JPH0921663A - 流量計測システム - Google Patents
流量計測システムInfo
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- JPH0921663A JPH0921663A JP19417695A JP19417695A JPH0921663A JP H0921663 A JPH0921663 A JP H0921663A JP 19417695 A JP19417695 A JP 19417695A JP 19417695 A JP19417695 A JP 19417695A JP H0921663 A JPH0921663 A JP H0921663A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本流量計測システムの前後に直管部をつなぐ
必要がなく、しかも精度の良い計測を行うことができる
流量計測システムを提供する。 【解決手段】 流体の流れるほぼ直線状の主流路1aに
流量を計測するセンサ本体3を設け、このセンサ本体3
の前後をつなぐように非直線状の副流路7aを設けたこ
とを特徴としている。
必要がなく、しかも精度の良い計測を行うことができる
流量計測システムを提供する。 【解決手段】 流体の流れるほぼ直線状の主流路1aに
流量を計測するセンサ本体3を設け、このセンサ本体3
の前後をつなぐように非直線状の副流路7aを設けたこ
とを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流量センサを有す
る主流路のほかに、例えばU字形状の副流路を有する流
量計測システムに関する。
る主流路のほかに、例えばU字形状の副流路を有する流
量計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、流体の主流路にオリフィス板を
設け、このオリフィス板の前後に副流路をつなぎ、この
副流路に導かれる流体の流量をフロート式、タービン式
等の流量センサによって計測する流量計測システムは知
られている(例えば、特開平6−174510号公報参
照)。
設け、このオリフィス板の前後に副流路をつなぎ、この
副流路に導かれる流体の流量をフロート式、タービン式
等の流量センサによって計測する流量計測システムは知
られている(例えば、特開平6−174510号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のものでは、主
流路の断面積に比べると副流路の断面積が小さく形成さ
れているので、本流量計測システムの前後に弁等の絞り
や曲り管等の流れを乱す要素が存在すると、正確に流量
計測できなくなるという問題がある。そのために、従
来、本計測システムを使って流量を計測する時には、一
般的に本流量計測システムの前後に長い直管部をつなぐ
ことにより対処しているが、これでは計測システムの全
長が長くなりすぎるという問題がある。
流路の断面積に比べると副流路の断面積が小さく形成さ
れているので、本流量計測システムの前後に弁等の絞り
や曲り管等の流れを乱す要素が存在すると、正確に流量
計測できなくなるという問題がある。そのために、従
来、本計測システムを使って流量を計測する時には、一
般的に本流量計測システムの前後に長い直管部をつなぐ
ことにより対処しているが、これでは計測システムの全
長が長くなりすぎるという問題がある。
【0004】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
技術が有する課題を解消し、本流量計測システムの前後
に直管部をつなぐ必要がなく、しかも精度の良い計測を
行うことができる流量計測システムを提供することにあ
る。
技術が有する課題を解消し、本流量計測システムの前後
に直管部をつなぐ必要がなく、しかも精度の良い計測を
行うことができる流量計測システムを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、流体の流れる
流路の途中に本計測システムをつなぎ込むことにより流
体の流量を計測するものである。流量は主流路又は主管
路に設けられたセンサ本体により計測されるが、この発
明では、センサ本体の前後の圧力差に基づいて流量計測
を行なうようになっている。そして、センサ本体の前後
に流体の圧力差を生じさせるため、この発明によれば、
非直線状に延びる副流路又は副管路が設けられる。すな
わち、本発明によれば、直線状の主流路又は主管路に流
量計測のための流量センサ本体を配置し、この前後をつ
なぐように、例えばU字形状の非直線状の副流路を配置
させる構造としているため、センサ本体の前後で流体の
流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体の絞り
効果により、副流路又は副管路では安定した流れが得ら
れ、センサ本体の前後には平均した差圧が生じるので、
従来のように直管部を設けないでも、精度の良い計測が
行なわれる。
流路の途中に本計測システムをつなぎ込むことにより流
体の流量を計測するものである。流量は主流路又は主管
路に設けられたセンサ本体により計測されるが、この発
明では、センサ本体の前後の圧力差に基づいて流量計測
を行なうようになっている。そして、センサ本体の前後
に流体の圧力差を生じさせるため、この発明によれば、
非直線状に延びる副流路又は副管路が設けられる。すな
わち、本発明によれば、直線状の主流路又は主管路に流
量計測のための流量センサ本体を配置し、この前後をつ
なぐように、例えばU字形状の非直線状の副流路を配置
させる構造としているため、センサ本体の前後で流体の
流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体の絞り
効果により、副流路又は副管路では安定した流れが得ら
れ、センサ本体の前後には平均した差圧が生じるので、
従来のように直管部を設けないでも、精度の良い計測が
行なわれる。
【0006】また、非直線状の副流路又は副管路は流体
に流れ抵抗を与え、これを従来のオリフィスに等価させ
ているので、この非直線状の副流路又は副管路に市販の
管を利用すれば、大型流量センサを安価に構成すること
ができる。更に、例えば非直線状の副流路に調整弁を配
置させることにより、広い流量範囲で流量計測すること
が可能になる。また、本流量計測システムから流量セン
サ全体を外さなくても、副流路又は副管路の流路面積を
変更することにより、計測流量範囲の異なる流量センサ
を提供することが可能になる。
に流れ抵抗を与え、これを従来のオリフィスに等価させ
ているので、この非直線状の副流路又は副管路に市販の
管を利用すれば、大型流量センサを安価に構成すること
ができる。更に、例えば非直線状の副流路に調整弁を配
置させることにより、広い流量範囲で流量計測すること
が可能になる。また、本流量計測システムから流量セン
サ全体を外さなくても、副流路又は副管路の流路面積を
変更することにより、計測流量範囲の異なる流量センサ
を提供することが可能になる。
【0007】請求項ごとに具体的に説明すると、以下の
ようになる。請求項1に記載の発明は、流体の流れるほ
ぼ直線状の主流路に流量を計測するセンサ本体を設け、
このセンサ本体の前後をつなぐように非直線状の副流路
を設けたことを特徴とするものである。
ようになる。請求項1に記載の発明は、流体の流れるほ
ぼ直線状の主流路に流量を計測するセンサ本体を設け、
このセンサ本体の前後をつなぐように非直線状の副流路
を設けたことを特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、流体の流れるほ
ぼ直線状の主管路に流量を計測するセンサ本体を設け、
前記主管路の前記センサ本体の前後にT型ジョイントを
それぞれ設け、これらT型ジョイント間をつなぐように
非直線状の副管路を設けたことを特徴とするものであ
る。
ぼ直線状の主管路に流量を計測するセンサ本体を設け、
前記主管路の前記センサ本体の前後にT型ジョイントを
それぞれ設け、これらT型ジョイント間をつなぐように
非直線状の副管路を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のものにおいて、前記副流路又は前記副管路は前
記主流路又は前記主管路の流路の断面積よりも大きな断
面積を有することを特徴とするものである。
に記載のものにおいて、前記副流路又は前記副管路は前
記主流路又は前記主管路の流路の断面積よりも大きな断
面積を有することを特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載のものにおいて、副流路又は副管路は
ほぼU字状に形成されることを特徴とするものである。
のいずれかに記載のものにおいて、副流路又は副管路は
ほぼU字状に形成されることを特徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載のものにおいて、センサ本体の設けら
れる主流路又は主管路の流路断面積は、本計測システム
のつながれる流路の断面積よりも小さいことを特徴とす
るものである。
のいずれかに記載のものにおいて、センサ本体の設けら
れる主流路又は主管路の流路断面積は、本計測システム
のつながれる流路の断面積よりも小さいことを特徴とす
るものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載のものにおいて、副流路又は副管路に
開閉弁を設けたことを特徴とするものである。
のいずれかに記載のものにおいて、副流路又は副管路に
開閉弁を設けたことを特徴とするものである。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
のものにおいて、前記開閉弁を閉じた時の等価流路最小
内径をd、副流路又は副管路の等価流路最小内径をDと
した時、D≦4.8dの関係式が成り立つことを特徴と
するものである。
のものにおいて、前記開閉弁を閉じた時の等価流路最小
内径をd、副流路又は副管路の等価流路最小内径をDと
した時、D≦4.8dの関係式が成り立つことを特徴と
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図1及び図2を参照して説明する。図1及び図2におい
て、1はほぼ直線状に延びる主管路を示している。この
主管路1にはタービン式の流量センサ本体3が収納さ
れ、このセンサ本体3は前後の流体の圧力差ΔP(P1
−P2 )に従って回転し、この回転数に基づいて流体の
流量Qa (Qt +Qu )が計測される。主管路1のセン
サ本体3の前後にはT型ジョイント5が設けられ、この
T型ジョイント5間にはジョイント6を介して非直線状
(ほぼU字状)に延びる副管路7がつながれる。そし
て、この実施例では、副管路7の副流路7aの断面積は
主管路1の主流路1aの断面積よりも大きく形成され
る。また、9はホース接続用ジョイントであり、このジ
ョイント9につながれるホース(図示せず)の流路断面
積は、主管路1の主流路1aの断面積よりも大きく形成
される。
図1及び図2を参照して説明する。図1及び図2におい
て、1はほぼ直線状に延びる主管路を示している。この
主管路1にはタービン式の流量センサ本体3が収納さ
れ、このセンサ本体3は前後の流体の圧力差ΔP(P1
−P2 )に従って回転し、この回転数に基づいて流体の
流量Qa (Qt +Qu )が計測される。主管路1のセン
サ本体3の前後にはT型ジョイント5が設けられ、この
T型ジョイント5間にはジョイント6を介して非直線状
(ほぼU字状)に延びる副管路7がつながれる。そし
て、この実施例では、副管路7の副流路7aの断面積は
主管路1の主流路1aの断面積よりも大きく形成され
る。また、9はホース接続用ジョイントであり、このジ
ョイント9につながれるホース(図示せず)の流路断面
積は、主管路1の主流路1aの断面積よりも大きく形成
される。
【0015】上記のセンサ本体3には、流量をQ、その
時の差圧をΔPとした時、下記(1)の関係式が成り立
つすべての流量センサ、例えば、タービン式、絞り式、
カルマン渦式流量センサなどが適用されるが、この実施
例では図2を参照してタービン式の流量センサが採用さ
れる。
時の差圧をΔPとした時、下記(1)の関係式が成り立
つすべての流量センサ、例えば、タービン式、絞り式、
カルマン渦式流量センサなどが適用されるが、この実施
例では図2を参照してタービン式の流量センサが採用さ
れる。
【0016】
【数1】 この実施例によれば、主管路1のセンサ本体3の前後に
T型ジョイント5を設け、両T型ジョイント5間にU字
状の副管路7を設けているので、センサ本体3の前後で
流体の流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体
3の絞り効果により、副管路7では安定した流れが得ら
れ、副管路7の副流路7aがいわゆる従来の「オリフィ
ス」と等価(=同等)とされ、結局、センサ本体3の前
後には平均した差圧が生じ、精度の良い計測が行なわれ
る。
T型ジョイント5を設け、両T型ジョイント5間にU字
状の副管路7を設けているので、センサ本体3の前後で
流体の流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体
3の絞り効果により、副管路7では安定した流れが得ら
れ、副管路7の副流路7aがいわゆる従来の「オリフィ
ス」と等価(=同等)とされ、結局、センサ本体3の前
後には平均した差圧が生じ、精度の良い計測が行なわれ
る。
【0017】つぎに、計測原理を説明する。図2を参照
し、本流量計測システムに流入する流体は、入口のT型
ジョイント5から流入し、流量の検出部である主流路1
aと、センサ本体3の前後のT型ジョイント5に接続さ
れたほぼU字状に曲がる副流路7aとに分流し、出口側
では逆にT型ジョイント5部で合流して流出する。
し、本流量計測システムに流入する流体は、入口のT型
ジョイント5から流入し、流量の検出部である主流路1
aと、センサ本体3の前後のT型ジョイント5に接続さ
れたほぼU字状に曲がる副流路7aとに分流し、出口側
では逆にT型ジョイント5部で合流して流出する。
【0018】流量センサ本体3として、例えば、タービ
ン式の流量センサを使用したとすると、そこを流れる流
量Q(リットル・/min )は、このセンサ本体3の計量
部の等価ノズル直径をd(mm)(di の口径のノズルが
複数個mある場合は、d=(m・di 2 )1/2 )、流量
係数をξ、センサ本体3の前後のT型ジョイント5部で
の差圧をΔP(kg/cm2 )としたとき、
ン式の流量センサを使用したとすると、そこを流れる流
量Q(リットル・/min )は、このセンサ本体3の計量
部の等価ノズル直径をd(mm)(di の口径のノズルが
複数個mある場合は、d=(m・di 2 )1/2 )、流量
係数をξ、センサ本体3の前後のT型ジョイント5部で
の差圧をΔP(kg/cm2 )としたとき、
【0019】
【数2】 本提案の流量計測システムに適用可能な流量センサの種
類は、上記の式(2)で表されるように、流量Qt とそ
こで生じる差圧ΔPとの関係が、次式(3)でさえあれ
ば、どのような計測原理のものでも適用可能である。
尚、ここでは「タービン式の流量センサ」を使用したも
のとして説明する。
類は、上記の式(2)で表されるように、流量Qt とそ
こで生じる差圧ΔPとの関係が、次式(3)でさえあれ
ば、どのような計測原理のものでも適用可能である。
尚、ここでは「タービン式の流量センサ」を使用したも
のとして説明する。
【0020】
【数3】 タービン式流量センサでは、流量はインペラの回転周波
数H(Hz)で計測されるので、流量センサの比例定数を
a(リットル/min /Hz)、バイアス(無効)流量をb
(リットル/min )とすると、Qt (リットル/min )
は次式(4)で表される。
数H(Hz)で計測されるので、流量センサの比例定数を
a(リットル/min /Hz)、バイアス(無効)流量をb
(リットル/min )とすると、Qt (リットル/min )
は次式(4)で表される。
【0021】
【数4】 なお、副流路7aでは、タービン式のセンサ本体3の前
後のT型ジョイント5部での分岐流れと合流流れとでエ
ネルギー損失を生じる。また、U字状の副流路7aで
は、内側と外側で流速が異なるため、同様に、エネルギ
ー損失を生じる。すなわち、U字状部の等価内径をD
(mm)、流量係数をψ、そこを流れる流体の密度をρ
(kg/cm3 )とすると、副流路7aの入口/出口の圧力
差ΔP(kg/cm2 )、すなわち、前後のT型ジョイント
5部の圧力差ΔP(kg/cm2 )は、タービン式の流量セ
ンサの場合と同じで、ここを通る流量Qu (リットル/
min )は、次式(5)で与えられる。
後のT型ジョイント5部での分岐流れと合流流れとでエ
ネルギー損失を生じる。また、U字状の副流路7aで
は、内側と外側で流速が異なるため、同様に、エネルギ
ー損失を生じる。すなわち、U字状部の等価内径をD
(mm)、流量係数をψ、そこを流れる流体の密度をρ
(kg/cm3 )とすると、副流路7aの入口/出口の圧力
差ΔP(kg/cm2 )、すなわち、前後のT型ジョイント
5部の圧力差ΔP(kg/cm2 )は、タービン式の流量セ
ンサの場合と同じで、ここを通る流量Qu (リットル/
min )は、次式(5)で与えられる。
【0022】
【数5】 全体の流量Qa (リットル/min )は、タービン式流量
センサ部の流量Qt と副流路部の流量Qu の和として表
されるので、
センサ部の流量Qt と副流路部の流量Qu の和として表
されるので、
【0023】
【数6】 上記式(6)に、式(2)及び(5)より求められる
(Qu /Qt )の比を代入して、Qt には式(4)を代
入すると、次式(7)が得られる。
(Qu /Qt )の比を代入して、Qt には式(4)を代
入すると、次式(7)が得られる。
【0024】
【数7】 すなわち、定数である、副流路7aの流量係数ψと等価
流路最小内径Dとタービン式流量センサの流量係数ξと
等価最小ノズル直径dとが分かれば、タービン式流量セ
ンサの流量計測のみにより、システム全体の流量Q
a (リットル/min)を次式(8)のように算出するこ
とができる。
流路最小内径Dとタービン式流量センサの流量係数ξと
等価最小ノズル直径dとが分かれば、タービン式流量セ
ンサの流量計測のみにより、システム全体の流量Q
a (リットル/min)を次式(8)のように算出するこ
とができる。
【0025】
【数8】 本流量センサの計測精度は、基本的には、使用している
「タービン式流量センサ」の精度と同等以下であるが、
計測分解能は低下することになる。
「タービン式流量センサ」の精度と同等以下であるが、
計測分解能は低下することになる。
【0026】
【数9】 すなわち、簡単のために上記式(9)と考えると、副流
路7aを有する本流量計測システムの計測分解能Cは式
(10)と表されるので、
路7aを有する本流量計測システムの計測分解能Cは式
(10)と表されるので、
【0027】
【数10】 例えば、副流路7aの等価最小内径Dがタービン式流量
センサの内径dの2倍の場合を考えると次式(11)と
なる。
センサの内径dの2倍の場合を考えると次式(11)と
なる。
【0028】
【数11】 すなわち、同じ圧損においては、タービン式流量センサ
単体の計測流量の5倍大きい流量計測が可能となる一方
で、パルス分解能は5倍大きくなる(=分解能が低下す
る)。従って、本流量センサに適用する流量センサにお
いては、パルス分解能の高いセンサを使用することが望
ましい。なお、レンジアビリティR(計測範囲)は、最
低計測流量Qmin と最大流量Qmax の比であるため、次
式(12)より明らかなごとく、使用したタービン式流
量センサと同じである。
単体の計測流量の5倍大きい流量計測が可能となる一方
で、パルス分解能は5倍大きくなる(=分解能が低下す
る)。従って、本流量センサに適用する流量センサにお
いては、パルス分解能の高いセンサを使用することが望
ましい。なお、レンジアビリティR(計測範囲)は、最
低計測流量Qmin と最大流量Qmax の比であるため、次
式(12)より明らかなごとく、使用したタービン式流
量センサと同じである。
【0029】
【数12】 次に、図3を参照して、別の実施例を説明する。これに
よれば、T型ジョイント5の間をつなぐ副管路7に開閉
弁(=ボール弁)11が設けられる。この場合、この開
閉弁11を『開』にしている時は、前述の性能を呈する
が、『閉』にした時は、使用しているタービン式流量セ
ンサ単独の性能を発揮させることになる。開閉弁11を
閉じた場合は式(8)中の「D=0」であるので次式
(13)の関係が成り立つ。
よれば、T型ジョイント5の間をつなぐ副管路7に開閉
弁(=ボール弁)11が設けられる。この場合、この開
閉弁11を『開』にしている時は、前述の性能を呈する
が、『閉』にした時は、使用しているタービン式流量セ
ンサ単独の性能を発揮させることになる。開閉弁11を
閉じた場合は式(8)中の「D=0」であるので次式
(13)の関係が成り立つ。
【0030】
【数13】 微少流量計測をする場合は、この弁11を閉じて、主管
路1に設けたタービン式流量センサのみで計測する。式
(8)及び式(13)において、最低計測流量から最大
計測流量まで連続して流量計測するには、式(8)に示
す最大流量と式(13)に示す最小流量とが等しくなる
ように、主管路1に使用する流量センサを選択する必要
がある。
路1に設けたタービン式流量センサのみで計測する。式
(8)及び式(13)において、最低計測流量から最大
計測流量まで連続して流量計測するには、式(8)に示
す最大流量と式(13)に示す最小流量とが等しくなる
ように、主管路1に使用する流量センサを選択する必要
がある。
【0031】例えば、圧損=1(kgf /cm2 )の時、流
量を最大流量Qmax と仮定すると、一般的なタービン式
流量センサのレンジアビリティはおおよそ25倍である
ので、タービン式流量センサ単体の最低計測流量はQ
max /25となる。この結果、U字状の副流路7aを有
する流量センサ(=本提案の流量計測システム)の最低
計測流量Qmin は式(8)より次式(14)となる。
量を最大流量Qmax と仮定すると、一般的なタービン式
流量センサのレンジアビリティはおおよそ25倍である
ので、タービン式流量センサ単体の最低計測流量はQ
max /25となる。この結果、U字状の副流路7aを有
する流量センサ(=本提案の流量計測システム)の最低
計測流量Qmin は式(8)より次式(14)となる。
【0032】
【数14】 式(14)に示す流量Qmin が、主管路1に構成したタ
ービン式流量センサ単体の最大計測流量Qmax と等しい
と置くと、次式(15)が得られる。
ービン式流量センサ単体の最大計測流量Qmax と等しい
と置くと、次式(15)が得られる。
【0033】
【数15】 式(9)と考えて概算すると、式(16)となる。すな
わち、式(16)の設計値で、副流路7aに開閉弁11
を有する流量センサを構成すると、開閉弁11の
『開』、『閉』の切り替えにより、連続した流量計測が
可能となる。また、そのレンジアビリティRa は、使用
するタービン流量センサのレンジアビリティを前述のよ
うにRt =25と考えると、式(17)のようになる。
わち、式(16)の設計値で、副流路7aに開閉弁11
を有する流量センサを構成すると、開閉弁11の
『開』、『閉』の切り替えにより、連続した流量計測が
可能となる。また、そのレンジアビリティRa は、使用
するタービン流量センサのレンジアビリティを前述のよ
うにRt =25と考えると、式(17)のようになる。
【0034】
【数17】 すなわち、本実施例により、従来では不可能であった極
めて広い流量計測範囲を有する流量センサを構成するこ
とが可能になる。この副流路7aには、上述の開閉弁
(=ボール弁)11の代わりに、種々の大きさを有する
オリフィスを設けることも可能である。
めて広い流量計測範囲を有する流量センサを構成するこ
とが可能になる。この副流路7aには、上述の開閉弁
(=ボール弁)11の代わりに、種々の大きさを有する
オリフィスを設けることも可能である。
【0035】要するに、本実施例によれば、 1)流量Qの時に、そこで生じる差圧ΔPが式(1)の
関係にあるセンサ本体3を使用して、このセンサ本体3
(例えば、絞り式流量センサ、タービン式流量センサ、
カルマン渦式流量センサ等々)の前後に、T型ジョイン
ト5を配置し、その前後をU字形状の副流路7aを有す
る副管路7でつないだので、センサ本体3の前後で流体
の流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体3の
絞り効果により、副管路7では安定した流れが得られ、
副管路7の副流路7aがいわゆる従来の「オリフィス」
と等価(=同等)とされるので、結局、センサ本体3の
前後には平均した差圧が生じ、従来のように長い直管部
をつながなくとも、精度の良い計測が行なわれる。
関係にあるセンサ本体3を使用して、このセンサ本体3
(例えば、絞り式流量センサ、タービン式流量センサ、
カルマン渦式流量センサ等々)の前後に、T型ジョイン
ト5を配置し、その前後をU字形状の副流路7aを有す
る副管路7でつないだので、センサ本体3の前後で流体
の流れに多少の乱れが生じたとしても、センサ本体3の
絞り効果により、副管路7では安定した流れが得られ、
副管路7の副流路7aがいわゆる従来の「オリフィス」
と等価(=同等)とされるので、結局、センサ本体3の
前後には平均した差圧が生じ、従来のように長い直管部
をつながなくとも、精度の良い計測が行なわれる。
【0036】2)また、計量できる流量の大きさを変更
する場合は、流量センサ前後のT型ジョイント5の大き
さと、U字形状の副管路7の内径とを変更することによ
って簡単に変更することができる。すなわち、計測流量
の大小に係わらず、同じ流量センサ(例えば、タービン
式)を用いるので、安価にしかも手軽に種々の流量範囲
の流量を計測することが可能になる。
する場合は、流量センサ前後のT型ジョイント5の大き
さと、U字形状の副管路7の内径とを変更することによ
って簡単に変更することができる。すなわち、計測流量
の大小に係わらず、同じ流量センサ(例えば、タービン
式)を用いるので、安価にしかも手軽に種々の流量範囲
の流量を計測することが可能になる。
【0037】3)システム全体の流路面積に比較して、
主管路1に小さな流路面積の「流路センサ本体3」を配
置させることにより、流れをU字状の副管路7に分流さ
せることができるので、流速の乱れの平滑化効果を機能
することができる。この結果、センサ本体3の前後に直
管部を設ける必要がなくなる。
主管路1に小さな流路面積の「流路センサ本体3」を配
置させることにより、流れをU字状の副管路7に分流さ
せることができるので、流速の乱れの平滑化効果を機能
することができる。この結果、センサ本体3の前後に直
管部を設ける必要がなくなる。
【0038】4)レンジアビリティの大きい流量センサ
を製造する場合には、センサ本体3の前後を接続する副
管路7に、開閉弁(=ボール弁)11を設ければよい。
これによれば、微少流量計測の場合には、これを閉じて
流量計測し、大流量計測の場合には、これを開いて計測
することにより、レンジアビリティの大きい流量センサ
を提供することができる。
を製造する場合には、センサ本体3の前後を接続する副
管路7に、開閉弁(=ボール弁)11を設ければよい。
これによれば、微少流量計測の場合には、これを閉じて
流量計測し、大流量計測の場合には、これを開いて計測
することにより、レンジアビリティの大きい流量センサ
を提供することができる。
【0039】5)上述の開閉弁11の切り替えにより、
微少流量から最大流量までを連続して計測できる条件と
しては、弁閉時の等価流路最小内径をd、U字状の副流
路7aの等価流路最小内径をDとした場合に、D≦4.
8dの関係式が成り立つようにシステムを構築すること
が望ましい。このようにすれば、標準最大流量を「流量
センサ圧損=1(kgf /cm2 )時流量」とした場合に、
レンジアビリティを一般のタービン式流量センサの約2
4倍にすることができる。
微少流量から最大流量までを連続して計測できる条件と
しては、弁閉時の等価流路最小内径をd、U字状の副流
路7aの等価流路最小内径をDとした場合に、D≦4.
8dの関係式が成り立つようにシステムを構築すること
が望ましい。このようにすれば、標準最大流量を「流量
センサ圧損=1(kgf /cm2 )時流量」とした場合に、
レンジアビリティを一般のタービン式流量センサの約2
4倍にすることができる。
【0040】6)なお、非直線状に延びる上述の副流路
7aには、オリフィス等の絞りを設けても同じ効果を構
成できることはいうまでもない。
7aには、オリフィス等の絞りを設けても同じ効果を構
成できることはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、本計測システムの前後に従来のように長い直
管部を設けなくても、正確な流量計測を行うことができ
る。また、T型ジョイントの間をつなぐ副管路に開閉弁
を設けた場合には、この開閉弁を『開』にすることによ
り上述の性能を呈し、『閉』にすることにより使用して
いるセンサ本体単独の性能を発揮させることができるの
で、流量計測に当たって適用範囲の広いセンサを提供す
ることができる。
によれば、本計測システムの前後に従来のように長い直
管部を設けなくても、正確な流量計測を行うことができ
る。また、T型ジョイントの間をつなぐ副管路に開閉弁
を設けた場合には、この開閉弁を『開』にすることによ
り上述の性能を呈し、『閉』にすることにより使用して
いるセンサ本体単独の性能を発揮させることができるの
で、流量計測に当たって適用範囲の広いセンサを提供す
ることができる。
【図1】本発明による流体計測システムの一実施例を示
す正面図である。
す正面図である。
【図2】図1に示す流体計測システムの断面図である。
【図3】別の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】 1 主管路 1a 主流路 3 センサ本体 5 T型ジョイント 7 副管路 7a 副流路 Q 流量 ΔP 差圧
【数16】
Claims (7)
- 【請求項1】 流体の流れるほぼ直線状の主流路に流量
を計測するセンサ本体を設け、このセンサ本体の前後を
つなぐように非直線状の副流路を設けたことを特徴とす
る流量計測システム。 - 【請求項2】 流体の流れるほぼ直線状の主管路に流量
を計測するセンサ本体を設け、前記主管路の前記センサ
本体の前後にT型ジョイントをそれぞれ設け、これらT
型ジョイント間をつなぐように非直線状の副管路を設け
たことを特徴とする流量計測システム。 - 【請求項3】 前記副流路又は前記副管路は前記主流路
又は前記主管路の流路の断面積よりも大きな断面積を有
することを特徴とする請求項1又は2に記載の流量計測
システム。 - 【請求項4】 前記副流路又は前記副管路はほぼU字状
に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の流量計測システム。 - 【請求項5】 前記センサ本体の設けられる前記主流路
又は前記主管路の流路断面積は、本計測システムのつな
がれる流路の断面積よりも小さいことを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の流量計測システム。 - 【請求項6】 前記副流路又は前記副管路に開閉弁を設
けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
の流量計測システム。 - 【請求項7】 前記開閉弁を閉じた時の等価流路最小内
径をd、副流路又は副管路の等価流路最小内径をDとし
た時、D≦4.8dの関係式が成り立つことを特徴とす
る請求項6に記載の流量計測システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19417695A JP3596948B2 (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 流量計測システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19417695A JP3596948B2 (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 流量計測システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921663A true JPH0921663A (ja) | 1997-01-21 |
JP3596948B2 JP3596948B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=16320201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19417695A Expired - Fee Related JP3596948B2 (ja) | 1995-07-06 | 1995-07-06 | 流量計測システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3596948B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100357715C (zh) * | 2005-12-22 | 2007-12-26 | 苏州超锐微电子有限公司 | 气流流量可扩展式汽车空气流量计校验装置 |
CN109682433A (zh) * | 2019-01-03 | 2019-04-26 | 山东威高集团医用高分子制品股份有限公司 | 一种氧气流量监测装置 |
-
1995
- 1995-07-06 JP JP19417695A patent/JP3596948B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100357715C (zh) * | 2005-12-22 | 2007-12-26 | 苏州超锐微电子有限公司 | 气流流量可扩展式汽车空气流量计校验装置 |
CN109682433A (zh) * | 2019-01-03 | 2019-04-26 | 山东威高集团医用高分子制品股份有限公司 | 一种氧气流量监测装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3596948B2 (ja) | 2004-12-02 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
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|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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