JPH09176709A - 高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修方法 - Google Patents

高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修方法

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JPH09176709A
JPH09176709A JP33853695A JP33853695A JPH09176709A JP H09176709 A JPH09176709 A JP H09176709A JP 33853695 A JP33853695 A JP 33853695A JP 33853695 A JP33853695 A JP 33853695A JP H09176709 A JPH09176709 A JP H09176709A
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furnace wall
thickness
spray
furnace
amount
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JP33853695A
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Inventor
Minoru Matsumoto
実 松本
Noriyuki Matsuo
紀之 松尾
Takashi Ida
傑 井田
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉内の装入物を減尺した後、リアルタイム
で炉壁の損耗量を計測して適正な吹き付け厚み量になる
ように不定形耐火物を吹き付けることにより炉壁を補修
する。 【解決手段】 高炉1内に距離計12と吹き付けパイプ15
とをそれぞれ炉壁全周に正対するように旋回、昇降自在
に炉頂部から垂下し、距離計12の旋回および昇降操作に
より今回吹き付け前の計測ポイントから被計測炉壁面ま
での距離計測を炉壁3の全周に対して行い、この今回吹
き付け前の計測距離量と前回吹き付け補修後の計測距離
量とを比較することにより全回吹き付け補修から今回吹
き付け補修までの補修周期における炉壁全周の厚み損耗
量の程度を算出して定量化し、この定量化した炉壁全周
の厚み損耗量の程度に応じて吹き付けパイプ15の旋回お
よび昇降操作により炉壁3に不定形耐火物の吹き付け補
修を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉内の装入物を
減尺した後、炉壁の損耗量を計測して適正な吹き付け厚
み量になるように不定形耐火物を吹きつけにより補修す
る高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、高炉の炉壁は、炉体鉄皮の内
側に耐火煉瓦を構築した構造になっており、この炉壁は
操業に伴って炉内を降下する装入物や上昇する高温の炉
内ガスと接触するという高温過酷な状況下に曝されてい
るので徐々に損耗する。高炉は10年を越える寿命を有す
るが、特に高炉の寿命末期になると炉壁の損耗は激しく
なり、それに対応した管理による適格な炉壁の補修を実
施しなければ炉体鉄皮の亀裂が発生してガス漏れを生
じ、これによって炉寿命を著しく短くすることになる。
したがって炉壁の厚み損耗量を知ると共に厚み損耗量の
程度に応じて適宜に補修を行っていくことは、高炉の寿
命延長のための重要な課題の一つになっている。
【0003】このため従来より、高炉炉壁の損耗状態を
観察あるいは測定する技術が種々提案されている。たと
えば、特開昭57-82414号公報(高炉炉内熱間観察方法お
よび装置)に開示されているように炉内に監視カメラを
搭載した装置を挿入し、炉壁の損耗状態を観察するもの
や、特開平2-57665 号公報(耐火壁損耗状況把握方法)
に開示されているように炉壁の壁厚方向に貫通する複数
個の熱伝対等の温度計(温度検知センサ)を用いて、測
定した温度並びに温度勾配から炉壁の損耗状態を把握す
るものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のうち監
視カメラを用いて炉壁面の損耗状態を観察する方法で
は、炉壁面の厚み損耗量を定量的に把握することができ
ず、また不定形耐火物の吹き付け補修が適正に行われて
いるかどうかの判定が困難である。一方、温度検知セン
サを用いて炉壁面の損耗状態を計測する方法では、熱伝
対等の温度計を炉壁の厚み方向に埋設してその測定した
温度から炉壁の損耗状況を推定するものであるため信頼
性が低く正確な炉壁の損耗状況が把握できないという欠
点があった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消し、高炉内に挿入した距離計により炉壁面の厚み損
耗量を計測してこれをリアルタイムで定量化し、吹き付
け機により適正な不定形耐火物の吹き付けを行うことが
できる高炉炉壁の損耗量計測による吹き付け補修方法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、高炉内の装入物を減尺した
後、炉壁の厚み損耗量を計測して不定形耐火物を吹き付
け補修するようにした高炉炉壁の厚み損耗量計測による
吹き付け補修方法において、前記高炉内に距離計と吹き
付け機とをそれぞ炉壁全周に正対するように旋回および
昇降自在に炉頂部から垂下し、前記距離計の旋回および
昇降操作により今回吹き付け補修前の計測ポイントから
被計測炉壁面までの距離計測を炉壁全周に対して行い、
この今回吹き付け補修前の計測距離量と前回吹き付け補
修後の計測距離量とを比較することにより前回吹き付け
補修から今回吹き付け補修までの補修周期における炉壁
全周の厚み損耗量の程度を算出して定量化し、この定量
化した炉壁全周の厚み損耗量の程度に応じて吹き付け機
の旋回および昇降操作により炉壁に不定形耐火物の吹き
付け補修を行うことを特徴とする高炉炉壁の厚み損耗量
計測による吹き付け補修方法である。
【0007】請求項2記載の本発明は、高炉炉壁を吹き
付け補修する前に、前回吹き付け補修から今回吹き付け
補修までの補修周期における炉壁全周の厚み損耗量の程
度を算出して定量化し、この定量化した炉壁全周の厚み
損耗量の程度に応じて炉壁全周の各部位に対して適正な
不定形耐火物の吹き付け厚み量を算出して定量化し、こ
の定量化した吹き付け厚み量になるまで吹き付け機の旋
回および昇降操作により炉壁に不定形耐火物の吹き付け
補修を行うことを特徴とする請求項1記載の高炉炉壁の
厚み損耗量計測による吹き付け補修方法である。
【0008】請求項3記載の本発明は高炉炉壁の吹き付
け補修中に、距離計の旋回および昇降操作により計測ポ
イントから被計測炉壁面までの距離計測を炉壁全周に対
して繰り返しつつ吹き付け機からの不定形耐火物の吹き
付けを行い、今回の計測距離量と吹き付け途中で計測し
た直前回の計測距離量とから各々の吹き付け厚み量を順
次算出し、この算出した各々の吹き付け厚み量の総和が
適正な不定形耐火物の吹き付け厚みになるまで距離計お
よび吹き付け機の旋回および昇降操作を繰り返して炉壁
に不定形耐火物の吹き付け補修を行うことを特徴とする
請求項1または2記載の高炉炉壁の厚み損耗量計測によ
る吹き付け補修方法である。
【0009】請求項4記載の本発明は、距離計の旋回お
よび昇降操作による炉壁全周に対する吹き付け厚み量の
計測に基づいて吹き付け機からの吹き付けにより実際に
炉壁面に付着した不定形耐火物の吹き付け厚み量を算出
し、この算出した吹き付け厚み量およびその吹き付け面
積並びに不定形耐火物の密度とから炉壁面に付着した不
定形耐火物重量を算出し、この付着した不定形耐火物重
量と実際に吹き付け機から炉壁面に吹きつけた不定形耐
火物重量とから炉壁に付着せず炉内に落下した不定形耐
火物のリバウンド重量を算出して定量化することを特徴
とする請求項1、2または3記載の高炉炉壁の厚み計測
による吹き付け補修方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】前記本発明で使用している主要語
句について説明する。 (A) 吹き付け補修→吹き付け機から炉壁面に不定形耐火
物を吹き付けることにより補修を行うこと (B) 距離計測→(ある任意の炉内高さで計測位置(計測
ポイント)から距離計により炉壁全周の被計測炉壁面ま
での距離を計測すること (C) 厚み損耗量→炉壁面が損耗している厚み量=(前回
吹き付け補修後の距離計測量)−(今回吹き付け補修前
の距離計測量) (D) 吹き付け厚み量→吹き付け補修により不定形耐火物
が炉壁面に付着した厚み量 (E) リバウンド重量→吹き付け補修により不定形耐火物
が炉壁面に付着せず炉内に落下した重量 本発明では、高炉炉壁の厚み損耗量の測定および吹き付
け補修において、炉内に挿入した距離計および吹き付け
機を炉壁全周に正対するように垂下し、吹き付け補修の
前後に計測ポイントから被計測炉壁面までの距離計測を
行う。この距離計測量から前回と今回との補修周期の間
にどの程度炉壁面が損耗していたかをリアルタイムで定
量化することができる。そして、この定量化した炉壁の
厚み損耗量に応じて炉壁全周の各部位に対する適正な不
定形耐火物の吹き付け厚み量が算出され定量化される。
この定量化した吹き付け厚み量に従って吹き付け機の旋
回および昇降操作により所定の炉壁厚になるまで繰り返
して距離測定と吹き付け補修作業を実施する。
【0011】また、吹き付け補修の実施中に、距離計の
旋回および昇降操作を行うごとに距離計測を行い、今回
の計測距離と吹き付け途中で計測した直前回の計測距離
とから各々の吹き付け厚み量を順次算出し、算出した各
々の吹き付け厚み量の総和が適正な不定形耐火物の吹き
つけ厚みになるまで繰り返して吹き付け補修を実施する
ことによりリバウンド重量に関係なく炉壁全周を適正な
炉壁厚とすることができる。このように今回の距離計測
量と1回前の距離計測量とを比較することにより旋回す
る度毎の吹き付け厚みを算出することが可能になる。
【0012】さらに、距離計による不定形耐火物の吹き
付け厚み量の計測に基づいて吹き付け機からの吹き付け
により実際に炉壁面に付着した不定形耐火物の吹き付け
厚み量を算出し、この算出した吹き付け厚み量およびそ
の体積と密度とから炉壁面に付着した不定形耐火物重量
を算出する。この付着した不定形耐火物重量と実際に吹
き付け機から炉壁面に吹きつけた不定形耐火物重量とか
ら炉壁に付着せず炉内に落下した不定形耐火物のリバウ
ンド重量を算出して定量化する。
【0013】ところで前記のような吹き付け補修におい
て不定形耐火物のリバウンド重量を定量化することの必
要性を次に述べる。 (1) リバウンド重量が多いということは、その重量だけ
不定形耐火物が炉壁に付着していないことを意味する。
したがって、吹き付け補修により所定の炉壁厚を保つた
めには、さらにリバウンド重量分の不定形耐火物が必要
になり、余分なコストがかかる。 (2) リバウンドした不定形耐火物は全て炉内の装入原料
表面に落下するため、休風終了後のガス抜けが低下し休
風終了後の操業安定化を阻害する。
【0014】このため不定形耐火物のリバウンドをでき
るだけ未然に防止する必要があるが、その前段階として
不定形耐火物のリバウンド重量を定量化する必要があ
る。本発明では、不定形耐火物のリバウンド重量の定量
化をも可能している。以下本発明の具体的実施態様を図
面に基づいて説明する。図1および図2に示すように炉
頂部に大ベル19を備えた高炉1は、炉体鉄皮2の内側に
耐火物を構築した炉壁3を有しているが、この炉壁3が
損耗してきたら適宜なタイミングで高炉1の休風を利用
して炉壁3の補修部が露出するまで炉内の装入原料4を
減尺した後、炉壁3の損傷状況を計測補修装置10を用い
て計測するとともに補修を行う。この時にはまず、炉壁
3に予め設けておいた一対の開口部に被せておいた蓋
(図示せず)を開けた後、開口部に水平支持梁20を差し
渡しその中央部から昇降ロッド21を垂下する。昇降ロッ
ド21は、たとえば図3に示すように剛体でテレスコープ
式に伸縮自在なチューブ構造としてある。
【0015】また、昇降ロッド21の先端部には断熱ボッ
クス5が取り付けてあり、この断熱ボックス5は、旋回
駆動部7、計測監視部8および吹き付け部9の3部分か
ら成っており、その内外面は断熱材を用いて断熱する構
造になっている。旋回駆動部7の上部に設けた旋回装置
6の中心部に接続され、チューブ構造になった昇降ロッ
ド21の内部には回転継ぎ手(図示せず)を介して昇降用
ワイヤ26が連結してあり、この昇降用ワイヤ26は滑車27
を介して炉外に設置したウィンチ28に巻き付けてある。
さらに、断熱ボックス5を構成する旋回駆動部7、計測
監視部8には炉外から耐熱性のある可撓導管22が連結し
てあり、この可撓導管22内を経由する冷風管23A を介し
て送風機23からの冷却用空気16(窒素でもよい)を供給
して断熱ボックス5の各部を内部から空気冷却するよう
になっている。
【0016】図3に示すように断熱ボックス5を構成す
る旋回駆動部7の内部には旋回角度検出器11、また計測
監視部8の内部には距離計12および監視カメラ13、さら
に吹き付け部9の内部には制御器14が内蔵されており、
吹き付け部9の側面には吹き付け機が備えた吹き付けパ
イプ15が炉壁3に正対するように水平方向に向け配設し
てある。距離計12としては例えばレーザ光を投射し炉壁
3の表面で反射したレーザ光を受光するレーザ式距離計
を用い、距離計12および監視カメラ13はそれぞれ吹き付
けパイプ15と円周上の同一方向に向け配置されている。
距離計12および監視カメラ13の前面には耐熱ガラス等か
らなる窓12A および13A が設けてある。そして旋回角度
検出器11で検出した旋回角度および距離計12で検出した
計測距離は、可撓導管22内を経由するケーブル17A を介
して計測記録装置17に記録され、また監視カメラ13で監
視した映像はケーブル18A を介して映像監視モニタ18に
モニタするようになっている。また、耐火物用タンク25
内の混練された不定形耐火物は圧送ポンプ24の運転によ
り可撓導管22内を経由する耐火物供給管24A を介して吹
き付け部9に配設した吹き付けパイプ15に供給され、吹
き付けパイプ15から不定形耐火物を炉壁3に向けて噴射
するようになっている。
【0017】高炉1の内側に構築された炉壁3の損耗状
況を計測して炉壁3の補修を行うには、前述のように高
炉1の休風時に装入原料4を減尺した後、例えばウィン
チ28を運転することによって昇降用ワイヤ26を巻き戻し
して滑車27を介して昇降ロッド21をテレスコープ式に延
ばして下降させ、断熱ボックス5を所定の位置に停止さ
せる。この時、断熱ボックス5内は送風機23から冷風管
23A を介して供給される冷却用空気16によって冷却され
ている。次に、旋回装置6を駆動して距離計12、監視カ
メラ13および吹き付けパイプ15を断熱ボックス5と一体
的に旋回させつつ旋回駆動部7に内蔵した旋回角度検出
器11を用いて炉壁3の円周方向に対する旋回角度を検出
する。吹き付けパイプ15の旋回の開始位置はある任意の
炉壁面を距離計測開始位置(Q)としてそれより角度
(L)だけ旋回した吹き付けパイプ15の現在の吹き付け
位置(AJ)を旋回角度検出器11により計測することによ
って行われる。
【0018】それと同時に、炉壁3に正対する距離計12
により今回吹き付け補修前の被計測炉壁面までの距離量
を計測し、この計測距離量をケーブル17A を介して計測
記録装置17に記録する。計測記録装置17では、図2に示
すように今回吹き付け補修前の計測距離量と前回補修後
の計測距離量とを同一位置について比較することにより
前回吹き付け補修から今回吹き付け補修までの補修周期
における炉壁全周の厚み損耗量(T)の程度を算出して
定量化する。
【0019】このようにして炉壁全周の厚み損耗量
(T)を定量化したら、この定量化した厚み損耗量
(T)の程度に応じて炉壁全周の各部位に対して適正な
不定形耐火物の吹き付け厚み量(AB)を算出してこれを
定量化する。この定量化した吹き付け厚み量(AB)にな
るまで吹き付けパイプ15に耐火物用タンク25から圧送ポ
ンプ24を用いて不定形耐火物を供給し、吹き付けパイプ
15から炉壁面に吹きつけて補修を行う。この時、吹き付
けパイプ15から吹き付ける不定形耐火物の吹き付け量は
旋回した角度(L)とそれに対応した計測距離(S)と
を吹き付け部9に内蔵した制御器14に送信することによ
りって制御されると同時に炉外に設けた計測記録装置17
に送信することによりデータの記録および補修状況の確
認を行う。また、吹き付けパイプ15から吹き付けられる
不定形耐火物による炉壁3の補修状況は監視カメラ13の
映像信号(N)を送信し、映像監視モニタ18に映し出す
ことによって行われる。
【0020】図4に炉壁3の全周での厚み損耗量の計測
結果を示すように、前回吹き付け補修を実施した後に計
測した距離計測量(U)と今回吹き付け補修する前に計
測した距離計測量(V)とを比較することにより厚み損
耗量(W)を定量化することができ、さらに急激に損耗
した箇所(X)を抽出することもできる。また、図5に
炉壁3の全周での吹き付け厚みの計測結果を示すよう
に、計測位置(AF)における今回の計測距離量(Z)と
前回の計測距離量(AA)とを比較することにより今回の
吹き付け厚み量(AB)の定量化が可能となり、さらに適
正な炉壁厚までの距離(Y)と今回の計測距離量(Z)
とを比較することにより残りの吹き付け厚み量(AI)を
算出することができる。この残りの吹き付け厚み量(A
I)はリアルタイムで制御器14に送信され、その残りの
吹き付け厚み量(AI)に応じた不定形耐火物の吹き付け
補修を実施する。炉壁3の円周方向の計測および吹き付
け補修が一巡したらウィンチ28を運転し昇降用ワイヤ26
を介して断熱ボックス5を例えば1段分上昇させ次の段
について炉壁3の計測および吹き付け補修を行うという
操作を順次繰り返して炉壁3の全周に対して補修を実施
する。
【0021】例えば、今回の計測位置(AF)での計測距
離量(AG)とした場合、適正な炉壁厚までの距離(AH)
とを比較し、残りの吹き付け厚み(AI)を算出し、その
吹き付け厚み(AI)に応じた不定形耐火物の吹き付け補
修を実施することにより正確な吹き付けを実施すること
ができる。ただし、図2に示すように距離計12の計測ポ
イント(R)と吹き付けパイプ15による補修ポイント
(AJ)が異なる場合は、予めその角度差(AK)の補正を
行っておく必要がある。
【0022】このような炉壁3の吹き付け補修を行う際
に、炉壁3に付着せず炉内の装入原料4の上に落下する
リバウンド重量を算出するため図6に示すように今回の
距離計測位置での計測距離(R1 、R2 、R3 、・・・
i 、但し、i は測定周期を表す)と今回より1回前の
同じ距離計測位置での計測距離量(W1 、W2 、W3
・・・Wi )を比較することにより実際に炉壁面に付着
した不定形耐火物の厚み量(Xi )算出する。その厚み
量(X1 、X2 、X3 、・・・Xi )は図7および図8
に示すように上下方向にU、水平方向にVの間隔を置い
て行われる距離計測位置を中心にある幅(AA)および高
さ(H)の方向には一定と仮定し、そのユニット面積=
(AA)×(H)と厚み量(Xi )と不定形耐火物の密度
(AC)とから実際に炉壁面に付着した不定形耐火物重量
(AGi )=(AA)×(H)×(X i )×(AC)を算出す
る。この算出を図9に示すように今回の計測距離量(R
i)と前回の計測距離量(Wi )を比較して実際に炉壁
面に付着した不定形耐火物の厚み量(Xi )を求め、前
述のようにユニット面積(AA)×(H)に基づき吹き付
けパイプ15の旋回による角度の進行に連れ炉周の測定周
期毎に吹き付けられる不定形耐火物のうち実際に炉壁面
に付着した不定形耐火物重量と実際に吹きつけた不定形
耐火物重量とから炉壁3に付着せず炉内に落下した不定
形耐火物すなわちリバウンド重量(Af)を算出すること
ができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば高炉
の炉内に挿入した距離計および吹き付け機を炉壁全周に
正対するように旋回させることにより、不定形耐火物の
吹き付け補修前後の距離計測を行うことから、補修周期
の間でどの程度に炉壁面が損耗しているかを定量化する
ことが可能となる。また、これにより次回の補修時期の
目安を得ることができる。
【0024】さらに、今回の距離計測量と前回の距離計
測量とを比較することにより測定周期間の吹き付け厚み
量を算出することも可能になる。これによりその吹き付
け厚み量の総和が適正な吹き付け厚み量(炉壁厚)にな
るまで距離計による距離計測並びに吹き付け機の旋回に
よる不定形耐火物の吹き付けを繰り返し、計測と吹き付
け補修作業を実施すれば炉壁に付着せず炉内に落下した
リバウンド量に関係なく炉壁全周を適正な炉壁厚とする
ことができる。
【0025】このようにして補修作業時期の目安並びに
炉壁全周を適正な炉壁厚にすることができることから、
炉壁の寿命延長が達成できる。また、リアルタイムで炉
壁面までの距離計測、炉壁損耗量および吹き付け厚み量
の定量化を行い、その結果により不定形耐火物の吹き付
け補修を実施するので休風時間の短縮も図ることができ
る。
【0026】また、好ましくは不定形耐火物の吹き付け
厚みから実際に炉壁面に付着した不定形耐火物の重量お
よび炉内に落下した不定形耐火物のリバウンド重量を算
出するので、次の吹き付け補修時にどの程度の不定形耐
火物量が必要か、吹き付け方法並びに吹き付け機自体の
改善が必要かの判断や、休風終了後の操業方法等の判断
も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を説明するための高炉炉頂付
近の概略縦断面図である。
【図2】本発明の実施態様を説明するための高炉炉頂付
近の概略横断面図である。
【図3】本発明に係る装置の一部を側面で示す概略模式
図である。
【図4】前回吹き付け補修後に計測した炉壁面までの計
測距離量(U)と今回吹き付け補修前に計測した炉壁面
までの計測距離量(V)と厚み損耗量(W)とを旋回角
度に対応して示す線図である。
【図5】前回の計測距離量(AA)と今回の計測距離量
(Z)と適正な炉壁厚までの距離量(Y)とを旋回角度
に対応して示す線図である。
【図6】前回の計測距離(Wi )と今回の計測距離(R
i )とを旋回角度に対応して示す線図である。
【図7】炉壁面に付着しないで炉内に落下する不定形耐
火物のリバウンド重量を算出する状況を示す説明図であ
る。
【図8】図7のA部を示す部分説明図である。
【図9】前回の計測距離量(Wi )と今回の計測距離量
(Ri )と炉壁面に付着した厚み量(Xi )とユニット
面積(AA)×(H)とを旋回角度に対応して示す線図で
ある。
【符号の説明】
1 高炉 2 炉体鉄皮 3 炉壁 4 装入原料 5 断熱ボックス 6 旋回装置 7 旋回駆動部 8 計測監視部 9 吹き付け部 10 計測補修装置 11 旋回角度検出器 12 距離計 13 監視カメラ 14 制御器 15 吹き付けパイプ 16 冷却用空気 17 計測記録装置 18 映像監視モニタ 19 大ベル 20 水平支持梁 21 昇降ロッド 22 可撓導管 23 送風機 24 圧送ポンプ 25 耐火物用タンク 26 昇降用ワイヤ 27 滑車 28 ウィンチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉内の装入物を減尺した後、炉壁の厚
    み損耗量を計測して不定形耐火物を吹き付け補修するよ
    うにした高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修
    方法において、前記高炉内に距離計と吹き付け機とをそ
    れぞれ炉壁全周に正対するように旋回および昇降自在に
    炉頂部から垂下し、前記距離計の旋回および昇降操作に
    より今回吹き付け補修前の計測ポイントから被計測炉壁
    面までの距離計測を炉壁全周に対して行い、この今回吹
    き付け補修前の計測距離量と前回吹き付け補修後の計測
    距離量とを比較することにより前回吹き付け補修から今
    回吹き付け補修までの補修周期における炉壁全周の厚み
    損耗量の程度を算出して定量化し、この定量化した炉壁
    全周の厚み損耗量の程度に応じて吹き付け機の旋回およ
    び昇降操作により炉壁に不定形耐火物の吹き付け補修を
    行うことを特徴とする高炉炉壁の厚み損耗量計測による
    吹き付け補修方法。
  2. 【請求項2】 高炉炉壁を吹き付け補修する前に、前回
    吹き付け補修から今回吹き付け補修までの補修周期にお
    ける炉壁全周の厚み損耗量の程度を算出して定量化し、
    この定量化した炉壁全周の厚み損耗量の程度に応じて炉
    壁全周の各部位に対して適正な不定形耐火物の吹き付け
    厚み量を算出して定量化し、この定量化した吹き付け厚
    み量になるまで吹き付け機の旋回および昇降操作により
    炉壁に不定形耐火物の吹き付け補修を行うことを特徴と
    する請求項1記載の高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹
    き付け補修方法。
  3. 【請求項3】 高炉炉壁の吹き付け補修中に、距離計の
    旋回および昇降操作により計測ポイントから被計測炉壁
    面までの距離計測を炉壁全周に対して繰り返しつつ吹き
    付け機からの不定形耐火物の吹き付けを行い、今回の計
    測距離量と吹き付け途中で計測した直前回の計測距離量
    とから各々の吹き付け厚み量を順次算出し、この算出し
    た各々の吹き付け厚み量の総和が適正な不定形耐火物の
    吹き付け厚みになるまで距離計および吹き付け機の旋回
    および昇降操作を繰り返して炉壁に不定形耐火物の吹き
    付け補修を行うことを特徴とする請求項1または2記載
    の高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修方法。
  4. 【請求項4】 距離計の旋回および昇降操作による炉壁
    全周に対する吹き付け厚み量の計測に基づいて吹き付け
    機からの吹き付けにより実際に炉壁面に付着した不定形
    耐火物の吹き付け厚み量を算出し、この算出した吹き付
    け厚み量およびその吹き付け面積並びに不定形耐火物の
    密度とを用いて炉壁面に付着した不定形耐火物重量を算
    出し、この付着した不定形耐火物重量と実際に吹き付け
    機から炉壁面に吹きつけた不定形耐火物重量とから炉壁
    に付着せず炉内に落下した不定形耐火物のリバウンド重
    量を算出して定量化することを特徴とする請求項1、2
    または3記載の高炉炉壁の厚み計測による吹き付け補修
    方法。
JP33853695A 1995-12-26 1995-12-26 高炉炉壁の厚み損耗量計測による吹き付け補修方法 Pending JPH09176709A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121105A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 China Steel Corp 高炉炉体のセメント吹付け厚さと跳ね返り量の測定方法

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