JPH09211882A - 静電荷像現像用トナー、現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、現像剤及び画像形成方法

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JPH09211882A
JPH09211882A JP1426596A JP1426596A JPH09211882A JP H09211882 A JPH09211882 A JP H09211882A JP 1426596 A JP1426596 A JP 1426596A JP 1426596 A JP1426596 A JP 1426596A JP H09211882 A JPH09211882 A JP H09211882A
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智江 菊地
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健司 林
Yoshiki Nishimori
芳樹 西森
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幹夫 神山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一に帯電でき、安定した帯電性能を有し、
又オフセットのない定着性に優れた静電荷像現像用トナ
ー及び現像剤の提供。特にフルカラーの様なトナー付着
量の大きい画像を形成する際にもオフセットの発生がな
く、又定着装置の汚れの発生も少ない静電荷像現像用ト
ナー及び現像剤の提供。 【解決手段】 樹脂を含有し、BET比表面積が5m2
/g以上のトナーにおいて、前記樹脂が、重量平均分子
量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
n)が4〜70であり、GPCによる分子量分布測定で
の分子量1000〜50000の間及び80000〜7
00000の間にピークを有し、各ピークを構成する樹
脂が同一組成であることを特徴とする静電荷像現像用ト
ナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着性に優れた静
電荷像現像用トナー、現像剤及び前記トナーを用いた画
像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真現像方式は種々の分野で
利用されている。例えば複写機のみならず、コンピュー
ターの出力端末であるプリンターや、カラー複写機、カ
ラープリンター等の分野でも利用されている。この利用
が進むにつれ、画像の品質に対する要求が高くなってい
る。このために、トナー自体に対する要求として、帯電
性能の向上等、種々の性能向上が要求されている。
【0003】画像品質の向上には、トナーの微粒子化が
有効である。現在までに、様々な微粒トナーが提案され
てきたが、その画質は未だ、従来より実用化されている
10μm前後のトナーと比較しても劣るものであった。
その原因としては様々であるが、1つには帯電の不安定
さが挙げられる。上記微粒トナーにおいては、BET比
表面積を5m2/g以上にすることで帯電の不安定さを
解消することに成功したが、分子量分布が従来の単分布
のものは、高画質化のもう1つの重要な因子であるオフ
セット性及び定着性の向上が必要であった。
【0004】出願人は、先に特願平7−136716号
において、帯電性能、特に均一に帯電でき、安定した帯
電性能を維持するために、BET比表面積の大きなトナ
ーを提案した。しかし、このトナーは、帯電性能は満足
すべき性能を有してはいるが、接触型定着方式における
オフセット現象の発生、定着装置内のトナーによる汚れ
の発生は防止できていないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、均一に帯電で
き、安定した帯電性能を有し、又オフセットのない定着
性に優れた静電荷像現像用トナー及び現像剤を提供する
ことにあり、特にフルカラーの様なトナー付着量の大き
い画像を形成する際にもオフセットの発生がなく、又定
着装置の汚れの発生も少ない静電荷像現像用トナー及び
現像剤を提供することにある。
【0006】更に本発明の他の課題は、上記静電荷像現
像用トナー及び現像剤を好適に使用することのできる画
像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記手段により達成される。
【0008】(1)樹脂を含有し、BET比表面積が5
2/g以上のトナーにおいて、前記樹脂が、重量平均
分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/
Mn)が4〜70であり、GPCによる分子量分布測定
での分子量1000〜50000の間及び80000〜
700000の間にピークを有し、各ピークを構成する
樹脂が同一組成であることを特徴とする静電荷像現像用
トナー。
【0009】(2)樹脂を含有し、BET比表面積が5
2/g以上のトナーとキャリアを有する現像剤におい
て、前記樹脂が、重量平均分子量(Mw)及び数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4〜70であり、G
PCによる分子量分布測定での分子量1000〜500
00の間及び80000〜700000の間にピークを
有し、各ピークを構成する樹脂が同一組成であることを
特徴とする現像剤。
【0010】(3)静電潜像担持体上に形成された潜像
を少なくとも樹脂と着色剤を含有し、BET比表面積が
5m2/g以上のトナーにより現像する画像形成方法に
於いて、前記樹脂が、重量平均分子量(Mw)及び数平
均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4〜70であ
り、GPCによる分子量分布測定での分子量1000〜
50000の間及び80000〜700000の間にピ
ークを有し、各ピークを構成する樹脂が同一組成である
ことを特徴とする画像形成方法。
【0011】(4)移動する定着部材と前記定着部材に
圧接し移動する加圧部材との間に少なくとも樹脂と着色
剤を含有し、BET比表面積が5m2/g以上のトナー
の像を担持した記録材を通過させ、固定配置された加熱
部材により前記定着部材を介してトナー像を記録材に定
着させる画像形成方法に於いて、前記樹脂が、重量平均
分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/
Mn)が4〜70であり、GPCによる分子量分布測定
での分子量1000〜50000の間及び80000〜
700000の間にピークを有し、各ピークを構成する
樹脂が同一組成であることを特徴とする画像形成方法。
【0012】即ち本発明者らは、BET比表面積を5m
2/g以上にすることで均一な帯電、安定した帯電性能
を有する静電荷像現像用トナーを形成し、又該トナーに
使用される樹脂の組成を同一に設定し、該樹脂の高分子
量及び低分子量領域に各々少なくとも一つの分子量ピー
クを保持せしめれば、前記トナーの樹脂のガラス転移点
を制御することができるため任意の粘度を有する構成が
可能となり、従ってオフセットの発生を防止し、優れた
定着性を有する静電荷像現像用トナー及び現像剤が得ら
れることを見出し本発明に至ったものである。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単
にトナーという)は、以下の樹脂を含有し、且つBET
比表面積が5m2/g以上であることを特徴とする。
【0015】重量平均分子量(Mw)及び数平均分子
量(Mn)の比(Mw/Mn)が4〜70である GPCによる分子量分布測定での分子量1000〜5
0000の間及び80000〜700000の間にピー
クを有する 各ピークを構成する樹脂が同一組成である。
【0016】又、本発明の現像剤は、少なくとも上記ト
ナーを有することを特徴とする。
【0017】本発明のトナーにおけるこれら樹脂として
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)により測定される分子量が1000〜50000、
好ましくは3000〜30000の間、及び80000
〜700000、好ましくは100000〜50000
0の間にピークを有する。この領域にそれぞれピークを
有することにより、定着性が向上し、いわゆるオフセッ
トの発生が少ないトナーを形成することができる。又、
分子量のピーク自体は、各々の領域の総計が二山以上で
あればよく、三山及び四山等の多数のピークを有するも
のでも構わないが、少なくともこの領域にピークを有す
ることが必須である。
【0018】分子量分布としては、Mw/Mnが4〜7
0であることが要求され、特にMw/Mnが30以下、
好ましくは15以下である。又、各ピークを構成する樹
脂が同一組成であることが重要であり、ここでいう同一
組成とは、両分子量分布を構成する樹脂が同一の材料で
構成されていることを示し、更に好ましくは、共重合体
の場合では組成比が±5%以内である。ここでいう同一
の材料とは、構成する単量体が同一であることを示し、
又組成比が±5%以内であるとは、共重合体を構成する
単量体の比率を重量比で求めた場合にこの差が5%以内
であることを示す。各ピークを構成する樹脂が同一組成
であることにより、高分子量成分、即ち分子量8000
0〜700000の領域と低分子量成分、即ち分子量1
000〜50000の領域が均一な組成を有することと
なり、摩擦帯電に於いて、安定した帯電性を確保するこ
とができ、長期に渡って安定した画像を形成することが
できる。
【0019】従来のトナーに関する知見から推測して、
本発明のトナーは、該トナー中では高分子量成分はドメ
イン(0.1〜2.0μm程度)を形成し、低分子量成
分と、海島状態を形成していると考えられる。
【0020】GPCによる分子量の測定は、温度40℃
において、テトラヒドロフランを毎分1.0mlの流速
で流し、濃度0.01g/20mlのテトラヒドロフラ
ン試料溶液を100μl注入することにより行うことが
できる。試料の分子量測定に当たっては、当該試料の有
する分子量が数種の単分散ポリスチレンにより作製され
た検量線の分子量の対数とカウント数が直線になる範囲
内に包含される測定条件を選択する。ピーク分子量は、
得られるGPCクロマトグラムのカウント数から前記検
量線を用いて算出される。
【0021】本発明のトナーの特徴の一つは、BET値
比表面積が5m2/g以上であるが、このBET値比表
面積は窒素吸着法の1点法で測定され、具体的には島津
製作所製フローソーブ 2300測定装置で測定され
る。
【0022】次に、本発明のトナーの構成及び製造方法
について説明する。
【0023】本発明のトナーはBET値比表面積が5m
2/g以上であることを特徴とするが、技術的な観点か
ら好ましくは150m2/g以下、更に好ましくは10
0m2/g以下であり、特に好ましくは5〜50m2/g
である。更に好ましくは5〜40m2/g、最も好まし
くは10〜40m2/gのものである。
【0024】即ち、BET値比表面積が過多であるもの
は、非常に微細な凹凸が存在するものであり、製造自体
が困難になると共にこのような表面を有するものを得た
としても、帯電に寄与する凹凸よりも細かいものとな
り、効果が飽和状態になり、好ましくない。
【0025】本発明のトナーは上述した特性を有するも
のであるが、少なくとも樹脂を含有し、必要に応じて着
色剤、定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有
することもできる。更に、いわゆる樹脂と着色剤から構
成される着色粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で
構成される外添剤を添加したものであってもよい。
【0026】本発明のトナーは、樹脂、着色剤等を熔
融、混練して得た素粒子を粉砕して、所望の形状係数を
有する粉体としても良いが、例えば、単量体に必要な添
加剤を混合して乳化重合し、着色粒子(微粒子)の重合
体粒子を製造し、その後、有機溶媒、凝集剤等を添加し
て会合する方法で製造することもでき、本発明において
は、この方法が好ましく用いられる。
【0027】本発明のトナーを製造する方法は、特に上
述の様に限定されるものでは無いが、好ましくは特開平
5−265252号や特開平6−329947号、特願
平6−223953号等に記載の方法が使用される。即
ち、樹脂及び着色剤等より構成される着色粒子を複数会
合させる方法、特に水中にてこれらを臨界凝集濃度以上
の凝集剤及び水に対して無限溶解する有機溶媒で処理す
る方法が好ましく使用されている。更に、形成された重
合体自体のガラス転移点温度(以下、Tg)以上で加熱
融着することによって本発明のBET値比表面積を有す
るトナーを形成することができる。
【0028】具体的には、樹脂を構成する単量体として
好ましく使用されるものは、スチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−
メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロ
ロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいは
スチレン誘導体、ビニルナフタレンの如き芳香族ビニル
化合物;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタ
クリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエ
チル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリ
ル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体の如きα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;塩化
ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類;プロピオン
酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエ
ステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニル
エチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン
類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のア
クリル酸あるいはメタクリル酸誘導体が挙げられる。こ
れらの単量体の中でも、芳香族ビニル化合物及びα−メ
チレン脂肪族モノカルボン酸エステルが好ましい。
【0029】これらビニル系単量体は単独あるいは組み
合わせて使用し、共重合体を得てトナーに使用すること
ができる。又、樹脂を構成する単量体としてイオン性解
離基を有するものを組み合わせて用いることが更に好ま
しい。例えば、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基等の
置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的に
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエ
ステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンス
ルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホス
ホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシ
ッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられ
る。
【0030】これらのイオン性解離基は、多価の金属、
例えば亜鉛、マグネシウムで置換されていて、共重合体
が所謂金属架橋構造を採っているのが好ましい。
【0031】更に、単量体として、ジビニルベンゼン、
エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等
の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とするこ
ともできる。
【0032】これら単量体は、ラジカル重合開始剤を用
いて重合し、樹脂とすることができる。この場合、懸濁
重合法や溶液重合法では油溶性重合開始剤を用いること
ができる。この油溶性重合開始剤としてはアゾイソブチ
ロニトリル、ラウリルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド等が使用できる。又、乳化重合法を用いる場
合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができ
る。水溶性ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノ
ジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、
過酸化水素等を挙げることができる。
【0033】本発明において、優れた樹脂としてはTg
が20〜90℃のものが好ましく、又軟化点が80〜2
20℃のものが好ましい。Tgは示差熱量分析方法で測
定されるものであり、軟化点は降下式フローテスターで
測定することができる。
【0034】本発明のトナーに用いる樹脂を形成する重
合方法としては種々の方法を使用することができるが、
特に好適な方法としては上述した乳化重合法である。
【0035】本発明のトナーを製造するに際して、使用
される凝集剤としては特に限定されるものではないが、
金属塩から選択されるものが好適に使用される。具体的
には、一価の金属として例えばナトリウム、カリウム、
リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属として例え
ばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の金属
塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、アルミニウ
ム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な塩として
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩
化カルシウム、安価亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、
硫酸マンガン等を挙げることができる。これらは組み合
わせて使用してもよい。
【0036】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加し
て使用される。この臨界凝集濃度とは、水性分散物の安
定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が発生
する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、乳化
された成分及び分散剤自体によって大きく変化するもの
である。例えば、岡村誠三他著「高分子化学 Vol.
17、p601(1960)日本高分子学会編」等に記
述されており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができ
る。又、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望
の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)
電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度
として求めることもできる。
【0037】本発明に用いられる凝集剤の添加量は、臨
界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃
度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加す
ることがよい。
【0038】使用する水に無限溶解する溶媒とは、着色
された重合体分散液、即ち水性分散液に対して無限溶解
する溶媒を示し、この溶媒は、本発明に於いては形成さ
れた樹脂を溶解させないものが選択される。具体的に
は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、ブト
キシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等の
ニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げることが
できる。特に、エタノール、プロパノール、イソプロパ
ノールが好ましい。
【0039】この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤
を添加した重合体含有分散液に対して1〜300体積%
が好ましい。
【0040】本発明のトナーには各種の着色剤、定着性
改良剤の如き特性改良剤を使用出来る。着色剤の表面改
質法は、溶媒中に着色剤を分散し、その中に表面改質剤
を添加した後昇温し反応を行う。反応終了後、ろ過し同
一の溶媒で洗浄ろ過を繰り返し乾燥させ表面改質剤で処
理された着色剤を得る。使用できる着色剤としてはカー
ボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用する
ことができ、カーボンブラックとしてはチャネルブラッ
ク、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマ
ルブラック、ランプブラック等が使用される。磁性体と
しては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これら
の金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁
性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理する事
により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミ
ニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれ
る種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができる。染
料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同5
2、同58、同63、同111、同122、C.I.ソ
ルベントイエロー19、同44、同77、同79、同8
1、同82、同93、同98、同103、同104、同
112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同
36、同60、同70、同93、同95等を用いる事が
でき、又これらの混合物も用いる事ができる。顔料とし
てはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同5
3:1、同57:1、同122、同139、同144、
同149、同166、同177、同178、同222、
C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピ
グメントイエロー14、同17、同93、同94、同1
38、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメ
ントブルー15:3、同60等を用いることができ、こ
れらの混合物も用いることができる。上記の着色剤は数
平均一次粒子径が、概ね10〜200nm程度のものを
トナーに分散して用いるのが好ましい。
【0041】着色剤の分散は、水相中で界面活性剤濃度
を臨界ミセル濃度(以下、CMC)以上で行われる。分
散方法は、機械的撹拌、例えば、サンドグラインダー、
音波処理、例えば、超音波分散、加圧分散、例えば、マ
ントンゴーリン等が用いられる。
【0042】着色剤の添加方法としては、本発明のトナ
ーを乳化重合法で調製する場合、重合体自体を乳化重合
法で調製し、ついで凝集剤を添加することで凝集させる
段階で添加する方法や、単量体を重合させる段階で着色
剤を添加する方法等を使用することができる。なお、着
色剤は重合体を調製する段階で添加する場合はラジカル
重合性を阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理
して使用することが好ましい。
【0043】更に、定着性改良剤としての低分子量ポリ
プロピレン(数平均分子量=1,500〜9,000)
や低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。又、荷電
制御剤としてアゾ系金属錯体、4級アンモニウム塩等を
用いてもよい。これらの特性改良剤は、着色剤と同じ方
法でトナーに添加されるのが通常である。
【0044】又、流動性付与の観点から、無機微粒子、
有機微粒子を重合して得られた着色粒子に添加してもよ
い。この場合、無機微粒子の使用が好ましく、シリカ、
チタニア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好まし
く、更に、これら無機微粒子はシランカップリング剤や
チタンカップリング剤等によって疎水化処理されている
ことが好ましい。
【0045】本発明のトナーは前述の重合体自体を複数
個会合させることで製造することができるものである
が、この場合、重合体粒子の分散液に対して撹拌下、凝
集剤である金属塩を臨界凝集濃度以上の量を添加し、更
に、前述した水に無限溶解する溶媒を添加、更に重合体
のTg以上、好ましくはTg+20℃位に加熱処理する
ことで得ることができる。
【0046】本発明のトナー自体の粒径は、任意である
が、小粒径のものが本発明の効果を奏しやすく、かつ改
良効果の発揮度も大きく、体積平均粒径で2〜10μm
のものが好ましく、特に3〜9μmのものが好ましい。
この粒径は、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、更には
重合体自体の組成によって制御することができる。
【0047】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、又いわゆる
キャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、
非磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられいずれ
も好適に使用することができるが、本発明ではキャリア
と混合して使用する二成分現像剤として使用するのが好
ましい。
【0048】二成分現像剤を構成するキャリアとしては
鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被
覆キャリア、あるいは磁性材料粒子表面を樹脂等によっ
て被覆した樹脂被覆キャリアのいずれを使用してもよ
い。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜1
50μmが好ましい。又、被覆するための樹脂としては
特に限定されるものでは無いが、例えばスチレン−アク
リル酸エステル樹脂、シリコン樹脂を挙げることができ
る。
【0049】以下に、本発明の画像形成方法について説
明する。
【0050】本発明のトナーを使用する現像方式として
は特に限定されず、接触現像方式あるいは非接触現像方
式等に好適に使用することができる。接触方式の現像と
しては、本発明のトナーを有する現像剤の層厚は現像領
域に於いて0.1〜8mm、好ましくは0.4〜5mm
とし、現像領域において現像剤を穂立たせる、所謂磁気
ブラシ現像方式で現像される。又、この場合、感光体と
現像剤担持体との間隙は、0.15〜7mm、特に、
0.2〜4mmであることが好ましい。
【0051】又、非接触系現像方式としては、現像剤担
持体上に形成された現像剤層と感光体とが接触しないも
のであり、この現像方式を構成するために現像剤層は薄
層で形成されることが好ましい。この方法は現像剤担持
体表面の現像領域で20〜500μmの現像剤層を形成
させ、感光体と現像剤担持体との間隙が該現像剤層より
も大きい間隙を有するものである。
【0052】特に本発明のトナーは、高い帯電立ち上が
り性を有しており、非接触現像方法に有用である。即
ち、非接触現像方法では現像電界の変化が大きいことか
ら、微少な帯電の変化が現像自体に大きく影響する。こ
のため、微妙なトナーの帯電量の変化により、画質、濃
度等の現像性の変動を大きくしてしまう。しかし、本発
明のトナーは帯電立ち上がり性が高いことから、帯電の
変化が少なく、安定した帯電量を確保することができる
ため、非接触現像方法でも安定した画像を長期に亘って
形成することができる。
【0053】非接触現像方式において、薄層形成は磁気
の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表面に現像
剤層規制棒を押圧する方式等で形成される。更に、ウレ
タンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表面に接触さ
せ現像剤層を規制する方法もある。押圧規制部材の押圧
力としては1〜15gf/mmが好適である。押圧力が
小さい場合には規制力が不足するために搬送が不安定に
なりやすく、一方、押圧力が大きい場合には現像剤に対
するストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が低下
しやすい。好ましい範囲は3〜10gf/mmである。
更に、非接触現像方式においては、現像に際して現像バ
イアス電圧を付加するのが好ましいが、この場合、直流
成分のみ付与する方式でも良いし、交流バイアスを重畳
印加する方式のいずれでも良い。
【0054】現像剤担持体の大きさとしては直径が10
〜40mmφの内部に磁石を保持したものが好適であ
る。直径が小さすぎる場合には現像剤の混合が不足し、
トナーに対して充分な帯電付与を行うに充分な混合を確
保することが困難となり、直径が大きすぎる場合には現
像剤に対する遠心力が大きくなり、トナーの飛散の問題
を発生しやすい。
【0055】以下、非接触現像方式の一例を図1を用い
て説明する。
【0056】図1は、本発明の画像形成方法に好適に使
用できる非接触現像方式の現像部の概略図であり、1は
感光体、2は現像剤担持体、3は本発明のトナーを含有
する二成分現像剤、4は現像剤層規制部材、5は現像領
域、6は現像剤層、7は交番電界を形成するための電源
である。
【0057】本発明のトナーを含有する二成分現像剤は
その内部に磁石2Bを有する現像剤担持体2上に磁気力
により担持され、現像スリーブ2Aの移動により現像領
域5に搬送される。この搬送に際して、現像剤層6は現
像剤層規制部材4により、現像領域5に於いて、感光体
1と接触することがないようにその厚さの層に規制され
る。
【0058】現像領域5の最小間隙(Dsd)はその領
域に搬送される現像剤層6の厚さ(好ましくは20〜5
00μm)より大きく、例えば100〜1000μm程
度である。交番電界を形成するための電源7は、周波数
1〜10kHz、電圧1〜3kVp−pの交流が好まし
い。電源7には必要に応じて直流を交流に直列に加えた
構成であってもよい。直流電圧を付加する場合は300
〜800Vが好ましい。
【0059】本発明のトナーをカラー画像形成方式へ適
用する場合、感光体上へ単色の画像を形成しつつ逐次画
像支持体へ転写する方式(これを逐次転写方式とし、図
2に示す。)、あるいは感光体上に複数回単色画像を現
像しカラー画像を形成した後に一括して画像支持体へ転
写する方式(これを一括転写方式とし、図3に示す。)
等の方式が挙げられる。
【0060】図2、3における画像形成方式について以
下に詳述する。
【0061】本発明に於いて使用される現像剤担持体と
しては、図1、2、3に示す如く、担持体内部に磁石2
Bを内蔵した現像器が用いられ、現像剤担持体表面を構
成するスリーブ2Aとしてはアルミニウムや表面を酸化
処理したアルミニウムあるいはステンレス製のものが用
いられる。
【0062】以下、図2に示した逐次転写方式の一例に
ついて説明する。
【0063】11は帯電電極である帯電器、12はイエ
ロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーを各々に装填する
現像器からなる現像ユニットで、4色のトナーに対応す
る4つの器に分かれている。これら現像器の基本構成
は、図1に示した現像部の概略図と同じである。14は
感光体ドラム、13はクリーニングユニット、15は感
光体ドラム上に形成された単色カラートナー像を一時的
に保持し、更にその上に次の単色トナー像を保持し、最
終的に所望の多色カラー画像を形成する転写ドラム、1
6は転写ドラム上のトナー画像が転写される転写材を搬
送する搬送ユニット、17は転写ドラム15の内部に設
けられ、内部からコロナ放電し、転写材を該ドラムに静
電吸着する吸着電極、18は感光体ドラム14上に形成
されたトナー像を逐次転写ドラムに転写させる転写電
極、19は転写ドラム15上に静電吸着した転写材を剥
離するための剥離電極、20は転写材剥離後、転写ドラ
ムに残留する電荷を除去する除去電極である。
【0064】感光体ドラム14上に帯電電極11によ
り、一様に電荷を形成し、その後、像様露光(手段図示
せず)し、静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像
ユニット12の一色のトナー(例えば黒トナー)を保有
する現像器により現像され、一色のトナー画像が感光体
ドラム14上に形成される。一方搬送ユニット16によ
り転写ドラム15上に搬送された転写材料は吸着電極1
7により転写ドラム上に静電吸着され、転写部に搬送さ
れる。
【0065】この搬送された転写材へは、転写部におい
て、感光体ドラム14上に形成されている上記トナー像
を転写する。この転写像を転写後の感光体ドラム14上
にはトナーが残留しており、この残留トナーはクリーニ
ングユニット13によりクリーニングされ、次のプロセ
スに使用される。多色画像を形成する場合、同様なプロ
セスに従い他の色のトナー画像が現像により形成され、
逐一転写ドラム15に転写される。最終的には、所望の
トナー画像が転写ドラム15上に吸着されている転写材
上に形成される。所望のトナー画像を形成した転写材
は、剥離電極19により剥離され、定着部へ搬送され、
最終の固定された多色トナー画像が得られる。一方、転
写ドラム15は残留している電荷を除電極20により除
去され、次のプロセスに使用される。
【0066】次に図3を使用し、一括転写方式について
説明する。
【0067】装置の各部は図2の例と同じであるので省
略する。但し、10は搬送された転写材を搬送しなが
ら、トナー像を転写する搬送部である。感光体ドラム1
4上に帯電電極により一様に電荷を形成し、その後潜像
形成手段(手段図示せず)により静電潜像を形成する。
この静電潜像は、現像ユニット12の一色のトナー(例
えば黒トナー)を保有する現像器により現像され、一色
のトナー画像が感光体ドラム上に形成される。本図示例
においては、このトナー像は転写されることなく、その
ままトナー画像を有している感光体ドラム上に再度、帯
電電極11により一様に電荷を形成し、更に静電潜像を
形成し、上記とは異なる色のトナーを有する現像器によ
り現像され、他の色のトナー像が先のトナー像上に重ね
合わせて形成される。この間クリーニングユニット1
3、転写電極18、搬送部10は作動せず、かつ感光体
ドラム14上のトナー像を乱すことがない様に感光体ド
ラム14から退避させられている。
【0068】所望の画像形成が終了し、多色トナー画像
が形成された後、感光体ドラム上のトナー画像は、搬送
ユニット16により搬送された転写材に、搬送部10に
より搬送されながら、転写電極18によりトナー画像は
転写される。転写されたトナー画像を担持して転写材は
定着部へ搬送され、固定化され、転写材上に最終多色ト
ナー画像が形成される。トナー像を転写した後の感光体
ドラム14にはトナーが残留するのでクリーニングユニ
ット13によりクリーニングされ、次のプロセスに使用
される。
【0069】上述した各種方式で感光体上に形成された
トナー像は、転写工程により紙等の転写材に転写され
る。転写方式としては特に限定されず、いわゆるコロナ
転写方式やローラ転写方式等種々の方式を採用すること
ができる。
【0070】本発明に使用される定着工程については、
一例としてローラ定着方式を図4に基づいて説明する。
【0071】図4における定着器は、表面22に例えば
テトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体類等を
被覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダ
23内部に加熱源24(加熱部材)を有する上ローラ2
1(定着部材)と、シリコーンゴム等で形成された下ロ
ーラ25(加圧部材)とから形成されているものであ
る。詳しくは、加熱源24として線状のヒーターを有
し、上ローラ21の表面温度を約110〜220℃程度
に加熱させるものである。この圧接された上ローラ21
と下ローラ25との間を本発明のトナー画像27を担持
した記録材26を通過させ、トナー画像27を記録材上
に熱溶融固着させる。
【0072】熱ローラ定着方法では、溶融したトナーの
一部が上ローラ21に融着し、一回転後、この上ローラ
21に融着したトナーが記録材の別の部分に固着される
オフセット現象が発生し、甚だしき場合は、上ローラ2
1に融着したトナーは、記録材から離れず記録材と共に
上ローラ21に巻き付く、所謂巻き付き現象が発生する
と共に記録材表面が汚れるという問題を提起しがちであ
ったが、本発明のトナーを用いると、その欠点を著しく
改善できる。
【0073】定着部に於いては上ローラ21と下ローラ
25間に圧力を加え、下ローラ25を変形させ、いわゆ
るニップを形成する。ニップ幅としては1〜10mmが
好ましく、更に好ましくは1.5〜7mmである。定着
線速度は40〜400mm/secが好ましい。ニップ
幅が狭い場合には熱を均一にトナーに付与することがで
きなくなり、定着のムラを発生し易くなる。一方でニッ
プ幅が広い場合にはトナーの溶融が促進され、オフセッ
ト現象が発生しやすくなる。
【0074】本発明に用いられるローラ定着方法におい
ては、上ローラ21の表面22上にはシリコーン系オイ
ル塗膜を形成するとよい。一例としてシリコーン系オイ
ル塗膜の上ローラ21の表面22での形成法は、以下の
通りに行われる。
【0075】即ち、上ローラ21の表面22には、長手
方向に含浸ローラ28が圧接され、矢印方向に回転して
いる。この含浸ローラ28には、予めシリコーンオイル
を含浸させておき、定着に際して、上ローラ21の回転
に従って極少量ずつ含浸ローラ28から上ローラ21の
表面にシリコーン系オイルが供給される。結果として上
ローラ21の表面22上には、シリコーン系オイル塗膜
が形成されることになる。尚、定着方式については上記
ローラ定着の他に、定着部材としてウェブを用いるもの
等も本発明において好ましく用いられる。
【0076】以下に、実施例で直接用いる着色重合体粒
子の製造方法を具体的に説明する。
【0077】〔着色重合体粒子の製造方法〕本発明の着
色剤含有重合体粒子の製造方法は、表面改質剤で処理さ
れた着色剤を界面活性剤分散濃度をCMC以上にした水
溶液中で分散した分散液を界面活性剤濃度がCMC以下
になるまで希釈する。その分散液に水溶性ラジカル重合
開始剤を溶解し、エチレン性不飽和単量体及び連鎖移動
剤を添加し水系析出重合を行い着色剤含有重合体粒子を
得る方法であって、前記着色剤を重合粒子中に含有させ
る。
【0078】本発明の二山の分子量分布の重合トナーを
製造するためには、この段階で以下の2つ方法の内どち
らか1つを使うことができる。
【0079】(方法1:複数段階重合法)同一反応容器
内で、上記重合を2回以上繰り返す方法である。二山分
布の分子量は、水溶性ラジカル重合開始剤又は連鎖移動
剤の量によって調節することができる。
【0080】(方法2:混合法)水溶性ラジカル重合開
始剤又は連鎖移動剤の量を変えて、それぞれ別々に重合
した重量平均分子量(Mw)の異なる着色重合体粒子を
含有した複数種の重合液を任意の比率で混合する。
【0081】(方法3:複数段階重合法+混合法)複数
段階重合法で調製した複数山分布の重合液に、1種、又
はそれぞれ別々に重合した重量平均分子量(Mw)の異
なる着色重合体粒子を含有した2種以上の単分布の重合
液を任意の比率で混合する。
【0082】〔会合融着工程〕重合工程によって生成さ
れた着色重合体粒子を用いて会合、融着を行い非球形状
トナーを生成する。
【0083】会合融着方法としては、様々な方法、例え
ば特開昭60−220358号、特開平4−28446
1号等が挙げられる。しかし、これらの方法では、所望
の粒径、粒径分布を制御することがかなり困難である。
そこで本発明者等は、特開平5−115572号の方
法、即ち、重合体微粒子分散液の臨界凝集濃度以上の凝
集剤及び水に対して無限溶解する有機溶媒を添加する方
法で非球状粒子を生成した。
【0084】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0085】着色粒子製造例1(2段階重合法) 〔着色剤の表面処理方法〕内容積500mlの円筒型セ
パラブルステンレス容器にn−ヘキサン200mlと着
色剤(カーボンブラック)20gを添加し、表面処理剤
を着色剤に対して2wt%添加して、窒素気流下200
rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、フラスコ内を68℃ま
で昇温させた。この状態で2時間反応を継続し反応を終
了する。処理した着色剤は濾過し減圧下120℃で乾燥
させる。
【0086】〔着色剤分散液の調製〕着色剤26.67
gに対してドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.
63g、脱気イオン交換水250mlを混和した後、加
圧型分散器(RANNIE社製Model MINI−
LAB、type8.30H)を用い、着色剤の1次粒
子径の10倍以下の分散粒径に分散した着色剤分散液を
調製した。着色剤の分散粒径は、電気泳動光散乱光度計
ELS−800(大塚電子株式会社製)を用いて測定し
た結果を示す。
【0087】〔着色重合体粒子の合成:2段階重合法〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付け
た1000mlのセパラブルフラスコに、イオン交換純
水114mlに上記着色剤分散液21ml、WAXエマ
ルジョン(説明:数平均分子量3000の、ポリプロピ
レンを融点以上に加熱し、分散してエマルジョン化した
もの)4.56gを添加したものを注入し、更にスチレ
ン13.1g、アクリル酸ノルマルブチル2.48g、
メタクリル酸0.99g、t−ドデシルメルカプタン
0.24gを加え、窒素気流下250rpmの撹拌速度
で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温させた。内温が75
℃になった時点で、過硫酸カリウム0.55gをイオン
交換純粋水27mlに溶解した重合開始剤水溶液を添加
し、3時間重合させた後40℃まで冷却した。
【0088】重合液の液温が40℃になったら、更に、
この重合液の入ったままの1000mlセパラブルフラ
スコに、イオン交換蒸留水308mlに上記着色剤分散
液57ml、WAXエマルジョン(同上)12.33g
を添加し、更にスチレン35.4g、アクリル酸ノルマ
ルブチル6.72g、メタクリル酸2.69g、t−ド
デシルメルカプタン1.28gを加え、窒素気流下50
0rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温
させた。内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウム
1.49gをイオン交換純水73mlに溶解した重合開
始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後40℃まで冷
却し、撹拌を停止した。得られた着色重合体粒子分散液
を分散液1とする。
【0089】生成した粒子の一次粒子径を上記電気泳動
光散乱光度計を用いて測定した。
【0090】〔非球状粒子の生成〕撹拌装置、温度セン
サー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパ
ラブルフラスコに上記分散液1を270ml入れ、室温
下250rpmで撹拌する。これに5Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に添加し、分散液1のpHを9.20
とする。ここに塩化カリウム(関東化学社製)16.6
gを蒸留水72mlに溶解した塩化カリウム水溶液を添
加し、次いでイソプロパノール(関東化学社製)58m
lを添加し、更にポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル(和光純薬社製)18.0gを蒸留水
に溶解した液を添加した。この混合液を85℃まで昇温
し、6時間反応を行い室温まで冷却した。この反応液を
レーザー回折粒度分布測定装置SALD−1100(島
津製作所(株)製)を用い粒径を測定した結果、粒径
5.42μmの非球形粒子を得た。更に、非球形粒子を
濾過後、蒸留水に懸濁分散し、5Nの水酸化ナトリウム
水溶液を用いpH=13.00まで調整しカルボン酸を
完全解離状態にした後、洗浄を繰り返し電解質等の夾雑
物を除去した後、濾過、乾燥を行い非球形重合トナー得
た。このものを着色粒子1とする。
【0091】着色粒子製造例2(混合法) 着色粒子製造例1(2段階重合法)において、〔着色重
合体粒子の合成〕及び〔非球状粒子の生成〕を以下の様
に変えた他は同様にして着色粒子を得た。尚、ここで得
られた分散液を分散液2とし、又着色粒子を着色粒子2
とする。
【0092】〔着色重合体粒子の合成:混合法〕撹拌装
置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた10
00mlのセパラブルフラスコに、イオン交換純水11
4mlに上記着色剤分散液21ml、WAXエマルジョ
ン(説明:数平均分子量3000の、ポリプロピレンを
融点以上に加熱し、分散してエマルジョン化したもの)
4.56gを添加したものを注入し、更にスチレン1
3.1g、アクリル酸ノルマルブチル2.48g、メタ
クリル酸0.99g、t−ドデシルメルカプタン0.2
4gを加え、窒素気流下250rpmの撹拌速度で撹拌
しつつ、内温を75℃に昇温させた。内温が75℃にな
った時点で、過硫酸カリウム0.55gをイオン交換純
粋水27mlに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、3
時間重合させた後40℃まで冷却した。これを、着色重
合体液Aとする。
【0093】次に、撹拌装置、温度センサー、冷却管、
窒素導入装置を付けた、別の1000mlセパラブルフ
ラスコに、イオン交換蒸留水308mlに上記着色剤分
散液57ml、WAXエマルジョン(同上)12.33
gを添加し、更にスチレン35.4g、アクリル酸ノル
マルブチル6.72g、メタクリル酸2.69g、t−
ドデシルメルカプタン1.28gを加え、窒素気流下5
00rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇
温させた。内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウ
ム1.49gをイオン交換純水73mlに溶解した重合
開始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後40℃まで
冷却し、撹拌を停止した。これを、着色重合体液Bとす
る。
【0094】次に、着色重合体液Bの入ったままの10
00mlセパラブルフラスコに、着色重合体液A全量を
添加し、室温下、1時間撹拌した後、撹拌を停止した。
得られた着色重合体粒子分散液を分散液2とする。生成
した粒子の一次粒子径を上記電気泳動光散乱光度計を用
いて測定した。
【0095】〔非球状粒子の生成〕撹拌装置、温度セン
サー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパ
ラブルフラスコに上記分散液2を270ml入れ、室温
下250rpmで撹拌する。これに5Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に添加し、分散液2のpHを9.20
とする。ここに塩化カリウム(関東化学社製)16.6
gを蒸留水72mlに溶解した塩化カリウム水溶液を添
加し、次いでイソプロパノール(関東化学社製)58m
lを添加し、更にポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル(和光純薬社製)18.0gを蒸留水
に溶解した液を添加した。この混合液を85℃まで昇温
し、6時間反応を行い室温まで冷却した。この反応液を
レーザー回折粒度分布測定装置SALD−1100(島
津製作所(株)製)を用い粒径を測定した結果、粒径
5.42μmの非球形粒子を得た。更に、非球形粒子を
濾過後、蒸留水に懸濁分散し、5Nの水酸化ナトリウム
水溶液を用いpH=13.00まで調整しカルボン酸を
完全解離状態にした後、洗浄を繰り返し電解質等の夾雑
物を除去した後、濾過、乾燥を行い非球形重合トナー得
た。このものを着色粒子2とする。
【0096】着色粒子製造例3(3段階重合法) 着色粒子製造例1(2段階重合法)において、〔着色重
合体粒子の合成〕及び〔非球状粒子の生成〕を以下の様
に変えた他は同様にして本発明の着色粒子を得た。尚、
ここで得られた分散液を分散液3とし、又着色粒子を着
色粒子3とする。
【0097】〔着色重合体粒子の合成:3段階重合法〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付け
た1000mlのセパラブルフラスコに、イオン交換純
水84mlに上記着色剤分散液15.5ml、WAXエ
マルジョン(説明:数平均分子量3000の、ポリプロ
ピレンを融点以上に加熱し、分散してエマルジョン化し
たもの)3.38gを添加したものを注入し、更にスチ
レン9.70g、アクリル酸ノルマルブチル1.84
g、メタクリル酸0.74g、t−ドデシルメルカプタ
ン0.06gを加え、窒素気流下250rpmの撹拌速
度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温させた。内温が7
5℃になった時点で、過硫酸カリウム0.41gをイオ
ン交換純粋水20mlに溶解した重合開始剤水溶液を添
加し、3時間重合させた後40℃まで冷却した。
【0098】重合液の液温が40℃になったら、更に、
この重合液の入ったままの1000mlセパラブルフラ
スコに、イオン交換蒸留水42mlに上記着色剤分散液
7.78ml、WAXエマルジョン(同上)1.69g
を添加し、更にスチレン4.85g、アクリル酸ノルマ
ルブチル0.92g、メタクリル酸0.37g、t−ド
デシルメルカプタン0.18gを加え、窒素気流下50
0rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温
させた。内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウム
0.20gをイオン交換純水10mlに溶解した重合開
始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後40℃まで冷
却する。
【0099】重合液の液温が40℃になったら、更に、
この重合液の入ったままの1000mlセパラブルフラ
スコに、イオン交換蒸留水294mlに上記着色剤分散
液54.44ml、WAXエマルジョン(同上)11.
82gを添加し、更にスチレン33.95g、アクリル
酸ノルマルブチル6.44g、メタクリル酸2.58
g、t−ドデシルメルカプタン1.23gを加え、窒素
気流下500rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を7
5℃に昇温させた。内温が75℃になった時点で、過硫
酸カリウム1.40gをイオン交換純水70mlに溶解
した重合開始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後4
0℃まで冷却し、撹拌を停止した。得られた着色重合体
粒子分散液を分散液3とする。
【0100】生成した粒子の一次粒子径を上記電気泳動
光散乱光度計を用いて測定した。
【0101】〔非球状粒子の生成〕撹拌装置、温度セン
サー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパ
ラブルフラスコに上記分散液3を270ml入れ、室温
下250rpmで撹拌する。これに5Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に添加し、分散液3のpHを9.20
とする。ここに塩化カリウム(関東化学社製)13.8
gを蒸留水72mlに溶解した塩化カリウム水溶液を添
加し、次いでイソプロパノール(関東化学社製)64m
lを添加し、更にポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル(和光純薬社製)18.0gを蒸留水
に溶解した液を添加した。この混合液を85℃まで昇温
し、6時間反応を行い室温まで冷却した。この反応液を
レーザー回折粒度分布測定装置SALD−1100(島
津製作所(株)製)を用い粒径を測定した結果、粒径
5.21μmの非球形粒子を得た。更に、非球形粒子を
濾過後、蒸留水に懸濁分散し、5Nの水酸化ナトリウム
水溶液を用いpH=13.00まで調整しカルボン酸を
完全解離状態にした後、洗浄を繰り返し電解質等の夾雑
物を除去した後、濾過、乾燥を行い非球形重合トナー得
た。このものを着色粒子3とする。
【0102】着色粒子製造例4(3種混合法) 着色粒子製造例1(2段階重合法)において、〔着色重
合体粒子の合成〕及び〔非球状粒子の生成〕を以下の様
に変えた他は同様にして本発明の着色粒子を得た。尚、
ここで得られた分散液を分散液4とし、又着色粒子を着
色粒子4とする。
【0103】〔着色重合体粒子の合成:3種混合法〕撹
拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた
1000mlのセパラブルフラスコに、イオン交換純水
84mlに上記着色剤分散液15.5ml、WAXエマ
ルジョン(説明:数平均分子量3000の、ポリプロピ
レンを融点以上に加熱し、分散してエマルジョン化した
もの)3.38gを添加したものを注入し、更にスチレ
ン9.70g、アクリル酸ノルマルブチル1.84g、
メタクリル酸0.74g、t−ドデシルメルカプタン
0.06gを加え、窒素気流下250rpmの撹拌速度
で撹拌しつつ、内温を75℃に昇温させた。内温が75
℃になった時点で、過硫酸カリウム0.41gをイオン
交換純粋水20mlに溶解した重合開始剤水溶液を添加
し、3時間重合させた後40℃まで冷却した。これを、
着色重合体液Cとする。
【0104】次に、撹拌装置、温度センサー、冷却管、
窒素導入装置を付けた、別の1000mlセパラブルフ
ラスコに、イオン交換蒸留水42mlに上記着色剤分散
液7.78ml、WAXエマルジョン(同上)1.69
gを添加し、更にスチレン4.85g、アクリル酸ノル
マルブチル0.92g、メタクリル酸0.37g、t−
ドデシルメルカプタン0.18gを加え、窒素気流下5
00rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を75℃に昇
温させた。内温が75℃になった時点で、過硫酸カリウ
ム0.20gをイオン交換純水10mlに溶解した重合
開始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後40℃まで
冷却し、撹拌を停止した。これを、着色重合体液Dとす
る。
【0105】次に、撹拌装置、温度センサー、冷却管、
窒素導入装置を付けた、別の1000mlセパラブルフ
ラスコに、イオン交換蒸留水294mlに上記着色剤分
散液54.44ml、WAXエマルジョン(同上)1
1.82gを添加し、更にスチレン33.95g、アク
リル酸ノルマルブチル6.44g、メタクリル酸2.5
8g、t−ドデシルメルカプタン1.23gを加え、窒
素気流下500rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を
75℃に昇温させた。内温が75℃になった時点で、過
硫酸カリウム1.40gをイオン交換純水70mlに溶
解した重合開始剤水溶液を添加し、3時間重合させた後
40℃まで冷却し、撹拌を停止した。これを着色重合体
液Eとする。
【0106】最後に、着色重合体液Eの入ったままの1
000mlセパラブルフラスコに、着色重合体液C及び
着色重合体液D全量を添加し、室温下、1時間撹拌した
後、撹拌を停止した。得られた着色重合体粒子分散液を
分散液4とする。
【0107】生成した粒子の一次粒子径を上記電気泳動
光散乱光度計を用いて測定した。
【0108】〔非球状粒子の生成〕撹拌装置、温度セン
サー、冷却管、窒素導入装置を付けた500mlのセパ
ラブルフラスコに上記分散液4を280ml入れ、室温
下250rpmで撹拌する。これに5Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液を徐々に添加し、分散液4のpHを9.20
とする。ここに塩化カリウム(関東化学社製)19.9
gを蒸留水72mlに溶解した塩化カリウム水溶液を添
加し、次いでイソプロパノール(関東化学社製)50m
lを添加し、更にポリオキシエチレン(10)オクチル
フェニルエーテル(和光純薬社製)18.0gを蒸留水
に溶解した液を添加した。この混合液を85℃まで昇温
し、6時間反応を行い室温まで冷却した。この反応液を
レーザー回折粒度分布測定装置SALD−1100(島
津製作所(株)製)を用い粒径を測定した結果、粒径
5.35μmの非球形粒子を得た。更に、非球形粒子を
濾過後、蒸留水に懸濁分散し、5Nの水酸化ナトリウム
水溶液を用いpH=13まで調整しカルボン酸を完全解
離状態にした後、洗浄を繰り返し電解質等の夾雑物を除
去した後、濾過、乾燥を行い非球形重合トナー得た。こ
のものを着色粒子4とする。
【0109】着色粒子製造例5 着色粒子製造例1において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Blue
15:3を用いた他は同様にして着色粒子を得た。尚、
ここで得られた分散液を分散液5とし、又着色粒子を着
色粒子5とする。
【0110】着色粒子製造例6 着色粒子製造例1において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Red 1
22を用いた他は同様にして本発明の着色粒子を得た。
尚、ここで得られた分散液を分散液6とし、又着色粒子
を着色粒子6とする。
【0111】着色粒子製造例7 着色粒子製造例2において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Yello
w 17を用いた他は同様にして本発明の着色粒子を得
た。尚、ここで得られた分散液を分散液7とし、又着色
粒子を着色粒子7とする。
【0112】着色粒子製造例8 着色粒子製造例2において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Blue
15:3を用いた他は同様にして本発明の着色粒子を得
た。尚、ここで得られた分散液を分散液8とし、又着色
粒子を着色粒子8とする。
【0113】着色粒子製造例9 着色粒子製造例3において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Red 1
22を用いた他は同様にして本発明の着色粒子を得た。
尚、ここで得られた分散液を分散液9とし、又着色粒子
を着色粒子9とする。
【0114】着色粒子製造例10 着色粒子製造例4において、表面処理されたカーボンブ
ラックの代わりにC.I.Pigment Yello
w 17を用いた他は同様にして本発明の着色粒子を得
た。尚、ここで得られた分散液を分散液10とし、又着
色粒子を着色粒子10とする。
【0115】着色粒子製造例11 着色粒子製造例1において、〔着色重合体粒子の合成:
2段階重合法〕における、1段階目の重合のスチレンの
量を13.1gから13.4gに変え、メタクリル酸の
量を0.99gから0.66に変え、又2段階目の重合
のスチレンの量を35.4gから36.3gに変え、メ
タクリル酸の量を2.69gから1.79gに変えた他
は同様にして本発明の着色粒子を得た。尚、ここで得ら
れた分散液を分散液11とし、又着色粒子を着色粒子1
1とする。
【0116】着色粒子製造例12 着色粒子製造例2において、〔着色重合体粒子の合成:
混合法〕における、1段階目の重合のスチレンの量を1
3.1gから13.4gに変え、メタクリル酸の量を
0.99gから0.66に変え、又2段階目の重合のス
チレンの量を35.4gから36.3gに変え、メタク
リル酸の量を2.69gから1.79gに変えた他は同
様にして本発明の着色粒子を得た。尚、ここで得られた
分散液を分散液12とし、又着色粒子を着色粒子12と
する。
【0117】着色粒子製造例13 着色粒子製造例3において、〔着色重合体粒子の合成:
3段階重合法〕における、1段階目の重合のスチレンの
量を9.70gから9.95gに、メタクリル酸の量を
0.74gから0.49gに変えた。又2段階目の重合
のスチレンの量を4.85gから4.97gに、メタク
リル酸の量を0.37gから0.25gに変えた。又3
段階目の重合のスチレンの量を33.95gから34.
81gに、メタクリル酸の量を2.58gから1.72
gに変えた他は同様にして本発明の着色粒子を得た。
尚、ここで得られた分散液を分散液13とし、又着色粒
子を着色粒子13とする。
【0118】着色粒子製造例14 着色粒子製造例4において、〔着色重合体粒子の合成:
3種混合法〕における、る。1段階目の重合のスチレン
の量を9.70gから9.95gに、メタクリル酸の量
を0.74gから0.49gに変えた。又2段階目の重
合のスチレンの量を4.85gから4.97gに、メタ
クリル酸の量を0.37gから0.25gに変えた。又
3段階目の重合のスチレンの量を33.95gから3
4.81gに、メタクリル酸の量を2.58gから1.
72gに変えた他は同様にして本発明の着色粒子を得
た。尚、ここで得られた分散液を分散液14とし、又着
色粒子を着色粒子14とする。
【0119】着色粒子製造例15 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体(共重合体
比=85:15、重量平均分子量=52000、二山分
布)100部を用い、カーボンブラック10部、低分子
量ポリプロピレン(数平均分子量=3200)5部を加
えて混練、粉砕分級し、比較用着色粒子を得た。これを
着色粒子15とする。
【0120】着色粒子製造例16 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体(共重合体
比=85:15、重量平均分子量=82000、一山分
布)100部を用い、カーボンブラック10部、低分子
量ポリプロピレン(数平均分子量=3200)5部を加
えて混練、粉砕分級し、比較用着色粒子を得た。これを
着色粒子16とする。
【0121】着色粒子製造例17 着色粒子製造例1において、2段階目のアクリル酸ノル
マルブチルの代わりにブタジエンを3.6g使用した他
は同様にして比較用着色粒子を得た。これを着色粒子1
7とする。
【0122】着色粒子製造例18 着色粒子製造例1において、2段階目のアクリル酸ノル
マルブチルの量を1.0gとした他は同様にして比較用
着色粒子を得た。これを着色粒子18とする。
【0123】上記の様にして得られた着色粒子1〜18
に関して、測定した各種物性を以下に示す。
【0124】(GPC)島津製作所(株)製GPC:H
LC−8020を用いて、分子量分布を測定した。主な
測定条件は以下の通り。
【0125】 カラム :4連、東洋ソーダ社製 TSK guardcolum Hxl−H(1本) TSK gel CMHxl(2本) TSK gel G2000Hxl(1本) カラム温度:40℃ 流速 :1ml/min 移動層 :100%THF 検量線 :標準ポリスチレンで作成 検出器 :RI (BET値)BET値の測定は、島津製作所(株)製フ
ローソーブII 2300を用いて、窒素ガスを流して測
定した。結果を以下に示す。
【0126】
【表1】
【0127】Mz:z平均分子量トナー及び現像剤製造例 上記着色粒子1〜18に対して疎水性シリカ(一次数平
均粒子径=12nm)を1重量%添加し、トナー1〜1
8を得た。又、これらトナーに対してスチレンアクリル
樹脂を被覆した45μmのフェライトキャリアを混合
し、トナー濃度が6%の現像剤1〜18を調製して印字
評価に使用した。
【0128】(評価)定着性(耐オフセット性) 前述の図4に示した熱ローラ定着方式を採用して上記の
如く得られた現像剤1〜18を以下の条件のもと、耐巻
き付き、耐オフセット性の評価を行った。評価は、コピ
ー用紙の先端部に5mmの余白を設けて30mm幅のベ
タ黒画像を形成した未定着画像を、定着ローラ(上ロー
ラ)の表面温度を110〜230℃まで10℃刻みで可
変させた状態で定着させ、定着巻き付きの発生しない下
限温度と、定着オフセットの発生しない上限温度を調べ
た。尚、定着器にはクリーニング機構を付与していな
い。
【0129】 線圧 7N/cm ニップ幅 3.5mm 印字の線速 140mm/sec帯電性 上記現像剤を使用し、コニカ製カラー複写機9028を
改造してロングランを実施した。条件は下記に示す条件
である。感光体としては積層型有機感光体を使用した。
【0130】 感光体表面電位 =−550V DCバイアス =−250V ACバイアス =Vp−p:−50〜−450V 交番電界周波数 =1800Hz Dsd =300μm 押圧規制力 =10gf/mm 押圧規制棒 =SUS416(磁性ステンレス製)/直径3mm 現像剤層厚 =150μm 現像スリーブ =20mm 環境条件は常温低湿(25℃/30%RH)にて実施
し、連続10万枚の印字を画素率6%にて実施し、1枚
目と10万枚目でのカブリの発生状態を評価した。カブ
リはマクベス反射濃度計RD−918を使用し、紙の濃
度を0とした相対反射濃度で評価した。
【0131】以下に、定着性及び帯電性の結果を示す。
【0132】
【表2】
【0133】表2から明らかなように、着色粒子1〜1
4を用いた本発明のトナー1〜14は定着性に優れ、帯
電性能も良好であり、総合的に見て優れていることがわ
かる。しかし、着色粒子15及び16を用いたトナー1
5及び16は10万枚目のカブリ濃度が高く帯電性が劣
化していることがわかる。又、着色粒子17及び18を
用いたトナー17及び18は、分子量分布が一山となっ
ているので高温側でのオフセットが発生する温度領域が
狭くオフセットが発生しやすいことがわかる。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、均一に帯電でき、安定
した帯電性能を有し、又オフセットのない定着性に優れ
たトナー及び現像剤を提供することができる。従って、
フルカラーの様なトナー付着量の大きい画像を形成する
際にもオフセットの発生がなく、又定着装置の汚れの発
生も少ないという顕著に優れた効果を奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触現像方式の一例を示す現像部の概略図で
ある。
【図2】逐次転写方式の一例を示す感光体と現像器及び
転写ドラムの断面図である。
【図3】一括転写方式の一例を示す感光体と現像器の断
面図である。
【図4】ローラ定着方法の概略構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 現像剤担持体 12 現像ユニット 14 感光体ドラム 18 転写電極 21 定着器の上ローラ(定着部材) 25 定着器の下ローラ(加圧部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西森 芳樹 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 神山 幹夫 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を含有し、BET比表面積が5m2
    /g以上のトナーにおいて、前記樹脂が、重量平均分子
    量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
    n)が4〜70であり、GPCによる分子量分布測定で
    の分子量1000〜50000の間及び80000〜7
    00000の間にピークを有し、各ピークを構成する樹
    脂が同一組成であることを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナー。
  2. 【請求項2】 樹脂を含有し、BET比表面積が5m2
    /g以上のトナー及びキャリアを有する現像剤におい
    て、前記樹脂が、重量平均分子量(Mw)及び数平均分
    子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4〜70であり、G
    PCによる分子量分布測定での分子量1000〜500
    00の間及び80000〜700000の間にピークを
    有し、各ピークを構成する樹脂が同一組成であることを
    特徴とする現像剤。
  3. 【請求項3】 静電潜像担持体上に形成された潜像を少
    なくとも樹脂と着色剤を含有し、BET比表面積が5m
    2/g以上のトナーにより現像する画像形成方法に於い
    て、前記樹脂が、重量平均分子量(Mw)及び数平均分
    子量(Mn)の比(Mw/Mn)が4〜70であり、G
    PCによる分子量分布測定での分子量1000〜500
    00の間及び80000〜700000の間にピークを
    有し、各ピークを構成する樹脂が同一組成であることを
    特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 移動する定着部材と前記定着部材に圧接
    し移動する加圧部材との間に少なくとも樹脂と着色剤を
    含有し、BET比表面積が5m2/g以上のトナーの像
    を担持した記録材を通過させ、固定配置された加熱部材
    により前記定着部材を介してトナー像を記録材に定着さ
    せる画像形成方法に於いて、前記樹脂が、重量平均分子
    量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
    n)が4〜70であり、GPCによる分子量分布測定で
    の分子量1000〜50000の間及び80000〜7
    00000の間にピークを有し、各ピークを構成する樹
    脂が同一組成であることを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006330767A (ja) * 2001-03-21 2006-12-07 Konica Minolta Holdings Inc 静電荷像現像用トナー、製造方法および画像形成方法

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JP2002351123A (ja) * 2001-03-21 2002-12-04 Konica Corp 静電像現像用トナーおよび画像形成方法
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