JPH0918049A - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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- JPH0918049A JPH0918049A JP7187942A JP18794295A JPH0918049A JP H0918049 A JPH0918049 A JP H0918049A JP 7187942 A JP7187942 A JP 7187942A JP 18794295 A JP18794295 A JP 18794295A JP H0918049 A JPH0918049 A JP H0918049A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構成により、かつ煩雑な制御を行うこ
となく、波長多重化された光信号を単一の素子により各
波長毎に分離して電気信号に変換する。これにより、波
長多重伝送方式の光ファイバ通信において、受信側シス
テムをコンパクトで安価なものとする。 【構成】 光導波路としての機能を併せ持つ光吸収層
5、11を有する複数のダイオード部α、βを、各光吸
収層が光路上に配列されるように互いに絶縁状態で配置
する。また、各ダイオード部の光吸収層の組成を異なら
せ、各光吸収層が異なるバンドギャップ波長を持つよう
にする。そして、信号光が各ダイオード部の光吸収層を
順次通過する際に、光吸収層のバンドギャップ波長の範
囲内の波長の信号光のみをそのダイオード部でO/E変
換し、範囲外の波長の信号光は次のダイオード部に伝搬
する。このようなO/E変換を順次行って、多重化され
た各波長の光信号をそれぞれ電気信号に変換する。
となく、波長多重化された光信号を単一の素子により各
波長毎に分離して電気信号に変換する。これにより、波
長多重伝送方式の光ファイバ通信において、受信側シス
テムをコンパクトで安価なものとする。 【構成】 光導波路としての機能を併せ持つ光吸収層
5、11を有する複数のダイオード部α、βを、各光吸
収層が光路上に配列されるように互いに絶縁状態で配置
する。また、各ダイオード部の光吸収層の組成を異なら
せ、各光吸収層が異なるバンドギャップ波長を持つよう
にする。そして、信号光が各ダイオード部の光吸収層を
順次通過する際に、光吸収層のバンドギャップ波長の範
囲内の波長の信号光のみをそのダイオード部でO/E変
換し、範囲外の波長の信号光は次のダイオード部に伝搬
する。このようなO/E変換を順次行って、多重化され
た各波長の光信号をそれぞれ電気信号に変換する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波長多重光通信に使用
される半導体受光素子に関し、さらに詳述すると、波長
多重化された光信号を単一の素子により各波長毎に分離
して電気信号に変換するための半導体受光素子に関す
る。
される半導体受光素子に関し、さらに詳述すると、波長
多重化された光信号を単一の素子により各波長毎に分離
して電気信号に変換するための半導体受光素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信で多重信号を伝送する方
法の1つとして、波長多重伝送方式がある。波長多重伝
送方式は、1芯の光ファイバ中に異なった波長の複数の
光信号を送ることにより、信号の多重化を行う方法であ
る。現在用いられている波長多重伝送の一例として、使
用波長を1.3μm及び1.55μmとしたものがあ
り、前者の波長光はデジタルによる電話、後者の波長光
は光CATVに用いられる。
法の1つとして、波長多重伝送方式がある。波長多重伝
送方式は、1芯の光ファイバ中に異なった波長の複数の
光信号を送ることにより、信号の多重化を行う方法であ
る。現在用いられている波長多重伝送の一例として、使
用波長を1.3μm及び1.55μmとしたものがあ
り、前者の波長光はデジタルによる電話、後者の波長光
は光CATVに用いられる。
【0003】従来、波長多重化された信号光を受信する
場合、図3に示すように、光ファイバ13を分波器14
に接続し、信号光を受信側で分波器14により波長毎に
分離した後、各波長の信号光を受光素子16を備えた複
数の光リンク15で電気信号に変換している。例えば、
前述した例でいうと、受信側では多重化された信号光を
分波器14で波長1.3μmと波長1.55μmの信号
光に分けた後、2台の光リンク15でO/E変換を行っ
ている。なお、受光素子を備えた光リンク1台のみを受
信側に設置し、多重化された光を分波せずに受信した場
合には、光信号から電気信号を殆ど取り出すことができ
ない。
場合、図3に示すように、光ファイバ13を分波器14
に接続し、信号光を受信側で分波器14により波長毎に
分離した後、各波長の信号光を受光素子16を備えた複
数の光リンク15で電気信号に変換している。例えば、
前述した例でいうと、受信側では多重化された信号光を
分波器14で波長1.3μmと波長1.55μmの信号
光に分けた後、2台の光リンク15でO/E変換を行っ
ている。なお、受光素子を備えた光リンク1台のみを受
信側に設置し、多重化された光を分波せずに受信した場
合には、光信号から電気信号を殆ど取り出すことができ
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバ通信の受信
側は、個人加入者や支局のように限られたスペースで受
信を行う場合が多く、そのため受信システムのコンパク
ト化が要求されている。また、光CATV等の送信対受
信が1対n型となるシステムでは、受信側のコストがシ
ステム全体のコストに大きく関わってくる。
側は、個人加入者や支局のように限られたスペースで受
信を行う場合が多く、そのため受信システムのコンパク
ト化が要求されている。また、光CATV等の送信対受
信が1対n型となるシステムでは、受信側のコストがシ
ステム全体のコストに大きく関わってくる。
【0005】ところが、波長多重伝送方式で現在使用さ
れている図3に示した受信システムでは、分波器に加
え、多重化された信号光の数だけ光リンク(それぞれ受
光素子を有する)が受信側に必要となり、システム全体
の価格が非常に高くなる。また、分波器を光伝送路に入
れた分の損失増加が避けられず、光ファイバー1芯当た
りの伝送可能者数が制限される。
れている図3に示した受信システムでは、分波器に加
え、多重化された信号光の数だけ光リンク(それぞれ受
光素子を有する)が受信側に必要となり、システム全体
の価格が非常に高くなる。また、分波器を光伝送路に入
れた分の損失増加が避けられず、光ファイバー1芯当た
りの伝送可能者数が制限される。
【0006】これに対し、多重量子井戸構造の光導波路
層上に複数個の電極を並べ、それぞれの電極に互いに異
なる電圧を印加して、各電極下の光導波路層における光
吸収端の波長を制御することにより、多重化された光信
号を単一の素子によって各波長毎に分離して電気信号に
変換する受光素子が提案されている。しかし、この受光
素子は、光導波路層上に複数個の電極を設置し、しかも
各電極に印加するバイアス電圧を変化させるものである
ため、素子構造及びバイアス制御が複雑となり、実用性
に欠けるという欠点があった。
層上に複数個の電極を並べ、それぞれの電極に互いに異
なる電圧を印加して、各電極下の光導波路層における光
吸収端の波長を制御することにより、多重化された光信
号を単一の素子によって各波長毎に分離して電気信号に
変換する受光素子が提案されている。しかし、この受光
素子は、光導波路層上に複数個の電極を設置し、しかも
各電極に印加するバイアス電圧を変化させるものである
ため、素子構造及びバイアス制御が複雑となり、実用性
に欠けるという欠点があった。
【0007】本発明の目的は、簡単な構造により、かつ
煩雑な制御を行うことなく、波長多重化によって送信さ
れた光信号を単一の素子によって各波長毎に分離して、
これら各波長の光信号を電気信号に変換することができ
る半導体受光素子を提供することにある。
煩雑な制御を行うことなく、波長多重化によって送信さ
れた光信号を単一の素子によって各波長毎に分離して、
これら各波長の光信号を電気信号に変換することができ
る半導体受光素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたもので、光導波路としての機能を併せ持つ
光吸収層を有する複数のダイオード部が設置された半導
体受光素子であって、各光吸収層が光路上に配列される
ように前記複数のダイオード部が互いに絶縁状態で配置
されているとともに、各ダイオード部の光吸収層がそれ
ぞれ異なる組成を有することにより異なるバンドギャッ
プ波長を持ち、多重化された各波長の光信号が各ダイオ
ード部でそれぞれ電気信号に変換されるよう構成したこ
とを特徴とする半導体受光素子を提供する。
みてなされたもので、光導波路としての機能を併せ持つ
光吸収層を有する複数のダイオード部が設置された半導
体受光素子であって、各光吸収層が光路上に配列される
ように前記複数のダイオード部が互いに絶縁状態で配置
されているとともに、各ダイオード部の光吸収層がそれ
ぞれ異なる組成を有することにより異なるバンドギャッ
プ波長を持ち、多重化された各波長の光信号が各ダイオ
ード部でそれぞれ電気信号に変換されるよう構成したこ
とを特徴とする半導体受光素子を提供する。
【0009】本発明において、各ダイオード部の構成に
限定はなく、GaAsフォトダイオード、GaAsPフォト
ダイオード、InGaAs/InPフォトダイオード、In
GaAsP/InPフォトダイオード等の任意の構成のフ
ォトダイオードとすることができる。ダイオード部の設
置個数は、多重化された信号光の数に応じて決定する。
限定はなく、GaAsフォトダイオード、GaAsPフォト
ダイオード、InGaAs/InPフォトダイオード、In
GaAsP/InPフォトダイオード等の任意の構成のフ
ォトダイオードとすることができる。ダイオード部の設
置個数は、多重化された信号光の数に応じて決定する。
【0010】光導波路としての機能を併せ持つ光吸収層
は、III−V族化合物半導体で形成することが、組成を変
えることにより吸収する光の波長を容易に設定できる点
で好適であるが、II−VI族化合物半導体といった直接遷
移型化合物半導体等の他の半導体によって形成すること
もできる。また、光吸収層は、バルク半導体層であって
もよく、多重量子井戸構造の半導体層であってもよい。
は、III−V族化合物半導体で形成することが、組成を変
えることにより吸収する光の波長を容易に設定できる点
で好適であるが、II−VI族化合物半導体といった直接遷
移型化合物半導体等の他の半導体によって形成すること
もできる。また、光吸収層は、バルク半導体層であって
もよく、多重量子井戸構造の半導体層であってもよい。
【0011】本発明では、各ダイオード部の光吸収層の
組成を異ならせることにより、各光吸収層がそれぞれ異
なるバンドギャップ波長を持つようにする。これによ
り、前述した光吸収端の波長の制御を行うことなく、多
重化された各波長の光信号を各ダイオード部でそれぞれ
電気信号に変換することが可能となる。
組成を異ならせることにより、各光吸収層がそれぞれ異
なるバンドギャップ波長を持つようにする。これによ
り、前述した光吸収端の波長の制御を行うことなく、多
重化された各波長の光信号を各ダイオード部でそれぞれ
電気信号に変換することが可能となる。
【0012】光吸収層の厚さ及び長さは、所望する感度
及び変調速度に応じて決定することができるが、通常、
光吸収層の厚さは0.5〜10μm、長さは2〜50μ
mとすることが適当であり、これにより良好な感度及び
変調速度を得ることができる。また、光吸収層は、埋め
込み型としてもよく、メサ型としてもよいが、埋め込み
型とすることにより、導波路としての高い光閉じ込め効
果と信頼性の向上という効果を得ることができる。
及び変調速度に応じて決定することができるが、通常、
光吸収層の厚さは0.5〜10μm、長さは2〜50μ
mとすることが適当であり、これにより良好な感度及び
変調速度を得ることができる。また、光吸収層は、埋め
込み型としてもよく、メサ型としてもよいが、埋め込み
型とすることにより、導波路としての高い光閉じ込め効
果と信頼性の向上という効果を得ることができる。
【0013】本発明では、各光吸収層が光路上に配列さ
れるように、複数のダイオード部を互いに絶縁状態で配
置する。このようにする手段としては、例えば水平方向
に延びる光吸収層を有する複数のダイオード部を、光吸
収層が光路上に配列されるように互いに離間させて基板
上に配置し、各ダイオード部間の光の伝搬を空間伝搬と
する手段が挙げられる。各ダイオード部間の光の伝搬を
空間伝搬とすることにより、光吸収層中で発生した各ダ
イオードのエレクトロンを電気的に分離するという効果
を得ることができる。この場合、基板上へのダイオード
部の配置は、エピタキシャル成長を利用して同一の基板
上に複数のダイオード部を集積化する方法や、別個に作
製した複数のダイオード部をフリップチップボンディン
グにより同一の基板上に設置する方法等によって行うこ
とができる。
れるように、複数のダイオード部を互いに絶縁状態で配
置する。このようにする手段としては、例えば水平方向
に延びる光吸収層を有する複数のダイオード部を、光吸
収層が光路上に配列されるように互いに離間させて基板
上に配置し、各ダイオード部間の光の伝搬を空間伝搬と
する手段が挙げられる。各ダイオード部間の光の伝搬を
空間伝搬とすることにより、光吸収層中で発生した各ダ
イオードのエレクトロンを電気的に分離するという効果
を得ることができる。この場合、基板上へのダイオード
部の配置は、エピタキシャル成長を利用して同一の基板
上に複数のダイオード部を集積化する方法や、別個に作
製した複数のダイオード部をフリップチップボンディン
グにより同一の基板上に設置する方法等によって行うこ
とができる。
【0014】
【作用】本発明の半導体受光素子では、光導波路として
の機能を併せ持つ光吸収層が光路上に配列されているの
で、信号光は複数のダイオード部の光吸収層を順次通過
する。また、本発明では、各光吸収層がそれぞれ異なる
組成を有することにより異なるバンドギャップ波長を持
っているので、そのバンドギャップ波長の範囲内の波長
の信号光のみがそのダイオード部でO/E変換され、範
囲外の波長の信号光は次のダイオード部に伝搬される。
したがって、このようなO/E変換を順次行うことによ
り、波長多重化された各波長の光信号をそれぞれ電気信
号に変換することができる。
の機能を併せ持つ光吸収層が光路上に配列されているの
で、信号光は複数のダイオード部の光吸収層を順次通過
する。また、本発明では、各光吸収層がそれぞれ異なる
組成を有することにより異なるバンドギャップ波長を持
っているので、そのバンドギャップ波長の範囲内の波長
の信号光のみがそのダイオード部でO/E変換され、範
囲外の波長の信号光は次のダイオード部に伝搬される。
したがって、このようなO/E変換を順次行うことによ
り、波長多重化された各波長の光信号をそれぞれ電気信
号に変換することができる。
【0015】
【実施例】図面を参照して本発明をさらに詳しく説明す
る。図1は本発明に係る半導体受光素子の一実施例を示
す。本実施例の受光素子は、使用波長を1.3μm及び
1.55μmとした波長多重伝送方式の光ファイバ通信
における受信側システムに使用される。
る。図1は本発明に係る半導体受光素子の一実施例を示
す。本実施例の受光素子は、使用波長を1.3μm及び
1.55μmとした波長多重伝送方式の光ファイバ通信
における受信側システムに使用される。
【0016】図1において、αは第1のダイオード部、
βは第2のダイオード部、1はP電極、2はSiNx膜、
3はZn拡散p−InPキャップ層、4はn−InP層、
5はn-−InGaAsP層(光吸収層)、6はn-−InP
バッファ層、7はn+−InP基板、8はSI−InP
層、9はN電極、10は誘電体多層膜、11はn-−In
GaAs層(光吸収層)、12は多重化された光信号を含
む入射光を示す。
βは第2のダイオード部、1はP電極、2はSiNx膜、
3はZn拡散p−InPキャップ層、4はn−InP層、
5はn-−InGaAsP層(光吸収層)、6はn-−InP
バッファ層、7はn+−InP基板、8はSI−InP
層、9はN電極、10は誘電体多層膜、11はn-−In
GaAs層(光吸収層)、12は多重化された光信号を含
む入射光を示す。
【0017】第1のダイオード部αは、n+−InP基板
7上に、n-−InPバッファ層6、n-−InGaAsP層
5、n−InP層4を順次エピタキシャル成長させた
後、n−InP層4の一部にZnを熱拡散してZn拡散p
−InPキャップ層3とし、さらに薬品等によりメサ型
にエッチングした後、n-−InGaAsP層5をSI−I
nP層8で埋込む込むことにより作製した。第2のダイ
オード部βは、光吸収層をn-−InGaAsP層5からn
-−InGaAs層11に代えたこと以外は、第1のダイオ
ード部αと同様にして作製した。
7上に、n-−InPバッファ層6、n-−InGaAsP層
5、n−InP層4を順次エピタキシャル成長させた
後、n−InP層4の一部にZnを熱拡散してZn拡散p
−InPキャップ層3とし、さらに薬品等によりメサ型
にエッチングした後、n-−InGaAsP層5をSI−I
nP層8で埋込む込むことにより作製した。第2のダイ
オード部βは、光吸収層をn-−InGaAsP層5からn
-−InGaAs層11に代えたこと以外は、第1のダイオ
ード部αと同様にして作製した。
【0018】第1のダイオード部αの光吸収層5は、組
成がIn0.76Ga0.24As0.55P0.45、バンドギャップ波
長λgが1.3 μmであり、第2のダイオード部βの光
吸収層11は、組成がIn0.47Ga0.53As、バンドギャ
ップ波長λgが1.67μmであった。なお、バンドギ
ャップ波長λgは、下記式 λg[μm]=1.24/Eg[eV] (ただしEgは半導体の禁制帯幅を示す。)で表される
数値である。
成がIn0.76Ga0.24As0.55P0.45、バンドギャップ波
長λgが1.3 μmであり、第2のダイオード部βの光
吸収層11は、組成がIn0.47Ga0.53As、バンドギャ
ップ波長λgが1.67μmであった。なお、バンドギ
ャップ波長λgは、下記式 λg[μm]=1.24/Eg[eV] (ただしEgは半導体の禁制帯幅を示す。)で表される
数値である。
【0019】各光吸収層5、11は、それぞれInPと
格子整合が取れていた。また、各光吸収層5、11は、
厚さ3μm、長さ20μmとしたときに、逆バイアス5
Vにおいて、量子効率90%以上の感度及び素子のみの
変調速度5GHz以上を得ることができるものであっ
た。なお、光吸収層5、11の厚さ及び長さは、所望の
感度と変調速度に合わせて変更することが可能である。
格子整合が取れていた。また、各光吸収層5、11は、
厚さ3μm、長さ20μmとしたときに、逆バイアス5
Vにおいて、量子効率90%以上の感度及び素子のみの
変調速度5GHz以上を得ることができるものであっ
た。なお、光吸収層5、11の厚さ及び長さは、所望の
感度と変調速度に合わせて変更することが可能である。
【0020】本実施例の受光素子によるO/E変換は、
次のように行われる。第1のダイオード部αの光吸収層
5に入った1.3μm/1.55μm波長多重光12の
内、1.3μm波長光は、吸収層5の光吸収端の波長範
囲内であるため、吸収層5で光電流に変換される。一
方、1.55μm波長光は、吸収層5の光吸収端の波長
範囲外であるため、第1のダイオード部αの光吸収層5
を透過する。光吸収層5は、半導体導波路としての機能
を併せ持っているため、1.55μm波長光は、空間伝
搬によって第2のダイオード部βの光吸収層11に入
る。1.55μm波長光は、吸収層11の光吸収端の波
長範囲内であるため、吸収層11で光電流に変換され
る。したがって、受光素子1台で波長多重光を電気信号
に変換することができる。
次のように行われる。第1のダイオード部αの光吸収層
5に入った1.3μm/1.55μm波長多重光12の
内、1.3μm波長光は、吸収層5の光吸収端の波長範
囲内であるため、吸収層5で光電流に変換される。一
方、1.55μm波長光は、吸収層5の光吸収端の波長
範囲外であるため、第1のダイオード部αの光吸収層5
を透過する。光吸収層5は、半導体導波路としての機能
を併せ持っているため、1.55μm波長光は、空間伝
搬によって第2のダイオード部βの光吸収層11に入
る。1.55μm波長光は、吸収層11の光吸収端の波
長範囲内であるため、吸収層11で光電流に変換され
る。したがって、受光素子1台で波長多重光を電気信号
に変換することができる。
【0021】本実施例では、第2のダイオード部βの入
射面に、1.3μm波長光を反射し1.55μm波長光
を透過する誘電体多層膜12が形成されている。この誘
電体多層膜12によって第2のダイオード部βへの1.
3μm波長光の入射が押さえられ、1.55μm波長光
から得られる信号のS/N比劣化を避けている。
射面に、1.3μm波長光を反射し1.55μm波長光
を透過する誘電体多層膜12が形成されている。この誘
電体多層膜12によって第2のダイオード部βへの1.
3μm波長光の入射が押さえられ、1.55μm波長光
から得られる信号のS/N比劣化を避けている。
【0022】図2は本発明に係る半導体受光素子の他の
実施例を示す。本実施例の受光素子も図1の実施例と同
じ用途に使用される。図2において、符号α、β、1〜
8、11はそれぞれ図1と同じものを示す。また、17
はハンダ材、18はダイオード部設定用溝、19はSI
基板を示す。
実施例を示す。本実施例の受光素子も図1の実施例と同
じ用途に使用される。図2において、符号α、β、1〜
8、11はそれぞれ図1と同じものを示す。また、17
はハンダ材、18はダイオード部設定用溝、19はSI
基板を示す。
【0023】本実施例の受光素子は、別個に作製した2
個のダイオード部α、βを、各光吸収層5、11が光路
上に配列されるように、フリップチップボンディングに
よってSI基板上に固定したものである。なお、図示し
ていないが、第2のダイオード部の入射面にも、前記と
同様の誘電体多層膜が形成されている。本実施例の作用
及び効果は第1実施例と同様であるから、説明を省略す
る。
個のダイオード部α、βを、各光吸収層5、11が光路
上に配列されるように、フリップチップボンディングに
よってSI基板上に固定したものである。なお、図示し
ていないが、第2のダイオード部の入射面にも、前記と
同様の誘電体多層膜が形成されている。本実施例の作用
及び効果は第1実施例と同様であるから、説明を省略す
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の半導体受光素子によれば、簡単
な構成により、かつ煩雑な制御を行うことなく、波長多
重によって多重化された光信号を単一の素子により各波
長毎に分離して電気信号に変換することができ、そのた
め波長多重伝送方式の光ファイバ通信において、受信側
システムをコンパクトで安価なものとすることができ
る。
な構成により、かつ煩雑な制御を行うことなく、波長多
重によって多重化された光信号を単一の素子により各波
長毎に分離して電気信号に変換することができ、そのた
め波長多重伝送方式の光ファイバ通信において、受信側
システムをコンパクトで安価なものとすることができ
る。
【図1】本発明に係る半導体受光素子の一実施例を示す
もので、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
もので、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図2】本発明に係る半導体受光素子の他の実施例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】波長多重伝送方式の光通信における従来の受信
側システムを示す概念図である。
側システムを示す概念図である。
α 第1のダイオード部 β 第2のダイオード部 1 P電極 2 SiNx膜 3 Zn拡散p−InPキャップ層 4 n−InP層 5 n-−InGaAsP層(第1の光吸収層) 6 n-−InPバッファ層 7 n+−InP基板 8 SI−InP層 9 N電極 10 誘電体多層膜 11 n-−InGaAs層(第2の光吸収層) 12 波長多重化された入射光 17 ハンダ材 18 ダイオード部設定用溝 19 SI基板
Claims (7)
- 【請求項1】 光導波路としての機能を併せ持つ光吸収
層を有する複数のダイオード部が設置された半導体受光
素子であって、各光吸収層が光路上に配列されるように
前記複数のダイオード部が互いに絶縁状態で配置されて
いるとともに、各ダイオード部の光吸収層がそれぞれ異
なる組成を有することにより異なるバンドギャップ波長
を持ち、波長多重化された各波長の光信号が各ダイオー
ド部でそれぞれ電気信号に変換されるよう構成したこと
を特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項2】 エピタキシャル成長を利用して同一の基
板上に複数のダイオード部を集積化した請求項1記載の
半導体受光素子。 - 【請求項3】 別個に作製した複数のダイオード部をフ
リップチップボンディングにより同一の基板上に設置し
た請求項1記載の半導体受光素子。 - 【請求項4】 各ダイオード部の光吸収層の厚さが0.
5〜10μm、長さが2〜50μmである請求項1〜3
のいずれか1項に記載の半導体受光素子。 - 【請求項5】 各ダイオード部の光吸収層がバルク半導
体層である請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体
受光素子。 - 【請求項6】 各ダイオード部の光吸収層が多重量子井
戸構造の半導体層である請求項1〜4のいずれか1項に
記載の半導体受光素子。 - 【請求項7】 各ダイオード部の光吸収層がIII−V族化
合物半導体からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載
の半導体受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7187942A JPH0918049A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7187942A JPH0918049A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 半導体受光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0918049A true JPH0918049A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=16214879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7187942A Pending JPH0918049A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0918049A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006029164A3 (en) * | 2004-09-07 | 2009-05-28 | Fujifilm Dimatix Inc | Variable resolution in printing system and method |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP7187942A patent/JPH0918049A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006029164A3 (en) * | 2004-09-07 | 2009-05-28 | Fujifilm Dimatix Inc | Variable resolution in printing system and method |
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