JPH0919999A - 静電気除去装置を備えた印刷機及び印刷方法 - Google Patents

静電気除去装置を備えた印刷機及び印刷方法

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JPH0919999A
JPH0919999A JP7172034A JP17203495A JPH0919999A JP H0919999 A JPH0919999 A JP H0919999A JP 7172034 A JP7172034 A JP 7172034A JP 17203495 A JP17203495 A JP 17203495A JP H0919999 A JPH0919999 A JP H0919999A
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Yuzuru Baba
譲 馬場
Norimasa Ikeda
憲正 池田
Shigemasa Matsumoto
繁政 松本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】被印刷体が印刷機内を搬送されながら印刷を行
なう印刷機において、被印刷体の搬送経路の途中に布状
に織られた炭素繊維を基材とする静電気除去装置を設置
したことを特徴とする静電気除電装置を備えた印刷機。 【効果】印刷機内で帯電した被印刷体が印刷機の排紙部
に搬送されるまでの間に被印刷体の静電気を除去し、排
紙部での紙揃え、ガイドへの接触による汚れを解消する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気除去装置を
備えた印刷機及び印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の印刷機での被印刷体の静電気除去
方法として例えば特開昭51−30491号公報などで
提案されているようなコロナ放電を利用した方法があっ
た。この方法の除電原理は被帯電体と非接触の状態で電
極を配置された電極に電圧をかけコロナ放電させること
により電極付近に両極性のイオンを生成させ、被帯電体
の電荷と逆極性のイオンにより被帯電体上の電荷を引き
寄せ中和することにより静電気を除去するというもので
ある。
【0003】また他の除電方法として、電気的にアース
を取った金属繊維をブラシ状に加工した除電器を帯電体
に接近させ、その帯電圧を利用して金属繊維の先端に両
極性のイオンを発生させ、自己放電により帯電体の電位
を中和する方法がある。
【0004】しかしながら、これらの方法では印刷機の
印刷速度が比較的低い場合には有効に作用するが、印刷
速度が速い場合には静電気の除去が確実に行なえないと
いう問題点があった。
【0005】また、これらの方法による除電器は被帯電
体が非導電性の場合には非接触で使用する方法が一般的
である。紙やフィルムは非導電性であり、これらの方法
では非接触で使用する必要がある。もし、紙やフィルム
が除電器に接触すると被帯電体の電荷が取り除けないば
かりでなく、摩擦帯電により更に帯電してしまうという
問題点があった。したがって、これらの方法では除電器
と被帯電体とが出来るだけ近く、非接触の状態で使用す
ることが必要である。
【0006】シート状の被印刷体を印刷する枚葉印刷機
の場合、被印刷体と一定の距離を保つためには除電器を
印刷機における非印刷体の供給部である給紙部に配置す
る必要がある。そのため給紙部以降の工程に位置する印
刷部において被印刷体とブランケットが擦れることによ
り摩擦帯電した被印刷体の静電気は除去することができ
なかった。
【0007】枚葉印刷機における印刷部から排紙部への
被印刷体の搬送手段としては被印刷体の搬送方向先端部
のみをグリッパーで咬え、チェーンにより搬送する方法
が一般的である。この時、被印刷体の後部は自由に動く
ことができる。そのため帯電した被印刷体が印刷部から
排紙部に搬送される間にバタツキが発生し、印刷機のガ
イド等と接触し印刷面が汚れたり、被印刷体どうしが電
気的に吸着し、排紙部で被印刷体を棒状に積む場合に揃
えることができない、いわゆる紙揃え不良が発生し問題
となっていた。
【0008】また、上記の方法における金属繊維をブラ
シ状に加工した除電器を印刷機の印刷部から排紙部の間
に設置した場合には、除電器に被印刷体が接触し、その
際発生する摩擦帯電により被印刷体が帯電してしまうと
いう問題、およびブラシが金属製の場合には金属の酸化
により除電効果が減少するといった問題もあった。
【0009】さらに、ロール状に巻いた被印刷体を連続
的に印刷し、印刷部の後に設置した折機により連続的に
折り加工を行なうオフ輪印刷機などでは、被印刷体が印
刷部で帯電することにより、折機内での紙の詰りや折機
を通過した後の羽根車からの印刷物の搬出がうまくいか
ないこと、更に印刷面の汚れといった問題があった。さ
らにまた、オフ輪印刷機における羽根車からの排紙性に
関して特開平5−147796号公報にて提案されてい
る導電性を付与した羽根車があるが、この方法では羽根
車からの排紙性は改良されるが折機内での静電気を除去
することができず上記の問題点が残っていた。
【0010】他方、コロナ放電により発生した両極性の
イオンを送風機により雰囲気中に拡散させる方法もあっ
たが、この方法は印刷機上でのイオン数が少なく被印刷
体の静電気除去が完全に行なえないという問題点があっ
た。
【0011】また、上記の問題点は特に被印刷体がポリ
エステル、塩化ビニル等のフィルムや合成紙、また一般
の用紙にフィルム等をラミネート加工した特殊な印刷用
紙の場合に発生しやすく大きな問題となっており、これ
らの問題点を解決するために印刷機の印刷部から排紙部
の間で被印刷体が帯電した静電気を除去することが必要
である。
【0012】一方、近年湿し水を用いずにオフセット印
刷を行なう水なし平版を使用した水なしオフセット印刷
が実用化されつつある。水なし平版印刷版原版のポジ型
感光性平版印刷版の例としては、特公昭54−2692
3号公報、特公昭56−23150号公報などにおい
て、基板上に光重合性感光層とシリコーンゴム層とが積
層された水なし平版印刷版、また、特公平3−5662
2号公報、特開昭61−153655号公報などにおい
て、基板上に光架橋性感光層とシリコーンゴム層とが積
層された水なし平版印刷版などが提案され実用化されて
いる。
【0013】さらに、ネガ型感光性平版印刷版の例とし
ては特公昭61−616号公報や特公昭61−5421
8号公報などにおいて、支持体上にオルトキノンジアジ
ド化合物を含む感光層とその上に接着層を介してシリコ
ーンゴム層を設けた水なし平版印刷版、特公昭61−5
4222号公報などにおいて、光剥離性感光層上にシリ
コーンゴム層を設けた水なし平版印刷版などが提案され
ており、実用上優れた性能を有するものとして知られて
いる。
【0014】従来の平版印刷では、刷版上に親油性であ
る画線部と親水性である非画線部を形成させ、非画線部
を湿し水と呼ばれるアルコールを含んだ水で湿らせるこ
とにより湿し水とインキの反撥性を利用して画像を形成
している。この従来の平版印刷ではインキのみならず湿
し水も少量ではあるが被印刷体である紙に転移されてお
り、そのため紙が湿し水を吸収し導電性が上がり静電圧
が減衰しやすくなっていると考えられる。
【0015】それに対し、上記の水なし平版印刷版はい
ずれも非画線部がシリコーンゴムとなっており、シリコ
ーンゴムとインキの反撥性を利用して画像を形成するた
め湿し水を使用していない。そのため湿し水による紙の
導電性の変化がなく、従来の平版印刷と比較すると水な
し平版印刷の場合に上記のような静電気に起因する問題
が発生しやすかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印刷機内で
帯電した被印刷体が印刷機の排紙部に搬送されるまでの
間に被印刷体の静電気を除去し、排紙部での紙揃え、ガ
イドへの接触による汚れを解消する静電気除去装置を備
えた印刷機および印刷方法を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。上
記の本発明の目的は、以下の構成とすることにより達成
される。
【0018】すなわち、被印刷体が印刷機内を搬送され
ながら印刷を行なう印刷機において、被印刷体の搬送経
路の途中に布状に織られた炭素繊維を基材とする静電気
除去装置を設置したことを特徴とする静電気除去装置を
備えた印刷機である。
【0019】上記の印刷機において、静電気除去装置
は、印刷部から排紙部までの間に設置されること、ま
た、静電気除去装置は、被印刷体の幅よりも大きい幅を
有すること、被印刷体と接する位置に静電気除去装置を
設置すること、水なし平版印刷において使用されること
は好ましい条件である。
【0020】また、本発明の静電気除去装置を備えた印
刷機の印刷方法は、被印刷体が印刷機内を搬送されなが
ら印刷を行なう印刷方法において、被印刷体の搬送経路
の途中に設置された布状に織られた炭素繊維を基材とす
る静電気除去装置により被印刷体の静電気を除去するこ
とを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内容を詳細に説明
する。
【0022】まず、本発明で使用する炭素繊維について
説明する。本発明における炭素繊維は、例えば大谷杉
郎、大谷朝男共著「カーボンファイバー入門」オーム社
(1983)のP33からP48およびP49からP6
1において説明されている、芳香族平面構造を有する繊
維状の高分子のことであり、これら炭素繊維の具体的な
名称としては、特性別の分類として、高性能炭素繊維
(High performance carbon fiber,HPCF)、汎用炭素繊
維 (general purpose carbon fiber,GPCF)、活性炭素繊
維(active carbon fiber,ACF )、耐熱繊維と呼ばれるも
のに分けられ、本発明ではこれら特性別の分類における
全ての種類の炭素繊維を使用することができる。
【0023】また、炭素繊維はポリアクリロニトリル、
ピッチ、レーヨン、フェノール、ベンゼン等を原料と
し、紡糸した後加熱し、安定化、炭素化あるいは更に加
熱し黒鉛化することにより得られる。炭素繊維の原料別
の分類としてポリアクリロニトリルを原料としたPAN
系炭素繊維、コールタール、エチレンタール、縮合多環
芳香族などを原料としたピッチ系炭素繊維、レーヨンを
原料としたレーヨン系炭素繊維、フェノールを原料とし
たフェノール系炭素繊維などと呼ばれるものに分けら
れ、本発明ではこれら原料別の分類における全ての種類
の炭素繊維を使用することができる。
【0024】本発明で使用する静電気除去装置は、被印
刷体上のインキ被膜への傷付き難さや静電気の除電効率
などの点で織布状炭素繊維を主体とするものである。織
布を形成する単繊維は炭素繊維のみで構成されているこ
とが好ましいが、補強や織加工性の向上を目的としてガ
ラス繊維、ボロン繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケ
イ素繊維、アルミナ繊維、金属繊維などを除電効果を損
わない範囲で混合することができる。
【0025】織布状炭素繊維の織物組織としては平織、
綾織、朱子織が適用できる。
【0026】本発明で使用する静電気除去装置の概略を
図1から図3に示す。
【0027】静電気除去装置Aは図1に示すとおり、織
布状に加工された炭素繊維1を印刷機に取り付け易い形
に断裁したものから構成される。
【0028】織布状に加工された炭素繊維を断裁する際
の形状、大きさにつては特に制限はなく、印刷機の種
類、大きさに合せて断裁して使用することができる。し
かし、除電効率の点から印刷可能な最大用紙幅よりも大
きい幅を有することが重要である。
【0029】また、図2および図3に示すとおり、上記
の適当な大きさに断裁した織布状の炭素繊維は断裁した
周囲の繊維が解れないように金属、布、フィルム等で枠
2を取り付けた状態で使用することができる。
【0030】さらに、図3に示すとおり、上記の適当な
大きさに断裁した織布状の炭素繊維1を断裁した周囲の
繊維が解れないように金属、布、フィルム等で枠2を取
り付けた静電気除去装置に炭素繊維と電気的に接続され
るように導電性のケーブル3を設置することができる。
導電性のケーブルの他方の端は図3に示すように電気的
に接続しやすい金具等を設置することができる。導電性
のケーブルを設置することにより炭素繊維に溜まった電
荷を放出しやすくなり、特に被印刷体が導電性の場合に
おいて静電気除去装置との接触により電荷が移動する場
合には有効である。
【0031】本発明に使用される静電気除去装置は公知
の全ての印刷機に使用することができる。また、水なし
平版印刷において使用する印刷機としては、枚葉オフセ
ット印刷機、オフセット輪転印刷機、平台型オフセット
印刷機、新聞輪転印刷機、カード印刷機などが挙げら
れ、これら全ての印刷機に本発明における静電気除去装
置を使用することができる。
【0032】これら印刷機への静電気除去装置の取り付
け方法としては、印刷機の金属製の部分にネジで固定す
るか、フィルムあるいは紙を基体とした公知の粘着テー
プ、金属と接着性のある接着剤等により固定することが
できる。この際、炭素繊維と印刷機の金属部分を密着さ
せるか、導電性のケーブルにて印刷機のフレームと接合
するなどして炭素繊維を電気的にアースした状態にする
ことが重要である。
【0033】また、静電気除去装置の印刷機への取り付
け位置としては、枚葉印刷機の場合は印刷部から排紙部
までの間、オフ輪印刷機の場合は印刷部から折機までの
間に取り付けることが重要である。もちろん、従来の静
電気除去装置と同様に給紙部あるいは印刷部に設置して
もよく、その場合は従来の静電気除去装置と同程度の除
電効果は得られる。さらに、静電気除去装置と被印刷体
の距離については非接触で使用してもよいし、接触して
使用してもよい。しかし、除電効率の点から被印刷体の
全面が本発明における静電気除去装置に接近させるよう
に設置することが好ましい。
【0034】まず、枚葉印刷機への本発明における静電
気除去装置の取り付け方法を説明する。
【0035】図4に枚葉印刷機の概略図を示す。
【0036】図4において、給紙部4から印刷機に供給
された被印刷体は印刷部5により図4における上面を印
刷される。印刷された被印刷体は印刷部5の最終胴の圧
胴7から搬送チェーン8によって排紙部6に運ばれる。
排紙部の最終スプロケット9まで搬送された時点で被印
刷体を掴んでいたグリッパー10が開き被印刷体が落下
し、棒状に集積される。被印刷体をチェーンにより搬送
する際、被印刷体が帯電しているとバタツキが発生し、
印刷面が印刷機のフレームなどに接触して汚れとなった
り、棒状に集積する際に被印刷体どうしが静電気の吸引
力により吸着し、被印刷体が揃わないいわゆる紙揃え不
良などが発生する。紙揃え不良は印刷物の裏付き、ブロ
ッキングなどのトラブルの原因となり問題である。
【0037】このような問題を解決するためには、本発
明における静電気除去装置は印刷部と排紙部の間に取り
付けることが好ましく、印刷面に接触することによる汚
れを防止するためには、図4に示す点線で囲った11の
範囲に取り付けることがさらに好ましい。
【0038】ここで図4に示す点線で囲った11の範囲
について拡大した図8によりさらに詳細に本発明におけ
る静電気除去装置の取り付け位置を説明する。
【0039】図8において、チェーン8に設置されたグ
リッパー10により、被印刷体は挟持されチェーンの搬
送とともに移動する。静電気除去装置Aはグリッパー1
0に接触しない範囲で被印刷体に近づけて設置すること
が好ましい。設置に際しては図8に示すような印刷機の
金属製のフレームやガイドに密着させて設置することが
好ましい。またこの際、被印刷体は搬送方向前方のグリ
ッパー10のみで支持されているため搬送方向後方は自
由に動くことができる。したがって、図8に示すとお
り、被印刷体の一部分は静電気除去装置Aに接触するこ
とになる。
【0040】次に、オフ輪印刷機への静電気除去装置の
取り付け方法を説明する。
【0041】図5にオフ輪印刷機の概略図を示す。
【0042】図5において給紙部12から出た被印刷体
はテンションコントロール部13を経て印刷部14に入
り両面を印刷される。印刷された被印刷体はオーブン1
5に入りインキが乾燥させられる。オーブンを出た被印
刷体は冷却ロール16により冷やされた後、搬送ロール
群を経て三角板17と呼ばれる被印刷体を走行方向に対
し縦に折る装置により縦方向に半分に折られ折機18に
入る。折機内では印刷物に合せて被印刷体の前後の部分
を切断するとともに縦方向あるいは横方向に被印刷体を
折り、ベルトコンベアー19へと搬出する。
【0043】静電気除去装置は被印刷体の搬送経路にお
ける印刷部と折機の間に設置することが好ましく、更に
好ましくは冷却ロールと折機の間である図5に示す点線
で囲った20の範囲に取り付けることが好ましい。
【0044】次に本発明を使用することができる水なし
平版について説明する。本発明を使用することができる
水なし平版は、インキ反撥層にシリコーンゴムを使用し
ているものであれば全ての水なし平版を使用することが
できる。具体的には、ポジ型水なし平版としては、特公
昭54−26923号公報、特公昭56−23150号
公報などにおいて提案されている基板上に光重合性感光
層とシリコーンゴム層とが積層された水なし平版印刷
版、また、特公平3−56622号公報、特開昭61−
153655号公報などにおいて提案されている基板上
に光架橋性感光層とシリコーンゴム層とが積層された水
なし平版印刷版などが挙げられる。
【0045】また、ネガ型水なし平版としては、特公昭
61−616号公報や特公昭61−54218号公報な
どにおいて提案されている支持体上にオルトキノンジア
ジド化合物を含む感光層とその上に接着層を介してシリ
コーンゴム層を設けた水なし平版印刷版、特公昭61−
54222号公報などにおいて提案されている光剥離性
感光層上にシリコーンゴム層を設けた水なし平版印刷版
などが挙げられる。
【0046】これらの水なし平版は原版フィルムと真空
密着し紫外線を照射して画像を焼き付けた後カバーフィ
ルムを剥離し、水なし平版の公知の現像方法により画線
部のシリコーンゴムを除去して現像し、刷版となる。
【0047】印刷では、従来の平版印刷で使用していた
湿し水を使用することなく水なし平版専用インキを使用
して公知の方法で印刷を行なう。
【0048】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0049】実施例1 織布状炭素繊維1(“トレカ”6342 東レ(株)
製)を縦方向200mm×幅方向700mmの大きさに
切断した。図2に示すように切断した周囲をフィルムを
基体とする粘着テープの枠2で包み静電気除去装置Aと
した。この静電気除去装置Aを図6に示すように4色オ
フセット枚葉印刷機(小森スプリント425 コモリコ
ーポレション製)の印刷部と排紙部の間に位置する金属
製のガイドに静電気除去装置の周囲をフィルムを基体と
した粘着テープで金属製ガイドと密着するように固定し
た。この時、被印刷体は搬送中に静電気除去装置Aと接
触するようになっている。印刷機の版胴に東レ水なし平
版TAP(東レ(株)製)を取り付け、水なし平版専用
インキ(“ドライオカラー”大日本インキ化学工業
(株)製)を使用し、室内の室温を25℃、湿度を20
%RHに制御しながら7000部/時の印刷速度にて、
菊半裁(送り方向469.5mm×幅636mm)コー
ト紙(OKコート 王子製紙(株)製)に印刷テストを
行なった。
【0050】実施例2 被印刷体を印刷用のポリエステルフィルム(ユポFP#
200王子油化合成紙(株)製)に代える以外は実施例
1と同様にして印刷テストを行なった。
【0051】比較例1 実施例1における静電気除去装置を取り除き、加電によ
るコロナ放電を利用した静電気除去装置B(ioriz
er409- SC(春日電機(株)製))を図7に示す
印刷機の給紙部に設置する以外は実施例1と同様にして
印刷テストを行なった。
【0052】比較例2 実施例2における静電気除去装置を取り除き、加電によ
るコロナ放電を利用した静電気除去装置B(ioriz
er409- SC(春日電機(株)製))を図7に示す
印刷機の給紙部に設置する以外は実施例2と同様にして
印刷テストを行なった。
【0053】実施例1、2および比較例1、2の印刷テ
スト中に被印刷体が搬送チェーンで搬送されている時の
被印刷体の帯電圧を電位差測定機KS−525(春日電
機(株)製)にて測定した。(評価項目1) また、実施例1、2および比較例1、2の印刷テスト中
に排紙部での紙揃え性を目視で評価した。(評価項目
2) さらに、実施例1、2および比較例1、2の印刷テスト
中に被印刷体が搬送チェーンで搬送される際のバタツキ
による印刷面の汚れについて、1000部印刷し印刷物
上での発生状況を目視評価した。(評価項目3) 以上の印刷テストの結果を表1に示す。
【0054】
【表1】 表1に示すとおり、従来の給紙部に設置した静電気除去
装置では印刷部以降における被印刷体の静電気を除去す
ることができず問題が発生してした。また、印刷用紙よ
りも幅の小さい静電気除去装置を印刷部と排紙部の間に
設置した場合においても同様に問題が発生した。ところ
が本発明の静電気除去装置を取り付けることにより排紙
部における被印刷体の帯電圧は大幅に低下し、排紙部で
の紙揃え不良、紙のバタツキによる印刷面の汚れ等が全
く発生しないことがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成されたもの
で、印刷機の印刷部で帯電した被印刷体の電荷を除去す
ることができ、印刷機の排紙部での静電気に起因するト
ラブルを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する静電気除去装置の一例を示す
概略図である。
【図2】本発明に使用する静電気除去装置の他の一例を
示す概略図である。
【図3】本発明に使用する静電気除去装置のさらに他の
一例を示す概略図である。
【図4】枚葉印刷機の概略図である。
【図5】オフ輪印刷機の概略図である。
【図6】実施例1および実施例2における静電気除去装
置の取り付け位置を示す概略図である。
【図7】比較例1および比較例2における枚葉印刷機へ
の静電気除去装置の取り付け位置を示す概略図である。
【図8】図4に示す点線で囲った部分の拡大図である。
【符号の説明】
1:織布状に加工された炭素繊維 2:フィルム、金属、木などを基体とした枠 3:導電性のケーブル 4:枚葉印刷機の給紙部 5:枚葉印刷機の印刷部 6:枚葉印刷機の排紙部 7:枚葉印刷機の最終圧胴 8:搬送チェーン 9:最終スプロケット 10:グリッパー 11:静電気除去装置の好ましい取り付け位置 12:オフ輪印刷機の給紙部 13:オフ輪印刷機のテンションコントロール部 14:オフ輪印刷機の印刷部 15:オフ輪印刷機のオーブン 16:オフ輪印刷機の冷却ロール 17:オフ輪印刷機の三角板 18:オフ輪印刷機の折機 19:ベルトコンベアー 20:静電気除去装置の好ましい取り付け位置 A:静電気除電装置 B:コロナ放電を利用した静電気除去装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被印刷体が印刷機内を搬送されながら印刷
    を行なう印刷機において、被印刷体の搬送経路の途中に
    布状に織られた炭素繊維を基材とする静電気除去装置を
    設置したことを特徴とする静電気除電装置を備えた印刷
    機。
  2. 【請求項2】静電気除去装置が印刷部から排紙部までの
    間に設置されてなることを特徴とする請求項1記載の静
    電気除去装置を備えた印刷機。
  3. 【請求項3】静電気除去装置が被印刷体の幅よりも大き
    い幅を有することを特徴とする請求項1または2記載の
    静電気除去装置を備えた印刷機。
  4. 【請求項4】静電気除去装置が被印刷体と接する位置に
    設置されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の静電気除去装置を備えた印刷機。
  5. 【請求項5】水なし平版印刷に使用されてなることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電気除去装
    置を備えた印刷機。
  6. 【請求項6】被印刷体が印刷機内を搬送されながら印刷
    を行なう印刷方法において、被印刷体の搬送経路の途中
    に設置された布状に織られた炭素繊維を基材とする静電
    気除去装置により被印刷体の静電気を除去することを特
    徴とする印刷方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7004460B2 (en) * 2003-04-23 2006-02-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Media bias assembly for hardcopy devices
JP2006188065A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Heidelberger Druckmas Ag 印刷機

Cited By (2)

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