JPH09191277A - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JPH09191277A
JPH09191277A JP8001934A JP193496A JPH09191277A JP H09191277 A JPH09191277 A JP H09191277A JP 8001934 A JP8001934 A JP 8001934A JP 193496 A JP193496 A JP 193496A JP H09191277 A JPH09191277 A JP H09191277A
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Shigeru Nishikawa
成 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信したNFに誤りがあった場合、誤った周
波数によるホッピングを行なってしまい、以降、従局に
おいて主局からの無線フレームを受信できなくなる。 【解決手段】 複数の基本フレームを多重化し、周波数
ホッピング方式にて主局と従局間にて無線通信を行なう
際、従局が主局から送られる次フレームの周波数ホッピ
ング情報と、このホッピング情報を含む部分の誤り検出
情報を受信する。そして、それらの内、誤り検出情報を
解析して、誤りが検出されない場合のみ、受信した次フ
レームの周波数ホッピング情報を次フレームの周波数と
して記憶し、周波数ホッピングを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
にて無線データの送受信を行なう無線通信システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、周波数ホッピング(FH)方
式を採用する主局と従局とから成るSS(スペクトラム
拡散)無線通信システムにおいて、主局は、無線フレー
ムの構成情報として次フレームの周波数ホッピング情報
(以下、NFという)を伝送する手段を有し、従局は、
無線フレーム受信時に、受信したNFを次フレームの周
波数として周波数ホッピングを行なう手段を有してい
る。
【0003】また、1つあるいは複数の特定のホッピン
グ期間の無線フレーム上に、周波数ホッピング情報をま
とめて伝送するSS無線通信システムもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のSS無線通信システムにおいては、受信したNF
に誤りがあった場合にも、受信したNFを次フレームの
周波数としてホッピングを行なうため、誤った周波数に
よるホッピングを行なってしまい、それ以降、主局から
の無線フレームを受信できなくなってしまう、という問
題がある。
【0005】また、特定の無線フレームを用いて周波数
ホッピング情報をまとめて伝送する方式をとるSS無線
通信システムでは、ホッピング周波数の変更時に、迅速
に対応できないという問題がある。
【0006】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、前フレームで誤った次
フレームの周波数ホッピング情報を受信しても、次フレ
ームの受信ができ、また、あるフレームで誤ったNFを
受信した場合、その誤りが誤り訂正能力の範囲内であれ
ば、誤りが訂正され、次フレームの周波数に関する最新
の正しい情報を獲得することができる無線通信システム
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、周波数ホッピングにてスペクトラム拡散
を行ない、主局と従局との間において複数の無線フレー
ムを多重化して通信を行なう無線通信システムであっ
て、前記主局において、前記周波数ホッピングにおける
1つのホッピング期間に、前記複数の無線フレーム各々
の構成情報として次フレーム周波数ホッピング情報と該
次フレーム周波数ホッピング情報を含む部分の誤り検出
情報とを伝送する伝送手段と、前記従局において、前記
次フレーム周波数ホッピング情報と該次フレーム周波数
ホッピング情報を含む部分の誤り検出情報とを受信する
手段と、前記誤り検出情報を解析する解析手段と、前記
解析の結果、データ誤りが検出されない場合、前記次フ
レーム周波数ホッピング情報による周波数を次フレーム
の周波数として記憶し、該周波数にて周波数ホッピング
を行なう第1のホッピング手段と、前記解析の結果、デ
ータ誤りが検出された場合、あらかじめ記憶されている
次フレームの周波数データに基づいて周波数ホッピング
を行なう第2のホッピング手段とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る実施の形態を詳細に説明する。 (システム構成の説明)図1は、本発明の実施の形態に
て想定する無線通信システムの構成を示す図である。同
図に示すシステムは、音声通信データ、パケット通信デ
ータ、制御データを無線伝送する複数の無線端末装置1
01a〜101fから構成される。ここでは、これらの
無線端末装置の1つが主局、その他の無線端末装置が従
局であるものとする。
【0009】本実施の形態においては、無線端末装置と
して、上述の音声通信データ、パケット通信データ、制
御データを無線伝送するラップトップパソコンに、後述
する音声通信用のヘッドセットが付いた無線アダプタを
接続した形態を想定している。しかし、無線端末装置と
しては、この種のパソコンに限定されず、回線終端装
置、電話機、交換機、プリンタ、複写機、テレビ会議端
末、ファクシミリ、LANブリッジ、その他、電子カメ
ラ、ビデオカメラ、スキャナなど、データ処理を行なう
様々な端末に無線通信機能を付加した形態を有する装置
であっても良いことは言うまでもない。
【0010】以下、本実施の形態に係る無線端末装置の
構成と動作を詳細に説明する。 (無線アダプタの構成)図2は、図1に示す無線通信シ
ステムを構成する無線端末装置の内部構成を示すブロッ
ク図であり、ここでは、無線アダプタの内部構成を中心
に図示している。同図において、201はデータ端末、
202は無線アダプタ、212は、音声入出力用のヘッ
ドセットである。このデータ端末201は、無線アダプ
タ202と通信ケーブル、もしくは内部バスを介して接
続されている。
【0011】なお、上述のように、データ端末としては
パソコンに限らず、パーソナルコンピュータ、ワークス
テーション、プリンタ、ファクシミリ、その他のデータ
端末機器でも良い。また、ヘッドセット212の代わり
にハンドセットを用いたり、無線アダプタ自体にマイ
ク、スピーカを内蔵してハンズフリータイプにしても良
い。
【0012】以下、無線アダプタの内部構成を説明す
る。
【0013】図2において、203は、周波数ホッピン
グ(FH)方式のSS無線通信を実現するための無線部
である。204は主制御部であり、例えば、中央制御装
置(CPU)、及び、割り込み制御、DMA制御などを
行なう周辺デバイス、システムクロック用の発振器など
から構成され、本無線アダプタ202内の各構成ブロッ
クの制御を行なう。また、205はメモリであり、主制
御部204がその制御を実行するためのプログラムを格
納するROM、各種処理用のバッファ領域として使用す
るRAMなどから構成される。
【0014】206は通信インタフェース(i/f)部
であり、上述のデータ端末201が標準装備する不図示
の通信i/f、例えば、RS232C、セントロニク
ス、LANなどの通信i/fや、パーソナルコンピュー
タ、ワークステーションの内部バス、例えば、ISAバ
ス、PCMCIAi/fなどが該当する。また、207
は端末制御部であり、通信i/f206を介して、デー
タ端末201と無線アダプタ202間のデータ通信の際
に必要となる各種の通信制御を司る。
【0015】208は、フレーム処理、無線制御を行な
うチャネルコーデックであり、その内部構成については
後述(図4参照)する。このチャネルコーデック208
にてフレームに組み立てられたデータは、無線部203
を介して、他の無線端末装置に伝送されることになる。
209は誤り訂正処理部であり、無線通信によりデータ
中に発生するビット誤りを低減するために用いられる。
具体的には、送信時に通信データ中に誤り訂正符号を挿
入し、受信時には、所定の演算処理により、誤り位置な
らびに誤りパターンを算出し、受信データ中のビット誤
りを訂正する。
【0016】210はタイマーであり、無線アダプタ2
02内部の各構成ブロックが使用するタイミング信号を
提供する。211は音声通信回路であり、ヘッドセット
212における音声入出力信号のレベル調整を行ない、
それをデジタル信号に変換し、さらに、無線フレーム上
にて伝送するためにチャネルコーデック208に入出力
する。 (無線部の構成)図3は、本無線通信システムの無線ア
ダプタ202にて使用する無線部の構成を示すブロック
図である。同図において、301a,bは送受信用のア
ンテナ、302は、アンテナ301a,bの切り換えス
イッチ、303は、不要な帯域の信号を除去するための
バンド・パス・フィルター(以下、BPF)、304は
送受信の切り換えスイッチ、305は受信系のアンプ、
306は送信系のアンプ(パワーコントロール付き)で
ある。
【0017】307は1st.IF用ダウンコンバー
タ、308はアップコンバータ、309は送受信の切り
換えスイッチ、310は、ダウンコンバータ307によ
り変換された信号から不要な帯域の信号を除去するため
のBPFである。また、311は2nd.IF用ダウン
コンバータであり、本無線アダプタ202は、これら1
st.IF用ダウンコンバータ307、2nd.IF用
ダウンコンバータ311により、ダブルコンバージョン
方式の受信形態を構成する。
【0018】312は2nd.IF用のBPF、313
は90°移相器、314はクオドラチャ検波器で、ここ
では、BPF312、90°移相器313を介して受信
した信号の検波、及び復調が行なわれる。また、315
は波形整形用のコンパレータ、316は、受信系の電圧
制御型発振器(以下、VCO)、317はロー・パス・
フィルター(以下、LPF)、318は、不図示のプロ
グラマブルカウンタ、プリスケーラ、位相比較器などか
ら構成される位相同期ループ(PLL)であり、これら
VCO316、LPF317、PLL318により、受
信系の周波数シンセサイザが構成される。
【0019】319は、キャリア信号生成用のVCO、
320はLPF、321は、不図示のプログラマブルカ
ウンタ、プリスケーラ、位相比較器などから構成される
PLLで、これらVCO319、LPF320、PLL
321によりホッピング用の周波数シンセサイザが構成
される。さらに、322は、変調機能を有する送信系の
VCO、323はLPF、324は、不図示のプログラ
マブルカウンタ、プリスケーラ、位相比較器などから構
成されるPLLで、これらVCO322、LPF32
3、PLL324により周波数変調の機能を有する送信
系の周波数シンセサイザが構成される。
【0020】また、325は、上記のPLL318,3
21,324用の基準クロックを発生する発振器であ
り、326は、送信データ(ベースバンド信号)の帯域
制限用フィルター(ベースバンドフィルタ)である。
【0021】そこで、本無線部の動作説明を行なう。 <送信時の動作>プロセッサ等の外部回路から入力され
たデータ(デジタルデータ)TxDは、ベースバンドフ
ィルター326により帯域制限を受けた後、送信系のV
CO322の変調端子に入力される。送信系VCO32
2は、送信系PLL324とLPF323より出力され
る制御電圧により周波数を決定し、直接変調により中間
周波(IF)の変調波を生成する。
【0022】これらのVCO322、LPF323、P
LL324にて構成される送信系の周波数シンセサイザ
により生成された中間周波(IF)の変調波は、アップ
コンバータ308に入力され、そこで、VCO319、
LPF320、ホッピング用PLL321から構成され
る周波数シンセサイザにより生成されたキャリア信号と
加算された後、送信系アンプ306に入力される。この
送信系アンプ306は、入力された信号を所定レベルの
信号に増幅し、その信号からは、BPF303により不
要な帯域の信号が除去され、その後、アンテナ301か
ら電波として空間に発射される。 <受信時の動作>アンテナ301にて受信された信号
は、BPF303により不要な帯域の信号を除去された
後、受信系のアンプ305により所定のレベルの信号に
増幅される。所定レベルに増幅された受信信号は、次
に、ダウンコンバータ307によりキャリア信号を除去
され、1st.IFの周波数に変換される。この1s
t.IFの受信信号は、BPF310で不要な帯域の信
号を除去された後、2nd.IF用のダウンコンバータ
311に入力される。
【0023】ダウンコンバータ311は、上述のように
VCO316、LPF317、受信系PLL318から
構成される周波数シンセサイザにより生成された信号
と、1st.IFの入力信号とにより、2nd.IFの
周波数の信号を生成する。そして、2nd.IFの周波
数にダウンコンバートされた受信信号は、BPF312
により不要な帯域の信号を除去された後、90°移相器
313とクオドラチャ検波器314に入力される。
【0024】このクオドラチャ検波器314は、90°
移相器313により位相をシフトされた信号と元の信号
を使用して検波、復調を行なう。そして、クオドラチャ
検波器314により復調されたデータ(アナログデー
タ)は、コンパレータ315によりディジタルデータR
xDとして波形整形され、外部の回路に出力される。 (チャネルコーデックの構成)図4は、図1に示す無線
アダプタのチャネルコーデックの内部構成を示すブロッ
ク図である。同図において、401はCPUデータバ
ス、402は、ADPCM符号化された音声データ、4
03はCPUバスインターフェース、404はADPC
Mインターフェースである。また、405は、動作モー
ドを設定するモードレジスタ、406はシステムIDレ
ジスタ、407は間欠起動端末アドレスレジスタ(WA
レジスタ)、408はホッピングパターンレジスタ(H
Pレジスタ)、409はLCCHレジスタである。
【0025】410はFIFOバッファ、411は、後
述するフレーム中の各フィールドの開始タイミングを生
成するタイミング生成部、412は、CNTフィールド
組立/分解部、413はLCCH(論理制御チャネル)
組立/分解部、414はデータ組立/分解部、415は
音声組立/分解部である。また、416はフレーム同期
部、417はユニークワード(UW)検出部、418は
CRC符号化/復号化部、419はビット同期部、42
0は無線制御部、421は間欠受信制御部、そして、4
22はスクランブラ/デスクランブラである。
【0026】本チャネルコーデックは、図5に示すフレ
ームフォーマットにデータを組み立てたり、フレームを
分解してデータを入出力インターフェースに送ったりす
る機能を有する。以下、このチャネルコーデックの動作
について説明する。
【0027】チャネルコーデックの動作タイミングの基
準は、主局側のタイミング生成部で生成される。主局側
では、このタイミングに従ってフレームの送信を行な
い、主局以外の従局では、受信したフレームのフレーム
同期ワードに従ってフレーム同期を保持する。
【0028】主局側からCNTフィールドで送られるデ
ータは、CPUがチャネルコーデック内部のレジスタに
書き込むことによって定まる。チャネルコーデック内部
には、上記のIDレジスタ、WAレジスタ、HPレジス
タがあり、主局側では、これらのレジスタに必要な値を
書き込む。チャネルコーデックは、CNTフィールドの
データを送信するタイミングで、これらのレジスタ内の
データを読み出し、送信を行なう。
【0029】一方、主局以外の従局においては、CNT
フィールドを受信すると、受信した各部の値を使って処
理を行なう。受信したシステムIDが自局のIDレジス
タに書き込まれた値と一致した場合のみ、それ以降のデ
ータを受信するように制御する。受信した起動端末アド
レスが、間欠受信中に自局のWAレジスタの値と一致し
た場合には、起動要求割り込みを発生する。
【0030】さらに、受信したBF、NF情報データを
利用して、CRC符号化/復号化部418においてCR
Cエラーが検出されなかった場合のみ、ホッピングパタ
ーンレジスタのテーブルを書き換える。すなわち、当該
BFに対応する周波数データを受信したNFに基づいて
書き換える。
【0031】LCCHフィールドでは、送信側端末のC
PUがチャネルコーデック内部のLCCHレジスタ40
9に格納したデータが、所定のタイミングで送信され
る。ここでは、他の端末との通信の衝突を防ぐために、
複数のキャリアセンスフィールドが設けられている。受
信されたLCCHデータは、チャネルコーデック内部の
LCCHレジスタ409に一旦格納された後、CPUに
対して割り込みを発生し、それをCPUが読み取る。
【0032】音声フィールドでは、音声入出力インター
フェースを介して入力されたデータを所定のタイミング
で送出する。受信した音声データについては、音声入出
力インターフェースを介して、ADPCMコーデックの
タイミングで出力される。
【0033】データフィールドでは、CPUがデータ送
信要求を行なった場合のみ、データが送信される。この
データ送信要求が行なわれている場合、チャネルコーデ
ックは、1バイトごとのタイミングでDMAリクエスト
を出力する。このDMAリクエストにDMAコントロー
ラが応じてデータが書き込まれると、データをシリアル
に変換し、所定のタイミングで送信する。逆にデータを
受信した場合には、1バイトごとにDMAリクエストを
出力し、DMAコントローラは、受信データをメモリに
転送する。そして、1フレーム分のデータの転送を終了
すると、CPUに対して割り込みを発生する。
【0034】データ送信時には、必要に応じてCRC符
号を生成し、CRC部に格納して送信する。受信側では
CRCチェックを行ない、誤りの発生を検出することが
できる。また、フレーム同期ワード、ユニークワード以
外の全ての送信データにはスクランブルがかけられる。
これは無線部203に送られるデータの不平衡性を下げ
るためである。 (無線フレーム)図5は、本無線通信システムにおいて
使用する無線フレームの構成を示す図である。本実施の
形態に係る無線通信システムにおいては、周波数ホッピ
ング方式を採用しており、10msの基本フレーム(B
F)ごとに周波数ホッピングを行ない、計16個のBF
により1つのマルチフレームを構成する。
【0035】各BFは、図5に示すようにシステム制御
チャネル(CNT)、論理制御チャネル(LCCH)、
2つの音声チャネル、データチャネル、そして、END
から構成されており、本無線通信システムにおいては、
図6に示すように、CNT+LCCH、2つの音声チャ
ネル、データチャネルの3つの各部分にて、独立に周波
数ホッピングを行なう。従って、BF1〜BF16の各
部分の周波数のパターンが、各部分に関するホッピング
パターンとなる。
【0036】図6に示す周波数ホッピング方式では、簡
単のため、独立にホッピングパターンを選択可能な音声
チャネルとデータチャネルの部分が、同一のホッピング
パターンを選択した場合を示している。同図に示すよう
に、本無線通信システムでは、CNTとLCCHは同一
のホッピングパターンをとり、同一時間(基本フレーム
単位)においては、1つの周波数しかとり得ないものと
し、CNTは主局が送信し、LCCHは競合制御で無線
端末装置の1つが送信する。
【0037】また、データチャネルは、1組の無線端末
装置間で1つのホッピングパターンを割り当てられ、同
一時間に最大16個の周波数のデータチャネルが存在し
得る。音声チャネル及びデータチャネルのホッピングパ
ターンは、論理制御チャネルLCCHのData部の制
御情報として通知される。
【0038】そこで、基本フレーム(BF)の構成を詳
細に説明する。
【0039】図5において、CNT(システム制御チャ
ネル)は、フレーム同期信号、呼出信号などを含む、主
局の無線端末装置から従局の無線端末装置へ送信される
制御チャネルである。また、LCCH(論理制御チャネ
ル)は、論理制御チャネル情報を含む主局あるいは従局
の内の1つの無線端末装置から、他の1つあるいは複数
の無線端末装置へ送信される、パケット形式の制御チャ
ネルである。
【0040】音声チャネルは、1つの無線端末装置から
他の1つの無線端末装置へ送信される、回線交換型のデ
ータチャネルであり、通常、2つの無線端末装置間で2
つの音声チャネルを各々送信・受信(一方は送信・受信
に、他方は受信・送信)用に用いる。また、データチャ
ネルは、1つの無線端末装置から他の1つの無線端末装
置へ送信される、パケット形式のバーストデータチャネ
ルであり、通常、2つの無線端末装置間で片方向通信
(一方は送信、他方は受信)用に用いる。そして、EN
Dは、次のBFのための周波数切り換え時間である。
【0041】上記のCNT、LCCH、音声チャネル、
データチャネル、ENDの構成要素は、下記の通りであ
る。 (1)CNT(システム制御チャネル) CS:12.8μsec分のキャリアセンス時間 PR:ビット同期のための56ビットのプリアンブル SYN:1ダミービット+RCRで規定される31ビッ
トのフレーム同期信号 ID:RCRで規定される63ビットの呼び出し信号+
1ダミービット BF:8ビットの次フレームの基本フレーム番号情報 WA:スリープモードの端末の内、起動させる端末のシ
ステムアドレス NF:8ビットの次フレームの周波数情報 Rev:リザーブ、隣接セルとの区別のためのエリア番
号 CRC:BF〜Revまでのデータに対するCRC情報 GT:ガードタイム (2)LCCH(論理制御チャネル) CS0,CS1,CS2:キャリアセンス時間(使用目
的に応じて優先度を付ける) PR:ビット同期のための56ビットのプリアンブル UW:8ビットのユニークワード(バイト同期用) DA:送信先システムアドレス Data:論理制御チャネルの内容 CRC:DA〜Dataまでのデータに対するCRC情
報 CF:周波数切り換え用のガードタイム (3)音声チャネル(ここでは、2つの音声チャネルを
用いて1回線分である) CS:キャリアセンス時間 PR:ビット同期のための56ビットのプリアンブル UW:8ビットのユニークワード(バイト同期用) T/R:32kbpsのBチャネル情報 CRC:T/Rのデータに対するCRC情報 GT:ガードタイム (4)データチャネル(データ伝送に用いるチャネル、
送受信兼用) CF:周波数切り換え用のガードタイム CS0,CS1,CS2:キャリアセンス時間(使用目
的に応じて優先度を付ける) PR:ビット同期のための56ビットのプリアンブル UW:8ビットのユニークワード(バイト同期用) Data:論理制御チャネルの内容 GT:ガードタイム (5)END(次のフレームのための周波数切り換え時
間) CF:周波数切り換え用のガードタイム (詳細動作の説明)上述のように、本実施の形態に係る
無線通信システムは、図2に示すごとく、データ端末
(パソコン)に無線アダプタとヘッドセットを接続した
形態の無線端末装置からなるシステムであり、1つの無
線端末装置が主局、他の無線端末装置が従局となる。そ
して、図5に示すような時分割多重された無線フレーム
を、周波数ホッピング方式にて送受信することにより、
音声、パケットデータの同時通信を可能としている。
【0042】本実施の形態に係るシステムにおいては、
基本フレーム(BF)のCNTは、あらかじめ定められ
たホッピングパターン(HP)で主局がホッピングを行
ないながら送信し、LCCHは、BFごとに競合制御方
式で1つの無線端末装置がCNTと同一のHPに従って
送信する。また、音声チャネル、データチャネルは、各
々が制御チャネル(CNT+LCCH)のHPとは独立
に、主局によって割り当てられ、制御チャネルで通知さ
れるHPに従ってホッピングする。
【0043】以下、本実施の形態に係る無線通信システ
ムにおける制御チャネルの周波数ホッピングの具体的な
動作を詳細に説明する。
【0044】図7は、本実施の形態に係る無線通信シス
テムの主局での周波数ホッピング動作を示すフローチャ
ートであり、図8は、従局の周波数ホッピング動作を示
すのフローチャートである。 <主局の周波数ホッピング動作>主局の主制御部204
(以下、CPUという)は、上述のようにチャネルコー
デック208の内部レジスタであるHP(ホッピングパ
ターン)レジスタ408に、制御チャネル(CNT+L
CCH)部のホッピングパターンを書き込む。具体的に
は、HPレジスタ408のBF1〜BF16に対応する
アドレスに、当該ホッピングパターンの各BFの周波数
データを格納しておく。
【0045】図7のステップS101で、主局のチャネ
ルコーデック208のCNT組立/分解部412は、タ
イミング生成部411からのタイミング情報に基づき、
CNTフィールドの“BF”に当該CNTを送信する基
本フレーム(これをBFnとする)の次フレームの基本
フレーム番号(n+1:1〜16)を、また、“NF”
にHPレジスタ408の当該基本フレーム(BFn)の
次の基本フレーム(BFn+1)に対応するアドレスか
ら読み出した周波数データを用いて、“CRC”を除く
CNTフィールドを組立て、それをCRC符号化/復号
化部418に送信する。
【0046】ステップS102では、CRC符号化/復
号化部418は、CNT組立/分解部412から送信さ
れた“CRC”を除くCNTフィールドのID〜Rev
の部分をCRC符号化し、得られたCRC符号を“CR
C”部に付加して、スクランブラ/デスクランブラ42
2に送信する。
【0047】続くステップS103では、スクランブラ
/デスクランブラ422が、上記の“CRC”部が付加
されたCNTフィールドの所定部分にスクランブルをか
けて、それを無線部203に送信する。そして、ステッ
プS104で、無線部203は、無線制御部420から
の制御により当該CNTフィールドのデータをGFSK
変調し、制御チャネルのHPの当該BFnに対応する周
波数のキャリアによって、無線フレーム(BFn)のC
NTフィールドとして送信する。主局は、BFごとに、
上記のステップS101〜S104の動作を繰り返し、
制御チャネルのホッピングを行なう。 <従局の周波数ホッピング動作>図8のステップS20
1で、従局は、無線部203を介して基本フレームのC
NTフィールドを受信すると、CNTフィールドの“P
R”,“SYNC”に対応して、チャネルコーデック2
08のビット同期部419、フレーム同期部416の各
々がビット同期、フレーム同期を確立し、当該同期に基
づいて、タイミング生成部411が基本タイミングを生
成する。CNTフィールドの“ID”〜“CRC”部
(図5参照)は、スクランブラ/デスクランブラ422
によりデスクランブルされた後、CRC符号化/復号化
部418に送信される。
【0048】デスクランブルされた”ID”〜”Re
v”部は、CRC符号化/復号化部418からCNT組
立/分解部412に送信され、このCNT組立/分解部
412で各部に分解される。そして、受信した”ID”
がIDレジスタ406に格納された値と一致した場合の
み、それ以降のデータ処理が有効とされる。すなわち、
“ID”が一致した場合、ステップS202でCRC符
号化/復号化部418は、上記のデスクランブルされた
“CRC”を復号化し、ステップS203でCRCエラ
ーがないと判定された場合は、ステップS204で、前
フレームで受信した“BF”(n)に基づいて、当該基
本フレーム番号nの次の番号(n+1)に対応するHP
レジスタ408のアドレスに、受信した”NF”に基づ
く周波数データを書き込み、ステップS205に進む。
【0049】しかし、ステップS203で、CRCエラ
ーがあると判定された場合には、HPレジスタ408の
BFn+1に対応する周波数データを更新せずに、ステ
ップS205に進む。このステップS205では、タイ
ミング生成部411において、当該基本フレーム(BF
n)の終了タイミングをカウントし、それがBF切り換
えタイミングになると、ステップS206で、無線制御
部420より無線部203を制御して、HPレジスタ4
08のBFn+1に対応するアドレスの周波数にホッピ
ングを行なう(すなわち、受信キャリア周波数を変更す
る)。このように従局は、BFごとに上記のステップS
201〜S206の動作を繰り返し、制御チャネルのホ
ッピングを行なう。
【0050】なお、あるフレームで誤ったNFを受信
し、次フレームの周波数が変更される場合は、変更され
た周波数情報の欠落により次フレームの受信はできない
が、周波数変更がないフレームの期間においてフレーム
受信が可能となる。
【0051】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、複数の基本フレームを多重化し、周波数ホッピング
方式にて主局と従局間にて無線通信を行なう際、従局が
主局から送られる次フレームの周波数ホッピング情報
と、このホッピング情報を含む部分の誤り検出情報を受
信し、その内、誤り検出情報を解析して誤りが検出され
ない場合のみ、受信した次フレームの周波数ホッピング
情報を次フレームの周波数として記憶し、周波数ホッピ
ングを行なうことで、あるフレームで誤った次フレーム
の周波数ホッピング情報を受信し、次フレームの周波数
が変更されていない場合でも、記憶された周波数にて次
フレームを受信できるという効果がある。 [変形例]本発明は、上記の実施例に限定されるもので
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能
であることは言うまでもない。
【0052】具体的には、上記の実施の形態において、
主局は、1ホッピング、すなわち、1つの周波数に止ま
っている期間(基本フレームの期間)の各無線フレーム
の構成情報として、次フレームの周波数ホッピング情報
(NF)と当該NFを含む部分の誤り検出情報を伝送
し、従局は、無線フレーム受信時、この誤り検出情報を
解析し、誤りが検出されない場合のみ、受信したNFを
次フレームの周波数として記憶し、周波数ホッピングを
行なう構成としている。
【0053】しかし、本発明はこの構成に限定されず、
例えば、上記の実施の形態に係る誤り検出情報に加え
て、誤り訂正情報を付加し、所定のビット以下の伝送誤
りに対しては、NFを含む部分の誤りを訂正して、NF
の更新を可能とし、また、所定のビット以上の伝送誤り
に対しては、誤り検出情報によりNFの更新を禁止する
ように制御するようにしてもよい。
【0054】なお、本変形例に係る無線通信システムの
構成は、上記実施の形態に係るシステム構成に誤り訂正
処理部が追加されるのみである。このため、本変形例で
は、上記の実施の形態と比較して、ホッピング制御にお
いて、次フレームの周波数データの更新を誤り検出情報
のみに基づいて制御していたものを、誤り検出情報と誤
り訂正情報に基づいて制御する(誤り訂正が可の場合は
更新し、誤り訂正不可で、誤り検出有りの場合は更新し
ない)変更のみで済む。
【0055】このような構成によって、あるフレームで
誤ったNFを受信した場合でも、この誤りが誤り訂正能
力の範囲内であれば、誤りが訂正でき、次フレームの周
波数に関する最新の正しい情報を獲得できる。
【0056】また、上記実施の形態においては、無線フ
レームについて、制御チャネル、音声チャネル、データ
チャネルの3つの部分が時分割多重され、各々が独立に
周波数ホッピング可能な構成をとっているが、本発明は
これに限定されない。すなわち、制御チャネル、音声チ
ャネル、データチャネルが同一のホッピングを行なう構
成であっても、また、チャネルが時分割多重されていな
い構成としてもよい。
【0057】さらに、上記実施の形態において、CRC
符号化/復号化を誤り検出に用いる構成としているが、
これを単純にパリティビットを付加する構成、あるい
は、他の誤り検出方法を用いる構成であっても良い。ま
た、上記の実施の形態において、データ端末であるパソ
コンに無線アダプタとヘッドセットを接続した形態をと
る無線端末装置を想定したが、その構成、無線アダプタ
の構成、無線アダプタ内部の無線部、チャネルコーデッ
クなどの構成、基本フレームの構成、及び16個の基本
フレームから構成されるマルチフレームの構成を含む無
線フレームの構成、ホッピング制御を含む動作シーケン
スは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形可能なこと
は言うまでもない。
【0058】本発明は、複数の機器から構成されるシス
テムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用して
も良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプロ
グラムを供給することによって実施される場合にも適用
できることは言うまでもない。この場合、本発明に係る
プログラムを格納した記憶媒体が本発明を構成すること
になる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシス
テムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステ
ムあるいは装置が、あらかじめ定められた仕方で動作す
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従局が主局からの次フレームの周波数ホッピング情報
と、該ホッピング情報を含む部分の誤り検出情報を受信
し、該誤り検出情報を解析して、誤りが検出されない場
合のみ、受信した次フレームの周波数ホッピング情報を
次フレームの周波数として記憶し、周波数ホッピングを
行なうことで、あるフレームで誤った次フレームの周波
数ホッピング情報を受信し、次フレームの周波数が変更
されていない場合でも、記憶された周波数にて次フレー
ムを受信できる。
【0060】また、他の発明によれば、誤り検出情報に
加えて、誤り訂正情報を付加することで、あるフレーム
で誤ったNFを受信した場合でも、この誤りが誤り訂正
能力の範囲内であれば、その誤りが訂正でき、次フレー
ムの周波数に関する最新の正しい情報を獲得できる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの
構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る無線アダプタの構成を示すブ
ロック図である。
【図3】実施の形態に係る無線部の構成を示すブロック
図である。
【図4】実施の形態に係るチャネルコーデックの構成を
示すブロック図である。
【図5】実施の形態に係るフレーム構成を示す図であ
る。
【図6】実施の形態に係る周波数ホッピング方式を説明
するための図である。
【図7】主局での周波数ホッピング動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】従局での周波数ホッピング動作を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
101a〜101f 無線端末装置 201 データ端末 202 無線アダプタ 203 無線部 204 主制御部 208 チャネルコーデック 403 CPUバスインターフェース 406 IDレジスタ 407 WAレジスタ 408 HPレジスタ 411 タイミング生成部 412 CNT組立/分解部 416 フレーム同期部 418 CRC符号化/復号化部 419 ビット同期部 420 無線制御部 422 スクランブラ/デスクランブラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数ホッピングにてスペクトラム拡散
    を行ない、主局と従局との間において複数の無線フレー
    ムを多重化して通信を行なう無線通信システムであっ
    て、 前記主局において、 前記周波数ホッピングにおける1つのホッピング期間
    に、前記複数の無線フレーム各々の構成情報として次フ
    レーム周波数ホッピング情報と該次フレーム周波数ホッ
    ピング情報を含む部分の誤り検出情報とを伝送する伝送
    手段と、 前記従局において、 前記次フレーム周波数ホッピング情報と該次フレーム周
    波数ホッピング情報を含む部分の誤り検出情報とを受信
    する手段と、 前記誤り検出情報を解析する解析手段と、 前記解析の結果、データ誤りが検出されない場合、前記
    次フレーム周波数ホッピング情報による周波数を次フレ
    ームの周波数として記憶し、該周波数にて周波数ホッピ
    ングを行なう第1のホッピング手段と、 前記解析の結果、データ誤りが検出された場合、あらか
    じめ記憶されている次フレームの周波数データに基づい
    て周波数ホッピングを行なう第2のホッピング手段とを
    備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 前記伝送手段は、さらに、前記次フレー
    ム周波数ホッピング情報を含む部分の誤り訂正情報を伝
    送し、 前記解析手段は、さらに、前記誤り訂正情報を解析し、 前記第1のホッピング手段は、前記解析の結果、データ
    誤りが検出されない場合、あるいは、データ誤りが検出
    され、かつ該データ誤りが訂正される場合、前記次フレ
    ーム周波数ホッピング情報による周波数を次フレームの
    周波数として記憶し、該周波数にて周波数ホッピングを
    行ない、 また、前記第2のホッピング手段は、前記解析の結果、
    データ誤りが検出され、かつ該データ誤りが訂正されな
    い場合、あらかじめ記憶されている次フレームの周波数
    データに基づいて、周波数ホッピングを行なうことを特
    徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 【請求項3】 前記無線フレームには、少なくとも制御
    チャネル、音声チャネル、データチャネルが時分割多重
    され、該チャネルが独立に周波数ホッピングを行なうこ
    とを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の無線
    通信システム。
  4. 【請求項4】 前記無線フレームには、少なくとも制御
    チャネル、音声チャネル、データチャネルが時分割多重
    され、該チャネルが同一の周波数ホッピングを行なうこ
    とを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の無線
    通信システム。
  5. 【請求項5】 前記誤り検出情報として巡回冗長度符号
    を使用することを特徴とする請求項1に記載の無線通信
    システム。
  6. 【請求項6】 前記誤り検出情報としてパリティビット
    を使用することを特徴とする請求項1に記載の無線通信
    システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002047420A1 (fr) * 2000-12-04 2002-06-13 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Procede et dispositif de transmission radio

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002047420A1 (fr) * 2000-12-04 2002-06-13 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Procede et dispositif de transmission radio
US7342908B2 (en) 2000-12-04 2008-03-11 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Radio communication method and device

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