JPH09210670A - 荷重下で変形する弾性座席クッションにおける表面輪郭を検出する方法とその装置 - Google Patents

荷重下で変形する弾性座席クッションにおける表面輪郭を検出する方法とその装置

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JPH09210670A
JPH09210670A JP9017628A JP1762897A JPH09210670A JP H09210670 A JPH09210670 A JP H09210670A JP 9017628 A JP9017628 A JP 9017628A JP 1762897 A JP1762897 A JP 1762897A JP H09210670 A JPH09210670 A JP H09210670A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば自動車の座席クッションの人が座った
際に変形した表面輪郭を再現可能に技術的に簡単に検出
する方法とこの方法を実施するための装置（測定マッ
ト）を提供する。 【解決手段】 座席クッションの上に測定マットが敷か
れ、試験員がその上に座り、それにより変形されたクッ
ション表面に相応した得られた形状状態が、測定マット
を真空引きすることによって固められる。三次元的な表
面輪郭を有する固まった測定マットにおいて、変形状態
が多座標・測定装置によって公知のようにして測定され
る。その測定マットは互いに真空密に接続された二枚の
シート材特に合成樹脂フィルムから形成され、これらの
シート材間に閉じ込められた中間室に平面的に覆って一
様な強さで粒状物が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特許請求の範囲請
求項１の上位概念部分に記載の任意の座席に座る人によ
る荷重のもとで変形される座席の弾性クッションの表面
輪郭を検出する方法およびこの方法を実施するための請
求項２の上位概念部分に記載の装置（測定マット）に関
する。
【０００２】
【従来の技術】自動車の座席を開発する際に座席クッシ
ョンに高い快適性が要求される場合、仕上がった座席に
おいてそこに座る人の荷重のもとで形成されるクッショ
ン形状を再現可能に検出できることが必要である。しか
しこれは従来において特別に作られた座席の場合には、
座席クッションに一体化された測定装置で煩雑な方式で
しか行えず、更に非常に少ない数の測定点でしかできな
い。任意の座席例えば自動車に組み込むべき座席の製造
を監督するための組立製造された座席、比較測定するた
めの異種製品の座席あるいは長い期間使用された座席に
おいて、荷重下で輪郭を検出することは公知の測定装置
では行えない。
【０００３】ドイツ特許第３７３４０２３Ｃ２号明細書
において、特に湾曲した表面を測定するために圧力分布
を検出するための測定マットが知られている。それは測
定マットに関する容量あるいはインダクタンスを測定す
ることによって力を測定している。そのような測定マッ
トでは荷重されている座席範囲における圧力分布しか検
出できず、表面輪郭は検出できない。
【０００４】ドイツ特許第４００１１００Ａ１号明細書
に、人が座っている場合の体形輪郭を検出するための検
査用座席が示されている。その検出対象は座席あるいは
そのクッションではなく、人あるいは座っている際に荷
重されている人体部分である。座っている場合における
臀部から脊柱部位を越えて項部位まで延びる人体輪郭を
検出しようとしている。座っている場合における人体側
面輪郭も検出しようとしている。その座席は測定手段で
ある。公知の検査用座席は形状安定のフレームで保持さ
れ人体に合わされた複数の個々のパッドから形成され、
これらのパッドは並べられて一つの複合体の形に結合さ
れている。個々の各パッドは気密に閉じられ、粒状物が
詰められ、給気あるいは排気するための空気接続口を備
えている。人の人体輪郭を検出するために人が検査用座
席に座る。人の荷重のもとで個々のクッションは人体の
輪郭形状となる。このパッド形状は人が検査用座席から
立ち上がる前にパッドの排気によって安定化され、輪郭
測定のために固められる。座っている人の臀部位および
背中部位におけるこの輪郭検出方式は、逆に実体の座席
の荷重されたクッションの輪郭検出を提起するものでは
ない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、そこ
に座る人によって荷重され変形された任意の実体の座席
の弾性クッションの表面輪郭を再現可能に技術的に簡単
に検出する方法を提供すること、およびこの方法を実施
するための装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの目的
は、特許請求の範囲請求項１に記載の方法および請求項
２に記載の装置（測定マット）によって達成される。
【０００７】本発明に基づく薄くて柔軟な測定マットは
あらゆる任意の座席の上に容易に敷かれる。その測定マ
ットは荷重のもとでクッションと共にあらゆる形状に無
抵抗で変形するが、その都度の形状において真空引きに
よって安定化され、測定目的で固められる。本発明の方
法を実施するための測定マットは、外縁において互いに
真空密に接続され例えば溶着され閉鎖可能な真空引き接
続口を備えた薄肉の二枚のシート材例えば合成樹脂フィ
ルムから形成され、これらのシート材間に閉じ込められ
た中間室に平面的に覆って一様な強さで粒状物が充填さ
れている。
【０００８】本発明の有利な実施態様は各従属請求項に
記載されている。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下図に示した実施例を参照して
本発明を詳細に説明する。
【００１０】図に示されている測定マット１は立体的に
非常に柔軟であり、小さな固有強度を有している。測定
マット１の外壁２、２′は厚さ（寸法ｓ）が０．１〜
１．００ｍｍの合成樹脂フィルム（シート材）例えばポ
リエチレン、ポリプロピレンあるいはポリ塩化ビニルか
ら成っている。二枚の合成樹脂フィルムはそれぞれ断面
Ｕ字形に曲げられ、ポケットを形成するように突き合わ
され、外縁が溶着接合部４によって真空密に接合されて
いる。二枚の合成樹脂フィルム間に閉じ込められた中間
室の中に、所定の粒状物５が一様な強さで小さな層厚さ
で詰められている。その粒状物５については後述する。
座席クッションの表面に測定マット１を位置を規定して
整列するために測定マット１の三つの側辺にそれぞれ三
角形の尖端８が設けられている。測定マット１の残りの
一つの側辺に真空引き接続口３が配置されている。この
真空引き接続口３は測定マット１の縁部で二枚の合成樹
脂フィルム間に溶着されている小さな真空引きホースに
よって形成されている。真空引き接続口３の中に、粒状
物５を捕捉するためのフィルタ６並びに測定マット１の
方向に自動的に遮断する真空密に閉じる逆止め弁７が一
体化されている。
【００１１】測定マット１の内部に充填されている粒状
物５は流動性の軟質発泡樹脂好適には軟質ポリスチロー
ルフォームから成っている。この粒状物粒子はポリスチ
ロールフォームブロックの粉砕によって得られる破片あ
るいは細片から構成される。流動性の粘土粒子や相応し
たアルミニウム粒子も測定マットの充填材料として実証
されている。粒状物５は０．５〜５．０ｍｍ特に０．１
〜１．５ｍｍの粒度（寸法ｋ）を有している。測定マッ
ト１自体は充填された未真空引き状態において２〜８ｍ
ｍ好適には５ｍｍ以下のマット厚さ（寸法ｍ）を有す
る。
【００１２】座席クッションの表面の輪郭測定を実施す
るために、まず座席クッションがまだ荷重されていない
状態においてその測定すべき表面の上に上述の測定マッ
ト１が敷かれ、続いてその座席を荷重する試験員によっ
て座席クッションおよび（それと同じ輪郭で）測定マッ
ト１も変形される。その後で、それによって得られた測
定マット１の座席クッションの変形された表面に相応し
た三次元的な変形状態が、測定マット１の内部を真空引
きすることによって固められ、その測定マット１はその
都度の変形状態に相応した高い固有強度となる。忠実な
形状に固められたお尻輪郭をした測定マット１はお尻シ
ェル（殻）のように座席から取り外される（図２参
照）。座席クッションの表面の変形状態に固められた測
定マット１はその場合十分な固有弾性を有しているの
で、試験員が立ち上がった際に一時的に変形するが、不
可避の望ましくない形に変形されたままとならず、その
固有弾性に基づいて測定状態に相応した元来の形状に自
動的に再び戻る。従って取り外され形状が固まった測定
マット１はその変形状態に関して多座標・測定装置によ
って公知のようにして測定できる。図２における測定マ
ット１の変形状態において二つの表面凹所９および臀部
中心１０の形状が理解できる。
【００１３】所定の実施例における測定マットを製造す
る際、０．１３ｍｍの厚さのポリエチレンフィルムが断
面Ｕ字状に折り曲げられ、これら二枚のポリエチレンフ
ィルムがポケットを形成するように互いに突き合わされ
て縁部を溶着される。この合成樹脂フィルムから成るポ
ケットの厚さは充填物なしで０．５２ｍｍであり、長さ
は５４ｃｍ、幅は４３ｃｍである。そのポケットは、ポ
リスチロールフォームブロックの破砕によって得られた
直径１〜３ｍｍの軟質ポリスチロールフォーム破片で充
填される。充填されたポケットの厚さは５ｍｍである。
ポケットへの充填個所にある真空引き接続口３の直径は
４ｍｍである。
【００１４】このように製造された測定マットは自動車
座席の座席クッションの上に輪郭を検出するために敷か
れ、体重７５ｋｇの試験員がその座席に座る。試験員が
その場所から再び離れる前に、１０〜２０秒間にわたり
水ジェットポンプ（真空ポンプ）によって測定マットが
真空引きされ、変形された測定マットがその状態に固ま
る。この状態における測定マットの厚さは約１〜２ｍｍ
であり、座席クッションの表面の輪郭は固まった測定マ
ットにおいて申し分なしに厳格に限定して複製される。
測定マットにおいて形成された輪郭を精確に検出するた
めに、試験員の側で座席クッションを抜重（荷重を掛け
ない）する前に、真空ポンプが遮断され、即ち真空はそ
れ以上高められない。つまり抜重後に真空がもっと高め
られると、自由になっている測定マットが形状を変化し
てしまう。測定マットの抜重後あるいは真空ポンプの停
止後の６０分以内に測定マットを測定することが最良で
あることが分かっている。真空引きされ抜重された測定
マットにおいて３５分間の間まで形状精度が非常に良好
に維持され、その時間内においてほんの僅かなフランジ
半径の増大しか認められない。６０分後には測定マット
内の真空が僅かに戻り、形状変化が生ずる。
【００１５】本発明によって得られる利点は、弾性座席
クッションにおける表面輪郭を検出する方法が特別な処
置なしにその都度の任意の自動車座席において任意の試
験員によって実施できることにある。この測定マットお
よびそれによって行える方法によって、自動車座席を開
発する際に大きな時間の節約が達成される。変形し安定
した測定マットを測定するために通常の一般的な多座標
・測定装置が採用され、これによって簡単に、座席クッ
ションの荷重によって引き起こされた変形状態について
の多くのデータが得られる。本発明に基づく座席クッシ
ョンの表面輪郭の検出方法は、あらゆる種類の自動車例
えば乗用車、トラックあるいはバスの座席、および鉄道
車両、飛行機あるいは住居のクッション付き家具に対す
る座席を開発する際にも勿論採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に基づく測定マットの測定を実施する前
の平らな状態における部分側面図（左側）および拡大部
分断面図（右側）。
【図２】荷重され変形され真空引きによって変形状態に
固められた図１における測定マットの斜視図。
【符号の説明】
１ 測定マット ２ 合成樹脂フィルム ３ 真空引き接続口 ５ 粒状物 ６ フィルタ ７ 逆止め弁 ８ 尖端
フロントページの続き (72)発明者 ヴオルフラム ユーデンハーン ドイツ連邦共和国 71397 ロイテンバツ ハ リリエンヴエーク ９ (72)発明者 ロタール カツシング ドイツ連邦共和国 71154 ヌフリンゲン コツヒヤーシユトラーセ ３ (72)発明者 カール プフアーラー ドイツ連邦共和国 70180 シユツツトガ ルト ミユールライン 22 (72)発明者 ライナー レンツ ドイツ連邦共和国 75395 オステルスハ イム ベルクシユトラーセ 28

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 任意の座席に座る人による荷重のもとで
    変形される座席の弾性クッションの表面輪郭を検出する
    方法において、 − 座席クッションの測定すべき表面の上にそれがまだ
    荷重されていない状態において測定マット（１）が位置
    を規定して敷かれ、 − 測定マット（１）が空気圧的に無荷重の状態におい
    て立体的に柔軟であり、この状態において小さな固有強
    度を有し、これがあらゆる任意の変形状態において真空
    引きによって固くされ、これによって測定マット（１）
    のその都度の変形状態が固められ、 − 測定すべきクッションの上に測定マット（１）を敷
    いた後、クッションがその上に座る試験員あるいはこの
    過程を模擬する座席ラムによって荷重され、その場合測
    定マット（１）が変形し、 − 続いて測定マット（１）が真空引きによって固くさ
    れ、クッションの変形された表面に相応した得られた測
    定マット（１）の変形状態が座席クッションの抜重の前
    に固められ、 − クッションから試験員が立ち上がった後あるいは座
    席ラムを除去した後、三次元的に変形し形状が固まった
    測定マット（１）がクッションから取り外され、その表
    面輪郭が多座標・測定装置によって公知のようにして測
    定される、ことを特徴とする荷重下で変形する弾性座席
    クッションにおける表面輪郭を検出する方法。
  2. 【請求項２】 任意の座席に座る人による荷重のもとで
    変形される座席の弾性クッションの表面輪郭を検出する
    請求項１に記載の方法を実施するための測定マットにお
    いて、 測定マット（１）が外縁において互いに真空密に接続さ
    れ特に溶着され（溶着接合部４）閉鎖可能な真空引き接
    続口（３）を備えた真空密の二枚のシート材（２、
    ２′）特に合成樹脂フィルムから形成され、これらのシ
    ート材（２、２′）間に閉じ込められた中間室に平面的
    に覆って一様な強さで粒状物（５）が充填されているこ
    とを特徴とする測定マット。
  3. 【請求項３】 測定マット（１）の内部における粒状物
    （５）が流動性の軟質発泡樹脂から成っていることを特
    徴とする請求項２記載の測定マット。
  4. 【請求項４】 測定マット（１）の内部における粒状物
    （５）が軟質ポリスチロールフォームから成っているこ
    とを特徴とする請求項２記載の測定マット。
  5. 【請求項５】 測定マット（１）の内部における粒状物
    （５）が粘土粒子あるいはアルミニウム粒子から成って
    いることを特徴とする請求項２記載の測定マット。
  6. 【請求項６】 測定マット（１）の内部における粒状物
    （５）が不規則に成形された粒子特に角のついた細片あ
    るいは破片から成っていることを特徴とする請求項２記
    載の測定マット。
  7. 【請求項７】 測定マット（１）の内部における粒状物
    （５）が０．５〜５．０ｍｍ特に１．０〜２．０ｍｍの
    粒度（ｋ）を有していることを特徴とする請求項２記載
    の測定マット。
  8. 【請求項８】 充填物が充填された測定マット（１）が
    未真空引き状態において３〜８ｍｍ特に５ｍｍのマット
    厚さ（ｍ）を有していることを特徴とする請求項２記載
    の測定マット。
  9. 【請求項９】 測定マット（１）を外に境界づけるシー
    ト材（２、２′）が０．１〜０．１５ｍｍの肉厚（ｓ）
    を有していることを特徴とする請求項２記載の測定マッ
    ト。
  10. 【請求項１０】 測定マット（１）を外に境界づけるシ
    ート材（２、２′）がポリエチレン、ポリプロピレンあ
    るいはポリ塩化ビニルから成っている合成樹脂フィルム
    であることを特徴とする請求項２記載の測定マット。
  11. 【請求項１１】 測定マット（１）の縁部に溶着された
    小さな真空引きホースによって形成されている測定マッ
    ト（１）の真空引き接続口（３）の中に、粒状物（５）
    を捕捉するためのフィルタ（６）並びに測定マット
    （１）の方向に自動的に遮断する真空密に閉鎖する逆止
    め弁（７）が一体化されていることを特徴とする請求項
    ２記載の測定マット。
  12. 【請求項１２】 測定マット（１）の少なくとも三つの
    側辺の中央に、測定マット（１）をクッション表面の上
    に位置を定めて整列するための規定して形成された特に
    三角形あるいは正方形の尖端（８）がそれぞれ少なくと
    も一つ成形されていることを特徴とする請求項２記載の
    測定マット。
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