JPH09188257A - 踏切しゃ断機 - Google Patents

踏切しゃ断機

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JPH09188257A
JPH09188257A JP315896A JP315896A JPH09188257A JP H09188257 A JPH09188257 A JP H09188257A JP 315896 A JP315896 A JP 315896A JP 315896 A JP315896 A JP 315896A JP H09188257 A JPH09188257 A JP H09188257A
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JP
Japan
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breaking
railroad crossing
interrupter
arm
shaft
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Pending
Application number
JP315896A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Kajiki
智彦 加治木
Takehiko Hoshino
武彦 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd filed Critical Nippon Signal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組替作業を容易にし得る踏切しゃ断機を提供
する。 【解決手段】 本体部1は、内部に回転駆動機構11を
有している。腕金2は、回転駆動機構11の回転軸11
1に接続され、しゃ断かん3の軸心O2が回転軸111
の軸心O1に交差するようにしゃ断かん3を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、踏切しゃ断機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の踏切しゃ断機は、鉄道技術者のた
めの電気概論・信号シリーズNo.8・「踏切保安装置」
(日本鉄道電気技術協会発行)の第24頁〜第31頁に
記載されているように、回転駆動機構の回転軸の軸心と
しゃ断かんの軸心とが立体的に交差するように構成され
る。しゃ断かんは、しゃ断かんが上昇位置にある時にモ
ータ電源や制御電源が切られた場合に、しゃ断かんを上
昇位置から自重下降させるための回転モーメントを発生
させるために、しゃ断かんの軸心が回転軸の軸心からし
ゃ断かんの下降側に偏心するように腕金に取り付けられ
る。バランスウェイトを支持するウェイトレバーは、そ
の中心が回転軸の軸心を通るように腕金に支持される。
【0003】踏切しゃ断機の種類としては、しゃ断かん
を右側に下降させる「右降ろし」タイプと、左側に下降
させる「左降ろし」タイプの二種類がある。踏切しゃ断
機は、出荷時には「右降ろし」タイプに設定され、設置
場所の状況に応じて「左降ろし」タイプに組み替えられ
る。両者の組み替えには、しゃ断かん及びウェイトレバ
を外して反対側に付け替える共に、腕金及び回転軸に接
続されるセンタ軸アームを回転軸から取り外し、センタ
軸アームの向きを90度変え、腕金を再度組み付ける必
要がある。更に、上昇、下降が反対となるので、端子板
の接続を変更してモータの回転方向も変え、カムを回し
て上昇、下降の各接点の構成位置の再調整を行う必要が
生じる。
【0004】上述したように、従来の踏切しゃ断機は、
回転軸の軸心としゃ断かんの軸心とが立体的に交差して
いるので、しゃ断かん及びウェイトレバを外して反対側
に付け替える必要が生じ、「右降ろし」、「左降ろし」
の組替作業の工数が多くなり、組替作業が容易でない。
【0005】また、踏切しゃ断機は、しゃ断かんの折損
を防止するためのしゃ断かん折損防止装置が設けられ
る。かかるしゃ断かん折損防止装置は、実公昭57−1
1810号公報に開示されている。しゃ断かん折損防止
装置は2つの部材に分かれ、折損防止機構が2つの部材
の間に設けられる。しゃ断かん折損防止装置の本体側の
部材(一方の部材)は腕金に指示される。しゃ断かん折
損防止装置は、外力を受けて回動した部材(他方の部
材)を元の位置に復元させる復元機構の復元力を緩衝す
るための緩衝機構が折損防止機構の外側に設けられてい
る。即ち、緩衝機構が回転軸の軸心から遠く離れて設け
られている。このため、しゃ断かん折損防止装置とのバ
ランスをもとる必要が生じ、バランスウェイトが更に大
きくなり、バランスウェイトの省略の障害となってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、組替
作業を容易にし得る踏切しゃ断機を提供することであ
る。
【0007】本発明のもう一つの課題は、バランスウェ
イトの省略を可能にし得る踏切しゃ断機を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る踏切しゃ断機は、本体部と、腕金と、
しゃ断かんとを含む。前記本体部は、内部に回転駆動機
構を有している。前記腕金は、前記回転駆動機構の回転
軸に接続され、前記しゃ断かんの軸心が前記回転軸の軸
心に交差するように前記しゃ断かんを支持する。
【0009】上述したように、腕金は、回転駆動機構の
回転軸に接続され、しゃ断かんを支持するから、回転軸
の回転に応じてしゃ断かんを上昇、下降させることがで
きる。
【0010】腕金はしゃ断かんの軸心が回転軸の軸心に
交差するようにしゃ断かんを支持するから、腕金及びし
ゃ断かんがしゃ断かんの軸心に対して左右対称となり、
「右降ろし」、「左降ろし」の組み替え作業において、
しゃ断かんを外して反対側に付け替える必要がない。ま
た、回転軸の軸心としゃ断かんの軸心とが立体的に交差
する部分がなくなるので、腕金を小さくし、その重量を
軽くすることができる。このため、踏切しゃ断機の組替
作業が容易になる。更に、回転軸を支える部分の強度も
小さくて済むようになる。
【0011】好ましい例では、腕金は、回転軸を基準と
して、しゃ断かんの接続される側の先端側に向かった部
分よりもその反対側の部分が重くなっている。このた
め、しゃ断かんの接続される側とは反対の腕金部分がバ
ランスウェイトと等価な働きをし、しゃ断かんの回転モ
ーメントを打ち消す回転モーメントを生じる。これによ
り、専用の独立したバランスウェイトの省略が可能にな
る。更に、腕金の形状が、しゃ断かんを上昇させる回転
モーメントがしゃ断かんを下降させる回転モーメントよ
りも若干小さくなるように設定された場合は、しゃ断か
んを自重下降させることができる。
【0012】本発明の他の特徴及びそれによる作用効果
は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る踏切しゃ断機
の下降位置における平面部分破断面図、図2は同じく正
面部分破断面図、図3は上昇位置における正面部分破断
面図である。本発明に係る踏切しゃ断機は、本体部1
と、腕金2と、しゃ断かん3とを含む。図に示す踏切し
ゃ断機は、「右降ろし」タイプを示してある。図におい
て、参照符号aはしゃ断かん3の上昇方向を示し、bは
しゃ断かん3の下降方向を示す。
【0014】本体部1は、内部に回転駆動機構11を有
している。腕金2は、回転駆動機構11の回転軸111
に接続され、しゃ断かん3の軸心O2が回転軸111の
軸心O1に交差するようにしゃ断かん3を支持する。
【0015】上述したように、腕金2は、回転駆動機構
11の回転軸111に接続され、しゃ断かん3を支持す
るから、回転軸111の回転に応じてしゃ断かん3を上
昇、下降させることができる。
【0016】腕金2はしゃ断かん3の軸心O2が回転軸
111の軸心O1に交差するようにしゃ断かん3を支持
するから、腕金2及びしゃ断かん3は軸心O2に対して
左右対称となり、「右降ろし」、「左降ろし」の組み替
え作業において、腕金2を反対に組み替えるだけで済
み、しゃ断かん3を外して反対側に付け替える必要がな
い。また、回転軸111としゃ断かん3との立体的交差
の高さに相当する部分がなくなるので、腕金2を小さく
し、その重量を軽くすることができる。このため、踏切
しゃ断機の組替作業が容易になる。更に、腕金2が軽く
なるので、回転軸111を支える部分の強度も小さくて
済むようになる。
【0017】腕金2は、回転軸111で見て、しゃ断か
ん3の先端側に向かった腕金部分21よりもその反対側
の腕金部分22が重くなっている。図1及び図2におい
て、回転軸111の軸心O1から左側に位置するしゃ断
かん3及び腕金部分21の重心P1は回転軸111の軸
心O1から距離L1離れた位置にあり、回転軸111の
軸心O1から左側を見た総重量はW1となる。回転軸1
11の軸心O1から右側に位置するしゃ断かん3及び腕
金部分22の重心P2は回転軸111の軸心O1から距
離L2離れた位置にあり、回転軸111の軸心O1から
右側を見た総重量はW2となる。腕金2の形状は、しゃ
断かん3を上昇させる回転モーメント(W2×L2)が
しゃ断かん3を下降させる回転モーメント(W1×L
1)よりも若干小さくなるように設定される。このた
め、腕金部分22が従来のバランスウェイトと等価な働
きをし、しゃ断かん3の回転モーメントを打ち消す回転
モーメントを発生する。これにより、バランスウェイト
の省略が可能になる。また、しゃ断かん3が上昇位置に
あるときに停電が発生した場合は、しゃ断かん3を自重
下降させることができる。
【0018】腕金2は、反対側の腕金部分22の重心P
2がしゃ断かん3の軸心から偏心するように設けられて
いる。このため、図3に示すように、重心P21がしゃ
断かん3の下降方向に偏心した場合には、参照符号M1
で示すような回転モーメントを発生し、下降速度の初速
を速くするので、偏心していない場合と比較してしゃ断
かん3の下降速度を速くすることができ、重心P22が
しゃ断かん3の上昇方向に偏心した場合には、参照符号
M2で示すような回転モーメントを発生し、下降速度の
初速を遅くするので、偏心していない場合と比較してし
ゃ断かん3の下降速度を遅くすることができる。重心P
22をしゃ断かん3の上昇方向に偏心させる場合は、し
ゃ断かん3の上昇時の位置が直立位置よりも手前(90
度よりも小さい角度)に設定される場合に有効である。
【0019】腕金2は、反対側の腕金部分22の重心P
22がしゃ断かん3の上昇位置において下降する方向の
回転モーメントM1を生ずるように設けられている。下
降する方向の回転モーメントM1は、ウェイト26をし
ゃ断かん3の下降側に偏よらせることによって得られ
る。このため、しゃ断かん3を直立した状態からでも自
重下降させることができる。
【0020】腕金2は、しゃ断かん3の先端側に向かっ
た部分にしゃ断かん位置調整機構23を有している。し
ゃ断かん位置調整機構23は、ネジ穴231、232
と、貫通孔233とを含む。ネジ穴231、232は、
しゃ断かん3の軸方向に突出した片234、235に設
けられ、しゃ断かん3の軸方向と直交する方向にネジが
切られている。しゃ断かん3は、貫通孔233を貫通
し、ボルト236、237により支持される。ボルト2
36、237は、ロックナット238、239により回
り止めがなされる。このため、しゃ断かん3が下降して
いる状態で、ボルト236、237の突出量を操作する
ことにより、しゃ断かん3の水平位置を調整することが
できる。例えば、しゃ断かん3の先端が水平位置よりも
下がっているので、しゃ断かん3の先端を上げたい場合
は、ボルト236の突出量を大きくし、ボルト237の
突出量を小さくすればよい。また、踏切しゃ断機が4機
設置された4門タイプの踏切では、踏切しゃ断機のしゃ
断かん同士の位置合わせを容易に行なうことができる。
【0021】しゃ断かん3は、先端側とは反対側の端部
がピン27を介して腕金2に固定されている。このた
め、しゃ断かん3は、腕金2から抜け落ちることがな
い。
【0022】更に、踏切しゃ断機は腕金連結部材4を含
む。腕金連結部材4は、回転軸111と腕金2との間に
設けられ、腕金2を回転軸111に結合させる。腕金連
結部材4は、回転軸111を貫通させる貫通孔411
と、ピン441〜444を貫通させる貫通孔421〜4
24と、ボルト451〜454を固定するネジ穴431
〜434とを有している。貫通孔411は、回転軸11
1の先端部分の形状に対応して角穴となっている。貫通
孔411を含む突出部分41の外形形状は円形である。
貫通孔411には、回転軸111を受けるベアリング等
のブッシュ412が設けられている。突出部分41は、
腕金2を貫通する。貫通孔421〜424は90度間隔
で設けられている。ネジ穴431〜434は90度間隔
で設けられている。貫通孔421〜424とネジ穴43
1〜434とは、互いに45度ズラして設けられる。腕
金2は、貫通孔421〜424に対応する凹部241〜
244と、ネジ穴431〜434に対応する貫通孔25
1〜254とを有する。ピン441〜444は、貫通孔
421〜424に圧入される。ピン441〜444は、
一端側が貫通孔421〜424に圧入され、他端側が凹
部241〜244嵌め込まれる。ボルト451〜454
は、貫通孔251〜254を貫通し、ネジ穴431〜4
34と結合することにより、腕金2及び腕金連結部材4
を接続する。
【0023】この構成によれば、ボルト451〜454
を外し、腕金2をピン441〜444から外れるように
ずらし、腕金2を回転軸111に結合させた状態で回転
させ、ボルト451〜454を再装着することにより
「右降ろし」、「左降ろし」の組み替え作業ができる。
このため、従来とは異なって、回転軸111に接続され
るセンタ軸アームを回転軸111から取り外す必要がな
くなり、「右降ろし」、「左降ろし」の組み替え作業が
容易になる。
【0024】腕金連結部材4は、複数のピン441〜4
44を有し、ピン441〜444が腕金2を支持する。
このため、腕金2と腕金連結部材4とを接続するボルト
451〜454に力が加わることがなくなり、ボルト4
51〜454の破断、外れ等を防止した信頼性の高い踏
切しゃ断機を得ることができる。
【0025】ピン441〜444は、90度間隔で設け
られている。このため、腕金2を90度回転させて「右
降ろし」、「左降ろし」の組み替えを行う際に、ピン4
41〜444を位置決めとして使用でき、組み替え作業
を容易にすることができる。
【0026】図4は本発明に係る踏切しゃ断機の部分断
面図、図5は図4のA5ーA5線上における部分断面図
である。参照符号11は回転駆動機構である。回転駆動
機構11は出力回転軸111、モータ112及び歯車1
13〜115を有している。モータ112の回転力はモ
ータの出力軸12及び歯車113〜115を介して出力
回転軸111に伝達され、しゃ断かん3がa1、b1方
向に回転駆動される。a1方向はしゃ断かん3が上昇す
る方向であり、b1方向はしゃ断かん3が下降する方向
である。歯車113は回転軸13によって、歯車114
は回転軸14によってそれぞれ回転自在に支持された遊
星歯車である。歯車115は、出力軸111に一体的に
結合されている。16は支持板である。出力軸12及び
回転軸13、14は一端側が支持板16に支持され、他
端側が本体部分に支持される。歯車113〜115は、
モータ112から出力軸111への回転出力伝達手段で
あるから、この機能を満たす他の構成をとることができ
る。
【0027】図6〜図8は「右降ろし」から「左降ろ
し」へ組み替える工程を示す図である。図6は図2の状
態から腕金2を外した状態を示す。図7は図6の状態か
ら回転駆動機構を「右降ろし」の上昇位置まで動作させ
た状態を示す。図8は図7の状態で図2における腕金2
及びしゃ断かん3を180度回転させて取り付けた状態
を示す。図において、図1〜図3と同一参照符号は同一
性ある構成部分を示している。
【0028】図8の状態で回転駆動機構を「右降ろし」
の下降位置まで動作させると、しゃ断かん3は上昇位置
まで移動する。このため、しゃ断かん3の動作は、「右
降ろし」のしゃ断かん3の下降が「左降ろし」のしゃ断
かん3の上昇となり、「右降ろし」のしゃ断かん3の上
昇が「左降ろし」のしゃ断かん3の下降となる。「右降
ろし」と「左降ろし」とでは、上昇、下降が反対となる
ので、上昇、下降の各接点とモータの回転方向を逆にな
るように変更する。これにより、「右降ろし」から「左
降ろし」へ組み替えることができる。
【0029】図6〜図8は、説明の都合上、腕金2を外
した状態で説明したが、上述したように、腕金2を回転
軸111に付けた状態でも同様に組み替えることができ
る。
【0030】図9は本発明に係る踏切しゃ断機の別の例
を示す平面部分断面図である。図において、図1〜図3
と同一参照符号は同一性ある構成部分を示している。こ
の例では、踏切しゃ断機はしゃ断かん折損防止装置Aを
有する。しゃ断かん折損防止装置Aは、腕金2に一体的
に接続され、しゃ断かん3に外力F1が加えられると折
損防止機構5が折れ曲がり、しゃ断かん3が斜め45度
の方向に上昇しながら屈折する。図では、説明の都合
上、しゃ断かん折損防止装置Aを45度回転させた状態
を示してある。
【0031】図10はしゃ断かん折損防止装置Aの部分
断面図、図11は図10のA11ーA11線上における
断面図である。
【0032】しゃ断かん折損防止装置Aは、折損防止機
構5と、復元機構6と、緩衝機構7とを含む。折損防止
機構5は、しゃ断かん接続部分51を有し、しゃ断かん
接続部分51に接続されるしゃ断かん3に外力F1が与
えられた場合に、しゃ断かん3が屈折するのを許容す
る。復元機構6は、ばね部材61を含み、ばね部材61
の復元力F2によって、屈折したしゃ断かん3を復元さ
せる。緩衝機構7は、復元力F2に抗してしゃ断かん3
の復元動作を緩衝する。参照符号F31は、ばね力F2
に抗する緩衝力である。復元機構6及び緩衝機構7は、
のしゃ断かん接続部分51のある方向とは反対側に延び
る一つの筒状体52内に収納されている。このため、復
元機構6及び緩衝機構7がバランスウェイトと等価な働
きをし、しゃ断かん折損防止装置Aの回転モーメントを
従来のそれよりも小さくすることができ、ウェイトレス
化が可能になる。
【0033】折損防止機構5は、しゃ断かん接続部分5
1に接続されるしゃ断かん3に外力F1が与えられた場
合に、しゃ断かん3が屈折するのを許容するから、しゃ
断かん3の折損を防止することができる。
【0034】復元機構6は、ばね部材61のばね力F2
によって、しゃ断かん3を復元させるから、外力F1が
なくなると、しゃ断かん3を自動的に復帰させる。
【0035】緩衝機構7は、ばね力F2に抗して緩衝力
F31を発生し、復元機構6によるしゃ断かん3の復元
動作を緩衝する。このため、しゃ断かん3の急激な戻り
動作が防止され、通行人または車両に危害を加えること
がなくなる。
【0036】復元機構6及び緩衝機構7は、一つの筒状
体52の内に収納されるから、緩衝機構7が復元機構6
とは独立して折損防止機構5の外部に露出する従来技術
とは異なって、しゃ断かん折損防止装置Aを小形にする
ことができる。
【0037】復元機構6及び緩衝機構7は、折損防止機
構5のしゃ断かん接続部分51のある方向とは反対側の
方向に延びる筒状体52の内に収納されるから、復元機
構6及び緩衝機構7に対し、しゃ断かん3が屈折した時
の往復運動を、リンクや、カム等を利用して伝えること
ができる。
【0038】実施例では、緩衝機構7は、外力F1によ
る屈折動作を緩衝する機能をも有し、その緩衝力F32
がばね力F2に対する緩衝力F31よりも小さくなって
いる。このため、緩衝機構7は、しゃ断かん3が屈折す
る場合は、緩衝力F32が小さくなり、しゃ断かん3を
スムーズに屈折させる。しゃ断かん3が復帰する場合
は、緩衝力F31が大きくなり、しゃ断かん3を徐々に
復帰させる。
【0039】実施例では、折損防止機構5が、連結機構
53と、カム機構54とを含む。前述したように、復元
機構6及び緩衝機構7は、折損防止機構5のしゃ断かん
接続部分51のある方向とは反対側の方向に延びる筒状
体52の内に収納されているから、このような構造をと
ることが可能になる。連結機構53は、しゃ断かん3の
屈折による回転運動をカム機構54に伝達する。カム機
構54は回転運動を往復運動X1、X2に変換し、その
往復運動X1、X2をばね部材61及び緩衝機構7に与
える。往復運動X1は、しゃ断かん3が屈折する際の運
動方向であり、往復運動X2は、しゃ断かん3が復帰す
る際の運動方向である。具体的には、カム機構54は、
偏心軸541と、アーム542とを有する。偏心軸54
1は連結機構53に接続される。アーム542は、一端
が偏心軸541に接続され、他端がばね部材61及び緩
衝機構7に接続されている。このため、しゃ断かん3の
屈折時にばね部材61及び緩衝機構7に往復運動X1、
X2を与えることができる。
【0040】連結機構53は、設定以上の外力F1が加
わったときに、回転運動をカム機構54に伝達するか
ら、低速の風等の影響でしゃ断かん3が屈折することを
防止でき、大きな屈折力を確保し得るしゃ断かん折損防
止装置が得られる。
【0041】図12は図10及び図11に示す折損防止
機構の拡大断面図である。図において、図10及び図1
1と同一参照符号は同一性ある構成部分を示している。
【0042】連結機構53は、腕部材531と、掛止部
材532と、ローラ533と、コイルばね534とを含
む。腕部材531は、しゃ断かん接続部分51に接続さ
れ、しゃ断かん3とともに回転する。掛止部材532
は、凹部53a(図10参照)を有し、筒状体52に一
体的に結合されている。ローラ533は、腕部材531
に支持され、腕部材531の回転に応じて凹部53a上
を移動する。コイルばね534は、腕部材531にばね
力F4を与える。
【0043】しゃ断かん3が屈折するときは、ローラ5
33が凹部53aを乗り越える。この時、コイルばね5
34は、圧縮され、腕部材531にばね力F4を与え
る。このため、腕部材531は、しゃ断かん3にばね力
F4よりも大きい外力F1が加わったときに回転し、回
転運動をカム機構54に伝達する。従って、ばね力F4
を低速の風等によってしゃ断かん3が受ける力よりも大
きく設定することにより、しゃ断かん3が風等によって
屈折することを防止できる。また、コイルばね534を
折損防止機構5の外側に設けてあるので、大きな屈折力
を確保できる。更に、ばね力F2をばね力F4よりも小
さく設定した場合は、しゃ断かん3が屈折を開始したと
きに、しゃ断かん3をスムーズに回転させることができ
る。
【0044】しゃ断かん3が上昇しているときは、しゃ
断かん3が下降しているときよりも風圧により大きな外
力F1を受ける。このため、ばね力F4は、しゃ断かん
3が下降しているときに受ける最大風圧による外力F1
よりも少し大きい値に設定することが望ましい。しゃ断
かん3が上昇しているときは、しゃ断かん3が屈折しな
いように図示しない鎖錠機構によりロックされることが
望ましい。
【0045】実施例の偏心軸541は、腕部材531に
接続され、腕部材531とともに回転する。また、偏心
軸541は、筒状体52に支持されている。アーム54
2は、一端が偏心軸541に接続され、他端がばね部材
61及び緩衝機構7に接続されている。ばね部材61
は、ばね受け部材611、612(図10参照)の間に
支持される。ばね受け部材611は、筒状体52の一端
側に固定される。ばね受け部材622は、アーム542
の他端側に支持され、アーム542とともに移動する。
【0046】図13は図10及び図11に示す緩衝機構
の拡大断面図である。図において、図10及び図11と
同一参照符号は同一性ある構成部分を示してある。緩衝
機構7は、軸71、キャップ72、筒状部材73、ピス
トン74、弁75、コイルばね76及びフィルタ77を
有している。軸71は、アーム542に接続され、往復
運動をピストン74に伝達する。キャップ72及び筒状
部材73は、密閉空間K1を構成し、緩衝油を封止す
る。軸71と、キャップ72及び筒状部材73との間は
シールされている。ピストン74は、大口径のオリフィ
スc1と、小口径のオリフィスc2とを有する。弁75
はオリフィスc1の後方に設けられ、コイルばね76は
弁75を押圧する。弁75は、軸71がX1方向に移動
するときに開弁し、X2方向に移動するときに閉弁す
る。X1方向はしゃ断かん3が屈折する際の軸71の移
動方向であり、X2方向はしゃ断かん3が復帰する際の
軸71の移動方向である。コイルばね76は、オリフィ
スc2の後方に設けられる。このため、緩衝機構7は、
軸71がX1方向に移動するときには、緩衝油がオリフ
ィスc1を通過し、緩衝力F32(図10参照)が小さ
くなる。軸71がX2方向に移動するときには、緩衝油
がオリフィスc2を通過し、緩衝力F31(図10参
照)が大きくなる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)組替作業を容易にし得る踏切しゃ断機を提供でき
る。 (b)バランスウェイトの省略を可能にし得る踏切しゃ
断機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る踏切しゃ断機の下降位置における
平面部分破断面図である。
【図2】本発明に係る踏切しゃ断機の下降位置における
正面部分破断面図である。
【図3】本発明に係る踏切しゃ断機の上昇位置における
正面部分破断面図である。
【図4】本発明に係る踏切しゃ断機の下降位置における
部分断面図である。
【図5】図4のA5ーA5線上における部分断面図であ
る。
【図6】図6はしゃ断かんの降ろし方向を替える組替工
程において腕金外した状態を示す図である。
【図7】図6の状態から回転駆動機構をしゃ断かんの上
昇位置まで動作させた状態を示す図である。
【図8】図7の状態から腕金及びしゃ断かんを180度
回転させて取り付けた状態を示す図である。
【図9】本発明に係る踏切しゃ断機の別の例を示す平面
部分断面図である。
【図10】図9に示すしゃ断かん折損防止装置の部分断
面図である。
【図11】図10のA11ーA11線上における断面図
である。
【図12】図10及び図11に示す折損防止機構の拡大
断面図である。
【図13】図10及び図11に示す緩衝機構の拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 本体部 11 回転駆動機構 111 回転軸 2 腕金 3 しゃ断かん O1 回転軸の軸心 O2 しゃ断かんの軸心 A しゃ断かん折損防止装置 5 折損防止機構 51 しゃ断かん接続部分 52 筒状体 6 復元機構 61 ばね部材 7 緩衝機構 F1 外力 F2 ばね力 F31、F32 緩衝力

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部と、腕金と、しゃ断かんとを含む
    踏切しゃ断機であって、 前記本体部は、内部に回転駆動機構を有しており、 前記腕金は、前記回転駆動機構の回転軸に接続され、前
    記しゃ断かんの軸心が前記回転軸の軸心に交差するよう
    に前記しゃ断かんを支持する踏切しゃ断機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記腕金は、前記回転軸を基準として、前記しゃ断かん
    の接続される側の先端側に向かった部分よりもその反対
    側の部分が重くなっている踏切しゃ断機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記腕金は、前記反対側部分の重心が前記しゃ断かんの
    軸心から偏心するように設けられている踏切しゃ断機。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記腕金は、前記反対側部分の重心が前記しゃ断かんの
    上昇位置において下降する方向の回転モーメントを生ず
    るように設けられている踏切しゃ断機。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記腕金は、前記しゃ断かんの先端側に向かった部分に
    しゃ断かん位置調整機構を有している踏切しゃ断機。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 腕金連結部材を有し、前記腕金連結部材は、前記回転軸
    と前記腕金との間に設けられ、前記腕金を前記回転軸に
    結合させるものである踏切しゃ断機。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記腕金連結部材は、複数のピンを有し、前記ピンが前
    記腕金部材を支持するものである踏切しゃ断機。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 前記ピンは、90度間隔で設けられている踏切しゃ断
    機。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載された踏切しゃ断機であ
    って、 しゃ断かん折損防止装置を有しており、 前記しゃ断かん折損防止装置は、前記腕金に接続され、
    折損防止機構と、復元機構と、緩衝機構とを含んでお
    り、 前記折損防止機構は、しゃ断かん接続部分を有し、前記
    しゃ断かん接続部分に接続される前記しゃ断かんに外力
    が与えられた場合に、前記しゃ断かんが屈折するのを許
    容するものであり、 前記復元機構は、ばね部材を含み、前記ばね部材の復元
    力によって、前記しゃ断かんを復元させるものであり、 前記緩衝機構は、前記復元力に抗して前記しゃ断かんの
    復元動作を緩衝するものであり、 前記前記復元機構及び前記緩衝機構は、前記折損防止機
    構の前記しゃ断かん接続部分のある方向とは反対側に延
    びる一つの筒状体内に収納されている踏切しゃ断機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292261A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Kyosan Electric Mfg Co Ltd 電動遮断機用減速機

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