JPH09178145A - 廃棄物発電システム - Google Patents

廃棄物発電システム

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Publication number
JPH09178145A
JPH09178145A JP33851195A JP33851195A JPH09178145A JP H09178145 A JPH09178145 A JP H09178145A JP 33851195 A JP33851195 A JP 33851195A JP 33851195 A JP33851195 A JP 33851195A JP H09178145 A JPH09178145 A JP H09178145A
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JP
Japan
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steam
gas
combustion gas
waste
fuel
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Application number
JP33851195A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Koyama
一仁 小山
Tsutomu Okuzawa
務 奥沢
Shigeo Hatamiya
重雄 幡宮
Yasuko Ajiro
泰子 網代
Ryuichi Kaji
隆一 梶
Kenji Tokunaga
賢治 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

Abstract

(57)【要約】 【課題】ごみ焼却ボイラで発生した蒸気の過熱源である
燃焼ガス中に含まれているNOxを低減し、システムの高
効率化を図る。 【解決手段】廃棄物発電システムで、ごみ焼却ボイラ6
から得られる蒸気5を過熱器で過熱するため、原燃料を
水素含有ガス19に改質する燃料改質器13と、燃料改
質器13で改質され得られた水素含有ガス19と空気2
3とを燃焼させ燃焼ガス24を発生させる燃焼器12と
を設け、燃焼器12で発生した燃焼ガス24を過熱器1
0の熱源とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を焼却して
得られた燃焼ガスにより蒸気を発生させ、この蒸気で蒸
気タービンを駆動して発電を行う廃棄物発電システムに
係り、特に蒸気タービンに供給される蒸気を過熱する系
統に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービン系統を有する廃棄物発電シ
ステムは、蒸気タービンを駆動する蒸気を得るために、
焼却炉で廃棄物を焼却して得られた燃焼ガスを蒸気発生
装置(以下、単にボイラという)に導き蒸気を発生させ
ている。しかし、廃棄物を焼却して得られる燃焼ガス
に、ボイラ伝熱管を腐食させる腐食性物質が含まれてい
ることから、腐食速度が比較的小さい温度の蒸気、即ち
900℃程度の燃焼ガスによって300℃程度の蒸気が
発生するようボイラの運転温度を制約している。この結
果、発電効率も15%程度と低く、このため、蒸気ター
ビンに供給される蒸気を高温化して高効率化を図ること
が望まれていた。
【0003】そこで、従来より、工業技術会主催「高効
率ごみ発電の開発現状と展望」講演会資料(平成6年1
0月7日)や、産業公害,Vol.29,No.8(1993
年),III−13,「都市ごみ発電、高効率化の最近の動
向」等に記載されているように、天然ガス等の燃料を燃
やした燃焼ガスの熱エネルギを利用して蒸気の高温化を
図るものが知られている。このうち、前者のものは、ボ
イラで発生した蒸気を蒸気タービンに導く系統に直接バ
ーナを付設した過熱器を設置し、蒸気タービンに導く蒸
気を過熱して高効率化を図っている。一方、後者のもの
は、ガスタービンを併設し、ガスタービンからの高温の
排ガスと蒸気タービンに導かれる蒸気とを熱交換して高
効率化を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した過熱
器に直接バーナを付設する方式では、廃棄物発電システ
ムが運転される全負荷範囲において、バーナの良好な燃
焼安定性が必要となるので、安定燃焼領域が狭く窒素酸
化物(以下、単にNOxという)の発生量が少ない完全
予混合燃焼が使用できない。従って、必然的にNOxの
発生量が少ない部分予混合燃焼、あるいは拡散燃焼を採
用せざるを得ない。
【0005】また、ガスタービンを併設する方式では、
ガスタービンの発電効率も高くしようとするので、ガス
タービン燃焼器における燃焼温度を高く設定する。これ
により、NOxの発生量が少ない完全予混合燃焼を採用
しても、燃焼温度の増加に伴って指数関数的にNOxの
発生量が増える。
【0006】つまり、前述した公知のものは、廃棄物発
電システムの高効率化を図る上で有効なものであるが、
蒸気の過熱源である燃焼ガスを得るために用いられてい
る天然ガス等の原燃料をそのままの組成で燃焼させてい
るので、O2 換算濃度16%で少なくとも数十ppm のN
Oxが発生するものと考えられる。
【0007】このように、従来の廃棄物発電システムに
おいては、NOx低減という課題が残されていた。な
お、NOx低減のために脱硝装置を設置することも考え
られるが、脱硝装置の設置による設備の大型化や設備費
の増加等が考えられるのであまり好ましいとは言えな
い。
【0008】本発明の目的は、ごみ焼却ボイラで発生し
た蒸気の過熱源である燃焼ガス中に含まれているNOx
を低減し、システムの高効率化を図ることができる信頼
性の高い廃棄物発電システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の廃棄物発電システムは、廃棄物を燃焼し得られた第
一の燃焼ガスにより蒸気を発生させる焼却系統と、前記
焼却系統で発生した蒸気を過熱する過熱系統と、前記過
熱系統によって過熱した蒸気によりタービンを駆動し発
電する蒸気タービン系統とを有する廃棄物発電システム
において、前記過熱系統は、原燃料を水素含有ガスに改
質する燃料改質器と、前記燃料改質器で改質された前記
水素含有ガスと空気とを燃焼して第二の燃焼ガスを発生
させる燃焼器と、前記燃焼器で発生した第二の燃焼ガス
で前記焼却系統で発生した蒸気を過熱する過熱器と、前
記原燃料と第二の燃焼ガスとの熱交換器とを有する。
【0010】また、上記目的を達成する本発明の廃棄物
発電システムは、廃棄物を燃焼させるごみ焼却炉から排
出された第一の燃焼ガスをごみ焼却ボイラに導き蒸気を
発生させる焼却系統と、前記焼却系統で発生した蒸気を
過熱する過熱器と、前記過熱器で過熱された蒸気によっ
てタービンを駆動し発電する蒸気タービン系統とを有す
る廃棄物発電システムにおいて、前記過熱系統は、原燃
料と水蒸気とを混合した混合ガスを空気により部分燃焼
させて得られた被改質ガスを水素含有ガスに改質する燃
料改質器と、前記燃料改質器で改質された前記水素含有
ガスと空気とを燃焼して第二の燃焼ガスを発生させる燃
焼器と、前記燃焼器で発生した第二の燃焼ガスで前記焼
却系統で発生した蒸気を過熱する過熱器と、前記原燃料
と第二の燃焼ガスとの熱交換器とを有する。
【0011】前記燃料改質器で使用される蒸気は、前記
蒸気タービンより抽気することが好ましい。
【0012】原燃料である天然ガス(例えば炭化水素系
の燃料であるメタン)と水蒸気とを混合した混合ガスを
空気によって部分燃焼して得られた被改質ガスを改質し
て水素含有ガスを得る燃料改質器,燃料改質器で得られ
た水素含有ガスと空気とを燃焼させ燃焼ガスを発生させ
る燃焼器,燃焼器で発生した燃焼ガスを過熱源として焼
却系統で発生した蒸気を過熱する過熱器からなる過熱系
統を設けたので、焼却系統で発生した約300℃程度の
蒸気を約1000℃程度の燃焼ガスで過熱し、約400
〜500℃程度の過熱蒸気として蒸気タービン系統に供
給することができる。
【0013】一方、燃料改質器で得られた水素含有ガス
は、数十%の水蒸気を含んでおり、かつ燃料改質器での
改質反応はモル数が増加する反応であるので、単位体積
当りの発熱量が低くなっている。NOx発生量は燃焼温
度の上昇に伴って増大するが、燃料改質器で得られた水
素含有ガスを燃焼器に導き空気と燃焼させると、上記の
理由から、燃焼器における燃焼温度が抑制され、NOx
の発生量が低減される。
【0014】また、燃料改質器に供給する原燃料と水素
含有ガスを燃焼器で燃焼させたのちに過熱器から排出さ
れる第二の燃焼ガスとの熱交換器を設けて熱回収を行っ
ているので、廃棄物発電システムの熱効率を高めること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の実施例である廃棄物発電シ
ステムを示す系統図である。図面において廃棄物発電シ
ステムは、大別すると、廃棄物を焼却し得られた燃焼ガ
スにより蒸気を発生させる焼却系統、前記焼却系統で得
られた蒸気を過熱する過熱系統,過熱系統で過熱された
蒸気を導入してタービンを駆動し発電を行う蒸気タービ
ン系統,過熱系統から排出される燃焼排ガスによって駆
動される膨張タービン系統から構成される。
【0017】このうち、焼却系統は、収集してきた廃棄
物1を投入する廃棄物バンカ7,廃棄物バンカ7より供
給された廃棄物1を押し込みファン8から供給された燃
焼用空気2により焼却するごみ焼却炉3,廃棄物1の焼
却によって得られたごみ燃焼ガス4と後述する蒸気ター
ビン系統からの給水36とを熱交換して蒸気5を発生さ
せるごみ焼却ボイラ6,ごみ焼却ボイラ6から排出され
た排ガス37中に含まれている煤塵,NOx,不純物等
を除去し煙突35から大気に放出するための電気集塵機
30,脱硝装置31,ガス水洗装置32,ガス再熱装置
33,誘引ファン34からなっている。
【0018】過熱系統は、ごみ焼却ボイラ6で発生した
蒸気5を燃焼ガスにより過熱する系統であって、原燃料
である天然ガス(例えば炭化水素系の燃料であるメタ
ン)と水蒸気とを混合した混合ガス17を空気18によ
って部分酸化(部分燃焼)して得られた被改質ガスを改
質して水素含有ガス19(水素富化ガス)を得る燃料改
質器13,燃料改質器13で得られた水素含有ガス19
と空気23とを燃焼させ燃焼ガス24を発生させる燃焼
器12,燃焼器12で発生した燃焼ガス24を過熱源と
してごみ焼却ボイラ6で発生した蒸気5を過熱する過熱
器10からなっている。
【0019】蒸気タービン系統は、過熱器10によって
過熱した過熱蒸気11を駆動源とする蒸気タービン2
5,蒸気タービン25によって駆動される発電機26,
蒸気タービン25を駆動した蒸気を凝縮し復水せしめる
復水器27,復水器27で得られた復水を蒸気タービン
25の抽気によって脱気する脱気器28,脱気器28で
脱気した復水をごみ焼却ボイラ6に供給する給水ポンプ
29からなっている。
【0020】膨張タービン系統は、過熱器10から排出
される燃焼ガス24を駆動源とする膨張タービン40,
膨張タービン40によって駆動される発電機41からな
る。なお、膨張タービン40から排出される排ガス42
を過熱源とし燃料改質器13の原燃料43を過熱するた
めの熱交換器44が、過熱系統の一機器として付け加え
られる。熱交換器44から排出される排ガス42は、煙
突35より大気へ拡散放出される。
【0021】本実施例の廃棄物発電システムは、このよ
うに構成されており、前述した蒸気タービン25に導か
れるごみ焼却ボイラ6で発生した蒸気を過熱し、また、
燃料改質器13の原燃料43を過熱する過熱系統に特徴
をもつものであって、特に原燃料である天然ガス(例え
ば炭化水素系の燃料であるメタン)と水蒸気とを混合し
た混合ガス17を空気18によって部分酸化(部分燃
焼)して得られた被改質ガスを改質して水素含有ガス1
9(水素富化ガス)を得るようにした燃料改質器13を
設けた点にある。
【0022】つまり、原燃料である天然ガスをそのまま
の組成で空気と燃焼させると、炭化水素系燃料が有する
大きな発熱量によって燃焼ガス中には局所的な高温部が
形成され、多量のNOxが発生してしまう。このNOx
の発生量を抑制するため、原燃料である天然ガスの燃料
組成を炭化水素のままでなく、より低い発熱量のガス組
成に変成するだけでは燃焼が不安定になるので、燃焼安
定性を損なわないよう配慮する必要がある。このため、
本実施例では、前述した燃料改質器13を設けたもので
ある。
【0023】また、燃料改質器には、間接熱交換式燃料
改質器,直接熱交換式燃料改質器があるが、間接熱交換
式燃料改質器の場合、改質触媒を有する反応管を加熱す
るためにバーナを備えていることから装置自体が大型化
してしまう。また、バーナに代えて他の熱源を確保して
も必要となる反応温度レベルを得ることが難しいことか
ら、本実施例では、従来、化学工業用として使用されて
いる直接熱交換式燃料改質器を採用している。化学工業
用では、長時間一定の運転条件で運転されているので、
直接熱交換式燃料改質器の燃料流路を構成している耐火
レンガにかかる熱負荷の変動が小さく、耐火レンガの割
れ等も発生しにくい。しかし、廃棄物発電システムで
は、廃棄物の種類や状態に応じて発熱量が変動するの
で、化学工業用に採用されている直接熱交換式燃料改質
器をそのまま採用したのでは、燃料流路を構成している
耐火レンガに割れ等が発生する恐れがある。
【0024】このため、本実施例の燃料改質器13は、
以下のように構成している。
【0025】断熱層21で覆われている円筒状の形状を
した燃料改質器13はその中心軸方向に円筒状郭壁22
で郭定された燃料流路20が形成され、その途中には、
燃料流路20の上流側から流れてきた被改質ガスを所定
の改質ガスに改質する改質触媒層14が備えられてい
る。
【0026】ここで、郭定とは、物体の輪郭ないしは形
状を決定するという意味で、郭壁とは、その意味を含ん
だ壁を意味する。
【0027】また、本実施例では、断熱層21として、
燃料改質器13から放熱される熱を遮断する熱伝導率の
小さいグラスウールやセラミックウール等の保温材を用
いている。また、改質触媒層14として、炭化水素に対
する改質性能が良く低コストであるニッケル系の金属を
用いている。
【0028】改質触媒層14の上流側には、燃料流路2
0を取り囲むように冷却用ジャケット15が配設され、
円筒状郭壁22を冷却するための水蒸気16が供給され
るようになっている。また、改質触媒層14の上流側の
円筒状郭壁22には、冷却用ジャケット15に導入され
た水蒸気16が燃料流路20に排出されるよう冷却用ジ
ャケット15と燃料流路20とを連通する噴射口(図示
せず)が複数設けられている。
【0029】次に本実施例の廃棄物発電システムの動作
について説明する。
【0030】収集されてきた廃棄物1は、廃棄物バンカ
7に投入され、図示されていないクレーン等の供給手段
によりごみ焼却炉3に供給される。また、ごみ焼却炉3
には、押し込みファン8から燃焼用空気2が供給され廃
棄物1を燃焼させる。この燃焼によりごみ焼却炉3から
は、約900℃程度のごみ燃焼ガス4が得られ、得られ
たごみ燃焼ガス4は、その下流側に設けられたごみ焼却
ボイラ6に導かれる。また、ごみ焼却炉3の下部から
は、ごみ焼却灰9が排出される。ごみ焼却ボイラ6で
は、導かれた約900℃程度のごみ燃焼ガス4と給水ポ
ンプ29から供給された給水とを熱交換し約300℃程
度の蒸気5を発生させる。
【0031】給水と熱交換し温度の低下したごみ燃焼ガ
ス4は、排ガス37として下流側の電気集塵機30に導
かれその中に含まれている煤塵が除去され、下流側の脱
硝装置31に導かれる。脱硝装置31では、排ガス37
の中に含まれているNOxが除去される。脱硝装置31
によってNOxが除去された排ガス37は、下流側のガ
ス水洗装置32に導かれその中に含まれている不純物が
水洗によって除去され、下流側のガス再熱装置33に導
かれる。ガス再熱装置33では、ガス水洗装置32の水
洗によって温度が低下した排ガス37の温度を所定の温
度に昇温する。これは、白煙発生を防止するためであ
る。ガス再熱装置33によって所定の温度に昇温された
排ガス37は、誘引ファン34によって昇圧され、煙突
35より大気中に放出される。
【0032】一方、過熱系統では、焼却系統で得られた
約300℃程度の蒸気5を過熱する燃焼ガス24を得る
ために、燃料改質器13の燃料流路20内に炭化水素系
の燃料(例えばメタン)と水蒸気とを所定の割合で混合
した混合ガス17と空気18が供給される。ただし、燃
料改質器13に供給される原燃料43は、前述の水蒸気
と混合される前に、膨張タービン40からの排ガス42
によって熱交換器44で加熱されたのちに燃料改質器1
3に供給される。供給された混合ガス17と空気18
は、図示していない点火栓等の点火手段により点火され
拡散燃焼する。この時、燃料流路20内に供給された空
気は、その流量が燃料流路20内に供給された混合ガス
17(燃料であるメタン)の20%程度燃焼させる流量
であるので、混合ガス17は部分酸化され、未燃ガスを
含む高温の被改質ガスが得られる。また、冷却ジャケッ
ト15内に水蒸気16が供給され、燃焼により得られた
高温の被改質ガスにさらされる円筒状郭壁22を外側か
ら冷却する。円筒状郭壁22の冷却後、冷却ジャケット
15内に供給された水蒸気16は、冷却ジャケット15
と燃料流路20とを連通する複数の噴射口(図示せず)
から燃料流路20内に噴射され、燃焼により得られた高
温の被改質ガスと混合される。これにより、高温の被改
質ガスは改質触媒層14に流入するのに適した温度、即
ち改質されるのに適した温度に調節され、改質触媒層1
4に流入する。
【0033】改質触媒層14では、以下の数式で表され
る反応が行われ、被改質ガスは水素含有ガス19(水素
富化ガス)に改質される。なお、この改質反応は、メタ
ンのスチームリフォーミング反応と呼ばれ、メタンとス
チームの混合ガスが水素リッチなガスに変わる吸熱反応
である。
【0034】
【化1】 CH4+sH2O→hH2+c1CO+c2CO2−ΔQ …(化1) ここで、s,h,c1,c2は係数、ΔQは反応熱であ
る。
【0035】このようにして得られた水素含有ガス19
は、燃焼器12の燃料として燃焼器12に導かれる。
【0036】燃焼器12では、燃料改質器13より導か
れた水素含有ガス19と空気23とを拡散燃焼により燃
焼し、約1000℃程度の燃焼ガス24を得る。得られ
た燃焼ガス24は、過熱器10に導かれ、ごみ焼却ボイ
ラ6で発生した約300℃程度の蒸気5を過熱する。こ
の過熱により、過熱器10からは、約400〜500℃
程度の過熱蒸気11が得られる。
【0037】過熱器10によって過熱され得られた過熱
蒸気11は、蒸気タービン25を駆動する。この駆動に
より、蒸気タービン25に直結している発電機26が駆
動され電力が得られる。蒸気タービン25を駆動した過
熱蒸気11は蒸気タービン25から排出され、復水器2
7によって凝縮され復水せしめる。復水器27によって
得られた復水は、脱気器28で蒸気タービン25の抽気
により脱気され、給水ポンプ29を介してごみ焼却ボイ
ラ6に供給される。
【0038】一方、過熱器10から排出される燃焼ガス
24は、膨張タービン40に導入されて膨張タービン4
0および膨張タービン40に直結している発電機41を
駆動し、電力を発生させる。膨張タービン40から排出
される排ガス42は、熱交換器44に導かれて原燃料4
3を過熱したのち、煙突35より大気中へ放出される。
【0039】本実施例によれば、原燃料である天然ガス
(例えば炭化水素系の燃料であるメタン)と水蒸気とを
混合した混合ガス17を空気18によって部分酸化して
得られた被改質ガスを改質して水素含有ガス19を得る
燃料改質器13,燃料改質器13で得られた水素含有ガ
ス19と空気23とを燃焼させ燃焼ガス24を発生させ
る燃焼器12,燃焼器12で発生した燃焼ガス24を過
熱源としてごみ焼却ボイラ6で発生した蒸気5を過熱す
る過熱器10からなる過熱系統を設けたので、ごみ焼却
ボイラ6で発生した蒸気約300℃程度の蒸気5を約4
00〜500℃程度の過熱蒸気11として蒸気タービン
25に供給することができる。また、燃料改質器13に
供給する原燃料43を膨張タービン40の排ガス42で
加熱するようにした。これらにより、廃棄物発電システ
ムの発電効率を向上させることができる。
【0040】また、燃料改質器13で得られた水素含有
ガス19を燃焼器12に導き空気23と燃焼させている
ので、燃焼器12における燃焼温度が抑制され、NOx
の発生量が低減される。即ち、燃料改質器13で得られ
た水素含有ガス19には、数十%の水蒸気が含まれてい
る。また、燃料改質器13における改質反応は、モル数
を増加させる反応である。これらから、燃料の単位体積
当りの発熱量が低い。また、燃料改質器13で得られた
水素含有ガス19には、燃焼速度の大きい水素が数十%
の割合で存在しているので、単位体積当りの発熱量が低
い燃料を用いても燃焼安定性に優れている。この結果、
燃料改質器13で得られた水素含有ガス19と空気とを
燃焼器12で燃焼すると、燃焼温度が抑制され、NOx
の発生量が低減された燃焼ガスが発生する。発生した燃
焼ガスは過熱器10に導かれ、ごみ焼却ボイラ6で発生
した蒸気5を加熱する。これにより、廃棄物発電システ
ムの低NOx化が図れる。
【0041】さらに、低NOx化により、脱硝装置等の
装置が縮小され、脱硝に必要なアンモニア水等のランニ
ングコストが削減される。従って、廃棄物発電システム
のコストが低減できる。
【0042】また、本実施例によれば、燃焼器12の燃
焼方法として、燃焼安定性の良好な拡散燃焼を用いてい
るので、過熱器10における蒸気量の負荷変動に対して
追従して運転することができる。
【0043】図2は本発明の他の実施例である廃棄物発
電システムを示す系統図であって、前述した図1の変形
例である。従って、以下の説明では、図1との相違点の
み説明する。
【0044】本実施例では、燃料改質器13に供給され
る水蒸気16や混合ガス17に混合されている水蒸気
を、蒸気タービン25より抽気して供給できるように、
燃料改質器13と蒸気タービン25の間に分岐管45を
設けたものである。
【0045】このように、燃料改質器13で必要となる
水蒸気を蒸気タービン25より抽気して供給すると、廃
棄物1の熱エネルギは水蒸気16の形で、一度燃料改質
器13へ取り込まれ、その後、過熱器10で蒸気5に与
えられる。そして、過熱器10で過熱した過熱蒸気は蒸
気タービン25に導かれ、発電機26を通して電気エネ
ルギに変換される。
【0046】本実施例によれば、燃料改質器13,過熱
器10を介して廃棄物1の熱エネルギを蒸気タービン系
統に取り入れられるので、廃棄物発電システムの熱効率
を向上させることができる。
【0047】なお、以上の説明では、燃料改質器13に
供給される原燃料を天然ガスとしたが、液体燃料として
も同様に実施できる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ごみ焼却ボイラで発生
した蒸気の過熱源である燃焼ガス中に含まれているNO
xを低減し、システムの高効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の廃棄物発電システムを示す
系統図。
【図2】本発明の第二実施例の廃棄物発電システムを示
す系統図。
【符号の説明】
5…蒸気、6…ごみ焼却ボイラ、10…過熱器、12…
燃焼器、13…燃料改質器、19…水素含有ガス、23
…空気、24…燃焼ガス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網代 泰子 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 梶 隆一 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 徳永 賢治 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物を燃焼し得られた第一の燃焼ガスに
    より蒸気を発生させる焼却系統と、前記焼却系統で発生
    した蒸気を過熱する過熱系統と、前記過熱系統によって
    過熱した蒸気によりタービンを駆動し発電する蒸気ター
    ビン系統とを有する廃棄物発電システムにおいて、 前記過熱系統は、原燃料を水素含有ガスに改質する燃料
    改質器と、前記燃料改質器で改質された前記水素含有ガ
    スと空気とを燃焼して第二の燃焼ガスを発生させる燃焼
    器と、前記燃焼器で発生した第二の燃焼ガスで前記焼却
    系統で発生した蒸気を過熱する過熱器と、前記原燃料と
    第二の燃焼ガスとの熱交換器とを有することを特徴とす
    る廃棄物発電システム。
  2. 【請求項2】廃棄物を燃焼させるごみ焼却炉から排出さ
    れた第一の燃焼ガスをごみ焼却ボイラに導き蒸気を発生
    させる焼却系統と、前記焼却系統で発生した蒸気を過熱
    する過熱器と、前記過熱器で過熱された蒸気によってタ
    ービンを駆動し発電する蒸気タービン系統とを有する廃
    棄物発電システムにおいて、 前記過熱系統は、原燃料と水蒸気とを混合した混合ガス
    を空気により部分燃焼させて得られた被改質ガスを水素
    含有ガスに改質する燃料改質器と、前記燃料改質器で改
    質された前記水素含有ガスと空気とを燃焼して第二の燃
    焼ガスを発生させる燃焼器と、前記燃焼器で発生した第
    二の燃焼ガスで前記焼却系統で発生した蒸気を過熱する
    過熱器と、前記原燃料と第二の燃焼ガスとの熱交換器と
    を有することを特徴とする廃棄物発電システム。
  3. 【請求項3】前記燃料改質器で使用される蒸気は、前記
    蒸気タービンより抽気した請求項2に記載の廃棄物発電
    システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記過熱器より排出さ
    れる第二の燃焼ガスは膨張タービンに導いたのちに前記
    熱交換器に供給される廃棄物発電システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008530449A (ja) * 2005-02-18 2008-08-07 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド ガス・タービン燃料調製及び導入方法
JP2013113580A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 General Electric Co <Ge> 水素援用による酸素燃料燃焼

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