JPH09225024A - 腹膜透析方法及び腹膜透析装置 - Google Patents

腹膜透析方法及び腹膜透析装置

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JPH09225024A
JPH09225024A JP8041659A JP4165996A JPH09225024A JP H09225024 A JPH09225024 A JP H09225024A JP 8041659 A JP8041659 A JP 8041659A JP 4165996 A JP4165996 A JP 4165996A JP H09225024 A JPH09225024 A JP H09225024A
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JP
Japan
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dialysate
patient
amount
drainage
valve
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JP8041659A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Nishimoto
文明 西本
Toru Hagiwara
徹 萩原
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Kanae Co Ltd
Original Assignee
Kanae Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、排液が所定量排液されなくとも患
者を起こすことがなく、所定時間に腹膜透析を終了する
ことができる腹膜透析方法及び腹膜透析装置を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 本発明に係る腹膜透析方法は、注液容器
より患者の体内に透析液を注液する注液工程S2 と、該
注液工程S2 により注液された透析液を所定時間経過後
に患者の体内から排液する排液工程S1 とを複数回繰り
返し行う腹膜透析方法であって、次工程の注液工程S2
で注液する透析液と同一種類の透析液を患者体内から排
液する排液工程S1 が設定時間経過時に継続している場
合に、該排液工程S1 を終了して次工程の注液工程S2
を開始し、該注液工程S2 で注液予定量から患者の体内
の透析液の未排液量を差し引いた量の透析液を注液する
構成からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹膜透析方法及び
腹膜透析装置に関するものであり、より詳しくは透析液
を患者の体内に注液し、代謝物を透析液とともに排液す
ることにより腹膜透析を行う腹膜透析方法及び該方法に
用いられる腹膜透析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、腹膜透析方法として、排液工
程に於いて患者の体内に貯留されている透析液を所定量
以上(例えば注液量の80パーセント以上)排液した後
に、注液工程を開始し、注液工程が終了すると排液工程
を再度行い、該排液工程と注液工程とを複数回繰り返し
て行う方法が採用されていた。
【0003】また、特開平6−63128号公報に記載
される如く、注液容器より患者の体内に透析液を注液す
る注液工程と、該注液作業により注液された透析液を所
定時間経過後に患者の体内から排液する排液工程とを、
制御手段によって自動的に複数回繰り返し行う方法も公
知である。
【0004】該公報記載の腹膜透析方法は、注液工程及
び排液工程を制御手段によって所定時間ごとに自動的に
変更して行われるので、患者の就寝中に於いても行うこ
とができ、患者の負担を軽減できるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
り採用されている腹膜透析方法は、排液工程に於いて患
者の体内に貯留されている透析液を所定量(例えば注液
量の80パーセント)排液しなければ、注液工程が開始
されず、腹膜透析を行う時間が長時間になるという問題
を生じていた。
【0006】また、特開平6−63128号公報記載の
腹膜透析方法に於いては、排液工程に於いて所定時間内
に排液予定量よりも一定割合の量の透析液しか排液され
ない場合には、警報音を発して患者に通知するものであ
った為、患者が就寝中に腹膜透析を行う場合にあって
は、警報音によって眠りを妨げられるという問題点を有
する。
【0007】また、所定量の排液がなされていない場合
にあっては、再度排液工程を行うものであった為、腹膜
透析を行う時間が長時間になるという問題を生じてい
た。
【0008】特に、患者の社会復帰を目的として就寝中
に腹膜透析を行う必要がある場合にあっては、排液不良
により翌朝に至るまで腹膜透析を行う時間が延長し、患
者の翌日の行動が制限されるおそれも存在した。
【0009】そこで、本発明はこのような問題点を解決
する為になされたもので、排液が所定量排液されなくと
も患者を起こすことがなく、所定時間に腹膜透析を終了
することができる腹膜透析方法及び腹膜透析装置を提供
することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明に係る腹膜透析方法は、注液容器35より患者81の
体内に透析液を注液する注液工程S2 と、該注液工程S
2 により注液された透析液を所定時間経過後に患者81の
体内から排液する排液工程S1 とを複数回繰り返し行う
腹膜透析方法であって、次工程の注液工程S2 で注液す
る透析液と同一種類の透析液を患者81体内から排液する
排液工程S1 が設定時間経過時に継続している場合に、
該排液工程S1 を終了して次工程の注液工程S2 を開始
し、該注液工程S2 で注液予定量から患者81の体内の透
析液の未排液量を差し引いた量の透析液を注液する構成
からなる。ここで、未排液量とは、患者81体内に残存す
ると考えられ得る透析液の量を意味し、例えばそれまで
の注液工程S2 に於ける全注液量から排液工程S1 に於
ける全排液量を差し引いた量と設定することも可能であ
り、また、それまでの注液工程S2 に於ける全注液量に
患者81の除水の予想量を加えた量から排液工程S1で排
液された全排液量を差し引いた量と設定することも可能
である。
【0011】上記構成からなる腹膜透析方法にあって
は、次工程の注液工程S2 で注液する透析液と同一種類
の透析液を患者81体内から排液する排液工程S1 が設定
時間経過時に継続している場合にあっても該排液工程S
1 を終了するので、排液工程S1 の時間を余分にとる必
要がなく、また注液予定量から患者81の体内の透析液の
未排液量を差し引いた量の透析液を患者81の体内に注液
するものゆえ、透析液が余分に患者の体内に貯留される
ことがない。
【0012】また、本発明に係る腹膜透析装置は、注液
容器35から患者81の体内に透析液を注液する為の注液路
と、該注液路に設けられた注液用開閉弁V6 と、患者81
の体内から透析液を排液する為の排液路と、該排液路に
設けられた排液用開閉弁V5と、前記注液用開閉弁V6
及び排液用開閉弁V5 の開閉を制御し注液工程S2 及び
排液工程S1 を変更しうる制御手段を具備してなる腹膜
透析装置であって、前記制御手段が、次工程の注液工程
S2 で注液される透析液と同一種類の透析液を患者81体
内から排液する排液工程S1 が設定時間経過した際に継
続している場合に排液用開閉弁V5 を閉塞し注液用開閉
弁V6 を開放して次工程の注液工程S2を開始し、該注
液工程S2 で注液予定量から患者81の体内の透析液の未
排液量を差し引いた量の透析液を患者81の体内に注液す
るように制御可能に構成されてなる。
【0013】本発明に係る腹膜透析装置は、上記構成か
らなる為、設定時間内に患者81の体内の透析液の排液が
完了しない場合にあっても、制御手段が排液用開閉弁V
5 を閉塞して注液用開閉弁V6 を開放するので、透析液
の排液工程S1 の時間を余分にとる必要がなく、また注
液予定量から患者81の体内の透析液の未排液量を差し引
いた量の透析液を患者81の体内に注液するものゆえ、透
析液が余分に患者の体内に貯留されることがない。
【0014】さらに、本発明に係る腹膜透析装置は、請
求項3記載の如く、注液容器35内の透析液の残量を測定
する注液量測定手段と患者81の体内から排液された透析
液の量を測定する排液量測定手段9 とを具備し、注液量
測定手段及び排液量測定手段9 が制御手段と接続されて
なる構成を採用することも可能である。
【0015】該構成を採用するならば、注液量測定手段
により注液容器35内の透析液の残量を測定することによ
り患者81に注液された透析液の量を検出することがで
き、また排液量測定手段9 によって患者81の体内から排
液された透析液の量を測定することにより、患者81の体
内の透析液の未排液量を計算することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る腹膜透析方法及び腹
膜透析装置の実施形態として、複数の接続口3a, …及び
開閉弁V1,…を有するカートリッジ本体1 を装着可能な
腹膜透析装置により腹膜透析を行う方法について説明す
るが、まず、本実施形態に使用されるカートリッジ本体
1 について図5乃至図7を参酌しつつ説明する。
【0017】本実施形態に於いてカートリッジ本体1
は、図6に示すように、硬質の合成樹脂製の板材1aに、
正面側から硬質の合成樹脂製の薄板1bを密着させて貼付
して、背面側より軟質の合成樹脂製のフィルム1cを密着
させて貼付して構成されている。
【0018】該板材1aには、正面に所望の溝部が刻設さ
れており、該溝部が夫々透析液を循環させる役割を有す
る。また、該溝部の所望箇所には図6に示すように背面
側まで孔5 が複数穿設されおり、前記板材1aの裏面には
前記溝部同士を接続すべく二つの孔5 を含んだ凹部6 が
形成されている。
【0019】これにより、本実施形態に於いては、前記
凹部6 及び孔5 により接続された溝部同士により管路2
3, …が形成されており、該孔5 及びフィルム1cが開閉
弁V3,…としての役割を有している。つまり、該カート
リッジ本体1 の背面側よりフィルム1cを所望の孔5 の位
置を押圧し、該孔5 を閉塞することにより前記溝部同士
の接続が切断され、一方、該孔5 を開放することにより
前記溝部同士が接続されるように構成されている。
【0020】また、本実施形態に於いて、カートリッジ
本体1 の接続口3a, …は、図5及び図7に示すように、
標準透析液を収容する標準液バッグ31a に接続される標
準液供給源接続口3aと、高濃度の最終透析液を収容する
最終液バッグ31b に接続される最終液供給源接続口3b
と、患者81への透析液の給排を行う為の患者用接続口3c
と、加温手段により加温される加温バッグ35に接続され
る加温バッグ用接続口3dと、透析液を排液する為の排液
用接続口3eとからなる。
【0021】さらに、本実施形態に於いてカートリッジ
本体1 には、上流端部7aより下流端部7bに透析液を強制
的に送給する為のシリンダ9 を装着可能な強制循環用管
路7が設けられ、該管路7 はシリンダ9 との接続部から
分岐して二つの逆止弁R1,R2 を介して上流端部7aから
下流端部7bに透析液を送給するように形成されている。
【0022】ここで、該逆止弁R1,R2 は、前記開閉弁
V1,…と同様の構成、つまり正面の溝部から背面側まで
穿設された孔と、該孔を二つ含む凹部の上面のフィルム
1cとから構成されており、該フィルム1cを押圧する部材
の駆動をシリンダ9 の伸長及び収縮に一致させることに
より逆止弁としての機能を具備している。具体的には、
一方の逆止弁R1 に於いては、シリンダ9 の収縮時にフ
ィルム1cを押圧し、シリンダの伸長時にフィルム1cの押
圧を解除して、また、他方の逆止弁R2 に於いては、シ
リンダ9 の収縮時にフィルム1cの押圧を解除し、シリン
ダ9 の伸長時にフィルム1cの押圧することにより、上流
端部7aから下流端部7bへ透析液を送給するように構成さ
れている。
【0023】さらに、前記強制循環用管路7 の上流端部
7aには、標準液用開閉弁V1 を具備し前記標準液供給源
接続口3aを端部に有する標準液用管路13、最終液用開閉
弁V2 を具備し前記最終液供給源接続口3bを端部に有す
る最終液用管路15、及び患者用開閉弁V3 、陰圧モニタ
ー25を具備し前記患者用接続口3cを端部に有する患者用
管路17が、夫々接続されている。尚、本実施形態に於い
ては、標準液用管路13及び最終液用管路15は各開閉弁V
1,V2 よりも強制循環用管路7 側に於いて共通の溝部か
ら構成されている。
【0024】また、前記陰圧モニター25は、カートリッ
ジ本体1 の板材1aを円形に穿設して構成されており、該
陰圧モニター25に流れる透析液の圧力による該円形部分
のフィルム1cの膨らみ又は撓みを測定することによっ
て、患者用接続口3cに流れる透析液の圧力を測定するこ
とが可能に構成されている。
【0025】さらに、前記強制循環用管路7 の下流端部
7bには、加温バッグ用開閉弁V4 を具備し前記加温バッ
グ用接続口3dを端部に有する加温バッグ用管路19と、排
液用開閉弁V5 を具備し前記排液用接続口3eを端部に有
する排液用管路21とが、接続されている。
【0026】また、該加温バッグ用管路19と前記患者用
管路17とが、注液用開閉弁V6 を具備する注液用管路23
により接続されている。ここで、該注液用管路23の各端
部は、加温バッグ用管路19の加温バッグ用開閉弁V4 の
加温バッグ用接続口3d側、及び患者用管路17の陰圧モニ
ター25の接続口3c側で、管路17,19 と夫々接続されてい
る。
【0027】さらに、図5に於いて、1dは、カートリッ
ジ本体1 を腹膜透析装置本体27に装着すべく、カートリ
ッジ本体1 の正面側より背面側まで貫通された装着用孔
であり、カートリッジ本体1 の上下両端部に二つ設けら
れている。
【0028】腹膜透析装置本体27には、図1に示すよう
に、正面左側部の内部に前記カートリッジ本体1 を着脱
する際に開閉可能な蓋体29が設けられており、また上面
に加温バッグ35を収容可能な加温凹部37が設けられ、正
面側部に操作部43が設けられている。
【0029】前記加温凹部37には、図2に示すように下
部の加熱部材39により加温バッグ35を加熱可能に構成さ
れており、該加温凹部37の上面には加温バッグ35の温度
を測定する為の温度検知手段41が突設されている。
【0030】また、該加温凹部37には、加温バッグ35の
重量を測定し得る重量測定手段(図示せず)が設けられ
ている。
【0031】さらに、図2乃至図4に於いて、45は平面
視コの字状のフレームであり、該フレーム45には、図3
に示すように前記カートリッジ本体1 の装着用孔1dに挿
着可能な突出体46が設けられている。
【0032】また、該フレーム45には、ステップ変更用
軸47と透析液循環用軸49とが回転自在に取付けられてお
り、これらの軸47,49 は図2及び図4に示すようにタイ
ミングベルトを介してステップ変更用モーター51及び透
析液循環用モーター53に夫々接続されている。
【0033】該ステップ変更用モーター51及び透析液循
環用モーター53は、制御手段(図示せず)により駆動が
制御されており、該制御手段は、前記重量測定手段及び
操作部43にも接続されており、重量測定手段の信号又は
操作部43の操作により、ステップ変更用モーター51等を
制御可能に形成されている。
【0034】さらに、前記透析液循環用軸49は、前記コ
の字状のフレーム45に隣接するフレーム55に回転自在に
取付けられたシリンダ用回転軸57に、各軸49,57 の一端
部に固着された歯車49a,57a を介して連結されている。
【0035】また、該シリンダ用回転軸57の他端部は、
突起部59a を有する円盤59に固着されており、該突起59
a は図3に示す如くT字状部材61の溝部61a にスライド
自在に挿通されている。
【0036】さらに、前記T字状部材61は、前記コの字
状のフレーム45及び該フレーム45に隣接するフレーム55
より水平に突設されたフレーム63に上下方向にスライド
自在に取付けられており、該T字状部材61の下端部は、
一端側にシリンダ9 を保持可能な保持部65a を有する保
持部材65の他端と固定されている。
【0037】これにより、透析液循環用モーター53の駆
動により透析液循環用軸49が回転すると、シリンダ用回
転軸57を介して円盤59が回転し、該円盤59の突起部59a
が溝部61a をスライドするためT字状部材61が上下動を
行い、該T字状部材61の上下動により保持部材65に保持
されるシリンダ9 が伸長・収縮を行うように構成されて
いる。
【0038】尚、図3に於いて、67は、下端部が前記保
持部材65に固着され、T字状部材61がスライドするフレ
ーム63に上下方向にスライド自在なガイド部材であり、
T字状部材61が上下動した際に保持部材65が水平状態を
保ちつつ上下動ができるように構成されている。
【0039】また、図3及び図4に於いて、69は、一端
部で前記カートリッジ本体1 の逆止弁R1,R2 を押圧す
べく、前記コの字状のフレーム45にカートリッジ本体1
と垂直方向にスライド自在に取付けられた逆止弁押圧部
材であり、該逆止弁押圧部材69の他端部は、前記透析液
循環用軸49に固着された逆止弁カム部材71に当接可能に
設けられている。
【0040】さらに、73は、一端部で前記カートリッジ
本体1 の開閉弁V1,…を押圧すべく、前記コの字状のフ
レーム45にカートリッジ本体1 と垂直方向にスライド自
在に取付けられた開閉弁押圧部材であり、該開閉弁押圧
部材73の他端部は、前記ステップ変更用軸47に固着され
た開閉弁カム部材C1,…に当接可能に設けられている。
【0041】尚、図4に於いて、75は、前記逆止弁押圧
部材69及び開閉弁押圧部材73を、逆止弁カム部材71及び
開閉弁カム部材C1,…側に常時弾性力を付与すべく、各
押圧部材69, …に挿着されたバネであり、該バネ75の弾
性力により押圧部材69,73 はカム部材71, C1,…から離
反しないように構成されている。
【0042】また、前記逆止弁カム部材71は、径が大き
い円周部に逆止弁押圧部材69が当接すると、該逆止弁押
圧部材69がカートリッジ本体1 に進出して、フィルム1c
を押圧することにより逆止弁R1,…が閉塞され、一方、
径が小さい円周部に逆止弁押圧部材69がバネ75の弾性力
により当接している時には、逆止弁押圧部材69がカート
リッジ本体1 のフィルム1cより後退して逆止弁R1,…が
開放されるように形成されている。
【0043】さらに、逆止弁押圧部材69が当接する円周
部が、一方の逆止弁カム部材71が大径の際には他方の逆
止弁カム部材71が小径に位置するように形成されてお
り、一方の逆止弁R1 が開放されている際には他方の逆
止弁R2 が閉塞されるように構成されている。しかも、
該逆止弁カム部材71は、逆止弁R1,R2 の開閉のタイミ
ングを前記シリンダ9 の伸長・収縮にあわせるべく透析
液循環用軸49に固着されており、具体的には、一方の逆
止弁R1 を、シリンダ9 の伸長時に開放し、収縮時に閉
塞するように構成されている。
【0044】また、前記開閉弁カム部材C1,…も、径が
大きい円周部に当接した開閉弁押圧部材73によりフィル
ム1cを押圧して開閉弁V1,…を閉塞し、径が小さい円周
部にバネ75の弾性力により当接した逆止弁押圧部材69に
よってはフィルム1cを押圧できずに開閉弁V1,…が開放
されるように形成されている。
【0045】さらに、該開閉弁カム部材C1,…の外径
は、腹膜透析の工程にあわせて各開閉弁V1,…を開閉で
きるように形成されている。
【0046】具体的には、各開閉弁カム部材C1,…は、
図8に示すカム線図の如く、角度0°の際には全ての開
閉弁カム部材C1,…が大径に位置して、角度60°の際
には第三及び第五カム部材C3,C5 のみが小径に位置し
残りのカム部材C1,…が大径に位置して、角度120°
の際には第六カム部材C6 のみが小径に位置し残りのカ
ム部材C1,…が大径に位置して、角度180°の際には
第四及び第五カム部材C4,C5 のみが小径に位置し残り
のカム部材C1,…が大径に位置して、角度240°の際
には第一及び第四カム部材C1,C4 のみが小径に位置し
残りのカム部材C2,…が大径に位置して、角度300°
の際には第二及び第四カム部材C2,C4のみが小径に位
置し残りのカム部材C1,…が大径に位置するように、各
カム部材C1,…がステップ変更用軸47に固着されてい
る。
【0047】ここで、第一カム部材C1 とは標準液用開
閉弁V1 を、第二カム部材C2 とは最終液用開閉弁V2
を、第三カム部材C3 とは患者用開閉弁V3 を、第四カ
ム部材C4 とは加温バッグ用開閉弁V4 を、第五カム部
材C5 とは排液用開閉弁V5を、第六カム部材C6 とは
注液用開閉弁V6 を、開閉する為に開閉弁押圧部材73を
押圧する開閉弁カム部材である。
【0048】これにより、前記ステップ変更用軸47が0
°に位置する際には各開閉弁V1,…が閉塞されて、各管
路13, …は接続されておらず、何ら透析液の送給は行わ
れない(スタンバイ状態θ1)。該軸47が60°に位置す
る際には患者用開閉弁V3 及び排液用開閉弁V5 のみが
開放され、患者用管路17と排液用管路21とが強制循環用
管路7 を介して連通され、シリンダ9 の駆動により患者
用接続口3cより排液用接続口3eへの透析液の送給が可能
となる(排液状態θ2)。軸47が120°に位置する際に
は注液用開閉弁V6 のみが開放され、患者用管路17と加
温バッグ用管路19とが注液用管路23を介して接続され、
透析液の自重によって加温バッグ用接続口3dから患者用
接続口3cへの透析液の送給が可能となる(注液状態θ
3)。該軸47が180°に位置する際には加温バッグ用開
閉弁V4 及び排液用開閉弁V5 のみが開放され、加温バ
ッグ用管路19と排液用管路21とが接続され、透析液の自
重によって加温バッグ用接続口3dより排液用接続口3eへ
の透析液の送給が可能となる(標準液排出状態θ4)。軸
47が240°に位置する際には標準液用開閉弁V1 及び
加温バッグ用開閉弁V4 のみが開放され、標準液用管路
13と加温バッグ用管路19とが強制循環用管路7 を介して
接続され、シリンダ9 の駆動により標準液供給源接続口
3aより加温バッグ用接続口3dへの透析液の送給が可能と
なる(標準液汲み上げ状態θ5)。軸47が300°に位置
する際には最終液用開閉弁V2 及び加温バッグ用開閉弁
V4 のみが開放され、最終液用管路15と加温バッグ用管
路19とが強制循環用管路7 を介して接続され、シリンダ
9 の駆動により最終液供給源接続口3bより加温バッグ用
接続口3dへの透析液の送給が可能となる(最終液汲み上
げ状態θ6)。
【0049】また、図3及び図4に於いて、77は、陰圧
モニター25のフィルム1cの膨らみ又は撓みを測定する為
の陰圧測定部材である。該陰圧測定部材77は、前記制御
手段に接続されており、該陰圧測定部材77よりの信号に
よってステップ変更用モーター51等を制御するように構
成されている。
【0050】本実施形態の腹膜透析装置は以上の構成か
らなるが、次に該腹膜透析装置により腹膜透析を行う、
本発明に係る腹膜透析方法の一実施形態としてCCPD
法による治療を行う場合について説明する。
【0051】まず、該腹膜透析装置により腹膜透析を行
うに際して、2.2リットルの標準透析液を収容する加
温バッグ35を加温凹部37に載置せしめると、加温凹部37
に載置された加温バッグ35の内部の標準透析液は、加熱
部材39により加温される。そして、図7に示すように標
準液供給源接続口3aを標準透析液を収容する標準液バッ
グ31a に、最終液供給源接続口3bを最終透析液を収容す
る最終液バッグ31b に、加温バッグ用接続口3dを加温バ
ッグ35に、排液用接続口3eを排液容器79に夫々チューブ
83を介して接続し、また患者用接続口3cには患者81に接
続されるチューブ83を接続しておき、そして患者81が操
作部43を操作することにより、プライミング工程が行わ
れ、管路17, …に透析液が充填される。
【0052】また、前記プライミング工程は、まず注液
状態θ3 に設定し注液用管路23及び患者用接続口3c側の
患者用管路17を透析液で充填し、該注液状態θ3 より排
液状態θ2 に変更し患者用管路17に充填された透析液に
より患者用管路17及び排液用管路21を透析液で充填し、
再度注液状態θ3 と設定し注液用管路23及び患者用接続
口3c側の患者用管路17を透析液で充填し、その後注液状
態θ3 より標準液汲み上げ状態θ5 に変更して標準液供
給源用管路13を透析液で充填し、スタンバイ状態θ1 に
変更し終了する。尚、最終液供給源用管路15は、該プラ
イミング工程に於いては透析液で充填されず、最終透析
液を加温バッグ35に汲み上げる最終液汲み上げ工程S6
に於いて充填される。
【0053】上記プライミング工程終了後に、患者用接
続口3cに接続されたチューブ83を患者81に接続して、該
腹膜透析装置本体27を患者81及び排液容器79よりも高所
に位置させる。
【0054】本実施形態に於いて、本発明に係る腹膜透
析装置の注液路は、加温バッグ35に接続されるチューブ
83、加温バッグ用管路19、注液用管路23、患者用管路1
7、及び患者81に接続されるチューブ83とから構成され
てなり、また、患者81の体内から透析液を排液する為の
排液路は、患者81に接続されるチューブ83、患者用管路
17、強制循環用管路7 、排液用管路21、及び排出容器79
に接続されるチューブ83とから構成されている。
【0055】次に、患者81自らが操作部43を操作する
と、制御手段によりステップ変更用モーター51等が制御
されて、自動的に腹膜透析が開始される。
【0056】具体的にCCPD法による治療を行う本実
施形態の腹膜透析方法について、図9を参酌しつつ以下
説明する。
【0057】まず、スタンバイ状態θ1 より排液状態θ
2 に変更され、排液工程S1 が開始され、前回に注液さ
れ患者81体内に残存する透析液が排液される。
【0058】該患者81体内の透析液の排液の完了を陰圧
検知手段77が検知すると、加温バッグ35内の標準透析液
が体温程度に達しているならば、注液状態θ3 に変更さ
れ、注液工程S2 が開始される。
【0059】該注液工程S2 は、2リットルの標準透析
液が患者81の体内に注液されると終了され、貯留工程S
3 が開始される。ここで、注液工程S2 に於いて2リッ
トルの標準透析液が患者81体内に注液されたことは、重
量測定手段で加温バッグ35の重量の変化を測定すること
により検知される。
【0060】この貯留工程S3 が開始すると、ステップ
変更用軸47が回転し標準液汲み上げ状態θ5 に変更さ
れ、標準液の汲み上げが開始され、加温バッグ35内の標
準透析液が2.2リットルとなったことを重量測定手段
により検知されると、スタンバイ状態θ1 に変更され、
標準透析液の汲み上げが終了し、その後所定時間貯留工
程S3 が継続される。
【0061】そして、所定の貯留時間経過後、排液状態
θ2 に変更され、排液工程S1 が開始される。
【0062】その後、設定時間内に患者81体内の透析液
の排液が終了したことを陰圧検知手段77により検知する
と、再度注液状態θ3 に変更され、注液工程S2 が開始
され、所定量の標準透析液が患者81体内に注液され、貯
留工程S3 が開始され、再び加温バッグ35への汲上げが
行われる。ここで、設定時間は排液工程S1 の開始時よ
り制御手段によって計測している。
【0063】但し、設定時間内に患者81体内の透析液の
排液が終了したことを陰圧検知手段77が検知していない
場合、つまり排液工程S1 が設定時間経過時に継続して
いる場合にあっては、該排液工程S1 を終了し、注液工
程S2 を開始する。この際、注液工程S2 により患者81
体内に注液する透析液の量は、注液予定量から、前注液
工程S2 に於ける注液量と排液工程S1 に於ける実際の
排液量との差(未排液量)を、差し引いた量とする。具
体的には、一度目の注液工程S2 に於ける注液量が2リ
ットルであり、該注液工程S2 により注入された透析液
を排液する排液工程S1 に於いて実際に排液された透析
液の量(排液量)が1.5リットルであった場合には、
該注液量と排液量との差0.5リットルを、第二回目の
注液予定量(2リットル)から差し引いた1.5リット
ルを注液する。ここで、本実施形態に於いては、排液量
(排液工程S1 により実際に排液された透析液の量)は
シリンダ9 により測定している。
【0064】そして、上記の如き、排液工程S1 、注液
工程S2 、貯留工程S3 を所望回数行う。ここで、本実
施形態に於いて各注液工程S2 に於ける注液予定量は全
て2リットルとしており、全て同一量に設定している。
【0065】尚、次工程の注液工程S2 で注液する透析
液と同一種類の透析液を患者81体内から排液する排液工
程S1 が設定時間経過時に継続している場合には、上述
と同様に、該排液工程S1 を終了して次工程の注液工程
S2 が開始される。また、この際の注液工程S2 により
患者81体内に注液する透析液の量は、各注液工程S2 に
於ける注液予定量を全て同一量に設定しているので、排
液工程S1に於ける実際の排液量と設定することができ
る。
【0066】上記各工程S1,S2,S3 が所望回数行わ
れ、最後の標準液の注液工程S2 の終了後に、標準液排
出状態θ4 に変更され、加温バッグ35の残りの標準透析
液が排出される。
【0067】該加温バッグ35より標準透析液が排液され
た後、最終液汲み上げ状態θ6 に変更されて、最終液の
汲み上げを開始する。
【0068】その後、所定の貯留時間経過後に排液状態
θ2 に変更され、排液工程S1 を行い、その後、該患者
81体内の透析液の排液の完了を陰圧検知手段により検知
すると、注液状態θ3 に変更され、最終透析液の注液工
程S2 が開始される。尚、この最終透析液の注液工程S
2 の前工程である標準透析液の排液工程S1にあって
は、必ず透析液を所定量以上(例えば、注液量の80パ
ーセント以上)排液するように制御されている。ここで
所定量以上の排液を行う為に、例えば設定時間経過後に
所定量以上の排液がなされていない場合に警報音を発
し、継続して排液工程を行う方法等を採用することもで
きる。
【0069】本実施形態に於ける腹膜透析装置は上記構
成からなり、制御手段により上記の如き腹膜透析を自動
的に行い得るものゆえ、操作性が容易で患者81のみでも
自動的に腹膜透析を行うことができるという利点を奏す
る。
【0070】さらに、本実施形態に於ける腹膜透析方法
は、次工程の注液工程S2 で注液する透析液と同一種類
の透析液を患者81体内から排液する排液工程S1 が設定
時間経過時に継続している場合であっても、該排液工程
S1 を終了して、次工程の注液工程S2 を開始し、該注
液工程S2 において注液予定量より患者81の体内の透析
液の未排液量を差し引いた量の透析液を患者81の体内に
注液するようした為、排液工程S1 の時間を余分にとる
必要がないという利点を有する。
【0071】また、前記の如き排液工程S1 に於いて排
液量が設定時間内に所定量よりも少ない場合に、例えば
警報音を発して患者81に通知する必要がなく、よって就
寝中に腹膜透析を行う場合にあっては患者81の眠りを妨
げることがないという利点をも有する。
【0072】さらに、上記の如く排液量が所定量よりも
少ない場合に於ける次工程の注液工程S2 で、注液予定
量より患者81の体内の透析液の未排液量を差し引いた量
の透析液を患者81の体内に注液するものゆえ、透析液が
余分に患者81の体内に貯留されることがない。
【0073】また、加温バッグ35内の透析液の残量を測
定可能な重量測定手段と、排液工程S1 で排液された透
析液の量を測定可能なシリンダ9 とを具備しているの
で、重量測定手段により加温バッグ35内の透析液の残量
を測定することにより患者81に注液された透析液の量を
検出することができ、またシリンダ9 によって患者81の
体内から排液された透析液の量を測定することにより、
患者81の体内の透析液の未排液量を推定することができ
る為、設定時間を経過した際に排液予定量の透析液を排
液せずに注液を行う際に、注液予定量より患者81の体内
の透析液の未排液量を差し引いた量を制御手段によって
制御して注液することができる。ここで、排液工程S1
で排液された透析液の量を測定する排液量測定手段9
は、シリンダ9 以外によることも可能であり、例えば排
出容器79の重量を測定すること等によっても可能であ
る。但し、シリンダ9 の如く排液を行う部材で行うこと
により腹膜透析装置のコンパクト化を図ることができる
という利点を有する。尚、係る排液を行う部材もシリン
ダ9 に限定されず、ジャバラ式のポンプ等であっても良
い。
【0074】さらに、複数の開閉弁V1,…が同一直線上
に位置しているので、複数の開閉弁V1,…をそれぞれ開
閉する為の開閉弁押圧部材73を同一直線上に設けること
ができ、これにより、該開閉弁押圧部材73を開閉弁V1,
…に接離させる手段として、カム部材C1,…、ステップ
変更用軸47及びステップ変更用モーター51により構成す
ることができ、各開閉弁V1,…を開閉する為に複数の駆
動源を設けることを要せず、開閉弁を開閉する装置の構
造を簡単にすることができる。
【0075】また、本実施形態の腹膜透析装置は、開閉
弁V1,…を開閉する装置としてコンプレッサーを必要と
しない構成からなる為、作動中の作動音が小さく、就寝
中の患者81を煩わせることがない。
【0076】さらに、注液工程S2 を患者への注液を自
重により行うものであるので、該注液により透析液は強
制循環用管路7 の上流端部7a側へ移動するものゆえ、一
つのシリンダ9 であっても、開閉弁V1,…の個数を減ら
すことができる。つまり、該注液工程S2 をシリンダ9
により行う為には、別のシリンダを取付けるか、又は、
開閉弁を含む別の管路を設ける必要があり、別の管路を
設ける場合は、管路同士の配設が複雑となり複数の開閉
弁V1,…を同一直線上に配置することが困難であり、カ
ートリッジ自体の構造の複雑化を招かざるを得ないが、
本実施形態に於いては、別の管路又は別のシリンダ等を
設ける必要がなく、カートリッジ本体の構造を簡素化す
ることができ、カートリッジの製造も容易に行いうると
いう利点を有する。
【0077】さらに、逆止弁R1,R2 の構造及び開閉弁
V1,…と同一の構造を、所望の管路を有し背面側に該管
路を接続する為の凹部を要するカートリッジ部材を形成
し、該カートリッジ部材(正面側に溝部を有し該溝部よ
り夫々背面側に孔が穿設され該孔を二つ含む凹部が背面
側に形成された板材1aに薄板1bを正面側に貼付した部材
等)に、背面側より軟質の合成樹脂製のフィルム1cを密
着させて貼付して製造することができ、カートリッジ本
体1 の製造が極めて容易である。
【0078】尚、上記実施形態の腹膜透析方法及び腹膜
透析装置は、以上の構成からなる為、上述の如き利点を
有したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでな
く、本発明の意図する範囲で適宜設計変更自在である。
【0079】即ち、上記実施形態にあっては、標準液と
最終液との二種類の透析液によりCCPD法により治療
を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものでなく、その他TPD、IPD、NPD等にも
適用することが可能であり、また例えば最終液を要しな
い腹膜透析を行う場合であっても適宜変更して本発明を
使用することができる。
【0080】さらに、本発明に係る腹膜透析装置は、上
記実施形態の如くカートリッジが装着されるものに限定
されるものではなく、開閉弁V1,…が夫々の管路に設け
られているものであって適宜設計変更可能である。但
し、カートリッジを装着しうる上記実施形態の如き装置
にあっては、開閉弁V1,…の制御が容易に行いうるとい
う利点を有する。
【0081】また、本発明に係る腹膜透析装置にカート
リッジを装着する場合であっても、該カートリッジ本体
1 は、硬質の合成樹脂製の板材1aに、正面側から硬質の
合成樹脂製の薄板1bを密着させて貼付して、背面側より
軟質の合成樹脂製のフィルム1cを密着させて貼付して構
成されているものに限定されず、例えば、複数の溝部が
形成された板材の正面及び背面側に軟質の合成樹脂フィ
ルムを貼付したものであっても良く、該カートリッジ本
体1 の構造は適宜設計変更可能である。
【0082】さらに、上記実施形態に於いては、排液工
程S1 の終了する為の設定時間は排液工程S1 開始時よ
り計測したが、その他の時より計測しても良く、例えば
貯留工程S3 開始時又は注液工程S2 開始時等より計測
することも可能である。
【0083】また、上記実施形態に於いて排液工程S1
の排液の完了を陰圧検知手段により検知するものについ
て説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、
例えば排液される排液量が80パーセント以上となるこ
とにより排液の完了として排液量測定手段9 により検知
するものであっても良く、さらには前記排液量測定手段
9 による検知と陰圧検知手段による検知とを併用するこ
とも可能である。
【0084】さらに、患者81の体内に注液する透析液を
収容する注液容器35も、上記の如き加温バッグに限定さ
れるものでなく、その他の容器であっても良く、開閉弁
V1,…の構造等も適宜設計変更可能である。
【0085】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る腹膜透析方
法は、注液工程と排液工程とを複数回繰り返し行うに際
して、次工程の注液工程で注液する透析液と同一種類の
透析液を排液する排液工程が設定時間経過時に継続して
いる場合、該排液工程を終了して、注液予定量より患者
の体内の透析液の未排液量を差し引いた量の透析液を注
液する注液工程を開始し得る構成を採用した為、前記の
如き排液工程の時間を余分にとる必要がなく、所定時間
に腹膜透析を終了することができるという効果を有す
る。また、このように設定時間経過時に排液が継続して
いる排液工程を終了しても、次工程の注液工程で注液予
定量より患者の体内の透析液の未排液量を差し引いた量
の透析液を注液するものゆえ、公知の方法と異なり警報
音を発して患者に通知することなく、特に、患者の社会
復帰を目的として就寝中に腹膜透析を行う場合にあって
は、患者の眠りを妨げることがないという効果をも有す
る。
【0086】さらに、本発明に係る腹膜透析装置は、次
工程の注液工程で注液する透析液と同一種類の透析液を
排液する排液工程が設定時間経過時に継続している場
合、注液用開閉弁と排液用開閉弁との開閉を制御する制
御手段が排液用開閉弁を閉塞して注液用開閉弁を開放す
べく構成されてなるので、透析液の排液時間を余分にと
る必要がなく、所定時間に腹膜透析を終了することがで
きるという効果を有するとともに、注液予定量より未排
液量を差し引いた量の透析液を注液することにより、公
知の方法と異なり警報音を発して患者に通知することな
く、就寝中に腹膜透析を行う場合にあっても、患者の眠
りを妨げることがないという効果をも有する。
【0087】また、本発明に係る請求項3記載の腹膜透
析装置は、注液量測定手段及び排液量測定手段が制御手
段と接続された構成からなるので、注液量測定手段によ
り注液容器内の透析液の残量を測定することにより患者
に注液された透析液の量を検出することができ、また排
液量測定手段によって患者の体内から排液された透析液
の量を測定することにより、設定時間を経過した際に排
液を終了し注液を開始する場合に、該注液工程に於いて
注液すべき量を制御手段によって計算することができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の腹膜透析装置の斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図2のB−B線断面図。
【図4】図3のC−C線断面図。
【図5】同実施形態のカートリッジ本体の背面図
【図6】図5のD−D線断面図。
【図7】同実施形態に於ける透析液の流れを示す説明
図。
【図8】同実施形態の各カム部材の外径を示す説明図。
【図9】同実施形態に於ける腹膜透析の工程を示す説明
図。
【符号の説明】
1…カートリッジ本体、3a…標準液供給源接続口、3b…
最終液供給源接続口 3c…患者用接続口、3d…加温バッグ用接続口、3e…排液
用接続口 7…強制循環用管路、7a…上流端部、7b…下流端部 9…シリンダ(排液量測定手段)、13…標準液用管路、
15…最終液用管路 17…患者用管路、19…加温バッグ用管路、21…排液用管
路、23…注液用管路 25…陰圧モニター、27…腹膜透析装置本体、31a …標準
液バッグ 31b …最終液バッグ、35…加温バッグ(注液容器)、37
…加温凹部 39…加熱部材、47…ステップ変更用軸、49…透析液循環
用軸51…ステップ変更用モーター、53…透析液循環用モ
ーター、69…逆止弁押圧部材71…逆止弁カム部材 73…開閉弁押圧部材(開閉手段) 、75…バネ、77…陰圧
検知手段、79…排出容器 81…患者、83…チューブ V1 …標準液用開閉弁、 V2 …最終液用開閉弁、V
3 …患者用開閉弁 V4 …加温バッグ用開閉弁、V5 …排液用開閉弁、 V
6 …注液用開閉弁 θ1 …スタンバイ状態、θ2 …排液状態、 θ
3 …注液状態 θ4 …標準液排出状態、θ5 …標準液汲み上げ状態、θ
6 …最終液汲み上げ状態 S1 …排液工程、 S2 …注液工程、 S
3 …貯留工程 R1,R2 …逆止弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注液容器(35)より患者(81)の体内に透析
    液を注液する注液工程(S2)と、該注液工程(S2)により注
    液された透析液を所定時間経過後に患者(81)の体内から
    排液する排液工程(S1)とを複数回繰り返し行う腹膜透析
    方法であって、次工程の注液工程(S2)で注液する透析液
    と同一種類の透析液を患者(81)体内から排液する排液工
    程(S1)が設定時間経過時に継続している場合に、該排液
    工程(S1)を終了して次工程の注液工程(S2)を開始し、該
    注液工程(S2)で注液予定量から患者(81)の体内の透析液
    の未排液量を差し引いた量の透析液を注液することを特
    徴とする腹膜透析方法。
  2. 【請求項2】 注液容器(35)から患者(81)の体内に透析
    液を注液する為の注液路と、該注液路に設けられた注液
    用開閉弁(V6)と、患者(81)の体内から透析液を排液する
    為の排液路と、該排液路に設けられた排液用開閉弁(V5)
    と、前記注液用開閉弁(V6)及び排液用開閉弁(V5)の開閉
    を制御し注液工程(S2)及び排液工程(S1)を変更しうる制
    御手段を具備してなる腹膜透析装置であって、前記制御
    手段が、次工程の注液工程(S2)で注液される透析液と同
    一種類の透析液を患者(81)体内から排液する排液工程(S
    1)が設定時間経過した際に継続している場合に排液用開
    閉弁(V5)を閉塞し注液用開閉弁(V6)を開放して次工程の
    注液工程(S2)を開始し、該注液工程(S2)で注液予定量か
    ら患者(81)の体内の透析液の未排液量を差し引いた量の
    透析液を患者(81)の体内に注液するように制御可能に構
    成されてなることを特徴とする腹膜透析装置。
  3. 【請求項3】 注液容器(35)内の透析液の残量を測定す
    る注液量測定手段と患者(81)の体内から排液された透析
    液の量を測定する排液量測定手段(9) とを具備してな
    り、該注液量測定手段及び排液量測定手段(9) が前記制
    御手段と接続されてなる請求項2記載の腹膜透析装置。
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