JPH09188913A - 安全用ヘルメットのための頭部保護体 - Google Patents
安全用ヘルメットのための頭部保護体Info
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Abstract
凹部31が設けられ、主ライナ部材32よりも低密度で
ある内側補助ライナ部材33が上記内側凹部31に配さ
れている。 【効果】この頭部保護体によれば、頭部用衝撃吸収ライ
ナ全体の剛性を特に低減させることなく、衝撃時の最大
加速度とHICとの両方を効果的に低減させることがで
きる。
Description
外側シェルと、この外側シェルの内側に配された頭部用
衝撃吸収ライナとを備えた安全用ヘルメットのための頭
部保護体に関する。
ト装着者(以下、「ライダなど」という)の頭部の保護
などのために頭部に装着する頭部保護体(本文において
は、単に「帽体」という)を備えたジェット型、セミジ
ェット型、フルフェイス型などの安全用ヘルメットが従
来から知られている。このような従来のジェット型、セ
ミジェット型、フルフェイス型などのヘルメットは、通
常、帽体と、この帽体の内側にそれぞれ取り付けられた
左右一対の顎掛け用バンドとを備え、典型的には、以下
のように構成されている。
と顎部との間(すなわち、顔面)に対向するようにその
前面に形成された切り込み(ジェット型またはセミジェ
ット型ヘルメットの場合)または窓孔(フルフェイス型
ヘルメットの場合)を備えている。ジェット型またはセ
ミジェット型ヘルメットは、上記切り込みの上縁附近に
沿って帽体に取付けられたバイザをさらに備えている。
フルフェイス型ヘルメットは、上記窓孔を閉塞する下方
位置と上記窓孔を開放する上方位置との間を移動するよ
うに、帽体に取付けられたシールド板をさらに備えてい
る。このようなシールド板は、ジェット型またはセミジ
ェット型ヘルメットの場合でも、上記バイザに代えるな
どして設けることができる。この場合、このシールド板
は、上記切り込みを開閉することができる。
いる外側シェルと、縁部材と、外側シェルの内周面に当
接させて接着などにより取付けた裏当て部材とから成っ
ている。上記縁部材は、外側シェルの縁部の全周囲(フ
ルフェイス型ヘルメットの場合には、窓孔の縁部の全周
囲を含む)にわたってこの縁部を挾み込むように、外側
シェルの縁部に接着などにより取付けられている。上記
裏当て部材は、ライダなどの前頭部、頂頭部、左右両側
頭部および後頭部にそれぞれ対向する頭部用裏当て部材
を含んでいる。上記裏当て部材は、ジェット型またはセ
ミジェット型ヘルメットの場合には、上記ライダなどの
左右一対の耳部に対向する左右一対の耳部用裏当て部材
をさらに含んでいるか、あるいは、このような耳部用裏
当て部材が一体化された頭部用裏当て部材を含んでい
る。上記裏当て部材は、フルフェイス型ヘルメットの場
合には、上記ライダなどの顎部に対向する顎部用裏当て
部材をさらに含んでいる。
ライナと、通気性の頭部用裏当てカバーとからなってい
る。上記頭部用裏当てカバーは、上記衝撃吸収ライナの
内周面(場合によっては、ライダなどの頭頂部に対向す
る領域の一部を除く)と側面(すなわち、この内周面と
外周面との間に存在する細幅の面)とこの側面に連なる
外周面の周縁部とをそれぞれ覆うように、接着またはテ
ープ止めにより衝撃吸収ライナに取り付けられている。
この衝撃吸収ライナは、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどの合成樹脂の発泡体からなってい
る。上記顎部用裏当て部材も、ライダなどの顎部に対向
する形状であることを除いて、上記頭部用裏当て部材と
ほゞ同様の構造を有している。顎部用衝撃吸収ライナの
内周面の一部(例えば、ライダなどの左右両頬部にそれ
ぞれ対向する2つの領域)には、必要に応じて、左右一
対のブロック状内装パッドが接着されている。したがっ
て、これらのブロック状内装パッドは、顎部用衝撃吸収
ライナと顎部用裏当てカバーとの間に配されている。上
記耳部用裏当て部材も、ライダなどの耳部に対向する形
状であることを除いて、頭部用裏当て部材または顎部用
裏当て部材とほゞ同様の構造を有している。
安全用ヘルメットにおいて、外側シェルの一部の領域に
衝撃が加わったとき、この外側シェルは、この衝撃をそ
の広い領域に分散させるとともに、その変形によって衝
撃エネルギーを吸収する働きをする。また、衝撃吸収ラ
イナは、外側シェルから伝播する衝撃エネルギーをその
外形の変形によって吸収するとともに、その厚みの減少
(すなわち、圧縮)によって上記衝撃エネルギーを吸収
しかつライダなどの頭部へのこの衝撃エネルギーの伝播
を遅延させることによって、上記衝撃による最大加速度
を低下させる働きをする。本文において、上記「最大加
速度」とは、ヘルメットの「衝撃吸収性試験」によって
得られる加速度の最大値を意味している。
めに、従来から上述のようなヘルメットの「衝撃吸収性
試験」を行っている。この「衝撃吸収性試験」において
は、ヘルメット装着者の頭部のモデルとして、その内部
に加速度計が取り付けられた金属製の頭部模型が用いら
れる。そして、上記加速度計で測定される最大加速度に
関する規格は、各国でそれぞれ定められている。また、
或る任意の時間の平均加速度およびこの平均加速度以上
の値が継続する時間と、人体の脳の損傷との相関に基づ
いて、HIC(頭脳損傷指数(Head Injury Criteri
a))という指数が提言されている。このHICは、次
式のように定められている。
との相関が良いとされている。そして、英国運輸研究所
(Transport and Road Research Laboratory)のホープ
(P.D.Hope)らによると、自動二輪車の事故の場合、H
ICが1,000 のときの死亡確率が8.5%で、HICが
2,000 のときの死亡確率が31%で、HICが4,000の
ときの死亡確率が65%である。したがって、損傷の程
度を低くするには、HICを低くすることが必要であ
る。
能を高めるためには、衝撃による最大加速度およびHI
Cをともに低下させることが必要である。このために、
従来は、衝撃吸収ライナの厚みを増加させることによっ
て、最大加速度およびHICの低減を図るようにしてい
る。
ナの厚みを増加させるだけでは、最大加速度の低減が不
充分であるだけでなく、特にHICの低減が困難であ
る。なぜならば、HICは一定値以上の加速度が継続す
る時間を含んでいるから、衝撃吸収ライナのクッション
作用によって最大加速度を多少低減し得たとしても、一
定値以上の加速度が継続する時間を短縮することはでき
ず、このために、HICを低減させることができない。
要な目的は、頭部用衝撃吸収ライナ全体の剛性を特に低
減させることなく、衝撃時の最大加速度とHICとの両
方を効果的に低減させることができる安全用ヘルメット
のための帽体を提供することである。
とができる安全用ヘルメットのための帽体を提供するこ
とである。
らなる外側シェルと、この外側シェルの内側に配された
頭部用衝撃吸収ライナとを備えた安全用ヘルメットのた
めの頭部保護体において、上記衝撃吸収ライナが主ライ
ナ部材とこの主ライナ部材よりも低密度である内側補助
ライナ部材とからなり、上記主ライナ部材の内周面に内
側凹部が設けられ、この内側凹部に上記内側補助ライナ
部材が配されている。この場合、上記主ライナ部材の密
度は、20〜80g/リットルであるのが好ましく、3
0〜70g/リットルであるのがさらに好ましく、上記
内側補助ライナ部材の密度は、5〜50g/リットルで
あるのが好ましく、10〜40g/リットルであるのが
さらに好ましい。さらに、内側凹部の深さは、上記衝撃
吸収ライナの本来の厚みの半分以下で5mm以上であるの
が好ましく、10〜20mmであるのがさらに好ましい。
は、内側凹部の深さをDとしたときに、D〜(D+10
mm)であるのが好ましく、(D+3mm)〜(D+7mm)
であるのがさらに好ましい。また、上記内側凹部が設け
られていないと仮定したときの上記主ライナ部材の本来
の厚みは、15〜55mmであるのが好ましく、25〜4
5mmであるのがさらに好ましい。さらに、上記内側凹部
は上記主ライナ部材の内周面のうちの少なくとも頭頂部
を含みかつ少なくとも前頭部を実質的に含まない所定の
領域に設けられているのが好ましく、上記所定の領域は
上記衝撃吸収ライナの内周面の頭頂部附近のみからなる
のがさらに好ましい。
後方向に長いほゞ楕円形またはほゞ長円形であるか、あ
るいは、ほゞ円形であり、このほゞ楕円形、ほゞ長円形
またはほゞ円形の内側凹部は上記所定の領域に内接して
いるのが好ましい。また、上記内側補助ライナ部材の前
後方向の長さおよび左右方向の長さは、それぞれ、通常
装着姿勢の頭部保護体を水平面に投影したときの上記衝
撃吸収ライナの底面の投影図上において、上記内側凹部
の前後方向の長さおよび左右方向の長さの60〜100
%であるのが好ましく、75〜100%であるのがさら
に好ましい。さらに、上記所定の領域の前後方向の長さ
は、上記投影図上において、80〜200mmであるのが
好ましく、100〜160mmであるのがさらに好まし
く、上記所定の領域の左右方向の長さは、上記投影図上
において、70〜170mmであるのが好ましく、90〜
140mmであるのがさらに好ましい。
および上記内側補助ライナ部材が設けられている安全用
ヘルメットのための頭部保護体において、上記衝撃吸収
ライナが上記主ライナと上記内側補助ライナ部材との中
間の密度を有する外側補助ライナ部材からさらになり、
上記主ライナ部材の外周面に外側凹部が設けられ、この
外側凹部に上記外側補助ライナ部材が配されている。こ
の場合、上記主ライナ部材の密度は、30〜100g/
リットルであるのが好ましく、40〜90g/リットル
であるのがさらに好ましく、上記外側補助ライナ部材の
密度は、10〜70g/リットルであるのが好ましく、
15〜60g/リットルであるのがさらに好ましく、上
記内側補助ライナ部材の密度は、5〜70g/リットル
であるのが好ましく、10〜50g/リットルであるの
がさらに好ましい。さらに、上記外側凹部の平均的な深
さは、上記衝撃吸収ライナの本来の平均的な厚みの半分
以下で5mm以上であるのが好ましく、10〜20mmであ
るのがさらに好ましい。
設けられていないと仮定したときの上記主ライナ部材の
本来の厚みは、15〜55mmであるのが好ましく、25
〜45mmであるのがさらに好ましい。さらに、上記主ラ
イナ部材のうちで内周面および外周面にそれぞれ内側凹
部および外側凹部が形成されている部分の厚みは、上記
主ライナ部材の本来の厚みの20〜70%であるのが好
ましく、30〜60%であるのがさらに好ましい。
の内周面のうちの前頭部、頭頂部および後頭部を含み左
右両側頭部を実質的に含まない第2の所定の領域に設け
られているのが好ましい。また、上記主ライナ部材と上
記外側補助ライナ部材との間に通気孔が形成されている
のが好ましく、上記通気孔と上記外側シェルの頭頂部の
外周面とを連通させる連通手段と、上記通気孔と上記衝
撃吸収ライナの頭部装着空間とを連通させる連通手段と
が設けられているのがさらに好ましい。また、上記外側
凹部は、上記内側凹部にほゞ対向する領域では浅く、そ
れ以外の領域では深いのが好ましい。また、上記外側凹
部および上記外側補助ライナ部材が、それぞれ、ほゞ前
後方向に長いほゞ長方形、ほゞ楕円形またはほゞ長円形
に展開し得る形状であるのが好ましい。さらに、外側補
助ライナ部材の左右方向の長さは、上記投影図上におい
て、上記外側凹部の左右方向の長さの60〜100%で
あるのが好ましく、75〜100%であるのがさらに好
ましく、上記外側補助ライナ部材の前後方向の展開長さ
は、上記外側凹部の前後方向の展開長さの60〜100
%であるのが好ましく、75〜100%であるのがさら
に好ましい。
び利点は、添附の図面に関連して読まれるべきである次
の詳細な説明から容易に明らかになるだろう。
1〜図4に示す帽体について、まず、説明する。
0は、ジェット型の安全用ヘルメットを構成するための
ものである。したがって、このヘルメットは、帽体10
以外にも、図1に示すように、この帽体10の内側にそ
れらの基端がそれぞれ取付けられた従来周知の左右一対
の顎掛け用バンド11a、11bを備えている。上記ヘ
ルメットは、既述のような従来周知のバイザまたはシー
ルド板(いずれも図示せず)をさらに備えていてよい。
図2は、ライダなどがヘルメットを装着して通常の姿勢
にあるときの帽体(本文において、「通常装着姿勢の帽
体」という)を示している。
この帽体の外周壁を構成しているドーム状の外側シェル
12と、既述のような従来周知の縁部材13と、外側シ
ェル12の内側面に当接させて接着などにより取付けら
れた頭部用裏当て部材14と、右耳用および左耳用裏当
て部材16、17とから成っている。本発明は、頭部用
裏当て部材14を構成する頭部用衝撃吸収ライナ15の
構造に特徴があり、その他の構造については、既述のよ
うな従来周知のものであってよい。したがって、上記そ
の他の構造については、その説明を必要に応じて省略す
る。
の領域に衝撃が加わったとき、この衝撃をその広い領域
に分散させるとともにその変形によって衝撃エネルギー
を吸収し得るようにするために、高剛性および高破壊強
度を有する必要がある。したがって、外側シェル12
は、ガラス繊維、カーボン繊維、有機高強度繊維などの
強化材を不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂と混合して硬化させた硬質強化樹脂や、上
記強化材をポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂に混合
して加熱成形した硬質強化樹脂であってよく、さらに、
これらの硬質樹脂の内周面に不織布などの柔軟性シート
を裏張りした複合材料からなっていてもよい。
好ましく、2〜5mmであるのがさらに好ましい。シェル
12の厚みが上記範囲よりも小さくなればなる程、剛性
が低くなり、また、上記範囲よりも大きくなればなる
程、重くなるので、いずれもあまり好ましくない。
の内周面のほゞ全体に当接する形状であってもよいが、
図1に示すように右耳用裏当て部材16および左耳用裏
当て部材17が別個に構成されていてもよい。後者の場
合には、頭部用裏当て部材14は、ライダなどの右耳お
よび左耳に対向する外側シェル12の内周面において、
欠除した形状となっている。
ダなどの右耳および左耳に対向する外側シェル12の内
周面において欠除した形状を有する頭部用衝撃吸収ライ
ナ15と、このライナ15をその内周面側から覆ってい
る通気性の頭部用裏当てカバー18とからなっている。
この頭部用裏当てカバー18は、図1および2において
は、ライダなどの頭頂部に対向するライナ15の領域
(すなわち、ライナ15の頭頂部)が切り取られて省略
されている。
部材17は、右耳用衝撃吸収ライナおよび左耳用衝撃吸
収ライナ(いずれも図示せず)と、これらのライナの内
周面にそれぞれ配されウレタンフォーム、その他の合成
樹脂などの柔軟性に富んだ弾性材料からなる右耳用ブロ
ック状内装パッドおよび左耳用ブロック状内装パッド
(いずれも図示せず)と、これらのパッドを含めて右耳
用および左耳用衝撃吸収ライナをそれらの内周面側から
覆っている通気性の右耳用裏当てカバー19および左耳
用裏当てカバー20とからなっている。既述の左右一対
の顎掛け用バンド11a、11bは右耳用および左耳用
裏当て部材16、17にそれぞれ取り付けられている。
ェル12から伝播する衝撃エネルギーをその外形の変形
によって吸収するとともにその厚みの減少によって上記
衝撃エネルギーを吸収しかつライダなどの頭部へのこの
衝撃エネルギーの伝播を遅延させ得るようにするため
に、適当な塑性変形率および適当な弾性変形率を有する
必要がある。
各領域に対向して前頭部、頭頂部、左右両側頭部および
後頭部から成る5つの領域をそれぞれ有している。そし
て、帽体10の頭頂部は、前頭部、左右両側頭部および
後頭部にそれぞれ連なりかつほゞ半球状であるので、既
述のような従来の安全用ヘルメットにおいては、上記5
つの領域のうちで最も強度が大きい。また、帽体10の
後頭部は、ジェット型、セミジェット型およびフルフェ
イス型のいずれのヘルメットの場合でも、下方に長く延
びかつ頭頂部および左右両側頭部にそれぞれ連なってい
るので、2番目に強度が大きい。また、帽体10の前頭
部は、既述のような切り込み25または窓孔が設けら
れ、また、場合によっては通気のための機構が設けられ
ているために、最も強度が小さい。さらに、帽体10の
左右両側頭部は、上記切り込み25または窓孔に隣接し
ているために、前頭部よりは強度が大きいが、後頭部よ
りは強度がかなり小さい。
は、帽体10の頭頂部は強度が最も大きくかつほゞ半球
状であるので、衝撃吸収ライナ15の頭頂部の外形は外
側シェル12からこのライナ15に伝播する衝撃エネル
ギーによって効果的に変形することはなく、このため
に、同一条件で衝撃試験を行っても、頭頂部の最大加速
度およびHICは、帽体10の他の領域(前頭部、左右
両側頭部および後頭部)に較べて大きくなる傾向があ
る。したがって、帽体10に加わる衝撃エネルギーを効
率よく分散および吸収させて最大加速度およびHICを
低減させるためには、帽体10の頭頂部において衝撃吸
収ライナ15が衝撃によりその外形を効果的に変形させ
てその衝撃エネルギーを効果的に分散および吸収すると
ともに、その厚みを効果的に減少させてその衝撃エネル
ギーを効果的に吸収し得るようにする必要がある。
は、図1〜図4に示すように、頭部用衝撃吸収ライナ1
5を、 従来周知の頭部用衝撃吸収ライナにおいて、そのほ
ゞ中央部分(すなわち、頭頂部附近)の内周面に、帽体
10のほゞ前後方向に長いほゞ楕円形またはほゞ長円形
の内側凹部31を設けた形状を有する主ライナ部材3
2、 上記内側凹部31に嵌合するように、主ライナ部材
32に取付けられた内側補助ライナ部材33、 から構成している。
ナ部材33は、それぞれ、適当な塑変形率および適当な
弾性変形率を有する必要があるので、ポリスチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、その他の合成樹脂の発泡
体からなっているのが好ましく、両者は材質の種類が互
いに同一であるのが好ましいが、互いに異なる種類の材
質であってもよい。これらの発泡体は、一般的に、その
密度(g/リットル)がその圧縮強度(kg/cm2)および
曲げ強度(kg/cm2)にそれぞれほゞ比例するので、その
密度によって衝撃エネルギーの吸収能力および伝播能力
が異なる。
は、主ライナ部材32に較べて、圧縮強度および曲げ強
度が低減している必要がある。したがって、内側補助ラ
イナ部材33の密度は、後述のように、主ライナ部材3
2の密度よりも低くなっている。
材33の形状は、それぞれ、前後方向または左右方向に
長いほゞ楕円形(ほゞ円形を含む)またはほゞ長円形で
あるのが好ましいが、ほゞ多角形、ほゞ星形、その他の
任意の形状であってよい。そして、補助ライナ部材33
の形状は、上記凹部31の形状とほゞ同一であるか、ま
たは、多少小さいほゞ相似形であるのが好ましいが、こ
れに限定されるものではない。補助ライナ部材33は、
接着またはテープ止めにより主ライナ部材32に取付け
ることができるが、簡単には離脱しないように、主ライ
ナ部材32の凹部31に補助ライナ部材33を嵌め込む
ことにより取付けてもよい。
0〜80g/リットルであるのが好ましく、30〜70
g/リットルであるのがさらに好ましい。主ライナ部材
32の密度が上記範囲よりも大きくなればなる程、外側
シェル12に加えられる衝撃エネルギーに対する主ライ
ナ部材32の吸収能力が小さくなるので、この衝撃エネ
ルギーのかなりの部分がライダなどの頭部にそのまゝ伝
播される。このために、この場合には、頭部が受ける最
大加速度が大きくなるので、ヘルメットの防護効果が不
充分となって、あまり好ましくない。また、主ライナ部
材32の密度が上記範囲よりも小さくなればなる程、衝
撃エネルギーの吸収能力は大きくなるが、衝撃による主
ライナ部材32の外形の変形が大きすぎて破損し易すす
ぎるので、好ましくない。
場合には、主ライナ部材32が低密度すぎると、外側シ
ェル12からこの主ライナ部材32の一部の領域に伝播
される衝撃エネルギーがその広い領域に効果的に分散さ
れないで主ライナ部材のごく限られた領域に作用するの
で、主ライナ部材32がごく限られた領域で変形および
圧縮(すなわち、厚みを減少)し、このために、いわゆ
る、ボトミング現象が生じて頭部に大きな力が加わるこ
とになる。このボトミング現象の発生を防止するために
は、主ライナ部材32の本来の厚み(すなわち、上記凹
部31が設けられていなくて、この凹部31が主ライナ
部材32自体により埋まっているために、主ライナ部材
32が本来のほゞ半球状の内周面23を有しているとき
の厚み)を増加する必要がある。しかし、主ライナ部材
32の厚み増加させると帽体10が大きくなりすぎるの
で、ヘルメットが被り難くなったり、ヘルメットに対す
る風圧が大きくなったりして、実用性に乏しくなる。し
たがって、上記凹部31が設けられていないと仮定した
ときの主ライナ部材32の本来の平均的な厚みは、15
〜55mmであるのが好ましく、25〜45mmであるのが
さらに好ましい。
材32を発泡成形するときに同時に形成することがで
き、また、主ライナ部材32の成形後にこの凹部31を
切削加工することにより形成することもできる。
る上述の記載は、右耳用および左耳用衝撃吸収ライナに
ついても、同様に該当する。
に、主ライナ部材32の密度に対して20〜80%であ
るのが好ましく、35〜65%であるのがさらに好まし
く、また、具体的には、5〜50g/リットルであるの
が好ましく、10〜40g/リットルであるのがさらに
好ましい。補助ライナ部材33の密度が上記範囲よりも
大きくなればなる程、補助ライナ部材33を設けたこと
による効果が不充分である。また、補助ライナ部材32
の密度が上記範囲よりも小さくなればなる程、緩衝能力
が不足するので、球状や突起状の衝突物体に衝突したと
きにボトミング現象を早く生じる可能性が大きくなる。
22に投影したときの頭部用衝撃吸収ライナ15の底面
の投影図である。この図4から明らかなように、凹部3
1および補助ライナ部材33は、それぞれ、この投影図
上において、ライナ15(換言すれば、主ライナ部材3
2)の頭部装着空間21の形状とほゞ相似形でかつこの
頭部装着空間21の形状とほゞ同心状であってよい。
前後方向(図4の上下方向)に沿う長さおよび左右方向
(図4の左右方向)に沿う長さW2 は、それぞれ、ライ
ナ15の頭部装着空間21の前後方向の長さL1 の40
〜80%(すなわち、/L1=0.4〜0.8)および
左右方向の長さW1 の45〜85%(すなわち、W2/
W1 =0.45〜0.85)に設定されるのが好まし
く、50〜70%(すなわち、/L1 =0.5〜0.
7)および55〜75%(すなわち、W2 /W1 =0.
55〜0.75)に設定されるのがさらに好ましい。こ
のようにすれば、凹部31をライダなどの頭頂部にほゞ
対応させて帽体10に設けることができる。実用上の観
点から、頭部装着空間21の前後方向の長さL1 は、1
90〜250mmであるのが好ましく、205〜235mm
であるのがさらに好ましく、また、左右方向の長さW1
は、150〜210mmであるのが好ましく、165〜1
95mmであるのがさらに好ましい。したがって、具体的
には、上記長さは、80〜200mmであるのが好まし
く、100〜160mmであるのがさらに好ましく、ま
た、上記長さW2 は、70〜170mmであるのが好まし
く、90〜140mmであるのがさらに好ましい。
部材33の前後方向に沿う長さL3および左右方向に沿
う長さW3 は、それぞれ、凹部31の前後方向の長さお
よび左右方向の長さW2 の60〜100%に設定するの
が好ましく、75〜100%に設定するのがさらに好ま
しい。上記長さL3 およびW3 が上記範囲よりも小さく
なればなる程、内側補助ライナ部材33を設けたことに
よる効果が不充分になる。
示す投影図上において、頭部装着空間21の形状とほゞ
相似形でかつほゞ同心状であってよい。したがって、頭
部装着空間21の前端と凹部31の前端との間の前後方
向における長さL4 は、空間21の後端と凹部31の後
端との間の前後方向における長さL5 とほゞ同一であっ
てよい。ゆえに、上記長さL4 、L5 は、それぞれ、上
記長さL1 の10〜30%であるのが好ましく、15〜
25%であるのがさらに好ましく、具体的には、20〜
65mmであるのが好ましく、30〜55mmであるのがさ
らに好ましい。
は右側端)と凹部31の左側端との間の左右方向におけ
る長さW4 は、空間21の右側端と凹部31の右側端と
の間の左右方向における長さW5 とほゞ同一であってよ
い。ゆえに、上記長さW4 、W5 は、それぞれ、上記長
さW1 の8〜28%であるのが好ましく、13〜22%
であるのがさらに好ましく、具体的には、15〜55mm
であるのが好ましく、20〜45mmであるのがさらに好
ましい。
おいて、凹部31は、前後方向の長さおよび左右方向の
長さW2 を有するほゞ長方形状の領域に内接しているの
で、ライナ15の頭部装着空間21の前端および後端か
らそれぞれ長さL4 およびL5 ずつ離れており、この頭
部装着空間21の左右両側端からそれぞれ長さW4 およ
びW5 ずつ離れている。したがって、凹部31は、ライ
ナ15の内周面の頭頂部附近のみに形成されるから、ラ
イナ15の内周面の前頭部、左右両側頭部および後頭部
には凹部31は実質的には形成されていない。このため
に、凹部31を形成することによって、ライナ15全体
の剛性、(すなわち、強度)が必要以上には低減するこ
とはない。
底面からライナ15の本来の内周面23までの距離)
は、ライナ15の本来の厚み(すなわち、主ライナ部材
32の本来の厚み)の半分以下でかつ5mm以上に設定す
るのが好ましい。ライナ15の本来の厚みは、前述のよ
うに、15〜55mmであるのが好ましく、25〜45mm
であるのがさらに好ましいから、凹部31の深さは5〜
30mmに設定するのが好ましく、10〜20mmに設定す
るのがさらに好ましい。凹部31〜34の深さが上記範
囲よりも大きければ大きい程、ライナ15全体の剛性の
低下を招くので、ライナ15に衝撃が加わったとき、衝
撃エネルギーの分散が不充分となり、このために、球状
または突起状の衝突物体から加わる衝撃によってライナ
15にボトミング現象が発生して最大加速度が急上昇す
るおそれがあって、あまり好ましくない。また、凹部3
1の深さが上記範囲よりも小さければ小さい程、凹部3
1および内側補助ライナ部材33を設けた効果が不充分
となるので、あまり好ましくない。
様であってもよいし、部分的に深かったり浅かったりし
てもよく、例えば、中央部分のみ深くて外周囲に向かう
に従ってだんだん浅くなっていてもよい。図2に示す凹
部31の場合には、その外周囲のみで浅く、外周囲以外
でほゞ一様な深さである。
1の深さとほゞ同一であるか、あるいは、凹部31の深
さよりもプラス10mm以下の範囲で大きいのが好まし
い。したがって、補助ライナ部材33の厚さをTとし、
凹部31の深さをDとすると、Tは、D〜(D+10m
m)であるのが好ましく、(D+3mm)〜(D+7mm)
であるのがさらに好ましい。補助ライナ部材33の厚み
が上記範囲よりも大きくなればなる程、この補助ライナ
部材33が主ライナ部材32の本来の内周面23から台
地状に突出する量が大きくなるので、帽体10をかぶり
難くなる。補助ライナ部材33の厚みが上記範囲よりも
小さくなればなる程、凹部31および補助ライナ部材3
3を設けた効果が不充分となる。
わたってほゞ一様であってもよいし、部分的に厚かった
り薄かったりしてもよく、例えば、中央部分のみ厚くて
外周囲に向かうにしたがってだんだん薄くなっていても
よい。図2に示す補助ライナ部材33の場合には、その
外周囲のみで薄く、外周囲以外ではほゞ一様な厚みであ
る。
の頭頂部附近に凹部31を設けるとともに、この主ライ
ナ部材32よりも低密度の補助ライナ部材33を設けて
おけば、帽体10に衝撃が加わったとき、ライナ15
が、その内周面側を構成している補助ライナ部材33に
おいて、ライダなどの頭頂部の表面に沿った任意の方向
にその外形を変形させ易くなる。このために、ライナ1
5の頭頂部全体に衝撃エネルギーを効果的に分散および
吸収することができ、また、圧縮変形して衝撃エネルギ
ーを効果的に吸収することができる。したがって、ライ
ダなどの頭頂部などに加わる最大加速度を効果的に低減
させることができるとともに、一定値以上の加速度が継
続する時間を減少させることができるためにHICを低
減させることができる。
15は、ライダなどの頭頂部の表面に沿う任意の方向へ
の変形の自由度が増えたために、凹部31および内側補
助ライナ部材33がいずれも設けられていない従来の帽
体の頭部用衝撃吸収ライナに較べて、より高密度の発泡
体によって主ライナ部材32を形成することができる。
したがって、凹部31において高密度の主ライナ部材3
2の厚みが薄くなっても、ライナ15全体としては球状
または突起状の衝突物体からの衝撃に対して特に弱くな
ることもない。しかも、主ライナ部材32のうちで最も
強度の大きい頭頂部附近のみに凹部31を設けたから、
強度の比較的小さい前頭部および左右両側頭部にも設け
る場合に較べて、ライナ15全体の強度が必要以上に低
下することもない。
1〜図4に示す帽体の具体例について説明する。
内で加熱重合させることによって、厚さが3mmの外側シ
ェル12を形成した。
3を有すると仮定したときの平均的な厚さが35mmの発
泡ポリスチレン製の主ライナ部材32を形成した。この
主ライナ部材32の頭部装着空間21の前後方向の長さ
L1 および左右方向の長さW1 は、図4に示す投影図上
において、それぞれ220mmおよび180mmであった。
この主ライナ部材32の内周面の頭頂部附近には、凹部
31が設けられていた。この凹部31の前後方向の長さ
L2 は126mm(L2 /L1 ≒0.57)であり、左右
方向の長さW2 も126mm(W2 /W1 ≒0.7)であ
った。L4 およびL5 はそれぞれ47mmであり、W4 お
よびW5 はそれぞれ27mmであった。凹部31の深さ
は、10mmで、主ライナ部材32の本来の平均的な厚み
の約29%であった。
2の密度の50%)で厚みが15mmの発泡ポリエチレン
製の内側補助ライナ部材33を形成した。この補助ライ
ナ部材33の前後方向の長さL3 および左右方向の長さ
W3 はそれぞれ120mm(凹部31の前後方向の長さお
よび左右方向の長さW2 のそれぞれ約95%)で、ほゞ
円形であった。
に上記内側補助ライナ部材33を嵌装することによっ
て、主ライナ部材32の本来の内周面23から補助ライ
ナ部材33がほゞ台地状に約5mm突出した頭部用衝撃吸
収ライナ15を製造した。ついで、上記外側シェル12
に上記頭部用衝撃吸収ライナ15を嵌装することによっ
て、具体例の帽体を製造した。
比較例について説明する。
33がいずれも設けられていないことを除いて、具体例
と同一の仕様である帽体を比較例とした。したがって、
比較例の帽体においては、頭部用衝撃吸収ライナは主ラ
イナ部材のみから構成され、その内周面の形状はほゞ半
球状であって、図3に示す仮想の曲面(すなわち、本来
の内周面)23とほゞ同一であった。
対してそれぞれ行った「衝撃吸収性試験」について説明
する。
7mmの鋼製平面に自由落下させて、この頭部模型に取付
けられている加速度計の値から、最大加速度、150G
以上の加速度が継続する時間およびHICをそれぞれ計
算した。たゞし、Gは、重力加速度であって、9.8m
/s2 である。具体例と比較例とを対照させて衝撃吸収
性試験の結果を示すと、次表のとおりになる。
加速度およびHICは、比較例に較べて、明らかに低減
されている。
5〜図7に示す帽体について説明する。なお、第1の実
施例に関する既述の記載は、以下に述べる両者の相違点
を除いて、この第2の実施例にも同様に該当する。
に示す帽体は、第1の実施例に従った図1〜図4に示す
帽体10とは、頭部用裏当て部材を構成する頭部用衝撃
吸収ライナ15の構造と、この帽体10に換気機構を設
けた点とで実質的に相違するだけであり、その他の構造
については、図1〜図4に示す帽体と実質的に同一であ
ってよい。したがって、上記その他の構造については、
その説明を必要に応じて省略するとともに、両者で共通
の部分については、同一の符号を付してある。
図7に示すように、頭部用衝撃吸収ライナ15を、 従来周知の頭部用衝撃吸収ライナにおいて、その内
周面に内側凹部31を設けかつその外周面に外側凹部3
4を設けた形状を有する主ライナ部材32、 上記内側凹部31に嵌合するように、主ライナ部材
32に取付けられた内側補助ライナ部材33、 上記外側凹部34に嵌合するように、主ライナ部材
32に取付けられた外側補助ライナ部材35、 から構成している。
2は、以下に述べる換気機構が設けられかつ上記外側凹
部34を有する点を除いて、第1の実施例における主ラ
イナ部材と同様に構成することができる。また、この第
2の実施例における内側補助ライナ部材33も、以下に
述べる換気機構が設けられている点を除いて、第1の実
施例における内側補助ライナ部材と同様に構成すること
ができる。さらに、この第2の実施例における外側補助
ライナ部材35も、上述の相違点および以下に述べる相
違点を除いて、第1の実施例における内側補助ライナ部
材と同様に構成することができる。この場合、外側補助
ライナ部材35は、主ライナ部材32および内側補助ラ
イナ部材33と材質の種類が同一であるのが好ましい
が、これらのライナ部材32、33の一方または両方と
異なる種類の材質であってもよい。
よび外側補助ライナ部材35を設けた目的は、帽体10
に換気機構を設けることと、内側補助ライナ部材33の
場合と同様に、外側補助ライナ部材35により衝撃エネ
ルギーの分散および吸収の向上を計ることとである。こ
の目的に沿うように、主ライナ部材32には、その前頭
部から頭頂部を経て後頭部に至る外側凹部34が設けら
れている。この外側凹部34は、前後方向に長いほゞ長
方形に展開し得るほゞ球面の形状(たゞし、球面の部分
的な形状)であって、主ライナ部材32の前頭部の下端
36よりもやゝ上方の位置(すなわち、後頭部の上下方
向における中央附近)を前端34aとしかつ後頭部の下
端37よりも或る程度上方の位置を後端34bとしてい
る。
1にほゞ対向する領域)では浅く、それ以外の領域では
深く、それらの間では前端34aおよび34bにそれぞ
れ向うに従って次第に深くなっている。この場合、浅い
領域と深い領域との深さの平均的な差は、2〜18mmで
あるのが好ましく、3〜12mmであるのがさらに好まし
い。また、実際の値の一例としては、浅い領域の深さが
12mmで、深い領域の深さが18mmであってよい。
から頭頂部を通って後端34bに至る左右一対の条溝4
1、42が設けられ、これらの条溝41、42の前端は
外側凹部34の前側面に形成された切欠き43、44に
連なっている。条溝41、42には複数(図示の場合に
は3個)ずつの貫通孔45、46が形成され、これらの
貫通孔45、46によって条溝41、42は内側凹部3
1に連通している。主ライナ部材32には、外側凹部3
4の後端34bと後頭部の下端37との間において、上
下方向に延びる左右一対の条溝49、50がそれぞれ形
成されている。
方向に長いほゞ長方形に展開し得るほゞ球面の形状)の
外側補助ライナ部材35がこの凹部34に嵌合されて接
着、テープ止めなどにより主ライナ部材32に取付けら
れている。この外側ライナ部材35の内周面には、主ラ
イナ部材32の条溝41、42に対向するように、前後
方向における全長にわたって左右一対の条溝51、52
が設けられているので、主ライナ部材32と外側ライナ
部材35との間には、条溝41、42、51、52から
なる左右一対の通気孔47が形成されている。これらの
通気孔47は、主ライナ部材32の条溝41、42また
は外側ライナ部材35の条溝51、52のみによって形
成してもよい。
材35の外周面まで貫通した切欠き53、54に連なっ
ている。条溝51、52には、図示の場合には1個ずつ
の貫通孔55、56が形成され、これらの貫通孔55、
56によって条溝51、52は外側ライナ部材35の外
周面にその頭頂部において連通している。内側ライナ部
材33には、主ライナ部材32の貫通孔45、46に対
向するように、左右二列に複数(図示の場合には3個)
ずつの貫通孔57、58が形成されている。
主ライナ部材32の切欠き43、44ならびに外側ライ
ナ部材35の貫通孔55、56および切欠き53、54
にそれぞれ対向するように、貫通孔が形成され、これら
の貫通孔には、給気用ダクト61および排気用ダクト6
2、63がそれぞれ取付けられている。これらのダクト
61〜63は、ライナ15の前頭部、頭頂部および後頭
部にそれぞれ存在し、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、その他の合成樹脂などの適当な材料から成っていて
よい。
体10には、図5に示すように、給気用ダクト61→切
欠き43、44→通気孔47→切欠き53、54→条溝
49、50→排気用ダクト63からなる左右一対の換気
用通路が形成されている。そして、これらの換気用通路
は、通気孔47の中間位置から外側ライナ部材35の貫
通孔55、56を経て排気用ダクト62に至る排気用バ
イパスと、通気孔47の中間位置と頭部装着空間21と
を主ライナ部材32の貫通孔45、46および内側ライ
ナ部材33の貫通孔57、58を介して連通させている
通気用バイパスとを備えている。よって、ダクト61〜
63をシャッタ(図示せず)により開閉するのに応じ
て、給気用ダクト61から帽体10内に外気を導き、こ
の外気を通気孔47を通して排気用ダクト62、63か
ら外部に排出することができる。また、通常は、頭部装
着空間21の空気を貫通孔57、58、45、46、通
気孔47および貫通孔55、56を通して外部に排出す
ることができるとともに、ダクト61〜63のためのシ
ャッタの開閉状態によっては、上述の経路とは逆の経路
を通して外気を頭部装着空間21に導入することができ
る。したがって、上述のような換気機構によって、帽体
10の換気を良好に行うことができる。
ては、外側補助ライナ部材35によって衝撃エネルギー
の分散および吸収の向上を計るために、この外側ライナ
部材35の密度は主ライナ部材32の密度よりも小さく
設定されている。しかし、この外側ライナ部材35は、
主ライナ部材32の外側に存在すること、頭頂部のみで
なく前頭部および後頭部にも存在していることなどの理
由から、内側ライナ部材33よりも高密度に設定されて
いる。
材32の密度は、一般的に、30〜100g/リットル
であるのが好ましく、40〜90g/リットルであるの
がさらに好ましい。外側補助ライナ部材35の密度は、
一般的に、主ライナ部材32の密度の20〜80%であ
るのが好ましく、35〜65%であるのがさらに好まし
く、具体的には、10〜70g/リットルであるのが好
ましく、15〜60g/リットルであるのがさらに好ま
しい。内側補助ライナ部材33の密度は、一般的に、主
ライナ部材32の密度の15〜75%であるのが好まし
く、25〜55%であるのがさらに好ましく、外側ライ
ナ部材35の密度の35〜85%であるのが好ましく、
45〜75%であるのがさらに好ましく、具体的には5
〜70g/リットルであるのが好ましく、10〜50g
/リットルであるのがさらに好ましい。主ライナ部材3
2、外側ライナ部材35および内側ライナ部材33の密
度の実際の値の一例としては、それぞれ、60g/リッ
トル、30g/リットルおよび20g/リットルを挙げ
ることができる。
5の形状は、それぞれ、ほゞ長方形に展開し得る形状で
ある必要は特になく、ほゞ楕円形またはほゞ長円形など
に展開し得る形状であってもよく、特に、凹部34およ
びライナ部材35により帽体10に換気機構を組み込む
必要がない場合などには、ほゞ円形、ほゞ多角形、ほゞ
星形、その他の任意の形状に展開し得る形状であっても
よい。そして外側ライナ部材35の形状は、外側凹部3
4の形状とほゞ同一であるか、あるいは、多少小さいほ
ゞ相似形であるのが好ましいが、これに限定されるもの
ではない。さらに、外側凹部34および外側ライナ部材
35により帽体10に換気機構を組み込む必要がない場
合などには、外側凹部34および外側ライナ部材35
は、ライナ15の頭頂部のみまたは頭頂部附近のみに設
けることができる。この場合、外側ライナ部材35の密
度を内側ライナ部材33の密度とほゞ同一またはそれ以
下にすることも可能である。また、外側凹部34の前後
方向に沿う長さは、既述の長さと長さL1 との比の場合
と同様に、ライナ15の前後方向の長さの45〜85%
であってよく、さらに好ましくは50〜70%であって
よい。
に投影したときの頭部用衝撃吸収ライナ15の平面(た
ゞし、外側ライナ部材35を仮想線で示した状態)の投
影図である。
右方向(図6の左右方向)に沿う長さW7 は、ライナ1
5の左右方向の長さW6 の30〜80%(すなわち、W
7 /W6 =0.3〜0.8)に設定されるのが好まし
く、 40〜70%(すなわち、W7 /W6 =0.4〜
0.7)に設定されるのがさらに好ましい。実用上の観
点から、ライナ15の左右方向の長さW6 は、220〜
280mmであるのが好ましく、235〜265mmである
のがさらに好ましいので、外側凹部34の左右方向の長
さW7 は、90〜190mmであるのが好ましく、110
〜170mmであるのがさらに好ましい。上記長さW6 の
実際の値の一例としては、250mmを挙げることがで
き、上記長さW7 の実際の値の一例としては、140mm
(すなわち、W7 /W6 =0.56)を挙げることがで
きる。
部材35の左右方向に沿う長さは、図示の場合には、外
側凹部34の左右方向の長さのW7 とほゞ同一である
が、一般的には、上記長さW7 の60〜100%に設定
するのが好ましく、75〜100%に設定するのがさら
に好ましい。外側ライナ部材35の前後方向に沿う長さ
(たゞし、展開した長さ)は、図示の場合には、外側凹
部34の前後方向の展開長さとほゞ同一であるが、一般
的には、60〜100%に設定するのが好ましく、75
〜100%に設定するのがさらに好ましい。
外側凹部34の左側端との間の左右方向における長さW
8 は、ライナ15の右側端と凹部34の右側端との間の
左右方向における長さW9 とほゞ同一であってよい。ゆ
えに、上記長さW8 、W9 は、それぞれ、上記長さW6
の10〜35%であるのが好ましく、15〜30%であ
るのがさらに好ましく、具体的には、20〜90mmであ
るのが好ましく、35〜75mmであるのがさらに好まし
い。上記長さW8 、W9 の実際の値の一例としては、5
5mm(すなわち、W8 /W6 =W9 /W6 ≒0.22)
を挙げることができる。
いて、外側凹部34は、ライナ15の左右両側端からそ
れぞれ長さW8 およびW9 ずつ離れている。したがっ
て、凹部34は、ライナ15の外周面の前頭部、頂頭部
および後頭部のみに形成され、左右両側頭部には形成さ
れない。このために、外側凹部34を形成することによ
って、ライナ15全体の剛性(すなわち、強度)が必要
以上には低減することはない。
ェット型ヘルメットの場合には、切込み25の中央部の
上端であるが、フルフェイス型ヘルメットの場合には、
窓孔の中央部の上端になる。)と外側凹部34の前端3
4aとを結ぶ直線距離L6 (図5および図7参照)は、
7〜50mmであるのが好ましく、10〜40mmであるの
がさらに好ましく、実際の値の一例としては、18mmを
挙げることができる。ライナ15の後頭部の下端37と
外側凹部34の後端34bとを結ぶ直線距離L7 (図5
参照)は、図示のジェット型ヘルメット、セミジェット
型ヘルメットおよびフルフェイス型ヘルメットのいずれ
であるかによって或る程度異なるが、一般的に言って、
7〜150mmであるのが好ましく、10〜120mmであ
るのがさらに好ましく、図示のジェット型ヘルメットの
場合には、実際の値の一例として60mmを挙げることが
できる。
部34の底面38からライナ15の本来の外周面までの
距離であって、図示の場合には、この本来の外周面は外
側ライナ部材35の外周面と実質的に同一である)は、
ライナ15の本来の厚み(すなわち、主ライナ部材32
の本来の厚み)の半分以下でかつ5mm以上に設定するの
が好ましい。ライナ15の本来の厚みは、前述のよう
に、15〜55mmであるのが好ましく、25〜45mmで
あるのが好ましいから、外側凹部34の深さは5〜30
mmに設定するのが好ましく、10〜20mmに設定するの
がさらに好ましい。この外側凹部34の平均的な深さの
実際の値の一例としては、10mmを挙げることができ
る。主ライナ部材32のうちで、内周面および外周面に
それぞれ内側凹部31および外側凹部34が形成されて
いる部分の厚さ(すなわち、内側凹部31の底面と外側
凹部34の底面38との間の距離)は、主ライナ部材3
2の本来の厚さの20〜70%であるのが好ましく、3
0〜60%であるのがさらに好ましく、具体的には、5
〜40mmであるのが好ましく、8〜25mmであるのがさ
らに好ましい。主ライナ部材32の上記部分(内側およ
び外側に凹部31、35が設けられている部分)の厚み
の実際の値の一例としては、7mmを挙げることができ
る。
のように外側凹部34の深さとほゞ同一であるのが好ま
しいが、多少小さかったり大きかったりしてもよい。外
側凹部34の深さおよび外側ライナ部材35の厚みは、
図示の場合には部分的に大きかったり小さかったりして
いるが、全体にわたってほゞ一様であってもよい。
は、主ライナ部材32の内周面に内側凹部31および内
側ライナ部材33を設けるのみでなく、主ライナ部材3
2の外周面に外側凹部34を設けるとともに、この主ラ
イナ部材32と内側補助ライナ部材33との中間の密度
を有する外側補助ライナ部材35を設け、さらに、換気
機構を組み込んでいる。したがって、この第2の実施例
によれば、既述の第1の実施例の場合と同様に、ライダ
などの頭頂部などに加わる最大加速度を効果的に低減さ
せることができるとともに、一定値以上の加速度が継続
する時間を減少させることができるためにHICを低減
させることができ、さらに、帽体10の換気を良好に行
うことができる。
しい実施例を説明したが、本発明はこれらの詳細な実施
例に限定されるものではなく、添附のクレームにおいて
規定された発明の範囲または精神から逸脱することな
く、種々の変更および変形が当業者によってなされ得る
ことは、理解されるべきである。
ットは、上述の第1および第2の実施例において適用さ
れたジェット型のものに限定されることはなく、セミジ
ェット型、フルフェイス型などの他のタイプの安全用ヘ
ルメットにも本発明を適用することができる。
いて、内側補助ライナ部材33の内周面および外側補助
ライナ部材35の外周面のうちの一方または両方に格子
状などの溝を形成することによって、ライナ15による
衝撃エネルギーの分散効果および吸収効果をさらに向上
させることも可能である。
いて、内側凹部31および外側凹部34のうちの一方ま
たは両方を複数個設け、これに応じて内側ライナ部材3
3および外側ライナ部材35のうちの一方または両方を
複数個設けてもよい。
(ひいては、内側ライナ部材33および外側ライナ部材
35)は、必要に応じて、衝撃吸収ライナ15の前頭
部、頭頂部、後頭部および左右両側頭部のうちの任意の
1つまたは複数の領域に設けられていてよい。
全体の剛性を特に低減させることなく、衝撃時の最大加
速度とHICとの両方を効果的に低減させることができ
る。
てカバーを部分的に切り取りかつ左右一対の顎掛け用バ
ンドの基部を加えた状態における底面図である。
しかつその上部を図1のA−A線に沿って縦断した状態
における右側面図である。
態における分解斜視図である。
を、水平面に投影した投影図である。
当てカバーを部分的に切り取りかつ通気孔に沿って部分
的に縦断した状態における右側面図である。
ライナ部材を仮想線で示した状態における平面図であ
る。
び外側補助ライナ部材の上下を逆にした状態における分
解斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】硬質材料からなる外側シェルと、この外側
シェルの内側に配された頭部用衝撃吸収ライナとを備え
た安全用ヘルメットのための頭部保護体において、 上記衝撃吸収ライナが主ライナ部材とこの主ライナ部材
よりも低密度である内側補助ライナ部材とからなり、 上記主ライナ部材の内周面に内側凹部が設けられ、 この内側凹部に上記内側補助ライナ部材が配されている
ことを特徴とする安全用ヘルメットのための頭部保護
体。 - 【請求項2】上記主ライナ部材および上記内側補助ライ
ナ部材がそれぞれ合成樹脂の発泡体からなり、 上記内側補助ライナ部材の密度が上記主ライナ部材の密
度の20〜80%であることを特徴とする請求項1に記
載の頭部保護体。 - 【請求項3】上記所定の領域の前後方向の長さが、通常
装着姿勢の頭部保護体を水平面に投影したときの上記衝
撃吸収ライナの底面の投影図上において、上記衝撃吸収
ライナの頭部装着空間の前後方向の長さの40〜80%
であり、 上記所定の領域の左右方向の長さが、上記投影図上にお
いて、上記衝撃吸収ライナの頭部装着空間の左右方向の
長さの45〜85%であり、 上記頭部装着空間の前端と上記所定の領域の前端との間
の前後方向における長さと、上記頭部装着空間の後端と
上記所定の領域の後端との間の前後方向における長さと
が、上記投影図上において、上記頭部装着空間の前後方
向の長さに対しそれぞれ10〜30%であり、 上記頭部装着空間の左側端と上記所定の領域の左側端と
の間の左右方向における長さと、上記頭部装着空間の右
側端と上記所定の領域の右側端との間の左右方向におけ
る長さとが、上記投影図上において、上記頭部装着空間
の左右方向の長さに対しそれぞれ8〜28%であること
を特徴とする請求項1または2に記載の頭部保護体。 - 【請求項4】上記衝撃吸収ライナが上記主ライナ部材と
上記内側補助ライナ部材との中間の密度を有する外側補
助ライナ部材からさらになり、 上記主ライナ部材の外周面に外側凹部が設けられ、 この外側凹部に上記外側補助ライナ部材が配されている
ことを特徴とする請求項1〜3に記載のいずれか1つの
頭部保護体。 - 【請求項5】上記主ライナ部材、上記内側補助ライナ部
材および上記外側補助ライナ部材がそれぞれ合成樹脂の
発泡体からなり、 上記外側補助ライナ部材の密度が上記主ライナ部材の密
度の20〜80%であり、 上記内側補助ライナ部材の密度が、上記主ライナ部材の
密度の15〜75%であるとともに、上記外側補助ライ
ナ部材の密度の35〜85%であることを特徴とする請
求項4に記載の頭部保護体。 - 【請求項6】上記主ライナ部材と上記外側補助ライナ部
材との間に少なくとも1本の通気孔が設けられ、 上記通気孔が、衝撃吸収ライナの前頭部から頭頂部を経
て後頭部まで延びており、 上記通気孔と上記外側シェルの前頭部の外周面とを連通
させる第1の連通手段と、上記通気孔と上記外側シェル
の後頭部の外周面とを連通させる第2の連通手段とが設
けられていることを特徴とする請求項4または5に記載
の頭部保護体。 - 【請求項7】上記第2の所定の領域の左右方向の長さ
が、通常装着姿勢の頭部保護体を水平面に投影したとき
の上記衝撃吸収ライナの平面の投影図上において、上記
衝撃吸収ライナの左右方向の長さの30〜80%であ
り、 上記衝撃吸収ライナの左側端と上記第2の所定の領域の
左側端との間の左右方向における長さと、上記衝撃吸収
ライナの右側端と上記第2の所定の領域の右側端との間
の左右方向における長さとが、それぞれ、上記衝撃吸収
ライナの左右方向の長さの10〜35%であり、 上記衝撃吸収ライナの前頭部の下端と上記外側凹部の前
端とを結ぶ直線距離は7〜50mmであり、 上記衝撃吸収ライナの後頭部の下端と上記外側凹部の後
端とを結ぶ直線距離は7〜150mmであることを特徴と
する請求項6に記載の頭部保護体。
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7-282222 | 1995-10-30 | ||
JP29826896A JP3825106B2 (ja) | 1995-10-30 | 1996-10-22 | 安全用ヘルメットのための頭部保護体 |
Publications (2)
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JPH09188913A true JPH09188913A (ja) | 1997-07-22 |
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Family
ID=26554519
Family Applications (1)
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3825106B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001089924A (ja) * | 1999-09-22 | 2001-04-03 | Tanizawa Seisakusho Ltd | ヘルメット |
JP2004301523A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Shoei Co Ltd | ヘルメットのサイズの適合する種類を選定する方法ならびにこの選定方法を用いてヘルメットのサイズを調整する方法 |
WO2018216306A1 (ja) * | 2017-05-22 | 2018-11-29 | 株式会社Shoei | ヘルメット |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP29826896A patent/JP3825106B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4540152B2 (ja) * | 1999-09-22 | 2010-09-08 | 株式会社谷沢製作所 | ヘルメット |
JP2004301523A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Shoei Co Ltd | ヘルメットのサイズの適合する種類を選定する方法ならびにこの選定方法を用いてヘルメットのサイズを調整する方法 |
WO2018216306A1 (ja) * | 2017-05-22 | 2018-11-29 | 株式会社Shoei | ヘルメット |
US11253021B2 (en) | 2017-05-22 | 2022-02-22 | Shoei Co., Ltd. | Helmet |
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JP3825106B2 (ja) | 2006-09-20 |
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