JPH0921725A - 固体ロケットエンジン試験装置 - Google Patents

固体ロケットエンジン試験装置

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JPH0921725A
JPH0921725A JP16864895A JP16864895A JPH0921725A JP H0921725 A JPH0921725 A JP H0921725A JP 16864895 A JP16864895 A JP 16864895A JP 16864895 A JP16864895 A JP 16864895A JP H0921725 A JPH0921725 A JP H0921725A
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solid rocket
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cooling water
rocket engine
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真弘 太田
Kenichiro Takeishi
賢一郎 武石
Yoichiro Iritani
陽一郎 入谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は風洞の内壁が冷却不足等に陥りやす
かった従来の不具合を解消した固体ロケットエンジン試
験装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明は所要の空間を隔てた筒状の内壁
と外壁とに囲まれた風洞部の一端に固体ロケットを設置
し、上記空間に冷却水を貫流させて内壁を冷却しながら
上記固体ロケットを燃焼させて風洞部の他端へ噴射させ
る固体ロケットエンジン試験装置において、内壁に貫通
された複数の穴と、内壁の内側に設けられた熱溶融材料
よりなる膜体とを具備してなることを特徴とする固体ロ
ケットエンジン試験装置、を解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体ロケットエン
ジンの地上燃焼試験装置、詳しくはその内壁の冷却手段
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体ロケットエンジンの地上燃焼
試験装置を図2に示す。1は固体ロケットである。
【0003】着火前、風洞部7は膜6によって真空に保
れている。着火と同時に膜6は破断し定常燃焼する。風
洞部7に生じる高温ガスから内壁2を保護するため、外
壁3と内壁2との空間4に冷却水5を流し、内壁2を許
容温度以下に保っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の固体ロケッ
トエンジンの地上燃焼試験装置には解決すべき次の課題
があった。
【0005】即ち、従来の装置にあって、内壁2を冷却
水5で冷却するには、固体ロケット1の燃焼により生じ
る風洞部7の高温ガス体からの放射加熱、対流加熱に対
して十分な熱伝達率で冷却する必要がある。冷却が不十
分な場合、冷却水が沸騰し、冷却側の熱伝達率が低下
し、内壁2等が焼損する危険性があるからである。この
危険を防止する為、一般には冷却水の流速を上げ、熱伝
達率を高くする方法がとられるが、この場合、冷却流路
の圧力損失が増加し、圧力を上げる必要がある。しかし
圧力を上げれば、内壁2が破損するという強度上の問題
があった。
【0006】本発明は上記問題解決のため、冷却水の圧
力を上げることなく内壁を効果的に冷却できる固体ロケ
ットエンジン試験装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
手段として、所要の空間を隔てた筒状の内壁と外壁とに
囲まれた風洞部の一端に固体ロケットを設置し、上記空
間に冷却水を貫流させて内壁を冷却しながら上記固体ロ
ケットを燃焼させて風洞部の他端へ噴射させる固体ロケ
ットエンジン試験装置において、内壁に貫通された複数
の穴と、内壁の内側に設けられた熱溶融材料よりなる膜
体とを具備してなることを特徴とする固体ロケットエン
ジン試験装置、を構成とするので固体ロケットが燃焼を
始め、風洞部が高温になると内壁の内側の膜体が溶融
し、内壁に貫通された複数の穴から冷却水が風洞部に噴
出し、水蒸気の膜体となって燃焼ガスを内壁に接触させ
ないよう作用すると共に内壁の内側にも冷却水が入るた
め、内壁の冷却効率が格段に高まる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1によ
り説明する。なお従来例と同一の構成部材には同符号を
付し、必要ある場合を除き説明を省略する。
【0009】図1は本実施の形態に係る固体ロケットエ
ンジン試験装置の縦断面図で、内壁2にはほぼ均等間隔
で多数の穴8が貫通されており、内壁2の内側は高温に
なると溶融する材料、たとえばプラスチックによって形
成されたカバー(膜体)9で覆われている。なお、カバ
ー9はたとえばプラスチックで内壁2の内径より稍小さ
目の筒状体に形成したものを内壁2の内側に入れ、密封
(端部を)の上、軟粘化する程度に高温のガスを封入加
圧する等して内壁2内に付着させもよく、あるいは塗料
状プラスチックを内壁2の内側に複数回塗布して成形し
てもよい。
【0010】その他の構成は従来例と同様である。
【0011】次に上記構成の作用について説明する。
【0012】固体ロケット1の着火と同時に膜6は破断
し、風洞部7に高温ガスが流れる。この高温ガスにより
カバー9は融ける。このため、内壁2に明けられた穴8
より冷却水が風洞部7に噴出水5aとなって噴出し、水
蒸気膜10を形成して高温ガスが内壁2の内側に直接当
るのを防ぐと同時に内側からも噴出水5aによって内壁
2が冷却されるため、内壁2は十分に冷却され、従来の
ように焼損することがない。
【0013】また、冷却水5への加圧は噴出水5aとな
って内壁2の内側に噴出する程度であればよいので特段
の加圧を必要とせず、従って加圧によって内壁2等の構
造が破損する懸念も全くない。
【0014】なお、カバー9は着火前、風洞部7を真空
に保つに際しても好適の作用を果たす。
【0015】以上の通り、本実施の形態によれば内壁2
に多数の穴8を明け、かつ、内壁2の内側に、高熱で溶
融するカバー9を設けるので、固体ロケット1の燃焼
時、カバー9が融けて冷却水5が穴8から内壁2の内側
に噴出し、内壁2をきわめて効率的に冷却するので内壁
2等が焼損しないという利点がある。
【0016】また、冷却水5は穴8を通って風洞部7に
噴出する程度に加圧されればよく、従来のように高速貫
流のために特段の高圧を必要とするということがないの
で、大きな圧損が生じないという利点がある。
【0017】また、従って、内壁2その他が高圧のため
に破損する不具合が生じないという利点がある。
【0018】また、カバー9のため、着火前の真空をき
わめて容易に保てるという利点がある。
【0019】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されるので次
の効果を有する。
【0020】即ち、本発明によれば、固体ロケットエン
ジン試験装置の内壁に複数の穴を明け、かつ、内壁の内
側に熱溶融材料よりなる膜体を備えるため、燃焼試験
時、膜体が融けて、冷却水が風洞内に噴出し、内壁をき
わめて効率的に冷却するため、内壁等が焼損することが
ない。
【0021】また、冷却水に大きな加圧を必要としない
から内壁等が破損することがない。
【0022】また、大きな冷却水加圧を必要としないか
ら、圧損が殆どない。
【0023】また、内壁の内側に膜体を備えるので固体
ロケット着火前の真空を容易に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る固体ロケットエン
ジン試験装置の縦断面図、
【図2】従来の固体ロケットエンジンの地上燃焼試験装
置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 固体ロケット 2 内壁 3 外壁 4 空間 5 冷却水 5a 噴出水 6 膜 7 風洞部 8 穴 9 カバー(膜体) 10 水蒸気膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の空間を隔てた筒状の内壁と外壁と
    に囲まれた風洞部の一端に固体ロケットを設置し、上記
    空間に冷却水を貫流させて内壁を冷却しながら上記固体
    ロケットを燃焼させて風洞部の他端へ噴射させる固体ロ
    ケットエンジン試験装置において、内壁に貫通された複
    数の穴と、内壁の内側に設けられた熱溶融材料よりなる
    膜体とを具備してなることを特徴とする固体ロケットエ
    ンジン試験装置。
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