JPH09178235A - 卓上型清浄作業台 - Google Patents
卓上型清浄作業台Info
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- JPH09178235A JPH09178235A JP8292389A JP29238996A JPH09178235A JP H09178235 A JPH09178235 A JP H09178235A JP 8292389 A JP8292389 A JP 8292389A JP 29238996 A JP29238996 A JP 29238996A JP H09178235 A JPH09178235 A JP H09178235A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、殺菌灯の紫外線から作業者を
保護して安全性に優れた卓上型清浄作業台を提供するこ
とにある。 【構成】作業室と、この作業室の上方に配置されてこの
作業室に清浄空気を供給する空気浄化要素が格納された
天井ケースと、作業室の両側面に配設された側板と、作
業室の背面に配設された背板と、作業室の正面に形成さ
れた作業用開口部と、作業室内の上方に設けられた照明
灯および殺菌灯と、作業室の下方に配設された略平坦な
作業台を備えた卓上型清浄作業台において、作業用開口
部はシャッタとこのシャッタが開かれたことを検知する
検知手段を備え、この検知手段は上記シャッタが開かれ
たときに殺菌灯を消灯することを特徴とする卓上型清浄
作業台。 【効果】本発明によれば、殺菌灯の紫外線から作業者を
保護でき安全性に優れた卓上型清浄作業台を得ることが
できる。
保護して安全性に優れた卓上型清浄作業台を提供するこ
とにある。 【構成】作業室と、この作業室の上方に配置されてこの
作業室に清浄空気を供給する空気浄化要素が格納された
天井ケースと、作業室の両側面に配設された側板と、作
業室の背面に配設された背板と、作業室の正面に形成さ
れた作業用開口部と、作業室内の上方に設けられた照明
灯および殺菌灯と、作業室の下方に配設された略平坦な
作業台を備えた卓上型清浄作業台において、作業用開口
部はシャッタとこのシャッタが開かれたことを検知する
検知手段を備え、この検知手段は上記シャッタが開かれ
たときに殺菌灯を消灯することを特徴とする卓上型清浄
作業台。 【効果】本発明によれば、殺菌灯の紫外線から作業者を
保護でき安全性に優れた卓上型清浄作業台を得ることが
できる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作業空間に清浄空気を供
給する装置に係り、特に植物組織培養等の生命工学の実
験、研究用の小型の卓上形清浄作業台として用いるのに
好適な清浄空気供給装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の清浄作業台は、特開昭59−21
3438号に記載のように前面側に開閉自在に設けられ
たシャッタを備え、背面側には透視窓と気密に形成され
た作業用手段とを備える構成となっている。この清浄作
業台は内部にて有害物質や病原体など人体に対し危険度
の高いものを扱うバイオハザード用清浄作業台であり、
この構成を植物組織培養などの一般作業用清浄作業台に
そのまま適用すると、装置が大がかりになるとともに、
過剰仕様となってコスト高となる。また、上記従来例に
示される清浄作業台は通常大型のものであり、作業台の
奥行も深いので、作業台内の照度を得るのは、この清浄
作業台に設けられた蛍光灯等の照明装置により専ら行わ
れる。背面側の透視窓は作業者が作業台内をのぞき込ん
で作業をするために用いられるので、作業者が清浄作業
台が設置された室内の光源からの光線をさえぎることに
なるため、背面に設けられた窓から採光するという技術
的思想は上記従来例には開示されていない。また、小型
の卓上形清浄作業台の例は、1例として実開昭54−1
80400号に記載されている。このような装置を組織
培養等の実験用として用いる場合には、内部で使用する
器具類の加熱滅菌用にガスバーナ等が用いられる。この
ような、ガスバーナを備えた従来の小型の清浄作業台
は、図23に示すよう天井ケース1、背ケース2、作業
台3などにより構成され、外気4をプレフィルタ5によ
り一次処理し、この空気を送風機6によりチャンバ7内
に供給してメインフィルタ8により二次処理して清浄化
し、作業室10内へ清浄空気9を送り込むよう構成され
ている。作業室10内にて行う器具類の滅菌に使用する
ガスバーナ11に付帯するガス配管12および照明灯1
3などは、背板を二重にして形成された背ケース2内に
収納される。そのため、清浄作業台本体の全奥行が大き
くなり机14上に設置したときに広い場所を占有すると
いう問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、省ス
ペースの点については配慮がされておらず、机上の広い
面積を占有するという問題があった。また、背面のガス
配管12からガスバーナ11への可撓性の配管(通常は
ゴムホース等)が作業台内に設けられるため作業台内の
有効面積が小さくなるという問題があった。また、この
可撓性の配管を短くすると、バーナ11が作業台の奥に
なり、滅菌作業がやりにくいという問題があった。さら
には、作業台内の滅菌のために作業台内に殺菌灯を設け
た場合に、殺菌灯の紫外線により、可撓性の配管が劣化
してガス漏れが生じるおそれがあった。また、従来技術
における清浄作業台を部屋の壁側に設置した場合には、
ガスコック15が背ケース2の裏側に位置しているため
これに接続するガスホースが外れたり折れたりすること
があっても作業台の裏側のため異常が発見しにくく保守
点検性が悪いだけでなく重大事故につながる危険性があ
るという問題もあった。 【0004】また、従来技術は作業台内で顕微鏡を用い
る作業に対する配慮がされておらず、作業台3上に設け
た顕微鏡16により試料の観察を行う場合、作業室10
の前面が開放し室内外の圧力差がないため、外気4を誘
引しやすく室内の清浄度が低下するという問題があっ
た。また、照明灯13が作業室背面の壁面に設けられて
いるため、光源から顕微鏡16までの距離が遠く、観察
時に充分な光量を得にくいという問題もあった。この問
題を解決するには、照明灯13(通常は蛍光ランプ)の
ワット数を大きくするか、ランプ数を増せばよいのであ
るが、小型の清浄作業台においては、寸法上の制約があ
るため、単純にこの解決策をとるわけにはいかない。さ
らに、この解決策により光量の問題が解決したとして
も、照明灯の発熱量が増加するので作業台内の温度が上
昇し、試料が乾燥したり、温度により変質するという問
題があった。また、顕微鏡16での観察作業を作業室1
0内に作業者18の頭部が入り込む形で行うので、作業
がしにくいとともに、作業者18からの発じんにより作
業室10が汚染されるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、殺菌灯の紫外線から作業
者を保護して安全性に優れた卓上型清浄作業台を提供す
ることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的は、作業室と、
この作業室の上方に配置されてこの作業室に清浄空気を
供給する空気浄化要素が格納された天井ケースと、作業
室の両側面に配設された側板と、作業室の背面に配設さ
れた背板と、作業室の正面に形成された作業用開口部
と、作業室内の上方に設けられた照明灯および殺菌灯
と、作業室の下方に配設された略平坦な作業台を備えた
卓上型清浄作業台において、作業用開口部はシャッタと
このシャッタが開かれたことを検知する検知手段を備
え、この検知手段は上記シャッタが開かれたときに殺菌
灯を消灯するよう構成することにより達成される。 【0007】 【作用】天井ケースは作業室の上方に配置されて格納さ
れたフィルタおよび送風機により作業室に清浄空気を供
給する。作業室の正面に形成された作業用開口部はこの
開口部を介しての作業空間内での作業を可能にする。作
業室内の上方に設けられた殺菌灯は紫外線により非作業
時に作業空間内の滅菌を行う。作業用開口部に設けられ
たシャッタは非作業時に作業用開口部から塵埃や汚染物
が作業空間内に侵入するのを防止する。検知手段はシャ
ッタが開かれたことを検知して殺菌灯を消灯する。 【0008】 【実施例】以下、本発明の1実施例を図1〜図22によ
り説明する。図1は本実施例における卓上型清浄作業台
の左斜視図、図2は右斜視図、図3は背斜視図、図4は
側断面図を示すものである。本実施例における卓上型清
浄作業台は、内部に空気浄化要素として送風機6、チャ
ンバ7、メインフィルタ8を格納し、上面にはプレフィ
ルタ5が装着された天井ケース1とメインフィルタ8に
より浄化された清浄空気が供給される作業空間である作
業室10と、作業室10の両側面に形成された側板20
と、作業室10の背面に形成された背板21と、作業室
10の下面に設けられた作業台3とより成る。作業室1
0の前面は作業用開口部10aとして開放され、作業用
開口部10aの上方には前窓22が設けられる。外気4
はプレフィルタ5により一次処理され、送風機6により
チャンバ7内に供給されて加圧され、メインフィルタ8
により二次処理されて浄化され清浄空気9として作業室
10内へ送り込まれ、作業室10内の清浄化をはかって
いる。側板20、背板21、作業台3などにより構成し
て天井ケース1はチャンバ7を設けることによりケース
内を負圧にし、その内部からの作業室10への汚染空気
の流入防止をはかっている。 【0009】本実施例では、背板21および側板20を
天井ケース1と一体薄形化することにより、作業室10
の作業域の拡大をはかるとともに、上方に設定の送風機
6、メインフィルタ8などの荷重を背板21、側板20
の縦面で受け、強度を上げている。天井ケース1下面の
後方に位置する殺菌灯17および前方に位置する照明灯
13は、メインフィルタ8下方の清浄空気吹出口の側方
で清浄空気9の流れを阻害しない位置に設けられてい
る。照明灯13は天井ケース1下面前方に位置するとと
もに、天井ケース1の前面側の下端が照明灯13の光線
をさえぎることにより作業者に対し照明灯13のまぶし
さを防止する効果もある。天井ケース1の前面下方に位
置する透視性の前窓22は、外気4の流入防止をはかる
とともに、作業室10内を正圧に保って清浄効果を得、
かつ殺菌灯17からでる紫外線の透過量を減衰させて安
全性を得るものである。 【0010】本実施例においては作業台3は、作業室1
0より前方に突出するよう形成されている。前窓22に
より、作業用開口部10aは開口面積が小さくなるた
め、その部分の吹出風速が大きくなり、エアカーテン作
用により作業室10より前方に突き出た作業台3上も、
清浄空気9を得ることができる。図8は本清浄作業台の
使用例であり、一般的に机27の上に本清浄作業台を乗
せ卓上型として使用している。前述の効果により顕微鏡
16を作業室10内に入れる必要がなくなり、前方に突
き出た作業台3に顕微鏡16を設置し、天井ケース、側
板20などの障害物を気にせず作業ができ作業効率、安
全性が向上すると共に作業者18からの汚染も防止でき
る。また作業者18が椅子にすわって作業をする場合、
作業台3下方のスペースが広くなりさらに作業性がよく
なる。 【0011】図9、図10は作業室10内の下方に位置
する作業台の変形例を示す。図9は前後にスライド可能
な可動作業台A57を作業台3内に格納できるよう構成
した例であり、図10はハネ上げが可能な可動作業台B
58を作業台3の前縁に設けたものである。以上の変形
例によれば、清浄作業台の外形を小さくできるため、清
浄作業台を設置する部屋を有効に活用できると共に、製
品の梱包などをコスト低減できる。またハネ上げ式の可
動作業台B58は、作業室10を密閉できるため、非作
業時にじん埃、虫などの汚染物の流入防止をはかること
ができる。 【0012】本実施例においては、背板21に透光部と
して背窓23が形成されている。図5は作業室10の背
面に位置する背窓23の構成の1例を示す。本実施例に
おいては、背板21に開口を設け透光性の板23aの両
面をパッキングA28を介し枠A29により押さえ、ス
タッドボルト30、ナット31により固定している。透
光性の板23aはガラス又はアクリル等によって形成さ
れ、特に、内部で殺菌灯を使用するものにおいては紫外
線により劣化しないガラスが用いられる。透光性板23
aは必ずしも完全に透明である必要はなく、すりガラス
等の光を散乱又は乱反射するガラスであってもよく、こ
れによれば背窓23から作業室10内に入射する光が、
全面的にほぼ均一な光となり、作業室10内の照度のむ
らがなくなり、作業者の目が疲れないとともに、背窓2
3を通して作業室10の裏側が見えないので、作業者の
気が散らず、落着いて作業できて作業効率が向上する。
また、透光性板23aを透明にすると、外部からの採光
だけでなく、低熟練者が行う作業などの場合、指導者5
6が清浄作業台の裏背面より作業を邪魔することなく監
視、指示を行うこともできる。また、透光性板23aは
ハーフミラーであってもよく、これによれば、作業室1
0の外部が明るいときは外部の光が作業室10内に入射
して作業室内の照度を上げるとともに、作業室10の外
部が暗いときには作業室10内の光を反射して外部への
透過量を減少させて内部の照度を向上させる。 【0013】図6、図7は背窓の構成の変形例である。
図6は背板21の開口の周囲にパッキングB32を額縁
状にまわし、その中に透光性板23aを取り付けて背窓
23を構成するものであり、本変形例によれば図5に対
し、ボルト、ナット、枠などが不要となるためコストの
低減をはかることができる。図7は背板21の開口に対
しその周囲に設けられた枠B33のすき間に透光性板2
3aを差し込むものである。本変形例も前述と同様コス
トの低減をはかることができる。また、本変形例におい
ては透光性板23aが着脱自在に設けられているので、
作業に応じて光の透過率あるいは透明度の異なる透光性
板に差し換えることができる。 【0014】本実施例において透光性板23aは全ての
波長の光を透過させるものである必要はなく、特定の波
長の光を透過させるもの、あるいは特定の波長の光を吸
収できるものであってもよく、これによれば、光の波長
と作業室10内で培養される植物の成長の関係の研究、
あるいは、特定の波長の光を透過させることにより作業
室10内で培養される植物の成長のコントロールを行う
ことができる。本実施例においては、背窓23から作業
室10内に採光することができるため、作業室10内の
照明灯13を必要最小限のものとすることができ、照明
灯13の外形寸法が小さくて済むので、清浄気流を妨害
しないとともに作業室10内のスペースを有効に利用で
きる。また、作業室10内の照明灯13のワット数が小
さくて済むため、発熱量が小さくて済み、特に小型の卓
上清浄上作業台として用いられるような清浄空気供給装
置においては、作業室10内の照明灯13の発熱による
温度上昇を防止できる。これにより、作業室10内の作
業台3上に置かれる試料の乾燥あるいは温度上昇による
変質を防止できる。本実施例においては照明灯13が作
業室10の手前側に設けられているため、顕微鏡を用い
て観察等の作業を行うときでも光源との距離が近く、充
分な照度を得ることができる。 【0015】本実施例における清浄空気供給装置の作業
室10内で植物培養等の実験、研究等を行う場合には、
作業室10内で使用するピンセット等の器具を必要に応
じて加熱殺菌することが行われ、その熱源としては通常
ガスバーナ11が用いられる。本実施例ではガスバーナ
11へのガスの供給を制御する熱源制御手段であるガス
配管ユニット19を備え、ガス配管ユニット19を清浄
空気供給装置の外側面上方に着脱自在に設けている。図
11はガス配管ユニット19の外観を示すものである。
ガス配管ユニット19は図13に示すようユニット内部
に電磁弁34、配管部品35を組み込み、ユニット外面
にガスコック15、フットスイッチ36、電源プラグ3
7を取り付けユニット化したものである。ユニット外面
は開孔38を設け、ガス配管ユニット19内にて万一ガ
ス洩れが生じた時、その開孔38よりガスを大気へ放出
し、内部へのガスの滞留防止をはかりガス爆発を防ぐと
共に、ガス配管ユニット19内の電気品による温度上昇
を防止する効果もある。開孔38はガス配管ユニット1
9の上下面に設けられてもよい。図12に示すようユニ
ットの取り付けは、フランジ39を利用しネジ40によ
りケース側面に固定する。また本実施例ではケースの左
側面となっているが、顧客の設置条件によりケースのど
の面でも固定することができる。なおガス配管ユニット
19は、他にも用いることができるが、ガスの種類の相
異による事故防止をはかるため図12に示すようユニッ
トの取付面にガスの種類に応じて形状の異なる突起部4
1を設け、ケース側にもこれに対応した受孔を設け、両
者が一致しないと設置できないようしている。なお突起
部をねじ等で着脱自在に設けることによりケースの標準
化をはかることができる。図14はガス配管ユニット1
9をケース左側面に取り付け、ガスホース26を介して
ガス配管ユニット19に接続されたガスバーナ11を作
業室10内で使用している状態を示す図である。図15
はガスバーナ11を非使用時の状態を示す図である。本
実施例の如く、ガス配管ユニット19をケース外面に配
設することにより、ガスバーナ11を非使用時には、ガ
スバーナ11およびそれに連なるガスホース26などが
作業室10の外部に保管されるので、作業室10内のス
ペースがより広くなり、室内での作業性がよくなって、
作業効率の向上するとともに試料数の保管もより多くで
きる。また、殺菌灯17からの紫外線によるガスホース
26の素材の劣化防止もできる。本実施例では、ガスバ
ーナ11が作業用開口部10aの側から作業室内に入れ
られるので、ガスホース26が作業室10内で占める面
積が少なくてすむとともに、ガスバーナ11を移動して
もガスホース26が作業室10内に保管された試料に触
れることがなく、作業性および安全性が向上する。ま
た、ガスバーナ11が手前側になるため、滅菌作業がし
やすくなる。 【0016】本実施例においては、熱源の制御手段をユ
ニット化することにより、そのユニットのみを生産しコ
ストの低減をはかることができるとともに、ユニットを
オプションとして在庫することで製品の短納期化に即応
できる。また、図15に示すようにガス配管ユニット1
9の正面寸法wをガスバーナ11の径Dより大きくする
ことにより、本実施例の清浄空気供給装置を複数台、並
べて連続ラインを構成したときに、ガス配管ユニット1
9は、隣接する清浄空気供給装置間の間に所定の間隔を
保持する間隔保持手段として機能する。また、ガス配管
ユニット19は清浄空気供給装置の外側面上方に設けら
れているので、清浄空気供給装置間に形成された所定間
隔の空間に上方から異物やじん埃が落下するのを防止で
き、この空間を非作業時におけるガスバーナ11の保管
スペースとして利用できる。 【0017】図17は清浄作業台の側板20下方に開孔
20aを設けた例である。この開孔20aにより作業室
10が正圧のため開孔20aより清浄空気9が吹き出
し、その周辺部も清浄化することができる。これによ
り、清浄空気供給装置の側方を試料器具等の保管スペー
スとしても利用でき、外気より汚染度が低いレベルで試
料器具類を保管できる。図18は図17の清浄空気供給
装置を連結した例を示すものである。本図に示すよう非
作業時は、清浄作業台の開口部に盲板42を取り付け、
装置間の連結スペース55は開孔20aからの清浄空気
の吹き出しによりさらによい清浄効果を得ることができ
る。 【0018】なお、ガスバーナ11には必要に応じて遮
風板(図示せず)を設け、気流による炎のゆらぎを防止
するようにしてもよい。 【0019】図16は試料、器具類の滅菌に使用するガ
スバーナ11の代用に熱源として電気ヒータユニット5
4を設置した例である。本ヒータを使用する場合には前
述のガス配管ユニット19に替えて、電力を制御するユ
ニットが用いられる。電気ヒータユニット54を使用す
ることにより、滅菌用熱源が気流の影響を受けなくなる
ので取り扱いが簡単となり炎が出ないので安全性が高ま
る。また顧客側でのガス配管が不要となりコストも低減
でき、設置環境における酸欠防止をはかることができる
ためさらに安全性が高まる。 【0020】図19は清浄作業台の開口部に盲板の取付
要領図であり、図20は盲板を取り付けた時の正面図で
ある。本図に示すよう非作業時に使用する盲板42は、
四隅に引掛穴44と取手45などにより形成し、その引
掛穴44の前窓22の下方かつ、側板20の前方に位置
するピン43の四ヶ所に引掛け使用する。作業時は、天
井ケース1の前面に位置するピン43の四ヶ所に引掛け
る。また側板20の右側面にも盲板42と同ピッチにて
ピン43が四ヶ所を配置され、側板20面にも引掛ける
ことが可能である。前窓22に盲板42を取り付け時の
み側板20の前方に位置するインタロックスイッチ46
により、殺菌灯17の点灯が可能となる。回路は図21
に示すよう照明灯スイッチ48を殺菌灯17側に倒し、
盲板42を取り付けることにより、インタロックスイッ
チ46が押され、殺菌灯スイッチ47を入れることによ
り殺菌灯17が点灯する。なおこの場合は照明灯13の
点灯はできない。このように照明灯スイッチ48を切替
式にするのは、照明灯13の点灯時、殺菌灯17が点灯
あるいは滅灯しているかわかりづらく、インタロックス
イッチ46とともに、作業者に対し安全度を高めたもの
である。またコンセント49の電源供給は、ファンスイ
ッチ51を入れファンモータ50が可動することにより
送風機6との連動機能をもち、ガス配管ユニット19内
の電磁弁34の開閉を行うフットスイッチ36に連がる
電源プラグ37用のものであり、ガスバーナ11の熱に
よりメインフィルタ8の焼損防止をはかっている。盲板
の変形例を図22に示す。本変形例は前窓23の下方に
ハネ上げ可能な盲板B59を設けた例である。盲板B5
9は前窓23に蝶番などにより連結し、非作業時は天井
ケース1の前方にハネ上げ使用する。前述の分離した盲
板42に比べ、取り外すことなくできるため取り扱いが
簡単であり操作性がよい。 【0021】本実施例で、ガスバーナ11に替えて電気
ヒータユニット54を用いる場合で、電力の制御を必要
としない場合には、清浄空気供給装置の側面には、電力
を制御するユニットに替えて、隣接する他の装置との間
に所定の間隔を保持し、また、上方からの異物落下を防
止するような板状あるいは箱状の間隔保持部材(図示せ
ず)を設けてもよい。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、殺菌灯の紫外線から作
業者を保護することができ安全性に優れた卓上型清浄作
業台を得ることができる。
給する装置に係り、特に植物組織培養等の生命工学の実
験、研究用の小型の卓上形清浄作業台として用いるのに
好適な清浄空気供給装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の清浄作業台は、特開昭59−21
3438号に記載のように前面側に開閉自在に設けられ
たシャッタを備え、背面側には透視窓と気密に形成され
た作業用手段とを備える構成となっている。この清浄作
業台は内部にて有害物質や病原体など人体に対し危険度
の高いものを扱うバイオハザード用清浄作業台であり、
この構成を植物組織培養などの一般作業用清浄作業台に
そのまま適用すると、装置が大がかりになるとともに、
過剰仕様となってコスト高となる。また、上記従来例に
示される清浄作業台は通常大型のものであり、作業台の
奥行も深いので、作業台内の照度を得るのは、この清浄
作業台に設けられた蛍光灯等の照明装置により専ら行わ
れる。背面側の透視窓は作業者が作業台内をのぞき込ん
で作業をするために用いられるので、作業者が清浄作業
台が設置された室内の光源からの光線をさえぎることに
なるため、背面に設けられた窓から採光するという技術
的思想は上記従来例には開示されていない。また、小型
の卓上形清浄作業台の例は、1例として実開昭54−1
80400号に記載されている。このような装置を組織
培養等の実験用として用いる場合には、内部で使用する
器具類の加熱滅菌用にガスバーナ等が用いられる。この
ような、ガスバーナを備えた従来の小型の清浄作業台
は、図23に示すよう天井ケース1、背ケース2、作業
台3などにより構成され、外気4をプレフィルタ5によ
り一次処理し、この空気を送風機6によりチャンバ7内
に供給してメインフィルタ8により二次処理して清浄化
し、作業室10内へ清浄空気9を送り込むよう構成され
ている。作業室10内にて行う器具類の滅菌に使用する
ガスバーナ11に付帯するガス配管12および照明灯1
3などは、背板を二重にして形成された背ケース2内に
収納される。そのため、清浄作業台本体の全奥行が大き
くなり机14上に設置したときに広い場所を占有すると
いう問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、省ス
ペースの点については配慮がされておらず、机上の広い
面積を占有するという問題があった。また、背面のガス
配管12からガスバーナ11への可撓性の配管(通常は
ゴムホース等)が作業台内に設けられるため作業台内の
有効面積が小さくなるという問題があった。また、この
可撓性の配管を短くすると、バーナ11が作業台の奥に
なり、滅菌作業がやりにくいという問題があった。さら
には、作業台内の滅菌のために作業台内に殺菌灯を設け
た場合に、殺菌灯の紫外線により、可撓性の配管が劣化
してガス漏れが生じるおそれがあった。また、従来技術
における清浄作業台を部屋の壁側に設置した場合には、
ガスコック15が背ケース2の裏側に位置しているため
これに接続するガスホースが外れたり折れたりすること
があっても作業台の裏側のため異常が発見しにくく保守
点検性が悪いだけでなく重大事故につながる危険性があ
るという問題もあった。 【0004】また、従来技術は作業台内で顕微鏡を用い
る作業に対する配慮がされておらず、作業台3上に設け
た顕微鏡16により試料の観察を行う場合、作業室10
の前面が開放し室内外の圧力差がないため、外気4を誘
引しやすく室内の清浄度が低下するという問題があっ
た。また、照明灯13が作業室背面の壁面に設けられて
いるため、光源から顕微鏡16までの距離が遠く、観察
時に充分な光量を得にくいという問題もあった。この問
題を解決するには、照明灯13(通常は蛍光ランプ)の
ワット数を大きくするか、ランプ数を増せばよいのであ
るが、小型の清浄作業台においては、寸法上の制約があ
るため、単純にこの解決策をとるわけにはいかない。さ
らに、この解決策により光量の問題が解決したとして
も、照明灯の発熱量が増加するので作業台内の温度が上
昇し、試料が乾燥したり、温度により変質するという問
題があった。また、顕微鏡16での観察作業を作業室1
0内に作業者18の頭部が入り込む形で行うので、作業
がしにくいとともに、作業者18からの発じんにより作
業室10が汚染されるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、殺菌灯の紫外線から作業
者を保護して安全性に優れた卓上型清浄作業台を提供す
ることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的は、作業室と、
この作業室の上方に配置されてこの作業室に清浄空気を
供給する空気浄化要素が格納された天井ケースと、作業
室の両側面に配設された側板と、作業室の背面に配設さ
れた背板と、作業室の正面に形成された作業用開口部
と、作業室内の上方に設けられた照明灯および殺菌灯
と、作業室の下方に配設された略平坦な作業台を備えた
卓上型清浄作業台において、作業用開口部はシャッタと
このシャッタが開かれたことを検知する検知手段を備
え、この検知手段は上記シャッタが開かれたときに殺菌
灯を消灯するよう構成することにより達成される。 【0007】 【作用】天井ケースは作業室の上方に配置されて格納さ
れたフィルタおよび送風機により作業室に清浄空気を供
給する。作業室の正面に形成された作業用開口部はこの
開口部を介しての作業空間内での作業を可能にする。作
業室内の上方に設けられた殺菌灯は紫外線により非作業
時に作業空間内の滅菌を行う。作業用開口部に設けられ
たシャッタは非作業時に作業用開口部から塵埃や汚染物
が作業空間内に侵入するのを防止する。検知手段はシャ
ッタが開かれたことを検知して殺菌灯を消灯する。 【0008】 【実施例】以下、本発明の1実施例を図1〜図22によ
り説明する。図1は本実施例における卓上型清浄作業台
の左斜視図、図2は右斜視図、図3は背斜視図、図4は
側断面図を示すものである。本実施例における卓上型清
浄作業台は、内部に空気浄化要素として送風機6、チャ
ンバ7、メインフィルタ8を格納し、上面にはプレフィ
ルタ5が装着された天井ケース1とメインフィルタ8に
より浄化された清浄空気が供給される作業空間である作
業室10と、作業室10の両側面に形成された側板20
と、作業室10の背面に形成された背板21と、作業室
10の下面に設けられた作業台3とより成る。作業室1
0の前面は作業用開口部10aとして開放され、作業用
開口部10aの上方には前窓22が設けられる。外気4
はプレフィルタ5により一次処理され、送風機6により
チャンバ7内に供給されて加圧され、メインフィルタ8
により二次処理されて浄化され清浄空気9として作業室
10内へ送り込まれ、作業室10内の清浄化をはかって
いる。側板20、背板21、作業台3などにより構成し
て天井ケース1はチャンバ7を設けることによりケース
内を負圧にし、その内部からの作業室10への汚染空気
の流入防止をはかっている。 【0009】本実施例では、背板21および側板20を
天井ケース1と一体薄形化することにより、作業室10
の作業域の拡大をはかるとともに、上方に設定の送風機
6、メインフィルタ8などの荷重を背板21、側板20
の縦面で受け、強度を上げている。天井ケース1下面の
後方に位置する殺菌灯17および前方に位置する照明灯
13は、メインフィルタ8下方の清浄空気吹出口の側方
で清浄空気9の流れを阻害しない位置に設けられてい
る。照明灯13は天井ケース1下面前方に位置するとと
もに、天井ケース1の前面側の下端が照明灯13の光線
をさえぎることにより作業者に対し照明灯13のまぶし
さを防止する効果もある。天井ケース1の前面下方に位
置する透視性の前窓22は、外気4の流入防止をはかる
とともに、作業室10内を正圧に保って清浄効果を得、
かつ殺菌灯17からでる紫外線の透過量を減衰させて安
全性を得るものである。 【0010】本実施例においては作業台3は、作業室1
0より前方に突出するよう形成されている。前窓22に
より、作業用開口部10aは開口面積が小さくなるた
め、その部分の吹出風速が大きくなり、エアカーテン作
用により作業室10より前方に突き出た作業台3上も、
清浄空気9を得ることができる。図8は本清浄作業台の
使用例であり、一般的に机27の上に本清浄作業台を乗
せ卓上型として使用している。前述の効果により顕微鏡
16を作業室10内に入れる必要がなくなり、前方に突
き出た作業台3に顕微鏡16を設置し、天井ケース、側
板20などの障害物を気にせず作業ができ作業効率、安
全性が向上すると共に作業者18からの汚染も防止でき
る。また作業者18が椅子にすわって作業をする場合、
作業台3下方のスペースが広くなりさらに作業性がよく
なる。 【0011】図9、図10は作業室10内の下方に位置
する作業台の変形例を示す。図9は前後にスライド可能
な可動作業台A57を作業台3内に格納できるよう構成
した例であり、図10はハネ上げが可能な可動作業台B
58を作業台3の前縁に設けたものである。以上の変形
例によれば、清浄作業台の外形を小さくできるため、清
浄作業台を設置する部屋を有効に活用できると共に、製
品の梱包などをコスト低減できる。またハネ上げ式の可
動作業台B58は、作業室10を密閉できるため、非作
業時にじん埃、虫などの汚染物の流入防止をはかること
ができる。 【0012】本実施例においては、背板21に透光部と
して背窓23が形成されている。図5は作業室10の背
面に位置する背窓23の構成の1例を示す。本実施例に
おいては、背板21に開口を設け透光性の板23aの両
面をパッキングA28を介し枠A29により押さえ、ス
タッドボルト30、ナット31により固定している。透
光性の板23aはガラス又はアクリル等によって形成さ
れ、特に、内部で殺菌灯を使用するものにおいては紫外
線により劣化しないガラスが用いられる。透光性板23
aは必ずしも完全に透明である必要はなく、すりガラス
等の光を散乱又は乱反射するガラスであってもよく、こ
れによれば背窓23から作業室10内に入射する光が、
全面的にほぼ均一な光となり、作業室10内の照度のむ
らがなくなり、作業者の目が疲れないとともに、背窓2
3を通して作業室10の裏側が見えないので、作業者の
気が散らず、落着いて作業できて作業効率が向上する。
また、透光性板23aを透明にすると、外部からの採光
だけでなく、低熟練者が行う作業などの場合、指導者5
6が清浄作業台の裏背面より作業を邪魔することなく監
視、指示を行うこともできる。また、透光性板23aは
ハーフミラーであってもよく、これによれば、作業室1
0の外部が明るいときは外部の光が作業室10内に入射
して作業室内の照度を上げるとともに、作業室10の外
部が暗いときには作業室10内の光を反射して外部への
透過量を減少させて内部の照度を向上させる。 【0013】図6、図7は背窓の構成の変形例である。
図6は背板21の開口の周囲にパッキングB32を額縁
状にまわし、その中に透光性板23aを取り付けて背窓
23を構成するものであり、本変形例によれば図5に対
し、ボルト、ナット、枠などが不要となるためコストの
低減をはかることができる。図7は背板21の開口に対
しその周囲に設けられた枠B33のすき間に透光性板2
3aを差し込むものである。本変形例も前述と同様コス
トの低減をはかることができる。また、本変形例におい
ては透光性板23aが着脱自在に設けられているので、
作業に応じて光の透過率あるいは透明度の異なる透光性
板に差し換えることができる。 【0014】本実施例において透光性板23aは全ての
波長の光を透過させるものである必要はなく、特定の波
長の光を透過させるもの、あるいは特定の波長の光を吸
収できるものであってもよく、これによれば、光の波長
と作業室10内で培養される植物の成長の関係の研究、
あるいは、特定の波長の光を透過させることにより作業
室10内で培養される植物の成長のコントロールを行う
ことができる。本実施例においては、背窓23から作業
室10内に採光することができるため、作業室10内の
照明灯13を必要最小限のものとすることができ、照明
灯13の外形寸法が小さくて済むので、清浄気流を妨害
しないとともに作業室10内のスペースを有効に利用で
きる。また、作業室10内の照明灯13のワット数が小
さくて済むため、発熱量が小さくて済み、特に小型の卓
上清浄上作業台として用いられるような清浄空気供給装
置においては、作業室10内の照明灯13の発熱による
温度上昇を防止できる。これにより、作業室10内の作
業台3上に置かれる試料の乾燥あるいは温度上昇による
変質を防止できる。本実施例においては照明灯13が作
業室10の手前側に設けられているため、顕微鏡を用い
て観察等の作業を行うときでも光源との距離が近く、充
分な照度を得ることができる。 【0015】本実施例における清浄空気供給装置の作業
室10内で植物培養等の実験、研究等を行う場合には、
作業室10内で使用するピンセット等の器具を必要に応
じて加熱殺菌することが行われ、その熱源としては通常
ガスバーナ11が用いられる。本実施例ではガスバーナ
11へのガスの供給を制御する熱源制御手段であるガス
配管ユニット19を備え、ガス配管ユニット19を清浄
空気供給装置の外側面上方に着脱自在に設けている。図
11はガス配管ユニット19の外観を示すものである。
ガス配管ユニット19は図13に示すようユニット内部
に電磁弁34、配管部品35を組み込み、ユニット外面
にガスコック15、フットスイッチ36、電源プラグ3
7を取り付けユニット化したものである。ユニット外面
は開孔38を設け、ガス配管ユニット19内にて万一ガ
ス洩れが生じた時、その開孔38よりガスを大気へ放出
し、内部へのガスの滞留防止をはかりガス爆発を防ぐと
共に、ガス配管ユニット19内の電気品による温度上昇
を防止する効果もある。開孔38はガス配管ユニット1
9の上下面に設けられてもよい。図12に示すようユニ
ットの取り付けは、フランジ39を利用しネジ40によ
りケース側面に固定する。また本実施例ではケースの左
側面となっているが、顧客の設置条件によりケースのど
の面でも固定することができる。なおガス配管ユニット
19は、他にも用いることができるが、ガスの種類の相
異による事故防止をはかるため図12に示すようユニッ
トの取付面にガスの種類に応じて形状の異なる突起部4
1を設け、ケース側にもこれに対応した受孔を設け、両
者が一致しないと設置できないようしている。なお突起
部をねじ等で着脱自在に設けることによりケースの標準
化をはかることができる。図14はガス配管ユニット1
9をケース左側面に取り付け、ガスホース26を介して
ガス配管ユニット19に接続されたガスバーナ11を作
業室10内で使用している状態を示す図である。図15
はガスバーナ11を非使用時の状態を示す図である。本
実施例の如く、ガス配管ユニット19をケース外面に配
設することにより、ガスバーナ11を非使用時には、ガ
スバーナ11およびそれに連なるガスホース26などが
作業室10の外部に保管されるので、作業室10内のス
ペースがより広くなり、室内での作業性がよくなって、
作業効率の向上するとともに試料数の保管もより多くで
きる。また、殺菌灯17からの紫外線によるガスホース
26の素材の劣化防止もできる。本実施例では、ガスバ
ーナ11が作業用開口部10aの側から作業室内に入れ
られるので、ガスホース26が作業室10内で占める面
積が少なくてすむとともに、ガスバーナ11を移動して
もガスホース26が作業室10内に保管された試料に触
れることがなく、作業性および安全性が向上する。ま
た、ガスバーナ11が手前側になるため、滅菌作業がし
やすくなる。 【0016】本実施例においては、熱源の制御手段をユ
ニット化することにより、そのユニットのみを生産しコ
ストの低減をはかることができるとともに、ユニットを
オプションとして在庫することで製品の短納期化に即応
できる。また、図15に示すようにガス配管ユニット1
9の正面寸法wをガスバーナ11の径Dより大きくする
ことにより、本実施例の清浄空気供給装置を複数台、並
べて連続ラインを構成したときに、ガス配管ユニット1
9は、隣接する清浄空気供給装置間の間に所定の間隔を
保持する間隔保持手段として機能する。また、ガス配管
ユニット19は清浄空気供給装置の外側面上方に設けら
れているので、清浄空気供給装置間に形成された所定間
隔の空間に上方から異物やじん埃が落下するのを防止で
き、この空間を非作業時におけるガスバーナ11の保管
スペースとして利用できる。 【0017】図17は清浄作業台の側板20下方に開孔
20aを設けた例である。この開孔20aにより作業室
10が正圧のため開孔20aより清浄空気9が吹き出
し、その周辺部も清浄化することができる。これによ
り、清浄空気供給装置の側方を試料器具等の保管スペー
スとしても利用でき、外気より汚染度が低いレベルで試
料器具類を保管できる。図18は図17の清浄空気供給
装置を連結した例を示すものである。本図に示すよう非
作業時は、清浄作業台の開口部に盲板42を取り付け、
装置間の連結スペース55は開孔20aからの清浄空気
の吹き出しによりさらによい清浄効果を得ることができ
る。 【0018】なお、ガスバーナ11には必要に応じて遮
風板(図示せず)を設け、気流による炎のゆらぎを防止
するようにしてもよい。 【0019】図16は試料、器具類の滅菌に使用するガ
スバーナ11の代用に熱源として電気ヒータユニット5
4を設置した例である。本ヒータを使用する場合には前
述のガス配管ユニット19に替えて、電力を制御するユ
ニットが用いられる。電気ヒータユニット54を使用す
ることにより、滅菌用熱源が気流の影響を受けなくなる
ので取り扱いが簡単となり炎が出ないので安全性が高ま
る。また顧客側でのガス配管が不要となりコストも低減
でき、設置環境における酸欠防止をはかることができる
ためさらに安全性が高まる。 【0020】図19は清浄作業台の開口部に盲板の取付
要領図であり、図20は盲板を取り付けた時の正面図で
ある。本図に示すよう非作業時に使用する盲板42は、
四隅に引掛穴44と取手45などにより形成し、その引
掛穴44の前窓22の下方かつ、側板20の前方に位置
するピン43の四ヶ所に引掛け使用する。作業時は、天
井ケース1の前面に位置するピン43の四ヶ所に引掛け
る。また側板20の右側面にも盲板42と同ピッチにて
ピン43が四ヶ所を配置され、側板20面にも引掛ける
ことが可能である。前窓22に盲板42を取り付け時の
み側板20の前方に位置するインタロックスイッチ46
により、殺菌灯17の点灯が可能となる。回路は図21
に示すよう照明灯スイッチ48を殺菌灯17側に倒し、
盲板42を取り付けることにより、インタロックスイッ
チ46が押され、殺菌灯スイッチ47を入れることによ
り殺菌灯17が点灯する。なおこの場合は照明灯13の
点灯はできない。このように照明灯スイッチ48を切替
式にするのは、照明灯13の点灯時、殺菌灯17が点灯
あるいは滅灯しているかわかりづらく、インタロックス
イッチ46とともに、作業者に対し安全度を高めたもの
である。またコンセント49の電源供給は、ファンスイ
ッチ51を入れファンモータ50が可動することにより
送風機6との連動機能をもち、ガス配管ユニット19内
の電磁弁34の開閉を行うフットスイッチ36に連がる
電源プラグ37用のものであり、ガスバーナ11の熱に
よりメインフィルタ8の焼損防止をはかっている。盲板
の変形例を図22に示す。本変形例は前窓23の下方に
ハネ上げ可能な盲板B59を設けた例である。盲板B5
9は前窓23に蝶番などにより連結し、非作業時は天井
ケース1の前方にハネ上げ使用する。前述の分離した盲
板42に比べ、取り外すことなくできるため取り扱いが
簡単であり操作性がよい。 【0021】本実施例で、ガスバーナ11に替えて電気
ヒータユニット54を用いる場合で、電力の制御を必要
としない場合には、清浄空気供給装置の側面には、電力
を制御するユニットに替えて、隣接する他の装置との間
に所定の間隔を保持し、また、上方からの異物落下を防
止するような板状あるいは箱状の間隔保持部材(図示せ
ず)を設けてもよい。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、殺菌灯の紫外線から作
業者を保護することができ安全性に優れた卓上型清浄作
業台を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
左斜視図である。 【図2】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
右斜視図である。 【図3】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背視図である。 【図4】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
側断面図である。 【図5】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の側断面図である。 【図6】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の構成の変形例を示す側断面図である。 【図7】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の構成の変形例を示す側断面図である。 【図8】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
使用状態の一例を示す側面図である。 【図9】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
作業台部分の変形例を示す一部を断面とした側面図であ
る。 【図10】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の作業台部分の変形例を示す一部を断面とした側面図で
ある。 【図11】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットの外観を示す斜視図である。 【図12】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットの取付要領図である。 【図13】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニット内のガス配管図である。 【図14】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットを備えた卓上型清浄作業台のガスバ
ーナ使用状態を示す正面図である。 【図15】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットを備えた卓上型清浄作業台のガスバ
ーナ非使用状態を示す正面図である。 【図16】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
で電気ヒータユニットを備えたものの斜視図である。 【図17】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
で側板に開孔を有するものの斜視図である。 【図18】図17の卓上型清浄作業台を並べた状態の正
面図である。 【図19】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板の取付要領図である。 【図20】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板を取り付けた正面図である。 【図21】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板と殺菌灯とのインターロックを示す電気回路図で
ある。 【図22】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板の変形例を示す一部を断面とした側面図である。 【図23】従来技術の卓上型清浄作業台の側断面図であ
る。 【符号の説明】 1・・・天井ケース、2・・・背ケース、3・・・作業台、4・・・
外気、5・・・プレフィルタ、6・・・送風機、7・・・チャン
バ、8・・・メインフィルタ、9・・・清浄空気、10・・・作
業室、11・・・ガスバーナ、12・・・ガス配管、13・・・
照明灯、14・・・机、15・・・ガスコック、16・・・顕微
鏡、17・・・殺菌灯、18・・・作業者、19・・・ガス配管
ユニット、20・・・側板、21・・・背板、22・・・前窓、
23・・・背窓、24・・・操作スイッチ、26・・・ガスホー
ス、34・・・電磁弁、35・・・配管部品、36・・・フット
スイッチ、37・・・電源プラグ、38・・・開孔、39・・・
フランジ、40・・・ネジ、41突起部、42・・・盲板、4
3・・・ピン、44・・・引掛穴、45・・・取手、46・・・イン
タロックスイッチ、47・・・殺菌灯スイッチ、48・・・照
明灯スイッチ、49・・・コンセント、50・・・ファンモー
タ、51・・・ファンスイッチ、52・・・コンタクタ、53
・・・52のa接点、54・・・電気ヒータユニット、55・・
・連結スペース、57・・・可動作業台A、58・・・可動作業
台B、59・・・盲板B。
左斜視図である。 【図2】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
右斜視図である。 【図3】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背視図である。 【図4】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
側断面図である。 【図5】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の側断面図である。 【図6】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の構成の変形例を示す側断面図である。 【図7】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
背窓部の構成の変形例を示す側断面図である。 【図8】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
使用状態の一例を示す側面図である。 【図9】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台の
作業台部分の変形例を示す一部を断面とした側面図であ
る。 【図10】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の作業台部分の変形例を示す一部を断面とした側面図で
ある。 【図11】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットの外観を示す斜視図である。 【図12】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットの取付要領図である。 【図13】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニット内のガス配管図である。 【図14】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットを備えた卓上型清浄作業台のガスバ
ーナ使用状態を示す正面図である。 【図15】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
のガス配管ユニットを備えた卓上型清浄作業台のガスバ
ーナ非使用状態を示す正面図である。 【図16】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
で電気ヒータユニットを備えたものの斜視図である。 【図17】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
で側板に開孔を有するものの斜視図である。 【図18】図17の卓上型清浄作業台を並べた状態の正
面図である。 【図19】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板の取付要領図である。 【図20】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板を取り付けた正面図である。 【図21】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板と殺菌灯とのインターロックを示す電気回路図で
ある。 【図22】本発明の一実施例における卓上型清浄作業台
の盲板の変形例を示す一部を断面とした側面図である。 【図23】従来技術の卓上型清浄作業台の側断面図であ
る。 【符号の説明】 1・・・天井ケース、2・・・背ケース、3・・・作業台、4・・・
外気、5・・・プレフィルタ、6・・・送風機、7・・・チャン
バ、8・・・メインフィルタ、9・・・清浄空気、10・・・作
業室、11・・・ガスバーナ、12・・・ガス配管、13・・・
照明灯、14・・・机、15・・・ガスコック、16・・・顕微
鏡、17・・・殺菌灯、18・・・作業者、19・・・ガス配管
ユニット、20・・・側板、21・・・背板、22・・・前窓、
23・・・背窓、24・・・操作スイッチ、26・・・ガスホー
ス、34・・・電磁弁、35・・・配管部品、36・・・フット
スイッチ、37・・・電源プラグ、38・・・開孔、39・・・
フランジ、40・・・ネジ、41突起部、42・・・盲板、4
3・・・ピン、44・・・引掛穴、45・・・取手、46・・・イン
タロックスイッチ、47・・・殺菌灯スイッチ、48・・・照
明灯スイッチ、49・・・コンセント、50・・・ファンモー
タ、51・・・ファンスイッチ、52・・・コンタクタ、53
・・・52のa接点、54・・・電気ヒータユニット、55・・
・連結スペース、57・・・可動作業台A、58・・・可動作業
台B、59・・・盲板B。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.作業室と、この作業室の上方に配置されてこの作業
室に清浄空気を供給する空気浄化要素が格納された天井
ケースと、上記作業室の両側面に配設された側板と、上
記作業室の背面に配設された背板と、上記作業室の正面
に形成された作業用開口部と、上記作業室内の上方に設
けられた照明灯および殺菌灯と、上記作業室の下方に配
設された略平坦な作業台を備えた卓上型清浄作業台にお
いて、上記作業用開口部はシャッタとこのシャッタが開
かれたことを検知する検知手段を備え、この検知手段は
上記シャッタが開かれたときに上記殺菌灯を消灯するよ
う構成されたことを特徴とする卓上型清浄作業台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8292389A JPH09178235A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | 卓上型清浄作業台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8292389A JPH09178235A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | 卓上型清浄作業台 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6026473A Division JP2619609B2 (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | 卓上型清浄作業台 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09178235A true JPH09178235A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=17781166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8292389A Pending JPH09178235A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | 卓上型清浄作業台 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH09178235A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007313113A (ja) * | 2006-05-26 | 2007-12-06 | Olympus Medical Systems Corp | 内視鏡保管庫 |
KR20150121854A (ko) * | 2014-04-22 | 2015-10-30 | (주)동양케미칼 | 미세 입자의 유입 차단 기능을 구비한 크린 후드 |
KR20150121838A (ko) * | 2014-04-22 | 2015-10-30 | (주)동양케미칼 | 크린 후드용 가열장치 및 이를 장착한 크린 후드 |
JP2017040448A (ja) * | 2015-08-21 | 2017-02-23 | 株式会社日立産機システム | エアシャワー装置 |
JP2018086281A (ja) * | 2018-01-23 | 2018-06-07 | エネフォレスト株式会社 | 室内殺菌装置 |
CN111503809A (zh) * | 2020-05-13 | 2020-08-07 | 福州台江筑途科技有限公司 | 一种具有自动清洗过滤系统功能的通风换气装置 |
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1996
- 1996-11-05 JP JP8292389A patent/JPH09178235A/ja active Pending
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