JPH091741A - 網状構造物への樹脂被覆方法 - Google Patents
網状構造物への樹脂被覆方法Info
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- JPH091741A JPH091741A JP17949695A JP17949695A JPH091741A JP H091741 A JPH091741 A JP H091741A JP 17949695 A JP17949695 A JP 17949695A JP 17949695 A JP17949695 A JP 17949695A JP H091741 A JPH091741 A JP H091741A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】耐熱性繊維からなる網状構造物に、網目部分を
樹脂で目詰まりさせることなく、所望する量の熱可塑性
樹脂を被覆する。 【構成】網状構造物4の上面及び下面に熱可塑性樹脂フ
ィルム5,6を積層する。得られた積層物を加熱室8で
加熱した状態で、柔軟な表層部を有する加圧ローラ9
a,9bに通過させ、熱可塑性樹脂フィルム同士を網目
部分で融着する。得られた複合シート10を高温加熱室
11で熱可塑性樹脂フィルムの融点以上に加熱し、熱可
塑性樹脂フィルムを凝集させる。網状構造物の耐熱性繊
維表面に熱可塑性樹脂が被覆され、且つ網目部分に空孔
が形成される。
樹脂で目詰まりさせることなく、所望する量の熱可塑性
樹脂を被覆する。 【構成】網状構造物4の上面及び下面に熱可塑性樹脂フ
ィルム5,6を積層する。得られた積層物を加熱室8で
加熱した状態で、柔軟な表層部を有する加圧ローラ9
a,9bに通過させ、熱可塑性樹脂フィルム同士を網目
部分で融着する。得られた複合シート10を高温加熱室
11で熱可塑性樹脂フィルムの融点以上に加熱し、熱可
塑性樹脂フィルムを凝集させる。網状構造物の耐熱性繊
維表面に熱可塑性樹脂が被覆され、且つ網目部分に空孔
が形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性繊維からなる網
状構造物の繊維表面に、熱可塑性樹脂を被覆する方法に
関するものである。
状構造物の繊維表面に、熱可塑性樹脂を被覆する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維,炭素繊維,アラミド
繊維などの耐熱性繊維から構成された網地,織物,直交
布等の網状構造物を、熱可塑性樹脂でコーティング(被
覆)する方法としては、例えば熱可塑性樹脂が溶解した
樹脂溶液に網状構造物を浸漬させたのち乾燥する方法、
あるいは熱可塑性樹脂を熱溶融させTダイより網状構造
物と共に引き出したのち冷却する方法(引き抜き成形
法)等が知られている。
繊維などの耐熱性繊維から構成された網地,織物,直交
布等の網状構造物を、熱可塑性樹脂でコーティング(被
覆)する方法としては、例えば熱可塑性樹脂が溶解した
樹脂溶液に網状構造物を浸漬させたのち乾燥する方法、
あるいは熱可塑性樹脂を熱溶融させTダイより網状構造
物と共に引き出したのち冷却する方法(引き抜き成形
法)等が知られている。
【0003】しかしながら、樹脂溶液に浸漬させたのち
乾燥する方法は、樹脂溶液が低濃度でも溶液粘度が極め
て高いため、樹脂溶液が過剰に付着したり、網状構造物
の網目部分が目詰まりを起こし易いという問題点があ
る。これを避けるために溶液濃度を低くすると、当然の
ことながら少量の樹脂しか被覆されず、また溶剤の乾燥
除去が容易でなく、更にミクロボイドが発生し易いとい
う問題点がある。
乾燥する方法は、樹脂溶液が低濃度でも溶液粘度が極め
て高いため、樹脂溶液が過剰に付着したり、網状構造物
の網目部分が目詰まりを起こし易いという問題点があ
る。これを避けるために溶液濃度を低くすると、当然の
ことながら少量の樹脂しか被覆されず、また溶剤の乾燥
除去が容易でなく、更にミクロボイドが発生し易いとい
う問題点がある。
【0004】一方、引き抜き成形法では、樹脂付着量を
少なくした被覆が困難であり、また網目部分が目詰まり
を起こし易いという問題点がある。
少なくした被覆が困難であり、また網目部分が目詰まり
を起こし易いという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、耐熱性
繊維からなる網状構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を
効率よく被覆すると共に、樹脂による網目部分の目詰ま
りやミクロボイドを発生させることなく、網状構造物へ
熱可塑性樹脂を効率よく被覆する方法を提供するにあ
る。
に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、耐熱性
繊維からなる網状構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を
効率よく被覆すると共に、樹脂による網目部分の目詰ま
りやミクロボイドを発生させることなく、網状構造物へ
熱可塑性樹脂を効率よく被覆する方法を提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、耐熱性
繊維からなる網状構造物の上面及び下面に熱可塑性樹脂
フィルムを重ね合わせ、得られた積層物を柔軟な表層部
を有する加圧ローラに加熱下で通過させ上下から加圧し
て、前記網状構造物の上面に配した熱可塑性樹脂フィル
ムと下面に配した熱可塑性樹脂フィルムとを該網状構造
物の網目部分で融着せしめた後、前記熱可塑性樹脂フィ
ルムの融点以上に加熱し、熱可塑性樹脂フィルムを凝集
させて、前記網目部分に空孔を形成せしめると共に、耐
熱性繊維に熱可塑性樹脂を被覆せしめることを特徴とす
る網状構造物への樹脂被覆方法によって達成される。
繊維からなる網状構造物の上面及び下面に熱可塑性樹脂
フィルムを重ね合わせ、得られた積層物を柔軟な表層部
を有する加圧ローラに加熱下で通過させ上下から加圧し
て、前記網状構造物の上面に配した熱可塑性樹脂フィル
ムと下面に配した熱可塑性樹脂フィルムとを該網状構造
物の網目部分で融着せしめた後、前記熱可塑性樹脂フィ
ルムの融点以上に加熱し、熱可塑性樹脂フィルムを凝集
させて、前記網目部分に空孔を形成せしめると共に、耐
熱性繊維に熱可塑性樹脂を被覆せしめることを特徴とす
る網状構造物への樹脂被覆方法によって達成される。
【0007】本発明に用いる網状構造物を構成する耐熱
性繊維とは、高温でも容易に溶融や熱膨張をしない繊維
を指し、例えばガラス繊維,炭素繊維,アルミナ繊維等
の無機繊維、アラミド繊維,ポリイミド繊維等の有機繊
維、あるいは耐熱セラミック繊維等を挙げることができ
る。いずれにしても、被覆しようとする熱可塑性樹脂の
融点において実質的に軟化,分解,熱膨張,熱収縮を起
こすことのない繊維である。
性繊維とは、高温でも容易に溶融や熱膨張をしない繊維
を指し、例えばガラス繊維,炭素繊維,アルミナ繊維等
の無機繊維、アラミド繊維,ポリイミド繊維等の有機繊
維、あるいは耐熱セラミック繊維等を挙げることができ
る。いずれにしても、被覆しようとする熱可塑性樹脂の
融点において実質的に軟化,分解,熱膨張,熱収縮を起
こすことのない繊維である。
【0008】本発明に用いる網状構造物とは、上記耐熱
性繊維を用いて網目状構造を形成したものであれば特に
限定されるものではなく、例えば、網地,目あき平織
物,からみ織物等を挙げることができる。また、直交布
のような経糸と緯糸との交点をバインダーにより目留め
したものでもよいが、この場合はバインダーの融点が被
覆する熱可塑性樹脂の融点よりも十分高いことが望まし
い。
性繊維を用いて網目状構造を形成したものであれば特に
限定されるものではなく、例えば、網地,目あき平織
物,からみ織物等を挙げることができる。また、直交布
のような経糸と緯糸との交点をバインダーにより目留め
したものでもよいが、この場合はバインダーの融点が被
覆する熱可塑性樹脂の融点よりも十分高いことが望まし
い。
【0009】本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルム
は、例えばポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステ
ル,塩化ビニル等の熱可塑性樹脂をフィルム状に成形し
たものであり、フィルムの厚さは所望する樹脂付着量に
応じて適宜選定すればよい。フィルムの素材である熱可
塑性樹脂は、耐熱性繊維を実質的に変形させることのな
い温度にその融点が有するものであり、あとの網目部分
を加熱凝集させる工程において耐熱性繊維を変形させな
いことが肝要である。
は、例えばポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステ
ル,塩化ビニル等の熱可塑性樹脂をフィルム状に成形し
たものであり、フィルムの厚さは所望する樹脂付着量に
応じて適宜選定すればよい。フィルムの素材である熱可
塑性樹脂は、耐熱性繊維を実質的に変形させることのな
い温度にその融点が有するものであり、あとの網目部分
を加熱凝集させる工程において耐熱性繊維を変形させな
いことが肝要である。
【0010】本発明の方法は、まず上記網状構造物の上
面及び下面に上記熱可塑性樹脂フィルムを重ね合わせた
積層体を得る。その際に用いられる網状構造物及び熱可
塑性樹脂フィルムは、ロール状に巻かれた長尺材が、生
産効率のよい点で好ましい。得られた積層体は、加熱さ
れた状態において、柔軟な表層部を有する一対の加圧ロ
ーラで上下から押圧される。この加熱加圧の際、前記網
状構造物の上下に配した熱可塑性樹脂フィルムが押圧さ
れ、特にその網目部分で変形して熱可塑性樹脂フィルム
同士が網目部分において圧接し融着する。網目部分にお
ける融着は、好ましくは網目空孔のほぼ全面であるが、
本発明においては少なくとも網目の中央部分が接着して
いればよい。
面及び下面に上記熱可塑性樹脂フィルムを重ね合わせた
積層体を得る。その際に用いられる網状構造物及び熱可
塑性樹脂フィルムは、ロール状に巻かれた長尺材が、生
産効率のよい点で好ましい。得られた積層体は、加熱さ
れた状態において、柔軟な表層部を有する一対の加圧ロ
ーラで上下から押圧される。この加熱加圧の際、前記網
状構造物の上下に配した熱可塑性樹脂フィルムが押圧さ
れ、特にその網目部分で変形して熱可塑性樹脂フィルム
同士が網目部分において圧接し融着する。網目部分にお
ける融着は、好ましくは網目空孔のほぼ全面であるが、
本発明においては少なくとも網目の中央部分が接着して
いればよい。
【0011】上記工程で用いる回転する一対の加圧ロー
ラは、少なくとも一方が、好ましくはその両方が柔軟性
を有する素材で表層部を形成したものである。ここで使
用される柔軟性を有する素材としては、上記作用効果を
奏する弾性及び柔軟性を有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えばシリコンゴム,フッ素ゴム等
の耐熱性合成ゴム、フェルト等の不織布等を挙げること
ができる。加圧ローラ表層部の柔軟性が不足した場合に
は、上下に配した熱可塑性樹脂フィルム同士を網目部分
において十分に圧接融着することができない。
ラは、少なくとも一方が、好ましくはその両方が柔軟性
を有する素材で表層部を形成したものである。ここで使
用される柔軟性を有する素材としては、上記作用効果を
奏する弾性及び柔軟性を有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えばシリコンゴム,フッ素ゴム等
の耐熱性合成ゴム、フェルト等の不織布等を挙げること
ができる。加圧ローラ表層部の柔軟性が不足した場合に
は、上下に配した熱可塑性樹脂フィルム同士を網目部分
において十分に圧接融着することができない。
【0012】上記加圧ローラに送り込まれる積層体は、
好ましくは積層体を予め加熱した状態で加圧ローラを通
過させて加熱加圧するのがよいが、該加圧ローラ自体が
加熱されたものであって加熱と加圧とを同時に行っても
よく、また加熱ローラと表層部が柔軟なローラとを組み
合わせて構成した加圧ローラにより加熱加圧してもよ
い。
好ましくは積層体を予め加熱した状態で加圧ローラを通
過させて加熱加圧するのがよいが、該加圧ローラ自体が
加熱されたものであって加熱と加圧とを同時に行っても
よく、また加熱ローラと表層部が柔軟なローラとを組み
合わせて構成した加圧ローラにより加熱加圧してもよ
い。
【0013】また、上記加熱加圧条件は、熱可塑性樹脂
フィルム同士が網目部分において圧接し融着する条件を
適宜設定して行えばよく、少なくとも加熱温度は使用す
る熱可塑性樹脂フィルムの軟化点以上の温度に設定され
る。加圧圧力や加熱温度が不足した場合には、熱可塑性
樹脂フィルム同士が網目部分で融着せしめることができ
ない。ただし、加熱温度をあまり高くし過ぎると熱可塑
性樹脂フィルムが熱収縮するため好ましくない。
フィルム同士が網目部分において圧接し融着する条件を
適宜設定して行えばよく、少なくとも加熱温度は使用す
る熱可塑性樹脂フィルムの軟化点以上の温度に設定され
る。加圧圧力や加熱温度が不足した場合には、熱可塑性
樹脂フィルム同士が網目部分で融着せしめることができ
ない。ただし、加熱温度をあまり高くし過ぎると熱可塑
性樹脂フィルムが熱収縮するため好ましくない。
【0014】また、前記各材料を重ね合わせた積層体を
上記加圧ローラに送り込む前に予め加熱する方法として
は、例えば該積層体を加熱室に通過させる方法、あるい
は該積層体を加熱シリンダや熱盤に接触させる方法など
を挙げることができるが、特にこれらの方法に限定され
るものではなく、公知の適宜な方法で行えばよい。
上記加圧ローラに送り込む前に予め加熱する方法として
は、例えば該積層体を加熱室に通過させる方法、あるい
は該積層体を加熱シリンダや熱盤に接触させる方法など
を挙げることができるが、特にこれらの方法に限定され
るものではなく、公知の適宜な方法で行えばよい。
【0015】なお、上記積層体を加圧ローラに通過させ
る際には、熱可塑性樹脂フィルムを加圧ローラの表面か
ら容易に剥離させる必要がある。このため、熱可塑性樹
脂フィルムと加圧ローラの表面とが固着し易い場合に
は、熱可塑性樹脂フィルムの上に該熱可塑性樹脂フィル
ムの溶融物と容易に剥離するフィルムを更に積層した
り、加圧ローラの表面に離型フィルムを周設する等の離
型処理を施したりするのが好適である。
る際には、熱可塑性樹脂フィルムを加圧ローラの表面か
ら容易に剥離させる必要がある。このため、熱可塑性樹
脂フィルムと加圧ローラの表面とが固着し易い場合に
は、熱可塑性樹脂フィルムの上に該熱可塑性樹脂フィル
ムの溶融物と容易に剥離するフィルムを更に積層した
り、加圧ローラの表面に離型フィルムを周設する等の離
型処理を施したりするのが好適である。
【0016】上述の加熱加圧処理を施すことにより、熱
可塑性樹脂フィルムで網状構造物を挟持一体化した複合
シートを得ることができる。次いで、得られた複合シー
トは更に加熱処理が施される。この加熱処理における温
度は、該熱可塑性樹脂を十分に流動化する温度、即ち少
なくとも該熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度であ
る。この加熱処理により、網目部分で融着した熱可塑性
樹脂フィルムは凝集してそれぞれの網目の周囲を形成す
る耐熱性繊維の方向へ収縮し、網目中央部分から熱可塑
性樹脂フィルムが除去され、網目部分に空孔が形成され
る。そして、熱可塑性樹脂フィルムの凝集物が耐熱性繊
維の表面を被覆することになる。
可塑性樹脂フィルムで網状構造物を挟持一体化した複合
シートを得ることができる。次いで、得られた複合シー
トは更に加熱処理が施される。この加熱処理における温
度は、該熱可塑性樹脂を十分に流動化する温度、即ち少
なくとも該熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度であ
る。この加熱処理により、網目部分で融着した熱可塑性
樹脂フィルムは凝集してそれぞれの網目の周囲を形成す
る耐熱性繊維の方向へ収縮し、網目中央部分から熱可塑
性樹脂フィルムが除去され、網目部分に空孔が形成され
る。そして、熱可塑性樹脂フィルムの凝集物が耐熱性繊
維の表面を被覆することになる。
【0017】上記加熱処理は、公知の適宜な方法で行え
ばよいが、熱風を直接網目部分に当てる方法が、熱可塑
性樹脂フィルムの凝集を速やかにせしめ、網目部分の空
孔を容易に形成することができる点で好適である。
ばよいが、熱風を直接網目部分に当てる方法が、熱可塑
性樹脂フィルムの凝集を速やかにせしめ、網目部分の空
孔を容易に形成することができる点で好適である。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の方法を具体的
に説明する。図1は、本発明の方法を実施する装置の一
例を示す概略工程説明図であり、図2(A)は本発明が
適用される網状構造物で、図2(B)は該網状構造物に
本発明の方法で樹脂を被覆した樹脂被覆網状構造物の一
例を示す拡大平面図である。
に説明する。図1は、本発明の方法を実施する装置の一
例を示す概略工程説明図であり、図2(A)は本発明が
適用される網状構造物で、図2(B)は該網状構造物に
本発明の方法で樹脂を被覆した樹脂被覆網状構造物の一
例を示す拡大平面図である。
【0019】(実施例1)ガラス繊維をからみ織にした
網状構造物(打ち込み本数:経2.4本/25mm,緯
3.5本/25mm、厚さ0.9mm、目付け390g
/m2 )を円筒状に巻き付けた網状構造物からなるロー
ル1と、該ロール1の上方及び下方に厚さ50μm,融
点164℃のポリプロピレン(PP)フィルムを円筒状
に巻き付けた熱可塑性樹脂フィルムからなるロール2,
3とをセットする。網状構造物からなるロール1から網
状構造物4を引き出し、熱可塑性樹脂フィルムからなる
ロール2,3からそれぞれPPフィルム5,6を引き出
し、ゆっくりと積層ローラ7a,7bに送り込み、網状
構造物4の上面にPPフィルム5を下面にPPフィルム
6を重ね合わせて積層した。次いで、得られた積層物を
温度170℃に設定した加熱室8の中を通過せしめて加
熱した後、柔軟なシリコンゴムで表層部を形成した一対
の加圧ローラ9a,9bに通過させて加圧し、網状構造
物をPPフィルムで挟持一体化した複合シート10を得
た。得られた複合シートは、上下に配したPPフィルム
同士が網目部分において全面ではないが融着していた。
網状構造物(打ち込み本数:経2.4本/25mm,緯
3.5本/25mm、厚さ0.9mm、目付け390g
/m2 )を円筒状に巻き付けた網状構造物からなるロー
ル1と、該ロール1の上方及び下方に厚さ50μm,融
点164℃のポリプロピレン(PP)フィルムを円筒状
に巻き付けた熱可塑性樹脂フィルムからなるロール2,
3とをセットする。網状構造物からなるロール1から網
状構造物4を引き出し、熱可塑性樹脂フィルムからなる
ロール2,3からそれぞれPPフィルム5,6を引き出
し、ゆっくりと積層ローラ7a,7bに送り込み、網状
構造物4の上面にPPフィルム5を下面にPPフィルム
6を重ね合わせて積層した。次いで、得られた積層物を
温度170℃に設定した加熱室8の中を通過せしめて加
熱した後、柔軟なシリコンゴムで表層部を形成した一対
の加圧ローラ9a,9bに通過させて加圧し、網状構造
物をPPフィルムで挟持一体化した複合シート10を得
た。得られた複合シートは、上下に配したPPフィルム
同士が網目部分において全面ではないが融着していた。
【0020】引き続き、得られた複合シートを温度18
0℃に設定した高温加熱室11で10分間加熱した。得
られたシート状物12は、図2(B)に示すような形態
をしており、PPが網状構造物の耐熱性繊維表面に均一
に被覆(コーティング)され、且つ網目部分には綺麗な
空孔が形成されていた。
0℃に設定した高温加熱室11で10分間加熱した。得
られたシート状物12は、図2(B)に示すような形態
をしており、PPが網状構造物の耐熱性繊維表面に均一
に被覆(コーティング)され、且つ網目部分には綺麗な
空孔が形成されていた。
【0021】(実施例2)実施例1で用いた装置の加圧
ローラの表層部の材質をシリコンゴムに代えて柔軟なフ
ッ素ゴムで形成したものを用い、高温加熱室として熱風
噴射装置を配設したものを用い、それ以外は実施例1と
同様の装置を用いた。
ローラの表層部の材質をシリコンゴムに代えて柔軟なフ
ッ素ゴムで形成したものを用い、高温加熱室として熱風
噴射装置を配設したものを用い、それ以外は実施例1と
同様の装置を用いた。
【0022】実施例1で用いたのと同様の網状構造物の
上面及び下面に、厚さ130μm,融点111℃のポリ
エチレン(PE)フィルムを積層し、該積層物を温度1
20℃に設定した加熱室を通過せしめて加熱した後、一
対の加圧ローラを通過させて加圧し、網状構造物をPE
フィルムで挟持一体化した複合シートを得た。得られた
複合シートは、上下に配したPEフィルム同士が網目部
分において融着していた。
上面及び下面に、厚さ130μm,融点111℃のポリ
エチレン(PE)フィルムを積層し、該積層物を温度1
20℃に設定した加熱室を通過せしめて加熱した後、一
対の加圧ローラを通過させて加圧し、網状構造物をPE
フィルムで挟持一体化した複合シートを得た。得られた
複合シートは、上下に配したPEフィルム同士が網目部
分において融着していた。
【0023】引き続き、得られた複合シートに170℃
の熱風を該複合シートに対し垂直方向から10分間吹き
つけた。得られたシート状物は、PEフィルムが凝集し
網目部分に綺麗な空孔が形成されると共に、網状構造物
の耐熱性繊維表面にPEが均一に被覆(コーティング)
されていた。
の熱風を該複合シートに対し垂直方向から10分間吹き
つけた。得られたシート状物は、PEフィルムが凝集し
網目部分に綺麗な空孔が形成されると共に、網状構造物
の耐熱性繊維表面にPEが均一に被覆(コーティング)
されていた。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、耐熱性繊維から
なる網状構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を、網目部
分を目詰まりさせることなく容易に且つ効率よく被覆す
ることができる。また本発明の方法では樹脂溶液を使用
していないため、被覆した樹脂の内部にミクロボイドが
発生せず、極めて緻密な被覆層を形成することができ
る。更に、本発明の方法では、耐熱性繊維からなる網状
構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を、連続して被覆す
ることが可能であり、耐熱性繊維からなる網状構造物に
所望する量の熱可塑性樹脂を、極めて効率よく被覆する
ことができる。
なる網状構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を、網目部
分を目詰まりさせることなく容易に且つ効率よく被覆す
ることができる。また本発明の方法では樹脂溶液を使用
していないため、被覆した樹脂の内部にミクロボイドが
発生せず、極めて緻密な被覆層を形成することができ
る。更に、本発明の方法では、耐熱性繊維からなる網状
構造物に所望する量の熱可塑性樹脂を、連続して被覆す
ることが可能であり、耐熱性繊維からなる網状構造物に
所望する量の熱可塑性樹脂を、極めて効率よく被覆する
ことができる。
【図1】本発明の方法を実施する装置の一例を示す概略
工程説明図である。
工程説明図である。
【図2】本発明が適用される網状構造物(A)、及び該
網状構造物に本発明の方法で樹脂を被覆した樹脂被覆網
状構造物(B)の一例を示す拡大平面図である。
網状構造物に本発明の方法で樹脂を被覆した樹脂被覆網
状構造物(B)の一例を示す拡大平面図である。
1 網状構造物からなるロール 2,3 熱可塑性樹脂フィルムからなるロール 4 網状構造物 5,6 熱可塑性樹脂フィルム 7a,7b 積層ローラ 8 加熱室 9a,9b 加圧ローラ 10 複合シート 11 高温加熱室 12 シート状物(樹脂被覆網状構造物) 21 熱可塑性樹脂 22 からみ織物の経糸 23 からみ織物の緯糸 24 網目部分
Claims (1)
- 【請求項1】 耐熱性繊維からなる網状構造物の上面及
び下面に熱可塑性樹脂フィルムを重ね合わせ、得られた
積層物を柔軟な表層部を有する加圧ローラに加熱下で通
過させ上下から加圧して、前記網状構造物の上面に配し
た熱可塑性樹脂フィルムと下面に配した熱可塑性樹脂フ
ィルムとを該網状構造物の網目部分で融着せしめた後、
前記熱可塑性樹脂フィルムの融点以上に加熱し、熱可塑
性樹脂フィルムを凝集させて、前記網目部分に空孔を形
成せしめると共に、耐熱性繊維に熱可塑性樹脂を被覆せ
しめることを特徴とする網状構造物への樹脂被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17949695A JPH091741A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 網状構造物への樹脂被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17949695A JPH091741A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 網状構造物への樹脂被覆方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH091741A true JPH091741A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=16066845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17949695A Pending JPH091741A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 網状構造物への樹脂被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH091741A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000036952A (ko) * | 2000-04-03 | 2000-07-05 | 손성진 | 합성섬유 휄트제 건축 및 산업용 자재의 표면 필름열융착방법 |
WO2002022346A3 (en) * | 2000-09-12 | 2002-08-01 | Kemlite Company Inc | Tear-resistant fiberglass reinforced plastic panel and method of manufacturing such panels |
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1995
- 1995-06-21 JP JP17949695A patent/JPH091741A/ja active Pending
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