JPH09208668A - エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置Info
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- JPH09208668A JPH09208668A JP4426396A JP4426396A JPH09208668A JP H09208668 A JPH09208668 A JP H09208668A JP 4426396 A JP4426396 A JP 4426396A JP 4426396 A JP4426396 A JP 4426396A JP H09208668 A JPH09208668 A JP H09208668A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐湿性、成形性、半田耐熱性、耐金型摩耗性
に優れ、特に薄肉部の充填性のよい、信頼性の高いエポ
キシ樹脂組成物および半導体封止装置を提供する。 【解決手段】 (A)四官能エポキシ樹脂、(B)ナフ
トール樹脂、(C)メチルメタクリレート・ブタジエン
・スチレン共重合樹脂および(D)最大粒径5〜100 μ
mの球状アルミナ粉末を必須成分とし、全体の樹脂組成
物に対して前記(D)の球状アルミナ粉末を25〜90重量
%の割合で含有してなるエポキシ樹脂組成物であり、ま
たこのエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チ
ップが封止されてなる半導体封止装置である。
に優れ、特に薄肉部の充填性のよい、信頼性の高いエポ
キシ樹脂組成物および半導体封止装置を提供する。 【解決手段】 (A)四官能エポキシ樹脂、(B)ナフ
トール樹脂、(C)メチルメタクリレート・ブタジエン
・スチレン共重合樹脂および(D)最大粒径5〜100 μ
mの球状アルミナ粉末を必須成分とし、全体の樹脂組成
物に対して前記(D)の球状アルミナ粉末を25〜90重量
%の割合で含有してなるエポキシ樹脂組成物であり、ま
たこのエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チ
ップが封止されてなる半導体封止装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、耐湿性、成形
性、半田耐熱性に優れ、特性バランスのよい、エポキシ
樹脂組成物および半導体封止装置に関する。
性、半田耐熱性に優れ、特性バランスのよい、エポキシ
樹脂組成物および半導体封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品を熱硬化性樹脂を用いて封止する方法
が行われてきた。この樹脂封止は、ガラス、金属、セラ
ミックを用いたハーメチックシール方式に比較して経済
的に有利なため、広く実用化されている。封止樹脂とし
ては、熱硬化性樹脂の中でも信頼性、および価格の点か
らエポキシ樹脂が最も一般的に用いられている。エポキ
シ樹脂には、酸無水物、芳香族アミン、ノボラック型フ
ェノール樹脂等の硬化剤が用いられるが、これらのなか
でもノボラック型フェノール樹脂を硬化剤としたエポキ
シ樹脂は、他の硬化剤を利用したものに比べて、成形
性、信頼性に優れ、毒性がなく、かつ安価であるため、
半導体封止用樹脂として広く使用されている。また、充
填剤としては、一般的に溶融シリカ粉末や結晶性シリカ
粉末が前述の硬化剤とともに使用されている。近年、半
導体部品の表面実装化とさらなる大電力化に伴い、熱放
散性がよく、半田耐熱性、低応力の半導体封止樹脂の開
発が要望されてきた。
回路等の電子部品を熱硬化性樹脂を用いて封止する方法
が行われてきた。この樹脂封止は、ガラス、金属、セラ
ミックを用いたハーメチックシール方式に比較して経済
的に有利なため、広く実用化されている。封止樹脂とし
ては、熱硬化性樹脂の中でも信頼性、および価格の点か
らエポキシ樹脂が最も一般的に用いられている。エポキ
シ樹脂には、酸無水物、芳香族アミン、ノボラック型フ
ェノール樹脂等の硬化剤が用いられるが、これらのなか
でもノボラック型フェノール樹脂を硬化剤としたエポキ
シ樹脂は、他の硬化剤を利用したものに比べて、成形
性、信頼性に優れ、毒性がなく、かつ安価であるため、
半導体封止用樹脂として広く使用されている。また、充
填剤としては、一般的に溶融シリカ粉末や結晶性シリカ
粉末が前述の硬化剤とともに使用されている。近年、半
導体部品の表面実装化とさらなる大電力化に伴い、熱放
散性がよく、半田耐熱性、低応力の半導体封止樹脂の開
発が要望されてきた。
【0003】しかしながら、ノボラック型フェノール樹
脂を硬化剤としたエポキシ樹脂と溶融シリカ粉末とから
なる樹脂組成物は、熱膨張係数が小さく、耐湿性がよ
く、また温寒サイクル試験によるボンディングワイヤの
オープン、樹脂クラック、ペレットクラック等に優れて
いるという特徴を有するものの、熱伝導率が小さいため
に熱放散性が悪く、消費電力の大きいパワー半導体で
は、その機能が果たせなくなるという欠点がある。一
方、ノボラック型フェノール樹脂を硬化剤としたエポキ
シ樹脂と結晶性シリカ粉末とからなる樹脂組成物は、結
晶性シリカ粉末の配合割合を上げると熱伝導率が大きく
なって、熱放散も良好となるが、熱膨張係数が大きく、
耐湿性に対する信頼性も悪くなるという欠点がある。さ
らにこの樹脂組成物から得られる封止品は、機械的特性
が低下し、また成形時に金型の摩耗が大きいという欠点
があった。従ってシリカ粉末を用いる封止用樹脂組成物
の高熱伝導化にはおのずから限界があった。
脂を硬化剤としたエポキシ樹脂と溶融シリカ粉末とから
なる樹脂組成物は、熱膨張係数が小さく、耐湿性がよ
く、また温寒サイクル試験によるボンディングワイヤの
オープン、樹脂クラック、ペレットクラック等に優れて
いるという特徴を有するものの、熱伝導率が小さいため
に熱放散性が悪く、消費電力の大きいパワー半導体で
は、その機能が果たせなくなるという欠点がある。一
方、ノボラック型フェノール樹脂を硬化剤としたエポキ
シ樹脂と結晶性シリカ粉末とからなる樹脂組成物は、結
晶性シリカ粉末の配合割合を上げると熱伝導率が大きく
なって、熱放散も良好となるが、熱膨張係数が大きく、
耐湿性に対する信頼性も悪くなるという欠点がある。さ
らにこの樹脂組成物から得られる封止品は、機械的特性
が低下し、また成形時に金型の摩耗が大きいという欠点
があった。従ってシリカ粉末を用いる封止用樹脂組成物
の高熱伝導化にはおのずから限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、耐湿性、成形性、半
田耐熱性、特に薄肉部の充填性、耐金型摩耗性に優れ、
熱膨張係数が小さく、熱伝導率、熱放散性がよく、それ
らの特性バランスのとれた信頼性の高いエポキシ樹脂お
よび半導体封止装置を提供しようとするものである。
を解消するためになされたもので、耐湿性、成形性、半
田耐熱性、特に薄肉部の充填性、耐金型摩耗性に優れ、
熱膨張係数が小さく、熱伝導率、熱放散性がよく、それ
らの特性バランスのとれた信頼性の高いエポキシ樹脂お
よび半導体封止装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、特定のエポキシ
樹脂、特定のフェノール性樹脂、特定の球状アルミナ粉
末を用いることによって、上記目的が達成できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、特定のエポキシ
樹脂、特定のフェノール性樹脂、特定の球状アルミナ粉
末を用いることによって、上記目的が達成できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明は、 (A)次の一般式で示されるエポキシ樹脂、
【0007】
【化5】 (但し、式中R1 は(Cm H2m+1 )を、m は 0又は 1
以上の整数を、n は 1以上の整数を、それぞれ表す) (B)次の一般式で示されるナフトール樹脂
以上の整数を、n は 1以上の整数を、それぞれ表す) (B)次の一般式で示されるナフトール樹脂
【0008】
【化6】 (但し、式中Rn は 0又は 1以上の整数を表す) (C)メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共
重合樹脂および (D)最大粒径 5〜100 μmの球状アルミナ粉末 を必須成分とし、全体の樹脂組成物に対して前記(D)
の球状アルミナ粉末を25〜90重量%の割合で含有してな
ることを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。また、
このエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チッ
プが封止されてなることを特徴とする半導体封止装置で
ある。
重合樹脂および (D)最大粒径 5〜100 μmの球状アルミナ粉末 を必須成分とし、全体の樹脂組成物に対して前記(D)
の球状アルミナ粉末を25〜90重量%の割合で含有してな
ることを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。また、
このエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チッ
プが封止されてなることを特徴とする半導体封止装置で
ある。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いる(A)エポキシ樹脂は、前
記の一般式化5で示されるものが使用されるが、その分
子量等に特に制限されるものではない。具体的なものと
して例えば、
記の一般式化5で示されるものが使用されるが、その分
子量等に特に制限されるものではない。具体的なものと
して例えば、
【0011】
【化7】 が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂には、ノボ
ラック系エポキシ樹脂やエピビス系エポキシ樹脂を併用
することができる。
ラック系エポキシ樹脂やエピビス系エポキシ樹脂を併用
することができる。
【0012】本発明に用いる(B)ナフトール樹脂とし
ては、前記の一般式化6で示される骨格構造を有し、分
子構造、分子量等に特に制限されることなく広く包含さ
れる。また、フェノール、アルキルフェノール等のフェ
ノール類とホルムアルデヒドあるいはパラホルムアルデ
ヒドとを反応させて得られるノボラック型フェノール樹
脂およびこれらの変性樹脂を併用することができる。具
体的なナフトール樹脂として例えば、
ては、前記の一般式化6で示される骨格構造を有し、分
子構造、分子量等に特に制限されることなく広く包含さ
れる。また、フェノール、アルキルフェノール等のフェ
ノール類とホルムアルデヒドあるいはパラホルムアルデ
ヒドとを反応させて得られるノボラック型フェノール樹
脂およびこれらの変性樹脂を併用することができる。具
体的なナフトール樹脂として例えば、
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】 等が挙げられる。
【0015】本発明に用いる(C)メチルメタクリレー
ト・ブタジエン・スチレン共重合樹脂は、メチルメタク
リレートとブタジエンとスチレンとの共重合体であっ
て、各々のモノマーの組成比率に限定されるものではな
い。このメチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン
共重合樹脂の配合割合は、全体の樹脂組成物に対して0.
1 〜10重量%含有するように配合することが好ましい。
より好ましくは1.0 〜5.0 重量%の範囲内である。その
割合が0.1 重量%未満では弾性率に効果なく、また10重
量%を超えると成形性が悪く実用に適さない。
ト・ブタジエン・スチレン共重合樹脂は、メチルメタク
リレートとブタジエンとスチレンとの共重合体であっ
て、各々のモノマーの組成比率に限定されるものではな
い。このメチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン
共重合樹脂の配合割合は、全体の樹脂組成物に対して0.
1 〜10重量%含有するように配合することが好ましい。
より好ましくは1.0 〜5.0 重量%の範囲内である。その
割合が0.1 重量%未満では弾性率に効果なく、また10重
量%を超えると成形性が悪く実用に適さない。
【0016】本発明に用いる(D)球状アルミナ粉末と
しては、不純物濃度が低く、最大粒径が 5〜100 μmで
あるもので、特に平均粒径 5〜30μmのものが使用され
る。平均粒径が30μmを超えると耐湿性、成形性に劣り
好ましくない。球状アルミナ粉末の配合割合は、全体の
樹脂組成物に対して25〜90重量%の割合で含有すること
が望ましい。その割合が25重量%未満では熱膨張係数が
大きくなるとともに、熱伝導率が小さくなり好ましくな
い。また90重量%を超えるとカサバリが大きくなるとと
もに、成形性が悪く実用に適さない。
しては、不純物濃度が低く、最大粒径が 5〜100 μmで
あるもので、特に平均粒径 5〜30μmのものが使用され
る。平均粒径が30μmを超えると耐湿性、成形性に劣り
好ましくない。球状アルミナ粉末の配合割合は、全体の
樹脂組成物に対して25〜90重量%の割合で含有すること
が望ましい。その割合が25重量%未満では熱膨張係数が
大きくなるとともに、熱伝導率が小さくなり好ましくな
い。また90重量%を超えるとカサバリが大きくなるとと
もに、成形性が悪く実用に適さない。
【0017】本発明のエポキシ樹脂組成物は、特定のエ
ポキシ樹脂、特定のフェノール性樹脂、メチルメタクリ
レート・ブタジエン・スチレン共重合樹脂および特定の
球状アルミナ粉末を必須成分とするが、本発明の目的に
反しない限度において、また必要に応じて、例えば天然
ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸
アミド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、塩素
化パラフィン、ブロムトルエン、ヘキサブロムベンゼ
ン、三酸化アンチモン等の難燃剤、カーボンブラック、
ベンガラ等の着色剤、種々の硬化剤等を適宜添加配合す
ることができる。
ポキシ樹脂、特定のフェノール性樹脂、メチルメタクリ
レート・ブタジエン・スチレン共重合樹脂および特定の
球状アルミナ粉末を必須成分とするが、本発明の目的に
反しない限度において、また必要に応じて、例えば天然
ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸
アミド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、塩素
化パラフィン、ブロムトルエン、ヘキサブロムベンゼ
ン、三酸化アンチモン等の難燃剤、カーボンブラック、
ベンガラ等の着色剤、種々の硬化剤等を適宜添加配合す
ることができる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物を成形材料と
して調製する場合の一般的方法は、前述した特定のエポ
キシ樹脂、特定のフェノール性樹脂、メチルメタクリレ
ート・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、特定の球状ア
ルミナ粉末およびその他を所定の組成比に選択した原料
成分をミキサー等によって十分均一に混合した後、さら
に熱ロールによる溶融混合処理を行い、次いで冷却固化
させ適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができ
る。こうして得られた成形材料は、半導体装置をはじめ
とする電子部品或いは電気部品の封止・被覆・絶縁等に
適用すれば優れた特性と信頼性を付与させることができ
る。
して調製する場合の一般的方法は、前述した特定のエポ
キシ樹脂、特定のフェノール性樹脂、メチルメタクリレ
ート・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、特定の球状ア
ルミナ粉末およびその他を所定の組成比に選択した原料
成分をミキサー等によって十分均一に混合した後、さら
に熱ロールによる溶融混合処理を行い、次いで冷却固化
させ適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができ
る。こうして得られた成形材料は、半導体装置をはじめ
とする電子部品或いは電気部品の封止・被覆・絶縁等に
適用すれば優れた特性と信頼性を付与させることができ
る。
【0019】本発明の半導体封止装置は、上述の成形材
料を用いて半導体チップを封止することにより容易に製
造することができる。封止を行う半導体チップとして
は、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、
サイリスタ、ダイオード等で特に限定されるものではな
い。封止の最も一般的な方法としては、低圧トランスフ
ァー成形法があるが、射出成形、圧縮成形、注形等によ
る封止も可能である。エポキシ樹脂組成物は封止の際に
加熱して硬化させ、最終的にはこの組成物の硬化物によ
って封止された半導体封止装置が得られる。加熱による
硬化は、150 ℃以上に加熱して硬化させることが望まし
い。
料を用いて半導体チップを封止することにより容易に製
造することができる。封止を行う半導体チップとして
は、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、
サイリスタ、ダイオード等で特に限定されるものではな
い。封止の最も一般的な方法としては、低圧トランスフ
ァー成形法があるが、射出成形、圧縮成形、注形等によ
る封止も可能である。エポキシ樹脂組成物は封止の際に
加熱して硬化させ、最終的にはこの組成物の硬化物によ
って封止された半導体封止装置が得られる。加熱による
硬化は、150 ℃以上に加熱して硬化させることが望まし
い。
【0020】本発明は、フェノール樹脂を硬化剤とする
エポキシ樹脂組成物において、特定のエポキシ樹脂、特
定のフェノール性樹脂、メチルメタクリレート・ブタジ
エン・スチレン共重合樹脂および特定の球状アルミナ粉
末を用いたことによって、耐湿性、半田耐熱性、成形
性、耐金型摩耗性に優れ、熱膨張係数が小さく、熱伝導
率、熱放散性がよく、それらの特性バランスのとれた信
頼性の高い樹脂組成物とすることができ、この樹脂組成
物を用いることによって信頼性の高い半導体装置を製造
することができる。
エポキシ樹脂組成物において、特定のエポキシ樹脂、特
定のフェノール性樹脂、メチルメタクリレート・ブタジ
エン・スチレン共重合樹脂および特定の球状アルミナ粉
末を用いたことによって、耐湿性、半田耐熱性、成形
性、耐金型摩耗性に優れ、熱膨張係数が小さく、熱伝導
率、熱放散性がよく、それらの特性バランスのとれた信
頼性の高い樹脂組成物とすることができ、この樹脂組成
物を用いることによって信頼性の高い半導体装置を製造
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例によって説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。以下の実施例および比較例において「%」
とは「重量%」を意味する。
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。以下の実施例および比較例において「%」
とは「重量%」を意味する。
【0022】実施例1 前記の化7に示したエポキシ樹脂11%、化8に示したナ
フトール樹脂13%、球状アルミナ粉末(平均粒径20μ
m、最大粒径100 μm以下)71%、メチルメタクリレー
ト・ブタジエン・スチレン共重合樹脂2 %および離型剤
等3 %を常温で混合し、さらに90〜95℃で混練冷却した
後、粉砕して成形材料を製造した。
フトール樹脂13%、球状アルミナ粉末(平均粒径20μ
m、最大粒径100 μm以下)71%、メチルメタクリレー
ト・ブタジエン・スチレン共重合樹脂2 %および離型剤
等3 %を常温で混合し、さらに90〜95℃で混練冷却した
後、粉砕して成形材料を製造した。
【0023】実施例2 実施例1で用いた球状アルミナ粉末71%の代わりに球状
アルミナ粉末31%と結晶性シリカ粉末(平均粒径38μm
)40%との混合粉末を用いた以外は、全て実施例1と
同一にして成形材料を製造した。
アルミナ粉末31%と結晶性シリカ粉末(平均粒径38μm
)40%との混合粉末を用いた以外は、全て実施例1と
同一にして成形材料を製造した。
【0024】比較例1 クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量215
)18%、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当
量107 )8 %、球状アルミナ粉末(平均粒径20μm、最
大粒径100 μm以下)71%および離型剤等3 %を常温で
混合し、実施例1と同様にして成形材料を製造した。
)18%、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当
量107 )8 %、球状アルミナ粉末(平均粒径20μm、最
大粒径100 μm以下)71%および離型剤等3 %を常温で
混合し、実施例1と同様にして成形材料を製造した。
【0025】比較例2 比較例1において球状アルミナ粉末の代わりに、球状ア
ルミナ粉末(平均粒径50μm、最大粒径150 μm)を用
いた以外は、全べて比較例1と同一にして成形材料を製
造した。
ルミナ粉末(平均粒径50μm、最大粒径150 μm)を用
いた以外は、全べて比較例1と同一にして成形材料を製
造した。
【0026】実施例1〜2及び比較例1〜2で製造した
成形材料を用いて半導体チップを封止し、 170℃に加熱
硬化させて半導体封止装置を製造した。成形材料及び半
導体封止装置について、諸試験を行ったのでその結果を
表1に示したが、本発明のエポキシ樹脂組成物および半
導体封止装置は、熱的特性がよく、耐湿性、半田耐熱
性、成形性に優れており、本発明の顕著な効果を確認す
ることができた。
成形材料を用いて半導体チップを封止し、 170℃に加熱
硬化させて半導体封止装置を製造した。成形材料及び半
導体封止装置について、諸試験を行ったのでその結果を
表1に示したが、本発明のエポキシ樹脂組成物および半
導体封止装置は、熱的特性がよく、耐湿性、半田耐熱
性、成形性に優れており、本発明の顕著な効果を確認す
ることができた。
【0027】
【表1】 *1 :トランスファー成形によって直径50mm、厚さ3mm の成形品を作り、これを 127 ℃, 2.5気圧の飽和水蒸気中に24時間放置し、増加した重量によって測定し た。 *2 :吸水率の場合と同様な成形品を作り、175 ℃,8 時間の後硬化を行い、適 当な大きさの試験片とし、熱機械分析装置を用いて測定した。 *3 :JIS−K−6911に準じて試験した。 *4 :半導体封止装置を、迅速熱伝導計(昭和電工社製、商品名QTM−MD) を用いて室温で測定した。 *5 :120 キャビティ取り16ピンP金型を用いて、成形材料を170 ℃で3 分間 トランスファー成形し、充填性を評価した。○印…良好、×印…不良。 *6 :成形材料を用いて、2 本以上のアルミニウム配線を有するシリコン製チッ プを、通常の42アロイフレームに接着し、175 ℃,2 分間トランスファー成形し た後、175 ℃,8 時間の後硬化を行った。こうして得た成形品を、予め40℃,95 %RH,100 時間の吸湿処理した後、250 ℃の半田浴に10秒間浸漬した。その後 、127 ℃, 2.5気圧の飽和水蒸気中でPCTを行い、アルミニウムの腐蝕による 50%断線を不良として評価した。 *7 :8 ×8mm ダミーチップをQ−FP(14×14× 1.4mm)パッケージに納め、 成形材料を用いて175 ℃,2 分間トランスファー成形した後、175 ℃,8 時間の 後硬化を行った。こうして得た半導体封止装置を85℃,85%,24時間の吸湿処理 した後、240 ℃の半田浴に 1分間浸漬した。その後、実体顕微鏡でパッケージ表 面を観察し、外部樹脂クラックの発生の有無を評価した。 *8 :成形材料をプレヒートし、径0.5mm の硬質クロムメッキ材料流動穴を設け た金型により、175 ℃でトランスファー成形を行う。穴径が5 %摩耗したときの ショット数によって評価した。
【0028】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明のエポキシ樹脂組成物および半導体封止装置
は、樹脂組成物の耐湿性、半田耐熱性、成形性特に薄肉
部の充填性に優れ耐金型摩耗性に優れ、熱膨張係数が小
さく、熱伝導率、熱放散性がよく、それらの特性バラン
スのとれたもので、信頼性の高い半導体封止装置が製造
できたものである。
に、本発明のエポキシ樹脂組成物および半導体封止装置
は、樹脂組成物の耐湿性、半田耐熱性、成形性特に薄肉
部の充填性に優れ耐金型摩耗性に優れ、熱膨張係数が小
さく、熱伝導率、熱放散性がよく、それらの特性バラン
スのとれたもので、信頼性の高い半導体封止装置が製造
できたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)次の一般式に示されるエポキシ樹
脂、 【化1】 (但し、式中R1 は(Cm H2m+1)を、m は 0又は 1以
上の整数を、n は 1以上の整数を、それぞれ表す) (B)次の一般式に示されるナフトール樹脂 【化2】 (但し、式中n は 0又は 1以上の整数を表す) (C)メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共
重合樹脂および (D)最大粒径 5〜100 μmの球状アルミナ粉末 を必須成分とし、全体の樹脂組成物に対して前記(D)
の球状アルミナ粉末を25〜90重量%の割合で含有してな
ることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 (A)次の一般式に示されるエポキシ樹
脂、 【化3】 (但し、式中R1 は(Cm H2m+1)を、m は 0又は 1以
上の整数を、n は 1以上の整数を、それぞれ表す) (B)次の一般式に示されるナフトール樹脂 【化4】 (但し、式中n は 0又は 1以上の整数を表す) (C)メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共
重合樹脂および (D)最大粒径 5〜100 μmの球状アルミナ粉末 を必須成分とし、樹脂組成物に対して前記(D)の球状
アルミナ粉末を25〜90重量%の割合で含有したエポキシ
樹脂組成物の硬化物によって、半導体チップが封止され
てなることを特徴とする半導体封止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4426396A JPH09208668A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4426396A JPH09208668A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208668A true JPH09208668A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12686635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4426396A Pending JPH09208668A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09208668A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120014069A1 (en) * | 2010-07-15 | 2012-01-19 | Jian-Hong Zeng | Power module |
-
1996
- 1996-02-06 JP JP4426396A patent/JPH09208668A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120014069A1 (en) * | 2010-07-15 | 2012-01-19 | Jian-Hong Zeng | Power module |
US8472196B2 (en) * | 2010-07-15 | 2013-06-25 | Delta Electronics, Inc. | Power module |
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