JPH09210380A - 床暖房用ヘッダー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 床暖房システムの施工に当って、現場で各管
路に対する流量設定作業を不要にする。 【解決手段】 暖房用媒体の高温側と低温側に用いられ
る一対のヘッダー１，２を備え、両ヘッダー１，２には
それぞれ複数個の分岐口部１ａ，２ａが設けられてお
り、該両ヘッダー１，２のうちの一方のヘッダー１の各
分岐口部１ａには暖房用媒体の流通用パイプｐを接続で
きる開閉弁４が、他方のヘッダー２の各分岐口部２ａに
は流量が予め設定されている定流量弁５がそれぞれ接続
されていると共に、その定流量弁５の各各にも暖房用媒
体の流通用パイプｐを接続できる開閉弁６がそれぞれ接
続されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は施工現場における流
量設定作業の非能率性を全面的に解消すると同時に、ヘ
ッダー（分配金具）の組付け作業の簡易化を図った床暖
房用ヘッダー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】温水を用いた床暖房システムや融雪シス
テムにおいては、敷設されている複数本の流通用パイプ
に温水を供給するために、金属製であるヘッダーが用い
られており、ヘッダーに複数個設けられている分岐口部
の各々には開閉弁と流量計が組付けられている。開閉弁
は管路内の空気抜きや配管修理等のために温水を一時遮
断する場合に用いられ、また、流量計は各各の管路に対
する流量設定に用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】開閉弁と流量計は、施
工現場において一個づつヘッダーに組付けているのが現
状であって、数量が多く現場での組付け作業は非常に煩
雑であり、間違えて組付けてしまう心配もある。また、
各管路の流量は流量計を用いて一つ一つ設定しているの
で、作業に人手と時間が多くかかることは避けられず、
極めて非能率であって解決策が望まれていた。

【０００４】本発明はかかる問題を解決したものであっ
て、その目的は、従来の流量計に代えて各管路への流量
が予め設定されている定流量弁を用い、この定流量弁を
開閉弁とともにヘッダーに組付けてユニット化し、施工
現場での弁の組付け作業と流量の設定作業を省力化し
て、誰でも簡単に床暖房システムを施工できるように改
良した床暖房用ヘッダー装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とする床暖房用ヘッダー装置は暖房用
媒体の高温側と低温側に用いられる一対のヘッダーを備
え、両ヘッダーにはそれぞれ複数個の分岐口部が設けら
れており、該両ヘッダーのうちの一方のヘッダーの各分
岐口部には暖房用媒体の流通用パイプを接続できる開閉
弁が、他方のヘッダーの各分岐口部には流量が予め設定
されている定流量弁がそれぞれ接続されていると共に、
その定流量弁の各各にも暖房用媒体の流通用パイプを接
続できる開閉弁がそれぞれ接続されて成るものである。

【０００６】そして、暖房用媒体の流通時に発生する雑
音や騒音を低下させると共に、耐久性を向上させるため
に、定流量弁は暖房用媒体の低温側（戻し側）に用いら
れるヘッダーに設けられていることが好ましい。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。１，２はヘッダーであっ
て、これら一対のヘッダー１，２は壁間等に設置される
架台３上に段差をもってセットされ、下側のヘッダー１
は暖房用媒体の高温側（供給側）に、上側のヘッダー２
は暖房用媒体の低温側（戻し側）に用いられている。な
お、両ヘッダー１，２は鋼鉄、ステンレス、銅等の金属
製であって筒状に形成され、それぞれ複数個の分岐口部
１ａ，２ａが設けられている。

【０００８】下側のヘッダー１の各分岐口部１ａには開
閉弁４が、また上側のヘッダー２の各分岐口部２ａには
後述する管路への流量が予め設定されている定流量弁５
が螺合によりそれぞれ接続され、その定流量弁５の各々
にも開閉弁６が螺合により接続されている。開閉弁４，
６はヘッダー１，２間に管路を構成する流通用パイプｐ
の継ぎ手も兼用しており、該流通用パイプｐの接続によ
ってヘッダー１，２間には複数本の管路が構成される。

【０００９】定流量弁５は、流通孔５１ａが穿設されて
いるオリフィス板５１を備えていて、流通孔５１ａの径
によって予め流量が設定できる公知の構造のものであ
り、分岐口部１ａと螺合する雄ねじ部５２及び開閉弁６
の雄ねじ部６１と螺合する雌ねじ部５３が設けられてい
る。一方、開閉弁４，６は弁体の回動により流路を開閉
できる公知の構造のものであって、流通用パイプｐを接
続する継ぎ手部４２，６２がそれぞれ設けられており、
開閉弁４側には分岐口部１ａと螺合する雄ねじ部４１が
設けられている。

【００１０】継ぎ手部４２，６２は、通常のプラスチッ
クパイプ用継ぎ手と同様に雄ねじ部４２ａ，６２ａと、
この雄ねじ部４２ａ，６２ａから突出したインナーコア
部４２ｂ，６２ｂと、割りリング４２ｃ，６２ｃ及び締
め付け用の袋ナット４２ｄ，６２ｄからなり、流通用パ
イプｐをインナーコア部５２ｂ（６２ｂ）に嵌合して、
予め流通用パイプｐに嵌装されている割りリング５２ｃ
（６２ｃ）との間に挟着し、雄ねじ部４２ａ（６２ａ）
に螺合させた袋ナット４２ｄ（６２ｄ）による締め付け
操作で流通用パイプｐを接続できる。なお、流通用パイ
プｐには熱可塑性樹脂製（例えば低密度架橋ポリエチレ
ン）、鋼鉄製、銅製等のものが用いられる。

【００１１】以上の構成によれば、ヘッダー１には開閉
弁４が、ヘッダー２には定流量弁５と開閉弁６が予め組
付けられているので、施工現場では、複数本の管路を構
成している流通用パイプｐの各々を開閉弁４，６の継ぎ
手部４２，６２を利用してヘッダー１，２間に接続する
だけで、各管路に対する流量が設定されている床暖房を
簡単に施工できる。図中、７は暖房用媒体の低温側（戻
し側）に用いられているヘッダーに取付けた空気逃し弁
である。

【００１２】

【発明の効果】本発明は上記の如くであって、施工現場
で各管路に対する流量設定作業が不要となるため、人手
と時間の大幅な節減を達成できて、床暖房システムを能
率的に施工できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を一部切欠いて示す正面
図である。

【図２】図１における開閉弁の斜視図で、継ぎ手部側を
分解した図である。

【図３】図１における定流量弁の正断面図である。

【符号の説明】

１，２はヘッダー １ａ，２ａは分岐口部 ４，６は開閉弁 ５は定流量弁 ４２，６２は継ぎ手部 ５１はオリフィス板 ｐは流通用パイプ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 暖房用媒体の高温側と低温側に用いられ
   る一対のヘッダーを備え、両ヘッダーにはそれぞれ複数
   個の分岐口部が設けられており、該両ヘッダーのうちの
   一方のヘッダーの各分岐口部には暖房用媒体の流通用パ
   イプを接続できる開閉弁が、他方のヘッダーの各分岐口
   部には流量が予め設定されている定流量弁がそれぞれ接
   続されていると共に、その定流量弁の各各にも暖房用媒
   体の流通用パイプを接続できる開閉弁がそれぞれ接続さ
   れていることを特徴とする床暖房用ヘッダー装置。
2. 【請求項２】 他方のヘッダーは暖房用媒体の低温側に
   用いられるヘッダーであることを特徴とする請求項１記
   載の床暖房用ヘッダー装置。