JPH09232666A - 半導体レーザ及び並列伝送用光送信モジュール - Google Patents
半導体レーザ及び並列伝送用光送信モジュールInfo
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- JPH09232666A JPH09232666A JP3168596A JP3168596A JPH09232666A JP H09232666 A JPH09232666 A JP H09232666A JP 3168596 A JP3168596 A JP 3168596A JP 3168596 A JP3168596 A JP 3168596A JP H09232666 A JPH09232666 A JP H09232666A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】n型にドープされた多重量子井戸活性層を有す
る埋込ヘテロ型半導体レーザにおいて、n型ドープ活性
層特有である埋込層の電流阻止効果と共に変調ドープ効
果を保ち、低しきい電流・短キャリア寿命時間動作を実
現する。 【解決手段】本発明での解決手段はn型にドーピングさ
れた多重量子井戸型半導体レーザにおいてn型の不純物
から発生した多数電子の拡散を抑制するp型の第1埋込
層構造、p型の第1埋込層の不純物濃度が5×1017c
m~3〜1.5×1018cm~3の埋込構造である。 【効果】変調ドープ効果を保ちながら、多数電子がBH
構造の電流阻止効果を低減しない構造を提供できるの
で、n型ドープ多重量子井戸型BH構造半導体レーザ及
びレーザアレイの低しきい値化、短キャリア寿命動作に
対して効果がある。
る埋込ヘテロ型半導体レーザにおいて、n型ドープ活性
層特有である埋込層の電流阻止効果と共に変調ドープ効
果を保ち、低しきい電流・短キャリア寿命時間動作を実
現する。 【解決手段】本発明での解決手段はn型にドーピングさ
れた多重量子井戸型半導体レーザにおいてn型の不純物
から発生した多数電子の拡散を抑制するp型の第1埋込
層構造、p型の第1埋込層の不純物濃度が5×1017c
m~3〜1.5×1018cm~3の埋込構造である。 【効果】変調ドープ効果を保ちながら、多数電子がBH
構造の電流阻止効果を低減しない構造を提供できるの
で、n型ドープ多重量子井戸型BH構造半導体レーザ及
びレーザアレイの低しきい値化、短キャリア寿命動作に
対して効果がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レ−ザ及び
並列伝送用光送信モジュールに関する。
並列伝送用光送信モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーアレイを伝送路に用いる多
チャンネル並列同期伝送方式である光インタコネクト技
術の並列伝送用光送信モジュール内の光源は半導体レー
ザアレイであり、並列伝送路間の遅延時間バラツキ(ス
キュー)の低減化等の観点から、半導体レーザの低しき
い電流化及びキャリア寿命時間の低減化が重要である。
さらに、半導体レーザの低しきい電流化は、零バイアス
変調、あるいは低バイアス変調、耐環境性(特に高温動
作)が要求される加入者系光通信応用の観点で重要であ
る。これに対して、n型変調ドープ多重量子井戸型半導
体レーザの有効性がごく最近K.Nakahara et. al.により
Electronics Letters,Vol. 31,pp.809-810,1995に記載
されている。特にキャリア寿命時間の約40%の低減に
よる発振遅延時間の約50%の低減化が示されている。
これはn型にドーピングされた障壁層から発生した多数
電子により、発光再結合確率が増大する、いわゆる変調
ドープ効果に起因している。
チャンネル並列同期伝送方式である光インタコネクト技
術の並列伝送用光送信モジュール内の光源は半導体レー
ザアレイであり、並列伝送路間の遅延時間バラツキ(ス
キュー)の低減化等の観点から、半導体レーザの低しき
い電流化及びキャリア寿命時間の低減化が重要である。
さらに、半導体レーザの低しきい電流化は、零バイアス
変調、あるいは低バイアス変調、耐環境性(特に高温動
作)が要求される加入者系光通信応用の観点で重要であ
る。これに対して、n型変調ドープ多重量子井戸型半導
体レーザの有効性がごく最近K.Nakahara et. al.により
Electronics Letters,Vol. 31,pp.809-810,1995に記載
されている。特にキャリア寿命時間の約40%の低減に
よる発振遅延時間の約50%の低減化が示されている。
これはn型にドーピングされた障壁層から発生した多数
電子により、発光再結合確率が増大する、いわゆる変調
ドープ効果に起因している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、用
いているレーザ構造がリッジ型であり、電流閉じ込め層
が活性層の両側にないために本質的に発振電流が大きく
なる欠点があった。従って、半導体レ−ザの低しきい値
化を達成するためには、活性領域以外を流れるリ−ク電
流の低減が必須である。このためには、活性層を含む多
層ウエハをメサ形状に加工し、その後埋込成長を行うい
わゆる埋込ヘテロ(BH;Buried Heterostructure)構
造の適用が必須である。しかし、n型に変調ドープ、あ
るいは一様ドープされた多重量子井戸活性層から発生し
た多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減し、半導体
レーザの特性、特に高温動作時のしきい電流の増加、量
子効率の低下を引き起こす。
いているレーザ構造がリッジ型であり、電流閉じ込め層
が活性層の両側にないために本質的に発振電流が大きく
なる欠点があった。従って、半導体レ−ザの低しきい値
化を達成するためには、活性領域以外を流れるリ−ク電
流の低減が必須である。このためには、活性層を含む多
層ウエハをメサ形状に加工し、その後埋込成長を行うい
わゆる埋込ヘテロ(BH;Buried Heterostructure)構
造の適用が必須である。しかし、n型に変調ドープ、あ
るいは一様ドープされた多重量子井戸活性層から発生し
た多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減し、半導体
レーザの特性、特に高温動作時のしきい電流の増加、量
子効率の低下を引き起こす。
【0004】本発明の目的は、変調ドープ効果を保ちな
がら、多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減せずに
低しきい電流・短キャリア寿命時間動作ができるn型ド
ープ多重量子井戸型BH構造半導体レーザを提供するこ
とにある。
がら、多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減せずに
低しきい電流・短キャリア寿命時間動作ができるn型ド
ープ多重量子井戸型BH構造半導体レーザを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明ではn型にドーピングされた多重量子井戸型
半導体レーザにおいて第1導電型あるいはp型の第1埋
込層がn型の不純物から発生した多数電子の拡散を抑制
する埋込構造、第1導電型あるいはp型の第1埋込層の
不純物濃度が5×1017cm~3〜1.5×1018cm~3
である埋込構造によって、達成される。特にメサストラ
イプ構造の両側面が変曲点の無い滑らかな曲面で形成さ
れた構造、量子井戸層が歪量子井戸でありその歪量が+
0.5%〜+1.8%、あるいは−2.0%〜−0.7
%である構造、n型の不純物の不純物濃度が(1〜4)
×1018cm~3である構造により、達成される。
に、本発明ではn型にドーピングされた多重量子井戸型
半導体レーザにおいて第1導電型あるいはp型の第1埋
込層がn型の不純物から発生した多数電子の拡散を抑制
する埋込構造、第1導電型あるいはp型の第1埋込層の
不純物濃度が5×1017cm~3〜1.5×1018cm~3
である埋込構造によって、達成される。特にメサストラ
イプ構造の両側面が変曲点の無い滑らかな曲面で形成さ
れた構造、量子井戸層が歪量子井戸でありその歪量が+
0.5%〜+1.8%、あるいは−2.0%〜−0.7
%である構造、n型の不純物の不純物濃度が(1〜4)
×1018cm~3である構造により、達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を各実
施例により図1〜3を参照して説明する。
施例により図1〜3を参照して説明する。
【0007】[実施例1]第1図は本発明をp型基板上
1.3μm帯n型変調ドープ多重量子井戸型半導体レー
ザに適用したものである。有機金属気相成長法により、
p−InP基板1上にp-InPクラッド層2(キャリア
濃度〜1×1018cm~3、厚さ〜2μm)を成長した
後、アンドープ歪量子井戸層3a(歪量〜1.0%、厚
さ〜5nm)とn型ドープされた障壁層3b(Si濃度
〜3×1018cm~3、厚さ〜10nm)からなるn型変
調ドープInGaAsP/InGaAsP−MQW(多重量子
井戸)活性層3(波長1.3μm、井戸数2〜10)、n-
InPクラッド層4(キャリア濃度〜2×1018cm~3、
厚さ〜1μm)を成長する。その後CVD法によりSiO
2膜を被着しホトリソ工程を経た後、SiO2膜をマスク
としてウェットエッチングにより変曲点の無い滑らかな
側面を有するメサストライプを形成する。また活性層幅
は1.0〜1.8μm、メサ深さは2.5〜3.7μm
である。次に、SiO2膜を被着したまま、有機金属気相
成長法により、メサストライプの側面をp-InP埋込層
5(キャリア濃度〜1×1018cm~3、厚さ0.5〜1μ
m)、n-InP埋込層6(キャリア濃度〜2×1018cm
~3、厚さ0.5〜1μm)、p-InP埋込層7(キャリア
濃度〜2×1018cm~3、厚さ1〜3μm)、で埋め込
んだ。次に、SiO2膜を除去した後、有機金属気相成長
法によりn-InP平坦化層8(キャリア濃度〜2×10
18cm~3、厚さ〜2μm)、n-InGaAs(P)キャッ
プ層9(キャリア濃度>5×1018cm~3、厚さ〜0.
3μm)で平坦に埋め込んだ。以上の有機金属気相成長
法において、n型不純物はSi、p型不純物はZnを用
いた。その後SiO2膜10で電流狭窄を行った後n電極
11を形成、更に基板側を研磨してト−タル膜厚100
μm程度にした後p電極12を蒸着により形成し素子化
を行った。共振器長150〜300μmに劈開し、前端
面に反射率70%、後端面に反射率90%の高反射率膜
を施した。
1.3μm帯n型変調ドープ多重量子井戸型半導体レー
ザに適用したものである。有機金属気相成長法により、
p−InP基板1上にp-InPクラッド層2(キャリア
濃度〜1×1018cm~3、厚さ〜2μm)を成長した
後、アンドープ歪量子井戸層3a(歪量〜1.0%、厚
さ〜5nm)とn型ドープされた障壁層3b(Si濃度
〜3×1018cm~3、厚さ〜10nm)からなるn型変
調ドープInGaAsP/InGaAsP−MQW(多重量子
井戸)活性層3(波長1.3μm、井戸数2〜10)、n-
InPクラッド層4(キャリア濃度〜2×1018cm~3、
厚さ〜1μm)を成長する。その後CVD法によりSiO
2膜を被着しホトリソ工程を経た後、SiO2膜をマスク
としてウェットエッチングにより変曲点の無い滑らかな
側面を有するメサストライプを形成する。また活性層幅
は1.0〜1.8μm、メサ深さは2.5〜3.7μm
である。次に、SiO2膜を被着したまま、有機金属気相
成長法により、メサストライプの側面をp-InP埋込層
5(キャリア濃度〜1×1018cm~3、厚さ0.5〜1μ
m)、n-InP埋込層6(キャリア濃度〜2×1018cm
~3、厚さ0.5〜1μm)、p-InP埋込層7(キャリア
濃度〜2×1018cm~3、厚さ1〜3μm)、で埋め込
んだ。次に、SiO2膜を除去した後、有機金属気相成長
法によりn-InP平坦化層8(キャリア濃度〜2×10
18cm~3、厚さ〜2μm)、n-InGaAs(P)キャッ
プ層9(キャリア濃度>5×1018cm~3、厚さ〜0.
3μm)で平坦に埋め込んだ。以上の有機金属気相成長
法において、n型不純物はSi、p型不純物はZnを用
いた。その後SiO2膜10で電流狭窄を行った後n電極
11を形成、更に基板側を研磨してト−タル膜厚100
μm程度にした後p電極12を蒸着により形成し素子化
を行った。共振器長150〜300μmに劈開し、前端
面に反射率70%、後端面に反射率90%の高反射率膜
を施した。
【0008】本実施例によるn型変調ドープMQW半導
体レーザでは、発振波長1.3μm、室温でのしきい電
流値0.5〜0.8mA、スロ−プ効率0.4〜0.6m
W/mA、85℃でのしきい電流値1.5〜3.0mA、
スロ−プ効率0.3〜0.4mW/mAの素子が高歩留り
で得られ、低しきい値の半導体レ−ザが実現できた。ア
ンドープMQW半導体レーザに比べると、しきい電流は
約1/2に低減できた(図3参照)。また測定したキャ
リア寿命時間は約1.5nsとアンドープMQW半導体
レーザに比べると、約1/2に低減できた。このしきい
電流、キャリア寿命時間双方の低減により、n型変調ド
ープMQW半導体レーザの発振遅延時間はアンドープM
QW半導体レーザに比べ、約20〜30%に低減でき
た。さらに、本レーザ構造を基本構造とした500M〜
1Gbit/s/チャンネルの超高速光インタコネクト
用のレーザアレイを実現し、本レーザアレイを組み込ん
だ並列伝送用光送信モジュールを実現した。
体レーザでは、発振波長1.3μm、室温でのしきい電
流値0.5〜0.8mA、スロ−プ効率0.4〜0.6m
W/mA、85℃でのしきい電流値1.5〜3.0mA、
スロ−プ効率0.3〜0.4mW/mAの素子が高歩留り
で得られ、低しきい値の半導体レ−ザが実現できた。ア
ンドープMQW半導体レーザに比べると、しきい電流は
約1/2に低減できた(図3参照)。また測定したキャ
リア寿命時間は約1.5nsとアンドープMQW半導体
レーザに比べると、約1/2に低減できた。このしきい
電流、キャリア寿命時間双方の低減により、n型変調ド
ープMQW半導体レーザの発振遅延時間はアンドープM
QW半導体レーザに比べ、約20〜30%に低減でき
た。さらに、本レーザ構造を基本構造とした500M〜
1Gbit/s/チャンネルの超高速光インタコネクト
用のレーザアレイを実現し、本レーザアレイを組み込ん
だ並列伝送用光送信モジュールを実現した。
【0009】ここで、本発明の作用について議論する。
通常のアンドープ活性層を有するp型基板上BHレーザ
では、図3の測定結果のごとく、p型の第1埋込層のド
ーピング濃度を1017cm~3台に設定すると電流阻止効
果は大きいが、ドーピング濃度を1×1018cm~3以上
に設定するとその層の光吸収の増大等により、しきい電
流は増大する。これに対して、n型ドープMQW半導体
レーザでは、p型の第1埋込層のドーピング濃度が5×
1017cm~3以下では活性層から発生した多数電子がp
型の第1埋込層に拡散しBH構造の電流阻止効果を低減
させ、しきい電流の増加を引き起こした。一方、p型の
第1埋込層のドーピング濃度を5×1017cm~3以上に
するとその間の拡散電位の増大により、多数電子の拡散
を阻止できるので、しきい電流の増大を抑制できた。
又、その効果はドーピング濃度を1.5×1018cm~3
まで保たれた。このようなp型の第1埋込層のドーピン
グ濃度の最適値においてn型ドープMQW半導体レーザ
特有の現象があることを発明者らは初めて見いだした。
通常のアンドープ活性層を有するp型基板上BHレーザ
では、図3の測定結果のごとく、p型の第1埋込層のド
ーピング濃度を1017cm~3台に設定すると電流阻止効
果は大きいが、ドーピング濃度を1×1018cm~3以上
に設定するとその層の光吸収の増大等により、しきい電
流は増大する。これに対して、n型ドープMQW半導体
レーザでは、p型の第1埋込層のドーピング濃度が5×
1017cm~3以下では活性層から発生した多数電子がp
型の第1埋込層に拡散しBH構造の電流阻止効果を低減
させ、しきい電流の増加を引き起こした。一方、p型の
第1埋込層のドーピング濃度を5×1017cm~3以上に
するとその間の拡散電位の増大により、多数電子の拡散
を阻止できるので、しきい電流の増大を抑制できた。
又、その効果はドーピング濃度を1.5×1018cm~3
まで保たれた。このようなp型の第1埋込層のドーピン
グ濃度の最適値においてn型ドープMQW半導体レーザ
特有の現象があることを発明者らは初めて見いだした。
【0010】[実施例2]第2図は本発明をp型基板上
1.55μm帯半導体レーザアレイに適用したものであ
る。有機金属気相成長法により、p−InP基板上に実
施例1と同様の成長層を形成した。ここで異なる点は、
活性層16全体にSeをドーピングした一様ドープMQ
W構造になっている点で、具体的にはn型ドープInGa
AsP歪量子井戸層16a(Se濃度〜2×1018cm~
3、歪量=−1.0%、厚さ〜7nm)とn型ドープさ
れたInGaAsP障壁層16b(Se濃度〜2×1018c
m~3、厚さ〜12nm)からなるn型ドープMQW活性
層16(波長1.55μm、井戸数2〜7)である点であ
る。さらに、活性層16上下にp-InGaAsP光ガイド
層13、n-InGaAsP光ガイド層14を形成し、活性
層への光閉じ込めを強くした。その後、素子の寄生容量
を大幅に低減するためと各チャンネルのレーザ間の電気
的クロストーク低減のための絶縁溝15をウェットエッ
チングにより、形成した。ここで、絶縁溝15に挟まれ
た活性領域の幅は10〜30μm、溝の深さは約5〜7
μmと、埋込層を除去できるまでの深さとした。その
後、SiO2膜10を図2のごとく形成し電流狭窄を行
った後n電極11を形成、更に基板側を研磨してトータ
ル膜厚100μm程度にした後p電極12を蒸着により
形成し、劈開により共振器長150〜200μmのアレ
イ構造の素子化を行った。その後、前端面に反射率75
%、後端面に反射率95%の高反射率膜を施した。尚、
各チャンネル間の間隔は250μmとした。
1.55μm帯半導体レーザアレイに適用したものであ
る。有機金属気相成長法により、p−InP基板上に実
施例1と同様の成長層を形成した。ここで異なる点は、
活性層16全体にSeをドーピングした一様ドープMQ
W構造になっている点で、具体的にはn型ドープInGa
AsP歪量子井戸層16a(Se濃度〜2×1018cm~
3、歪量=−1.0%、厚さ〜7nm)とn型ドープさ
れたInGaAsP障壁層16b(Se濃度〜2×1018c
m~3、厚さ〜12nm)からなるn型ドープMQW活性
層16(波長1.55μm、井戸数2〜7)である点であ
る。さらに、活性層16上下にp-InGaAsP光ガイド
層13、n-InGaAsP光ガイド層14を形成し、活性
層への光閉じ込めを強くした。その後、素子の寄生容量
を大幅に低減するためと各チャンネルのレーザ間の電気
的クロストーク低減のための絶縁溝15をウェットエッ
チングにより、形成した。ここで、絶縁溝15に挟まれ
た活性領域の幅は10〜30μm、溝の深さは約5〜7
μmと、埋込層を除去できるまでの深さとした。その
後、SiO2膜10を図2のごとく形成し電流狭窄を行
った後n電極11を形成、更に基板側を研磨してトータ
ル膜厚100μm程度にした後p電極12を蒸着により
形成し、劈開により共振器長150〜200μmのアレ
イ構造の素子化を行った。その後、前端面に反射率75
%、後端面に反射率95%の高反射率膜を施した。尚、
各チャンネル間の間隔は250μmとした。
【0011】本実施例によるn型ドープMQW半導体レ
ーザアレイでは、発振波長1.55μm、室温でのしき
い電流値0.4〜0.7mA、スロープ効率0.4〜
0.5mW/mA、85℃でのしきい電流値1.2〜2.
5mA、スロープ効率0.3〜0.35mW/mAの素子
が高歩留りで得られ、低しきい値の半導体レ−ザアレイ
を実現できた。さらに、本レーザアレイでは100ps
以下の発振遅延時間を85℃においても容易に実現で
き、駆動ICアレイと共に並列伝送用光送信モジュール
内に組み込み、>1Gbit/s/チャンネルの超高速
光インタコネクト用の送信モジュールを実現できた。
ーザアレイでは、発振波長1.55μm、室温でのしき
い電流値0.4〜0.7mA、スロープ効率0.4〜
0.5mW/mA、85℃でのしきい電流値1.2〜2.
5mA、スロープ効率0.3〜0.35mW/mAの素子
が高歩留りで得られ、低しきい値の半導体レ−ザアレイ
を実現できた。さらに、本レーザアレイでは100ps
以下の発振遅延時間を85℃においても容易に実現で
き、駆動ICアレイと共に並列伝送用光送信モジュール
内に組み込み、>1Gbit/s/チャンネルの超高速
光インタコネクト用の送信モジュールを実現できた。
【0012】本実施例では劈開面を共振器としたいわゆ
るFabry−Perot型半導体レーザへの適用につ
いて説明したが、本発明は、他のタイプの半導体レー
ザ、例えば、分布帰還型半導体レーザ、あるいは電界吸
収型変調器を集積した分布帰還型半導体レーザについて
も、適用可能であることはいうまでもない。
るFabry−Perot型半導体レーザへの適用につ
いて説明したが、本発明は、他のタイプの半導体レー
ザ、例えば、分布帰還型半導体レーザ、あるいは電界吸
収型変調器を集積した分布帰還型半導体レーザについて
も、適用可能であることはいうまでもない。
【0013】
【発明の効果】本発明では、変調ドープ効果を保ちなが
ら、多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減しない構
造を提供できるので、n型ドープ多重量子井戸型BH構
造半導体レーザ及びレーザアレイの低しきい値化、短キ
ャリア寿命動作に対して効果がある。
ら、多数電子がBH構造の電流阻止効果を低減しない構
造を提供できるので、n型ドープ多重量子井戸型BH構
造半導体レーザ及びレーザアレイの低しきい値化、短キ
ャリア寿命動作に対して効果がある。
【図1】本発明の実施例を表す構造図である。
【図2】本発明の実施例を表す構造図である。
【図3】本発明の作用を示す図である。
1…p-InP基板、2…p-InPクラッド層、3、16
…n型ドープMQW活性層、4…n-InPクラッド層、
5…p-InP埋込層、6…n-InP埋込層、7…p-In
P層、8…n-InP平坦化層、9…n-InGaAsPキャ
ップ層、10…SiO2膜、11…n電極、12…p電
極、13…p-InGaAsP光ガイド層、14…n-InGaAs
P光ガイド層、15…絶縁溝。
…n型ドープMQW活性層、4…n-InPクラッド層、
5…p-InP埋込層、6…n-InP埋込層、7…p-In
P層、8…n-InP平坦化層、9…n-InGaAsPキャ
ップ層、10…SiO2膜、11…n電極、12…p電
極、13…p-InGaAsP光ガイド層、14…n-InGaAs
P光ガイド層、15…絶縁溝。
Claims (10)
- 【請求項1】半導体基板上に、少なくとも第1のクラッ
ド層、量子井戸層と該量子井戸層よりも禁制帯幅の大き
い障壁層を交互に重ね合わせた多重量子井戸活性層、及
び第2のクラッド層が順次積層されたメサストライプ構
造を有し、該メサストライプ構造の両側面に接して積層
された第1導電型の第1埋込層と、上記メサストライプ
構造の両側面に接しないで形成された第2導電型の第2
埋込層、及びレーザ光を得るための共振器構造を有する
半導体レーザにおいて、大きな密度の多数電子を発生さ
せるn型の不純物を上記多重量子井戸活性層の一部ある
いは全てに導入し、かつ上記第1導電型の第1埋込層が
上記多数電子の拡散を抑制することを特徴とする半導体
レーザ。 - 【請求項2】半導体基板上に、少なくとも第1のクラッ
ド層、量子井戸層と該量子井戸層よりも禁制帯幅の大き
い障壁層を交互に重ね合わせた多重量子井戸活性層、及
び第2のクラッド層が順次積層されたメサストライプ構
造を有し、該メサストライプ構造の両側面に接して積層
されたp型の第1埋込層と、上記メサストライプ構造の
両側面に接しないで形成されたn型の第2埋込層、及び
レーザ光を得るための共振器構造を有する半導体レーザ
において、大きな密度の多数電子を発生させるn型の不
純物を上記多重量子井戸活性層の一部あるいは全てに導
入し、かつ上記p型の第1埋込層の不純物濃度が5×1
017cm~3〜1.5×1018cm~3であることを特徴と
する半導体レーザ。 - 【請求項3】半導体基板上に、少なくとも第1のクラッ
ド層、量子井戸層と該量子井戸層よりも禁制帯幅の大き
い障壁層を交互に重ね合わせた多重量子井戸活性層、及
び第2のクラッド層が順次積層されたメサストライプ構
造を有し、該メサストライプ構造の両側面に接して積層
されたp型の第1埋込層と、上記メサストライプ構造の
両側面に接しないで形成されたn型の第2埋込層、及び
レーザ光を得るための共振器構造を有する半導体レーザ
において、大きな密度の多数電子を発生させるn型の不
純物を上記障壁層の一部あるいは全てに導入し、かつ上
記p型の第1埋込層の不純物濃度が5×1017cm~3〜
2×1018cm~3であることを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項4】請求項1〜3の半導体レーザにおいて、上
記メサストライプ構造の両側面が変曲点の無い滑らかな
曲面で形成されたことを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項5】請求項1〜4の半導体レーザにおいて、上
記量子井戸層の格子定数が上記半導体基板の格子定数と
異なる歪量子井戸層を有し、歪量子井戸層の歪量が+
0.5%〜+1.8%、あるいは−2.0%〜−0.7
%であることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項6】請求項1〜5の半導体レーザにおいて、上
記第2埋込層の上部に第1導電型あるいはp型の第3埋
込層を有し、かつ上記メサストライプ構造及びメサスト
ライプ外部の埋込層の上部に形成した第2導電型あるい
はn型の平坦化層を有することを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項7】請求項1〜6の半導体レーザにおいて、半
導体基板がp型InP基板で、上記第1埋込層及び第2
埋込層がInP、かつレーザ光の波長が1.2μm〜
1.6μmの範囲であるであることを特徴とする半導体
レーザ。 - 【請求項8】請求項1〜7の半導体レーザにおいて、上
記n型の不純物の不純物濃度が(1〜4)×1018cm
~3であることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項9】請求項1〜8の半導体レーザにおいて、上
記半導体基板上にメサストライプ状の活性領域が複数個
形成されたアレイ構造になっていることを特徴とする半
導体レーザ。 - 【請求項10】請求項1〜9の半導体レーザを送信光源
に持つことを特徴とする並列伝送用光送信モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3168596A JPH09232666A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 半導体レーザ及び並列伝送用光送信モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3168596A JPH09232666A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 半導体レーザ及び並列伝送用光送信モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09232666A true JPH09232666A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=12337947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3168596A Pending JPH09232666A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 半導体レーザ及び並列伝送用光送信モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09232666A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000042685A1 (fr) * | 1999-01-11 | 2000-07-20 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Laser a semi-conducteur, a puits quantiques multiples, a dopage module de type n |
US6396861B1 (en) | 1999-01-11 | 2002-05-28 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | N-type modulation-doped multi quantum well semiconductor laser device |
US6657234B1 (en) | 1999-06-07 | 2003-12-02 | Nichia Corporation | Nitride semiconductor device |
US6720571B1 (en) | 1999-12-02 | 2004-04-13 | United Epitaxy Company, Ltd. | Quantum well device with ESD endurance and method of forming the same |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP3168596A patent/JPH09232666A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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USRE42008E1 (en) | 1999-06-07 | 2010-12-28 | Nichia Corporation | Nitride semiconductor device |
USRE45672E1 (en) | 1999-06-07 | 2015-09-22 | Nichia Corporation | Nitride semiconductor device |
USRE46444E1 (en) | 1999-06-07 | 2017-06-20 | Nichia Corporation | Nitride semiconductor device |
US6720571B1 (en) | 1999-12-02 | 2004-04-13 | United Epitaxy Company, Ltd. | Quantum well device with ESD endurance and method of forming the same |
DE10043938B4 (de) * | 1999-12-02 | 2009-09-03 | Epistar Corp. | Quantenmulden-Einrichtung mit ESD-Festigkeit und Verfahren zum Herstellen der Einrichtung |
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