JPH09215795A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フルショットしても、さらにはトップ気味の
ショットをしても距離が出ないようにする。 【解決手段】 アイアンタイプのゴルフクラブヘッドに
おいて、ヘッド本体１のフェース側にバック側へ窪んだ
凹所２を形成し、この凹所２に衝撃吸収材３を配置し、
ヘッド本体１に衝撃吸収材３に裏面のほぼ全面が当接す
るようにフェース部材４を取付けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、アイアンタイプ
のゴルフクラブヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のゴルフクラブヘッドとしては、実
開昭５８−１６６３６５号公報に記載のものが知られて
いる。これは、図４に示すように、ヘッド本体１０のフ
ェース面１１側にソール面１２側に向け先締まりのテー
パ状厚さ分布を有する緩衝材１３から成る中間層が介在
されたものである。そして、ボールがフェース面１１の
上部に当たると、打球の速度が小さくなる反面、射角が
大きくなり、一方ボールがフェース面１１の下部に当た
ると、打球の速度は大きくなるが、射角が小さくなるた
め、ボールの飛距離は平均的に安定し、これによって初
心者でもボールを理想的な位置に飛ばすことができるよ
うになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のゴルフクラブヘ
ッドは、初心者の飛距離を安定させようとするものであ
るが、上級者にとっては、特にショートアイアンでは距
離の調節がうまく図れるクラブを必要とし、従来のよう
に少しトップ気味にボールを打ってしまったときにボー
ルが飛びすぎてしまうのでは、スコアアップを図ること
ができない。上級者にとっては、ショートアイアンは、
フルショットしても飛ばないクラブの方が望ましい。ま
た、ダフって距離が出ない場合よりも、トップ気味、す
なわちフェース面の下部にボールを当てたときに距離が
出すぎてグリーンオーバーすることの方がスコアをまと
める上では好ましくない。

【０００４】そこで、この発明は、フルショットをして
も、さらにはトップ気味でショットをしても距離の出な
いゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッド
において、ヘッド本体のフェース側にバック側へ窪んだ
凹所を形成し、この凹所に衝撃吸収材を配置し、ヘッド
本体に衝撃吸収材に裏面のほぼ全面が当接するようにフ
ェース部材を取付けたものである。また、凹所はトップ
エッジ側よりもソール側の方が深く形成され、衝撃吸収
材もトップエッジ側よりもソール側が厚く形成されてい
るものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施例
を図面を参照にして説明する。

【０００７】図１はアイアンタイプのゴルフクラブヘッ
ドの図２におけるＡ−Ａ線断面図であり、ヘッド本体１
のフェース側にバック側へ窪んだ凹所２を形成し、この
凹所２に衝撃吸収材３を配置し、ヘッド本体１に衝撃吸
収材３に裏面のほぼ全面が当接するようにフェース部材
４を取付けてある。この実施例ではヘッド本体１を軟鉄
を鍛造して製造し、フェース部材４は厚さ２mmの純鉄を
使用した。フェース部材４に純鉄を使用すると打感がソ
フトになる。このフェース部材４とヘッド本体１とはエ
ポキシ系の接着剤で接着される。接着剤はフェース部材
４の外周縁と凹所２の内周縁とを接着する。また、凹所
２はトップエッジ１Ａ側よりもソール１Ｂ側の方が深く
形成されている。この深い凹所を符号２Ａで示す。この
深い凹所２Ａの深さはフェース部材４の裏面から５mm程
度とした。浅い方の凹所２は３mm程度とした。

【０００８】図３は衝撃吸収材３及びフェース部材４を
取付ける前のヘッド本体１のフェース面から見た図であ
り、凹所２と深い凹所２Ａを示す。衝撃吸収材３として
はソルボセンイ（商標）等が好適に使用できる。また、
ヘッド本体１は軟鉄鍛造製のものを用いたが、ステンレ
スやその他の金属材料あるいは繊維強化樹脂材料であっ
てもよい。また、フェース部材４としては純鉄を用いた
が、その他の金属材料や繊維強化樹脂材料であってもよ
い。この発明のアイアンタイプのゴルフクラブヘッド
は、特にサンドウェッジやピッチングウェッジ等のアプ
ローチ用のショートアイアンに適用して好適なものであ
る。さらに、ヘッド本体１へのフェース部材４の取付方
法は、図示した例のみならず、種々の取付手段が採用可
能であるが、衝撃吸収材２の性能をより生かすためはフ
ェース部材４の裏面全体が衝撃吸収材３に密着するのが
好ましい。

【０００９】このように構成された例えばサンドウェッ
ジでボールを正確に捉えてフルショットした場合でも５
０ヤード以内しか飛ばず、少しトップ気味にボールをヒ
ットしてもボールの打点の裏側に衝撃吸収材３が存在す
る限り飛び過ぎる恐れはなくなる。したがって、従来の
サンドウェッジに比べて飛ばないクラブとなり、振り幅
の調節により５０ヤード以内の距離を正確に打ち分ける
ことが可能なものとなる。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ヘッド本体のフェース側にバック側へ窪んだ凹所を
形成し、この凹所に衝撃吸収材を配置し、ヘッド本体に
衝撃吸収材に裏面のほぼ全面が当接するようにフェース
部材を取付けたので、フェース部材でボールをヒットす
る限り、衝撃吸収材がフェース部材の衝撃を吸収し、打
ち出されたボールの速度は減速され、結果としてフルシ
ョットしても飛ばないゴルフクラブヘッドとなる。ま
た、凹所はトップエッジ側よりもソール側の方が深く形
成され、衝撃吸収材もトップエッジ側よりもソール側が
厚く形成されているものにあっては、トップ気味にボー
ルを打った場合でも、ボールがフェース部材に当たり、
その打点の裏側に衝撃吸収材が存在する場合には、距離
が出すぎてグリーンオーバーしてスコアを崩すような恐
れも少なくなる。さらに、フェース部材を純鉄から形成
したものにあっては、打感が柔らかくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の好適な実施例を示す図２のＡ−Ａ線
断面図。

【図２】フェース面側から見た正面図。

【図３】ヘッド本体をフェース側から見た正面図。

【図４】従来例を示す断面図。

【符号の説明】

１ ヘッド本体 ２ 凹所 ３ 衝撃吸収材 ４ フェース部材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アイアンタイプのゴルフクラブヘッドに
   おいて、 ヘッド本体のフェース側にバック側へ窪んだ凹所を形成
   し、 この凹所に衝撃吸収材を配置し、 ヘッド本体に衝撃吸収材に裏面のほぼ全面が当接するよ
   うにフェース部材を取付けたことを特徴とするゴルフク
   ラブヘッド。
2. 【請求項２】 凹所はトップエッジ側よりもソール側の
   方が深く形成され、衝撃吸収材もトップエッジ側よりも
   ソール側が厚く形成されていることを特徴とする請求項
   １に記載のゴルフクラブヘッド。
3. 【請求項３】 フェース部材を純鉄から形成したことを
   特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブヘッ
   ド。