JPH092194A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

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JPH092194A
JPH092194A JP7172852A JP17285295A JPH092194A JP H092194 A JPH092194 A JP H092194A JP 7172852 A JP7172852 A JP 7172852A JP 17285295 A JP17285295 A JP 17285295A JP H092194 A JPH092194 A JP H092194A
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JP
Japan
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gas
holes
combustion chamber
diameter
generating agent
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Application number
JP7172852A
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English (en)
Inventor
Yuji Ito
裕二 伊藤
Toshiyuki Yanai
敏志 柳井
Satoru Ozaka
悟 尾坂
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Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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  • Air Bags (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、燃焼室の圧力を制御することによ
り、ガス発生材の均一した燃焼を確保し、且つ容器外部
にスラグを流出することを低減することのできるガス発
生器を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、ガス発生剤(16)を収納する燃
焼室(7)と、燃焼室(7)と円環面部(4A)又は円
筒面部(115A)に形成された複数のガス孔(11)
で連通し、燃焼室(7)で発生したガスを冷却する冷却
材(19)が配置された冷却室(8)と、冷却室(8)
からのガスを通過させて当該ガス内に混在するスラグを
除去して外部に放出するフィルタ(21)とを備え、各
ガス孔(11)は、4種類以上の直径を有して円環面部
(4A)又は円筒面部(115A)の周方向に混在して
配置されており、4種類以上の直径を有するガス孔(1
1A〜11E)のうち最小径となるガス孔(11E)に
対して4%〜50%の範囲で拡径するように他の3種類
以上のガス孔(11A〜11D)の直径が決定されるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の乗員保護装置
であるエアバッグを膨張させるためのガス発生器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のガス発生器として、例えば、実
開平3−112453号公報に記載されているものがあ
る。このガス発生器を概略図である図6及び図7により
説明する。図6及び図7において、ガス発生器は短円筒
状の容器2内の外周部に燃焼室7と、この燃焼室7に円
周方向に所定間隔を隔てて同一径に形成された複数のガ
ス孔11で連通する冷却室8とを備えており、燃焼室7
には金属箔からなる密封容器17に封入されたペレット
形状のガス発生剤16が収納され、冷却室8には、冷却
材19が収納されている。容器2の中央部には図示され
ない点火部材が配置されており、作動時には、該点火部
材からの熱風(矢印)が密封容器17を破ってガス発
生剤16に達し、これを燃焼させ、この燃焼により発生
したガスは密封容器17を破って、複数のガス孔11を
通して冷却室19に流出し、冷却材19で冷却された
後、さらに図示されない冷却材、ガスフィルタ等により
冷却・浄化されてガス放出孔13から容器2外に放出さ
れる(矢印)。
【0003】そして、この際に、ガス発生剤16は、酸
化剤とスラグ成形剤とを組み合わしたアジ化ソーダを主
成分とするもの、又は圧力依存性の高く(圧力が高い
程、燃焼速度が速い)スラグ生成量の少ない非金属元素
〔C(炭素)、N(窒素)、H(水素)、O(酸素)
等〕又は容易にガス状生成物に転化し得る元素を主成分
とするもの等が使用される。このため、ガス発生剤16
は、密封容器17が破れた後は、各ガス孔11を通過し
て冷却材19に接触しながら燃焼する(16′)。ま
た、他のタイプのガス発生器では、密封容器内に金網製
のプレフィルタが入っていて、ガス発生剤ペレットがそ
のプレフィルタに接触して冷却されながら燃焼するもの
もある(USP3985076号公報参照)。
【0004】ことろで、従来技術のガス発生器は、燃焼
室7と冷却室8とを連通する複数のガス孔11が、その
径を同一(単一径)にして配置しているが、これはガス
発生剤16の燃焼において燃焼室7に発生するガスの圧
力が密封容器17に均衡に作用して、各ガス孔11が全
て同時に開孔することを前提として設計されている。
【0005】しかしながら、アジ化ソーダを主成分とす
るガス発生剤16を使用するものでは、密封容器17内
のガス発生剤16の燃焼に片寄りが生じると、密封容器
17内にガスの圧力不均衡が生じて、その燃焼部分近辺
のガス孔11が優先して開孔する。そして、先に開孔し
たガス孔11からは、ガス発生剤16の燃焼により発生
したガスと共に、液化したスラグが冷却材18内に流出
するが、上記の如く、各ガス孔11の開孔が同時に行わ
れないことから、冷却材18に対する流出量がガス発生
剤16の燃焼部分近辺に片寄より、これにより、冷却・
固化が不十分なスラグがフィルタに達する。この結果、
高温のスラグがフィルタに達すると、通常、フィルタで
ミストは捕集出来るが、溶融スラグの通過は防ぐことが
出来ない為に、フィルタからガス放出孔13を介してガ
ス発生器外にスラグが流出し、ミストとなってエアバッ
グ内部を著しく変色させるという問題があった。
【0006】また、圧力依存性の高い非金属元素を主成
分とするガス発生剤16を使用するものでは、点火部材
からの熱風でガス発生剤16が燃焼して容器2内の圧力
が上昇していき、この圧力上昇により、更にガス発生剤
16が急速に燃焼して、各ガス孔11が開孔するまでは
燃焼室7内の圧力が急激に高圧力まで上昇させられる
(図4に示す比較例第3)。この結果、一旦、各ガス孔
11が開孔すると、燃焼室7内のガスがいきおい良く冷
却室8内に流出するので、燃焼室7内の圧力も急激に低
下して、燃焼に必要な圧力が確保されずに、未燃焼薬剤
が残存したり、ガス発生剤16の燃焼による燃焼室7の
圧力上昇に耐え得るだけの耐圧性を有するために容器2
の外壁2Aの肉厚を厚くする必要があるという問題があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、従来からガス孔を3種類の異なる直径とし
てガス発生剤の燃焼による燃焼室の圧力上昇により、最
大直径となるガス孔から順々に開孔するもの、ガス孔に
溶融挿入片を挿入して燃焼室でのガス発生剤の燃焼によ
る高温ガスで、逐次溶融挿入片を矯失してガス孔の開口
面積を変化させるもの等の手段により、ガス発生剤の燃
焼による燃焼室内の最高圧力を抑えることが、一般的に
行われている。
【0008】しかしながら、上記の如く、従来からガス
孔を3種類の異なる直径としてガス発生剤の燃焼による
燃焼室の圧力上昇により、最大直径となるガス孔から順
々に開孔するものは、単に燃焼室内の最大圧力を抑える
ために行われており、3種類の異なる直径としても燃焼
室内の圧力を適度に保持することは困難である。
【0009】また、燃焼室内でのガス発生剤の燃焼に際
して破裂板の破断線や溶融挿入片でガス孔の開口面積を
変化させて、燃焼室内の最大圧力を抑制するのでは、破
裂板の厚さや破断線のコントロール、又は溶融挿入片の
矯失の程度をコントロールすることが困難であり、実際
には燃焼室内の最大圧力の抑制はもとより燃焼室内を適
当な圧力に保持することが不可能である。
【0010】本発明のガス発生器は、このような問題を
解決するためになされたもので、燃焼室内の圧力を制御
することにより、ガス発生剤の均一した燃焼を確保し、
且つ容器外部にスラグを流出することを低減することの
できるガス発生器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明のガス発生器では、請求項1においては、ガ
ス発生剤(16)と、前記ガス発生剤(16)を収納す
ると共に燃焼させてガスを発生させる燃焼室(7)と、
前記燃焼室(7)と円環面部(4A)又は円筒面部(1
15A)に形成された複数のガス孔(11)で連通し、
前記燃焼室(7)で発生したガスを冷却するための冷却
材(19)が配置された冷却室(8)と、前記冷却室
(8)からのガスを通過させて当該ガスに混在するスラ
グを除去して外部に放出するフィルタ(21)とを備
え、前記燃焼室(7)側から前記ガス孔(11)を閉塞
し、且つ前記燃焼室(7)で発生したガス圧が所定圧に
達すると前記各ガス孔(11)を閉塞した部分が破裂す
るガス発生剤容器(17)又は破裂板(116)を有す
るガス発生器において、前記各ガス孔(11)は、4種
類以上の直径を有して前記円環面部(4A)又は円筒面
部(115A)の周方向に混在して配置されており、前
記4種類以上の直径を有するガス孔(11A〜11E)
のうち最小直径となるガス孔(11E)に対して4%〜
50%の範囲で拡径するように他の3種類以上のガス孔
(11A〜11D)の直径が決定されるものである。
【0012】また、請求項2では、請求項1のものに、
前記他の3種類以上の各ガス孔(11A〜11D)が、
前記円環面部(4A)又は前記円筒面部(115A)の
周方向に均等間隔を有して配置されていると共に、前記
最小直径のガス孔(11E)が前記他の3種類以上の各
ガス孔(11A〜11D)間のそれぞれに配置されるも
のである。
【0013】
【作用】このように本発明のガス発生器では、各ガス孔
(11)は、4種類以上の直径を有して円環面部(4
A)又は円筒面部(115A)の周方向に混在して配置
されており、4種類以上の直径のうち最小直径となるガ
ス孔(11E)に対して4%〜50%の範囲で拡径する
ように他の3種類以上のガス孔(11A〜11D)の直
径が決定されているので、燃焼室(7)でガス発生剤
(16)が燃焼すると、周方向に混在された4種類以上
の直径を有するガス孔(11A〜11E)は、最大直径
のガス孔(11A)から順次、開孔され最後に最小直径
のガス孔(11E)が開孔するので、燃焼室内の圧力の
上昇を抑えつつ、適度の圧力を保持することができる。
【0014】また、他の3種類以上の各ガス孔(11A
〜11D)が、円環面部(4A)又は前記円筒面部(1
15A)の周方向に均等間隔を有して配置されていると
共に、最小直径のガス孔(11E)が前記他の3種類以
上の各ガス孔(11A〜11D)間のそれぞれに配置さ
れているので、周方向に均等配置された他の3種類以上
のガス孔(11A〜11D)のうち最大直径となるガス
孔(11A)から順次に、且つ最小直径となるガス孔
(11E)に優先して開孔するので、燃焼室(7)内の
圧力の上昇を抑えつつ、適度の圧力を保持することがで
き、且つ燃焼室(7)内の燃焼ガスやスラグを円環面部
(4A)又は円筒面部(115A)の周方向の全周から
ほぼ均一して冷却室内に流出できる為に、スラグは冷却
材(19)により均等に捕捉されて、フィルタ(21)
の一部にスラグが集中することがない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるガス発生器
について、図面を参照して説明する。図1は本実施例に
おけるガス発生器の構成を示す縦断面図、図2は本実施
例におけるガス発生器に用いられる環状仕切り部材の構
成を示す拡大図、図3及び図4は本実施例におけるガス
発生器の実験結果を示すグラフ、図5は本実施例におけ
るガス発生器の変形例を示す縦断面図である。尚、本実
施例の図1乃至図5において、上記従来技術の図6及び
図7と同一の符号は同一の構成を有するのでその説明は
省略する。
【0016】まず、本実施例におけるガス発生器の構成
を説明すると、図1において、ガス発生器1は運転席用
のものを例示しており、短円筒状の容器2を備えてい
る。短円筒状容器2の内部は内壁3で中央空間5とその
外周の環状空間6とに区画されて、中央空間5にはスク
イブ14と伝火薬15が収納されている。環状空間6は
断面h形状の環状仕切り部材4で、内壁3との間に燃焼
室7、容器2の底2Bとの間に第1冷却室8、及び容器
2の外周壁2Aとの間に第2冷却室9のそれぞれに区画
されている。この燃焼室7には環状の密封容器17に封
入されてペレット形状のガス発生剤16が収納され、第
1冷却室8には中空板状の第1冷却材19が収納され、
第2冷却室9には第2冷却材20が収納されている。ま
た、伝火薬15と燃焼室7とは内壁3を貫通する第1ガ
ス孔10で、燃焼室7と第1冷却室8とは環状仕切り部
材4の円環面部4Aを貫通する5種類の直径を有する複
数の第2ガス孔11A〜11Eで、第1冷却室8と第2
冷却室9とは環状仕切り部材4の外筒部4Bを貫通する
第3ガス孔12でそれぞれ連通している。更に、第2冷
却室9は、容器2の外壁2Aを貫通するガス放出孔13
で容器2の外部に連通している。21は第2冷却材20
と容器2間に配置された環状フィルタであって、ガス放
出孔13を覆っている。
【0017】密封容器17は従来と同様アルミ等の金属
箔で構成されるが、この密封容器17内の圧力が、ガス
発生剤16の燃焼初期における燃焼状態が安定する程度
まで上昇した時点で破れるようにその破裂強度が設定さ
れて、第1ガス孔10と第2ガス孔11A〜11Eとを
燃焼室7側から閉塞している。尚、第1、第2冷却材1
9、20は、例えば金網等が使用される。
【0018】環状仕切り部材4は、図2に示すように、
この円環面部4Aの周方向に5種類の直径を有する第2
ガス孔11A〜11Eが形成されており、この5種類の
直径を有する第2ガス孔11A〜11Eのうち、最小直
径(d)となる第2ガス孔11Eを除く他の4種類の直
径を有する第2ガス孔11A〜11Dが円環面部4Aの
円周方向に相互に所定間隔(所定角度θ)を有して配置
されており、また、第2ガス孔11A〜11Dの相互間
には最小直径となる第2ガス孔11Eがそれぞれ配置さ
れている。また、第2ガス孔11A〜11Dの直径は、
最小直径(d)とる第2ガス孔11Eの直径dに対して
4%〜50%の範囲で拡径して、各第2ガス孔11A〜
11Dの直径D1〜D4が、例えばD1=1.5d,D
2=1.3d,D3=1.4d,D4=1.2dに決定
されていると共に、第2ガス孔11A(直径D1)と第
2ガス孔11C(直径D3)とが相互に180度の角度
を有して対向配置されており、また、第2ガス孔11B
(直径D2)と第2ガス孔11D(直径D4)とが、第
2ガス孔11A又は11Cに対して90度の角度を有
し、且つ相互に180度の角度を有して対向配置されて
いる。尚、この4%〜50%の範囲は、ガス発生剤16
の燃焼によるガスの圧力により、第2ガス孔A〜11D
の直径D1〜D4が最小直径(d)となる第2ガス孔1
1Eに対して4%以下の増加であると、第2ガス孔11
A〜11Dが第2ガス孔11Eに優先して開孔する割合
が少なくなり、また、第2ガス孔11A〜11Dの直径
D1〜D4が第2ガス孔11Eの直径dに対して50%
以上の増加であると、第2ガス孔11A〜11Dの直径
D1〜D4の開孔に比べて第2ガス孔11Eの開孔が著
しく遅れるか、未開孔で残ることに起因して決定された
ものである。また、環状仕切り部材4の外筒部4Bの第
3ガス孔12は、図2に示すように、各第2ガス孔11
に対応するように配置されている。
【0019】本実施例のガス発生器1は、以上のように
構成されるが、次に、このガス発生器1の作動について
説明する。
【0020】図1において、スクイブ14が発火する
と、この発火により伝火薬15が着火して熱を発生し、
その熱風が第1ガス孔10を通って密閉容器17を破り
ガス発生剤16に達する(矢印)。すると、ガス発生
剤16がこの熱により燃焼して大量のガスを発生し、こ
の密封容器17内が所定圧力に達すると、図2における
各第2ガス孔11A〜11Eの部分で受ける圧力の受圧
面積差により、各大径孔11A〜11Eのうち最大直径
D1となる第2ガス孔11A側が優先して破裂して開孔
し、発生したガスがこの直径D1となる第2ガス孔11
Aから第1冷却材19に流れ出すことで、容器2内の燃
焼室7内の圧力が最大圧力から低下していくことにな
る。そして、密封容器17の第2ガス孔11A側が破裂
すると、密封容器17の第2ガス孔11C、11B、1
1D側が、逐次、この順で破裂して開孔し、次に、最小
直径dとされた第2ガス孔11Eが破裂し開孔すること
により、燃焼室7内の圧力が所定値に制御され、これに
より、特に圧力依存性の高いガス発生剤16においては
その燃焼速度も適度に保持されることで、一定量のガス
をこれら破裂した各第2ガス孔11A〜11Eを通過さ
せ、矢印で示すように、第1冷却材19、第3ガス孔
13及び第2冷却材20を、順次、通過して、この両冷
却材19、20の通過の際に適度な温度に冷却されてガ
ス放出孔13から図示しないエアバッグ中に放出され
る。そして、所定時間が経過して、各第2ガス孔11A
〜11Eが完全に開孔すると、燃焼室7内の圧力が更に
低下していくことになる。
【0021】また、アジ化ソーダを主成分とするガス発
生剤16を用いた場合に、このガス発生剤16の燃焼に
より発生するスラグは、上記の如く、先ず、優先して破
裂する密封容器17の第2ガス孔11A側から第1冷却
材19に流出し、次いで、逐次、破裂する第2ガス孔1
1C、11B、11D側より第1冷却材19に流出する
ので、仕切り部材4の円環部4Aの円周方向に均一にス
ラグを第1冷却材19のほぼ全域ので、且つ均等に冷却
することができると共に、更に、複数の第3ガス孔12
を通して第2冷却材20のほぼ全域で、且つ均等に完全
に固化する。これにより、環状フィルタ21に達するこ
となく、スラグがガス発生器1の外部に流出することを
防止できる。
【0022】次に、本実施例のガス発生器1の作動を実
証するために行った、実験結果を図3及び図4に示す。
【0023】図3は、同一直径(直径d=φ11mm)
を有する第2ガス孔を8個設けたもの(以下、「比較例
第1」という。)と、同一径1、2d(例えば、φ12
mm)を有する4つの大径孔とこの大径孔の相互間に同
一径(φ10mm)を有する4つの小径孔を設けたもの
「以下、「比較例第2」という。)とを、図2に示すと
同様に本実施例に相当するもので各大径孔11Aの直径
をD1=12.0mm,D2=10.0mm,D3=1
1.0mm,D4=9.0mm及び4つの小径孔11B
の直径をd=8.0mmとしたもの(以下、「本実施例
1」という。)との比較において、ガス発生器1の外部
に流出したスラグ量を測定した表である。実験方法とし
ては、比較例第1、比較例第2及び本実施例の構成を有
するガス発生器1を、10個づつ、60リットルタンク
内でアジ化ソーダを主成分とするガス発生剤16を45
g燃焼させることで、ガス発生器1からタンク内に流出
するスラグ量を測定したものである。図3から、本実施
例では、比較例第1及び比較例第2に比して、ガス発生
器1外部に流出したスラグ量が低減されていることか
ら、各冷却材がその全周の亘ってより効率よく使われて
いることが確認される。
【0024】また、図4は、ガス発生剤16の燃焼によ
る容器2の燃焼室7内の圧力変化を時間との関係で表し
たグラフであって、同一径(φ10mm)を有する第2
ガス孔を8個設けたもの(以下、「比較例第3」とい
う。)と、同一径(φ10.8mm)を有する4つの大
径孔とこの大径孔の相互間に同一径(φ9.0mm)を
有する4つの小径孔とを本実施例と同様な配置で仕切り
部材4の円環部4Aの周方向に設けたもの(以下、「比
較例第4」という。)と、上記図3の実験と同様な構成
を有する「本実施例1」とであって、アジ化ソーダを主
成分とするガス発生剤16を燃焼室7に45g入れて、
燃焼させて実験を行ったものと、上記図3の実験と同様
な構成を有するもので圧力依存性の高い非金属元素を主
成分(非アジ化系、例えば、アミノテプラゾールと硝酸
カリウム等を主成分とするもの)とするガス発生剤16
を燃焼室7に26g入れて、燃焼させて実験を行ったも
の(以下、「本実施例2」という。)との比較おいて、
測定したものである。図4から、比較例第4は比較例第
3よりガス発生材16の燃焼時における燃焼室7の最大
圧力を抑えることができるが、本実施例1及び本実施例
2に比して、その最大圧力は高い値を示している。ま
た、比較例第3及び比較例第4においては、燃焼室7内
が最大圧力に達した後は、急速な圧力低下が見られ、本
実施例1及び本実施例2のように、燃焼室7が最大圧力
に達した後、一定時間の間にその最大圧力近傍に制御さ
れるものでないことが確認される。これは、本実施例1
及び本実施例2においては、ガス発生剤の燃焼により発
生するガス圧力で、直径が最大となる密封容器17の第
2ガス孔11A側が優先して破裂し、以降は直径が大き
い順に、第2ガス孔11C、11B及び11D側が破裂
した後、密封容器17の最小直径となる第2ガス孔11
E側が破裂して、燃焼室7内からガスを第1冷却剤19
側に流出する構造という、比較例3又は比較例4とは異
なる密封容器17の破裂の構造を有することに起因する
ものである。特に、本実施例2のように圧力依存性の高
い非金属元素を主成分とするガス発生剤16を使用した
場合には、本実施例1のアジ化ソーダを主成分とするガ
ス発生剤16を使用した場合に比して、最大圧力に達し
た後に一定圧力に制御される時間を長く保つことができ
ることが確認される。
【0025】この結果、本実施例1及び本実施例2で
は、比較例第3又は比較例第4に比して、密封容器17
内のガス発生剤16の燃焼による燃焼室7内の最大圧力
を低い圧力に抑え、且つ所定時間経過まで一定圧力に制
御され、特に、本実施例2のように圧力依存性の高いガ
ス発生剤16を使用する場合には、一定圧力に制御され
る時間を長く保つことができるので、圧力依存性の高い
ガス発生剤の安定した燃焼を確保できると共に、容器2
の肉厚もその最大圧力に見合った厚さに抑えることが可
能になる。
【0026】尚、本実施例のガス発生器1では、運転席
用のガス発生器に本発明を適用する場合を説明したが、
これに限定されるものでなく、助手席用、側突用又は後
突用のガス発生器に適用したものでもよく、本実施例と
同様な効果を得ることができる。
【0027】また、本実施例のガス発生器1において
は、環状仕切り部材4の円環部4Aに4つの異なる直径
D1〜D4を有する大径孔11Aと、4つの同一直径d
を有する小径孔11Bとを配置されるものを示したが、
これに限定されるものでなく、円環部4Aにこれ以上数
の大径孔11Aと小径孔11Bとを配置するようにした
ものであっても、同様な効果を得ることができる。ま
た、環状仕切り部材4の円環部4に配置される直径D1
〜D4の異なる大径孔11Aの配置は、図2に限定され
るものでなく、異なる直径D1〜D4をランダム的に配
置するようにしたものでもよい。更に、大径孔11Aの
直径D1〜D4又は小径孔11Bの直径dも、図2に限
定されるものでなく、ガス発生剤16の燃焼により発生
するガスによる燃焼室7内の圧力を所定圧力に制御する
際に適宜、変更するようにしたものであってもよい。
【0028】更に、本実施例においては、環状仕切り部
材4で燃焼室7、第1冷却室8及び第2冷却室9に区画
するタイプのガス発生器1に適用したものについて示し
たが、これに限定されるものでなく、図4(a)及び図
4(b)に示すように、容器102の内壁103と外壁
102Aとの間に形成される環状空間106を、燃焼室
107と冷却室109とに区画する仕切り壁115の円
筒面部115Aに、上記実施例1と同様な構成を有する
複数の第2ガス孔11で、異なる直径D1〜D2の大径
孔11Aと、同一直径dの小径孔11Bとを配置したも
のであってもよい。この場合には、アルミ等の金属箔で
構成される円筒状破裂体116で燃焼室107側から大
径孔11A及び小径孔11Bとを閉塞すると共に、燃焼
室7内にガス発生剤16と第1冷却材19を、冷却室1
09に容器102の外壁102Aに形成された複数のガ
ス放出孔113を閉塞する環状フィルタ121と第2冷
却材120とを配置する。これにより、上記実施例と同
様な効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】このように発明のガス発生器によれば、
各ガス孔(11)は、4種類以上の直径を有して円環面
部(4A)又は円筒面部(115A)の周方向に混在し
て配置されており、4種類以上の直径のうち最小直径と
なるガス孔(11E)に対して4%〜50%の範囲で拡
径するように他の3種類以上のガス孔(11A〜11
D)の直径が決定されているので、燃焼室(7)でガス
発生剤(16)が燃焼すると、周方向に混在された4種
類以上の直径を有するガス孔(11A〜11E)は、最
大直径のガス孔(11A)から順次、開孔され最後に最
小直径のガス孔(11E)が開孔するので、燃焼室内の
圧力の上昇を抑えつつ、一定の圧力に制御することがで
きるので、ガス発生剤(16)の安定した燃焼を確保で
きると共に、容器(2)の肉厚もその最大圧力に見合っ
た厚さに抑えることが可能になる。
【0030】また、他の3種類以上の各ガス孔(11A
〜11D)が、円環面部(4A)又は前記円筒面部(1
15A)の周方向に均等間隔を有して配置されていると
共に、最小直径のガス孔(11E)が前記他の3種類以
上の各ガス孔(11A〜11D)間のそれぞれに配置さ
れているので、周方向に均等配置された他の3種類以上
のガス孔(11A〜11D)のうち最大直径となるガス
孔(11A)から順次に、且つ最小直径となるガス孔
(11E)に優先して開孔するので、燃焼室(7)内の
圧力の上昇を抑えつつ、適度な圧力に保持することがで
き、且つ燃焼室(7)内の燃焼ガスやスラグを円環面部
(4A)又は円筒面部(115A)の周方向の全周から
ほぼ均一して冷却室内に流出でき、スラグを冷却材(1
9)のほぼ全域で、且つ均等に冷却して完全に固化でき
るので、環状フィルタ(21)に溶融スラグが達するこ
となく、スラグが容器(2)の外部に流出することを低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるガス発生器の構成を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例におけるガス発生器に用いら
れる環状仕切り部材の構成を示す横断面図である。
【図3】本発明の一実施例におけるガス発生器の実験結
果を示す表である。
【図4】本発明の一実施例におけるガス発生器の実験結
果を示すグラフである。
【図5】(a)及び(b)は本発明の一実施例における
ガス発生器の変形例を示す縦断面図である。
【図6】従来技術のガス発生器の構成を示す縦断面図で
ある。
【図7】従来技術のガス発生器の構成を示す横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ガス発生器 4 仕切り部材 4A 円環部 7 燃焼室 8 第1冷却室 9 第2冷却室 11 第2ガス孔 11A 大径孔 11B 小径孔 16 ガス発生剤 19 第1冷却材 20 第2冷却材 21 フィルタ 116 円筒状破裂体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳井 敏志 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 尾坂 悟 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生剤(16)と、前記ガス発生剤
    (16)を収納すると共に燃焼させてガスを発生させる
    燃焼室(7)と、前記燃焼室(7)と円環面部(4A)
    又は円筒面部(115A)に形成された複数のガス孔
    (11)で連通し、前記燃焼室(7)で発生したガスを
    冷却するための冷却材(19)が配置された冷却室
    (8)と、前記冷却室(8)からのガスを通過させて当
    該ガスに混在するスラグを除去して外部に放出するフィ
    ルタ(21)とを備え、前記燃焼室(7)側から前記ガ
    ス孔(11)を閉塞し、且つ前記燃焼室(7)で発生し
    たガス圧が所定圧に達すると前記各ガス孔(11)を閉
    塞した部分が破裂するガス発生剤容器(17)又は破裂
    板(116)を有するガス発生器において、 前記各ガス孔(11)は、4種類以上の直径を有して前
    記円環面部(4A)又は円筒面部(115A)の周方向
    に混在して配置されており、前記4種類以上の直径を有
    するガス孔(11A〜11E)のうち最小直径となるガ
    ス孔(11E)に対して4%〜50%の範囲で拡径する
    ように他の3種類以上のガス孔(11A〜11D)の直
    径が決定されることを特徴とするガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記他の3種類以上の各ガス孔(11A
    〜11D)が、前記円環面部(4A)又は前記円筒面部
    (115A)の周方向に均等間隔を有して配置されてい
    ると共に、前記最小直径のガス孔(11E)が前記他の
    3種類以上の各ガス孔(11A〜11D)間のそれぞれ
    に配置されることを特徴とする請求項1記載のガス発生
    器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002083464A1 (fr) * 2001-04-10 2002-10-24 Nippon Kayaku Kabushiki-Kaisha Generateur de gaz
JP2006168670A (ja) * 2004-12-20 2006-06-29 Daicel Chem Ind Ltd エアバッグ用ガス発生器
JP2008149873A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生器及びそれを用いた人員拘束装置
JP2022099202A (ja) * 2020-12-22 2022-07-04 日本化薬株式会社 ガス発生器

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