JPH09198223A - コンピュータシステム - Google Patents

コンピュータシステム

Info

Publication number
JPH09198223A
JPH09198223A JP8023484A JP2348496A JPH09198223A JP H09198223 A JPH09198223 A JP H09198223A JP 8023484 A JP8023484 A JP 8023484A JP 2348496 A JP2348496 A JP 2348496A JP H09198223 A JPH09198223 A JP H09198223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
mouse
state
graphic object
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8023484A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Isonuma
伴幸 磯沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8023484A priority Critical patent/JPH09198223A/ja
Publication of JPH09198223A publication Critical patent/JPH09198223A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • User Interface Of Digital Computer (AREA)
  • Digital Computer Display Output (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作者に対し、より快適で効率的なグラフィ
ックオブジェクトの操作を可能とし、1回のドラッグ操
作によるオブジェクトの画面上での移動量を従来より拡
大したコンピュータシステムを提供する。 【解決手段】 CPUは、マウス2からの入力に逐次対
応してグラフィックオブジェクトの状態を変化させる第
1のモードを実行中に、マウス2の移動速度が所定値以
上になると、マウス2からの入力が終了した後も慣性的
にグラフィックオブジェクトの状態を変化させる第2の
モードを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作者との対話に
グラフィカルユーザインタフェースを採用したコンピュ
ータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータオペレーティングシステム
のユーザインタフェースとして、操作対象となるオブジ
ェクトを視覚化表現して操作するグラフィカルユーザイ
ンタフェース(以下「GUI」という。)の環境を持つ
コンピュータシステムは、既に世の中で一般的な装置と
して普及しており、その構成は公知である。
【0003】GUI環境においては、マウス等のポイン
ティングデバイスを用いたオブジェクトの操作が高い頻
度で発生する。このような操作を行う場合、従来、ドラ
ッグと呼ばれる操作(ドラッグ操作)が用いられてき
た。この「ドラッグ操作」とは、ポインティングデバイ
スに付加されたボタンを押下することにより、操作者が
画面上のオブジェクトを選択したことをシステムに伝
え、ボタンを押下した状態でポインティングデバイスを
移動させることによって、選択されたオブジェクトの状
態を連続的に変化させる操作である。
【0004】マウス型のポインティングデバイスでのド
ラッグ操作の代表例として、図12に示す、ドラッグ操
作によるウィンドウの移動操作を挙げることができる。
【0005】また、図形等の描画を行うソフトフェアに
おいてもポインティングデバイスを用いたオブジェクト
の移動・変形等の操作が頻繁に発生する。この場合も上
記ドラッグ操作が用いられる。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】従来のGUI環境にお
いてグラフィックオブジェクトを画面上で移動させる場
合、移動先位置の正確な指定が必要ない操作が存在す
る。例えば、図12におけるウィンドウの移動操作の目
的が、ウィンドウ1(121)とウィンドウ2(12
2)の重なりを取り除くことにある場合は、ポインティ
ングデバイス(マウス)123を操作して画面124上
でカーソル125によるウィンドウ1(121)の移動
先位置の正確な指定は必要ではなく、ウィンドウ1(1
21)の移動先位置はウィンドウ2(122)との重な
りが解消する領域であればどこでもよい。
【0007】ところが、従来の方法は、この移動先位置
の正確な指定の必要性の有無に拘らず、移動操作が完結
するまで操作者がオブジェクトの移動126をポインテ
ィングデバイス123の移動127によって制御する必
要があった。また、ポインティングデバイス123で最
終移動位置を画面124上で指定する必要があるため、
その最終移動位置が画面表示領域の外にくるような移動
は不可能であった。このため、以下に詳しく説明する2
つの問題を生じていた。
【0008】(問題1)移動・回転・縮小拡大等に挙げ
られるような、その操作がなんらかの数量(移動量、回
転角、縮小拡大比)によって特徴づけられるオブジェク
トの操作を本発明が問題とする観点から分類すると、以
下のようにタイプ1とタイプ2に分類できる。
【0009】タイプ1は、操作の最終目的である状態
(移動後の位置、回転後の位置、縮小拡大後の状態)を
正確に指定する必要のない操作である。
【0010】タイプ2は、操作の最終目的である状態
(移動後の位置、回転後の位置、縮小拡大後の状態)を
正確に指定する必要のある操作である。
【0011】問題となるのは、従来のGUI環境におけ
るオブジェクトの操作方法はタイプ2に適した操作方法
をタイプ1に対しても同様に適用しており、タイプ1に
適した操作方法が存在しなかったことである。
【0012】(問題2)従来のドラッグ操作では、通
常、カーソルと呼ばれるポインティングデバイスの物理
的位置に対応する点を画面上に表示し、そのカーソルを
画面上で移動させながらオブジェクトを移動させてい
た。このため、図13に示すように、一回のドラッグ操
作で移動させることができる最大の移動量は、移動開始
時にカーソル132のあった位置から表示画面131の
境界133までとなる。つまり、ウィンドウ134は図
13の「実際の移動位置」(135)までしか移動でき
ない。
【0013】ところが、ウィンドウが図13の「実際の
移動位置」(135)の位置に来たとき、もう一度カー
ソル133の位置をウィンドウ左角135aに持ち直し
ドラッグすれば、「原理的に移動可能な位置」(13
6)までドラッグできる。すなわち、一回のドラッグ操
作で移動できる領域は、複数回のドラッグ操作を組み合
わせることで移動可能な領域より小さい。この原因はカ
ーソルの移動量とオブジェクトの移動量が等しくなる操
作方法を用いているからである。
【0014】そこで、本発明は、上記に鑑みてなされた
ものであり、操作者に対し、より快適で効率的なグラフ
ィックオブジェクトの操作を可能とし、1回のドラッグ
操作によるオブジェクトの画面上での移動量を従来より
拡大したコンピュータシステムを提供することを目的と
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、操作者との対話にグラフィカルユーザイン
タフェースを採用し、操作者の移動操作に基づく位置入
力装置からの入力情報により、表示画面上でグラフィッ
クオブジェクトの状態を変化させるコンピュータシステ
ムにおいて、位置入力装置からの入力に逐次対応してグ
ラフィックオブジェクトの状態を変化させる第1のモー
ド、及び位置入力装置からの入力が終了した後も慣性的
にグラフィックオブジェクトの状態を変化させる第2の
モードを実行する実行手段と、前記入力情報を基にその
特徴情報を検出する検出手段と、前記特徴情報に基づい
て前記第1又は第2のモードを実行するよう前記実行手
段を制御する制御手段とを有することを特徴とするもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の実施の一形態に係るコンピ
ュータシステムの外観図である。
【0018】このコンピュータシステムは、コンピュー
タ本体1を有し、このコンピュータ本体1に、位置入力
装置としてのマウス2及びキーボード3からなる入力装
置4、GUI環境でウィンドウ、アイコン等のグラフィ
カルオブジェクトを表示画面に表示する表示装置5を各
々接続している。
【0019】コンピュータ本体1は、図2のブロック図
に示すように、本システム全体を制御するCPU10を
有し、このCPU10に、CPU10の制御プログラム
を記憶するROM11、各種の情報を記憶するRAM1
2、マウス2が接続されたマウスインタフェース(I/
F)13、キーボード3が接続されたキーボードインタ
フェース(I/F)14、表示装置5を各々接続してい
る。
【0020】マウス2は、二次元型のポインティングデ
バイスとして現在広く普及しているものである。操作者
がマウス2を机上で移動させると、互いに直交する二つ
の方向に関する移動成分が検知され、この情報がコンピ
ュータ本体1に送信されるようになっている。なお、マ
ウス2が移動量を検知し、これをコンピュータ本体1に
送信する構成は既に公知であるため、その説明を省略す
る。
【0021】また、マウス2は、マウスボタン2aの押
下状態と非押下状態を検知する手段と、その変化をマウ
スI/F13に送信する手段とを有している。これらの
手段は既に公知であるため、その説明を省略する。
【0022】なお、本発明は上記で述べたマウス2に限
定されるものではなく、ドラッグ操作を行うことのでき
る全ての位置入力装置(ポインティングデバイス)に適
用される。すなわち、本発明の位置入力装置は、位置入
力装置の状態として少なくともON状態とOFF状態の
2つの状態を持ち、2つの状態を任意に切り替えること
ができ、さらに、この2つの状態を区別するための情報
を、少なくとも状態の変化時にコンピュータ本体1に送
る機能を持つ。
【0023】マウスインタフェース(I/F)13は、
通常、シリアルインタフェースが適用されるが、これに
限定されるものではなく、パラレルインタフェース等の
任意の接続方法が可能である。
【0024】ROM11には、図3に示すように、シス
テムソフトウェア110と、オブジェクト運動制御部1
11を含むアプリケーションソフトウェア112とが記
述された図4、図5、図7、図8のフローチャートに示
すような制御プログラムが格納されている。
【0025】システムソフトウェア110は、コンピュ
ータの基本的なソフトウェアを指し、通常、システムソ
フトウェアまたはオペレーティングシステムなどと呼ば
れているものであり、概念的には図3に示すように、ア
プリケーションソフトウェア112とコンピュータ本体
(ハードウェア)1の間に位置している。現在、広く普
及しているGUI環境を備えたシステムソフトウェア
は、入力装置、表示装置、記憶装置等の各種ハードウェ
アの基本的な制御を行う以外、アイコンやウィンドウ等
の画像データを表示画面上の任意の位置、任意の領域の
描画する機能を持ち、操作者に対し視覚的な操作を提供
する。
【0026】オブジェクト運動制御部111は、コンピ
ュータ上で動作するソフトウェアとして実現される。本
システムでは、このオブジェクト運動制御部111をア
プリケーションソフトウェア112の中のサブルーチン
として実現するが、このオブジェクト運動制御部111
をシステムソフトウェア110の中に組み込むことも可
能であり、その実現は容易である。
【0027】システムソフトウェア110は、マウス2
から送られてくる情報を処理してオブジェクト運動制御
部111に渡すようになっている。現在、広く普及して
いるGUIを実現したシステムソフトウェアは、入力装
置からの情報を受信した場合、適切なアプリケーション
を選択し、この情報を、選択したアプリケーションに伝
達する機能を備えている。この機能は一般に、イベント
駆動機構と呼ばれている。本システムは入力装置からの
情報の取得を、このシステムソフトウェアのイベント駆
動機構を利用して行う。すなわち、本発明では、オブジ
ェクト運動制御部111の機能を含んだアプリケーショ
ンソフト112を用意し、このアプリケーションを実行
する。システムソフトウェア110は、入力装置4から
イベント通知を検知し、そのイベントに関する情報を取
得する。そして、これが本アプリケーションソフト11
2に対して伝達すべき情報であると判断すると、この情
報を、システムソフトウェア110とアプリケーション
ソフト112間の情報伝達のために定められたRAM1
2上の特定の変数領域に書き込み、本アプリケーション
ソフト112の動作を記述したプログラムを呼び出す。
呼び出されたプログラムの中では、定められたRAM1
2上の特定の変数領域の情報を読み出すことによって入
力装置4からの情報をシステムソフトウェア110を経
由して取得することができる。
【0028】CPU10は、ROM11に記憶された制
御プログラムに従い、マウス2からの入力に逐次対応し
てグラフィックオブジェクトの状態を変化させる追随型
操作モード(第1のモード)、及びマウス2からの入力
が終了した後も慣性的にグラフィックオブジェクトの状
態を変化させる慣性型操作モード(第2のモー)ドを実
行するものであり、追随型操作モードの実行中に、マウ
ス2からの入力情報を基にマウス2の特徴情報としての
移動速度を検出し、その検出値が所定値としての閾値V
threshold 以上になった場合は慣性型操作モードを実行
するようになっている。
【0029】次に、本システムによるオブジェクトの移
動動作を図4のフローチャートに従って説明する。
【0030】まず、アプリケーションソフト112を起
動すると、非操作状態に入り、アプリケーションソフト
112は、システムソフトウェア110からのイベント
通知を待つ(S1)。なお、「非操作状態」とは、操作
者によるマウス操作が発生せず、オブジェクトが停止し
ている状態をいう。
【0031】マウスボタン2aが押下された場合は(S
2)、システムソフトウェア110が、アプリケーショ
ンソフト112にマウスイベントを通知し、ステップS
1の状態から抜け出る。そして、マウスカーソルの位置
が移動操作の対象となるオブジェクトの上にあれば(S
3)、追随型操作モードに入る(S4)。
【0032】この追随型操作モードの実行内容を図5の
フローチャートに従って説明する。追随型操作モードに
おけるオブジェクト制御方法は通常のマウス2によるド
ラッグ操作と同じである。ただし、本発明の特徴は追随
型操作モードの実行中に常にマウスカーソルの運動状態
を記録することである。なお、本発明はシステムソフト
ウェア110がアプリケーションソフト112に対し、
マウス2に関するイベントを通知する機能を持つこと
と、アプリケーションソフト112の実行がシステムソ
フトウェア110からのイベント通知によって再開され
ることを仮定するが、この仮定は現在のほとんどのGU
Iを実現するシステムソフトウェア110に備えられて
いる。また、本発明は、アプリケーションソフト112
中にマウス2に関するイベントを監視するループを組み
込めむことにより、システムソフトウェア110にイベ
ント管理機構が備わっていない場合でも適用可能とな
る。
【0033】まず、追随型操作モードに移行すると、図
4と同様、アプリケーションソフト112は、システム
ソフトウェア110からのマウスイベントの通知を待つ
(S41)。
【0034】マウス移動(マウスボタンON)のイベン
ト通知を受け取った場合に(S42)、マウス2が移動
していれば(S43)、マウス2の移動先の位置をシス
テムソフトウェア110から取得し(S44)、直前の
マウス2の位置からの移動量を求める。そして、移動量
から移動速度を計算する。この移動速度は、後の慣性型
操作モードの選択判断で、速度絶対値と閾値の比較に使
用するため、正確に、図5及び以下に示す式(1)で求
めてもよいが、速度の二乗による次の式(2)、又は空
間的な等方性は失われるが、次の式(3)により求めて
もよい。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】
【数3】 また、現在のマウス位置は後の計算のためにRAM12
に記憶しておく。
【0038】以上を行うと、通常のドラッグ操作に必要
な処理を行う(S45)。
【0039】この処理は、公知であるため図6を参照
し、簡単に説明する。まず、新しい位置X,Yにオブジ
ェクトA(51)を再描画し、過去に描かれたオブジェ
クトA(52)の領域と新しく描かれたオブジェクトA
(51)の領域とが重ならない領域(破線で囲んだ領
域)53に関して、過去のオブジェクトA(52)によ
って隠されていたオブジェクトB(54)の一部と背景
を再描画する。ここでの「位置X,Yにオブジェクトを
描く」という表現は、「オブジェクトの特定の代表点が
位置X,Yにくるような位置にオブジェクトを描く」と
いう意味である。さらに、本発明に関係する上記描画処
理以外に、システムソフトウェア110またはアプリケ
ーションソフト112に本発明に関係しない必要な処理
がある場合、上記一連の処理を行った後、図5のステッ
プS45の位置で処理する。
【0040】一方、図5の前記ステップS42でマウス
ボタンOFFのイベント通知を受け取った場合は(S4
2)、追随型ドラッグ操作の終了と判断し、現在のマウ
ス移動速度を最終速度としてRAM12に記憶し(S4
6)、追随型操作モードを終了する。
【0041】追随型操作モードが終了すると、オブジェ
クト運動制御部111は、追随型操作モードの実行中に
RAM12に記憶された最終速度情報を解析し、慣性型
操作モードを行うか否かを判断する(S6)。なお、こ
の慣性型操作モードの選択判断処理は後に詳細に説明す
る。
【0042】この判断(S6)後、慣性型操作モードの
実行の必要があると判断された場合、慣性型操作モード
に移行する(S7)。一方、慣性型操作モードの実行の
必要がないと判断された場合、非操作状態に戻り(S
1)、移動操作を終了する。
【0043】慣性型操作モードでは、操作者によるマウ
ス操作が終了した後も、慣性的にオブジェクトを移動さ
せ、特定の終了条件を満たした場合、非操作状態に戻
り、移動操作モードを終了する。
【0044】次に、前記ステップS7の慣性型操作モー
ドの実行内容を図7のフローチャートに従って詳しく説
明する。
【0045】まず、追随型操作モードの実行中に最終速
度としてRAM12に記憶された速度(Vxlast,Vy
last)を、現在の速度(Vx,Vy)とする(S7
1)。
【0046】次に、オブジェクトの運動を実現するため
に、システムソフトウェア110に対し、時間管理用の
タイマ割り込みの登録を行う(S72)。すなわち、シ
ステムソフトウェア110に対し本アプリケーションソ
フト112が時間間隔ΔTのタイマ割り込みを登録する
ことによって、システムソフトウェア110は本アプリ
ケーションソフト112に対しΔTの時間経過ごとにタ
イマ割り込みイベントを通知する。通常、タイマ割り込
みの管理機構はシステムソフトウェア110に備わって
いるが、仮に備わっていなかったとしても、本アプリケ
ーションソフト112にタイマ管理機構を組み込むこと
によって、本発明は容易に実現できる。
【0047】システムソフトウェア110に対するタイ
マ割り込みの登録が完了すると、アプリケーションソフ
ト112は、システムソフトウェア110からのイベン
ト通知待ち状態に入る(S73)。
【0048】システムソフトウェア110からのタイマ
割り込み通知が来ると、まず、現在のオブジェクトの位
置を以下に示す式(4)によって求め(S74)、その
位置にオブジェクトを再描画する(S75)。
【0049】
【数4】 X=Xprevious+Vx、Y=Yprevious+Vy …式(4) ここでの「位置X,Yにオブジェクトを描く」という表
現は、「オブジェクトの特定の代表点が位置X,Yにく
るような位置にオブジェクトを描く」という意味であ
る。この描画の方法は追随型操作モードでの描画方法と
同様である。
【0050】最後に終了条件を調べ(S78)、終了条
件を満たしていない場合は、次のタイマ割り込み通知を
待ち(S73)、終了条件を満たした場合は、システム
ソフトウェア110に対して行ったタイマ割り込みの登
録を解除し(S79)、慣性型操作モードを終了する。
【0051】ここで、前記ステップS78の慣性操作の
終了条件の判断を図8のフローチャートに従って説明す
る。
【0052】オブジェクトの次回移動位置を計算する
(S781)。オブジェクトが移動できる領域内、例え
ば、表示画面上の全領域や特定のウィンドウ内におい
て、オブジェクトをドラッグ操作するための最小の部分
が領域内に存在するか否かを判断する(S782)。ド
ラッグ操作を可能とするためには、常にオブジェクトの
ドラッグ可能な最小部分を移動領域内に残す必要があ
る。
【0053】次に、現在の移動速度はVstop以上になっ
たか否かを判断する(S783)。Vstop以上になって
いなかった場合は、そこで慣性型操作モードを終了す
る。Vstop以上になった場合は、現在のオブジェクトの
表示位置が特定領域内であるか否かを判断する(S78
4)。特定領域内であると判断した場合は、ステップS
73に戻る。特定領域内でないと判断した場合、すなわ
ち、次に行われる慣性移動処理によって、ドラッグ可能
な最小部分が領域外に消えると判断した場合は、そこで
慣性型操作モードを終了する。
【0054】なお、オブジェクトの慣性運動に摩擦効果
を持たせ、次の式(5)により移動速度を徐々に減速し
てもよい。なお、式(5)において、αは減速の割合を
決める定数である。この減速処理を行う場合は、図7の
フロー中、ステップS77の部分に処理を入れればよ
い。
【0055】
【数5】 Vx←Vx−α、Vy←Vy−α …式(5) 次に、図4の前記ステップS6の慣性型操作モードの選
択判断処理の詳細を図9乃至図11を参照して説明す
る。
【0056】まず、通常のドラッグ操作におけるカーソ
ル位置の移動特性について説明する。まず、ドラッグ操
作時のカーソル位置の時間変化について考えてみる。こ
こでは特にカーソル位置のウィンドウ上でのX座標につ
いて考察するが、Y座標についても全く同様の議論が成
立する。「発明が解決しようとする課題」で述べたよう
に、従来のドラッグ操作ではタイプ1、タイプ2の操作
が存在する。
【0057】タイプ2の操作に関し、ドラッグ操作時の
カーソル位置のX座標の軌跡を表すと、図9の902の
ようになる。この図は一定時間ごとにカーソルの存在す
る位置に円形のイメージを描画して作成したものであ
る。なお、同図の901はタイプ1の操作に関するもの
である。
【0058】この図9を基にカーソルの移動位置のX成
分の時間変化と、移動速度のX成分すなわち Vx=dX/dt=一定時間間隔でのXの変化量 の時間変化とをグラフにすると、タイプ2の場合、それ
ぞれ図10の1002、図11の1102となる。
【0059】図11の1102から分かるように、速度
変化に関しては、移動操作を始める時点と終了させる時
点で、ほぼVx=0となる。開始時点で、ほぼVx=0
となるのは、移動開始前にはマウス2は静止しているた
めであり当然であるが、終了時点で、ほぼVx=0とな
るのは、移動先の位置を確定する必要のある移動操作に
おいては、操作者が移動先の位置を決めた後に、マウス
2の移動操作を終了する必要があるためである。つま
り、カーソルが目的の位置より離れている段階では、細
かい位置制御が不要であるため、ある程度の速度を持た
せてマウス2を移動させることができる。一方、目的位
置近傍に来ると、操作者はマウスカーソルの移動速度を
緩め、より細かい位置制御をする必要があり、最終的な
位置に定まった状態ではマウス2の運動は、ほとんど停
止している。
【0060】タイプ1の操作の場合は、タイプ2の操作
とは反対に、カーソルが移動し続ける最中に、すなわ
ち、マウス2を移動させている最中にマウスボタン2a
を非押下状態にした場合の軌跡及び速度変化は図10の
1001、図11の1101のようになる。
【0061】「発明が解決しようとする課題」のタイプ
1の操作、すなわち、操作の最終目的である状態(移動
後の位置、回転後の位置、縮小拡大後の状態)を正確に
指定する必要のない操作は、図10、図11に示す特性
を持ちやすい。なぜなら、タイプ1の操作においては、
移動先の位置を確定する必要が無いため、目的位置近傍
での緩やかな速度低下は発生しないと考えられる。しか
し、操作者がタイプ1の操作を実行しようとした時に、
必ずしも、図11の1101のようなタイプ1に期待さ
れる特性の操作を行っているとは限らず、図11の11
02のようなタイプ2の特定を持つ操作を行うことも考
えられる。
【0062】いずれにせよ、本発明を実現する上で重要
なことは、操作者がタイプ1の操作を行う時には、図1
1の1101の特性を持つ操作を行うよう要求しても問
題はないということである。
【0063】そこで、本発明では、上述のカーソル移動
特性を利用し、操作者が通常のドラッグ操作後、慣性型
操作への移行を意図したかどうかをオブジェクト運動制
御部111が判断する方法として以下の方法を採用す
る。すなわち、オブジェクト運動制御部111は、マウ
スボタン2aが押下状態から非押下状態に変化した時点
でのマウス移動速度Vdeterminant を判断し、その値が
特定の閾値Vthreshold以下であれば、「操作者が追随
型操作方法を意図してドラッグ操作を終了した」と判断
し、閾値Vthreshold 以上であれば、「操作者が慣性型
操作方法を意図してドラッグ操作を終了した」と判断す
る。この判断を図5のS6に示す。また、操作者に対し
て、慣性型操作方法を意図する場合は、マウス2の移動
中にマウスボタン2aを離すことを規定し、この操作の
区別を要求する。
【0064】以上述べた方法は、人間が現実の世界で実
際の物体を静かに移動させる動作と、物体を投げる動作
の違いに対応する。すなわち、人間が物体を静かに移動
させる場合は、手の動きを物体の移動先の位置上で停止
させた後、手を物体から放す。逆に、人間が物体を投げ
る場合は、手が運動を続けている状態で、手を物体から
放す。よって、本発明が導入する慣性型操作モードの選
択判断は操作者に対してより自然な感覚として受け入れ
られると考えられる。
【0065】上述したコンピュータシステムによれば、
追随型操作モードでは従来通りのドラッグ操作を行い、
追随型操作モード終了後に慣性型操モードが必要と判断
された場合には、操作者によるマウス2の移動操作が止
まった後でも、オブジェクトを慣性的に運動させること
によって、従来用いられてきたドラッグ操作によるグラ
フィックオブジェクトの操作上の無駄が解消され、GU
I環境上でのグラフィックオブジェクトの操作が効率的
になる。また、一回のドラッグ操作によるオブジェクト
の画面上での移動量を拡大することができる。また、従
来の追随型操作に対応する第1のモードを継承した上で
第2のモードを導入するので、操作者に対し従来の操作
方法の変更を要求せず感覚上快適なものとなる。
【0066】なお、本発明のオブジェクト操作方法は、
上記に限定されず、他の操作方法に適用するのは容易で
ある。例えば、図形の回転操作であれば、図4、図5、
図7、図8のフローにおいて、慣性運動に使用する位置
変数、速度変数をそれぞれ、回転角度、回転角速度と解
釈すればよい。このように本発明はオブジェクトの移動
操作に限定されるものではなく、オブジェクトの操作が
移動量、回転量、変形量等の数量によって特徴づけられ
るもの全てに対し適用可能である。この場合、移動量、
回転量、変形量等やこれらの微分値が特徴情報となる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、位置入力
装置からの入力情報の特徴情報に基づいて、位置入力装
置からの入力に逐次対応してグラフィックオブジェクト
の状態を変化させる第1のモード、又は位置入力装置か
らの入力が終了した後も慣性的にグラフィックオブジェ
クトの状態を変化させる第2のモードを実行するので、
従来用いられてきたドラッグ操作によるグラフィックオ
ブジェクトの操作上の無駄が解消され、GUI環境上で
のグラフィックオブジェクトの操作がより快適で効率的
になり、また、1回のドラッグ操作によるオブジェクト
の画面上での移動量を従来より拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンピュータシステムの外観図であ
る。
【図2】本発明のコンピュータシステムのブロック図で
ある。
【図3】本発明の制御プログラムの内容を説明するため
の概念図である
【図4】本発明のオブジェクトの移動動作を示すフロー
チャートである。
【図5】本発明の追随型操作モードの詳細を示すフロー
チャートである。
【図6】本発明のオブジェクト再描画処理を説明するた
めの図である。
【図7】本発明の慣性型操作モードの詳細を示すフロー
チャートである。
【図8】本発明の慣性型操作モードの終了条件を示すフ
ローチャートである。
【図9】ドラッグ操作時のマウスカーソルの軌跡の実測
図である。
【図10】ドラッグ操作時のマウスカーソルのX座標の
時間変化を示す図である。
【図11】ドラッグ操作時のマウスカーソルの移動速度
X座標成分の時間変化を示す図である。
【図12】ウィンドウのドラッグ操作を示す図である。
【図13】従来のドラッグ操作時の移動量の限界を示す
図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ本体 2 マウス 2a マウスボタン 3 キーボード 4 入力装置 5 表示装置 10 CPU 11 ROM 12 RAM 110 システムソフトウェア 111 オブジェクト運動制御部 112 アプリケーションソフトウェア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09G 5/36 530 9377−5H G09G 5/36 530Y 5/38 9377−5H 5/38 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作者との対話にグラフィカルユーザイ
    ンタフェースを採用し、操作者の移動操作に基づく位置
    入力装置からの入力情報により、表示画面上でグラフィ
    ックオブジェクトの状態を変化させるコンピュータシス
    テムにおいて、 位置入力装置からの入力に逐次対応してグラフィックオ
    ブジェクトの状態を変化させる第1のモード、及び位置
    入力装置からの入力が終了した後も慣性的にグラフィッ
    クオブジェクトの状態を変化させる第2のモードを実行
    する実行手段と、 前記入力情報を基にその特徴情報を検出する検出手段
    と、 前記特徴情報に基づいて前記第1又は第2のモードを実
    行するよう前記実行手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とするコンピュータシステム。
  2. 【請求項2】 操作者との対話にグラフィカルユーザイ
    ンタフェースを採用し、操作者の移動操作に基づく位置
    入力装置からの入力情報により、表示画面上でグラフィ
    ックオブジェクトの状態を変化させるコンピュータシス
    テムにおいて、 位置入力装置からの入力に逐次対応してグラフィックオ
    ブジェクトの状態を変化させる第1のモード、及び位置
    入力装置からの入力が終了した後も慣性的にグラフィッ
    クオブジェクトの状態を変化させる第2のモードを実行
    する実行手段と、 前記入力情報を基に位置入力装置の移動速度を検出する
    検出手段と、 前記第1のモードを実行するとともに、この第1のモー
    ドの実行中に前記検出手段により検出された移動速度が
    所定値以上になった場合は前記第2のモードを実行する
    よう前記実行手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とするコンピュータシステム。
  3. 【請求項3】 前記実行手段は、前記第2のモードを実
    行する際、各時点のオブジェクトの表示位置を判断し、
    この判断結果に基づいてグラフィックオブジェクトの慣
    性運動を停止させることを特徴とする請求項1又は2記
    載のコンピュータシステム。
JP8023484A 1996-01-18 1996-01-18 コンピュータシステム Pending JPH09198223A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8023484A JPH09198223A (ja) 1996-01-18 1996-01-18 コンピュータシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8023484A JPH09198223A (ja) 1996-01-18 1996-01-18 コンピュータシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09198223A true JPH09198223A (ja) 1997-07-31

Family

ID=12111810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8023484A Pending JPH09198223A (ja) 1996-01-18 1996-01-18 コンピュータシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09198223A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7224363B2 (en) 2002-11-15 2007-05-29 Fujitsu Ten Limited Computer-readable recording medium with waveform editing program stored and waveform editing system
WO2007086386A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. タッチセンサーを備えた装置
JP2007213599A (ja) * 1998-01-26 2007-08-23 Wayne Westerman 手操作入力を統合する方法
JP2010096967A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Yokogawa Electric Corp ポインタ表示制御装置及び表示装置
US7949232B2 (en) 2005-04-15 2011-05-24 Sony Corporation Apparatus, method and control system for inputting a reproduction speed of a video signal
JP2012523016A (ja) * 2009-04-02 2012-09-27 ソニー株式会社 Tvウィジェットアニメーション
US8610714B2 (en) 2010-10-19 2013-12-17 Apple Inc. Systems, methods, and computer-readable media for manipulating graphical objects

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007213599A (ja) * 1998-01-26 2007-08-23 Wayne Westerman 手操作入力を統合する方法
US7224363B2 (en) 2002-11-15 2007-05-29 Fujitsu Ten Limited Computer-readable recording medium with waveform editing program stored and waveform editing system
US7949232B2 (en) 2005-04-15 2011-05-24 Sony Corporation Apparatus, method and control system for inputting a reproduction speed of a video signal
WO2007086386A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. タッチセンサーを備えた装置
JP2010096967A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Yokogawa Electric Corp ポインタ表示制御装置及び表示装置
JP2012523016A (ja) * 2009-04-02 2012-09-27 ソニー株式会社 Tvウィジェットアニメーション
US8610714B2 (en) 2010-10-19 2013-12-17 Apple Inc. Systems, methods, and computer-readable media for manipulating graphical objects

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0677803B1 (en) A method and system for facilitating the selection of icons
US5737507A (en) Representation of inter-relationships between graphical objects in a computer display device
US10620814B2 (en) Cross slide gesture
US5528260A (en) Method and apparatus for proportional auto-scrolling
US5870079A (en) Computer input device and controller therefor
US6677965B1 (en) Rubber band graphical user interface control
US5821930A (en) Method and system for generating a working window in a computer system
EP0938040B1 (en) An apparatus for manipulating an object displayed on a display device
JP6329886B2 (ja) タッチスクリーン画像スクロールシステム及び方法
US5917486A (en) System and method for client program control of a computer display cursor
JP4093823B2 (ja) 視野移動操作方法
US9122367B2 (en) Navigation system for a 3D virtual scene
US5568604A (en) Method and system for generating a working window in a computer system
US20080229254A1 (en) Method and system for enhanced cursor control
JPH0827700B2 (ja) コンピュータ表示制御システム
JP2004342125A (ja) マルチユーザー/マルチポインチングデバイスグラフィカルユーザーインターフェースシステム
JPH06161647A (ja) ペン入力処理装置
JPH08234952A (ja) ウィンドウのトスが可能な表示装置
JPH1040018A (ja) マウスカーソルの制御装置及びマウスカーソルの制御プログラムを記録した記録媒体
JPH09198223A (ja) コンピュータシステム
US20070198953A1 (en) Target acquisition
JPH08115197A (ja) 図形処理装置のスクロール方法
JPH10149272A (ja) 表示装置
JPH03129513A (ja) 機能選択方式
JPH0697430B2 (ja) 座標点指示手段およびこれを使用した画面表示装置