JPH09235990A - 既設管路の更新装置 - Google Patents

既設管路の更新装置

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JPH09235990A
JPH09235990A JP8068906A JP6890696A JPH09235990A JP H09235990 A JPH09235990 A JP H09235990A JP 8068906 A JP8068906 A JP 8068906A JP 6890696 A JP6890696 A JP 6890696A JP H09235990 A JPH09235990 A JP H09235990A
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JP
Japan
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rotor
axis
shield body
cutter
shield
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JP8068906A
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English (en)
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Toshio Akesaka
登始夫 明坂
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Iseki Poly Tech Inc
Original Assignee
Iseki Poly Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性を有する管により形成された既設管路
を効率よく更新することができるようにすることにあ
る。 【解決手段】 既設管路の更新装置は、筒状のシールド
本体の前において偏心運動をする少なくとも1つのロー
タと、既設管を破壊すべくシールド本体に連結された破
壊手段とを含む。ロータは、外径が先端ほど小さくなる
ほぼ円錐形の外表面を有する。破壊手段は、ロータの周
りに間隔をおいて配置された長尺の複数のカッタであっ
てシールド本体からロータの先端部に向けてシールド本
体の軸線に対して交差する方向へ伸びるカッタを備え
る。各カッタは、該カッタの長手方向へ伸びかつロータ
の半径方向外方へ向く刃を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水道、上水道、電力
線用管路等の既設管路を開削工法によることなく更新す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設されている既設管路を開削工
法によることなく更新する装置の1つとして、既設管と
その周りの土砂とを掘削機により掘削し、その掘削跡に
新設管を設置するものがある(たとえば、特公平4−6
5958号公報)。この更新装置は、既設管がヒューム
管のようなコンクリート管の場合に多くの利点をもたら
す。
【0003】しかし、既設管を掘削機による掘削する装
置では、塩化ビニル製の管すなわち塩化ビニル管のよう
に可撓性を有する既設管の掘削が難しく、作業能率が低
下する。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、可撓性を有
する管により形成された既設管路を効率よく更新するこ
とができるようにすることにある。
【0005】
【解決手段、作用、効果】本発明の既設管路の更新装置
は、筒状のシールド本体と、該シールド本体の前に配置
された少なくとも1つのロータと、該ロータを回転可能
に支持しかつ前記シールド本体の軸線に関して変位運動
をさせる駆動手段と、既設管を破壊すべく前記シールド
本体に連結された破壊手段とを含む。前記ロータは、外
径が先端ほど小さくなるほぼ円錐形の外表面と、前記シ
ールド本体の軸線に対して偏心または交差する回転軸線
とを有する。
【0006】前記破壊手段は、前記ロータの周りに間隔
をおいて配置された長尺の複数のカッタであって前記シ
ールド本体から前記ロータの先端部に向けて前記シール
ド本体の軸線に対して交差する方向へ伸びるカッタを備
える。各カッタは、該カッタの長手方向へ伸びかつ前記
ロータの半径方向外方へ向く刃を有する。
【0007】更新装置は、ロータが駆動手段により回転
されつつ元押し装置等により前進される。ロータは、駆
動手段の回転力により、シールド本体の軸線の周りの旋
回運動(公転運動)をする。このとき、ロータは、その
外周面を既設管または地盤に当接させつつ旋回運動をす
るから、シールド本体の軸線に対して偏心または交差し
た軸線の周りの回転運動(自転運動)をする。そのよう
な公転運動と自転運動とに起因して、更新装置は、周囲
の地盤をロータの外表面で圧密しつつ前進することによ
り、地中に穴を形成する。その穴には、新設管が配置さ
れる。
【0008】各カッタは、これがシールド本体から少な
くともロータの先端部までシールド本体の軸線に対して
交差する方向へ伸び、また各カッタの刃がロータの半径
方向外方へ向きかつ長手方向へ伸びるから、シールド本
体の前進により、既設管を切断して破壊しつつ、前進さ
れる。このため、更新すべき既設管路が可撓性を有する
既設管により形成されていても、その既設管は確実に切
断される。既設管の切断片はロータの公転運動および自
転運動により周囲の地盤内に押し込まれる。
【0009】上記のように、本発明によれば、各カッタ
がシールド本体から少なくともロータの先端部までシー
ルド本体の軸線に対して交差する方向へ伸びており、ま
た各カッタの刃がロータの半径方向外方へ向きかつ長手
方向へ伸びているから、可撓性を有する既設管路を効率
よく更新することができる。
【0010】前記破壊手段は、さらに、前記ロータの前
に配置された錐体であって外径が先端ほど小さくなるほ
ぼ円錐形の外表面と前記シールド本体の軸線と一致する
軸線とを有する錐体を備え、前記カッタは、後端部にお
いて前記シールド本体に移動不能に連結されているとと
もに、前端部において前記錐体に移動不能に連結されて
いることが好ましい。これにより、カッタが錐体および
シールド本体を介して連結されるから、既設管が確実に
切断される。
【0011】前記各カッタは、さらに、カッタの長手方
向へ伸びかつ前記ロータの回転方向に向く第2の刃を前
記ロータの側の縁部に有することが好ましい。これによ
り、たとえ既設管の切断片がロータに絡まっても、その
切断片は、ロータの回転にともなって第2の刃によりさ
らに小片に切断された後、ロータにより周囲の地盤に押
し込まれる。
【0012】好ましい実施例においては、前記各カッタ
は三角形の断面形状を有し、また各カッタの刃はカッタ
の長手方向へ連続する。
【0013】好ましい実施例においては、更新装置は、
互いに共同してほぼ円錐形の外表面を形成すべく前記シ
ールド本体の軸線の方向に順次配置された2以上のロー
タを含み、隣り合うロータの回転軸線が前記シールド本
体の回転軸線に関して互いに反対の側に変位されてい
る。また、駆動手段は、シールド本体の軸線の周りに回
転可能にシールド本体に支承されたシャフトであってシ
ールド本体の前方へ突出する支持部を有するシャフト
と、該シャフトをこれの回転軸線の周りに回転させる駆
動機構とを備え、ロータは前記シャフトの支持部に支承
されている。
【0014】好ましい実施例においては、更新装置は、
さらに、シールド本体の軸線の周りを連続的に伸びかつ
シールド本体とこれの隣りに配置されたロータとの間の
シールをするシール手段を含む。複数のロータを備える
実施例においては、更新装置は、さらに、シールド本体
の軸線の周りを連続的に伸びかつ隣合うロータ間のシー
ルをするシール手段を含む。
【0015】
【実施例】図1〜図4を参照するに、更新装置10は、
軸線12を有する円筒状のシールド本体14と、軸線1
2の周りに回転可能にシールド本体14に支持されたシ
ャフト16と、シールド本体14より前方の領域に配置
されかつシャフト16に回転可能に支持された複数のロ
ータ18,20と、シャフト16を軸線12の周りに回
転させる駆動機構22と、既設管23を破壊する破壊手
段24とを含む。更新装置10は、図示の例では、軸線
12の方向に間隔をおいた2つのロータ18,20を備
えている。
【0016】シールド本体14は、第1の筒状部26
と、第1の筒状部26の後端部に部分的に嵌合された第
2の筒状部28と、第1の筒状部26の前端に設けられ
た環状部30と、第1の筒状部26内に配置された取付
部32と、軸線12の周りに間隔をおいて配置されかつ
第1および第2の筒状部26,28を相互に連結する油
圧式の複数のジャッキ34と、第1および第2の筒状部
26,28を相互に連結する連結ロッド36とを備え
る。
【0017】取付部32は、筒状の主体部の前端にフラ
ンジ部を有しており、また環状部30と共同してシール
ド本体14の内部をその前方の領域から区画する。第1
の筒状部26、環状部30および取付部32は、軸線1
2の周りに間隔をおいた複数のねじ部材38により、移
動不能に連結されている。第2の筒状部28の後端に
は、1以上のケーシング40と、ヒューム管、塩化ビニ
ル管のような1以上のパイプ(図示せず)が順次連結さ
れる。
【0018】ジャッキ34および連結ロッド36は、第
2の筒状部28と取付部32とに連結されていることに
より、第1および第2の筒状部26,28を相互に連結
している。第2の筒状部28に対する第1の筒状部26
の向きは、少なくとも1つのジャッキ34を所定の量だ
け伸長または収縮させることにより、修正される。これ
により、更新装置10の前進方向が修正される。
【0019】シャフト16は、主軸部42と、主軸部4
2の一端に順次続く支持部44,46とを有しており、
また支持部44,46が環状部30から前方ヘ突出する
ように、主軸部42において取付部32に複数の軸受4
8によって支持されている。支持部44の軸線50は、
ロータ18の前端部付近の点Pから遠い部位ほど軸線1
2からシールド本体14の半径方向外方へ離れるよう
に、軸線12に対し角度θだけ傾斜しており、また点P
において軸線12と交差している。支持部46の軸線5
2は、軸線12から軸線50と反対の側に距離Eだけ偏
心されている。
【0020】ロータ18は、複数の軸受54により軸線
50の周りに回転可能に支持部44に支持された截頭円
錐形の外表面を有するとともに、支持部44を受け入れ
る貫通穴を中央に有する。ロータ18の貫通穴は軸線5
0と同じ軸線を有しており、また先端をキャップ56に
より閉鎖されている。ロータ20は、複数の軸受58に
より軸線52の周りに回転可能に支持部46に支持され
た截頭円錐形の外表面を有するとともに、支持部46を
受け入れる貫通穴を中央に有する。ロータ20の貫通穴
は軸線52と同じ軸線を有する。
【0021】ロータ18,20およびキャップ56は、
直径寸法が後方ほど大きいほぼ円錐形の外表面を共同し
て形成する。小さい複数の突出部をロータ18,20の
外周面に形成してもよい。ロータ18の後端面は点Pを
中心とする球状の凸面部を有し、ロータ20の前端面は
点Pを中心とする球状の凹面部を前記凸面部と対向する
部位に有し、ロータ20の後端面は軸線12と直交する
平面部を有する。
【0022】ロータ20の最大直径寸法は、新設管の直
径寸法により決定される。図示の例では、ロータ18の
後端部の直径寸法は、ロータ18により形成される穴の
直径寸法がロータ20の前端部により形成される穴の直
径寸法とほぼ同じまたはやや大きくなる値に選択されて
いる。これに対し、ロータ20の後端部の直径寸法は、
ロータ20により形成される穴の直径寸法がシールド本
体14および新設管の直径寸法とほぼ同じまたはやや大
きくなる値に選択されている。ロータ20の最大直径寸
法は、シールド本体14の外径寸法以上であってもよ
い。
【0023】図示の例では、更新すべき既設管23の外
径寸法はロータ18の最大直径寸法より小さく、既設管
23の内径寸法はロータ18の最小直径寸法より大き
い。しかし、ロータ18,28の直径寸法を、既設管2
3の外径寸法がロータ20の最大直径寸法より小さくか
つ既設管23の内径寸法がロータ18の最大直径寸法小
さくなる値に選択してもよいし、既設管23の外径寸法
がロータ20の最大直径寸法より小さくかつ既設管23
の内径寸法がロータ20の最小直径寸法大きくなる値に
選択してもよい。
【0024】駆動機構22は、モータのような回転源
と、該回転源に連結された減速機とを備えた公知の装置
であり、また図示しない複数のボルトにより取付部32
の後端に取り付けられている。駆動機構22は、減速機
の出力軸においてキーによりシャフト16の主軸部42
に結合されており、シャフト16とともにロータ18,
20を支持しかつ駆動させる手段として作用する。
【0025】軸受48,54,58が配置された空間
は、潤滑油で満たされている。この潤滑油を土砂から保
護するために、シール手段60がロータ18,20の間
に配置されているとともに、他のシール手段62が環状
部30とロータ20との間に配置されており、また図示
してはいないが、適宜なシール部材が駆動機構22と取
付部32との間、環状部30と取付部32との間等に配
置されている。
【0026】シール手段60は、ロータ18の後端面の
凸面部に配置されてシャフト16の周りを伸びる第1の
リングと、シャフト16の周りを伸びて第1のリングに
滑動可能に当接する第2のリングと、該第2のリングに
受けられてローラ20の内側面に当接するOリングとを
備えたフローティングシールである。第1のリングは、
点Pを中心とする球面の一部を形成するように突状の板
部材により作成されている。
【0027】シール手段62は、ロータ20の後端面の
平面部に配置されてシャフト16の周りを伸びる板状の
第1のリングと、シャフト16の周りを伸びて第1のリ
ングに滑動可能に当接する第2のリングと、該第2のリ
ングに受けられて環状部30の内側面に当接するOリン
グとを備えたフローティングシールである。しかし、シ
ール手段60,62は、いずれも他のシール手段であっ
てもよい。
【0028】破壊手段24は、ロータ18,20の周り
に互いに間隔をおいて配置された長尺の複数のカッタ6
4と、ロータ18の前に配置された錐体66とを備え
る。カッタ64は、前方ほど軸線12に接近するよう
に、軸線12に対して角度を有する。錐体66は、ロー
タ18に類似した円錐形の形状を有しており、また円錐
形の底面がロータ18の側となり錐体66の軸線が軸線
12と一致するように、配置されている。
【0029】カッタ64は、後端部において環状部30
に設けられた突出部68にねじ部材70により移動不能
に連結されており、また前端部において錐体66の外周
面に溶接により移動不能に連結されている。このため、
カッタ64は、環状部30からロータ18の先端部まで
ロータ18,20に対して間隔をおいて伸びる。カッタ
64とロータ18,20との間隔は、ロータ18,20
が偏心運動をしても、ロータ18,20がカッタ64に
接触しない程度の値である。
【0030】各カッタ64は、その一例を図3に符号6
4aで示すように、三角形の断面形状を有しており、ま
た三角形の底辺がロータ18,20の側となるように、
環状部30および錐体66に組み付けられている。三角
形の各角部は、カッタ64の長手方向へ連続する切断用
の刃とされている。このため、各カッタ64は、ロータ
の半径方向外方に向く刃64bと、ロータ18,20の
回転方向に向く2つの刃64c,64dとを有する。各
刃は、硬質合金材料製好ましくは超硬質合金材料製のビ
ットで形成することができる。
【0031】破壊手段24は、図示の例では、軸線12
の周りに等角度間隔に配置された3つのカッタを備えて
いるが、4つ以上のカッタを備えていてもよい。また、
カッタ64の断面形状は、三角形以外の他の形状であっ
ていてもよい。さらに、錐体66の先端は、弧面であっ
てもよい。
【0032】シールド本体14の外径寸法が250mm
程度の場合、軸線12,50の交差角度θは、0.5度
以上15度以下、好ましくは1度以上5度以下とするこ
とができ、また軸線12,52の距離は、1mm以上2
0mm以下、好ましくは1mm以上5mm以下とするこ
とができる。
【0033】図示の実施例は、管推進工法ににより既設
管路を更新する装置であることから、更新装置10は、
元押し機構等からの推力をケーシング40の後部に続く
1以上のパイプ(図示せず)および1以上のケーシング
40を介して受けることにより、パイプおよびケーシン
グ40とともに前進される。しかし、最先端に配置され
たパイプとケーシング40の後部との間に複数のジャッ
キを配置し、該ジャッキにより更新装置10を前進させ
てもよい。
【0034】シャフト16は、更新装置10が推力を受
けている状態で、駆動機構22により回転される。これ
により、ロータ18,20は、シャフト16の回転にと
もなって軸線12の周りの旋回運動(公転運動)をし、
またこのときに外周面を既設管23または地盤に当接さ
せつつ旋回することによりシャフト16の支持部44,
46の軸線50,52の周りの回転運動(自転運動)を
する。更新装置10は、ロータ18,20の公転運動と
自転運動とにより周囲の地盤をロータ18,20の外表
面で圧密しつつ前進し、それにより地中に穴を形成す
る。
【0035】各カッタ64は、これがシールド本体14
からロータ18の先端部まで軸線12に対して交差する
方向へ伸び、またカッタ64の刃64bがロータ18,
20の半径方向外方へ向きかつ長手方向へ伸びるため、
既設管23を刃64bにより押し切りつつ、シールド本
体14とともに前進される。これにより、更新すべき既
設管路が可撓性を有する既設管により形成されていて
も、その既設管は、カッタ64の前進にともなって、刃
64bで確実に切断されて破壊される。
【0036】各カッタ64の刃64c,64dは、既設
管23の切断片がロータ18,20に絡まったとき、そ
の切断片をロータ18,20の回転にともなってさらに
小片に切断する。既設管23の各切断片は、ロータ1
8,20の公転運動および自転運動により周囲の地盤内
に押し込まれる。
【0037】既設管の切断片および地盤を圧密すると
き、シールド本体14の半径方向への反力がロータ1
8,20に生じる。この反力がそのままシールド本体1
4に伝達されると、シールド本体14が地盤に強く押圧
されるから、シールド本体14と地盤との間に大きな摩
擦力が生じ、その結果シールド本体14の前進に大きな
推力を必要とする。
【0038】しかし、更新装置10では、ロータ18の
後端部とロータ20とが軸線12に関して反対の方向へ
変位されているから、ロータ18の後端部に作用する反
力の方向とロータ20に作用する反力の方向とが逆にな
る。これにより、隣り合う両ロータ18,20の反力が
互いに減殺し合うから、シールド本体14に作用する反
力が小さくなり、前記反力に起因するシールド本体14
と地盤との間の摩擦力が小さくなり、シールド本体14
の前進に必要な推力が小さくなる。
【0039】ロータに生じる反力はシールド本体に曲げ
モーメントとして作用する。このような曲げモーメント
がシールド本体に作用すると、更新装置の前進方向が不
安定になる。特に、第1の筒状部に対する第2の筒状部
の向きをジャッキにより修正することにより更新装置の
前進方向を修正する装置の場合、シールド本体に作用す
る曲げモーメントにより、更新装置の前進方向が不安定
になり、方向修正を頻繁に実行しなければならないし、
方向修正作業が煩雑になり、方向制御が不安定になる。
【0040】しかし、更新装置10のように、隣り合う
両ロータ18,20の反力が互いに減殺し合うと、シー
ルド本体14に曲げモーメントとして作用する反力が小
さくなり、更新装置の前進方向が安定化する。また、特
に方向修正が可能な装置であるにもかかわらず、更新装
置の前進方向が安定化し、方向修正の回数が減少し、方
向修正作業が容易になり、方向制御が安定化する。
【0041】更新装置10では、ロータ18の回転軸線
50がロータ18の前部から遠い部位ほど軸線12に対
しシールド本体14の半径方向外方へ離れるようにロー
タ18の前端部の点Pにおいて軸線12と交差している
から、ロータ18の後端部は、軸線12の周りの旋回運
動と、軸線50の周りの回転運動とをする。これに対
し、ロータ18の前端部は、ロータ自身の回転軸線50
の周りの回転運動と、軸線12の周りの旋回運動とをす
る。しかし、ロータ18の前端部の軸線12の周りの旋
回運動は小さい。
【0042】それゆえに、更新装置10によれば、軸線
12に対する軸線50の交差角度θを大きくしても、ロ
ータ18の前端部に対応する外表面が周りの地盤により
押えられるから、更新装置10の蛇行がロータ18の前
端部の周りの土砂により規制され、更新装置10の前進
方向が、ロータ18に当接する地盤の性状の影響を受け
にくく、安定化する。しかし、軸線12,50の交差点
Pは、図示の位置より前方または後方の位置、たとえ
ば、ロータ18または錐体66の先端の位置、ロータ1
8の後端の位置等、他の位置であってもよい。
【0043】更新装置10が前進する間、シール手段6
0,62は、土砂が軸受48,54,58の配置空間に
入り込むことを防止する。シール手段60の第1および
第2のリングの当接面を軸線12,50の交差点Pを中
心とする球面であると、ロータ20に対するロータ18
の回転を妨げない。
【0044】本発明は、2つのロータを備えた更新装置
のみならず、1つのロータを備えた更新装置および3以
上のロータを備えた更新装置にも適用することができ
る。3以上のロータを用いる場合、全てのロータにより
互いに共同してほぼ円錐形の外表面を形成してもよい。
これの代わりに、シールド本体に最も近いロータをシー
ルド本体の外形寸法とほぼ同じ外形寸法を有する円柱状
のロータとし、それ以外のロータをそれらが互いに共同
して円錐形または截頭円錐形の外表面を形成するロータ
としてもよい。いずれの場合も、隣り合うロータの回転
軸線(自転軸線)がシャフトの回転軸線に関して互いに
反対の側となるように、各ロータをシャフトに支持させ
ることが好ましい。
【0045】1つのロータを用いる場合、そのロータの
回転軸線は、軸線12と交差していてもよいし、軸線1
2に対しロータの半径方向へ平行に変位していてもよ
い。また、複数のロータを用いる場合も、各ロータの回
転軸線は、軸線12と交差していてもよいし、軸線12
に対しロータの半径方向へ平行に変位していてもよい。
しかし、複数のロータを用いる場合、隣り合うロータの
偏心方向は、すでに述べたように、軸線12に関して反
対方向であることが好ましい。
【0046】図4に示す更新装置70は、軸線50を軸
線12に対して傾斜させる代わりに、軸線50を軸線1
2に対し軸線52と反対の側へEだけ変位させている。
このため、ロータ18は、軸線12に対し、軸線52と
反対の側へEだけ偏心されている。ロータ18の後端面
とロータ20の前端面とは、互いに対向しかつ軸線12
と直交する平面部を有する。
【0047】更新装置70の場合、隣り合うロータ1
8,20間に配置されたシール手段72は、ロータ18
の後端面の平面部に配置されてシャフト16の周りを伸
びる板状の第1のリングと、ロータ20に形成された環
状の溝に軸線12方向へ移動可能に配置されて第1のリ
ングに滑動可能に当接する第2のリングと、ロータ20
に形成された複数の穴に配置されて第2のリングを第1
のリングに向けて押圧する圧縮コイルばねとを備えたメ
カニカルシールである。
【0048】ロータ20と環状部30との間に配置され
たシール手段74は、ロータ20の後端面の平面部に配
置されてシャフト16の周りを伸びる板状の第1のリン
グと、環状部30に形成された環状の溝に軸線12方向
へ移動可能に配置されて第1のリングに滑動可能に当接
する第2のリングと、環状部30に形成された複数の穴
に配置されて第2のリングを第1のリングに向けて押圧
する圧縮コイルばねとを備えたメカニカルシールであ
る。
【0049】更新装置10,70によれば、錐体66の
先端が軸線12と一致し、また破壊手段24がシールド
本体14に対し変位しないから、更新装置10,70の
前進方向がより安定化する。しかし、本発明は、錐体6
6の先端を半円径としてもよいし、錐体66を用いなく
てもよい。
【0050】更新装置70において、シールド本体14
の軸線12に対するロータ18の偏心量Eは、シールド
本体14の軸線12に対するロータ20の偏心量Eと同
じであることが好ましい。しかし、シールド本体14の
軸線12に対するロータ18の偏心量Eをシールド本体
14の軸線12に対するロータ20の偏心量Eと異なる
値としてもよい。
【0051】本発明は、ロータの周囲の地盤を圧密する
更新装置のみならず、ロータの周囲の地盤の少なくとも
一部を掘削し、少なくともその一部をシールド本体内に
取り込んで、シールド本体の後方へ排出する更新装置に
も適用することができる。また、本発明は、塩化ビニル
管により形成された既設管路を更新する装置に適用する
ことができるのみならず、陶管のような他の材質の管に
より形成された既設管路を更新する装置にも適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の更新装置の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】図1に示す更新装置の拡大した左側面図であ
る。
【図3】図2の3−3線に沿って得た断面図である。
【図4】本発明の更新装置の他の実施例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10,70 更新装置 12,50,52 軸線 14 シールド本体 16 シャフト 18,20 ロータ 22 駆動機構 24 破壊手段 42 シャフトの主軸部 44,46 シャフトの支持部 64 カッタ 66 錐体 64b,64c,64d カッタの刃 P 軸線の交差点 θ 軸線の交差角度 E 軸線の偏心量

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のシールド本体と、該シールド本体
    の前に配置された少なくとも1つのロータと、該ロータ
    を回転可能に支持しかつ前記シールド本体の軸線に関し
    て変位運動をさせる駆動手段と、既設管を破壊すべく前
    記シールド本体に連結された破壊手段とを含み、前記ロ
    ータは、外径が先端ほど小さくなるほぼ円錐形の外表面
    と、前記シールド本体の軸線に対して偏心または交差す
    る回転軸線とを有し、前記破壊手段は、前記ロータの周
    りに間隔をおいて配置された長尺の複数のカッタであっ
    て前記シールド本体から前記ロータの先端部に向けて前
    記シールド本体の軸線に対して交差する方向へ伸びるカ
    ッタを備え、各カッタは、該カッタの長手方向へ伸びか
    つ前記ロータの半径方向外方へ向く刃を有する、既設管
    路の更新装置。
  2. 【請求項2】 前記破壊手段は、さらに、前記ロータの
    前に配置された錐体であって外径が先端ほど小さくなる
    ほぼ円錐形の外表面と前記シールド本体の軸線と一致す
    る軸線とを有する錐体を備え、前記各カッタは、その後
    端部において前記シールド本体に移動不能に連結されて
    いるとともに、前端部において前記錐体に移動不能に連
    結されている、請求項1に記載の更新装置。
  3. 【請求項3】 前記各カッタは、さらに、カッタの長手
    方向へ伸びかつ前記ロータの回転方向に向く第2の刃を
    前記ロータの側の縁部に有する、請求項1または2に記
    載の更新装置。
  4. 【請求項4】 前記各カッタは、三角形の断面形状を有
    する、請求項3に記載の更新装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205982A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 三和機材株式会社 埋設管改築推進機の掘削ヘッド

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JP2014205982A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 三和機材株式会社 埋設管改築推進機の掘削ヘッド

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