JPH0917313A - 負荷回路保護装置 - Google Patents

負荷回路保護装置

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Publication number
JPH0917313A
JPH0917313A JP16626695A JP16626695A JPH0917313A JP H0917313 A JPH0917313 A JP H0917313A JP 16626695 A JP16626695 A JP 16626695A JP 16626695 A JP16626695 A JP 16626695A JP H0917313 A JPH0917313 A JP H0917313A
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JP
Japan
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load circuit
circuit protection
input
contactor
output
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JP16626695A
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Inventor
Toshihiko Miyauchi
俊彦 宮内
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷回路停止中に自動的に保護特性の異常判
定を行う負荷回路保護装置を得る。 【構成】 母線に接続された電力線を介して給電される
負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ3と、電力線か
ら電流情報Va、Vbを検出する電流検出手段5、6
と、電流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする
負荷回路保護手段11とを備え、負荷回路保護手段は、
コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段11i
と、電流情報の異常値に対応した電圧信号Vcを発生す
る電圧発生手段11eと、コンタクタを開閉制御するた
めの出力手段11hと、電流情報および入力情報に基づ
いて電圧発生手段および出力手段を制御する演算記憶手
段11mとを有し、演算記憶手段は、コンタクタの開放
時に電圧信号を取り込み、コンタクタをトリップするま
での時間に基づいて保護機能を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、異常電流等を検出し
たときに電力線をトリップして負荷および負荷回路を保
護するための負荷回路保護装置に関し、特に所定条件毎
に自動的に自己機能のチェックを行うための自動診断機
能を有する負荷回路保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば負荷回路系統におい
ては、過電流や不足電流等の異常電流に起因する負荷の
損傷または負荷回路の動作不良等を防止するために、過
電流または不足電流検出時に負荷に対する電流供給をト
リップ(遮断)するための負荷回路保護装置が設けられ
ている。
【0003】このような負荷回路保護装置の信頼性を確
保するためには、定期点検時に負荷回路保護装置を電力
側および負荷側から切り離し、負荷回路保護装置の動作
特性等を測定してトリップ機能を診断する方法が採用さ
れている。
【0004】図20は一般的な負荷回路系統を示すブロ
ック構成図であり、図において、母線1はR、S、Tの
三相交流電力を供給する。母線1に接続された任意数
(n個)の負荷回路10、20および30は、それぞれ
同一構成からなり、代表的に負荷回路10内に示される
ように、以下の構成要素2〜9を備えている。
【0005】負荷回路開閉器2は、入力端が母線1の各
相に接続され、負荷回路10に対する電力供給を開閉す
る。コンタクタ3は、入力端が負荷回路開閉器2の出力
端(負荷)側に接続され、負荷回路10を開閉制御す
る。電動機等の負荷4は、コンタクタ3の出力端に接続
されて三相電力が供給される。
【0006】変流器5は、負荷回路開閉器2とコンタク
タ3との間に設けられ、負荷4に向けて負荷回路10内
に流れる電流を検出して三相全波電圧に変換する。零相
変流器6は、変流器5とコンタクタ3との間に設けら
れ、負荷回路10の零相電流(三相電流が平衡している
ときには零となる)を検出する。
【0007】電源トランス7は、負荷回路開閉器2の出
力端のR相およびS相間に一次巻線が接続されている。
外部情報入力用のスイッチ8は、電源トランス7の二次
巻線に関連して設けられており、外部トランス7の二次
側を制御電源としてデジタル信号を出力する。外部トラ
ンス7の二次側から提供される制御電源は、負荷回路保
護手段11に対する各種の外部電源として用いられる。
スイッチ8は、たとえば、コンタクタ3と連動してコン
タクタ3の開閉状態を示すデジタル信号を出力する。
【0008】また、負荷4を電動機とした場合、コンタ
クタ3は電動機の正転および逆転に対応した一対の並列
回路(ここでは、一方のコンタクタ3のみを図示してい
る)からなり、スイッチ8は、図示したように一対の接
点からなり、並列コンタクタ3の各開閉状態を示す。す
なわち、スイッチ8の一方の接点は、一方のコンタクタ
3が閉成されたとき(電動機の正転駆動時)に閉成さ
れ、スイッチ8の他方の接点は、他方のコンタクタ3が
閉成されたとき(電動機の逆転時)に閉成される。さら
に、両方のコンタクタ3が開放されたとき(電動機の停
止時)には、スイッチ8の両方の接点が開放されること
になる。
【0009】コンタクタ3を開閉制御する負荷回路保護
手段9は、電源トランス7の二次巻線側から電源供給さ
れるとともに、変流器5および零相変流器6からの各検
出情報ならびにスイッチ8を介した外部情報が入力さ
れ、たとえば過電流等を検出したときには、コンタクタ
3をトリップさせることにより負荷回路10および負荷
4を保護するようになっている。
【0010】次に、図20に示した従来の負荷回路保護
装置の機能診断動作について説明する。たとえば、負荷
回路10に組み込まれた負荷回路保護手段9の動作特性
を診断する場合、まず、負荷回路開閉器2を開路して負
荷回路10を停止させる。続いて、負荷回路保護手段9
に接続されたライン、すなわち、変流器5との接続線、
零相変流器6との接続線、電源トランス7との接続線、
および、入出力線等の全てのラインを外し、負荷回路保
護手段9を単品の状態にする。
【0011】以下、負荷回路保護手段9内の各保護要素
について、それぞれ試験を実施していく。このとき、保
護要素としては、たとえば、過電流(限時特性、瞬時特
性、反限時特性、超反限時特性、プレアラーム等)、不
足電流、過電圧、不足電圧、欠相、漏電、地絡過電流、
地絡過電圧、方向地絡等がある。
【0012】すなわち、外部より負荷回路保護手段9に
対し、上記保護要素および設定条件のそれぞれに合わせ
て、電圧(または電流)発生器等により、過電流に相当
する規定電圧(または規定電流)を入力し、欠相の場合
は、さらに欠相時の波形を入力する。続いて、これらの
信号入力からトリップ動作までの時間を計測し、誤差範
囲内にあるか否かを判定し、負荷回路保護手段9の動作
特性の正常性診断が行われる。
【0013】他の負荷回路20および30内の負荷回路
保護装置についても、同様に、異常信号を入力してから
のトリップ動作時間を測定することにより、動作特性が
診断される。以上の負荷回路保護手段9の診断動作は、
たとえば保守作業員により定期的に実施される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の負荷回路保護装
置は以上のように、負荷回路保護手段9の動作特性を診
断する場合に、負荷回路開閉器2を開路して負荷回路1
0を停止させた後、負荷回路保護手段9の接続線を全て
外し、負荷回路保護手段9を単品状態として、保護要素
に応じた信号入力からの動作時間を測定する必要がある
ため、保守作業員による多大な労力を必要とするという
問題点があった。
【0015】また、診断時に負荷回路10を定期的に停
止させる必要があることから、多大な操業コストがかか
るうえ、負荷回路10の停止が不可能な場合には長期間
にわたって動作特性を診断することができず、さらに、
動作時間の診断測定終了後に負荷回路保護手段9を再接
続するときに配線ミス等を起こすおそれがあるという問
題点があった。
【0016】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、負荷回路の停止中に負荷
回路保護装置の動作特性を定期的に測定し、自動的に保
護特性の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置
を得ることを目的とする。
【0017】また、この発明は、上記のような問題点を
解決するためになされたものであり、負荷回路を停止さ
せることなく負荷回路保護装置の動作特性を定期的に測
定し、自動的に保護特性の異常判定を行うことのできる
負荷回路保護装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る負荷回路保護装置は、母線に接続された電力線と、電
力線を介して給電される負荷と、電力線に挿入されたコ
ンタクタと、電力線から電流情報を検出する電流検出手
段と、電流情報の異常検出時にコンタクタをトリップす
る負荷回路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、コ
ンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段と、電流
情報の異常値に対応した電圧信号を発生する電圧発生手
段と、コンタクタを開閉制御するための出力手段と、電
流情報および入力情報に基づいて電圧発生手段および出
力手段を制御する演算記憶手段とを有し、演算記憶手段
は、コンタクタの開放時に電圧信号を取り込み、コンタ
クタをトリップするまでの時間に基づいて保護機能を診
断するものである。
【0019】また、この発明の請求項2に係る負荷回路
保護装置は、請求項1において、電流情報は、変流器か
らの電流入力情報と、零相変流器からの零相電流入力情
報とを含み、電圧発生手段は、電流入力情報および零相
電流入力情報の各々に対応して、互いに異なる電圧信号
を発生するものである。
【0020】また、この発明の請求項3に係る負荷回路
保護装置は、請求項1において、電力線は、インバータ
を含み、負荷回路保護手段は、電流情報の入力回路に挿
入された不要波除去手段を含み、電圧信号は、不要波除
去手段の特性に対応した疑似的な交流電圧信号からなる
ものである。
【0021】また、この発明の請求項4に係る負荷回路
保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介し
て給電される負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ
と、電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、電
流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする負荷回
路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、コンタクタ
の開閉状態を入力情報とする入力手段と、コンタクタを
開閉制御するための出力手段と、電流情報および入力情
報に基づいて出力手段を制御する演算記憶手段とを有
し、入力手段は、電源手段と入力手段の出力端子との間
に挿入されたスイッチ手段を含み、演算記憶手段は、コ
ンタクタの開放時にスイッチ手段を閉成し、入力手段の
出力端子の信号状態に基づいて入力手段を診断するもの
である。
【0022】また、この発明の請求項5に係る負荷回路
保護装置は、請求項4において、電源手段は、電力線か
ら取り出した制御電源からなり、スイッチ手段は、制御
電源と入力手段の入力端子との間に挿入されたものであ
る。
【0023】また、この発明の請求項6に係る負荷回路
保護装置は、請求項4において、電源手段は、入力手段
の内部電源からなり、スイッチ手段は、内部電源と入力
手段の出力端子との間に挿入されたものである。
【0024】また、この発明の請求項7に係る負荷回路
保護装置は、請求項6において、入力手段は、入力手段
の入力端子に接続された入力フィルタと、入力フィルタ
の出力端子に接続されたフォトカプラと、フォトカプラ
の出力端子に接続された平滑手段とを含み、平滑手段の
出力端子は、入力手段の出力端子に接続され、スイッチ
手段は、内部電源とフォトカプラとの間に挿入されたも
のである。
【0025】また、この発明の請求項8に係る負荷回路
保護装置は、請求項7において、演算記憶手段は、入出
力ポートを含み、フォトカプラの出力端子は、入出力ポ
ートに接続されたものである。
【0026】また、この発明の請求項9に係る負荷回路
保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介し
て給電される負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ
と、電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、電
流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする負荷回
路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、コンタクタ
の開閉状態を入力情報とする入力手段と、コンタクタを
開閉制御するための出力手段と、電流情報および入力情
報に基づいて出力手段を制御する演算記憶手段とを有
し、演算記憶手段は、コンタクタの開放時に、出力手段
に対して投入制御信号およびトリップ制御信号を出力
し、入力手段の出力端子の信号状態に基づいて出力手段
を診断するものである。
【0027】また、この発明の請求項10に係る負荷回
路保護装置は、請求項9において、出力手段は、投入制
御信号により励磁され且つトリップ制御信号により消磁
される出力リレーと、出力リレーにより開閉される接点
とを含み、コンタクタの励磁コイルは、電源手段および
接点に直列接続され、入力手段は、励磁コイルにより開
閉されるスイッチ手段の状態を入力情報とするものであ
る。
【0028】また、この発明の請求項11に係る負荷回
路保護装置は、請求項9において、出力手段は、投入制
御信号により励磁され且つトリップ制御信号により消磁
される出力リレーと、出力リレーにより開閉される接点
とを含み、コンタクタの励磁コイルは、電源手段および
接点に直列接続され、入力手段は、接点の状態を入力情
報とするものである。
【0029】また、この発明の請求項12に係る負荷回
路保護装置は、請求項9において、出力手段は、投入制
御信号により励磁され且つトリップ制御信号により消磁
される出力リレーと、出力リレーにより開閉される接点
とを含み、コンタクタの励磁コイルは、電源手段および
接点に直列接続され、入力手段は、励磁コイルの状態を
入力情報とするものである。
【0030】また、この発明の請求項13に係る負荷回
路保護装置は、請求項9において、演算記憶手段は、コ
ンタクタの開放時に、Hレベルを保持する別の制御信号
を出力し、出力手段は、投入制御信号により励磁され且
つトリップ制御信号により消磁される第1の出力リレー
と、第1の出力リレーにより開閉される第1の接点と、
別の制御信号により励磁される第2の出力リレーと、第
2の出力リレーにより開閉される第2の接点とを含み、
コンタクタの励磁コイルは、電源手段および第1の接点
に直列接続され且つ第2の接点に並列接続され、入力手
段は、第2の接点に直列接続された第1の接点の状態を
入力情報とするものである。
【0031】また、この発明の請求項14に係る負荷回
路保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介
して給電される負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ
と、電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、電
流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする負荷回
路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、コンタクタ
を開閉制御するための出力手段と、電流情報および入力
情報に基づいて出力手段を制御する演算記憶手段とを有
し、出力手段は、コンタクタの励磁コイルを駆動するた
めの出力リレーを含み、演算記憶手段は、出力リレーの
ドライブ電流を検出するアナログ入力端子を含み、ドラ
イブ電流に基づいて出力手段を診断するものである。
【0032】また、この発明の請求項15に係る負荷回
路保護装置は、請求項14において、アナログ入力端子
は、出力リレーのコイルの一端に接続されたものであ
る。
【0033】また、この発明の請求項16に係る負荷回
路保護装置は、請求項14において、アナログ入力端子
は、絶縁手段を介して、コンタクタの励磁コイルの一端
に接続されたものである。
【0034】また、この発明の請求項17に係る負荷回
路保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介
して給電される負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ
と、電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、電
流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする負荷回
路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、電流情報の
入力端子に挿入されたスイッチ手段と、電流情報の異常
値に対応したパルス状の電圧信号を発生する電圧発生手
段と、コンタクタを開閉制御するための出力手段と、電
流情報および入力情報に基づいて電圧発生手段および出
力手段を制御する演算記憶手段とを有し、演算記憶手段
は、診断条件発生時にスイッチ手段を所定パルス期間だ
け開放する診断制御手段を含み、スイッチ手段の開放時
に電圧信号を取り込み、コンタクタをトリップするまで
の時間に基づいて保護機能を診断するものである。
【0035】また、この発明の請求項18に係る負荷回
路保護装置は、請求項17において、電力線は、インバ
ータを含み、負荷回路保護手段は、電流情報の入力回路
に挿入された不要波除去手段を含み、電圧信号は、不要
波除去手段の特性に対応した疑似的な交流電圧信号から
なるものである。
【0036】また、この発明の請求項19に係る負荷回
路保護装置は、請求項18において、電圧信号の周波数
は、不要波除去手段のカットオフ周波数の近傍に設定さ
れたものである。
【0037】また、この発明の請求項20に係る負荷回
路保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介
して給電される負荷と、電力線に挿入されたコンタクタ
と、電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、電
流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする負荷回
路保護手段とを備え、負荷回路保護手段は、コンタクタ
の開閉状態を入力情報とする入力手段と、入力手段の入
力端子に挿入されたスイッチ手段と、コンタクタを開閉
制御するための出力手段と、電流情報および入力情報に
基づいて出力手段を制御する演算記憶手段とを有し、演
算記憶手段は、診断条件発生時にスイッチ手段を所定パ
ルス期間だけ開放する診断制御手段を含み、スイッチ手
段の開放時に入力手段にパルス状の制御信号を入力し、
入力手段の出力端子の信号状態に基づいて入力手段を診
断するものである。
【0038】また、この発明の請求項21に係る負荷回
路保護装置は、母線に接続された電力線と、電力線を介
して給電される複数の負荷と、各負荷に対応して電力線
に挿入されたコンタクタと、各負荷に対応して電力線か
ら電流情報を検出する電流検出手段と、各負荷に対応し
た電流情報の異常検出時にコンタクタをトリップする複
数の負荷回路保護手段と、各負荷回路保護手段から隔離
された中央に配置されて、各負荷回路保護手段の診断時
に各負荷回路保護手段と個別に協動する監視制御手段と
を備え、各負荷回路保護手段は、コンタクタの開閉状態
を入力情報とする入力手段と、コンタクタを開閉制御す
るための出力手段と、電流情報および入力情報に基づい
て出力手段を制御する演算記憶手段と、監視制御手段と
の間で情報信号の授受を行うための伝送子局とを有し、
監視制御手段は、各負荷回路保護手段との間で情報信号
の授受を行うための伝送親局と、伝送親局に接続された
監視制御装置とを有し、監視制御装置は、各負荷回路保
護手段の診断条件の発生を判定する診断条件判定手段を
含み、診断条件が発生した負荷回路保護手段に診断起動
信号を入力するとともに、各負荷回路保護手段からの診
断結果を取り込み、演算記憶手段は、診断起動信号に応
答して負荷回路保護手段の診断を行うものである。
【0039】また、この発明の請求項22に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、伝送親局と各伝送
子局との間で情報信号を相互に伝送するための伝送線を
備えたものである。
【0040】また、この発明の請求項23に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、情報信号は、伝送
親局および伝送子局を示す各アドレスと、制御内容を示
すコントロールワードとを含むものである。
【0041】また、この発明の請求項24に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、伝送親局と電力線
との間に挿入された注入手段と、電力線と伝送子局との
間に挿入された信号変換手段とを備え、注入手段および
信号変換手段は、情報信号を変調して電力線に注入する
とともに、電力線から受信される信号から情報信号を復
調してデジタル変換し、電力線は、伝送親局と各伝送子
局との間で情報信号を相互に伝送するものである。
【0042】また、この発明の請求項25に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、伝送親局および伝
送子局は、それぞれ、無線親局および無線子局からな
り、情報信号は、無線親局と各無線子局との間で送受信
される電波を介して相互に伝送されるものである。
【0043】また、この発明の請求項26に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、診断起動信号は、
各伝送子局に対して一斉通報されるものである。
【0044】また、この発明の請求項27に係る負荷回
路保護装置は、請求項21において、監視制御手段は、
各負荷回路保護手段の診断結果を報知する表示手段を含
むものである。
【0045】また、この発明の請求項28に係る負荷回
路保護装置は、請求項27において、監視制御手段は、
各負荷回路保護手段の診断結果に基づいて、各負荷回路
保護手段に関連する負荷の運転継続可能時間を判定し、
この判定結果を表示手段に表示させるものである。
【0046】また、この発明の請求項29に係る負荷回
路保護装置は、請求項27において、監視制御手段は、
各負荷回路保護手段の診断結果のトレンドに基づいて、
各負荷回路保護手段の劣化を診断し、この診断結果を表
示手段に表示させるものである。
【0047】また、この発明の請求項30に係る負荷回
路保護装置は、請求項29において、監視制御手段は、
各負荷回路保護手段の診断結果を時間軸でグラフ化して
劣化曲線を求め、劣化曲線に基づいて、各負荷回路保護
手段の寿命を推定するものである。
【0048】
【作用】この発明の請求項1においては、コンタクタの
開放時(負荷への給電停止時)に電流情報の異常値に対
応した電圧信号を内部で発生させ、この電圧信号に応答
してコンタクタをトリップさせる出力信号が得られるま
での動作時間から自身の保護機能を診断する。
【0049】また、この発明の請求項2においては、コ
ンタクタの開放時に、変流器からの電流入力情報と零相
変流器からの零相電流入力情報との各々に対応した電圧
信号に基づいて、保護機能を高精度に診断する。
【0050】また、この発明の請求項3においては、イ
ンバータを含む電力線の電流情報を不要波除去手段を介
して入力し、コンタクタの開放時に、不要波除去手段の
特性に対応した疑似的な交流電圧信号に基づいて保護機
能を診断する。
【0051】また、この発明の請求項4においては、コ
ンタクタの開放時に、入力手段に設けられたスイッチ手
段を閉成し、入力手段の出力端子の信号状態に基づいて
入力手段を診断する。
【0052】また、この発明の請求項5においては、ス
イッチ手段を、制御電源と入力手段の入力端子との間に
挿入し、診断時に制御電源を入力手段内に供給する。
【0053】また、この発明の請求項6においては、ス
イッチ手段を、スイッチ手段の内部電源と入力手段の出
力端子との間に挿入し、診断時に内部電源を入力手段内
に供給する。
【0054】また、この発明の請求項7においては、入
力手段の入力端子側に挿入された入力フィルタと出力端
子側に挿入された平滑手段との間にフォトカプラを設
け、内部電源とフォトカプラとの間にスイッチ手段を設
け、診断時に内部電源をフォトカプラに供給する。
【0055】また、この発明の請求項8においては、フ
ォトカプラの出力端子を入出力ポートに接続し、フォト
カプラおよび平滑手段の個々の診断を可能にする。
【0056】また、この発明の請求項9においては、コ
ンタクタの開放時に、出力手段に対して投入制御信号お
よびトリップ制御信号を出力し、入力手段の出力端子の
信号状態に基づいて出力手段を診断する。
【0057】また、この発明の請求項10においては、
出力手段内の出力リレー接点にコンタクタの励磁コイル
を直列接続し、励磁コイルにより開閉されるスイッチ手
段の状態を入力手段の入力情報とする。
【0058】また、この発明の請求項11においては、
出力手段内の出力リレー接点の状態を入力手段の入力情
報とする。
【0059】また、この発明の請求項12においては、
出力手段内の出力リレー接点にコンタクタの励磁コイル
を直列接続し、励磁コイルの状態を入力手段の入力情報
とする。
【0060】また、この発明の請求項13においては、
コンタクタの励磁コイルに第2の出力リレー接点を並列
接続し、コンタクタの開放時に、第2の出力リレーにH
レベルの制御信号を供給し、第2の出力リレー接点に直
列接続された第1の出力リレー接点の状態を入力手段の
入力情報とする。
【0061】また、この発明の請求項14においては、
コンタクタの閉成時(負荷の運転時)に、出力リレーの
ドライブ電流に基づいて出力手段を診断する。
【0062】また、この発明の請求項15においては、
出力リレーコイルの一端に演算記憶手段のアナログ入力
端子を接続する。
【0063】また、この発明の請求項16においては、
コンタクタの励磁コイルの一端に、絶縁手段を介して、
演算記憶手段のアナログ入力端子を接続する。
【0064】また、この発明の請求項17においては、
電力線の電流情報入力回路にスイッチ手段を挿入し、コ
ンタクタの閉成時に、電流情報入力用のスイッチ手段を
所定パルス期間だけ開放し、このスイッチ手段の開放時
に、電流情報の異常値に対応したパルス状の電圧信号を
内部で発生させ、この電圧信号に応答してコンタクタを
トリップさせる出力信号が得られるまでの動作時間から
自身の保護機能を診断する。
【0065】また、この発明の請求項18においては、
インバータを含む電力線の電流情報を不要波除去手段を
介して入力し、コンタクタの開放時に、不要波除去手段
の特性に対応した疑似的な交流電圧信号に基づいて保護
機能を診断する。
【0066】また、この発明の請求項19においては、
交流電圧信号の周波数を、不要波除去手段のカットオフ
周波数の近傍に設定する。
【0067】また、この発明の請求項20においては、
入力手段の入力端子にスイッチ手段を挿入し、診断条件
発生時にスイッチ手段を所定パルス期間だけ開放し、こ
のスイッチ手段の開放時に入力手段にパルス状の制御信
号を入力し、入力手段の出力端子の信号状態に基づいて
入力手段を診断する。
【0068】また、この発明の請求項21においては、
複数の負荷回路保護手段から隔離された中央に監視制御
手段を配置し、各負荷回路保護手段の診断時に監視制御
手段を個別に協動させ、監視制御手段および負荷回路保
護手段に相互間の情報信号を授受を行う伝送親局および
伝送子局を設け、監視制御手段内の監視制御装置によ
り、各負荷回路保護手段の診断条件の発生時に診断起動
信号を生成して診断結果を取り込む。
【0069】また、この発明の請求項22においては、
伝送親局および各伝送子局の相互間の情報信号を、伝送
線を介して伝送する。
【0070】また、この発明の請求項23においては、
伝送親局および各伝送子局の相互間の情報信号は、伝送
親局および伝送子局を示す各アドレスと、制御内容を示
すコントロールワードとを含み、複数の負荷回路保護手
段を集約的に監視可能にする。
【0071】また、この発明の請求項24においては、
伝送親局と電力線との間に注入手段を挿入し、電力線と
伝送子局との間に信号変換手段を挿入し、伝送親局およ
び各伝送子局の相互間の情報信号を、注入手段および信
号変換手段を介して、電力線により伝送し、伝送線を不
要にする。
【0072】また、この発明の請求項25においては、
伝送親局および伝送子局をそれぞれ無線親局および無線
子局とし、伝送親局および各伝送子局の相互間の情報信
号を、無線親局および各無線子局を介して、電波により
伝送する。
【0073】また、この発明の請求項26においては、
中央の監視制御手段から各伝送子局に対して診断起動信
号を一斉通報し、短時間の集約的診断を可能にする。
【0074】また、この発明の請求項27においては、
中央の監視制御手段に表示手段を設け、各負荷回路保護
手段の診断結果を表示させる。
【0075】また、この発明の請求項28においては、
中央の監視制御手段により、各診断結果から各負荷回路
保護手段に関連した負荷の運転継続可能時間を判定し、
この判定結果を表示手段に表示させる。
【0076】また、この発明の請求項29においては、
中央の監視制御手段により、各診断結果のトレンドから
各負荷回路保護手段の劣化を診断し、この診断結果を表
示手段に表示させる。
【0077】また、この発明の請求項30においては、
中央の監視制御手段により、各診断結果を時間軸でグラ
フ化した劣化曲線を求め、この劣化曲線から各負荷回路
保護手段の寿命を推定する。
【0078】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1はこの発明の実施例1を負荷回路系統ととも
に示すブロック構成図であり、図において、負荷回路保
護手段11は、前述の負荷回路保護手段9に対応してお
り、母線1〜スイッチ8、負荷回路10、20および3
0は前述と同様のものである。
【0079】図2は図1内の負荷回路保護手段11を具
体的に示す機能ブロック図であり、図2に示すように、
負荷回路保護手段11は、以下の構成要素11a〜11
mを備えている。負荷抵抗器11aは、変流器5の出力
端子とグランドとの間に挿入され、変流器5が検出した
計測電流を電圧信号Vaに変換する。負荷抵抗器11a
の一端に接続された増幅手段11bは、変換された電圧
信号Vaを所定の電圧に増幅する。
【0080】負荷抵抗器11cは、零相変流器6の出力
端子とグランドとの間に挿入され、零相変流器6が検出
した計測電流を電圧信号Vbに変換する。負荷抵抗器1
1cの一端に接続された増幅および直流変換手段11d
は、変換された電圧信号Vbを所定の電圧に増幅すると
ともに、直流電圧に変換する。
【0081】電圧発生手段11eは、後述する演算記憶
手段からに指令により、変流器5からの電流入力(電圧
信号Va)および零相変流器6からの零相電流入力(電
圧信号Vb)の各異常電流値に相当する模擬的な電圧信
号Vcを発生する。
【0082】電圧発生手段11eの出力端子に接続され
たアナログスイッチ11fは、閉成時に模擬的な電圧信
号Vcを増幅および直流変換手段11dに入力する。同
様に、アナログスイッチ11fに並列接続されたアナロ
グスイッチ11gは、閉成時に模擬的な電圧信号Vcを
増幅手段11bに入力する。
【0083】出力手段11hは、コンタクタ3ならびに
その他の電磁接触器(図示せず)等を制御する。入力手
段11iは、スイッチ8の出力端に接続されており、コ
ンタクタ3の動作状態ならびにその他のスイッチ(図示
せず)等の入力情報を外部情報として取り込む。
【0084】警報表示手段11jは、計測電流値、制御
状態および診断状態等の情報を表示するとともに、異常
発生時に警報情報を出力表示する。電源手段11kは、
電源トランス7の二次巻線に接続され、負荷回路保護手
段11に対して電源を供給する。
【0085】マイクロコンピュータからなる演算記憶手
段11mは、増幅手段11b、増幅および直流変換手段
11dならびに入力手段11iからの各種情報を取り込
み、負荷回路保護手段11の全体を制御する。すなわ
ち、演算記憶手段11mは、電圧発生手段11eに対し
て電圧信号Vcを発生させる指令を与えるとともに、ア
ナログスイッチ11fまたは11gを開閉制御し、ま
た、警報表示手段11jに対して診断結果等の表示指令
を与えるとともに、必要に応じてコンタクタ3を開閉制
御する。
【0086】負荷回路保護手段11内の上記構成要素1
1a〜11mのうち、従来の負荷回路保護手段9(図2
0参照)と比べて異なる点は、電圧発生手段11eなら
びにアナログスイッチ11fおよび11gを付加したこ
とと、演算記憶手段11mが電圧発生指令機能ならびに
アナログスイッチ11gおよび11fの開閉制御機能を
有することである。
【0087】なお、アナログスイッチ11fおよび11
gと同等の機能を有するものとしては、たとえば、リレ
ー接点、フォトモスリレー、FET、トランジスタ、ダ
イオード等があげられる。また、警報表示手段11jと
しては、LCD、LED、EL、CRT、または、蛍光
表示管等の発光により表示する手段と、ブザーまたはス
ピーカ等の音を発生する手段とがあげられる。
【0088】次に、図1および図2に示したこの発明の
実施例1の動作について説明する。通常、負荷回路保護
手段11は、各種保護および制御動作、ならびに、警報
および表示動作を常時実行している。まず、一定時間毎
に負荷回路保護手段11の動作特性を診断するための機
能を、演算記憶手段11m内にあらかじめ入力してお
く。なお、一定時間については、設備の信頼度に合わせ
て自由に設定することができる。
【0089】演算記憶手段11mは、一定時間が経過し
て診断時間に達すると、まず、入力手段11iを介して
入力されるスイッチ8の状態すなわちコンタクタ3の状
態を確認する。もし、コンタクタ3がOFF状態である
ことが確認されれば、負荷4が停止しているので、演算
記憶手段11mは、自身に記憶されている保護特性設定
値の動作レベルに基づいて、電圧発生手段11eから発
生させる電圧信号Vcの電圧レベルを決定する。
【0090】このとき、電圧信号発生手段11eから出
力される電圧信号Vcの電圧レベルは、異常電流発生時
の電圧値に相当していれば、任意の電圧レベルに設定さ
れ得る。すなわち、電圧信号Vcが過電流相当値である
場合、負荷回路10(変流器5の一次巻線側)の電流値
に対応した電圧信号Va(通常時の動作レベル)の許容
値誤差をΔVaとすれば、Va+ΔVa以上で、且つ最
高入力電圧以下であれば、電圧信号Vaに対して何%上
乗せした電圧レベルであってもよい。
【0091】たとえば、電圧信号Va(動作レベル)が
10アンペアの電流値に相当し、許容値誤差ΔVaが1
0%であれば、診断時において増幅手段11bに入力さ
れる電圧信号Vcは、1.1Va[V]以上で、且つ最
高入力電圧以下であればよいことになる。
【0092】また、演算記憶手段11mは、保護パラメ
ータに応じて、電圧発生手段11eから特定レベルの電
圧信号Vcを発生させるとともに、アナログスイッチ1
1gおよび11fを開閉制御する。
【0093】たとえば、上述したように、変流器5から
の電圧信号Va(電流入力)に関する保護であれば、ア
ナログスイッチ11gをONさせて電圧信号Vcを増幅
手段11bに入力する。また、零相変流器6からの電圧
信号Vb(漏電入力)に関する保護であれば、アナログ
スイッチ11fをONさせて、電圧信号Vcを増幅およ
び直流変換手段11dに入力することになる。
【0094】異常電流に相当する模擬的な電圧信号Vc
は、増幅手段11b、または、増幅および直流変換手段
11dにより、演算記憶手段11mに入力可能な所定電
圧まで増幅され、さらに、演算記憶手段11m内のアナ
ログデジタル変換手段によりデジタルデータに変換され
て演算処理される。このときの演算処理は、通常機能に
含まれる各保護に対する所定の演算式にしたがって行わ
れる。
【0095】次に、演算記憶手段11mは、電圧信号V
cに基づく演算結果により異常電流状態が検出された
後、コンタクタ3に対するトリップ動作に至るまでの時
間を計測し、その計測結果が規定の誤差範囲内にあるか
を判定する。もし、トリップ動作の計測時間が許容範囲
内になければ、負荷回路保護手段11が異常であること
を判定し、その旨を警報表示手段11jに表示して警報
する。この動作特性診断時の電圧信号Vcのレベルは、
何種類に設定されてもよい。
【0096】なお、トリップに至るまでの計測時間の判
定時において、演算記憶手段11mの出力Aにトリップ
信号が生成されるまでの時間を計測する場合に、以下の
2通りの方法がある。
【0097】すなわち、出力手段11hのディレイ時間
が存在することから、実際に外部回路で試験した場合と
若干異なるので、出力手段11hのディレイ時間を考慮
し、先に演算した結果にディレイ時間を加算した時間を
動作時間として表示する方法と、ディレイ時間を加算せ
ずに動作時間と見なし、実際にはディレイ時間分だけ動
作時間が異なることを取扱説明書等に記載する方法とが
ある。
【0098】また、負荷回路保護手段11の動作特性診
断中にコンタクタ3のON指令が生成された場合には、
負荷4の制御が優先されるので、直ちに診断を中止して
診断命令を保留状態にし、負荷4の制御が終了して再度
コンタクタ3がOFFになったときに診断を実行する。
【0099】図2のように構成された負荷回路保護手段
11は、定期的且つ自動的にに動作特性を診断して警報
表示するので、動作特性回路が劣化または故障して負荷
4を保護できないような事態が発生する前に処置するこ
とができる。したがって、無保護状態を生じることがな
く、負荷回路保護手段11の信頼性を格段に高めること
ができる。
【0100】なお、上記実施例1では、動作特性の診断
実行時間(一定周期)を任意に設定するようにしたが、
外部からのキー操作指令等により動作特性の診断実行を
行うようにしてもよい。
【0101】また、回路構成上、変流器5からの電圧信
号Va(電流入力)、零相変流器6からの電圧信号Vb
(漏電入力)に対する保護のみについて説明したが、他
の入力信号に対しても同様に保護動作を診断することが
できる。
【0102】たとえば、入力信号として、零相電圧また
は主回路電圧を入力すれば、過電流(限時特性、瞬時特
性、反限時特性、超反限時特性、プレアラーム等)、不
足電流、過電圧、不足電圧、欠相、漏電、地絡過電流、
地絡過電圧、方向地絡、瞬停等に対する保護動作特性の
診断が可能となる。但し、方向地絡、欠相、瞬停等の保
護診断については、入力レベルだけではなく波形のタイ
ミングが必要となるので、入力信号の波形を電圧発生手
段11eから発生させることになる。
【0103】また、上記実施例1では、変流器5とし
て、負荷回路10の電流を検出して三相全波電圧変換す
るように構成されたものを用いたが、単に負荷回路10
の電流を検出するのみの変流器を用いてもよい。この場
合、電圧信号Vaに対する増幅手段11bとしては、零
相変流器6の電圧信号Vbの場合と同様に、増幅および
直流変換手段が用いられることになる。
【0104】また、図2のように、電圧信号Vbに対す
る増幅および直流変換手段11dを演算記憶手段11m
の外部に構成したが、増幅および直流変換手段11dを
単に増幅手段として、直流変換手段を演算記憶手段11
m内に構成してもよい。この場合、演算記憶手段11m
は、電圧信号Vbを交流信号で入力し、演算記憶手段1
1m内でA/D変換し、電圧信号Vbをデジタル的に直
流に変換することになる。
【0105】実施例2.なお、上記実施例1では、負荷
回路開閉器2およびコンタクタ3を介して、母線1から
の三相交流電力を負荷4に直接供給するように構成した
非インバータ系を例にとって説明したが、負荷回路開閉
器2の後段に可変周波数のインバータ(図示せず)を挿
入したインバータ系の負荷回路10に対しても適用する
ことができる。
【0106】以下、負荷回路10をインバータ系で構成
した場合のこの発明の実施例2による負荷回路保護装置
について説明する。図3はこの発明の実施例2を示す機
能ブロック図であり、負荷抵抗器11a〜演算記憶手段
11mは前述と同様のものである。図3内の負荷回路保
護手段11は、増幅および直流変換手段11dの入力回
路に挿入された不要波除去手段11nを有する。
【0107】通常、負荷回路10内のインバータ(図示
せず)にはキャリア周波数の高調波成分が存在するの
で、この高調波成分を除去するために、零相変流器6か
らの電圧信号Vb(漏電入力)の入力側に不要波除去手
段11nが追加される。不要波除去手段11nは、電圧
信号Vb(漏電入力)から運転周波数以外の高調波成分
を除去して基本波成分のみを抽出し、増幅および直流変
換手段11dに入力する。なお、不要波除去手段11n
の具体例としては、LPF(ローパスフィルタ)、BP
F(バンドパスフィルタ)等があげられる。
【0108】この場合、負荷回路保護手段11の動作特
性を診断するためには、不要波除去手段11nのフィル
タ機能をも診断する必要がある。したがって、演算記憶
手段11mは、電圧発生手段11eからの電圧信号Vc
として、疑似的な異常交流電圧を発生させ、コンタクタ
3のトリップ動作に至るまでの計測時間が正常か否かに
基づいて、不要波除去手段11nのフィルタ特性が健全
か否かを診断する。
【0109】なお、上記実施例2では、増幅および直流
変換手段11dを演算記憶手段11mの外部に構成した
が、直流変換手段については演算記憶手段11m内に構
成することができる。すなわち、演算記憶手段11m
は、増幅された電圧信号Vbを交流で入力し、演算記憶
手段11m内でA/D変換してデジタル的に直流に変換
してもよい。
【0110】同様に、外部回路として不要波除去手段1
1nを追加挿入したが、不要波除去手段11nの機能を
演算記憶手段11m内に構成することができる。すなわ
ち、不要波除去手段11nを用いずに、演算記憶手段1
1m内で電圧信号VbをA/D変換してデジタル演算に
よるデジタルフィルタ処理を行うようにしもよい。
【0111】実施例3.なお、上記実施例1および実施
例2では、変流器5からの電圧信号Va(電流入力部に
相当)に対する動作特性診断、ならびに、零相変流器6
からの電圧信号Vb(漏電入力部に相当)に対する動作
特性診断を行う場合について説明したが、負荷回路保護
手段11内の入力手段11iの動作特性診断を行うよう
にしてもよい。
【0112】以下、入力手段11iの診断を可能にした
この発明の実施例3について説明する。図4はこの発明
の実施例3の要部を示す回路構成図であり、スイッチ
8、入力手段11iおよび演算記憶手段11mは前述と
同様のものである。また、図示しない構成は、たとえば
図2に示した通り(電圧発生手段11e、アナログスイ
ッチ11fおよび11gを除く)である。図4におい
て、外部の制御電源7aは、電源トランス7(図1参
照)の二次側から提供され、スイッチ8は、各入力端子
が制御電源7aの出力端子に接続された2つの外部接点
8aおよび8bから構成されている。
【0113】入力手段11iの4つの入力端子は、制御
電源7aの出力端子およびグランド端子と、外部接点8
aおよび8bの各出力端子とに接続されている。また、
入力手段11iの制御入力端子は、演算記憶手段11m
の出力ポート1に接続され、入力手段11iの各出力端
子は、それぞれ、演算記憶手段11mの入力ポート1お
よび入力ポート2に接続されている。
【0114】この場合、演算記憶手段11mは、後述す
るように、入力手段11iの動作診断時に入力手段11
iに制御信号を出力するための出力ポート1を有してお
り、また、入力ポート1および入力ポート2の信号状態
に基づいて入力手段11iの動作特性を診断する機能を
有しているものとする。
【0115】図4内の入力手段11iは、以下の構成要
素11i1〜11i8を備えており、このうち、構成要
素11i1〜11i4は外部接点8aに関連し、構成要
素11i5〜11i8は外部接点8bに関連している。
構成要素11i1〜11i4および11i5〜11i8
は、それぞれ同様の構成からなり、並列2系統回路を構
成している。
【0116】入力手段11iの入力端子側に設けられた
一対のスイッチ手段11i1および11i5は、各一端
が制御電源7aの出力端子に接続され、各他端が外部接
点8aおよび8bの各出力端子に個別に接続されてい
る。
【0117】スイッチ手段11i1および11i5は、
外部接点8aおよび8bの開放時すなわち入力部診断時
において、制御入力端子を介した演算記憶手段11mか
らの制御信号により閉成され、制御電源7aを並列構成
された各内部回路(後述する)に供給するようになって
いる。なお、スイッチ手段11i1および11i5の具
体例としては、リレーまたはフォトMOSリレー等があ
げられる。
【0118】CR時定数回路からなる入力フィルタ11
i2および11i6は、各入力端子がスイッチ手段11
i1および11i5の各他端すなわち各外部接点8aお
よび8bの出力端子に接続され、各他端がグランド端子
に接続されている。フォトカプラ11i3および11i
7は、入力フィルタ11i2および11i6の各出力端
子にカソードが接続され且つグランド端子にアノードが
接続されたダイオードと、このダイオードに逆並列接続
されたフォトダイオードと、このフォトダイオードに対
向配置され且つ内部電源に接続されたフォトトランジス
タとから構成されている。
【0119】フォトカプラ11i3および11i7は、
入力信号を絶縁状態で伝達するための絶縁伝達手段を構
成している。CR時定数回路からなる平滑手段11i4
および11i8は、各入力端子がフォトカプラ11i3
および11i7の出力端子に接続され、フォトカプラ1
1i3および11i7の出力信号を平滑する。入力フィ
ルタ11i2および11i6は、フォトカプラ11i3
および11i7に所定電流を供給するとともに、高調波
ノイズ等の不要波を除去する。
【0120】次に、図4を参照しながら、この発明の実
施例3による入力手段11iの診断動作について説明す
る。負荷4の通常動作において、たとえば、外部接点8
aがオン状態の場合には、フォトカプラ11i3の入力
部に電流が流れるので、平滑手段11i4から出力信号
が得られ、演算記憶手段11mの入力ポート1は「H」
状態になる。
【0121】一方、スイッチ8の外部接点8a(図4内
の上段に示す)がオフ状態の場合、フォトカプラ11i
3の入力部に電流が流れないので、平滑手段11i4の
出力信号が得られず、演算記憶手段11mの入力ポート
1は「L」状態である。
【0122】ここで、演算記憶手段11mの入力ポート
1および入力ポート2の信号状態がともに「L」となっ
て、負荷4の停止状態(外部接点8aおよび8bのオフ
時)を示すときに、前述のように、一定期間経過毎に入
力手段11iの診断動作を実行する場合について説明す
る。
【0123】まず、演算記憶手段11mは、出力ポート
1から入力手段11iに対する制御信号を生成し、スイ
ッチ手段11i1および11i5を1ms〜50ms程
度の短時間だけオンさせる。
【0124】続いて、入力手段11i内の平滑手段11
i4から入力ポート1および入力ポート2に印加される
「H」状態信号の有無を判断することにより、演算記憶
手段11mは、入力手段11iの健全性を診断すること
ができる。もし、スイッチ手段11i1および11i5
をONさせたときに、入力ポート1および入力ポート2
の信号状態が「H」にならない場合には、入力手段11
iの異常を判定して、前述と同様に警報表示を行う。
【0125】このとき、スイッチ手段11i1および1
1i5を短時間だけオンさせる理由は、入力手段11i
の診断中に外部接点8aおよび8bがオンした場合に、
このオン信号を入力するタイミングが遅れるので、遅れ
ても影響の無い程度の時間であって且つ平滑手段11i
4および11i8の応答時間以上の時間に設定する必要
があるからである。
【0126】なお、上記実施例3では、入力手段11i
内の絶縁伝達手段としてフォトカプラ11i3および1
1i7を用いたが、フォトカプラに限られるものではな
く、他の絶縁アンプや絶縁トランス等を用いてもよい。
また、信号伝達において絶縁する必要なければ、フォト
カプラ11i3および11i7等を用いなくてもよい。
【0127】また、上記実施例3では、入力手段11i
の全体機能を診断したが、フォトカプラ11i3および
11i7の出力部以後のみの機能を診断してもよい。図
5はこの発明の実施例3の他の構成例、すなわち入力手
段11i内の一部の機能のみを診断するようにした例を
示す簡易的な回路構成図であり、11i1〜11i8は
前述と同様のものである。
【0128】この場合、演算記憶手段11mは、出力ポ
ート1および出力ポート2と、入出力ポート1および入
出力ポート2と、入力ポート1および入力ポート2とを
有しており、入力ポート1および入力ポート2の信号状
態みならず、入出力ポート1および入出力ポート2の信
号状態に基づいて入力手段11iの動作特性を診断する
ようになっている。図5において、平滑手段11i4お
よび11i8の出力端子は、前述と同様に、それぞれ、
入力ポート1および入力ポート2に接続されている。
【0129】また、入力手段11i内のスイッチ手段1
1i9および11i10は、フォトカプラ11i3およ
び11i7内の各フォトトランジスタの給電端子(コレ
クタ)側に挿入され、それぞれ、演算記憶手段11mの
出力ポート1および出力ポート2からの制御信号により
開閉制御される。フォトカプラ11i3および11i7
の出力端子は、それぞれ、平滑手段11i4および11
i8に接続されるとともに、演算記憶手段11mの入出
力ポート1および入出力ポート2に接続されている。
【0130】図5の構成によれば、入力手段11iの全
ての機能を診断することはできないが、フォトカプラ1
1i3および11i7の出力部以後の異常の有無を診断
することができる。
【0131】この場合も、前述と同様に、負荷4の停止
状態および一定期間経過の判断に基づいて診断が行われ
るが、まず、演算記憶手段11mは、入出力ポート1お
よび入出力ポート2を入力ポートとして機能させるとと
もに、出力ポート1および出力ポート2からの制御信号
により各スイッチ手段11i9および11i10をON
させる。
【0132】このとき、入力ポート1および入力ポート
2の信号状態が「H」になるか否かにより、フォトカプ
ラ11i3および11i7ならびに平滑手段11i4お
よび11i8の健全性が診断される。また、入出力ポー
ト1および入出力ポート2の信号状態が「H」になるか
否かにより、フォトカプラ11i3および11i7の健
全性が診断される。
【0133】さらに、出力ポート1および出力ポート2
の出力信号を「L」として各スイッチ手段11i9およ
び11i10をOFFさせるとともに、入出力ポート1
および入出力ポート2を出力ポートに切り換えて各入出
力ポート1および入出力ポート2の出力信号を「H」ま
たは「L」に切り換え、入力ポート1および入力ポート
2の信号状態が「H」になるか否かにより、平滑手段1
1i4および11i8の健全性が診断される。
【0134】なお、この場合も、演算記憶手段11mか
らの制御信号または出力信号の印加時間については、前
述と同様の理由により短時間で行われる。また、図4の
回路構成と図5の回路構成とを組み合わせることによ
り、入力手段11iの異常が判定された場合に、フォト
カプラ11i3および11i7の入力部以前の異常であ
るか、フォトカプラ11i3および11i7の出力部以
後の異常であるかを判別することができる。
【0135】実施例4.なお、上記実施例3では、入力
手段11iを診断する場合について説明したが、負荷回
路保護手段11内の出力手段11hの動作特性を診断す
るようにしてもよい。以下、出力手段11hの診断を可
能にしたこの発明の実施例4について説明する。
【0136】図6はこの発明の実施例4の要部を示す回
路構成図であり、図において、コンタクタ3、負荷4、
制御電源7a、スイッチ8、出力手段11h、入力手段
11iおよび演算記憶手段11mは、前述と同様のもの
である。この場合、演算記憶手段11mは、後述するよ
うに、出力手段11hの動作診断時に出力手段11hに
トリップ制御信号を出力する出力ポート1(出力A)を
有しており、また、入力ポート1の信号状態に基づいて
出力手段11hの動作特性を診断する機能を有している
ものとする。
【0137】出力手段11hは、演算記憶手段11mの
出力ポート1に接続されたリレードライバ11h1と、
リレー用内部電源とリレードライバ11h1の出力端子
との間に挿入されて励磁駆動される出力リレー11h2
のコイルと、このコイルの励磁駆動により開閉制御され
る出力リレー11h2の接点とを備えている。
【0138】出力リレー11h2の接点は、コンタクタ
3を開閉駆動するための励磁コイル3aと、制御電源7
aとに直列接続され、励磁コイル3aを励磁駆動するよ
うになっている。コンタクタ3と同時に開閉駆動される
補助接点は、コンタクタ3の開閉状態を示すスイッチ8
を構成しており、制御電源7aに直列接続されている。
【0139】次に、図6に示したこの発明の実施例4に
よる出力手段11hの診断動作について説明する。前述
と同様の判断に基づいて出力手段11hの動作特性診断
を実行する場合、負荷4が停止中であることから、出力
リレー11h2は消磁されており、コンタクタ3は開放
されている。
【0140】したがって、演算記憶手段11mは、ま
ず、出力ポート1から投入制御信号を出力し、直後に、
出力ポート1からトリップ制御信号を出力する。これに
より、もし出力手段11hが健全であれば、まず、投入
制御信号によりリレードライバ11h1を介して出力リ
レー11h2が励磁駆動され、続いて、トリップ制御信
号により出力リレー11h2が消磁されることになる。
【0141】この結果、出力リレー11h2の接点が開
閉動作し、コンタクタ3の励磁コイル3aは励磁駆動さ
れ且つ直後に消磁される。また、これと同時に、励磁コ
イル3aの補助接点となるスイッチ8が開閉動作され、
スイッチ8の開閉動作は、入力手段11iを介して演算
記憶手段11mの入力ポート1に入力される。
【0142】これにより、演算記憶手段11mは、入力
ポート1の信号状態に基づいて、出力手段11hの健全
性を診断することができる。このとき、スイッチ8の開
閉動作と同時に、励磁コイル3aの主接点すなわちコン
タクタ3も瞬間だけ開閉動作して負荷4に影響を与える
可能性がある。
【0143】したがって、負荷4に対してできるだけ影
響を与えないように出力手段11hの診断を行うために
は、励磁コイル3aを励磁駆動する時間をできるだけ短
く抑制することが望ましい。すなわち、演算記憶手段1
1mが出力ポート1から制御信号を出力してから、トリ
ップ制御信号を出力して入力ポート1から入力手段11
iの動作信号を入力するまでの時間は、たとえば数ms
〜数10ms程度の最短時間に設定される。これによ
り、コンタクタ3はほとんど動作せず、負荷4に対して
影響を与えることはほとんどない。
【0144】なお、負荷4に対して一切影響を与えるこ
とができない場合には、励磁コイル3aの補助接点とな
るスイッチ8として、主接点すなわちコンタクタ3より
も高速に動作するものを使用すればよい。
【0145】また、出力リレー11h2の接点がスイッ
チ8の機能を兼用し、出力リレー11h2の接点の動作
信号が入力手段11iに直接入力されるようにすれば、
負荷4に一切影響を与えずに診断することができる。
【0146】図7はこの発明の実施例4の他の構成例、
すなわち出力リレー11h2の接点がスイッチ8の機能
を兼ねるようにした例を示す回路構成図である。図7に
おいて、入力手段11iの一対の入力端子は、出力リレ
ー11h2の接点の両端に励磁されており、スイッチ8
は省略されている。
【0147】図7のように構成することにより、出力リ
レー11h2の接点の開閉動作と同時に、励磁コイル3
aが動作する前に、入力手段11iに動作信号が入力さ
れて演算記憶手段11mの入力ポート1に印加される。
したがって、負荷4に一切影響を与えずに診断すること
ができる。また、前述の構成と比べて、コンタクタ3の
補助接点すなわちスイッチ8が不要になるので簡易に構
成することができる。
【0148】また、図7の構成例においては、出力リレ
ー11h2の接点の両端を入力手段11iの入力端子に
接続したが、図8のように、コンタクタ3の励磁コイル
3aの両端を入力手段11iの入力端子に接続してもよ
い。図8の構成例の場合も、出力リレー11h2の接点
の開閉動作に応じて、励磁コイル3aの両端から動作信
号が得されるので、スイッチ8を不要とすることができ
る。
【0149】また、図7の構成例においては、励磁コイ
ル3aの動作時間およびコンタクタ3の動作時間の遅れ
を用いて、診断時における負荷4への影響を防止するよ
うにしたが、診断時に励磁コイル3aの両端を短絡する
ことにより、負荷4への影響を確実に防止してもよい。
図9はこの発明の実施例4のさらに異なる構成例を示す
回路構成図であり、診断時に励磁コイル3aの両端を短
絡するようにした例を示している。
【0150】図9において、演算記憶手段11mは、出
力ポート1のみならず、診断時の制御信号出力用の出力
ポート2を有する。また、出力手段11hは、出力ポー
ト2に接続されたリレードライバ11h6と、リレード
ライバ11h6により励磁駆動される出力リレー11h
7のコイルおよび接点とを有する。リレードライバ11
h6および出力リレー11h7は、出力ポート1側に接
続されたリレードライバ11h6および出力リレー11
h7と同一構成からなっている。
【0151】出力リレー11h7の接点は、コンタクタ
3の励磁コイル3aの両端間に並列接続されている。ま
た、制御電源7aのグランド端子および励磁コイル3a
の出力端子は、入力手段11iの入力端子に接続されて
いる。
【0152】図9の構成例の場合、出力手段11hの診
断時において、演算記憶手段11mは、前述のように出
力ポート1から制御信号を出力するとともに、出力ポー
ト2からもHレベルの制御信号を出力する。これによ
り、リレードライバ11h6が駆動されて、出力リレー
11h7のコイルを励磁し、出力リレー11h7の接点
をON(閉成)させる。
【0153】したがって、励磁コイル3aは短絡されて
無効となり、診断中におけるコンタクタ3の投入動作は
確実に防止される。続いて、この状態で、出力ポート1
から診断用の制御信号を出力して出力リレー11h2の
接点をON(閉成)駆動する。
【0154】これにより、もし出力手段11hが健全で
あれば、出力リレー11h2の接点の動作信号は、入力
手段11iを介して演算記憶手段11mの入力ポート1
に入力される。したがって、演算記憶手段11mは、制
御信号出力時の入力ポート1の信号状態に基づいて、出
力手段11hを診断することができる。
【0155】実施例5.なお、上記実施例4では、入力
手段11iを介した動作信号に基づいて入力ポート1の
信号状態を診断したが、入力手段11iを介在させず
に、出力手段11hから出力されるアナログ信号に基づ
いて直接診断してもよい。
【0156】たとえば、簡易的な構成例として、リレー
ドライバ11h1の出力信号を演算記憶手段11mの入
力ポート1に直接入力して診断することもできる。この
場合、出力手段11h内のリレードライバ11h1のみ
の健全性を診断することができる。また、出力ポート1
の出力信号を直接入力ポート1に入力しても、簡易的で
はあるが、出力手段11hに含まれる各ポートの回路診
断を行うことができる。
【0157】図10および図11は入力手段11iを介
在させずに簡易的に出力手段11hを診断可能にしたこ
の発明の実施例5の要部を示す回路構成図であり、図1
0はリレードライバ11h1の出力電流信号に基づいて
診断する場合、図11は出力リレー11h2の接点およ
び励磁コイル3aに流れる電流信号に基づいて診断する
場合をそれぞれ示す。
【0158】図10において、演算記憶手段11mは、
アナログ入力1およびアナログ入力1を入力端子とする
A/D変換器を備えている。また、出力手段11hは、
リレードライバ11h1の出力端子側に挿入された電流
計測用抵抗器11h3を有しており、電流計測用抵抗器
11h3とリレードライバ11h1のコイルとの接続点
は、演算記憶手段11mのアナログ入力1に接続されて
いる。
【0159】また、図11において、出力手段11h
は、出力リレー11h2の接点に直列接続された電流計
測用抵抗器11h4と、電流計測用抵抗器11h4とコ
ンタクタ3の励磁コイル3aとの接続点に接続された絶
縁手段11h5とを有しており、絶縁手段11h5の出
力端子は、演算記憶手段11mのアナログ入力1に接続
されている。なお、図10および図11の構成を組み合
わせれば、出力リレー11h2に関する診断をさらに正
確に行うこともできる。
【0160】次に、図10に示すこの発明の実施例5に
よる診断動作について説明する。まず、演算記憶手段1
1mは、出力ポート1から診断用の制御信号を出力し、
リレードライバ11h1を駆動する。これにより、出力
リレー11h2が動作するが、このときのリレードライ
バ11h1のドライブ電流を監視することにより、出力
手段11hの異常状態を診断することができる。
【0161】なお、リレードライバ11h1のドライブ
電流の異常状態としては、以下の項目(1)〜(5)が
考えられる。 (1)出力リレー11h2の接点の溶着による常時動通
状態。 (2)出力リレー11h2の接点の機構故障による不動
作(接点機構のロック)状態。 (3)出力リレー11h2のコイルの断線による不動作
状態。 (4)出力リレー11h2のコイルのレアーショートに
よる不動作状態。 (5)出力リレー11h2の接点の摩耗による電気的寿
命状態。
【0162】次に、上記項目(1)〜(5)の診断方法
について、個々に説明する。まず、項目(1)の出力リ
レー11h2の接点常時動通状態においては、出力ポー
ト1から診断信号が出力されていない状態においても、
出力リレー11h2のコイル電流が流れる。したがっ
て、リレードライバ11h1のドライブ電流の流れ方が
異なることから、接点常時動通状態を診断することがで
きる。この場合、励磁コイル3aが常時励磁となってコ
ンタクタ3のON状態が保持されるので、前述の診断条
件とは異なり、負荷4の駆動状態であっても一定期間毎
に診断モードに入ることになる。
【0163】また、項目(2)の出力リレー11h2の
接点機構ロック状態においては、出力リレー11h2の
コイルのインダクタンス成分Lが変化しなくなり、出力
リレー11h2のコイル電流は、コイル抵抗Rで決定す
る一定の時定数L/Rにしたがって変化する。一方、正
常状態においては、出力リレー11h2の接点機構の動
作により、出力リレー11h2のコイルのインダクタン
ス成分Lが変化することから、時定数L/Rも変化する
ので、コイル電流は接点機構ロック状態時のようには変
化しない。
【0164】したがって、異常時と正常時とのコイル電
流の変化の差に基づいて、項目(2)による異常状態の
有無を診断することができる。この場合、正常状態にお
ける出力リレー11h2のコイル電流の波形を、演算記
憶手段11m内のメモリにあらかじめ記憶させておく必
要がある。
【0165】また、項目(3)の出力リレー11h2の
コイル断線状態は、コイル電流が流れないことから異常
状態を診断することができる。また、項目(4)のレア
ーショート状態は、出力リレー11h2のコイルのイン
ダクタンス成分Lが低下し、時定数L/Rが変化するこ
とから診断することができる。
【0166】以上の項目(1)〜(4)は、図10の回
路構成で診断することができる。しかし、項目(5)の
出力リレー11h2の接点摩耗状態は、図11の回路構
成を用いて診断される。すなわち、図11において、絶
縁手段11h5は、出力リレー11h2の接点動作に関
連して励磁コイル3aに流れる電流信号を、電流計測用
抵抗器11h4を介して直接検出し、これを動作信号と
して演算記憶手段11mのアナログ入力1に印加する。
【0167】もし、出力リレー11h2の接点が摩耗す
ると、接点のチャタリング時間が変化するので、初期の
チャタリング時間との差に基づいて、接点摩耗状態を診
断することができる。この場合、初期のチャタリング時
間の波形を、演算記憶手段11m内のメモリにあらかじ
め記憶させておく必要がある。
【0168】なお、上記実施例5では、リレードライバ
11h1のドライバ電流に基づいて、もっぱら出力手段
11h内の出力リレー11h2の異常診断を行う場合に
ついて説明したが、出力手段11h内のドライバ電流を
用いた診断は、単に出力リレー11h2のみの異常診断
に限定されることはない。
【0169】たとえば、負荷回路保護手段11の周辺回
路を含む応用例として、広く世の中に使用されているコ
ンタクタ3の診断、ならびに、母線1(図1参照)側の
遮断器等(図示せず)の投入コイルおよびトリップコイ
ルの診断にも適用することができる。
【0170】実施例6.なお、上記実施例1〜実施例5
では、負荷4の運転停止中をもっぱら診断条件として限
定したが、オンライン中(負荷4の運転中)の診断を可
能にすることもできる。図12はオンライン中の診断を
可能にしたこの発明の実施例6を示す機能ブロック図で
あり、3、5、6および11、11a〜11mは前述と
同様のものである。
【0171】この場合、診断実行時において変流器5お
よび零相変流器6からの各入力信号を切り離すために、
アナログスイッチ11fおよび11gと同様のスイッチ
手段11pおよび11qが、負荷回路保護手段11の各
入力端子に個別に挿入されている。すなわち、スイッチ
手段11pは変流器5の入力端子に挿入され、スイッチ
手段11qは零相変流器6の入力端子に挿入されてい
る。
【0172】また、演算記憶手段11mは、アナログス
イッチ11fおよび11gに対する開閉制御手段とは別
に、各スイッチ手段11pおよび11qを診断時に開放
させるための開閉制御手段を備えている。以下、図1を
参照しながら、図12に示したこの発明の実施例6の動
作について説明する。
【0173】図12内の負荷回路保護手段11の保護特
性を診断する場合、まず、演算記憶手段11mは、負荷
4のオンライン中における保護特性に影響を与えない程
度の短いパルス幅(たとえば、数ms〜数100ms)
で、スイッチ手段11pおよび11qを開放(OFF)
制御する。また、スイッチ手段11pおよび11qの開
放期間中に、この開放制御パルスよりも短いパルス幅の
電圧信号Vcを電圧発生手段11eから発生させる。
【0174】このとき、前述と同様に、診断パラメータ
(電流入力または漏電入力)に応じて、アナログスイッ
チ11fおよび11gのいずれか一方を閉成(ON)制
御することにより、増幅手段11b、または、増幅およ
び直流変換手段11dを介して、診断用の電圧信号Vc
を演算記憶手段11mに入力する。なお、電圧信号Vc
の電圧レベルは、診断パラメータ(電流入力または漏電
入力)により異なる値に設定される。
【0175】これにより、オンライン中においてスイッ
チ手段11pおよび11qが開放され、この直後に増幅
された電圧信号Vcが演算記憶手段11mに入力され、
負荷回路保護手段11の保護機能が短時間に診断され
る。診断終了後は、電圧信号VcがOFFされて、スイ
ッチ手段11pおよび11qは閉成(ON)状態に復帰
される。
【0176】上記診断中において、たとえば、アナログ
スイッチ11gを閉成して変流器5側の電流入力に関す
る診断を行う場合、負荷回路保護手段11内の電流入力
回路は、平滑要素を含まない増幅手段11bのみから構
成されている。したがって、短いパルスの電圧信号Vc
によるディレイが生じないので、演算記憶手段11m
は、電圧信号Vcの出力時に増幅手段11bから入力さ
れる信号レベルそのものに基づいて、電流入力側の回路
特性を診断することができる。
【0177】一方、アナログスイッチ11fを閉成して
零相変流器6側の電流入力に関する診断を行う場合、負
荷回路保護手段11内の漏電入力回路は、平滑要素を含
む増幅および直流変換手段11dにより構成されてい
る。したがって、短いパルスの電圧信号Vcによるディ
レイが生じるので、電圧信号Vcに対する応答特性をあ
らかじめ演算記憶手段11mに記憶させておき、診断結
果の応答特性と比較することにより診断を行う。
【0178】但し、増幅および直流変換手段11dを外
部回路として用いずに、漏電入力回路を増幅手段のみで
構成し、演算記憶手段11m内でデジタル(直流変換)
演算する場合は、漏電入力に関して応答特性を診断する
必要はなく、上述した電流入力回路の診断の場合と同様
に、電圧信号Vcの電圧レベルの絶対値の診断のみでよ
い。
【0179】なお、上記実施例6では、電源系統として
非インバータ系を例にとって説明したが、図3のよう
に、インバータ系の電源系統を適用しても同様にオンラ
イン中の保護特性診断を行うことができる。この場合、
漏電入力回路に不要波除去手段11n(図3参照)が挿
入されるので、不要波除去手段11nの特性を診断する
必要がある。
【0180】したがって、不要波除去手段11nがLP
FまたはBPFであるかに応じて、図13または図14
に示すような周波数のパルス信号からなる電圧信号Vc
を用いて診断を行う。すなわち、不要波除去手段11n
がLPFまたはBPFであるかにより、電圧信号Vcの
周波数は、図13または図14内の斜線で示すように、
カットオフ周波数fc付近の周波数f1〜f2程度の範
囲内に設定されることが望ましい。
【0181】上記周波数範囲f1〜f2は、LPF(図
13)またはBPF(図14)の各周波数特性から明ら
かなように、ゲインの絶対値が比較的大きく且つ特性変
化に対するゲイン変動が大きい帯域に設定される。も
し、電圧信号Vcの周波数を周波数f1〜f2の範囲外
に設定すると、ゲインの絶対値が低下し、演算記憶手段
11mに入力される信号レベルが小さくなるので診断が
困難になる。
【0182】この場合も、図12の実施例6の診断と同
様に、電圧信号Vcに対する応答特性に基づいて診断を
行う。なお、不要波除去手段11nを外部回路で構成せ
ずに、演算記憶手段11mでデジタルフィルタ処理を行
う場合には、応答特性による診断を行う必要はなく、電
流入力回路の診断と同様に、入力信号レベルの絶対値の
診断を行えばよい。
【0183】また、上記実施例6の各構成例による診断
中において、オンライン中の診断期間は、保護特性に影
響を与えない程度の数ms〜数10ms(保護要素によ
っては、数100ms〜数sでよい場合もある)のパル
ス信号で決定される。したがって、保護が要するような
電流入力が生じたとしても、診断終了後に保護動作に入
れば、誤差の範囲内であり、何ら支障が生じることはな
い。但し、すでに保護要素が働いているときは、診断実
行命令があっても、診断は保留されて、保護要素が働き
終ったときに実行される。
【0184】なお、上記実施例6では、負荷回路保護手
段11内の電流入力回路または漏電入力回路の診断を行
う場合について説明したが、入力手段11i(図4、図
5参照)、または、出力手段11h(図6〜図11参
照)の診断を行う場合も同様であり、制御、表示に影響
を与えない程度の数ms〜数100msのパルス信号に
より診断を行うことができる。
【0185】たとえば、オンライン中に入力手段11i
の診断を行う場合、入力手段11iの入力端子に、スイ
ッチ手段11pおよび11qと同様のスイッチ手段(図
示せず)を挿入し、このスイッチ手段を短い時間だけ開
放して診断用の制御信号を入力すればよい。
【0186】以上のように、瞬時的に電流入力端子を開
放して短いパルスの電圧信号Vcまたは制御信号を生成
することにより、負荷4の停止状態を診断条件に入れる
必要がなく、オンライン中の診断が可能となる。これに
より、たとえば、負荷4を連続運転するようなプラント
(大規模システム)においても診断が可能となり、信頼
性の高い特性診断を実現することができる。
【0187】実施例7.なお、上記実施例1〜実施例6
では、負荷回路保護手段11内の演算記憶手段11mに
より診断実行のトリガをかけて、各負荷回路10〜30
内の負荷4の個々の診断を行うようにしたが、負荷回路
10〜30の外部に監視制御手段を設け、この監視制御
手段と協動して負荷全体の診断を管理するようにしても
よい。
【0188】また、上記実施例1〜実施例6では、たと
えば診断実行のトリガ(実行命令)をキー操作で行う場
合に、各負荷4毎に実行操作を行い、この診断結果を各
負荷回路保護手段11から読み出し、これを作業員が控
えるようにしたが、中央で一括診断し、且つ各診断結果
を中央で一括管理し、作業員の労力を削減するようにし
てもよい。
【0189】以下、中央で一括診断および一括管理して
労力を削減したこの発明の実施例7について説明する。
図15はこの発明の実施例7を負荷回路系統とともに示
すブロック構成図、図16はこの発明の実施例7の要部
を示す機能ブロック図であり、各図において、母線1〜
負荷回路保護手段11、負荷回路保10、20、30お
よび負荷抵抗器11a〜演算記憶手段11mは、前述と
同様のものである。
【0190】図15において、各負荷回路10、30内
の負荷回路保護手段11には、伝送線41(バス)を介
して、外部の監視制御手段40が接続されている。監視
制御手段40は、各負荷回路10、20および30から
離れた場所に位置する中央の電気室に設けられ、集中的
な一括診断機能および診断管理機能を有している。
【0191】監視制御手段40は、伝送線41に接続さ
れた伝送親局40aと、伝送親局40aに接続された監
視制御装置40bとを有する。監視制御装置40bは、
たとえば負荷回路保護手段11内の警報表示手段11j
と同様の表示手段(図示せず)を有し、伝送親局40a
からの情報に基づいて、各負荷回路10、20および3
0の状態を監視するとともに、各負荷回路10、20お
よび30に対する制御を行う。
【0192】また、負荷回路保護手段11は、演算記憶
手段11mに接続されて外部との間で信号授受を行う伝
送子局11rを有する、伝送子局11rは、伝送線41
を介して監視制御手段40に接続されており、負荷回路
保護手段11の情報と中央の監視制御装置40bの情報
とを相互に伝送する。
【0193】次に、図15および図16に示したこの発
明の実施例7による診断動作について説明する。まず、
負荷回路保護手段11の診断を実施する場合、中央の監
視制御手段40内の監視制御装置40bから診断実行命
令が生成される。
【0194】この診断実行命令は、伝送線41を介して
負荷回路保護手段11内の伝送子局11rに受信され、
演算記憶手段11mに入力される。これにより、演算記
憶手段11mは、前述のように診断を実行し、診断結果
を伝送子局11rから伝送線41を介して監視制御手段
40に送信する。
【0195】なお、監視制御装置40bで設定される診
断実行のタイミングは、前述のように、一定時間毎によ
る実行条件でもよく、任意のタイミングでもよい。但
し、図16に示した構成例の場合、負荷4の運転中には
診断できないので、監視制御装置40bにおいて各負荷
4の状態を把握し、負荷4が停止状態のときに診断実行
命令を生成する。
【0196】一方、上記実施例6(図12参照)のよう
に、スイッチ手段11p〜11qを有するオンライン診
断可能な構成例の場合は、負荷4の状態は無関係に診断
実行命令を生成する。
【0197】いずれの場合も、各負荷回路保護手段11
が特性診断を終了すると、その診断結果は、伝送子局1
1r、伝送線41、伝送親局40aを経由して、監視制
御装置40bに送られる。監視制御装置40bは、診断
情報を画面に表示することもできるし、プリンタ等の記
録手段により出力することもできる。また、診断結果に
異常があれば、その異常を電気室管理員に通報する。
【0198】図15および図16において、負荷回路保
護手段11内の伝送子局11r、伝送線41、ならび
に、監視制御手段40内の伝送親局40aおよび監視制
御装置40bは、中央から現場に対して監視制御を行う
通常の伝送システムにおいて必ず使用されるものであ
り、新規に追加する必要はない。
【0199】また、伝送情報についても、特に追加され
る情報は少なくて済み、コストアップを招くことはな
い。図17は負荷回路保護手段11と監視制御手段40
との間で伝送される情報の伝送パケットを示す説明図で
あり、伝送情報は、各負荷回路保護手段11の自己アド
レスSAと、監視制御手段40の親局アドレスDAと、
制御内容を示すコントロールワードCWと、データバイ
ト数BCと、情報内容を示すデータDATAと、エラー
検出用のフレームチェックコードFCCとからなる。
【0200】図17から明らかなように、この発明の実
施例7の構成は、通常使用される伝送パケットにコント
ロールワードCWを追加するのみでよい。
【0201】なお、上記実施例7では、電流入力回路の
診断を行うようにしたが、電流入力回路の診断のみなら
ず、前述と同様に、入力手段11i、出力手段11hま
たは不要波除去手段11n(図3参照)の診断にも適用
することができる。また、伝送手段として伝送線41を
用いたが、他の伝送手段として、たとえば母線1の電力
線そのものを用い、電力線搬送により情報を伝送しても
よい。
【0202】図18はこの発明の実施例7の他の構成
例、たとえば伝送手段として電力線搬送を用いた場合を
示すブロック構成図であり、母線1〜負荷回路保護手段
11、負荷回路10、20、30、監視制御手段40、
伝送親局40aおよび監視制御装置40bは、前述と同
様のものである。また、負荷回路保護手段11内の構成
は図16に示した通りである。
【0203】図18において、各負荷回路10、20お
よび30内の電力線と負荷回路保護手段11との間に
は、電力線(たとえば、T相)と伝送子局11rとの間
で伝送信号の授受を行う信号変換手段12が挿入されて
いる。
【0204】信号変換手段12は、たとえば受信時にお
いては、電力線からの交流電力信号を除去して、電力線
に注入された伝送信号のみを検出して復調し、さらにデ
ジタル信号に変換して負荷回路保護手段11に入力す
る。また、送信時においては、デジタル信号からなる送
信情報をアナログ信号に変換して電力線に注入する。
【0205】また、母線1と監視制御手段40との間に
は、信号変換手段12と同様の注入手段40cが挿入さ
れている。注入手段40cは、たとえば送信時において
は、監視制御手段40内の伝送親局40aから出力され
たデジタル信号(指令情報等)を変調し、母線1の電力
線(たとえば、T相)に注入する。また、受信時におい
ては、電力線からの交流電力信号を除去して、電力線に
注入された伝送信号のみを検出して復調し、さらにデジ
タル信号に変換して監視制御手段40に入力する。
【0206】図18に示した構成例の動作については前
述と同様である。この場合、伝送情報が母線1の電力線
を介して伝送されるので、伝送線41(図15参照)が
不要となる。
【0207】また、図18の構成例では、伝送手段とし
て母線1の電力線を用いたが、他の伝送手段として、無
線手段を用いてもよい。図19はこの発明の実施例7の
他の構成例、たとえば伝送手段として無線手段を用いた
場合を示すブロック構成図であり、母線1〜負荷回路保
護手段11、負荷回路10、20、30、監視制御手段
40および監視制御装置40bは、前述と同様のもので
ある。
【0208】また、負荷回路保護手段11内の構成は、
伝送子局11rを無線子局(図示せず)に置換したこと
を除けば、図16に示した通りである。図19におい
て、監視制御手段40内には、前述の伝送親局40aに
代えて、無線親局40dが設けられている。
【0209】無線親局40dは、送信時においては、監
視制御装置40bからの送信情報を受けて電波Wに変換
するとともに、負荷回路保護手段11内の無線子局から
の電波Wを受けて監視制御装置40bへの送信情報に変
換する。この場合も、前述と同様に、負荷回路保護手段
11と監視制御手段40との間で伝送情報を授受する機
能を損なうことなく、伝送線41を不要にすることがで
きる。
【0210】実施例8.なお、上記各実施例7では、各
負荷回路保護手段11からの伝送情報の送信タイミング
について特に言及しなかったが、同時に一斉通報するこ
とにより、データ送信時間を低減させてもよい。
【0211】たとえば、大規模プラント等のように、負
荷回路10、20および30の数が非常に多い場合に
は、監視制御手段40から各負荷回路保護手段11に対
して診断実行命令を生成し、各負荷回路保護手段11か
ら診断データを順番に収集することは多くの時間と労力
を要する。
【0212】しかし、たとえば、監視制御手段40から
の診断実行指令を一斉通報することにより、各負荷回路
10、20および30に一斉に指令情報が通報されるの
で、所要時間を要するという問題は解決することができ
る。このときの一斉通報は、図17に示した伝送パケッ
トのコントロールワードCWに一斉通報の意味を持たせ
るだけなので、簡単に実現することができる。
【0213】実施例9.また、上記実施例7では、監視
制御手段40における診断結果の具体的な判定処理につ
いて特に言及しなかったが、負荷回路10、20および
30の継続可能な期間を判定するようにしてもよい。た
とえば、監視制御手段40に以下の処理機能を追加する
ことができる。
【0214】すなわち、監視制御手段40内の監視制御
装置40bは、負荷回路保護手段11より送られてくる
診断結果に異常がある場合、異常情報に基づいて、異常
診断された負荷回路が、今後、負荷4の運転をどの程度
継続できるかの判断を行い、この判断結果に基づいて、
他の負荷回路に制御命令を発生する。
【0215】このときの一連の情報は、たとえば、電気
室の監理員に対して、まず警報音等で報知され、続い
て、画面情報により、異常情報、判断情報および制御情
報等を知らせる。
【0216】このように、一連の判断制御機能を監視制
御装置40bにもたせることにより、電気室の管理員の
労力を削減するとともに、判断の高速化することができ
る。また、負荷4を安定に制御して人間の判断ミスを無
くすことができ、さらに、管理員の操作がほとんど不要
なので、監視制御装置40bの操作を覚えるための期間
も短くなるうえ、高齢者でも対応することができる。
【0217】実施例10.また、上記実施例9では、監
視制御手段40内において、あらかじめ設定された個定
値と比較して診断結果の異常を判定したが、診断結果の
トレンドを管理して負荷回路保護手段11の劣化を診断
してもよい。この発明の実施例10においては、監視制
御装置40bは、診断結果のトレンドを管理し、負荷回
路保護手段11の劣化診断を行う。
【0218】このときの診断方法としては、たとえば診
断結果を時間軸でグラフ化することにより、その劣化曲
線に基づいて特性の寿命推定を行う。もし、負荷回路保
護手段11の寿命劣化が進んでいれば、事前にアラーム
等を出力することにより、特性診断異常が発生する前に
負荷回路保護手段11の異常を知ることができる。
【0219】したがって、余裕をもって負荷回路保護手
段11の交換を実施することができる。これにより、プ
ラントの運転に一切影響を与えることなく、運転を継続
することができるので非常に信頼性の高いプラント保護
制御システムを構築することができる。
【0220】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、母線に接続された電力線と、電力線を介して給電さ
れる負荷と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線
から電流情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異
常検出時にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段
とを備え、負荷回路保護手段は、コンタクタの開閉状態
を入力情報とする入力手段と、電流情報の異常値に対応
した電圧信号を発生する電圧発生手段と、コンタクタを
開閉制御するための出力手段と、電流情報および入力情
報に基づいて電圧発生手段および出力手段を制御する演
算記憶手段とを有し、演算記憶手段は、コンタクタの開
放時に電圧信号を取り込み、コンタクタをトリップする
までの時間に基づいて保護機能を診断するようにしたの
で、負荷回路の停止中に自動的に保護特性の異常判定を
行うことのできる負荷回路保護装置が得られる効果があ
る。
【0221】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、電流情報は、変流器からの電流入力情報
と、零相変流器からの零相電流入力情報とを含み、電圧
発生手段は、電流入力情報および零相電流入力情報の各
々に対応して互いに異なる電圧信号を発生するようにし
たので、各電流入力情報に対応して保護機能を高精度に
診断することのできる負荷回路保護装置が得られる効果
がある。
【0222】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、電力線は、インバータを含み、負荷回路
保護手段は、電流情報の入力回路に挿入された不要波除
去手段を含み、保護機能診断用の電圧信号を、不要波除
去手段の特性に対応した疑似的な交流電圧信号としたの
で、インバータを含む電力線に対しても自動的に保護特
性の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置が得
られる効果がある。
【0223】また、この発明の請求項4によれば、母線
に接続された電力線と、電力線を介して給電される負荷
と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線から電流
情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異常検出時
にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段とを備
え、負荷回路保護手段は、コンタクタの開閉状態を入力
情報とする入力手段と、コンタクタを開閉制御するため
の出力手段と、電流情報および入力情報に基づいて出力
手段を制御する演算記憶手段とを有し、入力手段は、電
源手段と入力手段の出力端子との間に挿入されたスイッ
チ手段を含み、演算記憶手段は、コンタクタの開放時に
スイッチ手段を閉成し、入力手段の出力端子の信号状態
に基づいて入力手段を診断するようにしたので、負荷回
路の停止中に自動的に入力手段の異常判定を行うことの
できる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0224】また、この発明の請求項5によれば、請求
項4において、電源手段として電力線から取り出した制
御電源を用い、スイッチ手段を制御電源と入力手段の入
力端子との間に挿入し、診断時に制御電源を入力手段内
に供給するようにしたので、既存の電源手段を用いた簡
単な構成により、自動的に入力手段の異常判定を行うこ
とのできる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0225】また、この発明の請求項6によれば、請求
項4において、電源手段として入力手段の内部電源を用
い、スイッチ手段を内部電源と入力手段の出力端子との
間に挿入し、診断時に内部電源を入力手段内に供給する
ようにしたので、既存の電源手段を用いた簡単な構成に
より、自動的に入力手段の異常判定を行うことのできる
負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0226】また、この発明の請求項7によれば、請求
項6において、入力手段は、入力手段の入力端子に接続
された入力フィルタと、入力フィルタの出力端子に接続
されたフォトカプラと、フォトカプラの出力端子に接続
された平滑手段とを含み、平滑手段の出力端子は、入力
手段の出力端子に接続され、スイッチ手段は、内部電源
とフォトカプラとの間に挿入され、診断時に内部電源を
フォトカプラに供給するようにしたので、既存の電源手
段を用いた簡単な構成により、自動的に入力手段の異常
判定を行うことのできる負荷回路保護装置が得られる効
果がある。
【0227】また、この発明の請求項8によれば、請求
項7において、演算記憶手段に入出力ポートを設け、フ
ォトカプラの出力端子を入出力ポートに接続したので、
入力手段内のフォトカプラおよび平滑手段の個々の診断
を可能にした負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0228】また、この発明の請求項9によれば、母線
に接続された電力線と、電力線を介して給電される負荷
と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線から電流
情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異常検出時
にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段とを備
え、負荷回路保護手段は、コンタクタの開閉状態を入力
情報とする入力手段と、コンタクタを開閉制御するため
の出力手段と、電流情報および入力情報に基づいて出力
手段を制御する演算記憶手段とを有し、演算記憶手段
は、コンタクタの開放時に、出力手段に対して投入制御
信号およびトリップ制御信号を出力し、入力手段の出力
端子の信号状態に基づいて出力手段を診断するようにし
たので、負荷回路の停止中に自動的に出力手段の異常判
定を行うことのできる負荷回路保護装置が得られる効果
がある。
【0229】また、この発明の請求項10によれば、請
求項9において、出力手段は、投入制御信号により励磁
され且つトリップ制御信号により消磁される出力リレー
と、出力リレーにより開閉される接点とを含み、コンタ
クタの励磁コイルは、電源手段および接点に直列接続さ
れ、入力手段は、励磁コイルにより開閉されるスイッチ
手段の状態を入力情報としたので、簡単な構成で自動的
に出力手段の異常判定を行うことのできる負荷回路保護
装置が得られる効果がある。
【0230】また、この発明の請求項11によれば、請
求項9において、出力手段は、投入制御信号により励磁
され且つトリップ制御信号により消磁される出力リレー
と、出力リレーにより開閉される接点とを含み、コンタ
クタの励磁コイルは、電源手段および接点に直列接続さ
れ、入力手段は、接点の状態を入力情報としたので、簡
単な構成で自動的に出力手段の異常判定を行うことので
きる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0231】また、この発明の請求項12によれば、請
求項9において、出力手段は、投入制御信号により励磁
され且つトリップ制御信号により消磁される出力リレー
と、出力リレーにより開閉される接点とを含み、コンタ
クタの励磁コイルは、電源手段および接点に直列接続さ
れ、入力手段は、励磁コイルの状態を入力情報としたの
で、簡単な構成で自動的に出力手段の異常判定を行うこ
とのできる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0232】また、この発明の請求項13によれば、請
求項9において、演算記憶手段は、コンタクタの開放時
に、Hレベルを保持する別の制御信号を出力し、出力手
段は、投入制御信号により励磁され且つトリップ制御信
号により消磁される第1の出力リレーと、第1の出力リ
レーにより開閉される第1の接点と、別の制御信号によ
り励磁される第2の出力リレーと、第2の出力リレーに
より開閉される第2の接点とを含み、コンタクタの励磁
コイルは、電源手段および第1の接点に直列接続され且
つ第2の接点に並列接続され、入力手段は、第2の接点
に直列接続された第1の接点の状態を入力情報としたの
で、簡単な構成で自動的に出力手段の異常判定を行うこ
とのできる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0233】また、この発明の請求項14によれば、母
線に接続された電力線と、電力線を介して給電される負
荷と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線から電
流情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異常検出
時にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段とを備
え、負荷回路保護手段は、コンタクタを開閉制御するた
めの出力手段と、電流情報および入力情報に基づいて出
力手段を制御する演算記憶手段とを有し、出力手段は、
コンタクタの励磁コイルを駆動するための出力リレーを
含み、演算記憶手段は、出力リレーのドライブ電流を検
出するアナログ入力端子を含み、ドライブ電流に基づい
て出力手段を診断するようにしたので、簡単な構成で自
動的に出力手段の異常判定を行うことのできる負荷回路
保護装置が得られる効果がある。
【0234】また、この発明の請求項15によれば、請
求項14において、アナログ入力端子を、出力リレーの
コイルの一端に接続したので、簡単な構成で自動的に出
力手段の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置
が得られる効果がある。
【0235】また、この発明の請求項16によれば、請
求項14において、アナログ入力端子を、絶縁手段を介
してコンタクタの励磁コイルの一端に接続したので、簡
単な構成で自動的に出力手段の異常判定を行うことので
きる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0236】また、この発明の請求項17によれば、母
線に接続された電力線と、電力線を介して給電される負
荷と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線から電
流情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異常検出
時にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段とを備
え、負荷回路保護手段は、電流情報の入力端子に挿入さ
れたスイッチ手段と、電流情報の異常値に対応したパル
ス状の電圧信号を発生する電圧発生手段と、コンタクタ
を開閉制御するための出力手段と、電流情報および入力
情報に基づいて電圧発生手段および出力手段を制御する
演算記憶手段とを有し、演算記憶手段は、診断条件発生
時にスイッチ手段を所定パルス期間だけ開放する診断制
御手段を含み、スイッチ手段の開放時に電圧信号を取り
込み、コンタクタをトリップするまでの時間に基づいて
保護機能を診断するようにしたので、負荷回路を停止さ
せることなく自動的に保護特性の異常判定を行うことの
できる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0237】また、この発明の請求項18によれば、請
求項17において、電力線は、インバータを含み、負荷
回路保護手段は、電流情報の入力回路に挿入された不要
波除去手段を含み、パルス状の電圧信号を、不要波除去
手段の特性に対応した疑似的な交流電圧信号としたの
で、インバータを含む電力線に対しても、負荷回路を停
止させることなく自動的に保護特性の異常判定を行うこ
とのできる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0238】また、この発明の請求項19によれば、請
求項18において、電圧信号の周波数を、不要波除去手
段のカットオフ周波数の近傍に設定したので、高精度に
保護特性の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装
置が得られる効果がある。
【0239】また、この発明の請求項20によれば、母
線に接続された電力線と、電力線を介して給電される負
荷と、電力線に挿入されたコンタクタと、電力線から電
流情報を検出する電流検出手段と、電流情報の異常検出
時にコンタクタをトリップする負荷回路保護手段とを備
え、負荷回路保護手段は、コンタクタの開閉状態を入力
情報とする入力手段と、入力手段の入力端子に挿入され
たスイッチ手段と、コンタクタを開閉制御するための出
力手段と、電流情報および入力情報に基づいて出力手段
を制御する演算記憶手段とを有し、演算記憶手段は、診
断条件発生時にスイッチ手段を所定パルス期間だけ開放
する診断制御手段を含み、スイッチ手段の開放時に入力
手段にパルス状の制御信号を入力し、入力手段の出力端
子の信号状態に基づいて入力手段を診断するようにした
ので、負荷回路を停止させることなく自動的に入力手段
の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置が得ら
れる効果がある。
【0240】また、この発明の請求項21によれば、母
線に接続された電力線と、電力線を介して給電される複
数の負荷と、各負荷に対応して電力線に挿入されたコン
タクタと、各負荷に対応して電力線から電流情報を検出
する電流検出手段と、各負荷に対応した電流情報の異常
検出時にコンタクタをトリップする複数の負荷回路保護
手段と、各負荷回路保護手段から隔離された中央に配置
されて、各負荷回路保護手段の診断時に各負荷回路保護
手段と個別に協動する監視制御手段とを備え、各負荷回
路保護手段は、コンタクタの開閉状態を入力情報とする
入力手段と、コンタクタを開閉制御するための出力手段
と、電流情報および入力情報に基づいて出力手段を制御
する演算記憶手段と、監視制御手段との間で情報信号の
授受を行うための伝送子局とを有し、監視制御手段は、
各負荷回路保護手段との間で情報信号の授受を行うため
の伝送親局と、伝送親局に接続された監視制御装置とを
有し、監視制御装置は、各負荷回路保護手段の診断条件
の発生を判定する診断条件判定手段を含み、診断条件が
発生した負荷回路保護手段に診断起動信号を入力すると
ともに、各負荷回路保護手段からの診断結果を取り込
み、演算記憶手段は、診断起動信号に応答して負荷回路
保護手段の診断を行うようにしたので、複数の負荷回路
保護手段に対して一括して、自動的且つ集約的に保護特
性等の異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置が
得られる効果がある。
【0241】また、この発明の請求項22によれば、請
求項21において、伝送親局と各伝送子局との間で情報
信号を相互に伝送するための伝送線を設けたので、簡単
な構成で、複数の負荷回路保護手段に対して一括して自
動的且つ集約的に保護特性等の異常判定を行うことので
きる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0242】また、この発明の請求項23によれば、請
求項21において、情報信号は、伝送親局および伝送子
局を示す各アドレスと、制御内容を示すコントロールワ
ードとを含むようにしたので、簡単な構成で複数の負荷
回路保護手段に対して自動的且つ集約的に保護特性等の
異常判定を行うことのできる負荷回路保護装置が得られ
る効果がある。
【0243】また、この発明の請求項24によれば、請
求項21において、伝送親局と電力線との間に挿入され
た注入手段と、電力線と伝送子局との間に挿入された信
号変換手段とを備え、注入手段および信号変換手段は、
情報信号を変調して電力線に注入するとともに、電力線
から受信される信号から情報信号を復調してデジタル変
換し、電力線は、伝送親局と各伝送子局との間で情報信
号を相互に伝送するようにしたので、伝送線を不要とし
た簡単な構成で、複数の負荷回路保護手段に対して自動
的且つ集約的に保護特性等の異常判定を行うことのでき
る負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0244】また、この発明の請求項25によれば、請
求項21において、伝送親局および伝送子局は、それぞ
れ、無線親局および無線子局からなり、無線親局と各無
線子局との間で送受信される電波を介して情報信号を相
互に伝送するようにしたので、伝送線を不要とした簡単
な構成で、複数の負荷回路保護手段に対して自動的且つ
集約的に保護特性等の異常判定を行うことのできる負荷
回路保護装置が得られる効果がある。
【0245】また、この発明の請求項26によれば、請
求項21において、診断起動信号を各伝送子局に対して
一斉通報するようにしたので、短時間の集約的診断を可
能にした負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0246】また、この発明の請求項27によれば、請
求項21において、監視制御手段は、各負荷回路保護手
段の診断結果を報知する表示手段を含み、各負荷回路保
護手段の診断結果を表示させるようにしたので、集約的
な異常判定結果を容易に認識することのできる負荷回路
保護装置が得られる効果がある。
【0247】また、この発明の請求項28によれば、請
求項27において、監視制御手段は、各負荷回路保護手
段の診断結果に基づいて、各負荷回路保護手段に関連す
る負荷の運転継続可能時間を判定し、この判定結果を表
示手段に表示させるようにしたので、異常の程度を容易
に認識することのできる負荷回路保護装置が得られる効
果がある。
【0248】また、この発明の請求項29によれば、請
求項27において、監視制御手段は、各負荷回路保護手
段の診断結果のトレンドに基づいて、各負荷回路保護手
段の劣化を診断し、この診断結果を表示手段に表示させ
るようにしたので、異常の程度を容易に認識することの
できる負荷回路保護装置が得られる効果がある。
【0249】また、この発明の請求項30によれば、請
求項29において、監視制御手段は、各負荷回路保護手
段の診断結果を時間軸でグラフ化して劣化曲線を求め、
劣化曲線に基づいて、各負荷回路保護手段の寿命を推定
するようにしたので、異常の程度を高精度に且つ容易に
認識することのできる負荷回路保護装置が得られる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を負荷回路系統とともに
示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施例1を示す機能ブロック図で
ある。
【図3】 この発明の実施例2を示す機能ブロック図で
ある。
【図4】 この発明の実施例3における入力手段の一例
を示す回路図である。
【図5】 この発明の実施例3における入力手段の他の
構成例を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施例4における出力手段の一例
を示す回路図である。
【図7】 この発明の実施例4における出力手段の他の
構成例を示す回路図である。
【図8】 この発明の実施例4における出力手段の他の
構成例を示す回路図である。
【図9】 この発明の実施例4における出力手段の他の
構成例を示す回路図である。
【図10】 この発明の実施例5における出力手段の一
例を示す回路図である。
【図11】 この発明の実施例5における出力手段の他
の構成例を示す回路図である。
【図12】 この発明の実施例6の一例を示す機能ブロ
ック図である。
【図13】 この発明の実施例6の他の例におけるLP
F周波数特性と診断周波数との関係を示す説明図であ
る。
【図14】 この発明の実施例6の他の例におけるBP
F周波数特性と診断周波数との関係を示す説明図であ
る。
【図15】 この発明の実施例7を負荷回路系統ととも
に示すブロック構成図である。
【図16】 この発明の実施例7を示す機能ブロック図
である。
【図17】 この発明の実施例7における伝送パケット
の一例を示す説明図である。
【図18】 この発明の実施例7の電力線搬送を利用し
た一例を負荷回路系統とともに示すブロック構成図であ
る。
【図19】 この発明の実施例7の無線を利用した一例
を負荷回路系統とともに示すブロック構成図である。
【図20】 従来の負荷回路保護装置を負荷回路系統と
ともに示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 母線、3 コンタクタ、3a 励磁コイル、4 負
荷、5 変流器、6零相変流器、7 電源トランス、7
a 制御電源、8 スイッチ、10,20,30 負荷
回路、11 負荷回路保護手段、11e 電圧発生手
段、11h 出力手段、11h2,11h7 出力リレ
ー、11h5 絶縁手段、11i 入力手段、11i
1,11i5,11i9,11i10 スイッチ手段、
11i2,11i6 入力フィルタ、11i3,11i
7 フォトカプラ、11m 演算記憶手段、11n 不
要波除去手段、11p,11q スイッチ手段、11r
伝送子局、12 信号変換手段、40 監視制御手
段、40a 伝送親局、40b監視制御装置、40c
注入手段、40d 無線親局、41 伝送線、CWコン
トロールワード、DA 親局アドレス、fc カットオ
フ周波数、SA 自己アドレス、Va 電圧信号(電流
入力情報)、Vb 電圧信号(零相電流入力情報)、V
c 電圧信号、W 電波。

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段
    と、 前記電流情報の異常値に対応した電圧信号を発生する電
    圧発生手段と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記電圧発
    生手段および前記出力手段を制御する演算記憶手段とを
    有し、 前記演算記憶手段は、前記コンタクタの開放時に前記電
    圧信号を取り込み、前記コンタクタをトリップするまで
    の時間に基づいて保護機能を診断することを特徴とする
    負荷回路保護装置。
  2. 【請求項2】 前記電流情報は、変流器からの電流入力
    情報と、零相変流器からの零相電流入力情報とを含み、 前記電圧発生手段は、前記電流入力情報および前記零相
    電流入力情報の各々に対応して、互いに異なる電圧信号
    を発生することを特徴とする請求項1に記載の負荷回路
    保護装置。
  3. 【請求項3】 前記電力線は、インバータを含み、 前記負荷回路保護手段は、前記電流情報の入力回路に挿
    入された不要波除去手段を含み、 前記電圧信号は、前記不要波除去手段の特性に対応した
    疑似的な交流電圧信号からなることを特徴とする請求項
    1に記載の負荷回路保護装置。
  4. 【請求項4】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段
    と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記出力手
    段を制御する演算記憶手段とを有し、 前記入力手段は、電源手段と前記入力手段の出力端子と
    の間に挿入されたスイッチ手段を含み、 前記演算記憶手段は、前記コンタクタの開放時に前記ス
    イッチ手段を閉成し、前記入力手段の出力端子の信号状
    態に基づいて前記入力手段を診断することを特徴とする
    負荷回路保護装置。
  5. 【請求項5】 前記電源手段は、前記電力線から取り出
    した制御電源からなり、 前記スイッチ手段は、前記制御電源と前記入力手段の入
    力端子との間に挿入されたことを特徴とする請求項4に
    記載の負荷回路保護装置。
  6. 【請求項6】 前記電源手段は、前記入力手段の内部電
    源からなり、 前記スイッチ手段は、前記内部電源と前記入力手段の出
    力端子との間に挿入されたことを特徴とする請求項4に
    記載の負荷回路保護装置。
  7. 【請求項7】 前記入力手段は、 前記入力手段の入力端子に接続された入力フィルタと、 前記入力フィルタの出力端子に接続されたフォトカプラ
    と、 前記フォトカプラの出力端子に接続された平滑手段とを
    含み、 前記平滑手段の出力端子は、前記入力手段の出力端子に
    接続され、 前記スイッチ手段は、前記内部電源と前記フォトカプラ
    との間に挿入されたことを特徴とする請求項6に記載の
    負荷回路保護装置。
  8. 【請求項8】 前記演算記憶手段は、入出力ポートを含
    み、 前記フォトカプラの出力端子は、前記入出力ポートに接
    続されたことを特徴とする請求項7に記載の負荷回路保
    護装置。
  9. 【請求項9】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段
    と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記出力手
    段を制御する演算記憶手段とを有し、 前記演算記憶手段は、前記コンタクタの開放時に、前記
    出力手段に対して投入制御信号およびトリップ制御信号
    を出力し、前記入力手段の出力端子の信号状態に基づい
    て前記出力手段を診断することを特徴とする負荷回路保
    護装置。
  10. 【請求項10】 前記出力手段は、前記投入制御信号に
    より励磁され且つ前記トリップ制御信号により消磁され
    る出力リレーと、 前記出力リレーにより開閉される接点とを含み、 前記コンタクタの励磁コイルは、電源手段および前記接
    点に直列接続され、 前記入力手段は、前記励磁コイルにより開閉されるスイ
    ッチ手段の状態を前記入力情報とすることを特徴とする
    請求項9に記載の負荷回路保護装置。
  11. 【請求項11】 前記出力手段は、 前記投入制御信号により励磁され且つ前記トリップ制御
    信号により消磁される出力リレーと、 前記出力リレーにより開閉される接点とを含み、 前記コンタクタの励磁コイルは、電源手段および前記接
    点に直列接続され、 前記入力手段は、前記接点の状態を前記入力情報とする
    ことを特徴とする請求項9に記載の負荷回路保護装置。
  12. 【請求項12】 前記出力手段は、 前記投入制御信号により励磁され且つ前記トリップ制御
    信号により消磁される出力リレーと、 前記出力リレーにより開閉される接点とを含み、 前記コンタクタの励磁コイルは、電源手段および前記接
    点に直列接続され、 前記入力手段は、前記励磁コイルの状態を前記入力情報
    とすることを特徴とする請求項9に記載の負荷回路保護
    装置。
  13. 【請求項13】 前記演算記憶手段は、前記コンタクタ
    の開放時に、Hレベルを保持する別の制御信号を出力
    し、 前記出力手段は、 前記投入制御信号により励磁され且つ前記トリップ制御
    信号により消磁される第1の出力リレーと、 前記第1の出力リレーにより開閉される第1の接点と、 前記別の制御信号により励磁される第2の出力リレー
    と、 前記第2の出力リレーにより開閉される第2の接点とを
    含み、 前記コンタクタの励磁コイルは、電源手段および前記第
    1の接点に直列接続され且つ前記第2の接点に並列接続
    され、 前記入力手段は、前記第2の接点に直列接続された前記
    第1の接点の状態を前記入力情報とすることを特徴とす
    る請求項9に記載の負荷回路保護装置。
  14. 【請求項14】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記出力手
    段を制御する演算記憶手段とを有し、 前記出力手段は、前記コンタクタの励磁コイルを駆動す
    るための出力リレーを含み、 前記演算記憶手段は、前記出力リレーのドライブ電流を
    検出するアナログ入力端子を含み、前記ドライブ電流に
    基づいて前記出力手段を診断することを特徴とする負荷
    回路保護装置。
  15. 【請求項15】 前記アナログ入力端子は、前記出力リ
    レーのコイルの一端に接続されたことを特徴とする請求
    項14に記載の負荷回路保護装置。
  16. 【請求項16】 前記アナログ入力端子は、絶縁手段を
    介して、前記コンタクタの励磁コイルの一端に接続され
    たことを特徴とする請求項14に記載の負荷回路保護装
    置。
  17. 【請求項17】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記電流情報の入力端子に挿入されたスイッチ手段と、 前記電流情報の異常値に対応したパルス状の電圧信号を
    発生する電圧発生手段と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記電圧発
    生手段および前記出力手段を制御する演算記憶手段とを
    有し、 前記演算記憶手段は、診断条件発生時に前記スイッチ手
    段を所定パルス期間だけ開放する診断制御手段を含み、
    前記スイッチ手段の開放時に前記電圧信号を取り込み、
    前記コンタクタをトリップするまでの時間に基づいて保
    護機能を診断することを特徴とする負荷回路保護装置。
  18. 【請求項18】 前記電力線は、インバータを含み、 前記負荷回路保護手段は、前記電流情報の入力回路に挿
    入された不要波除去手段を含み、 前記電圧信号は、不要波除去手段の特性に対応した疑似
    的な交流電圧信号からなることを特徴とする請求項17
    に記載の負荷回路保護装置。
  19. 【請求項19】 前記電圧信号の周波数は、不要波除去
    手段のカットオフ周波数の近傍に設定されたことを特徴
    とする請求項18に記載の負荷回路保護装置。
  20. 【請求項20】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される負荷と、 前記電力線に挿入されたコンタクタと、 前記電力線から電流情報を検出する電流検出手段と、 前記電流情報の異常検出時に前記コンタクタをトリップ
    する負荷回路保護手段とを備え、 前記負荷回路保護手段は、 前記コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段
    と、 前記入力手段の入力端子に挿入されたスイッチ手段と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記出力手
    段を制御する演算記憶手段とを有し、 前記演算記憶手段は、診断条件発生時に前記スイッチ手
    段を所定パルス期間だけ開放する診断制御手段を含み、
    前記スイッチ手段の開放時に前記入力手段にパルス状の
    制御信号を入力し、前記入力手段の出力端子の信号状態
    に基づいて前記入力手段を診断することを特徴とする負
    荷回路保護装置。
  21. 【請求項21】 母線に接続された電力線と、 前記電力線を介して給電される複数の負荷と、 前記各負荷に対応して前記電力線に挿入されたコンタク
    タと、 前記各負荷に対応して前記電力線から電流情報を検出す
    る電流検出手段と、 前記各負荷に対応した電流情報の異常検出時に前記コン
    タクタをトリップする複数の負荷回路保護手段と、 前記各負荷回路保護手段から隔離された中央に配置され
    て、前記各負荷回路保護手段の診断時に前記各負荷回路
    保護手段と個別に協動する監視制御手段とを備え、 前記各負荷回路保護手段は、 前記コンタクタの開閉状態を入力情報とする入力手段
    と、 前記コンタクタを開閉制御するための出力手段と、 前記電流情報および前記入力情報に基づいて前記出力手
    段を制御する演算記憶手段と、 前記監視制御手段との間で情報信号の授受を行うための
    伝送子局とを有し、 前記監視制御手段は、 前記各負荷回路保護手段との間で前記情報信号の授受を
    行うための伝送親局と、 前記伝送親局に接続された監視制御装置とを有し、 前記監視制御装置は、前記各負荷回路保護手段の診断条
    件の発生を判定する診断条件判定手段を含み、診断条件
    が発生した負荷回路保護手段に診断起動信号を入力する
    とともに、前記各負荷回路保護手段からの診断結果を取
    り込み、 前記演算記憶手段は、前記診断起動信号に応答して前記
    負荷回路保護手段の診断を行うことを特徴とする負荷回
    路保護装置。
  22. 【請求項22】 前記伝送親局と前記各伝送子局との間
    で前記情報信号を相互に伝送するための伝送線を備えた
    ことを特徴とする請求項21に記載の負荷回路保護装
    置。
  23. 【請求項23】 前記情報信号は、前記伝送親局および
    前記伝送子局を示す各アドレスと、制御内容を示すコン
    トロールワードとを含むことを特徴とする請求項21に
    記載の負荷回路保護装置。
  24. 【請求項24】 前記伝送親局と前記電力線との間に挿
    入された注入手段と、 前記電力線と前記伝送子局との間に挿入された信号変換
    手段とを備え、 前記注入手段および前記信号変換手段は、前記情報信号
    を変調して前記電力線に注入するとともに、前記電力線
    から受信される信号から前記情報信号を復調してデジタ
    ル変換し、 前記電力線は、前記伝送親局と前記各伝送子局との間で
    前記情報信号を相互に伝送することを特徴とする請求項
    21に記載の負荷回路保護装置。
  25. 【請求項25】 前記伝送親局および前記伝送子局は、
    それぞれ、無線親局および無線子局からなり、 前記情報信号は、前記無線親局と前記各無線子局との間
    で送受信される電波を介して相互に伝送されることを特
    徴とする請求項21に記載の負荷回路保護装置。
  26. 【請求項26】 前記診断起動信号は、前記各伝送子局
    に対して一斉通報されることを特徴とする請求項21に
    記載の負荷回路保護装置。
  27. 【請求項27】 前記監視制御手段は、前記各負荷回路
    保護手段の診断結果を報知する表示手段を含むことを特
    徴とする請求項21に記載の負荷回路保護装置。
  28. 【請求項28】 前記監視制御手段は、前記各負荷回路
    保護手段の診断結果に基づいて、前記各負荷回路保護手
    段に関連する負荷の運転継続可能時間を判定し、この判
    定結果を前記表示手段に表示させることを特徴とする請
    求項27に記載の負荷回路保護装置。
  29. 【請求項29】 前記監視制御手段は、前記各負荷回路
    保護手段の診断結果のトレンドに基づいて、前記各負荷
    回路保護手段の劣化を診断し、この診断結果を前記表示
    手段に表示させることを特徴とする請求項27に記載の
    負荷回路保護装置。
  30. 【請求項30】 前記監視制御手段は、前記各負荷回路
    保護手段の診断結果を時間軸でグラフ化して劣化曲線を
    求め、前記劣化曲線に基づいて、前記各負荷回路保護手
    段の寿命を推定することを特徴とする請求項29に記載
    の負荷回路保護装置。
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