JPH09231838A - 低減された摩擦を呈する改良された信号伝送アセンブリー - Google Patents

低減された摩擦を呈する改良された信号伝送アセンブリー

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JPH09231838A
JPH09231838A JP9028886A JP2888697A JPH09231838A JP H09231838 A JPH09231838 A JP H09231838A JP 9028886 A JP9028886 A JP 9028886A JP 2888697 A JP2888697 A JP 2888697A JP H09231838 A JPH09231838 A JP H09231838A
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cable assembly
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porous
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JP9028886A
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J David Smith
スミス ジェイ．デビッド
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WL Gore and Associates Inc
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    • H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00—Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/17—Protection against damage caused by external factors, e.g. sheaths or armouring
    • H01B7/18—Protection against damage caused by wear, mechanical force or pressure; Sheaths; Armouring
    • H01B7/182—Protection against damage caused by wear, mechanical force or pressure; Sheaths; Armouring comprising synthetic filaments
    • H01B7/183—Protection against damage caused by wear, mechanical force or pressure; Sheaths; Armouring comprising synthetic filaments forming part of an outer sheath
    • H—ELECTRICITY
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    • H01B7/18—Protection against damage caused by wear, mechanical force or pressure; Sheaths; Armouring
    • H01B7/1875—Multi-layer sheaths
    • H01B7/1885—Inter-layer adherence preventing means

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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Communication Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動荷重の際に破損に耐える改良された信号ケ
ーブルアセンブリー、及びそのための改良された繊維強
化部材を提供する。 【解決手段】 信号伝送コア、その信号伝送コアの周り
に配置された第１多孔質フルオロポリマー層、その多孔
質フルオロポリマー層の周りに配置された第１ジャケッ
ト、その第１ジャケットの周りに配置された少なくとも
１つの第１強化部材アレイであって、それぞれが複数の
フィラメントを備え且つそれぞれが個々の第２多孔質フ
ルオロポリマー層の中に配置された少なくとも２つの合
成繊維強化部材によって画成された第１強化部材アレ
イ、及びその強化部材アレイの周りに配置された第２ジ
ャケット、を含んでなり、その第１と第２のジャケット
が、その強化部材アレイの中の所定の開口領域で一緒に
結合されたことを特徴とするケーブルアセンブリー。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは、動荷重の
適用の中での破損に耐える改良された信号伝送アセンブ
リーに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ある環
境において、ケーブルアセンブリーは、動荷重によって
応力を加えられる。より詳しくは、遠隔操作される輸送
機関（陸、海、空中又は宇宙）の分野において、信号伝
送ケーブルアセンブリーは、コントロールシステムを１
種以上の遠隔操作される輸送機関に連結するために使用
される。遠隔操作される輸送機関とコントロールシステ
ムの使用の際、運転条件及び環境条件によって生じる動
荷重は、信号伝送ケーブルアセンブリーを疲労させ破損
させる。このような信号伝送ケーブルアセンブリーの有
用寿命を長くする検討の中で、強化部材がそれらの設計
の中に取り入れられてきた。
【０００３】伝送ケーブル設計に使用されてきた公知の
強化部材は、例えばアラミド繊維のような、重なり合っ
た又は非平行のフィラメントを含むことが多い。このよ
うな非平行又は重なり合ったフィラメントは、個々のフ
ィラメントと他のケーブルエレメントの間に接触点を画
成する。一般に、摩耗と荷重集中はこのような接触点で
発生し、それによってケーブルアセンブリーの引張特性
を低下させる。伝送ケーブル設計に強化部材を使用する
ことに関するこのような欠点を克服する検討の中で、種
々のコーティング、潤滑剤、及び強化部材構造が採用さ
れてきた。このようなコーティング、潤滑剤、及び強化
部材構造は、ある用途においていろいろな成功度で作用
してきたが、それらは、動的用途における強化部材の寿
命を長くする有用性に欠けるといった短所を繰り返して
いる。
【０００４】潤滑剤は、重なったフィラメントの間の摩
擦を減らすために使用されてきたが、このような潤滑剤
は、張力荷重の強化部材における応力集中を最小限には
していない。また、ケーブル設計における潤滑された強
化部材の何らかの使用の際に、動的な応力と荷重は、こ
れらの潤滑剤を接触点から移動させ、それによって潤滑
されていない強化部材の領域を生成させる。
【０００５】熱可塑性樹脂の圧縮押出コーティングが、
接触点での摩耗と荷重集中を減らすために使用された
が、このようなコーティングはフィラメント強化部材を
緊密にする傾向にあり、これは、個々のフィラメントの
運動自由度を低下させ、内部接触摩擦と応力集中を高
め、強化部材の寿命を短くする。このような強化部材コ
ーティングは、長手方向の強化部材にかなりの境界面を
提供するが、このようなコーティングは押出軸に垂直な
不十分な横方向強度を提供する。また、これらのコーテ
ィングは、強化部材に重量とサイズを付加し、このこと
はある用途については望ましくない。
【０００６】ポリウレタンのような高い摩擦のコーティ
ングが、強化部材の間の荷重分担を促進するために使用
されたが、しかしながら、このようなコーティングは強
化部材フィラメントの内部摩擦を高め、強化部材の圧縮
荷重の際に強化部材の劣化をもたらす。また、強化部材
フィラメントが、ポリウレタン含浸によって機械的損傷
から保護されてきた。しかしながら、強化部材のポリウ
レタン含浸は、幾分硬い強化部材を生成し、これは、強
化部材が圧縮に供されたときに荷重集中を高める。この
ような硬い強化部材は、「皺が寄る」又は「切れ目が入
る」傾向にあり、応力集中点と強度低下をもたらす。
【０００７】以上の他に、強化部材は未処理又は未コー
ティングの状態で使用され、ケーブルコア上に編み込ま
れてきた。しかしながら、このような強化部材の編み込
みは、強化部材をケーブルコアの上で平らにさせ、この
ため、フィラメント間の荷重分担特性を減じ、より多く
のフィラメントを非平行又は重なり合った境界面に曝
す。また、未コーティング又は未処理の繊維強化部材
は、水を「吸い上げる」又は移動させる大きな路を提供
し、それによって、電気的障害、ケーブル重量増加を生
じさせ、また、海洋環境からの塩結晶のような磨耗を促
進する汚染物質の導入をもたらす。その後の再成端又は
ケーブルからの水の除去は労力がかかりコストが高い。
【０００８】以上は、現状のケーブルアセンブリーに存
在することが知られる制約を説明する。このように、上
記の制約の１つ以上の克服に結びつく改良されたケーブ
ルアセンブリーを提供することが有益なことは明らかで
ある。したがって、以降にさらに十分に開示される特徴
を有する適切な代替策が提供される。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、現状の公知技
術を凌駕して信号伝送アセンブリー技術を進歩させるも
のである。本発明の１つの局面において、ケーブルアセ
ンブリーの動的性能を改良するため、強化された荷重支
持エレメントとしての被覆又は巻回された合成強化部材
を有する改良されたケーブルアセンブリーが提供され
る。この改良されたケーブルアセンブリーは、導電性エ
レメント及び／又は光ファイバーエレメントのいずれか
で画成された少なくとも１つの信号伝送コアを備えるこ
とができる。第１の摩擦低減又は低摩擦層が信号伝送コ
アの周りに配置される。第１ジャケットがその第１低摩
擦層の周りに配置される。少なくとも１つの第１強化部
材アレイが第１ジャケットの周りに配置される。強化部
材アレイは、複数のフィラメントを備える少なくとも１
つの合成繊維強化部材によって画成されることができ
る。強化部材が、個々の第２の摩擦低減又は低摩擦層の
中に配置される。第２ジャケットが強化部材アレイの周
りに配置される。第１と第２のジャケットは、強化部材
アレイの中の所定の開口領域で一緒に結合される。
【００１０】したがって、本発明の目的は、動荷重の際
に破損に耐える改良された信号ケーブルアセンブリーを
提供することである。本発明のもう１つの目的は、信号
ケーブルアセンブリーの機械的性能を最大限にするため
の改良された繊維強化部材を提供することである。本発
明のもう１つの目的は、ケーブル強化部材とケーブルコ
アの間の荷重と歪の伝達を最少限にする改良された信号
ケーブル設計を提供することである。
【００１１】本発明のもう１つの目的は、個々の合成強
化部材の間に荷重を分散させる手段を提供し、それによ
って、周期的な屈曲と動荷重に供されたときの強化部材
の寿命を長くすることである。本発明のさらにもう１つ
の目的は、加工と取扱いの際の起こり得る強化部材の繊
維の損傷を抑制するための、その個々の繊維を収容する
手段を提供することである。
【００１２】本発明のさらにもう１つの目的は、強化部
材と外側ケーブルジャケットの間の荷重分担を促進する
手段を提供することである。
【００１３】
【発明の実施の形態及び発明の効果】以上の要旨及び以
下の本発明の好ましい態様の詳細な説明は、添付の図面
と併せて読み進めることによってより的確に理解される
であろう。本発明の例証のため、図面に現状で好ましい
態様が示されている。ここで、本発明は、示されたその
ままの配置や装備に限定されるものではないことを理解
すべきである。
【００１４】次に図面に関し、同じ参照記号は、複数の
図面にわたる対応パーツを示しており、本発明の改良さ
れたケーブルアセンブリーは、図１と図３〜５に10で全
体的に示されている。本改良されたケーブルアセンブリ
ー10は、信号及び／又はパワー伝送コア12、第１の摩擦
低減又は低摩擦層14、内側ジャケット16、強化部材アレ
イ18、及び外側ジャケット20を備える。本願における用
語「層」はコーティング、被覆、又は巻回を意味するも
のである。
【００１５】信号伝送コア12は、電磁及び／又は光信号
及び／又はパワーの伝送に有用な任意の適切なエレメン
トを備えることができる。例えば、信号伝送コア12は、
システム（図示せず）にデータを伝送する及び／又はパ
ワーを供給するための導電体エレメント又は光ファイバ
ーエレメント、径方向の圧縮支持を提供するための間質
フィラーを備えることができ、また、ケーブルが海洋環
境で使用される場合、ケーブルにガスや流体が流れ込む
ことを阻止するための防水性配合物を備えることもでき
る。コア12はジャケットを施され又は内側ジャケット16
で被覆され、これらは、多孔質ポリテトラフルオロエチ
レン（ＰＴＦＥ）、ポリイミド、ナイロン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、オルガノポリシロキサン- イミド、
ポリエステル、ポリエステルテレフタレート、充実密度
のポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン- ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、ペルフルオ
ロアルコキシテトラフルオロエチレン、エチレン- テト
ラフルオロエチレンコポリマー、エチレンとＰＴＦＥの
コポリマー、ポリ塩化ビニル、ゴム、シリコーン、ポリ
エチレン、ポリフッ化ビニリデン、熱可塑性エラストマ
ー、ウレタン、又はその他の任意の適切なジャケット材
料を含むことができる。
【００１６】第１低摩擦層14は低摩擦特性を示す材料を
含んでなる。このような材料には、限定されるものでは
ないが、ＰＴＦＥ、ポリエチレン、及びポリエステルが
挙げられる。本発明の好ましい態様において、第１低摩
擦層14は、限定されるものではないが多孔質ポリテトラ
フルオロエチレン（ＰＴＦＥ）膜のような多孔質フルオ
ロポリマー材料を含んでなる。第１低摩擦層14は信号伝
送コア12の周りに配置される。
【００１７】本願における用語「多孔質ポリテトラフル
オロエチレン（ＰＴＦＥ）」は、任意の数の公知プロセ
スによって調製されることができる膜を意味し、例え
ば、伸長又は引張プロセス、製紙プロセス、フィラー材
料がＰＴＦＥ樹脂と混和されて次いで除去されて多孔質
構造を残存させるプロセス、又は粉末焼成プロセスによ
って調製されることができる。好ましくは、多孔質ポリ
テトラフルオロエチレン膜は、米国特許第３９５３５６
６号明細書、同４１８７３９０号明細書、同４１１０３
９２号明細書に記載のような相互に接続されたノードと
フィブリルの微細構造を有する多孔質延伸膨張ポリテト
ラフルオロエチレン膜であり、これらの特許は、本願で
も参考にして取り入れられており、それらを製造するた
めの好ましい材料とプロセスを十分に説明している。多
孔質ポリテトラフルオロエチレン膜は、約３〜約１００
０μｍの範囲、好ましくは約５〜約１００μｍの範囲の
厚さと、約２０〜約９８％の範囲の気孔体積を有するこ
とができる。
【００１８】本発明の１つの態様において、多孔質ＰＴ
ＦＥのテープが第１低摩擦層14を構成する。テープの適
用は、所定の巻き角度（lay angle)でコア12にテープを
径方向に移すことによって行われることができる。所定
の巻き角度は、テープ幅との相互関係で、テープの皺発
生を最少限にした所望の被覆又はオーバーラップ、及び
所定の張力を与えられた厚さを提供する。適切な巻き角
度は、テープ幅の２５％以上のテープのオーバーラップ
を与える。本発明の１つの態様において、テープの作成
後の公称直径は約０．００６インチである。あるいは、
テープは、コア12の周りに長手方向に折り曲げられるこ
ともできる。
【００１９】第１低摩擦層14は、コア12を、内側ジャケ
ット16と強化部材アレイ18から隔てる。したがって、低
摩擦層14は、内側ジャケット16と強化部材アレイ18の、
コア12への機械的結合を最少限にし、それによって、強
化部材アレイ18からコア12への荷重の移動を最少限にす
る。また、低摩擦層14は、ケーブルアセンブリー10の可
撓性を高め、ケーブルアセンブリーが周期的な曲げや引
張に供されたときにコア12の伸びを抑える。
【００２０】内側ジャケット16は、第１低摩擦層14とコ
ア12の上に押出され、強化部材アレイ18のための床と内
側収納を提供し、コア12を隔離・保護する。また、内側
ジャケット16は、強化部材アレイ18を低摩擦層14から隔
てる連続層を提供し、また、ケーブルアセンブリー10の
可撓性を高め、強化部材アレイ18をコア12から離す。好
ましくは、内側ジャケット16は、圧縮押出プロセスに相
対するものとしてのチューブ押出プロセスによってコア
12の上に押出される。チューブ押出プロセスは、同心で
薄肉で実質的に滑らかな内側ジャケット構造を提供す
る。
【００２１】図２を参照することによって最も的確に理
解されるように、強化部材アレイ18は、フィラメント22
によって画成される合成繊維強化部材21を含んでなる。
合成強化部材21は、第２摩擦低減層又は低摩擦層24によ
って被覆、巻回又は包囲される。第２低摩擦層24は、こ
の低摩擦層を強化部材21の隙間領域に流入させ得るに十
分な圧縮特性を呈する材料を含んでなり、それによっ
て、強化部材の間の接触点において層の裂けや割れを防
ぐための荷重分散と十分な強度を提供する。また、この
第２低摩擦層24は、フィラメント境界面で割合に低い摩
擦を示すと同時に、コーティングされた強化部材が接触
をする箇所で、１つの強化部材からもう１つに荷重の移
動をするのに十分な層間の境界面を提供する。このユニ
ークな特性の組み合わせは、強化部材間の荷重分担を最
大限にすると同時に、強化部材とフィラメントの運動を
可能にする境界面を提供する。第２低摩擦層24は多孔質
フルオロポリマー材料、例えば限定されるものではない
が、多孔質ＰＴＦＥ材料又は多孔質延伸膨張ＰＴＦＥ膜
の被覆若しくは巻回を含んでなることができる。第２低
摩擦層24として延伸膨張ＰＴＦＥ膜のテープを含む被覆
又は巻回が使用された場合、そのテープは、第１低摩擦
層14について先に説明したと同様にして強化部材21の周
りに巻回される。そのような態様において、テープの好
ましい作成後の直径は約０．００３インチ以下である。
【００２２】強化部材21は、限定されるものではない
が、アラミド、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリスルホン、又はポリアミドの繊維のような繊
維を含んでなる。適切な繊維強化部材の１つの例はＫＥ
ＶＬＡＲ（商標）ヤーンであり、これはデュポン社から
市販されている製品である。ＫＥＶＬＡＲ（商標）は一
群のアラミド繊維についてのデュポン社の商標である。
この繊維材料は短繊維であることも、連続フィラメント
ヤーンであることもでき、割合に高い引張強度を有す
る。この繊維材料の特性は、文献「Information Bullet
in K-506A 、1986年７月改訂、表題:Properties and Us
es of KEVLERTM29 and KEVLER TM49 In Electromechani
cal Cables and Fiber Optics 」に報告されている。理
解されるように、繊維強化部材のフィラメント数は、強
化部材のデニールを構成する。（デニールは重さの尺度
であり、部材の幾何的サイズ及び強度と同等視されるこ
ともできる。）繊維強化部材21についての好ましいデニ
ールは、通常のサイズの範囲にあることができ、あるい
は、特定のニーズと性能特性に合致するために必要なよ
うに構成されることもできる。適切なデニールは約２０
０〜約１５０００の範囲である。
【００２３】強化部材アレイ18はいろいろな構造を有す
ることができ、例えば限定されるものではないが、編み
込まれた構造（図１）、横巻又は螺旋構造（図３）、又
は二重横巻又は反対螺旋構造（図４）がある。また、強
化部材アレイは、コア12の中央領域の中に配置されるこ
ともできる（図５）。本発明の好ましい態様において、
強化部材アレイ18の被覆率は、外側ジャケット20が、強
化部材アレイ18の開口領域26を介して内側ジャケット16
に結合する性能に過度に影響を及ぼさないように、十分
小さいことが好ましい。内側ジャケット16と外側ジャケ
ット20の結合が望まれる全ての構造について、約６０％
以下の強化部材アレイ被覆率（強化部材面積÷有用面
積）を採用することによって、プロセスが最適化される
ことができる。また、強化部材アレイの最小限の厚さ
は、内側と外側のジャケットの間により直接的接触を提
供することができ、それによって、それらの間の結合が
向上する。また、強化部材アレイ18は、内側と外側のジ
ャケット及び強化部材アレイの間の結合又は荷重移動を
促進するため、適切な材料で付加的にコーティングされ
ることもできる。このような材料には、限定されるもの
ではないが、ポリウレタンや、ジャケット16と20を構成
することができる他の材料が挙げられ、これについては
下記に説明する。
【００２４】一般に９０〜９８％の比較的高い被覆率の
横巻構造について、第２低摩擦層24は、環境バリヤとし
て作用し且つ強化部材アレイの運動を可能にするのに十
分な硬度と比較的高い圧縮適性と低摩擦の材料でコーテ
ィングされることができる。このような材料には、限定
されるものではないが、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、及びポリエチレンが挙げられる。
【００２５】被覆され、巻回され又は包囲された強化部
材21は、フィラメントの運動自由度のため、比較的広い
範囲の割合に小さい編組と横巻の角度を可能にする。例
として、コーティングによって付与された摩擦低下と増
加された荷重分散は、割合に小さい編組と横巻の角度た
めに普通は失われる可撓性と寿命を高める。フィラメン
ト22の撚り入れと構造の編み込みは、フィラメントと強
化部材21の間の荷重分担を最大限にする。
【００２６】本願の教示により、強化部材21は、被覆、
巻回又は包囲の前にフルオロポリマー材料で含浸され得
ることも考えられる。強化部材21を含浸するための適当
なプロセスが米国特許第５１６５９９３号明細書に記載
されており、この特許は本願でも参考にして取り入れら
れている。多孔質延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン
のような低摩擦材料で強化部材21をコーティング、被覆
又は巻回することは、強化部材の点荷重を最少限にする
ための有益な手段を提供する。また、反対螺旋横巻又は
編組強化部材アレイ18に特有な、重なり合った強化部材
21によって生じる切れ目や集中応力が最少限にされる。
このようなコーティング、被覆又は巻回は、点荷重の負
の作用を減らすと同時に、接触点において重なりあった
強化部材21の間の荷重分担を与える。
【００２７】第２低摩擦層24のような外的被覆は、圧縮
荷重に曝されたとき、含浸及び未含浸フィラメント22の
荷重を分散させる助けをし、このため強化部材に「皺が
寄る」や「切れ目が入る」傾向を抑える。点荷重と殆ど
同じ仕方で、第２低摩擦層24によって付与される荷重分
散により応力が抑えられ、個々の強化部材21の収納と許
容された運動が、圧縮荷重によって生じる集中応力を減
らす。フィラメント12の皺の発生とその後の切れ目の発
生の結果的な低下は、圧縮と張力が繰り返されたときに
強化部材21の寿命を改良し、これは、機械化されたケー
ブルの配備と回収の際に溝車の上にケーブルが移される
際に発生する曲げと伸ばしに一般的である。
【００２８】上記のように、強化部材の含浸は、強化部
材21の各フィラメント22を封入し、可撓性のある低摩擦
マトリックスを提供し、また、このマトリックスは、荷
重を分散させ、フィラメントの運動を可能にし、重なり
合った部材の応力集中を最少限にし、さらに、ケーブル
アセンブリー10に流体が流れ込むことを防止する。本発
明の１つの態様において、外側ジャケット20は、内側ジ
ャケット16に対して分子親和性を示すポリマー材料を含
んでなる。適切な材料には、限定されるものではない
が、熱可塑性と熱硬化性の材料が挙げられる。外側ジャ
ケット20は、強化部材アレイ18の上に押出され、圧縮押
出プロセスによって内側ジャケット16に結合される。外
側ジャケット20は、コア12のための環境的保護を提供
し、ケーブル成端から強化部材アレイ18への荷重移動を
提供する。最適な加工を与えるため、押出温度は、内側
と外側のジャケットの16と20の所望の結合をもたらすの
に必要な程度に目論むべきである。このような押出プロ
セスの制約的特質は、押出された樹脂の劣化の可能性で
ある。また、ケーブルアセンブリー10の巻取速度の低
下、コーティング技術の変更、及び／又はクロスヘッド
温度の増加が、内側と外側のジャケット間の必要な結合
をもたらすのに必要とされることがある。また、外側ジ
ャケットの厚さやクロスヘッド圧力も、内側と外側のジ
ャケット間の必要な結合を与えるために高められること
がある。
【００２９】内側ジャケット16の結合を十分に準備する
ため、押出機にケーブルアセンブリーが入る前にケーブ
ルアセンブリー10を予備加熱するための加熱アセンブリ
ーが採用されることもできる。また、押出中のガス放出
を防ぐ目的で、強化部材アレイ18を乾燥させるためのコ
ア12の予備引張及び／又は予備加熱が必要なこともあ
る。圧縮押出は、チューブ押出とは異なり、開口領域26
の充填を高めて内側と外側ジャケットの結合を高めるの
に好ましい。押出の際に熱と圧力を使用して、開口領域
26に外側ジャケット材料を充填・圧縮することは、必要
な結合をもたらすために必要なだけでなく、２つのジャ
ケット間の空隙と空気容積を最少限にするために必要で
ある。理解されるはずのように、ケーブルアセンブリー
10の一般的な環境使用条件は、深海のような条件によっ
て生じるような、ケーブルアセンブリーを極めて厳しい
外的圧力に曝すことがある。重量や圧縮を維持・制御す
るため、また、流体や水がケーブルアセンブリー構造の
中に移動することを最少限にするため、これらの環境条
件は、空隙のないケーブルアセンブリー構造を要求す
る。外側ジャケット20と強化部材アレイ18の間の空隙境
界を最少限にすることは、空隙のないケーブルアセンブ
リー構造を提供する可能性を高める。
【００３０】結合された内側と外側のジャケット構造及
び強化部材アレイ18は、非金属ジャケットによって与え
られることができる保護を最大限にする。さらに、結合
されたジャケットは、ジャケットの切れ又は割れの伝搬
を阻止する助けをする。また、このタイプのケーブル構
造は、そうしなければケーブルアセンブリーを圧潰又は
損傷させるであろう力に対する支持を与える。より詳し
くは、そうしなければケーブルを平らにする外的力及び
／又は圧力が、強化部材アレイ18の周方向の適用によっ
て与えられる機械的束縛と同時に、結合された内側と外
側のジャケットによって与えられる支持によって抵抗を
受ける。この構造は、金属構造と異なり、非腐食性で非
磁性であり、比較的小さいサイズと重量で、外的成端
（例えば、フレキシブルなワイヤーメッシュタイプのグ
リップ）のための比較的高い破壊強度を与える。さら
に、この構造は、従来は外装ケーブル構造によってのみ
実現されていたカットスルー保護を最大限にする。
【００３１】本発明の別な態様において、強化部材アレ
イは、図５に示されたように信号伝送バンドルのコアの
中に構成されることもできる。このアレイは、一般に、
コアの中央及び／又は隙間領域に配置されることがで
き、ケーブルに荷重束縛を与える。先に説明したと同じ
仕方でその部材をコーティングすることは、可撓性を高
め、劣化に関係する摩擦を減らし、作成の際の取扱いに
必要な保護を与える。
【００３２】本発明のもう１つの態様において、強化部
材アレイ18は、図１に示されたように内側ジャケット16
の上に編み込まれることができるが、但し、被覆率は６
０％を超える。この設計は、最大の可撓性、最大強度、
及び強化部材に直接成端することの組み合わせが望まし
い場合の用途に好ましい。先に議論したと同じ仕方でそ
の部材をコーティングすることは、先に説明したと殆ど
同じ仕方で特性を向上させるが、但し、荷重は外側ジャ
ケットを介して強化部材アレイに移動する。この強化部
材コーティングは、低被覆率の編組について説明したと
同様に、部材の間のバリヤを提供する。このバリヤは可
撓性を高め、荷重集中を減らし、摩擦磨耗を最少限にす
る。
【００３３】本発明のいくつかの代表的な態様を上記に
詳しく説明したが、当業者であれば、本願で説明した新
規な教示や特長から実質的に逸脱することなく多くの変
更が可能なことが明らかであろう。したがって、そのよ
うな変更は全て、特許請求の範囲に限定される本発明の
範囲の中に包含されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の教示によって作成された改良されたケ
ーブルアセンブリーの部分的な層状の図である。
【図２】本発明の教示による改良された強化部材の部分
的な層状の図である。
【図３】本発明の改良されたケーブルアセンブリーの別
な態様の部分的な層状の図である。
【図４】本発明の改良されたケーブルアセンブリーの別
な態様の部分的な層状の図である。
【図５】本発明の改良されたケーブルアセンブリーの別
な態様の部分的な層状の図である。
【符号の説明】
１０…ケーブルアセンブリー １２…コア １４…低摩擦層 １６…内側ジャケット １８…強化部材アレイ ２１…強化部材 ２４…摩擦低減層

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 信号伝送コア、その信号伝送コアの周り
    に配置された第１多孔質フルオロポリマー層、 その多孔質フルオロポリマー層の周りに配置された第１
    ジャケット、 その第１ジャケットの周りに配置された少なくとも１つ
    の第１強化部材アレイであって、それぞれが複数のフィ
    ラメントを備え且つそれぞれが個々の第２多孔質フルオ
    ロポリマー層の中に配置された少なくとも２つの合成繊
    維強化部材によって画成された第１強化部材アレイ、及
    びその強化部材アレイの周りに配置された第２ジャケッ
    ト、 を含んでなり、その第１と第２のジャケットが、その強
    化部材アレイの中の所定の開口領域で一緒に結合された
    ことを特徴とするケーブルアセンブリー。
  2. 【請求項２】 第１多孔質フルオロポリマー層が多孔質
    ポリテトラフルオロエチレンのテープを含んでなること
    を特徴とする請求項１に記載のケーブルアセンブリー。
  3. 【請求項３】 多孔質ポリテトラフルオロエチレンが多
    孔質延伸膨張ポリテトラフルオロエチレンであることを
    特徴とする請求項２に記載のケーブルアセンブリー。
  4. 【請求項４】 第２多孔質フルオロポリマー層が多孔質
    ポリテトラフルオロエチレンのテープを含んでなること
    を特徴とする請求項１に記載のケーブルアセンブリー。
  5. 【請求項５】 多孔質ポリテトラフルオロエチレンが多
    孔質延伸膨張ポリテトラフルオロエチレンであることを
    特徴とする請求項４に記載のケーブルアセンブリー。
  6. 【請求項６】 第２多孔質フルオロポリマー層が多孔質
    ポリテトラフルオロエチレンのチューブを含んでなるこ
    とを特徴とする請求項１に記載のケーブルアセンブリ
    ー。
  7. 【請求項７】 第１強化部材アレイが、編み込まれた構
    造に配置されたことを特徴とする請求項１に記載のケー
    ブルアセンブリー。
  8. 【請求項８】 第１強化部材アレイが横巻構造に配置さ
    れたことを特徴とする請求項１に記載のケーブルアセン
    ブリー。
  9. 【請求項９】 反対螺旋横巻構造の第１強化部材アレイ
    の周りに配置された第２強化部材アレイをさらに含んで
    なることを特徴とする請求項８に記載のケーブルアセン
    ブリー。
  10. 【請求項１０】 合成繊維強化部材がフルオロポリマー
    材料で含浸されたことを特徴とする請求項１に記載のケ
    ーブルアセンブリー。
  11. 【請求項１１】 個々の合成繊維強化部材が、アラミ
    ド、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
    スルホン、及びポリアミドの繊維からなる群より選択さ
    れた繊維を含んでなることを特徴とする請求項１に記載
    のケーブルアセンブリー。
  12. 【請求項１２】 強化部材が複数のフィラメントによっ
    て画成され、その強化部材の周りに配置された多孔質フ
    ルオロポリマー層を含んでなることを特徴とする改良さ
    れた強化部材。
  13. 【請求項１３】 多孔質フルオロポリマー層が多孔質ポ
    リテトラフルオロエチレンを含んでなることを特徴とす
    る請求項１２に記載の強化部材。
  14. 【請求項１４】 多孔質フルオロポリマー層が、多孔質
    ポリテトラフルオロエチレンの巻回テープを含んでなる
    ことを特徴とする請求項１２に記載の強化部材。
  15. 【請求項１５】 多孔質フルオロポリマー層が、多孔質
    ポリテトラフルオロエチレンのチューブを含んでなるこ
    とを特徴とする請求項１２に記載の強化部材。
  16. 【請求項１６】 信号伝送コア、 その信号伝送コアの周りに配置された第１摩擦低減層、 その第１摩擦低減層の周りに配置された第１ジャケッ
    ト、 その第１ジャケットの周りに配置された少なくとも１つ
    の第１強化部材アレイであって、それぞれが複数のフィ
    ラメントを備え且つそれぞれが個々の第２摩擦低減層の
    中に配置された少なくとも２つの合成繊維強化部材によ
    って画成された第１強化部材アレイ、及びその強化部材
    アレイの周りに配置された第２ジャケット、 を含んでなり、その第１と第２のジャケットが、その強
    化部材アレイの中の所定の開口領域で一緒に結合された
    ことを特徴とするケーブルアセンブリー。
  17. 【請求項１７】 第２摩擦低減層が多孔質ポリテトラフ
    ルオロエチレンのテープを含んでなることを特徴とする
    請求項１６に記載のケーブルアセンブリー。
  18. 【請求項１８】 第２摩擦低減層が多孔質ポリテトラフ
    ルオロエチレンのチューブを含んでなることを特徴とす
    る請求項１６に記載のケーブルアセンブリー。
  19. 【請求項１９】 複数のフィラメントによって画成され
    た強化部材であって、その強化部材の周りに配置された
    摩擦低減層を含んでなることを特徴とする改良された強
    化部材。
  20. 【請求項２０】 中央領域とある長さを有する信号伝送
    コア、 その中央領域の中に配置された少なくとも１つの第１強
    化部材アレイであって、個々の摩擦低減層の中に配置さ
    れた少なくとも１つの合成繊維強化部材によって画成さ
    れた第１強化部材アレイ、及びその信号伝送コアの周り
    に配置されたジャケット、を含んでなることを特徴とす
    るケーブルアセンブリー。
  21. 【請求項２１】 合成繊維強化部材がグラファイト材料
    で含浸されたことを特徴とする請求項１に記載のケーブ
    ルアセンブリー。
  22. 【請求項２２】 信号伝送コア、 その信号伝送コアの周りに配置された第１摩擦低減層、 その第１摩擦低減層の周りに配置された第１ジャケッ
    ト、 その第１ジャケットの周りに配置された少なくとも１つ
    の第１強化部材アレイであって、それぞれが複数のフィ
    ラメントを備え且つそれぞれが個々の第２摩擦低減層の
    中に配置された少なくとも２つの合成繊維強化部材によ
    って画成された第１強化部材アレイ、及びその強化部材
    アレイの周りに配置された第２ジャケット、 を含んでなることを特徴とするケーブルアセンブリー。
JP9028886A 1996-02-13 1997-02-13 低減された摩擦を呈する改良された信号伝送アセンブリー Pending JPH09231838A (ja)

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