JPH09236778A - 投射型画像表示装置 - Google Patents

投射型画像表示装置

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JPH09236778A
JPH09236778A JP7132596A JP7132596A JPH09236778A JP H09236778 A JPH09236778 A JP H09236778A JP 7132596 A JP7132596 A JP 7132596A JP 7132596 A JP7132596 A JP 7132596A JP H09236778 A JPH09236778 A JP H09236778A
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JP
Japan
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light
beam splitter
incident
polarization beam
display device
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Application number
JP7132596A
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English (en)
Inventor
Tamahiko Atsuji
玲彦 厚地
Hideki Yamamoto
英樹 山本
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投射型画像表示装置に用いられる偏向ビーム
スプリッタの改良に関する。 【解決手段】 反射ミラーを備えた光源からの入射光を
偏光ビームスプリッタで分割し反射型液晶装置に入射す
る。反射型液晶装置は入射した光を映像信号の画素信号
に応じて各画素部分ごとに入射光の偏光状態を変換し、
偏光を入射方向に出射した画像を拡大投写する投写レン
ズとを備えた投写型画像表示装置であり、偏光ビームス
プリッタに入射される入射角が光軸に対して(48−
0.5)度〜(48+1)度に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、投射型画像表示装置に
用いられる偏向ビームスプリッタの改良に関する。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】テレビの大型化に伴い、従来の直視型の
画像表示装置よりも容易に大型化に対応できることによ
り投写型画像表示装置の需要が高まっている。特に10
0インチ以上の画面を必要とする業務用分野では、その
需要の伸びが従来のイベント、監視用途だけでなくコン
ピュータと接続してプレゼンテーション用途などにおい
てもその需要は着実に拡大している。このため、画面の
大型化はもとより、高精細度の画質が要求されるに至
り、投写型画像表示装置に用いられる各光学系部材に対
するコントラスト等の特性改善、発熱への対応または光
学系の光路に対する改善等種々提案されている。
【0005】
【0003】光学系の光路に関するものとして、インテ
グレータ照明系と呼ばれる方法がある。これは光源から
の平行光線を照明対象、例えば液晶表示装置の表面に均
一に照射する方法であり、複数の矩形形状のレンズで構
成された第1のインテグレータに入射した光束は、第1
のインテグレータの各矩形レンズを介して第2のインテ
グレータ内の対応する矩形レンズの中心に光源の像を形
成する。そして、第2のインテグレータの像を照明対
象、即ち液晶表示装置上に重畳結像される。従って、照
明対象には第1のインテグレータの矩形レンズと相似な
矩形形状で照射されることになり、光源からの平行光線
を液晶表示装置に照射することができるというものであ
る。ここでインテグレータ照明系で構成した投写型画像
表示装置について図6を用いて説明する。尚、説明を簡
略するため、3原色の内、単色光の光学系だけで構成し
てある。
【0006】
【0004】図6に示すように、光源ランプ1は、メタ
ルハライドランプなど点に近い白色光源であり、放射さ
れた光はリフレクタ2で反射され、ほぼ平行光の光束で
出射される。リフレクタ2によって反射された光束は、
第1のインテグレータ3に入射し、反射ミラー4で反射
され、第2のインテグレータ5を経て偏光ビームスプリ
ッタ6に照射される。偏光ビームスプリッタ6に入射さ
れた光束は、偏光ビームスプリッタ6内部に設けられた
反射板7で入射光のうちP成分偏光(又はS成分偏光)
を透過し、S成分偏光(又はP成分偏光)を反射し、反
射型液晶装置8の表示面に照射される。反射型液晶装置
8に入射したS成分偏光は、RGBの各原色映像信号の
画素信号に応じて各画素部分毎に偏光面の回転した偏
光、つまりRGB入射光の偏光状態を変換した偏光を入
射方向に出射する。
【0007】
【0005】反射型液晶装置8から出射された光のう
ち、偏光状態が偏光されたP成分偏光(又はS成分偏
光)は、偏光ビームスプリッタ6の反射板7を透過し、
偏光されない光は、反射板7で反射され光源方向に放出
される。偏光ビームスプリッタ6の反射板7を透過した
P成分偏光は、投写レンズ9で拡大され、スクリーン1
0上に拡大投写される。
【0008】ここで用いられる偏光ビームスプリッタ6
の内部には、ガラス部材で構成される反射板7が設けら
れ、反射型液晶装置8の入射面を垂直に結ぶ光軸上に投
写レンズ9を配置し、反射ミラー4によって反射された
白色光源の光束に対して90度になるように、反射板7
が各光軸に対して45度になるように設ける。
【0009】
【0006】即ち、この様な構成を取ることで、光源か
ら出射された光束は、偏光ビームスプリッタ6の反射板
7の反射面上に均一に照射されるので、偏光ビームスプ
リッタ6による分割作用と、反射型液晶装置8による偏
光作用によって、画素の或る部分は透過し、或る部分は
反射(遮断)することで画像を構成し、これを投写レン
ズで拡大投写してコントラストの良い大型画面の画像が
得られる。
【0010】
【0007】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、イン
テグレータ照明系を用いることで光源からの白色光が完
全な平行光とすることができれば、偏光ビームスプリッ
タの反射板を各光軸に対して45度に設ければ、効率の
良い偏光ビームスプリッタとなる。しかし、実際は完全
な平行光を得ることが困難である。このため、反射板の
反射面上の場所によって、光源からの光束の入射角が異
なり、波長に対する分光特性や消光比(本来通過すべき
S(P)波成分の偏向が反射されたり、本来反射すべき
P(S)波成分の偏向が通過されてしまうこと)の劣化
要因となり、コントラスト低下や色むらが生じる。
【0012】
【0008】また、光学系の光路の問題以外に、光学機
器部材の熱の影響による屈折率等の特性劣化があり、こ
の特性劣化に対応した表面膜(例えば反射板の表面膜)
処理の改良が難しく大幅なコストアップにつながる。
【0013】本発明は上述した課題に着目してなされた
もので、コントラスト低下や色むらの原因となる分光特
性や消光比を改善した偏光ビームスプリッタを提供する
と共に、熱による影響を抑え、且つ反射板の複屈折を改
善した偏向ビームスプリッタを用いた投射型画像表示装
置を提供することにある。
【0014】
【0009】
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するため、請求項1の投射型画像表示装置は、発光
体に反射ミラーを備えてなる光源と、光源よりの光より
の入射光を少なくとも2方向に分割する偏光ビームスプ
リッタと、偏光ビームスプリッタにより分割された光が
入射され映像信号の画素信号に応じ各画素部分ごとに入
射光の偏光状態を変換した偏光を入射方向に出射する反
射型液晶装置と、反射型液晶装置より出射された画像を
拡大投写する投写レンズとを備えた投写型画像表示装置
であって、偏光ビームスプリッタは、その入射角が光軸
に対して(48−0.5)度〜(48+1)度に設定さ
れていることを特徴とする。
【0016】
【0010】また、請求項2の投射型画像表示装置は、
発光体に反射ミラーを備えてなる光源と、光源よりの光
をRGB各色の色光に分光する分光手段と、分光手段よ
りのRGBの各色光を少なくとも2方向に分割する偏光
ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタにより分割
されたRGBの各色がそれぞれ入射されRGB各原色映
像信号の画素信号に応じて各画素部分ごとにRGB入射
光の偏光状態を変換した偏光を入射方向に出射する反射
型液晶装置と、それぞれの反射型液晶装置より出射され
たRGBの各画像を合成する合成手段と、合成手段より
出射された画像を拡大投写する投写レンズとを備えた投
射型画像表示装置であって、偏光ビームスプリッタは、
その入射角度が光軸に対して(48−0.5)度〜(4
8+1)度に設定されていることを特徴とする。
【0017】
【0011】また、請求項3の投射型画像表示装置は、
請求項1および2に記載の投射型画像表示装置におい
て、偏光ビームスプリッタは、光学ケース内に液体を充
填させた液浸光学装置であって、液体を撹拌させる手段
を備え、撹拌手段により液体が光学ケース内で対流する
ようにした液浸光学装置を備えたことを特徴とする。
【0018】
【0012】また、請求項4の投射型画像表示装置は、
請求項3に記載の投射型画像表示装置において、偏光ビ
ームスプリッタは、該反射板が石英硝子とその表面に積
層された多層膜で構成されていることを特徴とする。
【0019】
【0013】また、請求項5の投射型画像表示装置は、
請求項3に記載の投射型画像表示装置において、偏光ビ
ームスプリッタは、光学ケース内に液体を充填させた液
浸光学装置であって、液体はグリセリンとエチレングリ
コールの混合液である液浸光学装置を備えたことを特徴
とする。
【0020】
【0014】
【0021】
【作用】本発明は、反射ミラーを備えた光源からの入射
光を2方向に分割する偏光ビームスプリッタにおいて、
光源からの入射光の入射角が光軸に対して(48−0.
5)度〜(48+1)度になるように設定したことによ
り、可視光(400〜700nm)全域に渡って分光特
性や消光比が改善される。
【0022】
【0015】
【0023】
【実施例】図1は、本発明の実施例による投射型画像表
示装置のブロック図である。図1を用いて本発明の実施
例を説明するに当たり、従来例と同一部分には同一の符
号を付してある。また、図1は、白色光源を赤、緑、青
の3原色に対応した光学系で構成しているので、各色光
に対応した光学系を明確にするため、図中赤色光を2点
鎖線で、緑色光を実線で、また青色光を点線で表示して
ある。
【0024】図1において、光源ランプ1は、メタルハ
ライドランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプなど点
に近い白色光源であり、放射された光はリフレクタ2で
反射され、ほぼ平行光の光束として出射される。この光
束は、複数の球面レンズがマトリックス状に配置された
レンズ板である第1のインテグレータ3を透過し、反射
ミラー4で反射され、第2のインテグレータ5を透過
し、分光手段としてのダイクロイックミラー11aに照
射される。
【0025】
【0016】このダイクロイックミラー11aは、3原
色のうち青色光(B)だけを透過して、緑色光(G)及
び赤色光(R)を反射する特性を有するので、ダイクロ
イックミラー11aで反射した緑色光及び赤色光は、新
たに設けられたダイクロイックミラー11bに入射され
る。このダイクロイックミラー11bは、赤色光を透過
し、緑色光を反射させる特性を有するので、ダイクロイ
ックミラー11bを透過した赤色光は、赤色光用の偏光
ビームスプリッタ6aに入射する。また、ダイクロイッ
クミラー11bで反射した緑色光は、緑色光用の偏光ビ
ームスプリッタ6bに入射する。一方、ダイクロイック
ミラー11aを透過した青色光は、反射ミラー12で反
射され、青色光用の偏光ビームスプリッタ6cに入射す
る。
【0026】
【0017】赤、緑、青の3原色は、各色光用に設けら
れた偏光ビームスプリッタ6a、6b、6cによって反
射するS偏光成分と、透過するP偏光成分とに分離さ
れ、S偏光成分は反射型液晶装置8に入射する。反射型
液晶装置8は、液晶の複屈折性を利用するもので、各画
素に光を反射させる図示せぬ反射電極を有している。液
晶層に電圧が印加されると複屈折性を生じ、所定の偏光
方向の直線偏光が入射すると楕円偏光となる。S偏光成
分は反射型液晶装置8により、一部がP偏光成分に変換
されて再び各偏光ビームスプリッタ6a、6b、6cに
入射する。反射光に含まれるP偏光成分は各偏光ビーム
スプリッタ6a、6b、6cを透過して合成手段として
のクロスプリズム13に入射し、S偏光成分は反射して
光源1の方に進む。
【0027】
【0018】各偏光ビームスプリッタ6a、6b、6c
を透過したP偏光成分の3原色はクロスプリズム13で
合成され、合成光となって投写レンズ9に入射する。こ
のようにして、反射型液晶装置8によって複屈折性の変
化として形成された光学像は投写レンズ9によりスクリ
ーン10上に拡大投写される。
【0028】では、ここで本発明に用いられる実施例に
用いられる各光学部材に対して個々に説明する。
【0029】
【0019】(1)偏光ビームスプリッタの入射角 本発明による実施例では、偏光ビームスプリッタの反射
板に入射する入射角を光軸に対し(48−0.5)度〜
(48+1)度に設定している。
【0030】図2及び図3は、偏光ビームスプリッタの
反射板に入射する光の入射角を光軸に対して、0°、+
8°、−8°に変化させた場合の、P偏光透過率特性と
S偏光透過率率特性の関係を求め、グラフ化して表示し
たものである。図2は、従来例と同様に入射角を45度
を中心に±8度変化させた時の事例であり、縦軸は割合
(%)を、横軸は波長(nm)で示している。また、図
3は入射角を48度を中心に±8度変化させた時の事例
であり、縦軸は割合(%)を、横軸は波長(nm)で示
している。
【0031】
【0020】図2において、グラフの上部に分布する3
種の曲線は、反射板に対するP偏光の透過率特性を示し
ている。即ち、透過すべき光が透過するか否かを示し、
上部に位置するほど良く、曲線が平坦であるほど可視光
全体に渡り一定の透過率を有することを示している。ま
た、グラフの下部に分布する3種の曲線は、反射板に対
するS偏光透過率特性を示している。即ち、反射すべき
光が透過してしまう割合を示し、下部に位置するほど良
く、曲線が平坦であるほど、可視光全体に渡り一定の反
射率(S偏光)を有することを示している。また、3種
の曲線のうち、実線で示した曲線は設定した入射角(4
5度)に対して0度の時の特性であり、点線は−8度の
時の特性であり、2点鎖線は−8度の時の特性である。
【0032】
【0021】図2に示すように、波長の短い光に対して
は、P偏光透過率特性もS偏光透過率特性も全体的に特
性が悪く、特に設定した45度に対して−8度の時、即
ち37度で入射した光に対してはP偏光透過率特性に著
しい劣化が見られる。
【0033】また、図3は、上述した2図と同様に構成
したグラフであり、図2のグラフと比較して、P偏光透
過率特性及びS偏光透過率特性が共に優れていることが
視認できる。
【0034】上述したように、本発明による実施例で
は、実験により求められた結果から偏光ビームスプリッ
タの反射板に入射する光の入射角を光軸に対して(48
−0.5)度〜(48+1)度に設定することにより、
可視光(400〜700nm)全域に渡り優れた透過率
特性及び反射率特性を得ることが可能である。
【0035】
【0022】(2)液浸偏光ビームスプリッタ また、本発明の実施例に用いられる偏光ビームスプリッ
タ6は、図4(a)に示すように液体20が充填され、
液体20を撹拌するためのプロペラ装置21及び駆動装
置22を有する液侵偏光ビームスプリッタである。投射
型画像表示装置を大画面化し、しかも高輝度のとするた
めには、光源からの強烈な光が、各光学機器を温めてし
まう。即ち、偏光ビームスプリッタ6やクロスプリズム
13に用いられる反射板や光学ケ−スは、光学的或いは
熱的ストレスを受けやすく、コントラス低下や画像の色
均一性の劣化を招くことがある。図5は光学器機に充填
されている液体の種類とその屈折率を示した図である。
図5に示すように液体は昇温されると屈折率が次第に低
下していく特性を示している。
【0036】
【0023】即ち、光源の熱によって偏光ビ−ムスプリ
ッタ6やクロスプリズム13内部の中央付近とガラス等
他の物質と接触している部分とでは温度上昇に時間的な
差が生じる。このため、偏光ビ−ムスプリッタ6やクロ
スプリズム13が温められる過程で、充填されている液
体は、中央付近の液体が早く温められ、これに反してガ
ラス付近の温度はゆっくり温められるので、偏光ビ−ム
スプリッタ6やクロスプリズム13の液体は温度むらが
発生する。この結果、温度むらに対応した屈折率の不均
一化が発生する。そこで、これを解決するために、偏光
ビ−ムスプリッタ6やクロスプリズム13の内部に撹拌
用プロペラ装置21を備え、内部の液体を撹拌するよう
にしてある。即ち、図4(a)に示すように、反射板7
は光学ケ−ス23の内部側面部に液体の対流を可能とす
る間隙を設けた状態で固着されている。
【0037】
【0024】また、光学ケ−ス23の一方の内部側面に
設けられた撹拌用プロペラ装置21を取付けた状態で完
全に密閉された構造となり、駆動装置22によって内部
に充填された液体を常に撹拌するようにしている。
【0038】偏光ビ−ムスプリッタ6やクロスプリズム
13の内部に充填する液体は、反射板の表面膜の物質に
よって大きく影響されるので、この影響を受けないよう
にするため、グリセリンとエチレングリコ−ルの混合液
からなる液体とし、且つ屈折率がn=1.4585とな
る混合液を充填している。
【0039】
【0025】(3)反射板の蒸着膜 また、図2(b)に示すように、反射板7は屈折率がn
=1.4585の石英硝子を用い、反射板7の表面には
30層以下(例えば27層)の多層膜24で構成する。
この多層膜24は蒸着により形成された蒸着膜物質であ
り、屈折率は例えば、n=1.38、1.46、1.7
1、1.80、1.92、2.02であり、その物質は
例えば、MgF2(n=1.38)、SI02(n=
1.46)、(M2 OM6 MJM1)(n=1.7
1)、(OM8 Y203)(n=1.80)、(EU
203 ZR02)(n=1.92)、(OA500
Ta205 Hf02)(n=2.02)の6種類から
成り、この内任意の4種類の物質で構成している。
【0040】
【0026】尚、本発明の実施例を説明するに当たり、
偏光ビームスプリッタを2個とクロスプリズムによる投
射型画像表示装置として説明したが、光学系の光路の構
成に限定されるものではなく、特公平5−82793号
公報や特願平7−41358号に記載されている構成の
偏光ビームスプリッタに適用しても同様の効果が得られ
る。
【0041】また、カラー用の投射型画像表示装置とし
て説明したが、白黒映像信号を表示しても同様の効果を
得ることができる。
【0042】また、白色光源からの平行光を得る方法と
してインテグレータ照明系による方式を用いて説明した
が、インテグレータを用いない方法においても同様の効
果を得ることができる。
【0043】
【0027】
【0044】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、偏光ビ
ームスプリッタの入射角度を(48−0.5)度〜(4
8+1)度に設定することで、実際の光が48±8度の
入射角で入射された場合においても可視光全域(400
〜700nm)に対して満足する特性を得ることができ
る。また、偏光ビ−ムスプリッタ−に液体を充填する
と、その特性、性能は反射板の膜物質や硝材(液体)の
屈折率と膜面への入射角度によって決定するため、可視
光線全域において入射角度が膜特性によって強い影響を
受けるが、入射角度を(48−0.5)度〜(48+
1)度に設定すると共に、液体の屈折率を低下させるこ
とにより入射角度の膜特性による影響を少なくすること
ができる。これは、膜物質の材料選択肢が大きくなるこ
とによる性能の向上につながり、従来では所望の性能を
得るために膜総数が40〜50層必要であったが、これ
を30層以下(例えば27層)に抑える事が可能とな
り、ローコスト化が図れる。また、液体を低屈折率化す
ることにより液体単体での分光特性を短波長域まで平坦
にする事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投射型画像表示装置のブ
ロック図。
【図2】偏光ビームスプリッタの反射板に入射する光の
入射角を光軸に対して、45±8°に変化させた場合
の、反射率特性と透過率特性の関係を示すグラフ。
【図3】偏光ビームスプリッタの反射板に入射する光の
入射角を光軸に対して、48±8°に変化させた場合
の、反射率特性と透過率特性の関係を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例による投射型画像表示装置に用
いられる液侵偏光ビームスプリッタの構造図。
【図5】液体の種類に対する温度と屈折率の関係を示す
図。
【図6】従来例における投射型画像表示装置のブロック
図。
【符号の説明】
1・・・光源ランプ 2・・・リフレクタ 3・・・第1のインテグレータ 4、12・・・反射ミラー 5・・・第2のインテグレータ 6a、6b、6c・・・偏光ビームスプリッタ 7・・・反射板 8a、8b、8c・・・反射型液晶装置 9・・・投写レンズ 10・・スクリーン 11a、11b・・ダイクロイックミラー11 13・・クロスプリズム 20・・液体 21・・プロペラ装置 22・・駆動装置 23・・光学ケ−ス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投射型画像表示装置に
用いられる偏向ビームスプリッタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビの大型化に伴い、従来の直視型の
画像表示装置よりも容易に大型化に対応できることによ
り投写型画像表示装置の需要が高まっている。特に10
0インチ以上の画面を必要とする業務用分野では、その
需要の伸びが従来のイベント、監視用途だけでなくコン
ピュータと接続してプレゼンテーション用途などにおい
てもその需要は着実に拡大している。このため、画面の
大型化はもとより、高精細度の画質が要求されるに至
り、投写型画像表示装置に用いられる各光学系部材に対
するコントラスト等の特性改善、発熱への対応または光
学系の光路に対する改善等種々提案されている。
【0003】光学系の光路に関するものとして、インテ
グレータ照明系と呼ばれる方法がある。これは光源から
の平行光線を照明対象、例えば液晶表示装置の表面に均
一に照射する方法であり、複数の矩形形状のレンズで構
成された第1のインテグレータに入射した光束は、第1
のインテグレータの各矩形レンズを介して第2のインテ
グレータ内の対応する矩形レンズの中心に光源の像を形
成する。そして、第2のインテグレータの像を照明対
象、即ち液晶表示装置上に重畳結像される。従って、照
明対象には第1のインテグレータの矩形レンズと相似な
矩形形状で照射されることになり、光源からの平行光線
を液晶表示装置に照射することができるというものであ
る。ここでインテグレータ照明系で構成した投写型画像
表示装置について図6を用いて説明する。尚、説明を簡
略するため、3原色の内、単色光の光学系だけで構成し
てある。
【0004】図6に示すように、光源ランプ1は、メタ
ルハライドランプなど点に近い白色光源であり、放射さ
れた光はリフレクタ2で反射され、ほぼ平行光の光束で
出射される。リフレクタ2によって反射された光束は、
第1のインテグレータ3に入射し、反射ミラー4で反射
され、第2のインテグレータ5を経て偏光ビームスプリ
ッタ6に照射される。偏光ビームスプリッタ6に入射さ
れた光束は、偏光ビームスプリッタ6内部に設けられた
反射板7で入射光のうちP成分偏光(又はS成分偏光)
を透過し、S成分偏光(又はP成分偏光)を反射し、反
射型液晶装置8の表示面に照射される。反射型液晶装置
8に入射したS成分偏光は、RGBの各原色映像信号の
画素信号に応じて各画素部分毎に偏光面の回転した偏
光、つまりRGB入射光の偏光状態を変換した偏光を入
射方向に出射する。
【0005】反射型液晶装置8から出射された光のう
ち、偏光状態が偏光されたP成分偏光(又はS成分偏
光)は、偏光ビームスプリッタ6の反射板7を透過し、
偏光されない光は、反射板7で反射され光源方向に放出
される。偏光ビームスプリッタ6の反射板7を透過した
P成分偏光は、投写レンズ9で拡大され、スクリーン1
0上に拡大投写される。ここで用いられる偏光ビームス
プリッタ6の内部には、ガラス部材で構成される反射板
7が設けられ、反射型液晶装置8の入射面を垂直に結ぶ
光軸上に投写レンズ9を配置し、反射ミラー4によって
反射された白色光源の光束に対して90度になるよう
に、反射板7が各光軸に対して45度になるように設け
る。
【0006】即ち、この様な構成を取ることで、光源か
ら出射された光束は、偏光ビームスプリッタ6の反射板
7の反射面上に均一に照射されるので、偏光ビームスプ
リッタ6による分割作用と、反射型液晶装置8による偏
光作用によって、画素の或る部分は透過し、或る部分は
反射(遮断)することで画像を構成し、これを投写レン
ズで拡大投写してコントラストの良い大型画面の画像が
得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、イン
テグレータ照明系を用いることで光源からの白色光が完
全な平行光とすることができれば、偏光ビームスプリッ
タの反射板を各光軸に対して45度に設ければ、効率の
良い偏光ビームスプリッタとなる。しかし、実際は完全
な平行光を得ることが困難である。このため、反射板の
反射面上の場所によって、光源からの光束の入射角が異
なり、波長に対する分光特性や消光比(本来通過すべき
S(P)波成分の偏向が反射されたり、本来反射すべき
P(S)波成分の偏向が通過されてしまうこと)の劣化
要因となり、コントラスト低下や色むらが生じる。
【0008】また、光学系の光路の問題以外に、光学機
器部材の熱の影響による屈折率等の特性劣化があり、こ
の特性劣化に対応した表面膜(例えば反射板の表面膜)
処理の改良が難しく大幅なコストアップにつながる。本
発明は上述した課題に着目してなされたもので、コント
ラスト低下や色むらの原因となる分光特性や消光比を改
善した偏光ビームスプリッタを提供すると共に、熱によ
る影響を抑え、且つ反射板の複屈折を改善した偏向ビー
ムスプリッタを用いた投射型画像表示装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するため、請求項1の投射型画像表示装置は、発光
体に反射ミラーを備えてなる光源と、光源よりの光より
の入射光を少なくとも2方向に分割する偏光ビームスプ
リッタと、偏光ビームスプリッタにより分割された光が
入射され映像信号の画素信号に応じ各画素部分ごとに入
射光の偏光状態を変換した偏光を入射方向に出射する反
射型液晶装置と、反射型液晶装置より出射された画像を
拡大投写する投写レンズとを備えた投写型画像表示装置
であって、偏光ビームスプリッタは、その入射角が光軸
に対して(48−0.5)度〜(48+1)度に設定さ
れていることを特徴とする。
【0010】また、請求項2の投射型画像表示装置は、
発光体に反射ミラーを備えてなる光源と、光源よりの光
をRGB各色の色光に分光する分光手段と、分光手段よ
りのRGBの各色光を少なくとも2方向に分割する偏光
ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタにより分割
されたRGBの各色がそれぞれ入射されRGB各原色映
像信号の画素信号に応じて各画素部分ごとにRGB入射
光の偏光状態を変換した偏光を入射方向に出射する反射
型液晶装置と、それぞれの反射型液晶装置より出射され
たRGBの各画像を合成する合成手段と、合成手段より
出射された画像を拡大投写する投写レンズとを備えた投
射型画像表示装置であって、偏光ビームスプリッタは、
その入射角度が光軸に対して(48−0.5)度〜(4
8+1)度に設定されていることを特徴とする。
【0011】また、請求項3の投射型画像表示装置は、
請求項1および2に記載の投射型画像表示装置におい
て、偏光ビームスプリッタは、光学ケース内に液体を充
填させた液浸光学装置であって、液体を撹拌させる手段
を備え、撹拌手段により液体が光学ケース内で対流する
ようにした液浸光学装置を備えたことを特徴とする。
【0012】また、請求項4の投射型画像表示装置は、
請求項3に記載の投射型画像表示装置において、偏光ビ
ームスプリッタは、該反射板が石英硝子とその表面に積
層された多層膜で構成されていることを特徴とする。
【0013】また、請求項5の投射型画像表示装置は、
請求項3に記載の投射型画像表示装置において、偏光ビ
ームスプリッタは、光学ケース内に液体を充填させた液
浸光学装置であって、液体はグリセリンとエチレングリ
コールの混合液である液浸光学装置を備えたことを特徴
とする。
【0014】
【作用】本発明は、反射ミラーを備えた光源からの入射
光を2方向に分割する偏光ビームスプリッタにおいて、
光源からの入射光の入射角が光軸に対して(48−0.
5)度〜(48+1)度になるように設定したことによ
り、可視光(400〜700nm)全域に渡って分光特
性や消光比が改善される。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の実施例による投射型画像表
示装置のブロック図である。図1を用いて本発明の実施
例を説明するに当たり、従来例と同一部分には同一の符
号を付してある。また、図1は、白色光源を赤、緑、青
の3原色に対応した光学系で構成しているので、各色光
に対応した光学系を明確にするため、図中赤色光を2点
鎖線で、緑色光を実線で、また青色光を点線で表示して
ある。図1において、光源ランプ1は、メタルハライド
ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプなど点に近い
白色光源であり、放射された光はリフレクタ2で反射さ
れ、ほぼ平行光の光束として出射される。この光束は、
複数の球面レンズがマトリックス状に配置されたレンズ
板である第1のインテグレータ3を透過し、反射ミラー
4で反射され、第2のインテグレータ5を透過し、分光
手段としてのダイクロイックミラー11aに照射され
る。
【0016】このダイクロイックミラー11aは、3原
色のうち青色光(B)だけを透過して、緑色光(G)及
び赤色光(R)を反射する特性を有するので、ダイクロ
イックミラー11aで反射した緑色光及び赤色光は、新
たに設けられたダイクロイックミラー11bに入射され
る。このダイクロイックミラー11bは、赤色光を透過
し、緑色光を反射させる特性を有するので、ダイクロイ
ックミラー11bを透過した赤色光は、赤色光用の偏光
ビームスプリッタ6aに入射する。また、ダイクロイッ
クミラー11bで反射した緑色光は、緑色光用の偏光ビ
ームスプリッタ6bに入射する。一方、ダイクロイック
ミラー11aを透過した青色光は、反射ミラー12で反
射され、青色光用の偏光ビームスプリッタ6cに入射す
る。
【0017】赤、緑、青の3原色は、各色光用に設けら
れた偏光ビームスプリッタ6a、6b、6cによって反
射するS偏光成分と、透過するP偏光成分とに分離さ
れ、S偏光成分は反射型液晶装置8に入射する。反射型
液晶装置8は、液晶の複屈折性を利用するもので、各画
素に光を反射させる図示せぬ反射電極を有している。液
晶層に電圧が印加されると複屈折性を生じ、所定の偏光
方向の直線偏光が入射すると楕円偏光となる。S偏光成
分は反射型液晶装置8により、一部がP偏光成分に変換
されて再び各偏光ビームスプリッタ6a、6b、6cに
入射する。反射光に含まれるP偏光成分は各偏光ビーム
スプリッタ6a、6b、6cを透過して合成手段として
のクロスプリズム13に入射し、S偏光成分は反射して
光源1の方に進む。
【0018】各偏光ビームスプリッタ6a、6b、6c
を透過したP偏光成分の3原色はクロスプリズム13で
合成され、合成光となって投写レンズ9に入射する。こ
のようにして、反射型液晶装置8によって複屈折性の変
化として形成された光学像は投写レンズ9によりスクリ
ーン10上に拡大投写される。では、ここで本発明に用
いられる実施例に用いられる各光学部材に対して個々に
説明する。
【0019】(1)偏光ビームスプリッタの入射角 本発明による実施例では、偏光ビームスプリッタの反射
板に入射する入射角を光軸に対し(48−0.5)度〜
(48+1)度に設定している。図2及び図3は、偏光
ビームスプリッタの反射板に入射する光の入射角を光軸
に対して、0゜、+8゜、−8゜に変化させた場合の、
P偏光透過率特性とS偏光透過率率特性の関係を求め、
グラフ化して表示したものである。図2は、従来例と同
様に入射角を45度を中心に±8度変化させた時の事例
であり、縦軸は割合(%)を、横軸は波長(nm)で示
している。また、図3は入射角を48度を中心に±8度
変化させた時の事例であり、縦軸は割合(%)を、横軸
は波長(nm)で示している。
【0020】図2において、グラフの上部に分布する3
種の曲線は、反射板に対するP偏光の透過率特性を示し
ている。即ち、透過すべき光が透過するか否かを示し、
上部に位置するほど良く、曲線が平坦であるほど可視光
全体に渡り一定の透過率を有することを示している。ま
た、グラフの下部に分布する3種の曲線は、反射板に対
するS偏光透過率特性を示している。即ち、反射すべき
光が透過してしまう割合を示し、下部に位置するほど良
く、曲線が平坦であるほど、可視光全体に渡り一定の反
射率(S偏光)を有することを示している。また、3種
の曲線のうち、実線で示した曲線は設定した入射角(4
5度)に対して0度の時の特性であり、点線は−8度の
時の特性であり、2点鎖線は−8度の時の特性である。
【0021】図2に示すように、波長の短い光に対して
は、P偏光透過率特性もS偏光透過率特性も全体的に特
性が悪く、特に設定した45度に対して−8度の時、即
ち37度で入射した光に対してはP偏光透過率特性に著
しい劣化が見られる。また、図3は、上述した2図と同
様に構成したグラフであり、図2のグラフと比較して、
P偏光透過率特性及びS偏光透過率特性が共に優れてい
ることが視認できる。上述したように、本発明による実
施例では、実験により求められた結果から偏光ビームス
プリッタの反射板に入射する光の入射角を光軸に対して
(48−0.5)度〜(48+1)度に設定することに
より、可視光(400〜700nm)全域に渡り優れた
透過率特性及び反射率特性を得ることが可能である。
【0022】(2)液浸偏光ビームスプリッタ また、本発明の実施例に用いられる偏光ビームスプリッ
タ6は、図4(a)に示すように液体20が充填され、
液体20を撹拌するためのプロペラ装置21及び駆動装
置22を有する液侵偏光ビームスプリッタである。投射
型画像表示装置を大画面化し、しかも高輝度のとするた
めには、光源からの強烈な光が、各光学機器を温めてし
まう。即ち、偏光ビームスプリッタ6やクロスプリズム
13に用いられる反射板や光学ケースは、光学的或いは
熱的ストレスを受けやすく、コントラス低下や画像の色
均一性の劣化を招くことがある。図5は光学器機に充填
されている液体の種類とその屈折率を示した図である。
図5に示すように液体は昇温されると屈折率が次第に低
下していく特性を示している。
【0023】即ち、光源の熱によって偏光ビームスプリ
ッタ6やクロスプリズム13内部の中央付近とガラス等
他の物質と接触している部分とでは温度上昇に時間的な
差が生じる。このため、偏光ビームスプリッタ6やクロ
スプリズム13が温められる過程で、充填されている液
体は、中央付近の液体が早く温められ、これに反してガ
ラス付近の温度はゆっくり温められるので、偏光ビーム
スプリッタ6やクロスプリズム13の液体は温度むらが
発生する。この結果、温度むらに対応した屈折率の不均
一化が発生する。そこで、これを解決するために、偏光
ビームスプリッタ6やクロスプリズム13の内部に撹拌
用プロペラ装置21を備え、内部の液体を撹拌するよう
にしてある。即ち、図4(a)に示すように、反射板7
は光学ケース23の内部側面部に液体の対流を可能とす
る間隙を設けた状態で固着されている。
【0024】また、光学ケース23の一方の内部側面に
設けられた撹拌用プロペラ装置21を取付けた状態で完
全に密閉された構造となり、駆動装置22によって内部
に充填された液体を常に撹拌するようにしている。偏光
ビームスプリッタ6やクロスプリズム13の内部に充填
する液体は、反射板の表面膜の物質によって大きく影響
されるので、この影響を受けないようにするため、グリ
セリンとエチレングリコールの混合液からなる液体と
し、且つ屈折率がn=1.4585となる混合液を充填
している。
【0025】(3)反射板の蒸着膜 また、図2(b)に示すように、反射板7は屈折率がn
=1.4585の石英硝子を用い、反射板7の表面には
30層以下(例えば27層)の多層膜24で構成する。
この多層膜24は蒸着により形成された蒸着膜物質であ
り、屈折率は例えば、n=1.38、1.46、1.7
1、1.80、1.92、2.02であり、その物質は
例えば、MgF2(n=1.38)、SI02(n=
1.46)、(M2 OM6 MJM1)(n=1.7
1)、(OM8 Y203)(n=1.80)、(EU
203 ZR02)(n=1.92)、(OA500
Ta205 Hf02)(n=2.02)の6種類から
成り、この内任意の4種類の物質で構成している。
【0026】尚、本発明の実施例を説明するに当たり、
偏光ビームスプリッタを2個とクロスプリズムによる投
射型画像表示装置として説明したが、光学系の光路の構
成に限定されるものではなく、特公平5−82793号
公報や特願平7−41358号に記載されている構成の
偏光ビームスプリッタに適用しても同様の効果が得られ
る。また、カラー用の投射型画像表示装置として説明し
たが、白黒映像信号を表示しても同様の効果を得ること
ができる。また、白色光源からの平行光を得る方法とし
てインテグレータ照明系による方式を用いて説明した
が、インテグレータを用いない方法においても同様の効
果を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、偏光ビ
ームスプリッタの入射角度を(48−0.5)度〜(4
8+1)度に設定することで、実際の光が48±8度の
入射角で入射された場合においても可視光全域(400
〜700nm)に対して満足する特性を得ることができ
る。また、偏光ビームスプリッターに液体を充填する
と、その特性、性能は反射板の膜物質や硝材(液体)の
屈折率と膜面への入射角度によって決定するため、可視
光線全域において入射角度が膜特性によって強い影響を
受けるが、入射角度を(48−0.5)度〜(48+
1)度に設定すると共に、液体の屈折率を低下させるこ
とにより入射角度の膜特性による影響を少なくすること
ができる。これは、膜物質の材料選択肢が大きくなるこ
とによる性能の向上につながり、従来では所望の性能を
得るために膜総数が40〜50層必要であったが、これ
を30層以下(例えば27層)に抑える事が可能とな
り、ローコスト化が図れる。また、液体を低屈折率化す
ることにより液体単体での分光特性を短波長域まで平坦
にする事ができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光体に反射ミラーを備えてなる光源
    と、 前記光源よりの光よりの入射光を少なくとも2方向に分
    割する偏光ビームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタにより分割された光が入射さ
    れ映像信号の画素信号に応じて各画素部分ごとに入射光
    の偏光状態を変換した偏光を入射方向に出射する反射型
    液晶装置と、 前記反射型液晶装置より出射された画像を拡大投写する
    投写レンズとを備えた投写型画像表示装置であって、 前記偏光ビームスプリッタは、その入射角が光軸に対し
    て(48−0.5)度〜(48+1)度に設定されてい
    ることを特徴とする投射型画像表示装置。
  2. 【請求項2】 発光体に反射ミラーを備えてなる光源
    と、 前記光源よりの光をRGB各色の色光に分光する分光手
    段と、 前記分光手段よりのRGBの各色光を少なくとも2方向
    に分割する偏光ビームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタにより分割されたRGBの各
    色がそれぞれ入射されRGB各原色映像信号の画素信号
    に応じて各画素部分ごとにRGB入射光の偏光状態を変
    換した偏光を入射方向に出射する反射型液晶装置と、 前記それぞれの反射型液晶装置より出射されたRGBの
    各画像を合成する合成手段と、 前記合成手段より出射された画像を拡大投写する投写レ
    ンズとを備えた投射型画像表示装置であって、 前記偏光ビームスプリッタは、その入射角度が光軸に対
    して(48−0.5)〜度(48+1)度に設定されて
    いることを特徴とする投射型画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記偏光ビームスプリッタは、光学ケー
    ス内に液体を充填させた液浸光学装置であって、 前記液体を撹拌させる手段を備え、前記撹拌手段により
    前記液体が光学ケース内で対流するようにした液浸光学
    装置を備えたことを特徴とする請求項1および2に記載
    の投射型画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記偏光ビームスプリッタは、該反射板
    が石英硝子とその表面に積層された多層膜で構成されて
    いることを特徴とする請求項3に記載の投射型画像表示
    装置。
  5. 【請求項5】 前記偏光ビームスプリッタは、光学ケー
    ス内に液体を充填させた液浸光学装置であって、 前記液体はグリセリンとエチレングリコールの混合液で
    ある液浸光学装置を備えたことを特徴とする請求項3に
    記載の投射型画像表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999054874A1 (fr) * 1998-04-15 1999-10-28 Sony Corporation Dispositif de lecture optique et dispositif d'enregistrement et/ou de reproduction de disques optiques

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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