JPH09171781A - インライン型電子銃を備えたカラー陰極線管 - Google Patents

インライン型電子銃を備えたカラー陰極線管

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JPH09171781A
JPH09171781A JP8337092A JP33709296A JPH09171781A JP H09171781 A JPH09171781 A JP H09171781A JP 8337092 A JP8337092 A JP 8337092A JP 33709296 A JP33709296 A JP 33709296A JP H09171781 A JPH09171781 A JP H09171781A
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electrode
electron beam
main lens
diameter
line type
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JP8337092A
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Takeshi Uchida
剛 内田
Masaji Shirai
正司 白井
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長時間動作後の電子ビーム移動を実用範囲に収
める。 【解決手段】インライン型電子銃を収納するネック部3
0の外径T(mm)と、隣接する電子ビーム中心軸7,
8,9間距離S(mm)との間に、2S+13.66≦
T≦28.1、かつ25.3<Tの関係を持たせ、かつ
S≧4.1としたことにより、偏向感度が実用可能な範
囲で、電子ビームが電極5−1,6−1に衝突すること
なく、長時間動作後の電子ビーム移動量が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
係り、特に蛍光面に向けて3本の電子ビームを横一列に
放射するように構成されたインライン型電子銃を備えた
カラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のカラー陰極線管には、一般に、イ
ンライン型電子銃が用いられている。このインライン型
電子銃は、共通の一平面(水平面)上に複数(通常は3
本)の電子ビームを横一列に発射する構造を有し、陰極
線管の蛍光面上に上記複数の電子ビームでカラー画像を
再現するものである。
【0003】図9はインライン型電子銃を有する従来の
カラー陰極線管の概略構造を示す管軸方向に切断した概
略断面図であって、10はパネル部、20はファンネル
部、30はネック部、40はパネル部内面に形成した蛍
光面、50は色選別電極であるシャドウマスク、60は
ファンネル部に外付けした偏向ヨークである。
【0004】また、1はネック部30に収納されたイン
ライン型電子銃(以下、単に電子銃という)で、R,
G,Bは赤用,緑用,青用の電子ビームを示す。
【0005】図9において、電子銃1から横一列に発射
された3本の電子ビームR,G,Bは偏向ヨーク60で
水平および垂直方向に偏向され、シャドウマスク50に
よる色選別を受けて蛍光面40上に射突しこれを励起発
光させることにより、2次元の画像を再現する。
【0006】図10はこの種の陰極線管に用いるインラ
イン型電子銃を説明する要部断面図であって、図9の線
A−Aから矢印a方向のネック部を示す。
【0007】図10において、2R,2G,2Bはカソ
ード、3はG1電極、4はG2電極、5は主レンズを構
成するG3電極、6は主レンズを構成するもう一方の電
極であるG4電極、7,8,9は電子ビームの中心軸、
12,13,14はG3電極5の開孔部と接続する内円
筒、15,16,17はG4電極6の開孔部と接続する
内円筒である。
【0008】上記電子ビームの中心軸はG1電極3,G
2電極4,G3電極5のそれぞれの陰極に対応する開孔
部(すなわち、電子ビーム通過孔)ならびに、G3電極5
の開孔部と接続する内円筒12,13,14の中心軸と
一致し、共通平面上に互いにほぼ平行に配置されてい
る。
【0009】G4電極6の中央の開孔部ならびに、それ
と接続した内円筒16の中心軸は、電子ビームの中心軸
8と一致しているが、外側の両開孔ならびに、それらと
接続する内円筒15,17の中心軸はそれぞれに対応す
る電子ビームの中心軸7,9とは一致せずに外側に僅か
に変位している。なお、図10中のSは各電子ビームの
中心軸7,8,9の間隔サイズ、Lは外側の各電子ビー
ムの中心軸7,9とネック部内壁との間の距離、DはG
3電極5の開孔部と接続する内円筒の内径を示す。
【0010】上記構成のインライン型電子銃は、次のよ
うな動作を行う。
【0011】図示しないヒーターにより加熱された3本
のカソード2R,2G,2Bから放出された熱電子は、
G2電極4に印加された正電圧によってG1電極3側に
吸引され、3本の電子ビームが形成される。そして、こ
れら3本の電子ビームは、G1電極3の開孔部を通り、
次いでG2電極4の開孔部を通った後、主レンズを構成
するG3電極5及びG4電極6に印加された正電圧によ
って集束される。
【0012】上記G3電極5には5〜10KV程度の低
電圧が印加され、G4電極6には蛍光面に印加される2
0〜35KV程度の高電圧がファンネル20の内壁に塗
布された導電膜をとおして印加されているので、低電圧
が印加されたG3電極5と高電圧が印加されたG4電極
6との間の電位差によって、G3電極5とG4電極6の
間に静電界が発生し、この電界によって主レンズが形成
される。
【0013】また、G3電極5とG4電極6のそれぞれ
対応する外側の円筒部12,14と15,17の中心軸
が互いに一致しないため、カソード2R,2Bに対応す
る外側の電子ビームに作用する主レンズは軸対称とはな
らない。この非軸対称性のため、上記外側の電子ビーム
は、螢光面40上で中心ビームと一致するように内側に
偏向される。すなわち、3本の電子ビームが螢光面上に
集中するので、各電子ビームによるR,G,B3色の画
像が正しく重ね合わされ、カラー画像を再現することが
可能になる。
【0014】なお、この種の陰極線管に関する従来技術
を開示したものとしては、特開平1−137540号公
報を挙げることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
たインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管では、電
子ビームとインライン型電子銃を収納するネック部内壁
との距離が小さいと、長時間動作させたときに、カラー
陰極線管のファンネル部に加えられる高電圧によってネ
ック部内壁も高電位になり、そのネックガラス部内壁の
高電位によって生じる電界で電子ビームが偏向され、蛍
光面上で3本の電子ビームが集中しなくなるという問題
点がある。
【0016】電子ビームとインライン型電子銃を収納す
るネック部内壁との距離を大きくするためには、ネック
部の径を大きくするか、3本の電子ビームの隣接する電
子ビーム中心軸間距離Sを小さくすることが考えられ
る。
【0017】しかし、ネック部の径を大きくするとファ
ンネル部の径も大となり、電子ビームと偏向ヨークとの
距離が離れてしまい、偏向ヨークの偏向感度が低下す
る。
【0018】また、3本の電子ビームの隣接する電子ビ
ーム中心軸間距離Sを小さくすると、電子ビーム径がも
っとも広がっている主レンズ内で各電子ビームを互いに
分離している主レンズ部の電極部分と電子ビームとの間
隔が小さくなり、大電流時に電子ビームが主レンズ電極
に衝突するという問題が生じる。
【0019】この衝突を回避するために主レンズ電極内
の電子ビーム径を小さくすると、レンズ倍率が低下し、
空間電荷効果が増大するため、蛍光面上での電子ビーム
スポット径が大きくなるという問題が生じる。さらに、
電子ビーム中心軸間距離Sを縮小すると、図10に示さ
れたような3つの円形開孔部を持つ電極により主レンズ
を構成する場合は主レンズ口径Dすなわち開孔部と接続
する内円筒の内径も縮小する必要があり、主レンズの球
面収差が増大して蛍光面上での電子ビームスポット径が
さらに劣化するという問題点も招く。
【0020】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、ネック部内壁の電位の影響をなくして長時間動
作での静的コンバーゼンス変化(STCドリフト)を小
さくしてフォーカス特性を向上させたインライン型電子
銃を備えたカラー陰極線管を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカラー陰極線管は、蛍光面に向けて3本の
電子ビームを発生する電子ビーム発生手段(カソード2
R,2G,2B、G1電極3、G2電極4)と、上記3
本の電子ビームを上記蛍光面に集束させるための、異な
る電位に保たれ互いに隔てて設けられた例えば2つの電
極(G3電極5、G4電極6)により構成された主レン
ズをもつインライン型電子銃を備え、前記インライン型
電子銃を収納するネック部30の外径をT(mm)、互
いに隣接する上記電子ビームの中心軸間距離をS(m
m)としたとき、TとSとの間に 2S+13.66 ≦ T ≦ 28.1 の関係があり、かつ上記中心軸間距離S(mm)が4.
1mm以上である。
【0022】また、本発明のカラー陰極線管は、蛍光面
に向けて横一列に配置された3本の電子ビームを発生す
る電子ビーム発生手段と、上記3本の電子ビームを上記
蛍光面に集束させるための、異なる電位に保たれ互いに
隔てて設けられた例えば2つの電極により構成された主
レンズをもつインライン型電子銃を備え、 前記インラ
イン型電子銃を収納するネック部の外径をT(mm)、
互いに隣接する上記電子ビームの中心軸間距離をS(m
m)としたとき、TとSとの間に 2S+13.66 ≦ T ≦ 26.7 の関係があり、かつ上記中心軸間距離S(mm)が4.
1mm以上である。
【0023】さらに、本発明のカラー陰極線管は、蛍光
面に向けて横一列に配置された3本の電子ビームを発生
する電子ビーム発生手段と、上記3本の電子ビームを上
記蛍光面に集束させるための、異なる電位に保たれ互い
に隔てて設けられた例えば2つの電極により構成された
主レンズをもつインライン型電子銃を備え、前記インラ
イン型電子銃を収納するネック部の外径をT(mm)、
互いに隣接する上記電子ビームの中心軸間距離をS(m
m)としたとき、TとSとの間に 2S+13.66 ≦ T ≦ 25.3 の関係があり、かつ上記中心軸間距離S(mm)が4.
1mm以上である。
【0024】上記本発明によるカラー陰極線管の作用を
図4〜図8により説明する。
【0025】図4はインライン配置された3本の電子ビ
ームのうち外側に配置された電子ビーム(以下、「サイ
ドの電子ビーム」と略す)の中心軸からネック部内壁ま
での距離L(mm)と、24時間動作後の電子ビームの
蛍光面上での移動量P(mm)の関係の説明図であり、
横軸に電子ビーム中心軸とネック部内壁の最短距離L
(mm)を、縦軸に24時間動作後の電子ビームの移動
量P(mm)を示す。
【0026】図4に示した直線イは、 P=−0.12L+0.66 と表すことができる。
【0027】一般に、許容できる電子ビームの移動量P
(mm)はシャドウマスクピッチの大きさに依存する。
シャドウマスクピッチが大きければ、電子ビームのわず
かな移動は表示画像の画質を劣化させない。一般に、電
子ビームの移動量P(mm)がシャドウマスクピッチの
半分の大きさまで許容できる。モニタに用いられている
カラー陰極線管のシャドウマスクピッチは0.28mm
であるので、0.14mmまでの電子ビーム移動量P
(mm)が許容できる。従って図4に示す直線から上記
外側電子ビーム中心からネック部内壁までの距離L(m
m)を4.33mm以上にすることで、24時間動作後
の電子ビームの移動量P(mm)を実用可能な範囲に収
めることができる。
【0028】次に、ネック部を構成するガラスの厚さを
h(mm)とすると、ネック部の外径T(mm)は、
T=(S+L+h)×2となる。
【0029】ネック部ガラスを貫通する放電により貫通
孔が生じる,所謂ネックガラス抜けを防止するために
は、ネック部ガラスの厚さh(mm)は2.5mm以上
が必要となるので、ネック部ガラスの外径T(mm)
と、隣接する電子ビームの中心軸間距離S(mm)の関
係を 2S+13.66 ≦ T とすることで、24時間動作後の電子ビームの移動量P
(mm)を実用可能な範囲に収めることができる。
【0030】図5はネック部ガラス外径Tと偏向ヨーク
の偏向感度Hとの関係の説明図であって、横軸にネック
部ガラス外径T(mm)を、縦軸に偏向ヨークの偏向感
度H(mHA2 )を示す。
【0031】図5に示した直線ロは、 H=0.46T+2.4 と表すことができる。
【0032】従来の偏向感度が優れている所謂ミニネッ
ク受像管のネック部ガラスの外径Tは、22.5mmな
ので、偏向感度Hは12.8mHA2 である。この偏向
感度Hに比較し10%〜20%程度の感度低下であれ
ば、従来のミニネック受像管を用いたテレビセットにお
いて、偏向電流発生回路に大きな変更を加える必要が無
い。すなわち、図5中の偏向感度14.1mHA2 〜1
5.4mHA2 までの増加が実用可能な範囲である。
【0033】そこで、ネック部ガラス外径Tが25.3
mm以下、26.7mm以下、または28.1mm以下
であれば、偏向感度Hを実用可能な範囲に設定できる。
【0034】また、偏向ヨークの構成を検討すれば、こ
の程度のネック径増大ならば、偏向感度低下をそれぞれ
10%以下、15%以下、または20%以下にすること
が可能である。
【0035】また、インライン型電子銃では、主レンズ
口径を効果的に使うためには、主レンズ口径が大きくな
るほど主レンズに供給する電子ビームの径を大きくしな
ければならない。これは、空間電荷効果による蛍光面上
での電子ビームスポットの拡大を抑えるためである。し
かし、主レンズ内の電子ビーム径を大きくし過ぎると、
レンズ収差による電子ビームスポット径の拡大を招く。
すなわち、主レンズ内の電子ビーム径には最適値が存在
する。
【0036】図6は主レンズ口径とレンズに供給する電
子ビーム径の最適値Xr の関係の説明図であって、横軸
に主レンズ口径D(mm)を、縦軸に最大電子ビーム径
Xr(mm)を示す。
【0037】図6は、画面有効面対角サイズ51cm、
偏向角度90°のカラー受像管に対し、G4電極電圧2
5kV、G3電極電圧7kV、ビーム電流値4mAの時
の解析値である。
【0038】図6に示した直線ハは、 55Xr −20D=30 で表される。
【0039】この関係から、主レンズ口径D(mm)が
大きくなるほど、最大電子ビーム径Xr (mm)が増大
することがわかる。
【0040】図7は隣接する電子ビームの中心軸間距離
S(mm)に対し、電子ビームが電極に衝突することの
ない主レンズ内電子ビーム径最大値の関係の説明図であ
って、横軸に隣接電子ビーム中心軸間距離S(mm)
を、縦軸に最大電子ビーム径Xr(mm)を示す。
【0041】図7に示した直線ニは Xr ≦ S−2.1 と表すことができる。
【0042】図7の直線ニで示される値よりも電子ビー
ム径が小さければ(斜線で示した領域)、電極に電子ビ
ームは衝突しない。
【0043】図6と図7に示した関係を組み合わせるこ
とにより、隣接する電子ビームの中心間軸距離S(m
m)に対する主レンズ口径D(mm)の最適値の関係が
得られる。
【0044】主レンズ口径Dは、G3電極5の内部に設
置した平板電極5−1の開口部5R、5G、5Bのイン
ライン方向(水平方向)と直交する方向(垂直方向)に
サイドの電子ビーム中心軸を通りG3電極5の内側のエ
ッジを結ぶ径、もしくはサイドの電子ビーム中心軸から
前記インライン方向でサイドの電子ビーム中心軸からG
3電極5開口部の内側のエッジを結ぶ距離の2倍の値の
何れか小さな方である。図2は、主レンズ口径Dがイン
ライン方向(水平方向)と直交する方向の場合を、図3
は主レンズ口径Dがサイドの電子ビーム中心軸から前記
インライン方向でサイドの電子ビーム中心軸からG3電
極5開口部の内側のエッジを結ぶ距離の2倍の値である
場合を示す。また図10に示すように3つの円形開口部
を持つ電極の場合は該円形開口部の直径が主レンズ口径
Dに対応する。
【0045】図8は隣接する電子ビームの中心間距離S
(mm)と主レンズ口径D(mm)の関係の説明図で、
横軸に隣接電子ビーム中心軸間距離S(mm)を、縦軸
に主レンズ口径D(mm)を示す。
【0046】図8に示した直線ホは 55S−20D≧145.5 と表すことができる。
【0047】この直線ホの下側の斜線で示した範囲で
は、大電流時に電極に電子ビームが衝突しない。しかし
主レンズ口径が4.0mmより小さいと蛍光面上での電
子ビームスポット径が大きくなりすぎて問題となるため
に、主レンズ口径を4.0mm以上にしなくてはならな
い。そのためS寸法は4.1mmより小さくできず、
4.1mm以上とする必要がある。
【0048】上記の条件を全て満足させることで、偏向
感度Hが実用可能な範囲で、また電子ビームが電極に衝
突せず、電子ビームスポット径の大きさが問題にならな
い範囲で、24時間動作後の電子ビームの移動量P(m
m)を実用可能な範囲にできる。
【0049】
【発明の実施の形態】
(参考例)以下、本発明によるインライン型電子銃を備
えたカラー陰極線管の実施例を、参考例を参照して詳細
に説明する。
【0050】図1は本発明によるインライン型電子銃を
備えたカラー陰極線管の参考例と実施例を説明するため
の前記図10と同様の管軸方向要部断面図であって、線
A−Aは前記図9の線A−Aに対応する。
【0051】図1において、1はネック部30に収納さ
れたインライン型電子銃、2R,2G,2Bはカソー
ド、3はG1電極、4はG2電極、5は主レンズを構成
するG3電極、6は主レンズを構成するもう一方の電極
であるG4電極、7,8,9は電子ビームの中心軸、5
−1はG3電極5内に設置された平板電極、5R,5
G,5Bは平板電極5−1に形成された電子ビーム通過
孔、6−1はG4電極6内に設置された平板電極、6
R,6G,6Bは平板電極6−1で形成された電子ビー
ム通過孔である。
【0052】また、図2は図1のB−B線から矢印b−
b方向にみた管軸と直角方向の断面図、図3は図1のB
−B線から矢印c−c方向にみた管軸と直角方向の断面
図である。
【0053】図1〜図3において、G3電極5は開口断
面が略楕円形をなす筒状の電極であり、またG4電極6
も同じく開口断面が略楕円形をなす筒状の電極である。
【0054】図2に示したように、G3電極5内に設置
された平板電極5−1には3本の電子ビームを通過させ
るために水平方向(インライン配列面)X−Xに電子ビ
ーム通過孔5R,5G,5Bが形成されている。
【0055】G4電極6内に設置された平板電極6−1
は、その中心部に中央ビーム通過孔6Gをもち、外側の
電子ビーム通過孔6R,6BはG4電極6の内壁と平板
電極6−1のX−X方向両側の切欠き部の一部で形成さ
れる。なお、G3電極5とG4電極6の対向する開口部
は同一の形状である。
【0056】そして、ネック部30のガラス外径T(m
m)を24.3mmとし、主レンズに入射する隣接電子
ビームの中心軸7,8,9の間の距離S(mm)を4.
75mmとし、主レンズ口径としてのG3電極5とG4
電極6の開口部の3本の電子ビーム配列に対する垂直方
向径D(mm)を5.5mmとする。この寸法のとき、 2S+13.66=2×4.75+13.66=23.
16 となり、ネック部ガラス外径T(mm)は 2S+13.66≦ T ≦ 25.3 の関係を満足する。
【0057】そして、S寸法も4.75mmで、4.1
mm以上である。
【0058】このように、ガラス外径Tを24.3mm
(T<25.3)とした場合は、偏向感度H(mH
2 )が実用可能な範囲で、また電子ビームが電極に衝
突せず、電子ビームスポット径の大きさが問題にならな
い範囲で、24時間動作後の電子ビームの移動量P(m
m)を実用可能な範囲に収めることが可能となる。
【0059】(実施例1)この実施例では、ガラス外径
T(mm)を25.3mm以上(T>25.3)とした
場合であり、下記以外、参考例と同様である。
【0060】ネック部ガラス外径 T=26.5mm 隣接電子ビーム中心軸間距離 S=5.5mm 主レンズ口径 D=6.2mm この場合、2S+13.66=24.66となり、ネッ
ク部ガラス外径T(mm)は2S+13.66≦T≦2
6.7の関係を満足し、かつS=5.5>4.1であ
る。
【0061】偏向感度は、図5から H=14.7mH
2 で、ネック部ガラス外径T=22.5mmのミニネ
ック受像管の場合に比較して15%以下の感度低下に抑
えることができ、かつ参考例と同様の作用を得ることが
できる。
【0062】(実施例2)本実施例でも、ガラス外径T
(mm)を25.3mm以上(T>25.3)とした場
合であり、下記以外、実施例1と同様である。
【0063】ネック部ガラス外径 T=28.0mm 隣接電子ビーム中心軸間距離 S=6.6mm 主レンズ口径 D=5.5mm この場合、2S+13.66=26.86となり、ネッ
ク部ガラス外径T(mm)は2S+13.66≦T≦2
8.1の関係を満足し、かつS=6.6>4.1であ
る。
【0064】偏向感度は、図5から H=15.3mH
2 で、ネック部ガラス外径T=22.5mmのミニネ
ック受像管の場合に比較して20%以下の感度低下に抑
えることができ、かつ実施例1同様の作用を得ることが
できる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
陰極線管のネック部外径T(mm)と、隣接する複数電
子ビームの中心軸間距離S(mm)に、2S+13.6
6≦T ≦ 28.1、かつ25.3 < Tの関係を
持たせ、かつ隣接する複数電子ビームの中心軸間距離S
(mm)を4.1mm以上とすることにより、偏向感度
を実用可能な範囲に維持し、また電子ビームが主レンズ
電極に衝突せず、電子ビームスポット径の大きさが問題
にならない範囲で、長時間動作後の電子ビームの移動量
を実用可能な範囲に収めることができるという、優れた
機能のインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインライン型電子銃を備えたカラ
ー陰極線管の参考例と実施例を説明するための管軸方向
要部断面図である。
【図2】図1のB−B線から矢印b−b方向にみた管軸
と直角方向の断面図である。
【図3】図1のB−B線から矢印c−c方向にみた管軸
と直角方向の断面図である。
【図4】3本の電子ビームのうち外側に配置された電子
ビームの中心軸からネック部内壁までの距離L(mm)
と、24時間動作後の電子ビームの蛍光面上での移動量
P(mm)との関係の説明図である。
【図5】ネック部ガラス外径T(mm)と偏向ヨークの
偏向感度H(mHA2 )との関係の説明図である。
【図6】主レンズ口径D(mm)とレンズに供給する電
子ビーム径の最適値Xr (mm)の関係の説明図であ
る。
【図7】隣接する電子ビームの中心軸間距離S(mm)
に対し、電子ビームが電極に衝突することのない主レン
ズ内電子ビーム径最大値Xr (mm)の関係の説明図で
ある。
【図8】隣接する電子ビームの中心間距離S(mm)と
主レンズ口径D(mm)の関係の説明図である。
【図9】インライン型電子銃を有する従来のカラー陰極
線管の概略構造を示す管軸方向に切断した概略断面図で
ある。
【図10】従来の陰極線管に用いるインライン型電子銃
を説明する要部断面図であって、図9の線A−Aから矢
印a方向のネック部を示す。
【符号の説明】
1 インライン型電子銃 2R,2G,2B カソード 3 G1電極 4 G2電極 5 G3電極 5−1 G3電極内に設置された平板電極 5R,5G,5B 平板電極5−1の電子ビーム通過孔 6 G4電極 6−1 G4電極内に設置された平板電極 6G 平板電極6−1の中央電子ビーム通過孔 6R,6B 平板電極6−1の両側の電子ビーム通過孔 7,8,9 電子ビーム中心軸 30 ネック部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光面に向けて横一列に配置された3本の
    電子ビームを発生する電子ビーム発生手段と、上記3本
    の電子ビームを上記蛍光面に集束させるための、異なる
    電位に保たれ互いに隔てて設けられた複数の電極により
    構成された主レンズをもつインライン型電子銃を備えた
    カラー陰極線管において、 前記主レンズを構成する電極が略長円形の開口断面を有
    する筒状電極であって該筒状電極内部に前記3本の電子
    ビームの通過する3個の開孔が一方向に沿って形成さ
    れ、該3個の開孔のうち中央の開孔の前記一方向の径が
    その垂直方向の径よりも小さく形成されている平板電極
    を備え、前記インライン型電子銃を収納するネック部の
    外径をT(mm)、互いに隣接する上記電子ビームの中
    心軸間距離をS(mm)、主レンズ口径をD(mm)と
    したとき、 2S+13.66 ≦ T ≦ 28.1 25.3 < T 4.1 ≦ S かつ、145.5 ≦ 55S−20Dの関係に前記
    T,S,Dを設定したことを特徴とするインライン型電
    子銃を備えたカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】蛍光面に向けて横一列に配置された3本の
    電子ビームを発生する電子ビーム発生手段と、上記3本
    の電子ビームを上記蛍光面に集束させるための、異なる
    電位に保たれ互いに隔てて設けられた複数の電極により
    構成された主レンズをもつインライン型電子銃を備えた
    カラー陰極線管において、 前記主レンズを構成する電極が略長円形の開口断面を有
    する筒状電極であって該筒状電極内部に前記3本の電子
    ビームの通過する3個の開孔が一方向に沿って形成さ
    れ、該3個の開孔のうち中央の開孔の前記一方向の径が
    その垂直方向の径よりも小さく形成されている平板電極
    を備え、前記インライン型電子銃を収納するネック部の
    外径をT(mm)、互いに隣接する上記電子ビームの中
    心軸間距離をS(mm)、主レンズ口径をD(mm)と
    したとき、 2S+13.66 ≦ T ≦ 26.7 25.3 < T 4.1 ≦ S かつ、145.5 ≦ 55S−20Dの関係に前記
    T,S,Dを設定したことを特徴とするインライン型電
    子銃を備えたカラー陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100396706B1 (ko) * 2001-11-05 2003-09-02 엘지.필립스디스플레이(주) 칼라 음극선관용 전자총

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