている請求項4記載の長尺焼結
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記セラミックパイプの横焼成工程にお
    ける焼成温度が1,400〜1,460℃であり、上記
    吊り焼成工程の焼成温度が横焼成温度よりも10〜30
    ℃低い請求項2記載の長尺焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016151043A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 三井金属鉱業株式会社 セラミックス製ターゲット材の製造方法および円筒形スパッタリングターゲット
CN111656589A (zh) * 2018-04-18 2020-09-11 株式会社Lg化学 烧结用盒

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