JPH09204104A - マグネットローラの磁気吸引力測定装置 - Google Patents

マグネットローラの磁気吸引力測定装置

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JPH09204104A
JPH09204104A JP8011733A JP1173396A JPH09204104A JP H09204104 A JPH09204104 A JP H09204104A JP 8011733 A JP8011733 A JP 8011733A JP 1173396 A JP1173396 A JP 1173396A JP H09204104 A JPH09204104 A JP H09204104A
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JP
Japan
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flux density
magnetic flux
magnet roller
magnetic
sensor
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Pending
Application number
JP8011733A
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English (en)
Inventor
Tokifumi Shibata
兆史 芝田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の磁束密度測定器を若干改良するだけ
で、直接吸引力測定法よりも高い精度で安定して磁気吸
引力を計測する手段を提供する。 【解決手段】 測定用マグネットローラ1を回転させ、
3軸方向の磁束密度を測定できるセンサ2をマグネット
ローラの軸方向と垂直方向に移動可能としたことで、任
意の測定点に対し、その前後左右上下にわずかに離れた
点についても測定値が得られることになった。これによ
って、磁束密度のみから磁気吸引力を知ることを可能と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式複写機等の
現像装置に利用されるマグネットローラの磁気吸引力測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性現像剤を用いた複写機等では、磁性
現像剤を搬送する手段としてマグネットローラが利用さ
れている。このマグネットローラは、軸方向に伸びる1
以上の磁石又は磁極を備えており、これらの磁石又は磁
極の強さや磁界の分布が現像特性に重要な影響を及ぼす
ことが認められている。そのために、マグネットローラ
や現像装置を設計するに当たっては、マグネットローラ
の磁力分布を設定し、また設定通りに磁力が分布してい
るか否かを確認する必要がある。
【0003】そこで、磁気吸引力を測定する装置が、特
開平3−278076号公報で提案されている。この装
置では、電子天秤上に設けた磁性体をマグネットローラ
に吸引させ、その際の電子天秤の目盛りの変化から磁気
吸引力を直接算定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記直接測
定法は次のような問題点を抱えている。 (1)磁性体がかなりの大きさを持っているため、測定
の分解能が低い。 (2)本来3次元空間内のベクトルである磁気吸引力を
磁性体方向の1方向にしか計測できない。 (3)実際に知りたいのは、現像剤(すなわちキャリ
ア)のような微小粒子の受ける力だが、それは測定でき
ない。また、得られた値を微小粒子の受ける力に換算す
ることもできない。 (4)電子天秤によって測定しているため、振動などの
影響を受けやすい。 (5)測定のための磁性体が磁場を変化させ、測定値の
精度を下げている。 本発明はこのような課題を解決する測定器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、「吸引力を直接測定するのではなく、磁
束密度のみを測定し、その磁場中に置かれた仮想の磁性
粒子が受ける力を計算によって求める」という手法をと
る。具体的に、磁気双極子モーメントMを持つ粒子[粒
子の半径をr、比透磁率をμ、真空透磁率をμ0、磁束
密度をBとすると、M=4π/μ0・(μ−1)/(μ
+2)・r3Bで表される。]が受ける力はF=(M・
▽)Bで表される。この計算をおこなうためには磁束密
度Bのx,y,z各成分のx,y,z方向の変化率(微
分値)を知る必要がある。この微分値は直接測定ができ
ないので、移動可能な磁束密度センサを用いて、近似に
よって求める。また、上記手法では、磁束密度Bの微分
値を知る必要がある。
【0006】そのために、本発明の磁気吸引力測定装置
は、外周部に磁極を有する円筒状マグネットローラの磁
気吸引力を測定する装置において、空間の磁束密度を少
なくとも2軸方向について測定できるセンサと、上記マ
グネットローラに対してその軸方向、法線方向、及び周
方向に上記センサを移動させる機構とを有する。また、
この磁気吸引力測定装置は、3軸(直交3軸:x,y,
z)方向について測定された磁束密度の計測値から、以
下の数2に基づいて磁気吸引力を演算する手段を備えて
いる。
【0007】
【数2】
【0008】式中、Fx,Fy,Fzはx,y,z方向
の磁気吸引力、Mx,My,Mz:x,y,z方向の磁
気双極子モーメント、Bx,By,Bz:x,y,z方
向の磁束密度である。
【0009】
【発明の好適な実施の形態】以下、添付図面を参照して
本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、
マグネットローラ10及びこのマグネットローラ10の
磁気吸引力測定装置14を示す。マグネットローラ10
は、現像装置において現像剤を磁気的に保持して搬送す
るために利用されるもので、回転軸12の周囲に複数の
磁石又は磁極(図示せず)を備えている。測定装置14
において、一対の治具16は所定の間隔を置いて対向配
置されており、マグネットローラ10の軸12をその両
端部で回動自在に支持する。磁束密度測定センサ18
は、治具16に支持されたマグネットローラ10につい
て、図2に示すように、x、y、zの3軸方向すなわち
軸方向(x方向)、法線方向(y方向)、接線方向(z
方向)の磁束密度を測定できるものであり、センサ支持
機構20に支持されている。センサ支持機構20は、治
具16に支持されているマグネットローラ10と平行に
配置されたガイドレール22と、このガイドレール22
に支持されたセンサ保持機構24とを備えている。ま
た、センサ保持機構24はマグネットローラ10の法線
方向に移動する機構(図示せず)を備えており、この移
動機構に磁束密度測定センサ18が支持されている。こ
のようにして、磁束密度測定センサ18は、マグネット
ローラ10に対して相対的に、その軸方向(x方向)、
法線方向(法線方向)、接線方向(周方向)に移動でき
る。磁束密度測定センサ18はガウスメータ26を介し
て演算器28に接続されており、磁束密度測定センサ1
8の出力に基づいてガウスメータ26で磁束密度が求め
られ、これが演算器28に出力される。演算器28は記
憶装置(図示せず)を備えており、ガウスメータ26か
らの出力データを蓄積すると共に、蓄積された所定量の
データを後述するように処理して磁気吸引力を演算す
る。そして、演算器28で演算された磁気吸引力がプリ
ンタ30に出力される。
【0010】図3を参照して図1に示す測定装置14を
用いてマグネットローラ10の磁気吸引力を測定する手
順を説明する。いまマグネットローラ10の長手方向の
軸端から距離Xの周上において、マグネットローラ10
の表面から距離dを置いた円周上の磁気吸引力を求める
ものとする。具体的に、以下の5つのステップを実行す
ることにより、上述の位置における磁気吸引力が測定さ
れる。
【0011】ステップ(i) センサ18をマグネットローラ10の端部から距離Xの
位置に配置する。また、センサ18とマグネットローラ
10との距離をdに設定する。この位置でマグネットロ
ーラ10を一回転し、所定の回転角度ごとにセンサ18
で磁束密度を測定する。この際に測定された磁束密度デ
ータは演算器28に記憶される。以下の測定においても
同様で、磁束密度データは演算器28に記憶される。
【0012】ステップ(ii) センサ18をマグネットローラ10に向けて距離βだけ
近づけ、センサ18とマグネットローラ10との距離を
(d−β)に設定する。そして、マグネットローラ10
を一回転して所定の回転角度ごとにセンサ18で磁束密
度を測定する。
【0013】ステップ(iii) センサ18をマグネットローラ10から遠ざけて、セン
サ18とマグネットローラ10との距離を(d+β)に
設定する。そして、マグネットローラ10を一回転して
センサ18で磁束密度を測定する。
【0014】ステップ(iv) センサ18をマグネットローラ10の端部から距離X−
αに設定する。また、センサ18とマグネットローラ1
0との距離を(d)に設定してマグネットローラ10を
一回転し、所定の回転角度ごとにセンサ18で磁束密度
を測定する。
【0015】ステップ(v) センサ18をマグネットローラ10の端部から距離X+
αに設定する。また、センサ18とマグネットローラ1
0との距離を(d)に設定してマグネットローラ10を
一回転し、所定の角度ごとにセンサ18で磁束密度を測
定する。なお、距離 α,βは短い距離である。また、
ステップ(i)…(v)の測定順序は問わない。
【0016】上記結果をもとに、演算器28は以下の計
算によって磁気吸引力を演算する。図4に全ての測定さ
れた点を示す。ここで、マグネットローラ10の周方向
の測定点の数はマグネットローラの回転速度と測定の間
隔(サンプリング周波数)によって変化する。いまマグ
ネットローラ10の周方向の測定点の数をnとする。あ
る測定点に注目したとき、その測定点に隣接する周方向
の測定点とのz座標の差をγは、Rをマグネットローラ
の半径としてγ=(R+d)・sin(2π/n)で与
えられる。
【0017】また、図5(a)に示すように、測定ライ
ン上(センサ移動の中央の場所であり、本来、磁気吸引
力を求めたいライン上)の各測定点について、これを中
心とする測定点の配置を考えることができる。したがっ
て1つの測定点を注目点としてAで示すと、その周囲に
は常に6つの測定点が存在する。周方向の測定間隔が十
分に短ければ、周方向の曲率を無視して、これらの点が
近似的に直方格子上に配置しているとみなすことができ
る(図4(a)参照)。
【0018】いま、図5(b)に示すように、注目点A
の磁束密度ベクトルをB0とし、その周囲の各測定点の
磁束密度ベクトルを B : Aからx座標が+αの点の磁束密度ベクト
ル B : Aからx座標が−αの点の磁束密度ベクト
ル B : Aからy座標が+βの点の磁束密度ベクト
ル B : Aからy座標が−βの点の磁束密度ベクト
ル B : Aからz座標が+γの点の磁束密度ベクト
ル B : Aからz座標が−γの点の磁束密度ベクト
ル と表記する。
【0019】微小粒子が受ける磁気吸引力FはF=(M
・▽)Bと表される。ここで、Mは粒子の磁気双極子モ
ーメント、Bは磁束密度である。また、磁気双極子モー
メントMは、粒子の半径をr、比透磁率をμ、真空透磁
率をμ0とするとM=4π/μ0・(μ−1)/(μ+
2)・r3Bと表される。
【0020】ここで、F=(M・▽)Bを成分表示で展
開すると、磁気吸引力(Fx,Fy,Fz)は数3で表
される。
【0021】
【数3】
【0022】ここで、数3中の各微分値は注目点Aの座
標とその周囲の点の磁束密度ベクトルの測定結果から、
例えば2次近似により計算をすることができて、注目点
Aの座標を(x0、y0、z0)、注目的Aでの磁束密度
を(B0x、B0y、B0z)、 注目点Aからx座標が+αシフトした点のx座標をx
、磁束密度をB 注目点Aからx座標が−αシフトした点のy座標をx
、磁束密度をB 注目点Aからy座標が+βシフトした点のx座標をy
、磁束密度をB 注目点Aからy座標が−βシフトした点のy座標をy
、磁束密度をB 注目点Aからz座標が+γシフトした点のx座標をz
、磁束密度をB 注目点Aからz座標が−γシフトした点のy座標をZ
、磁束密度をB とし、Bのx座標成分をB+αxなどで表わすことに
すると数4が得られる。
【0023】
【数4】
【0024】従って、これらの式を計算することによっ
て、ある1測定点における磁気吸引力を計算することが
できる。また、蓄積された測定値に基づき、マグネット
ローラ外周に沿った1周について同様の計算を繰り返せ
ば、マグネットローラ10の回りの磁気吸引力及びその
分布を知ることができる。
【0025】ところで、上述した測定では1つの測定に
ついて、マグネットローラを5回転させる必要がある。
しかしながら、マグネットローラの形状・特性から次の
2つの仮定を認めることのできる場合がある。 1.磁束密度の軸方向成分は常に0である(Bx≡0) 2.磁束密度は軸方向について一定である(数5参照) このとき、磁気吸引力Fを求める式は次の数6のように
単純化される。
【数5】
【0026】
【数6】
【0027】この式を用いた計測を行う場合には (i)3軸ではなく、2軸の磁束密度を測ることのでき
るセンサであれば十分である。したがって、マグネット
ローラの軸方向の磁束密度を測定するセンサが不要とな
る。 (ii)1回の測定において、マグネットローラの必要
回転数が5から3回転に減少する(図2におけるステッ
プ(iv),(v)の計測が不要となるので、測定が簡
略になる。
【0028】
【発明の効果】このように本願発明によれば、困難で精
度の劣る磁気吸引力の直接測定を行わなくとも、磁束密
度の測定のみによって、任意の半径と比透磁率を持つ微
小粒子が測定ライン上にあるときに、粒子が磁場から受
ける力を簡単に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマグネットローラの磁気吸引力
測定装置の概略構成を示す図である。
【図2】 マグネットローラの軸方向、法線方向、接線
方向を示す図である。
【図3】 磁気吸引力の測定手順を示す図である。
【図4】 磁束密度の測定点の分布を示す図である。
【図5】 注目点における局所座標系を示す。
【符号の説明】
10…マグネットローラ、14…磁気吸引力測定装置、
18…磁束密度測定センサ、20…支持機構、26…ガ
ウスメータ、28…演算器、30…プリンタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に磁極を有するマグネットローラ
    の磁気吸引力測定装置において、空間の磁束密度を少な
    くとも2軸方向について測定できるセンサと、上記マグ
    ネットローラに対してその軸方向、法線方向、及び周方
    向に上記センサを移動させる機構とを備えたマグネット
    ローラの磁気吸引力測定装置。
  2. 【請求項2】 3軸(直交3軸:x,y,z)方向につ
    いて測定された磁束密度の計測値から、以下の数1に基
    づいて磁気吸引力を演算する手段を備えた請求項1のマ
    グネットローラの磁気吸引力測定装置。 【数1】 Fx,Fy,Fz:x,y,z方向の磁気吸引力 Mx,My,Mz:x,y,z方向の磁気双極子モーメ
    ント Bx,By,Bz:x,y,z方向の磁束密度
JP8011733A 1996-01-26 1996-01-26 マグネットローラの磁気吸引力測定装置 Pending JPH09204104A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017514118A (ja) * 2014-04-11 2017-06-01 マグカム ナムローゼ フェンノートシャップMagCam NV 磁石の磁場分布を当該磁石に沿って測定するための方法および装置
CN111913139A (zh) * 2020-07-01 2020-11-10 苏州佳祺仕信息科技有限公司 磁铁拉力及扭矩检测设备及其检测方法
JP2021021594A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 国立大学法人京都工芸繊維大学 吸着力推定方法、吸着力推定装置、および、吸着力推定プログラム

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