JPH09221662A - 油処理剤 - Google Patents

油処理剤

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JPH09221662A
JPH09221662A JP2780396A JP2780396A JPH09221662A JP H09221662 A JPH09221662 A JP H09221662A JP 2780396 A JP2780396 A JP 2780396A JP 2780396 A JP2780396 A JP 2780396A JP H09221662 A JPH09221662 A JP H09221662A
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JP
Japan
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oil
water
inorganic compound
soluble
containing inorganic
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Application number
JP2780396A
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English (en)
Inventor
Masao Hirayama
政生 平山
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GIYOJIYOU YUDAKU HIGAI KIYUUSA
GIYOJIYOU YUDAKU HIGAI KIYUUSAI KIKIN
Original Assignee
GIYOJIYOU YUDAKU HIGAI KIYUUSA
GIYOJIYOU YUDAKU HIGAI KIYUUSAI KIKIN
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋等に流れ出す流出油等の現場での生化学
的分解を効果的に促進させる技術を提供する。 【解決手段】 水溶性含窒素無機化合物および/または
水溶性含リン無機化合物並びにグリコール類を含有する
油処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オイルタンカー
や石油基地の流出油事故等によって海洋や河川等に流れ
出す流出油および工場や一般家庭等から排出される排出
油等の油の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】オイルタンカーや石油基地の流出油事故
等によって海洋や河川等に流れ出す流出油の処理方法と
して、海洋等に存在する油分解活性を有する微生物に水
溶性栄養素を供給することによって流出油の分解を促進
させる生化学的方法が提案されているが、海洋や河川等
の開放系においては、供給する水溶性栄養素は水中へ溶
解分散されるのが早すぎ、油中水滴エマルションである
流出油中に効率よく取り込まれないために、所期の目的
を達成することはできない。
【0003】このような問題点を解決するために、(i)
水溶性の含窒素化合物と含リン化合物をパラフィンで処
理した組成物を利用する方法(特開昭50−40780
号公報参照)、(ii)特定の親油性含窒素栄養分(ジグアニ
ジニウム塩類)と界面活性剤を含有する組成物を用いる
方法(特開昭58−153530号および同59−82
995号各公報参照)、および(iii)含窒素化合物と含リ
ン化合物を含有する水溶液を分散相とし、油混和性有機
液体を分散媒とするミクロエマルションを使用する方法
(特公昭58−49232号および同61−11590
号各公報参照)が提案されている。しかしながら、方法
(i)の場合には、栄養素のパラフィン処理に特別な装置
を必要とするために、流出油処理剤がコスト高になり、
また、方法(ii)は、水溶性の無機栄養素に比べて高価な
有機窒素化合物を必要とするために、コスト面で実用性
が低く、さらにまた、方法(iii)においてはミクロエマ
ルションが比較的短期間で分層するために、長期の貯蔵
や輸送に耐えられないという難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、流出油現
場等において、海洋等に存在する油分解活性を有する微
生物に低コストの水溶性栄養素を長期間にわたって効率
よく供給することによって、流出油の生化学的分解を効
率的に促進させる技術を提供するためになされたもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ちこの発明は、水溶性
含窒素無機化合物および/または水溶性含リン無機化合
物並びにグリコール類を含有する油処理剤、および被処
理油に該処理剤を散布し、該油を、自然界に存在する油
分解活性を有する微生物によって分解させることを特徴
とする油処理方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明による処理対象となる油としては、動植物
油、鉱油およびこれらの廃油、排出油等が例示される。
本発明による油処理剤に配合する水溶性含窒素無機化合
物としては、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウ
ム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムおよび石灰窒
素等が例示されるが、分子中の窒素含有率が高くて安価
な尿素が特に好ましい。含窒素無機化合物は所望によ
り、2種以上適宜配合してもよい。水溶性含リン無機化
合物としてはピロリン酸、メタリン酸などが例示され
る。これらの含リン無機化合物は所望により、2種以上
適宜配合してもよい。上記の水溶性含窒素無機化合物ま
たは水溶性含リン無機化合物の配合量は、被処理流出油
の種類、グリコール類の種類、現場の水温等によって左
右され、特に限定的ではないが、通常は1〜30重量
%、好ましくは2〜20重量%であり、1重量%よりも
少ない場合には、本発明の所期の目的を十分に達成する
ことはできない。
【0007】本発明による流出油処理剤に配合するグリ
コール類としては、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレング
リコール等が例示されるが、尿素等の水溶性含窒素無機
化合物または水溶性含リン無機化合物の溶解能が高くて
比較的安価なエチレングリコールが特に好ましい。グリ
コール類は、多量の水を含有する油中水滴型エマルショ
ンである流出油の油滴内へ水溶性栄養素を効率よく輸送
する作用をすると考えられる。
【0008】本発明による油処理剤には、比較的低コス
トの他の栄養素、例えば水溶性の含リン化合物であっ
て、グリコール類に溶解するもの、例えば、有機リン化
合物であるレシチンなどを適宜((通常は1〜20重量
%、好ましくは、2〜10重量%)配合してもよい。
【0009】本発明による油処理剤は、例えば、流出油
事故の発生した海洋、河川および沼湖等の現場におい
て、流出油に直接散布すればよい。散布量は、流出油の
種類や現場の情況および上記の窒素源やリン源の種類や
濃度等によって左右され、特に限定的ではないが、通常
は流出油に対して1〜20重量%である。
【0010】自然界にはバクテロイデス属、ミクロコッ
カス属、コリネバクテリウム属、プソイドモナス属およ
びモラクセラ属等油分解活性を有する各種の微生物が存
在することが知られている(例えば、神戸商船大学紀
要、第二類、第27号、第189頁〜第193頁(19
79年)、およびNippon Suisan Gakkaishi、第5
5巻、第1091頁〜第1095頁(1989年)参
照]。しかしながら、海洋等に流出する流出油は、多量
の水を含有する安定な油中水滴型エマルションであるた
め、この種の流出油を微生物によって自然分解させるた
めには非常に長い年月を必要とする。
【0011】一方、本発明による上記処理剤によって流
出油等を処理すると、親油性処理剤中に含まれる水溶性
の窒素源やリン源が油中水滴型エマルションの油滴内へ
流入し、高濃度の栄養分を含有する環境を形成するため
に、油分解活性を有する微生物の該環境下での増殖生育
が著しく促進される結果、流出油等の現場での生分解効
率が大幅に増大する。
【0012】なお、流出油等の微生物による分解効率を
さらに高めるために、所望により、流出油を小滴化する
界面活性剤であってグリコール類に溶解するものを上記
の処理剤に適宜配合してもよい。
【0013】また、本発明による油処理剤は安定性が高
いため、該処理剤の長期間の貯蔵と流出油現場等への容
易な輸送および該現場での効率的な散布作業等が可能と
なる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。実施例1 以下の表1に示す配合処方により本発明による油処理剤
1を調製した。ステンレス製網(40メッシュ)を底部に
装着したガラス製カラム(高さ:19cm、内径:7cm)内に
海砂[キシダ化学社の市販品(10〜15メッシュ)]15
0gを投入した後、C重油ムース(C重油:海水=4:6
を温浴中でホモミキサーで撹拌して調製)と油処理剤1
との100:10(重量比)混合物1gを注いだ。このガラ
ス製カラムを、新鮮な海水が22時間毎に該カラムの底
部から16cmの高さまで満たされるように調整した潮汐
水槽内に設置し、1カ月間放置後、該カラムの上部から
四塩化炭素300mlを注入することによってC重油を抽
出した。上記試験の開始時に測定した四塩化炭素による
C重油の抽出量と試験後のC重油の抽出量の差からC重
油の分解率(%)を計算し、結果を表1に示す。なお、流
出油処理剤1の安定性は、該処理剤を室内(25℃)に所
定期間静置した後、液分離の有無の目視によっておこな
った。結果を表1に示す。
【0015】実施例2〜4 表1に示す配合処方によって流出油処理剤2〜4を調製
した。流出油処理剤2〜4のC重油分解促進効果および
安定性を実施例1の手順に準拠して調べた。結果を表1
に示す。
【0016】比較例1〜3 表1に示す配合処方によって油処理剤1'〜3'を調製し
た。油処理剤1'〜3'のC重油分解促進効果を実施例1
の手順に準拠して調べた。結果を表1に示す。
【0017】比較例4 表1に示す配合処方によって油処理剤4'を調製した(特
公昭58−49232号公報に記載の実施例1参照)。
油処理剤4'のC重油分解促進効果および安定性を実施
例1の手順に準拠して調べた。結果を表1に示す。
【0018】比較例5 油処理剤を使用しない条件下でのC重油の自然分解率を
実施例1の手順に準拠して求めたところ、1.0%であ
った。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明による油処理剤を用いることによ
って、流出油等の現場での生化学的分解を効果的に促進
させることができる。また、本発明による油処理剤は安
定性が高いため、該処理剤の長期間の貯蔵と流出油現場
等への容易な輸送および該現場での効率的な散布作業等
が可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性含窒素無機化合物および/または
    水溶性含リン無機化合物並びにグリコール類を含有する
    油処理剤。
  2. 【請求項2】 水溶性含窒素無機化合物が尿素、硝酸ア
    ンモニウム、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸
    アンモニウムおよび石灰窒素から成る群から選択される
    1種または2種以上の化合物である請求項1記載の油処
    理剤。
  3. 【請求項3】 水溶性含リン無機化合物がピロリン酸ま
    たはメタリン酸である請求項1または2記載の油処理
    剤。
  4. 【請求項4】 グリコール類がエチレングリコール、プ
    ロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
    レングリコールおよびグリセリンから成る群から選択さ
    れる1種または2種以上の化合物である請求項1または
    2記載の油処理剤。
  5. 【請求項5】 被処理油に請求項1から4いずれかに記
    載の処理剤を現場で散布し、該油を、自然界に存在する
    油分解活性を有する微生物によって分解させることを特
    徴とする油処理方法。
JP2780396A 1996-02-15 1996-02-15 油処理剤 Pending JPH09221662A (ja)

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