JPH09229828A - サンプリングバルブ - Google Patents

サンプリングバルブ

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JPH09229828A
JPH09229828A JP8341614A JP34161496A JPH09229828A JP H09229828 A JPH09229828 A JP H09229828A JP 8341614 A JP8341614 A JP 8341614A JP 34161496 A JP34161496 A JP 34161496A JP H09229828 A JPH09229828 A JP H09229828A
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JP
Japan
Prior art keywords
passage
housing
sampling valve
peripheral wall
movable element
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Pending
Application number
JP8341614A
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English (en)
Inventor
Rokusaburo Kimura
六三郎 木村
Nobuhiro Kitagawa
信宏 喜多川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低価格化を図り、動作の長期安定性を確保
し、液漏れや固着などの不都合のための対策を軽減する
ことのできるサンプリングバルブを提供する。 【解決手段】 サンプリングバルブV1 は、2つの固定
素子10・14と1つの可動素子12とハウジング20
と押圧部材16とを備えてなる。ハウジング20は3つ
の素子10・14・12を同軸状に収納して保持する。
押圧部材16は、キャップ11と、弾性体としてのコイ
ルバネ13とからなる。3つの素子10・14・12の
各中心部には、従来のサンプリングバルブに設けられて
いたシャフト用貫通孔がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液等の液体試料
を定量採取するためのサンプリングバルブに関するもの
であり、さらに詳しくは、低価格化や動作の長期安定性
(長期にわたって液漏れや固着などの不都合の発生を防
止できる性質)などを図ったサンプリングバルブに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】血球計数装置等の分析装置における液体
試料のサンプリングは、サンプリングバルブを用いて試
料を定量採取するという方法で行われている。
【0003】図19および図20を参照しながら、従来
の一般的なサンプリングバルブの構成および動作を簡単
に説明する。通常、サンプリングバルブは、固定状に配
された2つの円盤状固定素子100・140と、両固定
素子100・140に同軸状に挟まれた回転可能な1つ
の円盤状可動素子120と、3つの素子100・140
・120の各中心部に設けられた貫通孔に嵌められた1
つのシャフト160とからなる。
【0004】一方の固定素子100には、試料流入用通
路Q100と試料希釈・移送用通路S110とが貫通状
に設けられている。他方の固定素子140には、試料流
出用通路R100と試料希釈・移送用通路S120とが
貫通状に設けられている。可動素子120には、試料定
量用通路P100が貫通状に設けられている。
【0005】図19および図20は、サンプリングバル
ブの2つの状態を示している。図19において、試料は
矢印Aの方向へ、すなわちサンプリングバルブ外のピペ
ット150から、通路Q100、通路P100、通路R
100へと流れ、可動素子120の通路P100に充満
される(これを第1状態という)。この第1状態から可
動素子120が回転することにより、図20の状態とな
る(これを第2状態という)。そして、第1状態で定量
用通路P100に充満された試料が、矢印Bの方向から
通路S120に導入された一定量の希釈液により、通路
S110を経てサンプリングバルブ外へ移送され、一定
倍率に希釈される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
サンプリングバルブにあっては、3つの素子100・1
40・120の各中心部にはシャフト用貫通孔が設けら
れており、シャフト160がこれら3つの貫通孔に嵌め
られるようにされている。
【0007】このため、各素子100・140・120
の中心部には、試料流入用通路Q100、試料希釈・移
送用通路S110、試料流出用通路R100、試料希釈
・移送用通路S120、試料定量用通路P100などの
各種の通路を設けることができず、各素子100・14
0・120の小型化によりサンプリングバルブの低価格
化を図ることが困難であった。
【0008】また、サンプリングバルブの使用回数が多
くなるにつれて、各種の通路Q100・S110・R1
00・S120・P100から試料や希釈液が固定素子
100・140と可動素子120との接触面に漏れ出し
たり、漏れ出した試料が凝固するなどの理由で、可動素
子120が固定素子100・140やシャフト160に
固着してしまったりして、動作の長期安定性を確保する
ことが困難であった。
【0009】これらの場合、3つの素子100・140
・120の各中心部にはシャフト用貫通孔が設けられて
いるため、漏れ出した試料や希釈液が3つの素子100
・140・120の周縁部側へ移動してそれらの外へ流
出するおそれがあるだけでなく、それらの中心部側へ移
動してシャフト用貫通孔へ流入するおそれもある。ま
た、素子の固着は、3つの素子100・140・120
の周縁部側だけでなく、それらの中心部側でも起きるお
それがある。
【0010】このため、従来のサンプリングバルブにあ
っては、液漏れや固着のための対策としての洗浄など
を、3つの素子100・140・120の周縁部側だけ
でなく、それらの中心部側にも施す必要があり、そのた
めに素子100・140・120の構造や大きさなどを
考慮しなければならないという問題があった。
【0011】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたものであり、その主要目的は、低価格化を図ること
ができるとともに、動作の長期安定性を確保することが
でき、さらに液漏れや固着などの不都合のための対策を
軽減することのできるサンプリングバルブを提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、接触面
を有し、固定状に配される少なくとも1つの固定素子
と、接触面を有し、その接触面で固定素子の接触面に面
接触した状態で動くことのできる少なくとも1つの可動
素子と、固定素子および可動素子を収納してそれぞれを
固定状および可動状に保持するためのハウジングと、こ
のハウジングに収納保持される固定素子および可動素子
を互いの接触面どうしで密に面接触させるべく押圧する
ための押圧部材とを備えてなるサンプリングバルブが提
供される。
【0013】本発明に係るサンプリングバルブは例え
ば、血球計数装置などの血液分析装置に組み込まれ、血
液をマイクロリットル単位で精密に定量採取するのに用
いられる。
【0014】本発明に係るサンプリングバルブは、固定
素子と可動素子とハウジングと押圧部材とを備えてな
る。固定素子は、接触面を有し、ハウジング内に固定状
に収納される。可動素子は、接触面を有し、その接触面
で固定素子の接触面に面接触した状態で動く(回転や直
線移動など)ことができるようにハウジング内に可動状
に収納される。ハウジングは、固定素子および可動素子
を収納して保持する。押圧部材は、ハウジングに収納保
持された固定素子および可動素子を互いの接触面どうし
で密に面接触させるようにこれらを押圧する。
【0015】固定素子および可動素子は、例えばアルミ
ナ(Al2 3 )を焼結してなるセラミックやP.P.
S.(ポリフェニレン・サルファイド)樹脂やステンレ
ス鋼などから、円盤状や方形盤状などの所望形状につく
られる。固定素子および可動素子の接触面は、きわめて
精密に研磨された平坦面に仕上げられているのが好まし
い。固定素子および可動素子には各種の液体流通用通路
が設けられる。これらの液体流通用通路としては、外部
から液体試料を導入するための導入用通路、導入した試
料を定量するための定量用通路、定量した試料を外部へ
移送するための移送用通路、洗浄液を流通させるための
洗浄用通路などがある。可動素子は、例えばエアシリン
ダなどの駆動手段により、回転されたり直線移動された
りする。
【0016】ハウジングは、例えばP.P.S.樹脂な
どから円形や多角形の筒状体などの所望形状に構成され
る。
【0017】押圧部材は、例えばハウジングの内部で固
定素子または可動素子の接触面に押圧状に配され、固定
素子および可動素子を互いの接触面どうしで密に面接触
させる。
【0018】固定素子および可動素子は、ハウジングに
収納されて同軸状あるいは非同軸状に保持され、押圧部
材により互いの接触面どうしで密に面接触される。
【0019】本発明のサンプリングバルブは、可動素子
の回転や直線移動などの動きに応じて、2つの状態をと
ることができる。すなわち、素子の定量用通路に外部か
ら試料が導入されて満たされる第1状態と、この定量用
通路に満たされた試料を外部へ移送する第2状態とをと
ることができる。
【0020】本発明に係るサンプリングバルブの1つの
好ましい形態は、固定素子が1つであって、円形の接触
面とこれに連なる周壁面とを有する円盤状のものであ
り、可動素子が1つであって、円形の接触面とこれに連
なる周壁面とを有する円盤状のものであり、ハウジング
が、固定素子の周壁面および可動素子の周壁面に内面で
接触する周壁を有する円筒状のものであり、可動素子お
よび固定素子がハウジングに同軸状に収納保持され、可
動素子が一定角度範囲で回転可能にされているものであ
る。
【0021】本発明に係るサンプリングバルブの他の1
つの好ましい形態は、固定素子が2つであって、いずれ
も、1つの円形接触面とこれに連なる周壁面とを有する
円盤状のものであり、可動素子が1つであって、2つの
円形接触面とこれらに連なる周壁面とを有する円盤状の
ものであり、2つの固定素子で挟持され、ハウジング
が、固定素子の周壁面および可動素子の周壁面に内面で
接触する周壁を有する円筒状のものであり、可動素子お
よび固定素子がハウジングに同軸状に収納保持され、可
動素子が一定角度範囲で回転可能にされているものであ
る。
【0022】これら2つの形態に係るサンプリングバル
ブにおける可動素子は、直接、または回転リングなどの
回転部材を介して、例えばエアシリンダなどの駆動手段
に接続され、その駆動手段によりハウジングの中心軸の
まわりに一定角度範囲で回転可能にされる。そして、可
動素子の回転により、各サンプリングバルブは前記2つ
の状態をとることができる。
【0023】これら2つの形態に係るサンプリングバル
ブにおける固定素子は、ハウジングの周壁内面に設けら
れた係合部に係合することにより固定状に配されている
のが好ましい。すなわち、固定素子には例えばその周壁
面に凹状係合部または凸状係合部が設けられ、その凹状
係合部または凸状係合部がハウジングの周壁内面に設け
られた凸状係合部または凹状係合部に係合することによ
り、固定素子がハウジング内に固定状に配されているの
が好ましい。
【0024】本発明に係るサンプリングバルブが前記2
つの形態のうちの後者のものである場合において、押圧
部材は例えば、ハウジングに固定されたキャップと、こ
のキャップに近い方の固定素子とキャップとの間に配さ
れてその固定素子を可動素子に押圧する弾性体とからな
るものが用いられる。すなわち、キャップは例えば、円
筒状ハウジングの周壁外面に着脱可能にねじ合わされ
る。また、弾性体としては例えば、圧縮型コイルバネや
板バネなどの各種バネ、あるいは軟質ゴム体などが用い
られる。これらの弾性体は、キャップに近い方の固定素
子とキャップとの間に配されてその固定素子を可動素子
に押圧する。
【0025】また、本発明に係るサンプリングバルブが
前記2つの形態のうちの後者のものである場合におい
て、ハウジングは例えば、その周壁内面に、各素子の収
納順に従って漸次大径となる保持部を有しているものが
用いられる。すなわち、2つの固定素子と1つの可動素
子がハウジングに、小径の固定素子、中径の可動素子お
よび大径の固定素子の順に収納されるようにされている
場合、ハウジングはその周壁内面に、これらの素子の収
納順に従って小径、中径および大径となる保持部が設け
られているものが用いられる。このような保持部を有す
るハウジングを用いると、ハウジングをプラスチック成
形により作る際に成形が容易でしかもコストが安いう
え、ハウジングおよび3つの素子からサンプリングバル
ブに組み立てる際に各素子の収納順序を誤るおそれを回
避することができる。
【0026】さらに、本発明に係るサンプリングバルブ
が前記2つの形態のうちの後者のものである場合におい
て、可動素子の周壁面のうちの接触面寄り部分は、固定
素子の接触面およびハウジングの周壁内面のいずれにも
接触することのないように面取り状態に構成されている
のがより好ましい。このように構成された可動素子は、
面取り状態に構成されていないものに比べてハウジング
の周壁内面に接触する面積が減っているので、2つの固
定素子により挟持された状態でいっそう容易に回転す
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳しく説明する。なお、これによって本発明
が限定されるものではない。
【0028】
【実施の形態1】図1および図2は、本発明の実施の形
態1に係るサンプリングバルブV1 の分解斜視図であ
る。このサンプリングバルブV1 は、上下2つの固定素
子10・14、1つの可動素子12、ハウジング20お
よび押圧部材16を備えてなる。
【0029】2つの固定素子10・14はいずれも、円
盤状であって、1つの円形接触面10a・14aとこれ
に連なる周壁面10b・14bとを有している。下側の
固定素子10は小径であり、上側の固定素子14は大径
である。可動素子12も円盤状であって、下側の固定素
子10よりも大径で上側の固定素子14よりも小径であ
る。可動素子12は、2つの円形接触面12a・12a
とこれらに連なる周壁面12bとを有している。これら
3つの素子10・14・12は、アルミナ(Al
2 3 )を焼結してなるセラミックから製造され、その
表面――特に接触面10a・14a・12a・12a―
―が鏡面状に研磨されることにより構成されている。
【0030】ハウジング20はP.P.S.(ポリフェ
ニレン・サルファイド)樹脂から構成された、上下に開
口する略円筒状のものであって、可動素子12が2つの
固定素子10・14に挟持された状態でこれらの素子1
0・14・12を同軸状に収納して保持する。ハウジン
グ20の周壁20aの内面には、収納された3つの素子
10・14・12を保持するための階段状の保持部20
bが設けられている。保持部20bは垂直部分および水
平部分からなる。そして、3つの素子10・14・12
が収納・保持された際にそれらの周壁面10b・14b
・12bが保持部20bの垂直部分に接触するようにさ
れている。3つの素子10・14・12がハウジング2
0に収納・保持されたとき、可動素子12は2つの接触
面12a・12aのそれぞれで固定素子10・14の接
触面10a・14aに面接触した状態で回転することが
できる。
【0031】押圧部材16は、キャップ11と、弾性体
としての圧縮型コイルバネ13とからなっている。キャ
ップ11はABS樹脂からなり上面中央が円形に開口し
た円筒状のものであって、周壁の内面には雌ねじ部が設
けられている。キャップ11は、ハウジング20の周壁
20aの上部外面に設けられた雄ねじ部に、雌ねじ部で
ねじ合うようにされている。コイルバネ13はステンレ
ス鋼からなり、キャップ11に近い方の固定素子である
大径固定素子14とキャップ11との間に配されて、そ
の固定素子14を可動素子12に押圧する(図9参
照)。
【0032】大径固定素子14には、図3および図4に
拡大して示すように、その中心に、第1試料(全血)を
導入して流通させるための導入用通路Q1 が貫通状に設
けられている。この通路Q1 は平面形状が円形であり、
一端が上面に開口し、他端が下面(接触面14a)にU
字溝状に形成された連絡用通路U1 に連通し開口してい
る。固定素子14にはまた、3つの試料希釈・移送用通
路S11・S21・S31が貫通状に設けられている。これら
の通路S11・S21・S31は、いずれも平面形状が円形で
あって、上部が大径で下部が小径である段状のものであ
り、各中心軸が通路Q1 の中心軸から等距離離れた箇所
に位置するように、また、通路S11と通路S21とが通路
1 の中心軸を中心として90度の中心角を形成し、通
路S21と通路S31とが同じく90度の中心角を形成する
ように、設けられている。
【0033】固定素子14にはさらに、通路Q1 の中心
軸から通路S11・S21・S31よりも離れた箇所に、第2
試料(第1試料が希釈されたもの)を導入して流通させ
るための導入用通路Q2 が貫通状に設けられている。こ
の通路Q2 は、平面形状が円形であり、一端が上面に開
口し、他端が下面に開口しており、その長さ途中に細径
部分を有している。通路Q2 の近傍には、通路Q2 と同
じ大きさの試料希釈・移送用通路S41が貫通状に設けら
れている。通路S41と通路Q2 とは、同一円周上にか
つ、通路Q1 の中心軸を中心として45度の中心角を形
成するように、設けられている。
【0034】固定素子14にはさらに、洗浄液や廃液を
流通させるための洗浄用通路a1 ・a2 ・a3 ・a4
5 が貫通状に設けられている。これらの通路a1 ・a
2 ・a3 ・a4 ・a5 はいずれも平面形状が円形であっ
て、同じ大きさである。これらのうちの通路a1 、通路
3 および通路a5 は、通路Q1 の中心軸を中心として
同一円周上にかつ、通路a1 と通路a3 とが90度の中
心角を形成し、通路a 3 と通路a5 とが90度の中心角
を形成するように設けられている。そして、通路a2
よび通路a4 は、通路Q1 の中心軸を中心として同一円
周上にかつ、通路a2 と通路a1 とが45度の中心角を
形成し、通路a4 と通路a3 とが45度の中心角を形成
するように設けられている。なお、通路a1 と通路Q2
とは、通路Q1 の中心軸を中心として45度の中心角を
形成している。
【0035】固定素子14の接触面14aには、通路U
1 と同様に、連絡用通路U3 ・U5がU字溝状に形成さ
れている。
【0036】図1および図2に示すように、固定素子1
4における通路a2 と通路a3 とは、固定素子14の上
面に配されたステンレス鋼製の連結用パイプx1 により
連結されている。また、通路a4 と通路a5 とは、同様
の連結用パイプx2 により連結されている。
【0037】固定素子14の周壁面には、凹状係合部と
しての3つの切欠部17・18・19が所定間隔で設け
られている。
【0038】下側(小径)の固定素子10には、図5お
よび図6に拡大して示すように、その中心に、第1試料
を流通させるための通路R1 が貫通状に設けられてい
る。この通路R1 は平面形状が円形であり、一端が下面
に開口し、他端が上面(接触面10a)にU字溝状に形
成された連絡用通路U4 に連通し開口している。固定素
子10にはまた、3つの試料希釈・移送用通路S12・S
22・S32が貫通状に設けられている。これらの通路S12
・S22・S32は、いずれも平面形状が円形であって、上
部が小径で下部が大径である段状のものであり、各中心
軸が通路R1 の中心軸から等距離離れた箇所に位置する
ように、また、通路S12と通路S22とが通路R1 の中心
軸を中心として90度の中心角を形成し、通路S22と通
路S32とが同じく90度の中心角を形成するように、設
けられている。
【0039】固定素子10にはさらに、通路R1 の中心
軸から通路S12・S22・S32よりも離れた箇所に、第2
試料を流通させるための通路R2 が貫通状に設けられて
いる。この通路R2 は、平面形状が円形であり、一端が
上面に開口し、他端が下面に開口しており、その長さ途
中に細径部分を有している。通路R2 の近傍には、通路
2 と同じ大きさの試料希釈・移送用通路S42が貫通状
に設けられている。通路S42と通路R2 とは、同一円周
上にかつ、通路R1 の中心軸を中心として45度の中心
角を形成するように、設けられている。
【0040】固定素子10にはさらに、洗浄液や廃液を
流通させるための洗浄用通路c1 ・c2 ・c3 ・c4
5 ・c6 ・c7 が貫通状に設けられている。これらの
通路c1 〜c7 はいずれも平面形状が円形であって、同
じ大きさである。これらのうちの通路c1 、通路c3
よび通路c5 は、通路R1 の中心軸を中心として同一円
周上にかつ、通路c1 と通路c3 とが90度の中心角を
形成し、通路c3 と通路c5 とが90度の中心角を形成
するように設けられている。そして、通路c2、通路c
4 およびc6 は、通路R1 の中心軸を中心として同一円
周上にかつ、通路c2 と通路c1 とが45度の中心角を
形成し、通路c4 と通路c3 とが45度の中心角を形成
し、通路c6 と通路c5 とが45度の中心角を形成する
ように設けられている。通路c7 は、通路S12・S22
32よりも中心寄り箇所に、かつ通路S32と通路c7
が67.5度の中心角を形成するように設けられてい
る。なお、通路c1 と通路R2 とは、通路R1 の中心軸
を中心として45度の中心角を形成している。
【0041】固定素子10の接触面10aには、通路U
4 と同様に、連絡用通路U2 がU字溝状に形成されてい
る。
【0042】図1および図2に示すように、固定素子1
0における通路c1 と通路c2 とは、固定素子10の下
面に配されたステンレス鋼製の連結用パイプy1 により
連結されている。また、通路c3 と通路c4 とは同様の
連結用パイプy2 により、通路c5 と通路c6 とは同様
の連結用パイプy3 により、それぞれ連結されている。
【0043】固定素子10の周壁面には、凹状係合部と
しての3つの切欠部21・22・23が設けられてい
る。これらの切欠部21・22・23の位置は、固定素
子14における3つの切欠部17・18・19の各位置
に対応している。
【0044】2つの固定素子14・10における各種の
通路どうしの位置対応関係は次のとおりである。 固定素子14における通路Q1 ――固定素子10における通路R1 通路Q2 ―― 通路R2 通路S11―― 通路S12 通路S21―― 通路S22 通路S31―― 通路S32 通路S41―― 通路S42 通路a1 ―― 通路c1 通路a2 ―― 通路c2 通路a3 ―― 通路c3 通路a4 ―― 通路c4 通路a5 ―― 通路c5 通路なし―― 通路c6 通路なし―― 通路c7
【0045】図7および図8に拡大して示すように、可
動素子12の周壁面12bには、駆動手段としてのエア
シリンダ(図示略)に接続される直方体状の回転駆動用
張出部24が設けられている。
【0046】可動素子12には、試料を流通させて定量
するための4つの定量用通路P1 ・P2 ・P3 ・P4
貫通状に設けられている。通路P1 はヘモグロビン(H
GB)定量用、通路P2 は赤血球(RBC)定量用、通
路P3 は白血球(WBC)定量用のものである。通路P
1 〜P4 は、いずれも平面形状が円形であり、一端が上
側の接触面12aに開口し、他端が下側の接触面12a
に開口している。これらのうちの通路P1 、通路P2
よび通路P3 は、可動素子12の中心軸を中心として同
一円周上にかつ、通路P1 と通路P2 とが90度の中心
角を形成し、通路P2 と通路P3 とが90度の中心角を
形成するように設けられている。通路P 4 は、通路P1
・P2 ・P3 よりも周縁寄り箇所にかつ、通路P3 と通
路P4 とが90度の中心角を形成するように設けられて
いる。
【0047】可動素子12にはまた、4つの試料希釈・
移送用通路S13・S23・S33・S43が貫通状に設けられ
ている。これらの通路S13・S23・S33・S43は、いず
れも平面形状が円形であって、一端が上側の接触面12
aに開口し、他端が下側の接触面12aに開口してい
る。これらのうちの通路S13、通路S23および通路S33
は、通路P1 ・P2 ・P3 と同一円周上にかつ、通路S
13と通路P1 とが45度の中心角を形成し、通路S23
通路P2 とが45度の中心角を形成し、通路S33と通路
3 とが45度の中心角を形成するように設けられてい
る。通路S43は、通路P4 と同一円周上にかつ、通路S
33と通路S43とが90度の中心角を形成するように設け
られている。
【0048】可動素子12にはさらに、洗浄液や廃液を
流通させるための洗浄用通路b1 ・b2 ・b3 ・b4
5 ・b6 ・b7 が貫通状に設けられている。これらの
通路b1 〜b7 はいずれも平面形状が円形である。これ
らのうちの通路b1 、通路b 3 および通路b5 は、可動
素子12の中心軸を中心として同一円周上にかつ、通路
1 と通路b3 とが90度の中心角を形成し、通路b3
と通路b5 とが90度の中心角を形成するように設けら
れている。そして、通路b2 、通路b4 およびb6 は、
可動素子12の中心軸を中心として同一円周上にかつ、
通路b2 と通路b4 とが90度の中心角を形成し、通路
4 と通路b6 とが90度の中心角を形成するように設
けられている。通路b7 は、通路S13・S23・S33より
も中心寄り箇所に、かつ通路S33と通路b7 とが67.
5度の中心角を形成するように設けられている。なお、
通路b1 と通路S43とは、可動素子12の中心軸をを中
心として45度の中心角を形成している。
【0049】固定素子14および可動素子12における
各種の通路どうしの位置対応関係は次のとおりである。 固定素子14における通路Q1 ――可動素子12における通路なし 通路Q2 ―― 通路S43 通路S11―― 通路S13 通路S21―― 通路S23 通路S31―― 通路S33 通路S41―― 通路P4 通路a1 ―― 通路b1 通路a2 ―― 通路b2 通路a3 ―― 通路b3 通路a4 ―― 通路b4 通路a5 ―― 通路b5 通路なし―― 通路b6 通路なし―― 通路b7
【0050】図8に示すように、可動素子12の周壁面
12bのうちの各接触面12a・12a寄り部分は、固
定素子14・10の接触面14a・10aおよびハウジ
ング20の周壁内面のいずれにも接触することのないよ
うに面取り状態に構成されている。この可動素子12
は、面取り状態に構成されていないものに比べて、ハウ
ジング20の周壁20aの内面に接触する面積が減って
いるので、2つの固定素子14・10に挟持された状態
でいっそう容易に回転する。
【0051】図1に示すように、ハウジング20の周壁
20aにはその一部(前部)に、切欠部25が設けられ
ている。切欠部25は、周壁20aが中心角75度の範
囲でかつその上縁から下方へ全高の75%にわたって切
り欠かれた状態に形成されている。この切欠部25によ
り、可動素子12の張出部24は切欠部25に配される
とともに、その回転範囲が規制される。
【0052】すなわち、可動素子12の張出部24は、
周壁20aの切欠部25に前方張出状に配されて中心角
45度の範囲内で回転可能となるように、その張出長さ
および張出幅が決められている。
【0053】ハウジング20の周壁20aの内面には、
凸状係合部としての6つの突起部26・27・28・2
9・30・31が上下2段に設けられている。上段の3
つの突起部26・27・28は、上側の固定素子14の
3つの切欠部17・18・19の各位置に対応して設け
られており、固定素子14がハウジング20の所定位置
に配されたときに切欠部17・18・19のそれぞれに
嵌まり込んで互いに係合状態になる。下段の3つの突起
部29・30・31は、下側の固定素子10の3つの切
欠部21・22・23の各位置に対応して設けられてお
り、固定素子10がハウジング20の所定位置に配され
たときに切欠部21・22・23のそれぞれに嵌まり込
んで互いに係合状態になる(図9参照)。
【0054】下側(小径)の固定素子10、中径の可動
素子12および上側(大径)の固定素子14はこの順に
ハウジング20に収納されるが、ハウジング20の周壁
20aの内面における保持部20bは、これら3つの素
子10・12・14の収納順に従って小径、中径および
大径となるように、下方から上方へ向かって小径部分、
中径部分および大径部分を有するように階段状にされて
いる(図9参照)。
【0055】このサンプリングバルブV1 は、可動素子
12の回転に応じて、2つの状態をとることができる。
すなわち、可動素子12の定量用通路P1 〜P4 に外部
から試料が導入されて満たされる第1状態と、これらの
通路P1 〜P4 に満たされた試料を外部へ移送する第2
状態とをとることができる。
【0056】すなわち、可動素子12が図1(図2)の
位置にあるときが第1状態であり、この第1状態から可
動素子12が中心角45度だけ反時計回りに回転して図
10の位置に来たときが第2状態である。
【0057】以上のように構成されたサンプリングバル
ブV1 を用いて試料の吸引、移送および洗浄を行うとき
の動作について、図11のフローチャートに沿って説明
する。
【0058】図12は図1の一部を拡大したものであ
り、可動素子12が第1状態にある場合を示す。図11
および図12において、第1試料(全血)の吸引(S
101 )はSTART(S100 )から次のようにして行わ
れる。まず、第1試料がピペット(図示略)で固定素子
14の通路Q1 に注入される。この試料は、固定素子1
4の通路Q1 から連絡用通路U1 を経て、可動素子12
のHGB定量用通路P1 から固定素子10の連絡用通路
2 に至る。次いで、通路U2 で折り返し、可動素子1
2のRBC定量用通路P2 を経て、固定素子14の連絡
用通路U3 に至る。そして、通路U3 で再び折り返し、
可動素子12のWBC定量用通路P3 を経て、固定素子
10の連絡用通路U4 に至り、固定素子10の通路R1
からサンプリングバルブV1 の外部にあるポンプ(図示
略)へと導かれる。
【0059】このような、ピペット→Q1 →U1 →P1
→U2 →P2 →U3 →P3 →U4 →R1 →ポンプへの流
れ(流れ方向を図12に矢印で示す)により、第1試料
の吸引が終わる。すなわち、通路P1 にHGB用の試
料、通路P2 にRBC用の試料、通路P3 にWBC用の
試料がそれぞれ所定量、充満される。
【0060】この第1状態から、サンプリングバルブV
1 の切換操作が行われると(S102)、可動素子12が
中心角45度だけ反時計回りに回転して第2状態(図1
0)になり、図13に示すように希釈液が流れる。
【0061】すなわち、図13は図10を拡大したもの
であり、可動素子12が第2状態にあり、第1試料の定
量・移送(希釈)が行われる場合(S103 )を示す。図
13に矢印で示すように、HGB用の希釈液はポンプ→
12→P1 →S11→フローセル(図示略)へと流れる。
ここで、同時に、フローセルにHGB用溶血剤が添加さ
れ、攪拌後に所定の測定が行われる。WBC用の希釈液
はポンプ→S32→P3→S31→WBC用チャンバ(図示
略)へと流れる。ここで、同時に、WBC用チャンバに
WBC用溶血剤が添加され、攪拌後に所定の測定が行わ
れる。RBC用の希釈液はポンプ→S22→P2 →S21
混合用チャンバ(図示略)へと流れ、同チャンバで攪拌
されて第2試料が作製される。以上で、第1試料の定量
・移送(希釈)が終了する。
【0062】その後、混合用チャンバで作製された第2
試料(希釈試料)は吸引操作に付される(S104 )。す
なわち、第2試料は混合用チャンバ→Q2 →P4 →R2
→ポンプへと流れ、通路P4 に第2試料が所定量、充満
される。
【0063】次いで、再びサンプリングバルブV1 の切
換操作が行われ(S105 )、可動素子12が中心角45
度だけ時計回りに回転して第1状態になり、図12の矢
印に示すように、ポンプ→S42→P4 →S41→RBC用
チャンバ(図示略)へと希釈液が流れる。これにより、
第2試料の定量・移送(希釈)が行われる(S106 )。
【0064】切換操作(S105 )により第1状態になっ
たサンプリングバルブV1 は洗浄操作に付される(S
107 )。すなわち、洗浄操作は、3つの素子10・14
・12における各種流路を洗浄する操作と、接触面10
a・14a・12a・12aを洗浄する操作との2種類
がある。
【0065】各種流路の洗浄は、洗浄液が次のような経
路で流されることにより行われる。 第1試料吸引ライン : ポンプ→R1 →U4 →P3 →U3 →P2 →U2 →P1 →U1 →Q1 →ピペット HGBライン : ポンプ→S12→S13→S11→フローセル WBCライン : ポンプ→S32→S33→S31→WBC用チャンバ RBCライン : 混合用チャンバ→Q2 →S43→R2 →ポンプ
【0066】RBCラインにおいて、混合用チャンバで
は第2試料の排出、洗浄液(同チャンバ洗浄用)の流入
が行われる。その後、同チャンバに溜められた洗浄液が
ポンプで吸引されて、流路の洗浄が行われる。
【0067】3つの素子10・14・12における接触
面10a・14a・12a・12aの洗浄は、洗浄液が
図14の矢印に示すような経路で流されることにより行
われる。 ポンプ→a1 →b1 →c1 →y1 →c2 →b2 →a2
1 →a3 →b3→c3 →y2 →c4 →b4 →a4 →x
2 →a5 →b5 →c5 →y3 →c6→b6 →U5 →b7
→c7 →廃液チャンバ(図示略) なお、このような接触面10a・14a・12a・12
aの洗浄は、S107 において行われるのが普通である
が、場合によってはS101 〜S107 のうちの任意の段階
で行われてもよい。
【0068】サンプリングバルブV1 は以上のように構
成されているので、従来のサンプリングバルブと比較し
て、次のような顕著な効果を奏する。
【0069】すなわち、3つの素子10・14・12の
各中心部には従来のサンプリングバルブに設けられてい
たシャフト用貫通孔に代えて各種通路を設けることが可
能になるうえ、従来のサンプリングバルブに必要であっ
たシャフトを省略することができるので、各素子10・
14・12の小型化と接触面10a・14a・12a・
12aの有効活用(通路配置の自由度の拡大など)とに
よって、サンプリングバルブの低価格化を図ることがで
きる。
【0070】また、サンプリングバルブV1 の動作の長
期安定性に関しては、従来のサンプリングバルブに設け
られていた中心部のシャフト用貫通孔がなくなっている
ので、各素子10・14・12の中心部における動作の
不都合を考慮する必要がなく、動作の長期安定性を確保
することが可能になる。
【0071】さらに、液漏れや固着などの問題に関して
は、従来のようなシャフト用貫通孔がなくなっているの
で、対策としての洗浄などを中心部に施す必要がなく、
液漏れや固着などのための対策を軽減することができ
る。
【0072】加えて、2つの固定素子10・14は、そ
の周壁面に設けられた凹状係合部としての切欠部17・
18・19・21・22・23がハウジング20の周壁
20aの内面に設けられた凸状係合部としての突起部2
6・27・28・29・30・31に係合している。し
たがって、2つの固定素子10・14はハウジング20
内で確実に固定されている。
【0073】しかも、キャップ11とコイルバネ13と
からなる押圧部材16により、3つの素子10・14・
12はハウジング20内で密に面接触しているので、接
触面10a・14a・12a・12aにおける液漏れや
固着などの不都合が起きるおそれを有効に防止すること
ができる。
【0074】そのうえ、ハウジング20の周壁20aの
内面には、3つの素子10・12・14の収納順に従っ
て小径、中径および大径となるように、下方から上方へ
向かって小径部分、中径部分および大径部分を有するよ
うに階段状にされた保持部20bが設けられているの
で、ハウジング20をプラスチック成形により作る際に
成形が容易でしかもコストが安いうえ、ハウジング20
および3つの素子10・12・14からサンプリングバ
ルブV1 に組み立てる際に各素子の収納順序を誤るおそ
れを回避することができる。
【0075】併せて、可動素子12の周壁面12bのう
ちの各接触面12a・12a寄り部分は、固定素子14
・10の接触面14a・10aおよびハウジング20の
周壁内面のいずれにも接触することのないように面取り
状態に構成されている。この可動素子12は、面取り状
態に構成されていないものに比べて、ハウジング20の
周壁20aの内面に接触する面積が減っているので、2
つの固定素子14・10に挟持された状態でいっそう容
易に回転する。
【0076】
【実施の形態2】図15および図16は、本発明の実施
の形態2に係るサンプリングバルブV2の分解斜視図で
ある。このサンプリングバルブV2 は、上下2つの固定
素子50・54、1つの可動素子52、ハウジング60
および押圧部材56を備えてなる。
【0077】2つの固定素子50・54はいずれも、円
盤状であって、1つの円形接触面50a・54aとこれ
に連なる周壁面50b・54bとを有している。下側の
固定素子50は小径であり、上側の固定素子54は大径
である。可動素子52も円盤状であって、下側の固定素
子50よりも大径で上側の固定素子54よりも小径であ
る。可動素子52は、2つの環状接触面52a・52a
とこれらに連なる周壁面52bと環状接触面52a・5
2aの内側に設けられた2つのU字状接触面52c・5
2cとを有している。可動素子52の上面・下面のうち
の接触面52a・52a・52c・52c以外の部分は
接触面52a・52a・52c・52cよりも高さが低
くされて非接触面52d・52dにされている。
【0078】固定素子54の周壁面54bには、凹状係
合部としての3つの切欠部57・58・59が所定間隔
で設けられている。固定素子50の周壁面50bには、
凹状係合部としての3つの切欠部61・62・63が設
けられている。これらの切欠部61・62・63の位置
は、固定素子54における3つの切欠部57・58・5
9の各位置に対応している。
【0079】これら3つの素子50・54・52は、ア
ルミナ(Al2 3 )を焼結してなるセラミックから製
造され、その表面――特に接触面50a・54a・52
a・52a・52c・52c――が鏡面状に研磨される
ことにより構成されている。
【0080】ハウジング60はP.P.S.から構成さ
れ、上下に開口する円筒がその周壁の下部を残して3箇
所、切り欠かれてなる略環状のものである。ハウジング
60は、大小3つの周壁60a・60c・60cを備え
ており、可動素子52が2つの固定素子50・54に挟
持された状態でこれらの素子50・54・52を同軸状
に収納して保持する。ハウジング60の周壁60a・6
0c・60cの内面には、収納された3つの素子50・
54・52を保持するための階段状の保持部60b・6
0d・60dが設けられている。保持部60b・60d
・60dは垂直部分および水平部分からなる。
【0081】そして、3つの素子50・54・52が収
納・保持された際にそれらの周壁面50b・54b・5
2bが保持部60b・60d・60dの垂直部分に接触
するようにされている。3つの素子50・54・52が
ハウジング60に収納・保持されたとき、可動素子52
は4つの接触面52a・52a・52c・52cのそれ
ぞれで固定素子50・54の接触面50a・54aに面
接触した状態で回転することができる。
【0082】3つの素子50・54・52には、実施の
形態1に係るサンプリングバルブV 1 と同様に、各種の
通路や連結用パイプx5 ・y5 が設けられている。これ
らの通路は、配設の個数や状態などでサンプリングバル
ブV1 と若干異なる点もあるが、基本的機能はサンプリ
ングバルブV1 と同様であるので、詳細については説明
を省略する。
【0083】可動素子52の周壁面52bには、駆動手
段としてのエアシリンダ(図示略)に接続される直方体
状の回転駆動用張出部64が設けられている。
【0084】可動素子52の周壁面52bのうちの各接
触面52a・52a寄り部分は、固定素子54・50の
接触面54a・50aおよびハウジング60の周壁60
a・60c・60cの内面のいずれにも接触することの
ないように面取り状態に構成されている。この可動素子
52は、面取り状態に構成されていないものに比べて、
ハウジング60の周壁60a・60c・60cの内面に
接触する面積が減っているので、2つの固定素子54・
50に挟持された状態でいっそう容易に回転する。
【0085】図15に示すように、ハウジング60の隣
り合う周壁60a・60c・60cどうしの間は、切欠
部65・75・85とされている。前方の切欠部65
は、2つの周壁60a・60cの間が中心角75度の範
囲でかつ円筒の上縁から下方へ全高の75%にわたって
切り欠かれた状態に形成されている。この切欠部65に
より、可動素子52の張出部64は切欠部65に配され
るとともに、その回転範囲が規制される。
【0086】すなわち、可動素子52の張出部64は、
ハウジング60の切欠部65に前方張出状に配されて中
心角45度の範囲内で回転可能となるように、その張出
長さおよび張出幅が決められている。
【0087】ハウジング60の周壁60a・60c・6
0cの内面には、凸状係合部としての6つの突起部66
・67・68・69・70・71が上下2段に設けられ
ている。上段の3つの突起部66・67・68は、上側
の固定素子54の3つの切欠部57・58・59の各位
置に対応して設けられており、固定素子54がハウジン
グ60の所定位置に配されたときに切欠部57・58・
59のそれぞれに嵌まり込んで互いに係合状態になる。
下段の3つの突起部69・70・71は、下側の固定素
子50の3つの切欠部61・62・63の各位置に対応
して設けられており、固定素子50がハウジング60の
所定位置に配されたときに切欠部61・66・63のそ
れぞれに嵌まり込んで互いに係合状態になる。
【0088】図15および図17に示すように、押圧部
材56は、キャップ51と、弾性体としての圧縮型コイ
ルバネ53とからなっている。キャップ51はABS樹
脂からなり上面中央が円形に開口した円筒状のものであ
って、周壁の内面には雌ねじ部が設けられている。
【0089】キャップ51は、ハウジング60の周壁6
0a・60c・60cの上部外面に設けられた雄ねじ部
に、雌ねじ部でねじ合うようにされている。コイルバネ
53はステンレス鋼からなる、断面形状が正方形のもの
であり、固定素子54とキャップ51との間に配され
て、その固定素子54を可動素子52に押圧する。コイ
ルバネ53は、その断面形状が正方形であるので、断面
形状が円形である同一径のコイルバネに比べて断面積を
大きくすることができ、バネ定数を大きくすることが可
能になる。したがって、この押圧部材56は省スペース
化を図る点で有利である。
【0090】下側(小径)の固定素子50、中径の可動
素子52および上側(大径)の固定素子54はこの順に
ハウジング60に収納されるが、ハウジング60の周壁
60a・60c・60cの内面における保持部60b・
60d・60dは、これら3つの素子50・52・54
の収納順に従って小径、中径および大径となるように、
下方から上方へ向かって小径部分、中径部分および大径
部分を有するように階段状にされている。
【0091】このサンプリングバルブV2 は、可動素子
52の回転に応じて、2つの状態をとることができる。
すなわち、可動素子52の定量用通路P1 〜P4 に外部
から試料が導入されて満たされる第1状態と、これらの
通路P1 〜P4 に満たされた試料を外部へ移送する第2
状態とをとることができる。
【0092】すなわち、可動素子52が図15(図1
6)の位置にあるときが第1状態であり、この第1状態
から可動素子52が中心角45度だけ反時計回りに回転
して図18の位置に来たときが第2状態である。
【0093】以上のように構成されたサンプリングバル
ブV2 を用いて試料の吸引、移送および洗浄を行うとき
の動作は、基本的にサンプリングバルブV1 の場合と同
様であるので、詳細な説明は省略する。
【0094】サンプリングバルブV2 は以上のように構
成されているので、従来のサンプリングバルブと比較し
て、次のような顕著な効果を奏する。
【0095】すなわち、3つの素子50・54・52の
各中心部には従来のサンプリングバルブに設けられてい
たシャフト用貫通孔がないので、3つの素子50・54
・52の各中心部にも通路を設けることが可能になり、
各素子50・54・52の小型化と接触面50a・54
a・52a・52c・52a・52cの有効活用(通路
配置の自由度の拡大など)とによって、サンプリングバ
ルブの低価格化を図ることができる。
【0096】また、サンプリングバルブV2 の動作の長
期安定性に関しては、従来のサンプリングバルブに設け
られていた中心部のシャフト用貫通孔がなくなっている
ので、各素子50・54・52の中心部における動作の
不都合を考慮する必要がなく、動作の長期安定性を確保
することが可能になる。
【0097】さらに、液漏れや固着などの問題に関して
は、従来のようなシャフト用貫通孔がなくなっているの
で、対策としての洗浄などを中心部に施す必要がなく、
液漏れや固着などのための対策を軽減することができ
る。
【0098】加えて、2つの固定素子50・54は、そ
の周壁面に設けられた凹状係合部としての切欠部57・
58・59・61・62・63がハウジング60の周壁
60a・60c・60cの内面に設けられた凸状係合部
としての突起部26・27・28・29・30・31に
係合している。したがって、2つの固定素子50・54
はハウジング60内で確実に固定されている。
【0099】しかも、キャップ51とコイルバネ53と
からなる押圧部材56により、3つの素子50・54・
52はハウジング60内で密に面接触しているので、接
触面50a・54a・52a・52c・52a・52c
における液漏れや固着などの不都合が起きるおそれを有
効に防止することができる。
【0100】そのうえ、ハウジング60の周壁60a・
60c・60cの内面には、3つの素子50・52・5
4の収納順に従って小径、中径および大径となるよう
に、下方から上方へ向かって小径部分、中径部分および
大径部分を有するように階段状にされた保持部60b・
60d・60dが設けられているので、ハウジング60
をプラスチック成形により作る際に成形が容易でしかも
コストが安いうえ、ハウジング60および3つの素子5
0・52・54からサンプリングバルブV2 に組み立て
る際に各素子の収納順序を誤るおそれを回避することが
できる。
【0101】併せて、可動素子52の周壁面52bのう
ちの各接触面52a・52a寄り部分は、固定素子54
・50の接触面54a・50aおよびハウジング60の
周壁60a・60c・60cの内面のいずれにも接触す
ることのないように面取り状態に構成されている。この
可動素子52は、面取り状態に構成されていないものに
比べて、ハウジング60の周壁60a・60c・60c
の内面に接触する面積が減っているので、2つの固定素
子54・50に挟持された状態でいっそう容易に回転す
る。
【0102】このサンプリングバルブV2 とサンプリン
グバルブV1 とを比較すると、前者の可動素子52にお
ける上下4つの接触面52a・52c・52a・52c
の合計面積は後者の可動素子12における上下2つの接
触面12a・12aの合計面積よりも小さい。したがっ
て、前者の可動素子52は後者の可動素子12よりも小
さな回転力で回転することができる。
【0103】
【実施の形態3】図21は、本発明の実施の形態3に係
るサンプリングバルブV3 の分解斜視図である。このサ
ンプリングバルブV3 は、上下2つの固定素子50・5
4、1つの可動素子52、ハウジング60および押圧部
材91を備えてなる。
【0104】3つの素子50・54・52はいずれも、
サンプリングバルブV2 におけるものと同一である。
【0105】ハウジング60の周壁60a・60c・6
0cの外面にはそれぞれ嵌合用溝72・72・72が形
成されている。これらの溝72・72・72はいずれ
も、垂直方向に延びる縦溝部と、この縦溝部の下端部に
連なって左方へ水平方向に延びる横溝部とからなる、鉤
状のものである。ハウジング60の他の部分の構成はサ
ンプリングバルブV2 におけるハウジング60のそれら
と同一である。
【0106】押圧部材91は、キャップ92と、このキ
ャップ92の内側に収納されたコイルバネ53と、押さ
えリング93とからなっている。コイルバネル53と押
さえリング93とはキャップ92から自然落下しないよ
うにキャップ92の内側に保持されることが好ましい。
【0107】キャップ92はABS樹脂からなり上面中
央が円形に開口した円筒状のものであって、その周壁の
下部には1つの切欠部92aが設けられている。この切
欠部92aは、キャップ92をハウジング60へ取り付
ける際の位置決めと、可動素子52における張出部64
の移動とのために設けられている。
【0108】キャップ92の周壁の下部には、3つの真
鍮製ピン部材94・94・94が取り付けられている。
すなわち、これらのピン部材94・94・94は、キャ
ップ92の周壁を貫通して同周壁の内面側へだけ水平に
突出した状態に、同周壁に埋め込み状に取り付けられて
いる。
【0109】また、これらのピン部材94・94・94
は、ハウジング60の溝72・72・72の縦溝部のそ
れぞれに対応した位置に取り付けられている。さらに、
これらのピン部材94・94・94の突出長さは、本実
施の形態においては、押さえリング93をコイルバネ5
3とともにキャップ92の内側へ収納することができ、
かつ、収納後の押さえリング93がおよびコイルバネ5
3が自然落下することのないような寸法にされている。
【0110】押さえリング93は、ABS樹脂からなる
環状の部材であり、コイルバネ53を保持するための保
持部を有している。押さえリング93の下面には、等間
隔で5つの突起部93a・93a・93a・93a・9
3aが形成されている。
【0111】キャップ92をハウジング60に取り付け
るには、まず、キャップ92の内側にコイルバネ53と
押さえリング93とを収納した状態で、それらのピン部
材94・94・94をハウジング60の対応する溝72
・72・72のそれぞれの縦溝部に嵌め込んで下方へ押
し付ける。そして、ピン部材94・94・94が溝72
・72・72のそれぞれの縦溝部の下端に達した後にキ
ャップ92を時計回り方向へ回転させる。すると、ピン
部材94・94・94は溝72・72・72のそれぞれ
の横溝部に入り、その左端で止まる。これにより、キャ
ップ92がハウジング60に確実に嵌合取り付けされ
る。
【0112】一方、キャップ92をハウジング60から
取り外すには、以上と逆の操作を行えばよい。
【0113】ここで、押さえリング93を配した理由
は、コイルバネ53の付勢力を上側の固定素子54に均
等に伝達するためと、その固定素子54にコイルバネ5
3が直接当接して固定素子54の上面が傷付いたり汚れ
たりするのを防止するためである。また、押さえリング
93に突起部93a・93a・93a・93a・93a
を設けた理由は、押さえリング93と上側の固定素子5
4との当接をこれら5点で行うことにより、キャップ9
2をハウジング60に取り付ける際の押さえリング93
と上側の固定素子54との間の摩擦を軽減するためであ
る。
【0114】サンプリングバルブV3 は、以上のように
構成されているので、キャップ92とコイルバネ53と
押さえリング93とからなる押圧部材91の、ハウジン
グ60への取り付けおよび取り外しを簡単な操作で確実
に行うことができ、サンプリングバルブの洗浄やメンテ
ナンスの際、簡単にワンタッチで分解又は組立ができ、
作業時間を短縮するという効果を有する。
【0115】サンプリングバルブV3 が奏するその他の
効果は、前記したサンプリングバルブV2 のそれらと同
様である。
【0116】
【発明の効果】本発明は前記のように構成されているの
で、次のような効果を奏する。
【0117】請求項1に係る発明にあっては、固定素子
および可動素子の各中心部には従来のサンプリングバル
ブに設けられていたシャフト用貫通孔がないので、これ
らの素子の各中心部にも通路を設けることが可能にな
り、各素子の小型化と接触面の有効活用(通路配置の自
由度の拡大など)とによって、サンプリングバルブの低
価格化を図ることができる。また、サンプリングバルブ
の動作の長期安定性に関しては、従来のサンプリングバ
ルブに設けられていた中心部のシャフト用貫通孔がなく
なっているので、各素子の中心部に漏れ出した試料など
の液による動作の不都合を考慮する必要がなく、動作の
長期安定性を確保することが可能になる。さらに、液漏
れや固着などの問題に関しては、従来のようなシャフト
用貫通孔がなくなっているので、対策としての洗浄など
を中心部に施す必要がなく、液漏れや固着などのための
対策を軽減することができる。
【0118】請求項2に係る発明にあっては、固定素子
および可動素子の各中心部には従来のサンプリングバル
ブに設けられていたシャフト用貫通孔がないので、これ
らの素子の各中心部にも通路を設けることが可能にな
り、各素子の小型化と接触面の有効活用(通路配置の自
由度の拡大など)とによって、サンプリングバルブの低
価格化を図ることができる。また、サンプリングバルブ
の動作の長期安定性に関しては、従来のサンプリングバ
ルブに設けられていた中心部のシャフト用貫通孔がなく
なっているので、各素子の中心部における動作の不都合
を考慮する必要がなく、動作の長期安定性を確保するこ
とが可能になる。さらに、液漏れや固着などの問題に関
しては、従来のようなシャフト用貫通孔がなくなってい
るので、対策としての洗浄などを中心部に施す必要がな
く、液漏れや固着などのための対策を軽減することがで
きる。
【0119】請求項3に係る発明にあっては、固定素子
および可動素子の各中心部には従来のサンプリングバル
ブに設けられていたシャフト用貫通孔がないので、これ
らの素子の各中心部にも通路を設けることが可能にな
り、各素子の小型化と接触面の有効活用(通路配置の自
由度の拡大など)とによって、サンプリングバルブの低
価格化を図ることができる。また、サンプリングバルブ
の動作の長期安定性に関しては、従来のサンプリングバ
ルブに設けられていた中心部のシャフト用貫通孔がなく
なっているので、各素子の中心部における動作の不都合
を考慮する必要がなく、動作の長期安定性を確保するこ
とが可能になる。さらに、液漏れや固着などの問題に関
しては、従来のようなシャフト用貫通孔がなくなってい
るので、対策としての洗浄などを中心部に施す必要がな
く、液漏れや固着などのための対策を軽減することがで
きる。
【0120】請求項4に係る発明にあっては、固定素子
がハウジングの周壁内面に設けられた係合部に係合する
ことにより固定状に配されているので、請求項2または
3記載のサンプリングバルブが奏する前記効果に加え
て、固定素子をハウジング内で確実に固定することがで
きる。
【0121】請求項5に係る発明にあっては、押圧部材
がハウジングに固定されたキャップと、このキャップに
近い方の固定素子とキャップとの間に配されてその固定
素子を可動素子に押圧する弾性体とからなるので、請求
項3または4記載のサンプリングバルブが奏する前記効
果に加えて、2つの固定素子と1つの可動素子とはハウ
ジング内で密に面接触することができ、固定素子と可動
素子との接触面において液漏れや固着などの不都合が起
きるおそれを有効に防止することができる。
【0122】請求項6に係る発明にあっては、ハウジン
グが、その周壁内面に各素子の収納順に従って漸次大径
となる保持部を有しているので、請求項3、4または5
記載のサンプリングバルブが奏する前記効果に加えて、
ハウジングをプラスチック成形により作る際に成形が容
易でしかもコストが安いうえ、ハウジング、2つの固定
素子および1つの可動素子からサンプリングバルブに組
み立てる際に各素子の収納順序を誤るおそれを回避する
ことができる。
【0123】請求項7に係る発明にあっては、可動素子
の周壁面のうちの接触面寄り部分が、固定素子の接触面
およびハウジングの周壁内面のいずれにも接触すること
のないように面取り状態に構成されており、面取り状態
に構成されていない可動素子に比べてハウジングの周壁
内面に接触する面積が減っているので、請求項3、4、
5または6記載のサンプリングバルブが奏する前記効果
に加えて、可動素子は2つの固定素子に挟持された状態
でいっそう容易に回転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るサンプリングバル
ブにおける第1状態を斜め上方から見た分解斜視図であ
る。
【図2】図1に係るサンプリングバルブにおける3つの
素子を斜め下方から見た分解斜視図である。
【図3】図1に係るサンプリングバルブにおける上側の
固定素子の平面図である。
【図4】図3に示す固定素子の中央部垂直断面図であ
る。
【図5】図1に係るサンプリングバルブにおける下側の
固定素子の平面図である。
【図6】図5に示す固定素子の中央部垂直断面図であ
る。
【図7】図1に係るサンプリングバルブにおける可動素
子の平面図である。
【図8】図7に示す可動素子の中央部垂直断面図であ
る。
【図9】図1に係るサンプリングバルブの中央部垂直断
面図である。
【図10】図1に係るサンプリングバルブにおける第2
状態にある3つの素子を斜め上方から見た分解斜視図で
ある。
【図11】図1に係るサンプリングバルブにおける吸
引、移送および洗浄の動作を説明するフローチャートで
ある。
【図12】図1に係るサンプリングバルブにおける可動
素子が第1状態にあり、第1試料の吸引を説明する分解
斜視図である。
【図13】図1に係るサンプリングバルブにおける可動
素子が第2状態にあり、第1試料の定量・移送を説明す
る分解斜視図である。
【図14】図1に係るサンプリングバルブにおける可動
素子が第1状態にあり、3つの素子における接触面の洗
浄を説明する分解斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係るサンプリングバ
ルブにおける第1状態を斜め上方から見た分解斜視図で
ある。
【図16】図15に係るサンプリングバルブにおける3
つの素子を斜め下方から見た分解斜視図である。
【図17】図15に係るサンプリングバルブにおける押
圧部材の中央部垂直断面図である。
【図18】図15に係るサンプリングバルブにおける第
2状態にある3つの素子を斜め上方から見た分解斜視図
である。
【図19】従来のサンプリングバルブにおいて試料が定
量用通路に充満される第1状態を示す中央部垂直断面
図。
【図20】図19のサンプリングバルブにおいて試料が
サンプリングバルブ外へ移送されて一定倍率に希釈され
る第2状態を示す中央部垂直断面図。
【図21】本発明の実施の形態3に係るサンプリングバ
ルブの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ,50 固定素子 10a,50a 接触面 10b,50b 周壁面 11 ,51 キャップ(押圧部材) 12 ,52 可動素子 12a,52a 接触面 12b,52b 周壁面 13 ,53 コイルバネ(押圧部材) 14 ,54 固定素子 14a,54a 接触面 14b,54b 周壁面 16 ,56 押圧部材 17 ,57 切欠部(係合部) 18 ,58 切欠部(係合部) 19 ,59 切欠部(係合部) 20 ,60 ハウジング 20a,60a 周壁 60c,60c 周壁 20b,60b 保持部 60d,60d 保持部 21 ,61 切欠部(係合部) 22 ,62 切欠部(係合部) 23 ,63 切欠部(係合部) 24 ,64 張出部 25 ,65 切欠部 26 ,66 突起部(係合部) 27 ,67 突起部(係合部) 28 ,68 突起部(係合部) 29 ,69 突起部(係合部) 30 ,70 突起部(係合部) 31 ,71 突起部(係合部) 91 押圧部材 92 キャップ(押圧部材) 93 押さえリング(押圧部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触面を有し、固定状に配される少なく
    とも1つの固定素子と、 接触面を有し、その接触面で固定素子の接触面に面接触
    した状態で動くことのできる少なくとも1つの可動素子
    と、 固定素子および可動素子を収納してそれぞれを固定状お
    よび可動状に保持するためのハウジングと、 このハウジングに収納保持される固定素子および可動素
    子を互いの接触面どうしで密に面接触させるべく押圧す
    るための押圧部材とを備えてなるサンプリングバルブ。
  2. 【請求項2】 固定素子が1つであって、円形の接触面
    とこれに連なる周壁面とを有する円盤状のものであり、 可動素子が1つであって、円形の接触面とこれに連なる
    周壁面とを有する円盤状のものであり、 ハウジングが、固定素子の周壁面および可動素子の周壁
    面に内面で接触する周壁を有する円筒状のものであり、 可動素子および固定素子がハウジングに同軸状に収納保
    持され、 可動素子が一定角度範囲で回転可能にされている請求項
    1記載のサンプリングバルブ。
  3. 【請求項3】 固定素子が2つであって、いずれも、1
    つの円形接触面とこれに連なる周壁面とを有する円盤状
    のものであり、 可動素子が1つであって、2つの円形接触面とこれらに
    連なる周壁面とを有する円盤状のものであり、2つの固
    定素子で挟持され、 ハウジングが、固定素子の周壁面および可動素子の周壁
    面に内面で接触する周壁を有する円筒状のものであり、 可動素子および固定素子がハウジングに同軸状に収納保
    持され、 可動素子が一定角度範囲で回転可能にされている請求項
    1記載のサンプリングバルブ。
  4. 【請求項4】 固定素子が、ハウジングの周壁内面に設
    けられた係合部に係合することにより固定状に配されて
    いる請求項2または3記載のサンプリングバルブ。
  5. 【請求項5】 押圧部材が、ハウジングに固定されたキ
    ャップと、このキャップに近い方の固定素子とキャップ
    との間に配されてその固定素子を可動素子に押圧する弾
    性体とからなる請求項3または4記載のサンプリングバ
    ルブ。
  6. 【請求項6】 ハウジングが、その周壁内面に、各素子
    の収納順に従って漸次大径となる保持部を有している請
    求項3、4または5記載のサンプリングバルブ。
  7. 【請求項7】 可動素子の周壁面のうちの接触面寄り部
    分が、固定素子の接触面およびハウジングの周壁内面の
    いずれにも接触することのないように面取り状態に構成
    されている請求項3、4、5または6記載のサンプリン
    グバルブ。
  8. 【請求項8】 キャップがキャップの内側に突出した突
    起部を備え、 ハウジングが、前記突起部が嵌まる、垂直方向に延びた
    縦溝部及びこの縦溝部に連なって水平方向に延びる横溝
    部からなる嵌合用溝を備えることを特徴とする請求項5
    記載のサンプリングバルブ。
JP8341614A 1995-12-21 1996-12-20 サンプリングバルブ Pending JPH09229828A (ja)

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JP33368695 1995-12-21
JP7-333686 1995-12-21
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011137639A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Ulvac Japan Ltd フロースルーセル及びこれを使用した測定装置
US9332969B2 (en) 2009-01-06 2016-05-10 Carefusion 207, Inc. Fluid flow control apparatus and patient fluid sampling method

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US9332969B2 (en) 2009-01-06 2016-05-10 Carefusion 207, Inc. Fluid flow control apparatus and patient fluid sampling method
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