JPH09239044A - 動的マルチリーフコリメーションによる強度変調アーク療法 - Google Patents

動的マルチリーフコリメーションによる強度変調アーク療法

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JPH09239044A
JPH09239044A JP8440296A JP8440296A JPH09239044A JP H09239044 A JPH09239044 A JP H09239044A JP 8440296 A JP8440296 A JP 8440296A JP 8440296 A JP8440296 A JP 8440296A JP H09239044 A JPH09239044 A JP H09239044A
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irradiation
radiotherapy
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲の健常組織に対する線量を最小限に
抑えながら、ターゲット組織に対して高線量の電離放射
線を照射するため最適化された処置プランを実行するた
めの方法と装置。 【解決手段】 本発明は、連続ガントリ移動を利用し、
このガントリの回転移動中において、マルチリーフ・コ
リメータに形状一致する照射野形状が変化する。複数の
重畳アークを使用することにより、異なったビーム角度
で任意の二次元ビーム強度分布を与え、患者に対して治
療率を最大化する線量分布を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線療法、詳しく
は、治療率を改善するため癌患者に対して最適量の放射
線を照射する方法と装置に関する。本発明の装置は、回
転ガントリとコンピュータ制御マルチリーフ・コリメー
タとを備えた放射線発生装置を利用する。本発明の方法
は、強度変調アーク療法と呼称され、この方法は、放射
線照射を、ガントリの回転と放射線照射野の形状の変更
と組み合わせたものである。各ガントリの回転によっ
て、腫瘍部位に対して焦点合わせされた一定量の放射線
が照射される。複数の互いに重畳するアークによって、
放射線を三次元的に分布照射することができる。
【0002】
【従来の技術】放射線療法は、腫瘍の成長を阻止するた
め、又、より好ましくは、すべての腫瘍細胞を破壊する
ため、高レベルの放射線を腫瘍部位に照射するものであ
る。すべての腫瘍細胞を破壊することは不可能であると
しても、放射線療法を利用して腫瘍を小さくして、これ
を外科的に摘出可能にすることは可能である。又、放射
線療法は、腫瘍のミクロ外延部(microscopi
c extensions)を照射することによって、
腫瘍摘出外科治療を捕捉するものである。状況によって
は、放射線療法を、外科摘出と組み合わせるのではな
く、化学療法と組み合わせることがある。これらの療法
を組合せることによって、多量の化学療法用薬剤を投与
した場合における正常細胞に対する毒性を最小限にとど
めることができる。
【0003】放射線療法において放射線を照射する作業
は、癌治療において熟練を要する技術である。なぜなら
ば、目標とする組織に近接する正常な体組織に対して放
射線により修復不能な損傷を与えることなく、この目標
組織を破壊しなければならないからである。一般に、こ
れは、正常細胞に対して急速に複製することによって自
己識別するという癌細胞の特性によって可能とされる。
癌細胞は、その複製段階において、電離放射線に対し敏
感に反応する。従って、この反応性によって、癌細胞
を、正常細胞よりも容易に電離放射線によって破壊する
ことができる。細胞の化学成分の電離は、電離放射線に
よって行われる。光子または電子が体組織に侵入する
と、そのエネルギの一部によって、細胞機能は破壊され
る(エネルギの大半は、生体に対して無害な熱に変換さ
れる)。電離放射線が組織を横切る時、その原子に接触
してこれらを励起させる。この過程によって、分子間結
合が分断され、その後、生体に対する損傷が発生し、細
胞が破壊される。
【0004】電離放射線によって異常な、急速に分裂す
る癌細胞に対して所望の致死的効果を与えることができ
るが、これは健常細胞に対しては望ましくない。事実、
種々の癌の治療における電離放射線の広範囲な利用に対
する最も大きな障害は、大半のケースにおいて、放射線
ビームが腫瘍部位に達するために健常な組織を通過しな
ければならず、これによってこの健常細胞を損傷してし
まうという事実に関するものである。患者の治癒のため
には放射線の線量を増加させることが有効ではあるが、
隣接する正常な健常細胞に対する悪影響によってその投
与量は限定される。更に、放射線療法を複雑化している
要因として、器官には、直列のものと並列のものとの2
種類のものがあるという事実がある。即ち、前者の場合
(例えば、内蔵(viscera)等)、その放射線に
対する許容量は一般的に高いが、最低限度の機能を維持
するために、その器官全部を保存しなければならない。
一方、並列器官(肝臓や肺など)の場合、放射線許容量
は通常低いが、その器官の大半部分を破壊しても、器官
は最低限の機能を果たすことができる。従って、近接す
る組織に対する線量をその許容量以下に抑えるか、もし
くは、その健常組織の一部を保存して、器官がその最小
限の機能を維持することができるようにしながら、腫瘍
に対する線量を最大化することが、放射線療法の課題で
あった。腫瘍の周囲の健常器官に対する放射線投与量を
最小限にとどめながら、目標とする腫瘍組織に対する線
量を最大化するという課題を達成するため、これまでに
様々な技術と装置が使用されてきた。
【0005】現在、放射線療法において一般に2つのア
プローチが採られている。第1のものは、複数の照射野
を使用するものであり、第2のものはアーク療法を使用
するものである。複数の照射野を使用する場合、各放射
ビームの照射角を次の放射ビームの照射角と異ならせ
る。これらの放射線ビームは腫瘍部位において互いに重
なり合うので、この腫瘍部位に対して、正常組織に対し
てよりも、多量の放射線を照射することができる。更
に、腫瘍部位の周りの正常組織に対する線量を最低限度
にとどめるために、鉛合金のマスクを使用して、各照射
野が、治療目標部位の二次元射影として形成されるよう
にする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の複数の照射野を
使用した放射線療法には少なくとも2つの問題があり、
これらは共に、使用する照射野の数が少ないことに関連
するものである。即ち、その第1の問題は、健常な周囲
組織に対する線量(これは、腫瘍線量を照射野の数で除
した商にほぼ対応する)が依然として多すぎることであ
る。第2の問題は、高体積線量(high dose
volume)を形成する能力が限られていることにあ
る(例えば、典型的な場合のように4つあるいはそれ以
下の照射野を使用した場合、その腫瘍高線量領域は、ほ
ぼ箱形状になる)。複数の照射野を使用することの更に
別の問題は、前記合金ブロックを作るのに、通常、数時
間〜数日間の時間がかかるということである。かさばる
これらのブロックの保管も、また問題である。
【0007】一方、アーク療法においては、照射を、放
射線発生装置のガントリの回転移動と組み合わせる。ガ
ントリ回転移動中において、放射線照射野は、一定の直
方体形状にセットされる。目標組織に放射線を照射して
いる間、比較的大きな照射野によって、周囲の健常組織
にも同量の放射線が照射される。装置が、患者の周りの
円弧状の移動を完了した時、その軌跡には、円筒状の照
射痕(swath)が残される。しかしながら、このア
ーク療法においても、腫瘍の周囲の全組織に対して照射
が行われ、すべての角度からのビームを最大に重畳させ
る点では同じである。従って、ここでも、少なくとも2
つの問題が生じる。第1の問題は、照射が組織種類に対
して無差別的に行われることにある。即ち、アーク療法
によれば、目標の組織の周囲組織をすべて同様に処理す
るのであるが、前述したように、すべての組織の許容量
が同じであるわけではない。第2の問題は、高線量の円
筒形状が、腫瘍の通常の形状に一致していないことにあ
る。
【0008】マルチ照射野療法におけるブロックの製造
と使用に関する上述した問題は、マルチリーフ・コリメ
ータとして知られている装置によってほぼ解決される。
この装置は、放射線ビームの前方に互いに対向配置され
た複数の放射線が浸透可能な可動リーフ又はベーンの列
から構成されている。各リーフを、それぞれ異なった位
置に駆動することにより、放射線療法において、実質的
にあらゆる照射野形状を作り出すことができる。しか
し、ブロックの使用に関する時間、手間、コストの問題
を解決することを目的とするものでありながら、このマ
ルチリーフ・コリメータは、前述した従来の治療技術に
関する問題を解決するものではない。従って、周囲のす
べての組織に対する線量をその許容量以下に抑えなが
ら、あるいは、照射の影響を受けない体積線量を必要な
機能保存量よりも大きく維持しながら、高線量の照射野
の形状を腫瘍の実際の三次元形状に正確に一致させる手
段を提供することが望まれる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、腫瘍に
対する局部制御を改善し、癌患者の治癒率を高める方法
と装置が提供される。本発明は、コンピュータ技術とリ
ニア・アクセレレータとにおける進歩と組合せられたも
のである。これらの特徴構成によって、本発明におい
て、三次元的形状一致放射線療法(three−dim
ensionalconformational ra
diotherapy)を提供する新規な方法が可能と
なる。本発明は、周囲の健常組織に対する線量を最小限
にとどめながら、目標組織に対して高線量の電離放射線
を照射するものである。概して、本発明は、治療率を改
善する最適化治療プランを提供する方法に関する。本発
明は、公知のアーク療法と同様に、連続的にガントリ移
動を利用する。しかし、公知のアーク療法とは異なり、
本発明においては、マルチリーフ・コリメータに形状一
致する照射野の形状が、ガントリの回転移動中に変化す
る。これによって、従来のアーク療法においては円筒形
状のみであった高体積線量の三次元形状は、より複雑な
形状を呈することが可能となる。本発明による放射線療
養用の装置および方法においては、ターゲット(標的)
領域の周囲の様々な正常体器官における放射線許容量の
差が考慮される。
【0010】本発明は、又、均質な相互重畳組織におけ
る相違を補償するものである。例えば、ある方向におい
て、体内に空間が存在する場合、腫瘍までの距離(pa
th)は、もしも前記空間が組織によって充満されてい
た場合においてよりも短くなる。本発明は、このような
密度差を補償するものである。更に、正常組織における
許容量の差を考慮し、かつ均質重畳組織における密度差
を補償することによって、角度優先(angle pr
eferences)を作り出すことができる。更に
又、同様に、正常組織間における許容量の差を考慮し、
かつ均質重畳組織における密度差を補償することによっ
て、1つのビーム角度内における強度優先順位を形成す
ることが可能である。
【0011】本発明は、更に、上述の本発明による強度
変調アーク療法を実施するためのシステムも提供する。
本発明の強度変調アーク療法においては、ガントリの移
動と、強度の空間および時間変調とを組み合わせる。後
の説明から明かなように、この方法によって達成される
照射形状一致性は、断層式(slice−based)
処置技術によって達成されるものと理論的に同等であ
る。本発明は、更に、トモグラフィー療法に対しても利
点を有する。トモグラフィー療法やその他の断層式照射
法と同様に、本発明の強度変調アーク療法は、その強度
を空間と時間との両方によって変調させながらビーム照
射することができる。断層式照射法に対して、強度変調
アーク両方は多数の利点を有する。まず、この方法は、
マルチリーフ・コリメータを備えた既存のリニア・アク
セレレータによって実施することができる。従って、こ
の方法においては、リニア・アクセレレータの融通性が
保持される。又、同じ装置を使用して、電子ビーム療法
と伝統的な処置方法との両方を行うことができる。ある
程度まで非軸芯横断(non−transaxial)
アーク処置を行い、部分アーク(円弧)回転を容易に行
うことが可能である。トモグラフィー療法装置は、特殊
な装置であって、従来式の処置を行うことはできない。
【0012】トモグラフィー療法の場合、X線ターゲッ
トにおいて発生された光子ビームをコリメートし、スリ
ットに入射させる。このとき、ターゲットにおいて発生
された光子の大半がブロックされることになる。その結
果、このビーム照射は非能率的であり、長時間を要す
る。これに対して、強度変調アーク療法の場合、照射
中、ターゲットの大部分がビーム内に位置するので、X
線ターゲットにおいて発生された光子を高能率で利用す
ることができる。トモグラフィー療法の場合、その処置
対象領域全体をカバーするため、患者をその長手方向に
移動させる必要がある。これによって、治療装置が複雑
化しコストが増大する。これに対して、強度変調アーク
療法の場合、患者を1つの断層から別の断層へと移動さ
せるための患者移動機構を追加して設ける必要はない。
更に、断層移動する必要がないことによって、断層間に
おいてビーム同士が衝突して、これによって低温の部位
と高温の部位とが生じる問題もない。理論的には、この
断層間の衝突の問題は、処置断層間における患者の移動
を考慮する場合、より深刻である。最後に、トモグラフ
ィー療法において、強度の変調は、1組のリーフを利用
して前記スリットビームを開放またはブロックすること
によって行われるため、そのビーム強度の分解能は、ス
リット幅xリーフ幅に対応するものである。実用的構成
において、その分解能は約1cmx1cmである。そし
て、1cmの立方体を組み合わせて滑らかな三次元タ
ーゲット形状を近似形成しなければならない。従って、
その照射野の形状合致性は限定されたものとならざるを
得ない。この制限は、ターゲットが比較的小さな場合、
より深刻であり、このような場合には、形状合致した処
置がより適している。強度変調アーク療法においては、
リーフの移動はその長手方向において連続的に行われ
る。更に、バックアップジョー部材によってリーフの幅
方向における照射野の開口がコリメートされるため、こ
の方向においても連続的である。従って、強度変調アー
ク療法によれば、トモグラフィー療法においてよりも、
より高い線量とすることができる。
【0013】本発明の治療法を実施する手順は、次の通
りである。第1に、患者に対して1−5度毎の角度でビ
ームを使用する最適処置プランを作成する。第2に、ビ
ームのエネルギ量と禁止角度とに加えて、すべての角度
におけるビームの状態(即ち、強度分布)を書き出す。
(これらの最初の2つのステップのため、適切な方法と
アルゴリズムを準備する。)第3に、すべてのビーム角
における二次元強度分布をそれぞれアーク(円弧)に変
換する(即ち、照射野形状のシーケンス(順序)、各形
状毎のモニタユニットの数など)。第4に、前記照射野
形状シーケンス、各形状毎のモニタユニット数などを、
マルチリーフ・コリメータ制御装置によって指定される
フォーマットに書き換え、これらの情報をこの制御装置
に転送する。第5に、放射線照射を行う。本発明を使用
して最適化線量分布を作り出すための重要なステップの
1つは、処置プランによって必要なすべてのビーム角度
における強度分布を、複数のアークに変換する方法に関
するものである。この変換(翻訳)工程は、以下によっ
て行われる。(1)複数のベーンによって形成される照
射野形状が種々のビーム角度のすべてにおいて好適な照
射野形状と最もよく一致するように、放射線照射野がそ
れらに沿って形成されるマルチリーフ・コリメータの複
数のベーンの角度を決定する。(2)すべてのビーム角
における二次元ビーム強度分布を、それぞれが一対のマ
ルチリーフ・コリメータベーンに沿った、複数の一次元
強度分布に分割する。(3)2つの連続するビーム角間
において大きな移動が必要にならないように、各対向ベ
ーン対の開口度と開口順序を決定する。(4)各ビーム
角において、前記ベーン開口の各組合せから、複数の照
射野形状のスタックを構成する。そして(5)各ビーム
角から1つの形状を選択することによって、前記複数の
照射野形状スタックから複数のアークを構成する。
【0014】本発明は、更に、放射線照射と、ガントリ
回転と、照射野形状の変更とを互いに同期化する方法も
提供する。この同期化は、ガントリ回転と照射野形状変
更とを、線量が装置の照射率変動に対して変化しないよ
うに、照射放射線モニタユニットに従属させることによ
って達成される。処置中に患者を移動させる必要がな
く、異なったビーム角間で照射が中断されることがない
ので、本発明を利用した処置は非常に時間能率も高い。
装置に対する患者の配置と照射時間とを含めた総処置時
間は、従来の処置と同等か、あるいはそれらよりも短
い。ビームの照射時間は、必要とされるアークの数に比
例し、このアークの数は、強度レベルの数と、強度分布
の複雑性とによって変化する。又、リニア・アクセレレ
ータを改造し、強度分布をアーク照射野シーケンスに変
換するためのアルゴリズムを改良することによって、総
照射時間を更に短縮することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】公知の治療技術は、患者に対して
円筒状の高線量領域を形成する固定した照射野形状を作
り出す回転ガントリによるものである。これに対して、
本発明の強度変調アーク療法は、放射線ビームを患者の
周りの軌道において回転移動させ、かつ、この治療用放
射線の照射中において照射野の形状を変化させることに
よって、患者に対して最適な線量を与える方法と装置と
を提供するものである。これによって、そのターゲット
の形状を非常に複雑なものにできるだけでなく、処置を
最適化して、解剖学的および生物学的制限に応じて、よ
り好適なビーム角度と好適な領域とにウェイトを置くこ
とが可能となる。従って、腫瘍線量が同じでも、それに
よって患者が晒される有害放射線の量を減少させること
ができる。
【0016】図1において、本発明による患者12に対
して強度変調アーク療法を行うのに使用される装置10
が示されている。この装置10は、可動ガントリ14と
寝台16とを有する。ガントリ14は、破線によって示
された軌道Oによって示されているように、患者12の
周りで回転移動可能に配置されている。このガントリ1
4は、更に、矢印A及びBによって示されているよう
に、寝台16の長手軸芯に沿った方向にも移動可能であ
る。そして、ガントリ14は、これらの寝台16に対す
る回転移動および軸芯方向移動を許容するフレーム(図
示せず)によって支持されている。更に、このガントリ
14は、当業者においてそれ自身公知のガスX線チュー
ブ又はこれに類似の放射線発生源を有する放射線発生装
置18を内蔵している。ガントリ14は、更に、放射線
ビームの前方に配置された複数の狭幅タングステン製リ
ーフ又はベーンの対向列(これらは、図1aに示されて
いる)から構成されるマルチリーフ・コリメータ20を
有している。このマルチリーフ・コリメータ20は、複
数(好ましくは40)の対向対のベーンから構成されて
いる。各ベーンを様々な位置に駆動することにより、放
射線療法において、実質的にあらゆる照射野形状を形成
することができる。
【0017】図1aは、前記マルチリーフ・コリメータ
によって形成される放射線照射野を示す概略斜視図であ
る。その全体を符号SFによって示されている、形成さ
れた照射野(例示的に図示されており、これに限定され
るものではない)と、その全体を符号RSによって示す
放射線源との間に複数のベーン又はリーフ21列の一具
体例が図示されている。マルチリーフ・コリメータ20
のこれらのベーン21は、それぞれ別個に、その長手方
向に自由に移動可能であり、前記放射線源から約100
cm離れた等中心平面(isocenter plan
e)において約1cmの幅で突出している。更に、これ
らのベーン対をX軸方向およびY軸方向において捕捉す
るために、硬質タングステン製ジョーからなる二対のバ
ックアップ・ダイアフラム(図示せず)が設けられてい
る。このマルチリーフ・コリメータ20は、前記等中心
平面において最大で約40cmx40cmの面積の照射
野を形成する。コリメーションは、様々な幾何学的制約
によって影響される。これらの制約としては、ベーン及
びダイアフラムの移動の許容範囲や、最小ベーン間距離
などがある。ビデオシステム及び画像処理装置(図示せ
ず)を使用して、実際のベーン位置と動的ベーン移動可
能出力(capabilities)とがリアルタイム
で与えられる。マルチリーフ制御装置22が、これらの
実際のベーン位置を予め指定された位置と比較する。複
数のモータ(図示せず)によって、これらの位置間の差
に応じてコリメータ20の位置を調節する。上述のベー
ンの指定位置とは、「スタート」及び「ストップ」の2
つの位置を含む。ブロック交換のための静止(スタチッ
ク)照射野の場合、これらの内、「ストップ」位置のみ
が、実際のベーン位置と比較される。この場合、前記
「スタート」位置は、「ゼロ」にセットされる。又、静
止照射野形状の場合、駆動(deliver)させるモ
ニタユニットの数は任意である。前記マルチリーフ・コ
リメーション制御装置22とリニア・アクセレレータ2
4との間には、動的ベーン移動用のデータリンク26が
設けられている。マルチリーフ・コリメーション制御装
置22は、リニア・アクセレレータ24によって駆動さ
れるモニタユニットの数を、A/Dコネクタ(図示せ
ず)を使用してデジタル信号に変換する。前記「スター
ト」位置は初期照射野形状を特定し、前記「ストップ」
位置は次の照射野形状を特定する。この「スタート」か
ら「ストップ」への指定が、「線量率」に関連付けられ
た「工程」を構成する。前記「線量率」は、ある「工
程」中において駆動する必要のある総モニタユニットの
百分率を表す。そして、複数の副照射野のシーケンス
が、1つの処方のための「複数の工程」を構成する。前
記制御装置22は、固定照射野における面強度変調にも
使用可能である。
【0018】照射野および副照射野 要するに、本発明の強度変調アーク療法は、患者12の
周りで放射線ビームを回転移動させることによって最適
量の放射線を照射することを目的とするものである。処
置中において、その放射線野の形状はほとんど常時変化
する。本発明によれば、処置は、ガントリ14を小角度
間隔で回転させることによって、それぞれ形成される複
数の固定照射野から構成される。逆処置プランニング技
術によって各ビーム角で生成される二次元強度分布を、
互いに異なった大きさと形状で、かつ、それぞれが同一
の強度を有する複数の照射野を重畳させたものであると
見なす。従って、あるガントリ角度における副照射野
は、各ビーム角において前記二次元強度分布を作り出す
1つの均質な強度のビームであると定義され、一方、ア
ークとは、それぞれのビーム角から1つの副照射野を採
ることによって展開される複数の照射野の1シーケンス
であり、1つのアークが、すべてのガントリ角度におけ
るすべてのビームに1つの共通の強度を提供するもので
ある、と定義される。複数の強度レベルの強度分布を提
供するためには、複数のアークが必要である。
【0019】強度レベル 必要な強度レベル数と強度分布の複雑さとによって、重
畳させるアークの数が決まる。複雑さは、ピーク(山)
と谷の数、又は、「島照射野(islandfield
s)」の数に基づく。複雑な強度分布のためには、重畳
させるアークの数を増やす必要がある場合もある(処置
プランの構成には、「ピーコック」システム[ノモス
社]等の市販の処置プラン構成システムを使用すること
ができる)。本発明の治療方法において最初に必要なこ
とは、強度分布を複数の重畳照射野に変換(又は「分
解」)することである。このような分解の方法として
は、既にいくつかのものが知られているが、これらの方
法によっては、1つの照射野内の2つの隣接するビーム
角度間において円滑に移行させるという要求に答えるこ
とができない。本発明は、強度分布を複数の均質な副照
射野に分解する別のアプローチを提供することによっ
て、これらの困難を解決するものである。
【0020】二次元強度分布の一次元強度プロファイル
への変換 最初の工程は、互いに異なったガントリ角度における二
次元強度分布を複数の一次元プロファイルに分割するこ
とである。これらの一次元プロファイルは、それぞれ
が、一対の対向するベーンに位置合わせされている。こ
れらのベーンが各副照射野の照射野形状にもっとも良く
形状一致するコリメーション角度として、いくつかの角
度が存在する。
【0021】コリメータ角度 異なったガントリ角度からの副照射野には、異なったコ
リメータ角度が必要かもしれず、又、様々な処置プラン
に対して様々なコリメータ角度を使用することができ
る。共通のコリメータ角度は、ガントリ14の移動中に
おいてコリメータ20が回転しない角度である。
【0022】リーフの位置 次に、あるビーム強度を提供する複数の副照射野のすべ
てにおける各ベーン対のそれぞれのベーンの位置を、特
定のベーン対と位置合わせされた一次元強度プロファイ
ルに基づいて求める。図2a−dは、1つのガントリ角
度におけるこのような変換の一例を略示している。詳し
くは、図2aは、互いに幅の異なる複数の照射野によっ
て提供可能な3つの強度レベル分布の1つの単純な具体
例を略示している。各照射野は1つの均質な強度を提供
する。これらの照射野によって形成される形状は、様々
なパターンが可能であり、図2bは、これらの選択肢の
内の、単純に入力強度分布を限定することによって提供
される最も単純なものを示している。残りの図2c及び
2dは、その他の可能な副照射野形状を示す。
【0023】1つのピーク強度プロファイルでの分解パ
ターンの定量化 図2a−dに示した副照射野列の構成は、「分解パター
ン」を構成するものである。このようなパターンによっ
て、(1)すべての副照射野のベーン位置と、(2)副
照射野の照射順序、とが決まる。ただ1つのピークを有
するN−レベルの強度プロファイルにおいて、(N!)
種類の分解パターンがある。これは、両側から最高レ
ベルへ単調に上昇する強度値を有する一次元強度プロフ
ァイルを参照して決定される。N個の離散強度レベルに
階層化した場合、このような「単一ピーク」強度プロフ
ァイルは、N個の上昇エッジ(左エッジ)とN個の下降
エッジ(右エッジ)を有する。そして、これらの右およ
び左エッジのいずれの対によっても、1つの副照射野に
おけるベーン開口が決まる。N個の右エッジとN個の左
エッジのすべてが、特定の順序のN個対のエッジとマッ
チすることによって1つの分解パターンが与えられる。
存在する分解パターンの数は、N個の左エッジとN個の
右エッジの可能な対の数によって変化する。N個の左エ
ッジとN個の右エッジとの間に存在する1対1のマッチ
ングの数は、帰納法によって求めることができる。即
ち、まず、第1の左エッジは、N個の右エッジ選択候補
を有する。そして、この第1左エッジによって選択され
た各候補に対して、第2の左エッジは、(N−1)個の
右ッジ選択候補を有する。従って、これらの第1及び第
2の左エッジに対して、N(N−1)個の種類の選択肢
が存在する。更に、これらの最初の2つの左エッジによ
って選択されたN(N−1)個の選択肢に対して、第3
の左エッジは、(N−2)個の右エッジ選択候補を有す
る、等々。従って、N種類の強度レベルを有する単一ピ
ークプロファイルにおいて、N個の右エッジとN個の左
エッジとの可能な組合せは、N(N−1)(N−
2)....1=N!となる。そして、これらの左エッ
ジ及び右エッジのN個の対のそれぞれに対して、これら
の対は、A=N!種類の順序で配置可能である。従っ
て、図2aを一例として挙げると、36種類(即ち(3
!)=36)の分解パターンが可能である。種々の分
解パターンを発生するのに使用されるコンピュータアル
ゴリズムは、1つの強度プロファイルの各左右エッジ対
によって、1つの副照射野のためのベーン操作が決まる
という事実に基づいている。効果的で完全な分解のため
には、それぞれのエッジを1回使用する必要がある。様
々な強度レベルのエッジのそれぞれに対してインデック
スを割り当て、これらインデックスを網羅的に使用する
ことによって、(N!)種類の分解パターンのすべて
を発生させることができる。ある特定の強度プロファイ
ルを提供するために必要な副照射野の数は、ある強度プ
ロファィルにおける上昇(左)エッジと下降(右)エッ
ジとの数、又は、その強度プロファイルの複雑性によっ
て決まる。1つのピークのみを有する強度プロファイル
の強度レベルは、1つの上昇エッジのみを有する。これ
らのプロファイルに対して、必要な副照射野の数は、強
度レベル数に等しい。複数のピークを有する強度プロフ
ァイルは、より多数の副照射野を必要とする。ベーン対
を閉鎖する必要があり、かつ、その間に放射線を通過さ
せる必要がない場合、これらのベーン対の対向エッジ
は、必ずしも最小の間隔で配置される必要はない。(ベ
ーンのエッジの曲面形状の物理的制約により、完全な閉
鎖は現実的に不可能である。)スムースなビーム照射が
重要であるので、前記コンピュータアルゴリズムは、閉
鎖すべきベーン対が、照射野のエッジ部に存在するか否
かを考慮する。そして、もしそうであるならば、ベーン
の移動方向に対して垂直なバックアップダイアフラム
(図示せず)を使用してこれら対向ベーン間の空隙を閉
じる必要がある場合もある。閉鎖されるべきベーン対が
副照射野のエッジ部にない場合は、対向エッジ間の空隙
をより小さな空隙に分割する。そして、これらの小空隙
を2つの副照射野に割り当てる。従って、特定のビーム
角における副照射野の数は、前記二次元強度分布によっ
て形成される最も複雑な一次元強度プロファイルによっ
て決まる。
【0024】アークの形成 本発明の治療方法における次の工程は、特定のアークの
形成である。アークは、それぞれのビーム角の複数の副
照射野のスタックから上下順に1つの副照射野を選択す
ることによって形成される。この工程は、副照射野の数
を考慮するので、ガントリ角度が異なっていれば副照射
野の数もまた異なる可能性があり、従って、変換ルーチ
ンは、副照射野が不足している位置をチェックすること
を指摘しておく。不足位置は、アークの始端部か、終端
部分か、あるいはその中間部である。もしも不足位置が
アークの始端部または終端部である場合には、そのアー
クのガントリ14の回動範囲を、アークを短くするべく
調節する。これに対して、その不足位置がアークの中間
位置である場合には、変換ルーチンは、幾つの隣接ビー
ム角が同数の副照射野を有しているかをチェックする。
そして、もしもこの副照射野の不足部分が、所定の範囲
(例えば、25゜)を越えて継続している場合には、こ
のアークをガントリ14の回転のより小さな範囲に分割
する(もしもこの工程を採らなければ、既存の副照射野
を2又はそれ以上の部分に分割することによって、別の
副照射野が形成される。この理由により、前述したよう
に、必要なアークの数は、常に、すべての角度の内の最
も複雑なビーム強度分布によって決まる)。
【0025】作業能率と分解パターン 本発明の方法および装置は、前述した治療を可能にする
ために必要な多数の現存分解パターンを作り出す。更
に、隣接ビーム角によって、ベーンがあまり長い距離を
移動する必要がないように構成することも重要である。
更に、総ビーム照射時間を短縮することも重要である。
この目的を達成するためには、類似の照射野のアークの
ために、より高い照射速度とより高いガントリ14の回
転速度を使用することが可能である。上述の治療法によ
って多数の現存分解パターンが作り出されることが望ま
しいが、これらの分解パターンの夫々を比較する必要は
ない。実際には、前記変換ルーチンは、あるビーム角の
分解パターンを前のビーム角の既に完成された分解パタ
ーンと比較し、その分解パターンが、所定最大値以下の
空間差で前の角度の分解パターンと一致することが判れ
ば、変換ルーチンは、このパターンを受け入れ、次のビ
ーム角へと進む。
【0026】リーフの移動 前述したように、本発明の治療を効果的にするために
は、円滑なベーン(リーフ)の移行が重要である。この
目的のため、隣接するビーム角の分解パターンが一致す
ることによって、ガントリ14の回転中におけるベーン
の移行を円滑にすることができる。分解パターンのどれ
も形状一致要件を満たさない場合には、この一致条件を
より緩やかなものに置き換える。この代替形状一致条件
を採用すれば、隣接ガントリ角度間のベーンの移動距離
が長くなり、従って、ビーム照射中における照射速度の
設定値が低くなる。すべてのビーム角度の分解パターン
が、すべての物理的制約を考慮して決められたところ
で、すべてのアークのベーン位置のシーケンスが、前記
コリメーション制御装置22によって要求される動的マ
ルチリーフ・コリメーション規定フォーマットに書き込
まれる。更に、モニタユニットの総数が各副照射野に割
り当てられ、上記マルチリーフ・コリメーション規定全
部が、ネットワークリンク(図示せず)を通じて前記マ
ルチリーフ・コリメーション制御装置22に転送され
る。前記マルチリーフ・コリメーション制御装置22と
リニア・アクセレレータ24とが1つの処理装置として
一体化されていない場合には、これら両コンポーネント
の作動を、動的処置用に適切に互いに同期化しなければ
ならない。前記リニア・アクセレレータ24は、従来式
のアーク処置を提供するようにプログラムされており、
他方、マルチリーフ・コリメーションは、本発明による
アーク処置を適切かつ有効に提供するべく1つの副照射
野から次の副照射野へとステップ的に移動するようにプ
ログラムされている。前記ガントリ14の回転とベーン
のステップ移動との両方が、駆動モニタユニットに従属
作動するように構成されている。ガントリ14を円滑に
回転させるためには、照射速度を、前述した強度分解プ
ロセスにおいて使用される最大移行距離に基づく一定値
にプリセットする。駆動されるモニタユニットの数が増
加するにつれて、ガントリ14は連続的に回転する。同
時に、マルチリーフ・コリメーションによって複数のベ
ーンが1つの副照射野形状から次の形状へと駆動され
る。ガントリ14の回転移動とベーンのステップ移動と
の両方が、それぞれ独立的に、異なったモニタユニット
に従属されているので、マルチリーフ・コリメーション
制御装置22はガントリ角度に関する情報を必要としな
い。リーフの移動速度は、下限と上限とによって決まる
前記「スタート」位置と「ストップ」位置との間のベー
ンの移動距離に比例する。ベーンの正確な速度制御は行
われないので、2つの隣接するビーム角度間の形状は均
一に補間(interpolated)されない。これ
は形状が各ビーム角において指定された形状に正確に一
致する必要がある場合においても当てはまる。このよう
な不均一な補間(interpolation)から生
じる悪影響は、正確な速度制御を導入するか、あるい
は、ビーム間の角度間隔をより小さなものにするか、の
いずれかによって減少される。
【0027】寝台の角度 ガントリ14の回転移動中に、寝台16は回転しないの
で、アークのすべてのビームは同一平面内に位置する。
これは、本発明によって可能なガントリ14の近接同一
平面位置のいくつかの具体例を略示している図3に示さ
れている。同一平面アーク「A」、「B」及び「C」
は、夫々、2つまたはそれ以上の照射野形状例を有して
いる。寝台と患者(図示せず)は、各アークの中心の軸
芯方向に位置する。もしも処置プランが非軸芯横断方向
平面でのアーク処置を必要としている場合には、寝台1
6の角度としてゼロ以外の角度を選択しなければならな
い。このような状況における寝台16の角度は、ガント
リ14のコリメータ20と患者12との間の衝突を避け
るために必要なクリアランスによって制限される。いず
れにせよ、本発明の強度変調アーク療法によって特定の
照射分布を提供する場合には、このような非軸芯横断方
向平面での処置は不要であるので、このような制限は問
題とはならない。(これは、CT装置によつて患者12
をスキャンする場合に寝台16の角度を変える必要がな
いことに類似している。)但し、線量分布以外の処置プ
ラン上の理由から非軸芯横断方向平面での処置が必要と
なる可能性はある。
【0028】制御装置の構成 図4は、動的ビーム照射中におけるデータ処理システム
と前記マルチリーフ・コリメータ20のシステムコント
ロールとを示す図である。種々の入力装置として、画像
処理装置30、指定装置40(スタチック、又は動
的)、そしてA/Dコンバータ50が設けられている。
いずれの場合にも、マルチリーフ・コリメーション制御
装置22は、指定された位置とモニタユニットとを、測
定されたものと比較する。この比較の結果の如何によっ
て、以下のアクションを実行する。
【0029】ケース1 実行された線量がまだ所望の
レベルに達しておらず、かつ、まだベーンの全部が所定
位置にない場合は、何のアクションも実行しない。ケース2 ベーンのすべてが所定位置にあるが、線量
がまだ所望レベルに達していない場合にも、何のアクシ
ョンも実行しない。ケース3 すべてのベーンが所定位置にあり、かつ、
線量レベルが所望値の許容範囲内にあるとき、次のステ
ップを読み込み、ベーンを新たな位置に移動させる。ケース4 線量レベルは所望値に達してはいるが、ベ
ーンがまだその所定位置にまで移動していない場合、照
射を、最大で1秒間の間一時停止する。これは、パルス
反復周波数をゼロにセットすることによって、マイクロ
波のパワーをオフにすることによって行われる。これに
よってガントリ14の移動も一時停止する。 この時点で2つのシナリオが可能である。即ち、もしも
ベーンがこの1秒間の間に所定位置に達した場合には、
パルス反復周波数とガントリ14の回転移動とが自動的
に復帰、再開される。反対に、もしこの1秒間の間にベ
ーンが所定位置に達することが出来なかった場合には、
照射を終了し、ベーンが最終的にその所定位置に達した
後、手動によって照射を再開しなければならない。しか
しながら、最も遅いベーン移動を許容するように照射速
度を遅めにプリセットすることによって、この状況は一
般的に回避される。ケース5 ケース4に記載した種々のシナリオの他に
も、その他の中断によっても照射が禁止される場合があ
る。このような割り込み/中断の一例として、衝突接触
防止装置から発生される移動中断信号が挙げられる。更
に別の例として、使用者による中断がある。照射が中断
された場合、残りのステップとモニタユニットとを新規
なビームとして記憶させ、その後、作業を再開すること
ができる。
【0030】
【実施例】本発明は、以下の実験例からよりよく理解さ
れるであろう。実験例−第1段階 幅16cmx長さ16cmx高さ17.5cmの黒色プ
ラスチック製模型を使用して、強度変調アーク療法処置
を行った。この模型は、外箱と、その中に収納された複
数のプレートとから構成されていた。これらのプレート
は、すべて、アクリル材からなり、その間に放射線感応
膜を有していた。そしてこれらの膜は、ビームの回転平
面内においてプレート間に挟まれていた。円形の「臨界
組織」を部分的に包囲するC字状の「ターゲット」を使
用した。まず、上記模型のCTスキャン図を採った。そ
して、これらのCT画像を、逆処置プランニング用の上
述した処置プランニング・システムに使用した。この実
験例において使用したプラン・システムを図5に示す。
処置には、5゜間隔で、−135゜(225゜)〜13
5゜のガントリ角の範囲に広げた55 10MVX線ビ
ームを使用した。前記模型は、処置プランに基づいて構
成した。
【0031】図5において、最適化による、最大線量に
対して正規化した等線量分布が、前記実験模型の1つの
CTスキャン図に重ねられている。記号Aによって示さ
れた前記C字状ターゲットの内側の等線量輪郭は90%
であり、これに対して、記号Bによって示すC字状ター
ゲットの外側の等線量輪郭は80%である。これに対し
て、記号Cによって示された前記円形臨界組織の内側等
線量輪郭は10%であり、記号Dによって示されたこの
組織の外側の等線量輪郭は20%である。前記逆行処置
プランによって、前記C字状「ターゲット」の最適処置
のために必要な所定の線量を提供するのに必要なビーム
強度分布を作成した。この作成された分布の一具体例
が、図6に示されている。各強度分布を、まず、13個
の副照射野の単位強度に分解した。使用した画素の大き
さは1cmx1cmであった。6対のマルチリーフ・コ
リメーションベーンを使用して、6cmの厚みの処置体
積線量を照射した。近接ビーム角の近接照射野間におけ
るベーンの移動を最小限にするための最適化を行った。
そして、その結果を、前記マルチリーフ・コリメーショ
ン制御装置22が必要とする13のリーフ・コリメーシ
ョン照射野シーケンスが13のアークを表すフォーマッ
トで書き込んだ。これらのアークの長さは、ガントリ1
4の25度〜275度の範囲で変化させた。動的マルチ
リーフ・コリメーション指定を、スタチック処置と同様
にロードした。リニア・アクセレレータ24を、従来の
アーク処置と同様にセットした。ガントリ14を一定の
速度で回転させ、照射の開始後、コリメーションベーン
を指定された照射野形状にわたってステップ移動させ
た。すべてのアークを、ガントリ14の0.1MU/度
の回転で照射し、全部で250MUの放射線を、約4.
5分間の照射時間で照射した。予定されたビーム強度分
布に照射するために、6個のMV X線を使用した(こ
の実験例においては行わなかったが、リニア・アクセレ
レータ24のビームデータをプランニング・システムに
入力することによって、予定照射分布との量的比較を行
うことができる)。その結果得られた膜の画像を、グレ
ーレベルを較正済み関係を使用して線量に変換しながら
コンピュータに読み込んだ。図7は、その結果得られた
線量分布のグレースケール画像を示している。明るい領
域は、高照射レベル領域を示し、暗い領域は低照射レベ
ル領域を示している。当然、結果は種々ではあろうが、
本実験例において実証された強度分布は、複数の強度ピ
ークと分割されたビーム強度を有する比較的複雑なもの
である。これから理解されるように、複雑なビーム強度
分布を作り出すためには、一般的に、より多くのアーク
を使用する必要がある。
【0032】実験例−第2段階 本発明の強度変調アーク療法が一般の使用にとって十分
に実用的であると見なされるためには、各ガントリ角に
おける強度レベルの数を限定しなければならない。処置
時間に関する考慮と、リニア・アクセレレータ24によ
って許容されるガントリ14の回転角当りのモニタユニ
ットの最小数とによってこれが必要となる。強度レベル
は、所要強度分布を量子化することによって限定するこ
とができる。更に、強度レベルは、処置プランの最適化
中において分布を制約として設定することによっても限
定することができる。強度レベルの数を最適化制約の1
つとして設定したとき、量子化の効果の消滅が起こるか
もしれない。図8a及び8bは、図5に示したテスト図
形のための、夫々、強度レベルを5つのレベル(図8
a)と10のレベル(図8b)とに限定した場合の相違
を示す算出体積線量ヒストグラムである。これらのグラ
フは、上述した強度変調アーク療法の照射実験例におけ
る前記C字状「ターゲット(標的)」と円形「臨界正常
組織」との両方の勾配を示している。体積線量百分率は
Y軸に示され、線量百分率がX軸に示されている。両方
のケースにおいて、強度レベル数は、前述したノモス社
のPEACOCK処置プランニング・システムを使用し
た処置プラン最適化において最適化制約として設定され
ている。図9aは、図5の前述したC字状「ターゲッ
ト」実験例と同様の模型で構成した前立腺処置の図形を
示す。ここでは、直腸と、膀胱と大腿とを臨界組織とし
て定義している。強度レベルは5つのレベルに限定し
た。図9bは、この図9aの前立腺処置図形の体積線量
ヒストグラムである。図10aは、図9aと同様に前立
腺処置図形を示すものであるが、ここではビーム強度レ
ベルを10のレベルに限定している。図10bは、図1
0aの前立腺処置図形の体積線量ヒストグラムである。
図9bと図10bのヒストグラムに示されているよう
に、これらの2つの強度レベル間においてほとんど相違
は見られない。従って、強度レベルの数を最適化工程に
含める場合、強度変調アーク両方処置において5つのレ
ベル以上の強度レベルは不要であると考えられる。最後
に、前記体積線量ヒストグラム又はこれらから導かれる
生物学的数値(biological scores)
は、断層の総数によって変化する。そして、これは、ビ
ーム数と各ビーム内の強度レベル数との積として定義さ
れる。ビーム数が増加するのに従って、最適線量分布を
得るために必要な強度レベル数は減る。
【0033】実験例−前立腺処置プラン 図11は、疾患前立腺の処置に使用される処置プラン応
用例を示す。等線量線A,B,C及びDは、それぞれ異
なった強度レベルを表す。具体的には、等線量線Aは1
00%の強度、等線量線Bは90%の強度、等線量線C
は80%の強度、そして等線量線Dは50%の強度をそ
れぞれ示す。
【0034】
【発明の効果】本発明は、公知のアーク療法技術に対し
ていくつかの利点を提供する。例えば、上述した方法お
よび技術によれば、1つの強度レベルを使用し、ガント
リ14の回転中において、照射野の形状をターゲットの
ビームの視点に沿ったものとすることが可能になるの
で、従来のアーク療法と比較して単純であるという利点
がある。これによって、アークシーケンスから周囲の健
常組織への線量を最小限にとどめながら、ターゲット領
域への高レベル線量を与えることができる。
【0035】更に、本発明は、治療率を改善するため
に、最適な処置プランを迅速、かつ効率的に行う方法を
提供する。従来技術に対する更に別の利点として、本発
明による強度変調アーク療法の複雑性は、操作者の観点
から、既存のアーク療法と比較してそれほど大きなもの
ではないことが挙げられる。更に、強度変調を空間的と
時間的との両方の方法で行うことが可能であるので、そ
の照射形状一致性は、従来の処置のそれよりもはるかに
良好であるのみならず、複数の固定照射野を空間強度変
調して使用する場合と比較してもより良好である。
【0036】本発明の強度変調療法は、公知の断層照射
システムと同様に、空間強度変調と時間強度変調との両
方が可能である。更に、これらの方法と比較して、本発
明の強度変調アーク療法は、数多くの利点を有してい
る。この方法は、マルチリーフ・コリメータを備えた既
存のリニア・アクセレレータによって実施することがで
きる。従って、この方法においては、リニア・アクセレ
レータ24の融通性が保持される。又、ある程度まで非
軸芯横断方向でアーク処置を行い、部分円弧回転を容易
に行うことが可能である。更に、本発明の方法において
は、ビームをスリットにコリメートすることがないの
で、照射中においてターゲットの大部分がビーム内に位
置する。従って、このアプローチによれば、X線ターゲ
ットにおいて発生された光子を高い効率で維持すること
ができる。
【0037】断層式照射法に対する更に別の利点とし
て、患者12を1つの断層から次の断層へと移動させる
ための患者移動機構が不要であることが挙げられる。更
に、断層間移動の必要がないことによって、断層間にお
いてビーム同士が衝突して、これによって低温部位と高
温部位とが生じる問題もない。(理論的には、この断層
間の衝突の問題は、処置断層間における患者の移動を考
慮する場合、より深刻である。)
【0038】最後に、トモグラフィー療法において、強
度の変調は、1組のリーフを利用して前記スリットビー
ムを開放またはブロックすることによって行われるた
め、そのビーム強度の分解能は、スリット幅xリーフ幅
に対応するものである(一般に、1cmx1cm)。こ
れに対して、強度変調アーク療法においては、その分解
能はベーンの幅に対応し、ベーンの長さ方向に連続して
いる。更に、バックアップジョー部材によってリーフの
幅方向における照射野の開口コリメーションが行われる
ため、この方向においても連続的である。更に、逆(i
nverse)処置プランを、強度変調アーク療法のた
めに最適化すれば、ビーム強度を、トモグラフィー法の
ために最適化したものよりも更に高い分解能とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による強度変調アーク療法を受けている
患者を示す斜視図であって、更に、放射線を照射するた
めの装置の概略位置と、その概略移動とを示す図
【図1a】マルチリーフ・コリメータによって形成され
た放射線照射野を示す概略斜視図
【図2】(a)〜(d)は互いに離散した複数のビーム
強度分布を、複数の単位−強度照射野に変換する様々な
方法を示し、ここで、Y軸は「強度」、X軸は「位置」
をそれぞれ示す
【図3】本発明の強度変調アーク療法によって達成され
るガントリの近接および同一平面位置のいくつかの具体
例を示す概略図
【図4】動的ビーム照射中においてマルチリーフ・コリ
メータ制御装置によって行われるデータ処理とシステム
制御との説明図
【図5】本発明の強度変調アーク療法の放射線照射に使
用される処置プランの一具体例を示す図
【図6】処方線量を提供するための逆処置プランにおい
て必要とされる強度分布の具体例を示す図
【図7】照射された線量分布パターンの画像を示す図
【図8a】前記処置プランから算出された累積体積線量
のヒストグラム
【図8b】前記処置プランから算出された累積体積線量
のヒストグラム
【図9a】前立腺処置ジオメトリ用の、5つの強度レベ
ルに限定した処置プランの使用を示す図
【図9b】図9aの処置プランの使用によって作り出さ
れた累積体積線量ヒストグラム
【図10a】前立腺処置ジオメトリ用の、10の強度レ
ベルに限定した処置プランの使用を示す図
【図10b】図10aの処置プランの使用によって作り
出された累積体積線量ヒストグラム
【図11】前立腺処置プランを示す図

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者に対する放射線治療方法であって、 患者を支持構造体に配置する工程と、 放射線照射装置を第1位置に設定する工程と、 前記放射線照射装置によって、予め選択された形状を有
    する照射野を作り出す工程と、 前記放射線照射装置によって作り出される前記放射線照
    射野形状を変化させながら、前記放射線照射装置を患者
    の周りで回転移動する工程と、 を有する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の放射線治療方法であって、前
    記放射線照射装置の患者の周りでの1回転によって1つ
    のアークが形成される。
  3. 【請求項3】 請求項1の放射線治療方法であって、更
    に、回転移動中に、前記照射野形状を変化させて、放射
    線を1つ又は複数の腫瘍部位に焦点合わせする工程を有
    する。
  4. 【請求項4】 請求項1の放射線治療方法であって、こ
    の方法は、回転移動中に、前記照射野形状を変化させ
    て、不規則な形状の腫瘍のほぼ全体を照射する工程を有
    する。
  5. 【請求項5】 請求項1の放射線治療方法であって、複
    数の重畳アークを使用して、患者に所望の三次元線量分
    布を達成する。
  6. 【請求項6】 請求項5の放射線治療方法であって、前
    記複数のアークのそれぞれが、互いに異なった「スター
    ト」位置と「ストップ」位置とを使用可能である。
  7. 【請求項7】 請求項5の放射線治療方法であって、更
    に、前記複数のアークが互いに同一平面内に位置しない
    ように、前記患者支持構造体を調節する工程を有する。
  8. 【請求項8】 請求項1の放射線治療方法であって、更
    に、前記所望線量分布が最短処置時間で照射されるよう
    に、必要なアークの最小限数を算出する工程を有する。
  9. 【請求項9】 請求項1の放射線治療方法であって、更
    に、線量と、照射野形状と、回転移動とにおける変化を
    相互調整する工程を有する。
  10. 【請求項10】 請求項1の放射線治療方法であって、
    更に、照射された放射線量に応じて照射野形状を変化さ
    せる工程を有する。
  11. 【請求項11】 請求項9の放射線治療方法であって、
    更に、ガントリの回転移動と照射野形状の変化との両方
    を、前記放射線発生装置の放射線出力に従属させる工程
    を有する。
  12. 【請求項12】 請求項2の放射線治療方法であって、
    更に、複数の放射線ビーム角度を提供する工程を有す
    る。
  13. 【請求項13】 請求項12の放射線治療方法であっ
    て、更に、前記所望線量分布を提供するのに必要な複数
    のビーム角度のすべてにおける強度分布から、ビーム強
    度分布を複数のアークに変換する工程を有する。
  14. 【請求項14】 請求項13の放射線治療方法であっ
    て、前記放射線照射装置は、マルチリーフ・コリメータ
    を有し、このマルチリーフ・コリメータが複数の互いに
    対向するとともに調節可能なベーンを備え、前記方法
    が、前記複数のベーンによって形成される照射野形状
    が、すべてのビーム角度において好ましい照射野形状に
    合致するように、複数の照射野がそれに沿って形状一致
    される前記マルチリーフ・コリメータの複数のベーンの
    角度を決定する工程を有する。
  15. 【請求項15】 請求項14の放射線治療方法であっ
    て、更に、すべてのビーム角度における二次元ビーム強
    度分布を、それぞれが前記マルチリーフ・コリメータの
    対向ベーン対に位置合わせされた複数の一次元ビーム強
    度分布に分解する工程を有する。
  16. 【請求項16】 請求項15の放射線治療方法であっ
    て、更に、2つの連続するビーム角間における必要な前
    記ベーンの移動を最小限にするため、前記各対向ベーン
    対の開口度と、その開口順序を決定する工程を有する。
  17. 【請求項17】 請求項16の放射線治療方法であっ
    て、更に、すべてのビーム角において、前記ベーンの開
    口の複数組から、複数の照射野形状からなるスタックを
    形成する工程を有する。
  18. 【請求項18】 請求項17の放射線治療方法であっ
    て、更に、前記複数の照射野形状からなるスタックか
    ら、各ビーム角度からの1つの照射野形状を選択するこ
    とによって、複数のアークを構成する工程を有する。
  19. 【請求項19】 請求項13の放射線治療方法であっ
    て、更に、ビーム角度に応じて前記照射野形状を変化さ
    せる工程を有する。
  20. 【請求項20】 請求項13の放射線治療方法であっ
    て、更に、所望の強度分布に応じて、前記複数のアーク
    の範囲を任意に変化させる工程を有する。
  21. 【請求項21】 請求項5の放射線治療方法であって、
    この方法は、腫瘍の照射に使用されるものであり、更
    に、この方法は、有効蓄積線量を前記腫瘍の形状に合致
    させるため複数の角度において複数のアークを使用して
    放射線を重畳させる工程を有する。
  22. 【請求項22】 患者に対する放射線治療方法であっ
    て、 患者を支持構造体に配置する工程と、 放射線照射装置を第1位置に設定する工程と、 前記放射線照射装置によって、照射野を作り出す工程
    と、 不規則な形状の腫瘍のほぼ全体を照射するべく前記放射
    線照射野を形状変化させながら、該放射線照射装置を患
    者の周りで回転移動させる工程と、 を有する方法。
  23. 【請求項23】 請求項22の放射線治療方法であっ
    て、更に、前記回転移動中に前記照射野形状を変化させ
    て少なくとも2つの腫瘍部位に放射線線量を焦点合わせ
    させる工程を有する。
  24. 【請求項24】 患者に対する放射線治療方装置であっ
    て、この装置は以下を有する、 放射線発生源を内蔵したハウジング、 発生された放射線の通過を許容する出力部、この出力部
    は、前記通過する放射線の形状を選択的に変化させるマ
    ルチリーフ・コリメータを有する、 前記ハウジングと連動し、発生した放射線の強度を選択
    的に変化させる手段、 前記ハウジングを前記患者の周りで選択的に回転移動さ
    せるための手段、そして前記ハウジングを前記患者の長
    手方向軸芯に沿って選択的に移動させるための手段。
  25. 【請求項25】 患者に対する放射線治療装置であっ
    て、この装置は以下を有する、 放射線発生源を内蔵したハウジング、 発生された放射線の通過を許容する出力部、この出力部
    は、前記通過する放射線の形状を選択的に変化させるた
    めの手段を有する、 前記ハウジングと連動し、発生された放射線の強度を選
    択的に変化させる手段、 前記ハウジングを前記患者の周りで選択的に回転移動さ
    せるための手段、 前記ハウジングを前記患者の長手方向軸芯に沿って選択
    的に移動させるための手段、そしてデータ処理ユニット
    と、この処理ユニットに連動し、前記装置の作動を選択
    的に制御するシステム制御ユニット。
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