JPH0921088A - 蒸解液の調製における酸工程濾液の使用 - Google Patents

蒸解液の調製における酸工程濾液の使用

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JPH0921088A
JPH0921088A JP8100722A JP10072296A JPH0921088A JP H0921088 A JPH0921088 A JP H0921088A JP 8100722 A JP8100722 A JP 8100722A JP 10072296 A JP10072296 A JP 10072296A JP H0921088 A JPH0921088 A JP H0921088A
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liquor
pulp
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alkaline
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Hans G Lindberg
ジー.リンドバーグ ハンス
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    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C11/00Regeneration of pulp liquors or effluent waste waters
    • D21C11/0021Introduction of various effluents, e.g. waste waters, into the pulping, recovery and regeneration cycle (closed-cycle)
    • D21C11/0028Effluents derived from the washing or bleaching plants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナトリウムを基礎とする蒸解方法を利用する
セルロースパルプ工場の漂白設備からの酸性の流出物
を、好ましくない金属イオンでパルプ工場のプロセスを
汚染することなく効率的に利用する。 【解決手段】 ▲ろ▼液の形の漂白設備流出物を、それ
からの金属を含有する固体を沈澱するようにアルカリ流
で処理して、金属含有率の低下した▲ろ▼液を得る。金
属の減耗した▲ろ▼液を石灰泥の洗浄または稀釈に用
い、石灰泥は緑液を苛性化して白液を生成するのに用い
る。金属を除去する処理がされていない酸性▲ろ▼液は
回收ボイラーからのスメルトを溶解して緑液を生成する
のに使用できる。緑液は清澄化され、金属を含有する残
滓が得られる。酸性▲ろ▼液から固体を沈澱させるのに
用いるアルカリ流は清澄化された緑液または白液である
が、アルカリ漂白または脱リグニン工程からのアルカリ
性▲ろ▼液も使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野および従来の技術】パルプ工場
および製紙工場の環境への打撃を制限しようとする試み
において、パルプ産業および製紙産業の最も重要な目的
は、工場から、特に漂白設備から排出される液体を最少
にすることである。「漂白設備のクローズド化」と一般
にいわれるこの目的は、周囲の環境への排出を最少にし
つつ、漂白設備からの液体流出物をすべて収集しかつ再
使用することを通常必要とする。これまでは、アルカリ
漂白設備からの流出物を褐色ストック(brownst
ock)の洗浄工程に、そして最終的にアルカリ回収系
統に循環することにより、この目的は実際的に一部達成
されている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】酸漂白設備の流出物の
循環はずっと一層困難である。例えば酸洗浄工程
(A)、酸性または中性のキレート化工程(Q)、酸性
オゾン工程(Z)または他の酸処理工程(acidic
treatment stage)からの酸性の流出
物は、従来的な回収系統に直接戻すことはできない。
〔本出願を通じて、「酸性処理」または「酸処理」とい
う表現は、簡単のために、大体中性であってよいキレー
ト化処理および酸性のpH(6以下)での処理を含むと
解されるべきである。〕これらの酸性流はアルカリ流と
混合されるならば過大な泡沫発生を惹起し得、液体の容
積が大きいので回収系統に過負荷を与える可能性があ
り、またこれらの流れは工程および装置に悪影響を及ぼ
し得る好ましくないイオンを含有する。
【0003】これらの酸性流にとって著るしく好ましい
行先は、蒸解液調製部、あるいは再苛性化設備として一
般に知られるところである。これはパルブ工場内にあっ
て、回収工程において回収される化学品から蒸解液が生
成される領域である。例えばクラフトパルプの製造にお
いては、回収ボイラースメルト中のナトリウム塩から白
液が再生される。金属を含有する酸性流を再苛性化設備
に導入するのが好ましいのは、この方法によってファイ
バーライン(fiberline)から金属が最も効率
的に除去されるからである。例えば、白液とともに再苛
性化設備を通過して蒸煮釜に到達する金属でさえ、黒液
中にあって最終的に回収系統に戻されそして緑液の清澄
化に際して緑液残滓中に除去される。従って漂白設備の
酸工程(acidic stage)において金属を除
去しそしてこれを液回収系統に送入することにより、フ
ァイバーラインの残りの部分、例えば、金属をそこで除
去するのが一層困難であり、また金属が蓄積しうる褐色
ストックの洗浄または酸素による脱リグニンの工程への
金属の導入が最少化される。
【0004】白液の製造には、酸性流出物を使用できる
様々な稀釈および洗浄工程が必要である。一般に、再苛
性化設備で稀釈および洗浄のために用いる水は、生成さ
れる白液中に最終的に入る。しかしながら、酸漂白設備
の流出物は上述したように溶解金属イオンを含有し、こ
れは液製造工程およびその関連装置の効率的にも影響し
うる。例えばクラフト白液の製造においては、金属イオ
ン例えばマンガン、鉄、マグネシウムなどが石灰循環路
内に蓄積しそして生成される石灰の品質に有害な影響を
与える。石灰の品質はその「活性」といわれるもの、つ
まり炭酸ナトリウムと効果的に反応して水酸化ナトリウ
ムを生成する能力によって典型的に示される。金属が存
在することの活性が低下する。従来は、石灰中の金属の
蓄積は、金属を含有する石灰の一部をパージしそして新
しい石灰でおきかえることにより対処されている。しか
し、これは新しい化学品のために追加的な費用がかかる
ので不利であり、また購入される石灰からの硅素および
アルミニウムのような好ましくない物質を系内にさらに
導入する可能性も生む。
【0005】石灰泥中に金属が存在すると、石灰の活性
に悪影響を与えるのに加えて、石灰泥の沈降特性および
脱水特性を著しく阻害しうる。特に、石灰中のマグネシ
ウムの存在はこの理由から避けるべきである。
【0006】従って何らかの形の処理または関係する化
学プロセスに対する金属イオンの存在の影響への配慮を
行うことなく、酸漂白設備の流出物を再苛性化設備で使
用することはできない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によると、金属を
含有する酸漂白設備の流出物流を再苛性化設備に導入す
ることによりもたらされる問題を克服するための方法お
よび装置が提供される。本発明に従うとき、回収系統に
悪い結果を与えることなく漂白設備のクローズド化を容
易にする仕方で、金属を含有する酸漂白設備の流出物が
有効に使用できるように、この流出物が適切に処理され
かつ(または)取扱われる。
【0008】本発明の一つの局面に従うとき、石灰泥
が、白液を生成するための苛性化された緑液から除去さ
れ、次いで緑液を苛性化するために再利用される再苛性
化設備を有する、ナトリウムを基礎とする(例えばクラ
フト、ナトリウムをベースとする亜硫酸塩、またはソー
ダ)セルロースパルプの工場の漂白設備からの酸性廃液
を取扱う方法が提供される。この方法には、(a)ナト
リウムを基礎とする蒸解方法によって生成されるセルロ
ースパルプを酸で処理し、(b)工程(a)からのパル
プを洗浄または濃厚化して、溶解した金属を含有する濾
液をつくり、(c)工程(b)の濾液からの金属を含有
する固体を沈澱させるために、この濾液の少くとも一部
分をアルカリ流により処理して、金属含有率の低下した
濾液をつくり、(d)工程(c)からの金属含有率が低
下した濾液を用いて石灰泥を洗浄または稀釈し、そして
(e)工程(d)からの洗浄または稀釈した石灰泥を用
いて、白液を生成するように緑液を苛性化するのに使用
する石灰を生成する工程が含有される。
【0009】
【発明の実施の形態】パルプ工場は緑液をつくるために
使用するスメルトを生成する回収ボイラーを一般に有す
る。この方法には、(f)緑液をつくるために回収ボイ
ラーからのスメルトを溶解するために、工程(b)から
の濾液の一部であって工程(c)で処理されていないも
のを使用し、次いで(g)清澄化された緑液と、金属を
含有する残滓とを得るように緑液を清澄化する工程がさ
らに包含される。工程(c)を実施するのに使用するア
ルカリ流の少くとも一部は、工程(g)からの清澄化さ
れたあるいは清澄化されていない緑液または工程(e)
からの清澄化されたあるいは清澄化されていない白液で
あるのが好ましいが、ただし漂白設備のアルカリ漂白ま
たは脱リグニン工程からのアルカリ性濾液もまた使用で
きる。慣例的なことであるが、工程(e)は洗浄または
稀釈された石灰泥を脱水し、脱水された石灰泥を石灰キ
ルン内で燃焼して石灰を生成し、そしてこの石灰を使用
して清澄化された緑液を苛性化し白液を生成することに
より一般に実施される。
【0010】パルプ工場にはアルカリ漂白工程も含まれ
てよい。上記の方法には、(a1)アルカリ工程におい
てパルプを処理し、(a2)工程(a1)からのパルプ
を洗浄または濃厚化してアルカリ性濾液をつくり、そし
て(a3)このアルカリ性濾液の少くとも一部分を、工
程(c)に先立って工程(b)からの濾液を一緒にする
追加的な工程がさらに包含される。
【0011】本発明は(a)ナトリウム基礎とする蒸解
方法によって生成されるセルロースパルプを酸で処理
し、(b)工程(a)からのパルプを洗浄または濃厚化
して、溶解した金属を含有する濾液をつくり、(c)工
程(b)の濾液からの金属を含有する固体を沈澱するた
めに、この濾液の少くとも一部分をアルカリ流により処
理して、金属含有率の低下した濾液をつくり、(d)工
程(c)で処理されない工程(b)からの濾液の一部分
を用いて回収ボイラーからのスメルトを溶解して緑液を
つくり、次いで(e)清澄化された緑液と、金属を含有
する残滓とを得るように緑液を清澄化する工程を包含す
る方法にも関する。
【0012】本発明に従うとき、ナトリウムを基礎とす
る蒸解方法により得られるセルロースパルプを製造する
ための装置もパルプ製造設備の形で提供される。このパ
ルプ製造設備には、少くとも一つの白液流入口、少くと
も一つの黒液流出口、およびパルプ流出口を有する蒸煮
釜、この蒸煮釜からの流出口の下流にあるパルプの酸処
理工程、この酸処理工程に後続し、濾液流出口を有する
洗浄または濃厚化工程、この洗浄工程の濾液流出口から
流出する濾液の少くともいくらかから金属を除去して、
金属含有率の低下した濾液を得るための手段、蒸煮釜の
黒液流出口に連結されており、またスメルト排出口を有
する回収ボイラー、スメルト排出口に連結されているス
メルト溶解器、スメルト溶解器に連結されている緑液清
澄器、この緑液清澄器に連結されている苛性化器、苛性
化器に連結されている石灰泥分離器、洗浄されまたは稀
釈された石灰泥をつくるための、石灰泥分離器に続く石
灰泥の洗浄または稀釈の工程、石灰泥の洗浄または稀釈
の工程に金属含有率の低下した濾液を導入する手段、お
よび洗浄または稀釈された石灰泥を使用して、緑液から
白液を生成するために苛性化器内で使用する石灰を生成
する手段という構成要素が含まれる。
【0013】この製造設備はスメルトを溶解して緑液を
生成するために、濾液流出口からのいくらかをスメルト
溶解器に導入するための導管をさらに包含するのが好ま
しい。洗浄工程の濾液流出口から流出する濾液の少くと
もいくらかから金属を除去するための手段は、パルプ製
造設備からのアルカリ性液体流を濾液に添加する手段を
含有するのが好ましい。アルカリ性液体流を添加する手
段は、白液と緑液との少くとも一つを濾液に添加する手
段を包含するのが好ましいが、ただし漂白設備のアルカ
リ工程のアルカリ性濾液も別法として用いられてよい。
【0014】製造設備には、パルプのアルカリ処理工
程、アルカリ処理工程に後続し、アルカリ性濾液の流出
口を有する洗浄または稀釈工程および酸性濾液を金属除
去手段に送入する以前にアルカリ性濾液の少くともいく
らかを酸性濾液と一緒にするための手段もまた包含され
てよい。
【0015】酸洗浄工程、酸性または中性のキレート化
工程あるいは酸性オゾン工程からのような酸漂白設備か
らの流出物を適切に処理しかつ取扱うことにより、ナト
リウムを基礎とする蒸解方法を利用するセルロースパル
プ工場の漂白設備のクローズド化を容易にするのが本発
明の第一の目的である。本発明のこの目的および他の目
的は本発明に関する詳細な記載および付属する特許請求
の範囲を査関すれば明らかとなろう。
【0016】
【実施例】図1において参照数字10により一般に例解
される製造設備には、ナトリウムを基礎とする蒸解方
法、例えばクラフト(硫酸塩)、ナトリウムをベースと
する亜硫酸塩またはソーダでの蒸解方法を利用してセル
ロースパルプを製造する蒸煮釜11(連続蒸煮釜が好ま
しいが、回分式蒸煮釜も利用できる)が含まれる。スラ
リー化された木材チップまたは他のセルロース材料が配
管12により示されるごとく蒸解釜に供給され、また白
液(ナトリウムを基礎とする蒸解液を含めるように本明
細書中ではほとんど包括的に用いられる)が配管13に
よって蒸解釜11に装入され、典型的には、白液また他
の個所から蒸解釜11に装入されもし、木材チップは配
管12から導入される。蒸解釜11中で製造されたパル
プは典型的には褐色ストック洗浄工程15へと配管14
で排出され、次いで参照数字16により一般に示される
漂白設備へと排出される。漂白設備には一つ以上のアル
カリ漂白または脱リグニン工程17(例えば酸素脱リグ
ニン工程および(または)アルカリ抽出工程、あるいは
慣用的な別なアルカリ工程)とこれに後続する洗浄工程
18、および一つ以上の酸漂白/処理工程19とこれに
後続する洗浄濃厚化工程20のような多くの異なる工程
が含まれる。工程19に対して利用される典型的なプロ
セスは、酸洗浄(A)、酸性または中性のキレート化
(Q)、酸性オゾン(Z)、酸性過酸化物(Pa)また
は過酢酸である。他の漂白工程は21により図式的に表
示される。漂白されたパルプは配管22により示され
る。
【0017】図1および図2において、酸洗浄または濃
厚化の工程20からの濾液は配管23により示される。
参考としての開示が本明細書に包含されている国際特許
出願PCT/US94/012373中で示されている
ごとく、金属除去工程24を利用して、配管23中の濾
液から金属が除去される。金属除去工程24には、上記
の国際特許出願中に例示されている、装置配置のいづれ
かまたはそれに類する配置が包含されてよく、このよう
な装置系の一つの例が図2に示されている。例えば、図
2に示されているように、配管23中の濾液は25で示
すように酸化され、そして反応器26に送入され、そこ
でアルカリ物質流(典型的には液体)が27で示すよう
に添加されてよい。アルカリ流は金属を含有する固体を
濾液から沈澱させ、次いで沈澱した固体を含む濾液は、
まず清澄化工程に送入され次いで工程28に送入される
か、直接に工程28に送入される。工程28において
は、沈澱している固体が、濾過、沈降、浮遊、または適
当な何らかの慣用的な技術によって除去される。金属を
含有する流れは、固体の形をとることがあり、管29で
示されるようにスラッジとして排出されてよく、あるい
は金属を含有する液体流、つまり濃縮水(retent
ate)29′は例えばスメルト溶解37のために使用
されあるいは回収ボイラー35内で燃焼されてよい。金
属の減少した流れは配管30で排出される。
【0018】蒸煮釜11はそれに連結する黒液(溶解し
たリグニンを含有する廃液)流出導管32を有する。黒
液は図1においてボックス33で示すように常法通りに
蒸発および(または)濃縮され、そして図1において3
4で示すように他の処理(粘度を低下しかつ有機硫黄を
含有するガスを生成するための加圧下での熱処理のよう
な)にかけられてよい。黒液は最終的に従来型の回収ボ
イラー35に送入され、そこで燃焼されてスメルトが生
成し、これは配管36で回収ボイラーから排出される。
配管36中のスメルトはスメルト溶解器37に送入さ
れ、そこにおいてスメルト中に液体が添加されて緑液が
生成され、配管38から排出される。緑液は固体つまり
残滓(金属を含有する)を分離するために清澄器または
フィルター39内で清澄化され、この残滓は環境に適合
する処置のために配管40で排出される一方、清澄化さ
れた緑液は配管41で苛性化器42に送入される。苛性
化器42においては、配管43で石灰が装入されるが、
この石灰は典型的には石灰キルン44から来る。苛性化
された緑液は苛性化器42から石灰泥分離工程45に送
入される。この工程は典型的には濾過または沈降手段か
らなる。配管46中にある最終的な生成物は白液(ある
いは蒸解液に類するもの)であり、これは勿論蒸煮釜1
1に連結する配管13中で最終的に使用される。工程4
5において分離された石灰泥は洗浄または稀釈工程48
に送入され、次いで一般には工程49で脱水された後、
炭酸カルシウム(炭酸カルシウムの懸濁液は「石灰泥」
として知られるものである)から石灰を再生するために
石灰キルン44で燃焼される。
【0019】本発明に従うとき、配管23中の酸性濾液
は、図1において全体的に構成が50で示される再苛性
化設備内で最適な仕方で使用される。配管30内の金属
の減耗した流れは図1に示すごとく工程48で石灰泥を
洗浄または稀釈するのに理想的である。配管30中の液
体は石灰循環路内に好ましくない金属を導入する可能性
が最小であり、従って石灰の活性への悪影響はない。沈
降および脱水は金属の存在で阻害され、しかも金属の減
耗した流れ30中には金属はほとんどないので、沈降お
よび脱水も最適となる。
【0020】流れ23は、金属を含有する流れをスメル
トを溶解するために使用することほどには好ましくない
ものの、48での石灰洗浄にも使用されてよい。しかし
ながら、もしこれを行う場合は、石灰循環路内に金属が
蓄積する可能性に対して何らかの配慮をなさねばならな
い。
【0021】国際特許出願PCT/US94/0123
73においては、金属の減耗した流れを配管38中の緑
液を生成するためにスメルト溶解器37中の液体として
利用することにより、この流れを緑液の生成のために利
用できることが示唆されていた。しかしながら本発明に
従うとき、この目的のために酸性流23から金属を除去
する必要のないことが認められている。どちらかといえ
ば、酸漂白設備の流出物の一部つまり配管52中の部分
は、緑液を生成するために、単独で(あるいは常用的な
源泉からの別な液体とともに)使用するようスメルト溶
解器に直接に供給されるのがよい。このように酸漂白設
備の流出物を使用することは、スメルトの溶解および配
管38中の緑液の生成の後、緑液は清澄器39内で清澄
化されるので、有害ではない。こうすると、金属を含有
する固体は清澄器39内で残滓40の形をとって除去さ
れ、この残滓は、それが有害となりうる液体製造循環路
内のプロセスに金属を導入することなく、環境に対して
優しい慣用的な方法で処分されうる。
【0022】
【発明の効果】以上から、本発明に従うとき、漂白設備
のクローズド化のための新規なそして好ましい方法およ
び装置が提供されることが知れよう。金属を含有する漂
白設備の流出物が、化学プロセスの効率または装置の運
転に悪影響を及ぼすことなく、蒸解液の調製に再使用さ
れる。さらに、これらの技術はクラフト、ナトリウムを
ベースとする亜硫酸塩、およびソーダでの蒸解方法を含
めて、ナトリウムを基礎とする任意の蒸解方法に適用で
きる。
【0023】本明細書においては、本発明が、その最も
実用的であり好ましい態様であると現在考えられるもの
について示されまた説述されているが、当技術において
通常程度に熟達する者にとっては、本発明の範囲内で多
くの改変がなされうることは明白であろう。本発明の範
囲にはすべての同等な設備およびプロセスを包攝するよ
うに添付の特許請求の範囲の最も広い解釈が与えられる
べきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は漂白設備からの酸性廃液を本発明に従っ
て取扱う例示的な方法を実施するための、本発明による
例示的なセルロースパルプ製造設備を図式的に示す。
【図2】図2は、図1の金属除去工程の一つの態様の詳
細を図式的に示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰泥が、白液を生成するための苛性化
    された緑液から除去され、次いで緑液を苛性化するため
    に再利用される再苛性化(recausticizat
    ion)設備を有する、ナトリウムを基礎とするセルロ
    ースパルプの工場の漂白設備からの酸性廃液を取扱う方
    法であって、この方法が、(a)ナトリウムを基礎とす
    る蒸解方法によって生成されるセルロースパルプを酸で
    処理し、(b)工程(a)からのパルプを洗浄または濃
    厚化して、溶解した金属を含有する濾液をつくり、
    (c)工程(b)の濾液からの金属を含有する固体を沈
    澱させるために、この濾液の少くとも一部分をアルカリ
    流により処理して、金属含有率の低下した濾液をつく
    り、(d)工程(c)からの金属含有率が低下した濾液
    を用いて石灰泥を洗浄または稀釈し、そして(e)工程
    (d)からの洗浄または稀釈した石灰泥を用いて、白液
    を生成するように緑液を苛性化するのに使用する石灰を
    生成する工程を包含することを特徴とする酸性廃液の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 パルプ工場が、緑液をつくるために使用
    するスメルト(Smelt)を生成する回収ボイラーを
    有すること、そして(f)緑液をつくるために回収ボイ
    ラーからのスメルトを溶解するために、工程(b)から
    の濾液の一部であって工程(c)で処理されていないも
    のを使用し、次いで(g)清澄化された緑液と、金属を
    含有する残滓とを得るように緑液を清澄化する工程をさ
    らに包含することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(c)を実施するために使用するア
    ルカリ流の少くとも一部が工程(g)からの清澄化され
    た緑液である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(c)を実施するために使用するア
    ルカリ流の少くとも一部が工程(f)からの白液である
    請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少くとも一つのアルカリ漂白または脱リ
    グニン工程と、これの下流にあり、アルカリ性濾液をつ
    くる洗浄または濃稠化工程とが漂白設備内にあること、
    そして工程(c)を実施するのに使用するアルカリ流の
    少くとも一部分が、アルカリ漂白または脱リグニン工程
    の下流にある洗浄または濃厚化工程からのアルカリ性濾
    液である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 洗浄または稀釈された石灰泥を脱水し、
    石灰をつくるために脱水された石灰泥を燃焼し、そして
    清澄化された緑液を苛性化して白液を生成するためにこ
    の石灰を使用することにより工程(e)を実施する請求
    項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 (a1)アルカリ段階においてパルプを
    処理し、(a2)工程(a1)からのパルプを洗浄また
    は濃厚化してアルカリ性濾液をつくり、そして(a3)
    このアルカリ性濾液の少くとも一部分を、工程(c)に
    先立って工程(b)からの濾液と一緒にする、追加的な
    工程を包含する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 酸洗浄、酸性または中性のキレート化、
    酸性オゾン、酸性過酸化物または過酢酸での漂白により
    工程(a)を実施する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(a)のナトリウムを基礎とする蒸
    解方法がクラフト蒸解である請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(a)のナトリウムを基礎とする
    蒸解方法がナトリウムを基礎とする亜硫酸塩蒸解または
    ソーダ蒸解である請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 ナトリウムを基礎とする蒸解方法によ
    り得られるセルロースパルプを製造するために、 少くとも一つの白液流入口、少くとも一つの黒液流出
    口、およびパルプ流出口を有する蒸煮釜、 この蒸煮釜からの上記流出口の下流に続くパルプの酸処
    理工程、 この酸処理工程に後続し、濾液流出口を有する洗浄また
    は濃厚化工程、 この洗浄工程の濾液流出口から流出する濾液の少くとも
    いくらかから金属を除去して、金属含有率の低下した濾
    液を得るための手段、 前記の蒸煮釜の黒液流出口に連結されており、またスメ
    ルト排出口を有する回収ボイラー、 このスメルト排出口に連結されているスメルト溶解器、 このスメルト溶解器に連結されている緑液清澄器、 この緑清澄器に連結されている苛性化器、 この苛性化器に連結されている石灰泥分離器、 洗浄されまたは稀釈された石灰泥をつくるための、上記
    石灰泥分離器に続く石灰泥の洗浄または稀釈工程、 この石灰洗浄または稀釈工程に、金属含有率の低下した
    濾液を導入する手段、および洗浄または稀釈された石灰
    泥を使用して、緑液から白液を生成するために苛性化器
    内で使用する石灰を生成する手段を包含することを特徴
    とするパルプ製造設備。
  12. 【請求項12】 スメルトを溶解して緑液を生成するた
    めに、濾液流出口からの濾液のいくらかをスメルト溶解
    器に導入するための導管をさらに包含する請求項11記
    載のパルプ製造設備。
  13. 【請求項13】 洗浄工程の濾液流出口から流出する濾
    液の少くともいくらかから金属を除去するための手段
    が、パルプ製造設備からのアルカリ性液体流を濾液に添
    加する手段を包含する請求項11記載のパルプ製造設備
  14. 【請求項14】 アルカリ性液体流を添加する手段が、
    白液と緑液との少くとも一つを濾液に添加する手段を包
    含する請求項13記載のパルプ製造設備。
JP8100722A 1995-03-17 1996-03-15 蒸解液の調製における酸工程濾液の使用 Pending JPH0921088A (ja)

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