JPH09208228A - 電気加熱式ガラス溶融炉 - Google Patents

電気加熱式ガラス溶融炉

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JPH09208228A
JPH09208228A JP1474096A JP1474096A JPH09208228A JP H09208228 A JPH09208228 A JP H09208228A JP 1474096 A JP1474096 A JP 1474096A JP 1474096 A JP1474096 A JP 1474096A JP H09208228 A JPH09208228 A JP H09208228A
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glass
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Hiroyuki Moriya
浩之 守屋
Isamu Kamidouchi
勇 上堂地
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Toshiba Glass Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/02Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating
    • C03B5/027Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating by passing an electric current between electrodes immersed in the glass bath, i.e. by direct resistance heating

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期投資額や運転コスト等が少なく、溶融ガ
ラスの清澄均質化が強力に促進される電気加熱式ガラス
溶融炉を提供する。 【解決手段】 炉室15の清澄均質化区域21に、溶融
ガラスの流れに略直交する方向の第1の辺を有すると共
に、この第1の辺に対向する第1の頂点を炉室15の溶
融ガラスの流れ方向の略中心線CL上に有し且つ第1の
頂点同士が所定間隔を設けて隣接する2組の三角形の各
頂点に位置するよう第1の三相交流電極群X1 を構成す
る棒状の三相交流電極R11,S11,T11、第2の三相交
流電極群棒状電極Y1 を構成する棒状の三相交流電極R
12,S12,T12を垂設し、これら各電極に三相電力を同
位相に印加することで、中心線CL上の三相交流電極S
11,S12の近傍に上昇流が放射状に形成され、未溶解の
ガラス原料の流れ込みが抑制される等して、溶融ガラス
の清澄均質化がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉床に垂直に配置
された棒状電極により加熱用電気エネルギを供給するよ
うに構成された電気加熱式ガラス溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平炉系の電気加熱式ガラス溶融炉
としては、実公平4−21795号公報に記載されたも
のがある。これは図5に電極の炉内配置及び電極への配
電系統の断面説明図に示すように、溶融炉1内の溶融対
流区域2に三相交流のそれぞれの電極R,S,Tを各頂
点として形成される三角形の一辺が、溶融ガラスの流れ
方向にほぼ直交し、かつ相隣接する他の組の電極が同位
相となるように形成した少なくとも1組の三相交流電極
を配設し、清澄均質化区域3に複数組の単相交流電極
U,Vを相対する電極同士を結ぶ線分方向が溶融ガラス
の流れ方向になるようにし、かつ相隣接する電極が同位
相となるように配設して構成されている。なお、4及び
5はそれぞれ三相交流電極R,S,T及び単相交流電極
U,Vに給電するための三相交流変圧器、単相交流変圧
器である。
【0003】そして溶融対流区域2の三相交流電極R,
S,Tによってガラス原料を溶融し、さらに溶融ガラス
の対流を広域に活性化し、また炉内の最高温度領域であ
る清澄均質化区域3に配設された単相交流電極U,Vに
よって溶融ガラスの上昇流を促進し、引上流で溶融ガラ
ス表面に浮遊する未溶融のガラス原料が先走りして流れ
るのを防止し、ガラス原料の効率的な溶融過程を達成す
るようにしている。
【0004】しかしながら上記の従来技術においては、 1.清澄均質化区域3に配設した電極が単相交流電極
U,Vであるために、三相交流電極R,S,Tに比べて
各電極間の電流バランスが取り易いものの、同出力を得
るための変圧器や導線等の設備への初期投資額が多大な
ものとなる。
【0005】2.溶融ガラス表面に浮遊する未溶融のガ
ラス原料が先走りして流れるのをより確実に防止するた
めには、隣接する各組の電極間距離が余り大きくないこ
とが望ましく、これを実現するためには電極本数を多く
しなければならない。しかし、電極本数が多いと稼動中
の炉のメンテナンスや運転コストが多くなってしまう。
【0006】3.清澄均質化区域3での溶融ガラスの上
昇流を強力に促進するためには、相対向する電極間の距
離が余り遠くないことが望ましいが、電極間の距離が遠
くない場合には電気抵抗の小さいガラスでは高い電圧が
かけられず、高出力が得にくい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
みて本発明はなされたもので、その目的とするところは
初期投資額や運転コスト等が少なく、溶融ガラスの清澄
均質化が強力に促進される電気加熱式ガラス溶融炉を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気加熱式ガラ
ス溶融炉は、炉床上に垂設された複数本の棒状電極を備
え、棒状電極に給電して炉室内に投入されたガラス原料
を該炉室の溶融対流区域で加熱溶融して溶融ガラスと
し、さらに該溶融ガラスを溶融対流区域に連接して形成
された清澄均質化区域で清澄均質化する電気加熱式ガラ
ス溶融炉において、清澄均質化区域の棒状電極は、溶融
ガラスの流れ方向に略直交する方向の第1の辺を有する
と共に、該第1の辺に対向する第1の頂点を炉室の前記
溶融ガラスの流れ方向の略中心線上に有し且つ該第1の
頂点同士が所定間隔を設けて隣接する2組の三角形の各
頂点に位置するように垂設されており、2組の三角形の
各頂点に位置する棒状電極には三相電力が同位相に印加
されるようになっていることを特徴とするものであり、
さらに、棒状電極が各頂点に位置する2組の三角形が、
それぞれ溶融ガラスの流れ方向に略直交する方向の第1
の辺を底辺とする二等辺三角形となっていることを特徴
とするものであり、また、炉床上に垂設された複数本の
棒状電極を備え、棒状電極に給電して炉室内に投入され
たガラス原料を該炉室の溶融対流区域で加熱溶融して溶
融ガラスとし、さらに該溶融ガラスを溶融対流区域に連
接して形成された清澄均質化区域で清澄均質化する電気
加熱式ガラス溶融炉において、清澄均質化区域の棒状電
極は、溶融ガラスの流れ方向に略平行な方向の第1の辺
を有すると共に、該第1の辺に対向する第1の頂点を炉
室の溶融ガラスの流れ方向の略中心線近傍に有し且つ該
第1の頂点同士が所定間隔を設けて隣接する2組の三角
形の各頂点に位置するように垂設されており、2組の三
角形の各頂点に位置する棒状電極には三相電力が同位相
に印加されるようになっていることを特徴とするもので
あり、さらに、棒状電極が各頂点に位置する2組の三角
形が、炉室の溶融ガラスの流れ方向の中心線に対し第1
の辺が略線対称となっていると共に、第1の頂点がそれ
ぞれ中心線上に有ることを特徴とするものであり、さら
に、棒状電極が各頂点に位置する2組の三角形が、炉室
の溶融ガラスの流れ方向の中心線に対し線対称となって
いることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0010】先ず、第1の実施形態を図1及び図2によ
り説明する。図1は溶融炉の側面方向から見た縦断面図
であり、図2は電極の炉内配置及び電極への配電系統を
示す断面説明図である。
【0011】図1及び図2において、11は平炉系電気
加熱式のガラスの溶融炉で、これは耐火れんがによって
炉床12及び炉壁13、天井14が形成され、内部に略
直方体状の炉室15が形成されている。溶融炉11は長
手方向片方側の炉壁13の上部にガラス原料16を炉室
15内に送り込むための原料投入口17が開口し、さら
に原料投入口17が形成された炉壁13に対向する他方
側の炉壁13の下部には溶融ガラス18を炉室15外に
放出するためのガラス流出口19が設けられている。
【0012】また炉室15内は、原料投入口17側にガ
ラス原料16を加熱溶融する溶融対流区域20が形成さ
れ、ガラス流出口19側に溶融ガラス18を清澄均質化
する清澄均質化区域21が形成されている。これにより
炉室15内に溶融対流区域20から清澄均質化区域21
方向に、局部的には異なるが全体としての溶融ガラス1
8の流れ方向が形成される。
【0013】溶融対流区域20にはモリブデン製の棒状
の三相交流電極R0 ,S0 ,T0 が、これら三相交流電
極R0 ,S0 ,T0 の配設位置を各頂点として二等辺三
角形が形成されるように炉床12にそれぞれ垂設されて
いる。三相交流電極R0 ,S0 ,T0 が配置されてなる
二等辺三角形は、底辺が三相交流電極R0 ,T0 が配置
された頂点を結ぶ辺によりなり、この底辺が溶融ガラス
18の流れ方向に略直交するようになっている。また三
相交流電極S0 が配置された頂点が、炉室15の溶融ガ
ラス18の流れ方向の中心線CL上であって、さらに底
辺よりも上流側となるような位置を取るものとなってい
る。そして、これら三相交流電極R0 ,S0 ,T0 は給
電線22R ,22S ,22T によって第1の三相交流変
圧器23のR相端子24R 、S相端子24S 、T相端子
24T に接続され、所要の三相電力が供給されるように
なっている。
【0014】一方、清澄均質化区域21にはモリブデン
製の棒状の三相交流電極R11,S11,T11で構成される
第1の三相交流電極群X1 と、モリブデン製の棒状の三
相交流電極R12,S12,T12で構成される第2の三相交
流電極群Y1 の2組が設けられている。そして第1の三
相交流電極群X1 は、第2の三相交流電極群Y1 より清
澄均質化区域21の溶融ガラス18の流れ方向上流側に
配設されている。また三相交流電極R11,S11,T11
その配設位置が各頂点となる二等辺三角形が形成される
ように炉床12にそれぞれ垂設されている。さらに三相
交流電極R11,S11,T11が配置されてなる二等辺三角
形は、底辺が三相交流電極R11,T11が配置された頂点
を結ぶ辺によりなり、この底辺が溶融ガラス18の流れ
方向に略直交するようになっていると共に、三相交流電
極S11が配置された頂点が底辺より下流側の炉室15内
の中心線CL上に位置するものとなっている。
【0015】また、清澄均質化区域21の溶融ガラス1
8の流れ方向下流側に配設された第2の三相交流電極群
1 は、その三相交流電極R12,S12,T12の配設位置
が各頂点となる二等辺三角形が形成されるように炉床1
2にそれぞれ垂設されている。さらに三相交流電極
12,S12,T12が配置されてなる二等辺三角形は、底
辺が三相交流電極R12,T12が配置された頂点を結ぶ辺
によりなり、この底辺が溶融ガラス18の流れ方向に略
直交するようになっていると共に、三相交流電極S12
配置された頂点が底辺より上流側の炉室15内の中心線
CL上に、第1の三相交流電極群X1 の三相交流電極S
11と所定の間隔を設けるように位置するものとなってい
る。
【0016】なお、第1の三相交流電極群X1 の三相交
流電極R11と第2の三相交流電極群Y1 の三相交流電極
12とは片側方の炉壁13側に設けられ、逆に三相交流
電極T11と三相交流電極T12とは他側方の炉壁13側に
設けられており、さらに第1の三相交流電極群X1 と第
2の三相交流電極群Y1 の各電極が配置される二等辺三
角形は、同じ大きさとなっている。
【0017】そして、これら第1の三相交流電極群X1
と第2の三相交流電極群Y1 とは対応する電極同士がそ
れぞれ並列接続され、三相交流電極R11,S11,T11
三相交流電極R12,S12,T12は、三相交流電極R11
三相交流電極R12が給電線25R によって第2の三相交
流変圧器26のR相端子27R に、三相交流電極S11
三相交流電極S12が給電線25S によってS相端子27
S に、さらに三相交流電極T11と三相交流電極T12が給
電線25T によってT相端子27T に接続され、所要の
三相電力が第1の三相交流電極群X1 と第2の三相交流
電極群Y1 の各電極に同位相で供給されるようになって
いる。
【0018】このように構成されたものでは、溶融対流
区域20の三相交流電極R0 ,S0,T0 と、清澄均質
化区域21の第1の三相交流電極群X1 及び第2の三相
交流電極群Y1 に電力を供給しながら、溶融炉11の原
料投入口17から連続的または間欠的に炉室15内にガ
ラス原料16を送り込むことによって、送り込まれたガ
ラス原料16が溶融対流区域20の溶融ガラス18の上
面に原料堆積層を形成する。そして、三相交流電極
0 ,S0 ,T0 間の溶融ガラス18に直接通電して発
熱させるジュール加熱により、ガラス原料16の原料堆
積層と溶融ガラス18の上面との接触界面から順次ガラ
ス原料16は溶融ガラス化する。溶融ガラス18は炉室
15内を実線矢印で模式的に示すような熱対流と引上流
となって流れ、清澄均質化区域21に移動する。
【0019】そして、一般に高温度に加熱された溶融ガ
ラスでは、相対的に高温かつ低密度の最高温度領域のガ
ラスが主に大きな上昇流を形成することから、清澄均質
化区域21に移動した高温度に加熱された溶融ガラス1
8は、清澄均質化区域21の最高温度領域に配置された
三相交流電極R11,S11,T11と三相交流電極R12,S
12,T12を介し通電することによって、ジュール効果に
よる溶融ガラス18の加熱作用が生じ、実線矢印で模式
的に示すような上昇流を強力に促進する。
【0020】この際、炉室15の中心線CL上に2本の
三相交流電極S11と三相交流電極S12が所定間隔を設け
て近接配置されているので、溶融ガラス18の上昇流は
この2本の三相交流電極S11及び三相交流電極S12と、
その近傍を中心に大きく放射状に形成される。そして、
溶融ガラス18の放射状に形成された上昇流は、引上流
に乗って溶融ガラス18の表面に浮遊する未溶解のガラ
ス原料16の、溶融対流区域20から清澄均質化区域2
1への前進を抑止すると共に、溶融炉11の炉壁13近
傍の溶融ガラス18をも巻き込んだ対流となり、溶融ガ
ラス18の均熱化と清澄均質化が促進される。
【0021】また、第1の三相交流電極群X1 と第2の
三相交流電極群Y1 による加熱の際、三相交流電極
11,S11,T11及び三相交流電極R12,S12,T12
溶融ガラス18との界面に気泡が発生するようなことが
あっても、本発明においては各電極をガラス流出口19
から予め所定距離だけ離れた位置に垂設することができ
るので、気泡がガラス流出口19から分配器の方へ流れ
る虞を少なくすることができる。
【0022】こうして清澄均質化区域21で清澄均質化
された溶融ガラス18はガラス流出口19から放出さ
れ、図示しないが通常は分配器からフィーダを介してガ
ラス成形装置に供給され、所定のガラス成形がなされ
る。
【0023】このため、以上の通り構成した本実施形態
によれば、清澄均質化区域21に配設した第1の三相交
流電極群X1 と第2の三相交流電極群Y1 による加熱よ
り溶融ガラス18の強力な上昇流が形成され、この上昇
流によって溶融ガラス18の表面に浮遊する未溶解のガ
ラス原料16の清澄均質化区域21への流れ込みが確実
に抑制され、また上昇流に基づく対流によって炉壁13
近傍の溶融ガラス18を巻き込み広域での対流を活性化
し、炉内、特に清澄均質化区域21での溶融ガラス18
の温度分布を適正なものとし、ガラスの溶融や清澄均質
化が円滑に行われ、高品質のガラスを製造することがで
きる。
【0024】そして、第1の三相交流電極群X1 の三相
交流電極R11,S11,T11と第2の三相交流電極群Y1
の三相交流電極R12,S12,T12を、清澄均質化区域2
1での清澄均質化に用いるようにしたので、これらの各
電極に給電するための第2の三相交流変圧器26や給電
線25R ,25S ,25T 等の設備への初期投資額を単
相交流の場合より低額とすることができる。
【0025】また、第1の三相交流電極群X1 の3本と
第2の三相交流電極群Y1 の3本の計6本の少ない電極
数で、未溶解のガラス原料16の清澄均質化区域21へ
の流れ込みを確実に抑制することができ、稼動中におけ
る炉のメンテナンスの機会が少なくなり、運転コストも
低くすることができる。さらに、少ない電極数で溶融ガ
ラス18の強力な上昇流を形成することができるので、
電気抵抗の小さいガラスの場合には電極間距離を大きく
でき、高い電圧がかけられ高出力を得ることができる。
【0026】次に、第2の実施形態を図3により説明す
る。本実施形態は第1の実施形態と炉室の清澄均質化区
域に垂設した電極と三相交流変圧器との結線状態が異な
るもので、この異なる点について以下主に説明する。そ
して図3は電極の炉内配置及び電極への配電系統を示す
断面説明図である。
【0027】図3において、31は平炉系電気加熱式の
ガラスの溶融炉で、これは内部に略直方体状の炉室15
が形成されるよう耐火れんがの炉壁13等によって形成
されている。溶融炉31は長手方向片方側の炉壁13の
上部にガラス原料を炉室15内に送り込むための図示し
ない原料投入口が開口し、さらに原料投入口が形成され
た炉壁13に対向する他方側の炉壁13の下部には溶融
ガラスを炉室15外に放出するための同じく図示しない
ガラス流出口が設けられている。
【0028】また炉室15内は、原料投入口側に溶融対
流区域20が形成され、ガラス流出口側に溶融ガラスを
清澄均質化する清澄均質化区域21が形成されている。
そして炉室15内の溶融ガラスは溶融対流区域20から
清澄均質化区域21方向に、局部的には異なるが全体と
して流れ、清澄均質化された溶融ガラスがガラス流出口
から放出されるようになっている。
【0029】溶融対流区域20にはモリブデン製の棒状
の三相交流電極R0 ,S0 ,T0 が、それぞれ二等辺三
角形の各頂点に位置するように炉床に垂設され、第1の
三相交流変圧器23のR相端子24R 、S相端子2
S 、T相端子24T に接続され、所要の三相電力が供
給されて投入されたガラス原料を溶融するようになって
いる。
【0030】一方、清澄均質化区域21にはモリブデン
製の棒状の三相交流電極R21,S21,T21で構成される
第1の三相交流電極群X2 と、モリブデン製の棒状の三
相交流電極R22,S22,T22で構成される第2の三相交
流電極群Y2 の2組が、それぞれの各電極を三角形の各
頂点に位置させるようにして設けられている。そして第
1の三相交流電極群X2 は、三相交流電極S21が炉室1
5の中心線CL上の炉床に垂設されており、三相交流電
極R21,T21が炉室15の中心線CLに対し片側方側に
位置し且つ溶融ガラスの流れ方向に平行な方向に三相交
流電極R21を上流側に配列するようにしてそれぞれ炉床
に垂設されている。
【0031】また、第2の三相交流電極群Y2 は、三相
交流電極S22が三相交流電極S21の下流の中心線CL上
の炉床に所定間隔を設けて垂設されており、三相交流電
極R22,T22が中心線CLに対し三相交流電極R21,T
21とは逆側の他側方側に線対称となるように位置し、且
つ溶融ガラスの流れ方向に平行な方向に三相交流電極R
22を上流側に配列するようにしてそれぞれ炉床に垂設さ
れている。
【0032】そして、これら第1の三相交流電極群X2
と第2の三相交流電極群Y2 とは対応する電極同士がそ
れぞれ並列接続され、三相交流電極R21,S21,T21
三相交流電極R22,S22,T22は、三相交流電極R21
三相交流電極R22が給電線25R によって第2の三相交
流変圧器26のR相端子27R に、三相交流電極S21
三相交流電極S22が給電線25S によってS相端子27
S に、さらに三相交流電極T21と三相交流電極T22が給
電線25T によってT相端子27T に接続され、所要の
三相電力が第1の三相交流電極群X2 と第2の三相交流
電極群Y2 の各電極に同位相で供給されるようになって
いる。
【0033】このように構成されたものでは、第1の実
施形態と同様に溶融対流区域20の三相交流電極R0
0 ,T0 と、清澄均質化区域21の第1の三相交流電
極群X2 及び第2の三相交流電極群Y2 に電力を供給し
ながら、溶融炉31の炉室15内にガラス原料を送り込
むことによって、送り込まれたガラス原料が溶融対流区
域20の溶融ガラスの上面に原料堆積層を形成する。そ
して、三相交流電極R0 ,S0 ,T0 間の溶融ガラスに
直接通電して発熱させるジュール加熱により、ガラス原
料の原料堆積層と溶融ガラスの上面との接触界面から順
次ガラス原料は溶融ガラス化する。溶融ガラスは炉室1
5内を熱対流と引上流となって流れ、清澄均質化区域2
1に移動する。
【0034】このようにして清澄均質化区域21に移動
した高温度に加熱された溶融ガラスは、清澄均質化区域
21の最高温度領域に配置された三相交流電極R21,S
21,T21と三相交流電極R22,S22,T22を介し通電す
ることによって、ジュール効果による溶融ガラスの加熱
作用が生じ、近傍に生じる上昇流を強力に促進する。そ
して、2本の三相交流電極S21と三相交流電極S22が炉
室15の中心線CL上に所定間隔を設けて近接配置され
ているので、溶融ガラスの上昇流はこの2本の三相交流
電極S21と三相交流電極S22と、その近傍を中心に大き
く放射状に形成される。この上昇流によって、溶融ガラ
スの引上流に乗って浮遊する未溶解のガラス原料の清澄
均質化区域21への進行が抑止され、また溶融炉31の
炉壁13近傍の溶融ガラスも巻き込む対流となって、溶
融ガラスの均熱化と清澄均質化が促進される。
【0035】この結果、本実施形態においても第1の実
施形態と同様の作用、効果が得られると共に、中心線C
Lに対し第1の三相交流電極群X2 と第2の三相交流電
極群Y2 とが略線対称に形成されているため、溶融ガラ
スの電気抵抗が大きいガラスの場合でも各電極群におけ
る電極間の電流バランスが取りやすく、炉の運転が比較
的容易である。
【0036】次に、第3の実施形態を図4により説明す
る。本実施形態は第2の実施形態と清澄均質化区域への
電極の垂設位置を異にするもので、図4は電極の炉内配
置及び電極への配電系統を示す断面説明図である。
【0037】図4において、32は平炉系電気加熱式の
ガラスの溶融炉で、これは内部に略直方体状の炉室15
が形成されるよう耐火れんがの炉壁13等によって形成
されている。溶融炉32は長手方向片方側の炉壁13の
上部にガラス原料を炉室15内に送り込むための図示し
ない原料投入口が開口し、さらに原料投入口が形成され
た炉壁13に対向する他方側の炉壁13の下部には溶融
ガラスを炉室15外に放出するための同じく図示しない
ガラス流出口が設けられている。
【0038】また炉室15内は、原料投入口側に溶融対
流区域20が形成され、ガラス流出口側に溶融ガラスを
清澄均質化する清澄均質化区域21が形成されている。
そして炉室15内の溶融ガラスは溶融対流区域20から
清澄均質化区域21方向に、局部的には異なるが全体と
して流れ、清澄均質化された溶融ガラスがガラス流出口
から放出されるようになっている。
【0039】清澄均質化区域21にはモリブデン製の棒
状の三相交流電極R31,S31,T31で構成される第1の
三相交流電極群X3 と、モリブデン製の棒状の三相交流
電極R32,S32,T32で構成される第2の三相交流電極
群Y3 の2組が、それぞれの各電極を三角形の各頂点に
位置させるようにして設けられている。そして第1の三
相交流電極群X3 は、三相交流電極S31が炉室15の中
心線CLから所定距離だけ離れた近傍の炉床に垂設され
ており、三相交流電極R31,T31が炉室15の中心線C
Lに対し片側方側に位置し且つ溶融ガラスの流れ方向に
平行な方向に三相交流電極R31を上流側に配列するよう
にしてそれぞれ炉床に垂設されている。
【0040】また、第2の三相交流電極群Y3 は、三相
交流電極S32が中心線CLに対し三相交流電極S31の線
対称となるよう位置の炉床に垂設されており、さらに三
相交流電極R32,T32が、同じく中心線CLに対し三相
交流電極R31,T31とは逆側の他側方側に線対称となる
位置に、溶融ガラスの流れ方向に平行な方向に三相交流
電極R32を上流側に配列するようにしてそれぞれ炉床に
垂設されている。
【0041】そして、これら第1の三相交流電極群X3
と第2の三相交流電極群Y3 とは対応する電極同士がそ
れぞれ並列接続され、三相交流電極R31,S31,T31
三相交流電極R32,S32,T32は、三相交流電極R31
三相交流電極R32が給電線25R によって第2の三相交
流変圧器26のR相端子27R に、三相交流電極S31
三相交流電極S32が給電線25S によってS相端子27
S に、さらに三相交流電極T31と三相交流電極T32が給
電線25T によってT相端子27T に接続され、所要の
三相電力が第1の三相交流電極群X3 と第2の三相交流
電極群Y3 の各電極に同位相で供給されるようになって
いる。
【0042】このように構成されたものでは、第2の実
施形態と同様に運転を行うことで動作し、同様の作用、
効果が得られる。
【0043】尚、上記の各実施形態においては清澄均質
化区域21が炉室15のガラス流出口側の偏った位置に
形成されているが、比較的小型の溶融炉では炉室15の
中心線CL上あるいは近傍に設けた2本の三相交流電極
11と三相交流電極S12、あるいは三相交流電極S21
三相交流電極S22、あるいは三相交流電極T31と三相交
流電極T32を、炉室15の中央付近に配置することで炉
全体に2本の電極を中心とした溶融ガラスの大きな対流
を生じ、清澄均質化のみならず溶融能力を増大させるこ
とができる。
【0044】また溶融対流区域20に三相交流電極
0 ,S0 ,T0 を配置し、溶融ガラスに直接通電して
ジュール加熱してガラス原料の溶融等を行うものである
が、これに限定されるものではなく、単相交流電極を炉
室15内に垂設して加熱したり、炉壁13から加熱用の
電極装置を挿入して加熱したりしてもよく、あるいはま
た炭化水素系燃料を用いる燃焼バーナを組み合わせた平
炉型ガラス溶融炉にも適用でき、またさらに上記各実施
形態に示すような特定配置された各電極を補助加熱のた
めに用いることによって、炉内温度分布を所望の分布と
するようにしてもよく、さらに、火炎輻射式と電気加熱
式の両方式の熱エネルギー供給手段を用いてガラス溶融
を行うようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、炉室の清澄均質化区域に、溶融ガラスの流れに略直
交する方向の第1の辺を有すると共に、この第1の辺に
対向する第1の頂点を炉室の溶融ガラスの流れ方向の略
中心線上に有し且つ第1の頂点同士が所定間隔を設けて
隣接する2組の三角形の各頂点に位置するよう棒状電極
を垂設し、これら棒状電極に三相電力を同位相に印加す
る構成としたことにより、または、炉室の清澄均質化区
域に、溶融ガラスの流れに略平行な方向の第1の辺を有
すると共に、この第1の辺に対向する第1の頂点を炉室
の溶融ガラスの流れ方向の略中心線近傍に有し且つ第1
の頂点同士が所定間隔を設けて隣接する2組の三角形の
各頂点に位置するよう棒状電極を垂設し、これら棒状電
極に三相電力を同位相に印加する構成としたことによ
り、初期投資額や運転コスト等が少なくなり、溶融ガラ
スの清澄均質化が強力に促進される等の効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す側面方向から見
た縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における電極の炉内配
置及び電極への配電系統を示す断面説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における電極の炉内配
置及び電極への配電系統を示す断面説明図である。
【図4】本発明の第3の実施形態における電極の炉内配
置及び電極への配電系統を示す断面説明図である。
【図5】従来例の電極の炉内配置及び電極への配電系統
を示す断面説明図である。
【符号の説明】
12…炉床 15…炉室 16…ガラス原料 18…溶融ガラス 20…溶融対流区域 21…清澄均質化区域 26…第2の三相交流変圧器 CL…中心線 R11,S11,T11,R12,S12,T12,R21,S21,T
21,R22,S22,T22,R31,S31,T31,R32
32,T32…三相交流電極 X1 ,X2 ,X3 …第1の三相交流電極群 Y1 ,Y2 ,Y3 …第2の三相交流電極群

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉床上に垂設された複数本の棒状電極を
    備え、前記棒状電極に給電して炉室内に投入されたガラ
    ス原料を該炉室の溶融対流区域で加熱溶融して溶融ガラ
    スとし、さらに該溶融ガラスを前記溶融対流区域に連接
    して形成された清澄均質化区域で清澄均質化する電気加
    熱式ガラス溶融炉において、前記清澄均質化区域の前記
    棒状電極は、前記溶融ガラスの流れ方向に略直交する方
    向の第1の辺を有すると共に、該第1の辺に対向する第
    1の頂点を前記炉室の前記溶融ガラスの流れ方向の略中
    心線上に有し且つ該第1の頂点同士が所定間隔を設けて
    隣接する2組の三角形の各頂点に位置するように垂設さ
    れており、前記2組の三角形の各頂点に位置する前記棒
    状電極には三相電力が同位相に印加されるようになって
    いることを特徴とする電気加熱式ガラス溶融炉。
  2. 【請求項2】 棒状電極が各頂点に位置する2組の三角
    形が、それぞれ溶融ガラスの流れ方向に略直交する方向
    の第1の辺を底辺とする二等辺三角形となっていること
    を特徴とする請求項1記載の電気加熱式ガラス溶融炉。
  3. 【請求項3】 炉床上に垂設された複数本の棒状電極を
    備え、前記棒状電極に給電して炉室内に投入されたガラ
    ス原料を該炉室の溶融対流区域で加熱溶融して溶融ガラ
    スとし、さらに該溶融ガラスを前記溶融対流区域に連接
    して形成された清澄均質化区域で清澄均質化する電気加
    熱式ガラス溶融炉において、前記清澄均質化区域の前記
    棒状電極は、前記溶融ガラスの流れ方向に略平行な方向
    の第1の辺を有すると共に、該第1の辺に対向する第1
    の頂点を前記炉室の前記溶融ガラスの流れ方向の略中心
    線近傍に有し且つ該第1の頂点同士が所定間隔を設けて
    隣接する2組の三角形の各頂点に位置するように垂設さ
    れており、前記2組の三角形の各頂点に位置する前記棒
    状電極には三相電力が同位相に印加されるようになって
    いることを特徴とする電気加熱式ガラス溶融炉。
  4. 【請求項4】 棒状電極が各頂点に位置する2組の三角
    形が、炉室の溶融ガラスの流れ方向の中心線に対し第1
    の辺が略線対称となっていると共に、第1の頂点がそれ
    ぞれ前記中心線上に有ることを特徴とする請求項3記載
    の電気加熱式ガラス溶融炉。
  5. 【請求項5】 棒状電極が各頂点に位置する2組の三角
    形が、炉室の溶融ガラスの流れ方向の中心線に対し線対
    称となっていることを特徴とする請求項3記載の電気加
    熱式ガラス溶融炉。
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