JPH09170846A - 車両搭載型ケミカルヒートポンプ - Google Patents
車両搭載型ケミカルヒートポンプInfo
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- JPH09170846A JPH09170846A JP34906495A JP34906495A JPH09170846A JP H09170846 A JPH09170846 A JP H09170846A JP 34906495 A JP34906495 A JP 34906495A JP 34906495 A JP34906495 A JP 34906495A JP H09170846 A JPH09170846 A JP H09170846A
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- heat pump
- vehicle
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- evaporator
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B17/00—Sorption machines, plants or systems, operating intermittently, e.g. absorption or adsorption type
- F25B17/08—Sorption machines, plants or systems, operating intermittently, e.g. absorption or adsorption type the absorbent or adsorbent being a solid, e.g. salt
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- Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジン冷却水を加熱源に用いたコンパクト
な車両搭載型ヒートポンプであって、且つ車両が停止し
た後でも、直ちに空調システムを運転することができる
車両搭載型ケミカルヒートポンプを提供する。 【解決手段】 本発明の車両搭載型ケミカルヒートポン
プは、冷凍モード時には蒸発器に且つ再生モード時には
凝縮器に切り換わることができる第I反応容器1と、再
生モード時には再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器
に切り替わることができる第II反応容器2とを含む。
さらに、エンジン冷却水での加熱により前記吸収器を再
生器に切り換えることができる熱交換手段と、このエン
ジン冷却水を適正な温度範囲に保持する保温手段6と、
エンジン停止時に、該保温手段6を作動制御する保温制
御装置29を有する。
な車両搭載型ヒートポンプであって、且つ車両が停止し
た後でも、直ちに空調システムを運転することができる
車両搭載型ケミカルヒートポンプを提供する。 【解決手段】 本発明の車両搭載型ケミカルヒートポン
プは、冷凍モード時には蒸発器に且つ再生モード時には
凝縮器に切り換わることができる第I反応容器1と、再
生モード時には再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器
に切り替わることができる第II反応容器2とを含む。
さらに、エンジン冷却水での加熱により前記吸収器を再
生器に切り換えることができる熱交換手段と、このエン
ジン冷却水を適正な温度範囲に保持する保温手段6と、
エンジン停止時に、該保温手段6を作動制御する保温制
御装置29を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却水を
再生器の加熱源として用いた車両搭載型ケミカルヒート
ポンプに関し、特に、エンジン停止時のエンジン冷却水
の保温対策を講じたコンパクトな車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプに関する。
再生器の加熱源として用いた車両搭載型ケミカルヒート
ポンプに関し、特に、エンジン停止時のエンジン冷却水
の保温対策を講じたコンパクトな車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用空調システムには、エン
ジンの駆動力によりコンプレッサーによって圧縮された
冷媒ガスを、コンデンサーにおいて走行風やファンによ
って冷却、液化し、得られた液状の冷媒をエバポレータ
ーにて気化し、この気化の際に熱を大量に奪い冷却を行
う、圧縮式ヒートポンプによる冷凍サイクルが用いられ
ていた(例えば、特開平2−189223号公報参
照)。
ジンの駆動力によりコンプレッサーによって圧縮された
冷媒ガスを、コンデンサーにおいて走行風やファンによ
って冷却、液化し、得られた液状の冷媒をエバポレータ
ーにて気化し、この気化の際に熱を大量に奪い冷却を行
う、圧縮式ヒートポンプによる冷凍サイクルが用いられ
ていた(例えば、特開平2−189223号公報参
照)。
【0003】ところが、前記従来の圧縮式ヒートポンプ
による冷凍サイクルでは冷媒を圧縮するための、コンプ
レッサーが不可欠であるため、エンジンから奪われるコ
ンプレッサーの駆動力が多大なものとなり、これが燃費
の低下の主な原因となっていた。特に、より強力な冷却
能力が必要とされる夏期には、冷媒の圧縮能力を高く設
定するため、著しい燃費低下の傾向がみられた。
による冷凍サイクルでは冷媒を圧縮するための、コンプ
レッサーが不可欠であるため、エンジンから奪われるコ
ンプレッサーの駆動力が多大なものとなり、これが燃費
の低下の主な原因となっていた。特に、より強力な冷却
能力が必要とされる夏期には、冷媒の圧縮能力を高く設
定するため、著しい燃費低下の傾向がみられた。
【0004】一方、このような圧縮式ヒートポンプによ
る冷凍サイクルにおいては、冷媒として、フロンガスが
使用されていたため、フロンガスによる大気汚染が問題
となっていた。
る冷凍サイクルにおいては、冷媒として、フロンガスが
使用されていたため、フロンガスによる大気汚染が問題
となっていた。
【0005】上記のような問題に鑑みて、近年では圧縮
式ヒートポンプに代わって、冷媒蒸気を吸収剤に吸収さ
せ(発熱反応)、冷媒蒸気を発生する(吸熱反応)際の
潜熱を利用して外気温を下げるという、化学反応を応用
した吸収式ヒートポンプ(ケミカルヒートポンプ)が着
目されている。
式ヒートポンプに代わって、冷媒蒸気を吸収剤に吸収さ
せ(発熱反応)、冷媒蒸気を発生する(吸熱反応)際の
潜熱を利用して外気温を下げるという、化学反応を応用
した吸収式ヒートポンプ(ケミカルヒートポンプ)が着
目されている。
【0006】この吸収式ヒートポンプの原理を、図1
(冷凍モード)及び図2(再生モード)に示す2個の反
応容器1,2を途中にバルブ3を介した連結パイプ4に
より連結した吸収式ヒートポンプモデルにより次に説明
する。第I反応容器1に収容した吸収剤をA、第II反応
容器2に収容した吸収剤をB、冷媒をCとし、物質の相
変化の状態を示すため液体又は固体を(s)、気体を
(g)とする。まず、反応系内を減圧状態として、冷媒
の凝縮液C(s)を吸収している吸収剤A(s)から冷
媒蒸気C(g)を発生させ、冷媒蒸気C(g)を吸収剤
B(s)に吸収させる。冷媒蒸気C(g)を吸収剤B
(s)に吸収させる発熱反応の反応式は下記の式(1)
に、また吸収剤A(s)から冷媒蒸気C(g)を発生さ
せる吸熱反応の式は下記の式(2)によって表される。
(冷凍モード)及び図2(再生モード)に示す2個の反
応容器1,2を途中にバルブ3を介した連結パイプ4に
より連結した吸収式ヒートポンプモデルにより次に説明
する。第I反応容器1に収容した吸収剤をA、第II反応
容器2に収容した吸収剤をB、冷媒をCとし、物質の相
変化の状態を示すため液体又は固体を(s)、気体を
(g)とする。まず、反応系内を減圧状態として、冷媒
の凝縮液C(s)を吸収している吸収剤A(s)から冷
媒蒸気C(g)を発生させ、冷媒蒸気C(g)を吸収剤
B(s)に吸収させる。冷媒蒸気C(g)を吸収剤B
(s)に吸収させる発熱反応の反応式は下記の式(1)
に、また吸収剤A(s)から冷媒蒸気C(g)を発生さ
せる吸熱反応の式は下記の式(2)によって表される。
【0007】
【化1】
【0008】上記原理の吸収式ヒートポンプを、特に自
動車用冷房として適用することを考えると、自動車排熱
(排気ガス、エンジン冷却水からの)をヒートポンプの
収熱用(濃縮、脱着等)の熱源、すなわち熱エネルギー
を化学エネルギーに変換してヒートポンプの駆動源とし
て利用できるため、自動車における熱エネルギーの収支
において無駄が少なく整合性が良く、既に、エンジン排
ガスの熱を利用した吸収式冷凍機として提案されている
(特開平1−239354号公報参照)。
動車用冷房として適用することを考えると、自動車排熱
(排気ガス、エンジン冷却水からの)をヒートポンプの
収熱用(濃縮、脱着等)の熱源、すなわち熱エネルギー
を化学エネルギーに変換してヒートポンプの駆動源とし
て利用できるため、自動車における熱エネルギーの収支
において無駄が少なく整合性が良く、既に、エンジン排
ガスの熱を利用した吸収式冷凍機として提案されている
(特開平1−239354号公報参照)。
【0009】このような吸収式ヒートポンプの特徴とし
ては、まず、上記式(1)及び式(2)で示されるよう
に、冷媒蒸気を吸収剤に吸収させ、また吸収剤から蒸発
させることによって、発熱反応や吸熱反応を生じさせ、
その冷媒ガスは、容易に移動させることができるので、
即ち、エネルギーを物質の形で保存し、移動させること
ができ、エネルギー損失が僅かであるという利点を有す
る。また、冷媒蒸気の移動は、圧力(濃度)差によって
行うことができるので、コンプレッサー等の外部動力を
積極的に必要としないという利点がある。
ては、まず、上記式(1)及び式(2)で示されるよう
に、冷媒蒸気を吸収剤に吸収させ、また吸収剤から蒸発
させることによって、発熱反応や吸熱反応を生じさせ、
その冷媒ガスは、容易に移動させることができるので、
即ち、エネルギーを物質の形で保存し、移動させること
ができ、エネルギー損失が僅かであるという利点を有す
る。また、冷媒蒸気の移動は、圧力(濃度)差によって
行うことができるので、コンプレッサー等の外部動力を
積極的に必要としないという利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平1−239
354号公報に記載された吸収式冷凍機では、蒸発した
冷媒は吸収器に入り吸収溶液に吸収されて、希釈された
吸収液(吸収剤)となり、次いでこの希釈された吸収液
は溶液ポンプで再生器に送られて溶液中の冷媒を蒸発す
る工程が行われているが、吸収液が吸収工程において専
用の吸収器で及び再生工程において再生器でそれぞれ処
理され、その処理のタイミング毎に吸収液の移動がなさ
れており、そのために、吸収式冷凍機全体として複雑で
且つ装置規模が大きくなるという問題があった。
354号公報に記載された吸収式冷凍機では、蒸発した
冷媒は吸収器に入り吸収溶液に吸収されて、希釈された
吸収液(吸収剤)となり、次いでこの希釈された吸収液
は溶液ポンプで再生器に送られて溶液中の冷媒を蒸発す
る工程が行われているが、吸収液が吸収工程において専
用の吸収器で及び再生工程において再生器でそれぞれ処
理され、その処理のタイミング毎に吸収液の移動がなさ
れており、そのために、吸収式冷凍機全体として複雑で
且つ装置規模が大きくなるという問題があった。
【0011】本発明者らはこのような問題点を解決する
ために、冷媒圧縮用コンプレッサーが不要で、ヒートポ
ンプ用駆動電源が不要で、ラジエータの小型化が可能な
低燃費型の自動車用空調装置に利用でき、且つ、自動車
等の限られたスペースで、コンパクトな装置構成とする
ことができる吸収式冷凍機を提供することを目的とし、
冷凍モード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮
器に切り替わることができる第I反応容器と、再生モー
ド時には再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り
替わることができる第II反応容器からなるケミカルヒー
トポンプを二組コンパクトに組合せ、エンジン冷却に使
用されたエンジン冷却水(以下、単にエンジン冷却水と
いう)の排熱を利用して作動させるケミカルヒートポン
プを既に出願している(特願平7−302118号)。
ために、冷媒圧縮用コンプレッサーが不要で、ヒートポ
ンプ用駆動電源が不要で、ラジエータの小型化が可能な
低燃費型の自動車用空調装置に利用でき、且つ、自動車
等の限られたスペースで、コンパクトな装置構成とする
ことができる吸収式冷凍機を提供することを目的とし、
冷凍モード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮
器に切り替わることができる第I反応容器と、再生モー
ド時には再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り
替わることができる第II反応容器からなるケミカルヒー
トポンプを二組コンパクトに組合せ、エンジン冷却に使
用されたエンジン冷却水(以下、単にエンジン冷却水と
いう)の排熱を利用して作動させるケミカルヒートポン
プを既に出願している(特願平7−302118号)。
【0012】しかしながら、エンジン冷却水は、エンジ
ン運転中においては100℃付近から40〜50℃程度
の範囲、通常は80℃前後に保たれているが、エンジン
をストップさせると徐々に低下するので、車両を停車さ
せた後に再度駆動させる時には、前記エンジン冷却水の
排熱を利用して作動させるケミカルヒートポンプにおい
ては、直ちにヒートポンプを起動させることが困難であ
り、冷房及び暖房等の空調システムが直ちに運転できな
いという欠点があった。
ン運転中においては100℃付近から40〜50℃程度
の範囲、通常は80℃前後に保たれているが、エンジン
をストップさせると徐々に低下するので、車両を停車さ
せた後に再度駆動させる時には、前記エンジン冷却水の
排熱を利用して作動させるケミカルヒートポンプにおい
ては、直ちにヒートポンプを起動させることが困難であ
り、冷房及び暖房等の空調システムが直ちに運転できな
いという欠点があった。
【0013】そこで本発明は、エンジン冷却水を加熱源
に用いたコンパクトな車両搭載型ヒートポンプであっ
て、且つ車両が停止した後でも、直ちに空調システムを
運転することができる車両搭載型ケミカルヒートポンプ
を提供することを目的とする。
に用いたコンパクトな車両搭載型ヒートポンプであっ
て、且つ車両が停止した後でも、直ちに空調システムを
運転することができる車両搭載型ケミカルヒートポンプ
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明の車両搭載型ヒートポンプは、冷凍モ
ード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮器に切
り換わることができる第I反応容器と、再生モード時に
は再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り替わる
ことができる第II反応容器と、エンジン冷却水により前
記蒸発器を前記再生器に切り替えるための熱交換手段
と、該エンジン冷却水を、蒸発器を再生器に切り替える
のに十分な温度範囲に保持するための保温手段と、エン
ジン停止時に、該保温手段を作動させる保温手段制御装
置とを有する車両搭載型ケミカルヒートポンプであっ
て、前記第II反応容器が冷凍モード時の吸収器である時
に、蒸発器を再生器に切り替えるのに十分な温度範囲の
エンジン冷却水にて熱交換することで、該吸収器は再生
モードの再生器として作動し、同時に前記冷凍モード時
の蒸発器は再生モードの凝縮器として作動するように構
成したことを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒート
ポンプをタイプIと称する。) また、本発明の車両搭載型ケミカルヒートポンプは、前
記タイプIの車両搭載型ケミカルヒートポンプにおける
冷凍モード時の蒸発器と吸収器がループを形成した1ユ
ニットのケミカルヒートポンプと、前記タイプIの車両
搭載型ケミカルヒートポンプにおける再生モード時の凝
縮器と再生器がループを形成した1ユニットのケミカル
ヒートポンプとが組み合わされてなる車両搭載型ケミカ
ルヒートポンプであって、任意の作動時間毎に蒸発器が
凝縮器に、吸収器が再生器に、凝縮器が蒸発器に、再生
器が吸収器に切り替わり、連続運転できるように構成さ
れていることを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒー
トポンプをタイプIIと称する。)。
るために、本発明の車両搭載型ヒートポンプは、冷凍モ
ード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮器に切
り換わることができる第I反応容器と、再生モード時に
は再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り替わる
ことができる第II反応容器と、エンジン冷却水により前
記蒸発器を前記再生器に切り替えるための熱交換手段
と、該エンジン冷却水を、蒸発器を再生器に切り替える
のに十分な温度範囲に保持するための保温手段と、エン
ジン停止時に、該保温手段を作動させる保温手段制御装
置とを有する車両搭載型ケミカルヒートポンプであっ
て、前記第II反応容器が冷凍モード時の吸収器である時
に、蒸発器を再生器に切り替えるのに十分な温度範囲の
エンジン冷却水にて熱交換することで、該吸収器は再生
モードの再生器として作動し、同時に前記冷凍モード時
の蒸発器は再生モードの凝縮器として作動するように構
成したことを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒート
ポンプをタイプIと称する。) また、本発明の車両搭載型ケミカルヒートポンプは、前
記タイプIの車両搭載型ケミカルヒートポンプにおける
冷凍モード時の蒸発器と吸収器がループを形成した1ユ
ニットのケミカルヒートポンプと、前記タイプIの車両
搭載型ケミカルヒートポンプにおける再生モード時の凝
縮器と再生器がループを形成した1ユニットのケミカル
ヒートポンプとが組み合わされてなる車両搭載型ケミカ
ルヒートポンプであって、任意の作動時間毎に蒸発器が
凝縮器に、吸収器が再生器に、凝縮器が蒸発器に、再生
器が吸収器に切り替わり、連続運転できるように構成さ
れていることを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒー
トポンプをタイプIIと称する。)。
【0015】上記本発明の2つのユニットが組み合わさ
れてなるタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプに
おいて、冷凍モード時の一つのユニットの凝縮器と再生
モード時の別の一つのユニットの吸収器を一つの熱交換
グループとし、且つ冷凍モード時の一つのユニットの蒸
発器と再生モード時の別の一つのユニットの再生器を別
の一つの熱交換グループとして、該両熱交換グループと
熱交換できる送風路を各々設けることにより、該送風路
に車外空気(単に外気という)又は車内循環空気(単に
内気という)を送風することにより熱交換して温風又は
冷風を得ることができる。
れてなるタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプに
おいて、冷凍モード時の一つのユニットの凝縮器と再生
モード時の別の一つのユニットの吸収器を一つの熱交換
グループとし、且つ冷凍モード時の一つのユニットの蒸
発器と再生モード時の別の一つのユニットの再生器を別
の一つの熱交換グループとして、該両熱交換グループと
熱交換できる送風路を各々設けることにより、該送風路
に車外空気(単に外気という)又は車内循環空気(単に
内気という)を送風することにより熱交換して温風又は
冷風を得ることができる。
【0016】本発明のタイプI及びタイプIIの車両搭載
型ケミカルヒートポンプにおいて使用できる保温手段
は、車両に搭載されたハロゲンヒータ、太陽光を熱源と
した集熱器、バッテリの群から選ばれた少なくとも1種
類あるいはそれ以上との組み合わせによる集合体を挙げ
ることができる。
型ケミカルヒートポンプにおいて使用できる保温手段
は、車両に搭載されたハロゲンヒータ、太陽光を熱源と
した集熱器、バッテリの群から選ばれた少なくとも1種
類あるいはそれ以上との組み合わせによる集合体を挙げ
ることができる。
【0017】本発明のタイプI及びタイプIIの車両搭載
型ケミカルヒートポンプにおいて、凝縮器及び蒸発器に
収容される蒸気発生物質と、吸収器及び再生器に収容さ
れる蒸気を吸収するための吸収剤とからなるペアとして
は、塩化カルシウムとメタノールからなるペア、活性炭
とメタノールからなるペア、シリカゲル、ゼオライト及
び/又は活性アルミナと水からなるペア、塩化カルシウ
ムと水からなるペアなどが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
型ケミカルヒートポンプにおいて、凝縮器及び蒸発器に
収容される蒸気発生物質と、吸収器及び再生器に収容さ
れる蒸気を吸収するための吸収剤とからなるペアとして
は、塩化カルシウムとメタノールからなるペア、活性炭
とメタノールからなるペア、シリカゲル、ゼオライト及
び/又は活性アルミナと水からなるペア、塩化カルシウ
ムと水からなるペアなどが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の車両搭載型ケミカルヒー
トポンプを、塩化カルシウムとメタノールからなるペア
を使用したヒートポンプを一例にして、以下に詳細に説
明する。
トポンプを、塩化カルシウムとメタノールからなるペア
を使用したヒートポンプを一例にして、以下に詳細に説
明する。
【0019】タイプIの車両搭載型ケミカルヒートポン
プ 本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒートポンプに
ついて、図3(冷凍モード)、図4(再生モード)の模
式図に基づき、さらに、図5(冷凍モード)、図6(再
生モードにおける再生主段階)及び図7(再生モードに
おける再生終了段階)のケミカルヒートポンプ内におけ
る圧力−温度相関グラフ(P−T線図)に基づいて説明
する。
プ 本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒートポンプに
ついて、図3(冷凍モード)、図4(再生モード)の模
式図に基づき、さらに、図5(冷凍モード)、図6(再
生モードにおける再生主段階)及び図7(再生モードに
おける再生終了段階)のケミカルヒートポンプ内におけ
る圧力−温度相関グラフ(P−T線図)に基づいて説明
する。
【0020】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプは、作動媒体としての冷媒10の蒸気(メタ
ノール蒸気)が、保水性高分子物質を通気性および水浸
透性を有する外装材にて包んでなる吸水シート8に吸収
されて凝縮・液化される第I反応容器1と、該第I反応
容器1において吸水シート8(含液体メタノール)から
蒸発する冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)を吸収・化
合する吸収剤9(CaCl2 )を充填した第II反応容器
2を含んだ閉じた系(ループ)である。両反応容器1,
2はエンジン冷却水により熱交換して加熱されるように
構成されている。
ートポンプは、作動媒体としての冷媒10の蒸気(メタ
ノール蒸気)が、保水性高分子物質を通気性および水浸
透性を有する外装材にて包んでなる吸水シート8に吸収
されて凝縮・液化される第I反応容器1と、該第I反応
容器1において吸水シート8(含液体メタノール)から
蒸発する冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)を吸収・化
合する吸収剤9(CaCl2 )を充填した第II反応容器
2を含んだ閉じた系(ループ)である。両反応容器1,
2はエンジン冷却水により熱交換して加熱されるように
構成されている。
【0021】この系は予め車載される以前に減圧にされ
ており、外気温下で、第I反応容器1においてガスが蒸
発する程度の減圧(0.001〜0.1気圧)とされ
る。
ており、外気温下で、第I反応容器1においてガスが蒸
発する程度の減圧(0.001〜0.1気圧)とされ
る。
【0022】冷凍モード(1サイクル時):外気温下で
第I反応容器1において、減圧下(0.001〜0.1
気圧)で、外気の熱を吸収した吸水シート8より冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)が蒸発する。この蒸発は外
気温を潜熱として吸熱する吸熱反応であるため第I反応
容器1の温度は外気温(20〜35℃)より低下し、冷
房用の低温(−5〜5℃)が得られる。蒸発した冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)は、第II反応容器2内の吸
収剤9(CaCl2 )と化学吸着(発熱反応)により化
合して吸収される。従って第II反応容器2は発熱反応に
よって外気温(20〜35℃)より温度上昇して高温
(40〜55℃)が得られると共に、内圧が最低圧力
(PL )より上昇する。
第I反応容器1において、減圧下(0.001〜0.1
気圧)で、外気の熱を吸収した吸水シート8より冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)が蒸発する。この蒸発は外
気温を潜熱として吸熱する吸熱反応であるため第I反応
容器1の温度は外気温(20〜35℃)より低下し、冷
房用の低温(−5〜5℃)が得られる。蒸発した冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)は、第II反応容器2内の吸
収剤9(CaCl2 )と化学吸着(発熱反応)により化
合して吸収される。従って第II反応容器2は発熱反応に
よって外気温(20〜35℃)より温度上昇して高温
(40〜55℃)が得られると共に、内圧が最低圧力
(PL )より上昇する。
【0023】一方、冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)
が第II反応容器2に吸引されることにより、第I反応容
器1の内圧は低下し、双方の反応容器1、2の内圧の平
衡圧PE にまで低下する。
が第II反応容器2に吸引されることにより、第I反応容
器1の内圧は低下し、双方の反応容器1、2の内圧の平
衡圧PE にまで低下する。
【0024】このようにして、第I反応容器1は低温、
平衡圧PE に保たれるので、この第I反応容器1をファ
ンにより外気と熱交換することで、車内冷房用の冷風が
得られる。一方、第II反応容器2は高温、平衡圧PE に
保たれるので、この第II反応容器2をファンにより外気
と熱交換(空冷)することで極力30℃以下に低下させ
る。この第II反応容器2の温度を低下させる目的は、図
5の冷凍モードでの第II反応容器2の平衡圧PE を上昇
させ過ぎないようにして第I反応容器1の吸熱反応を促
進させるためである。
平衡圧PE に保たれるので、この第I反応容器1をファ
ンにより外気と熱交換することで、車内冷房用の冷風が
得られる。一方、第II反応容器2は高温、平衡圧PE に
保たれるので、この第II反応容器2をファンにより外気
と熱交換(空冷)することで極力30℃以下に低下させ
る。この第II反応容器2の温度を低下させる目的は、図
5の冷凍モードでの第II反応容器2の平衡圧PE を上昇
させ過ぎないようにして第I反応容器1の吸熱反応を促
進させるためである。
【0025】冷凍モード終了時には、第II反応容器2に
おける冷媒10の吸収量が最大限に到達し、この時の第
I反応容器1及び第II反応容器2における状態は、図5
の矢印の終点で示される。
おける冷媒10の吸収量が最大限に到達し、この時の第
I反応容器1及び第II反応容器2における状態は、図5
の矢印の終点で示される。
【0026】再生モード(1サイクル時):前記の冷凍
モードにおいて、第II反応容器2内の吸収剤9(CaC
l2 )に吸着・化合する吸収容量には限りがあるため、
吸収剤9(CaCl2 )に吸収されている冷媒10を蒸
気として定期的に脱離して、吸収剤9(CaCl2 )を
再生させる必要がある。この脱離再生反応過程を再生モ
ードと呼ぶ。以下、再生の手順を説明する。
モードにおいて、第II反応容器2内の吸収剤9(CaC
l2 )に吸着・化合する吸収容量には限りがあるため、
吸収剤9(CaCl2 )に吸収されている冷媒10を蒸
気として定期的に脱離して、吸収剤9(CaCl2 )を
再生させる必要がある。この脱離再生反応過程を再生モ
ードと呼ぶ。以下、再生の手順を説明する。
【0027】第II反応容器2内の吸収剤9(CaC
l2 )の吸収容量以上に冷媒10の蒸気(メタノール蒸
気)を第I反応容器1内で発生させると、吸水シート8
(含液体メタノール)から冷媒10の蒸気(メタノール
蒸気)の蒸発する吸熱反応が抑制されるため、低温に保
たれていた第I反応容器1の温度が上昇することにな
る。さらに冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)は第II反
応容器2の空間内に充満した後、第I反応容器1の方に
も充満していくが、第I反応容器1側に吸引されない
と、一旦平衡が保たれていた第II反応容器2内の内圧が
どんどん上昇することになる。
l2 )の吸収容量以上に冷媒10の蒸気(メタノール蒸
気)を第I反応容器1内で発生させると、吸水シート8
(含液体メタノール)から冷媒10の蒸気(メタノール
蒸気)の蒸発する吸熱反応が抑制されるため、低温に保
たれていた第I反応容器1の温度が上昇することにな
る。さらに冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)は第II反
応容器2の空間内に充満した後、第I反応容器1の方に
も充満していくが、第I反応容器1側に吸引されない
と、一旦平衡が保たれていた第II反応容器2内の内圧が
どんどん上昇することになる。
【0028】そこで、吸収剤9に吸着・化合した冷媒1
0を脱離させる必要がある。その脱離に必要な解離熱を
第II反応容器2の外部より加え、これにより脱離した冷
媒10の蒸気(メタノール蒸気)を凝縮して液化して、
再び吸水シート8(含液体メタノール)に戻し、冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)を第I反応容器1に吸引さ
せる(発熱反応)ことにより、吸収剤9(CaCl2 )
に化学吸着されていた冷媒10の蒸気(メタノール蒸
気)の脱離反応(吸熱反応)が促進される。
0を脱離させる必要がある。その脱離に必要な解離熱を
第II反応容器2の外部より加え、これにより脱離した冷
媒10の蒸気(メタノール蒸気)を凝縮して液化して、
再び吸水シート8(含液体メタノール)に戻し、冷媒1
0の蒸気(メタノール蒸気)を第I反応容器1に吸引さ
せる(発熱反応)ことにより、吸収剤9(CaCl2 )
に化学吸着されていた冷媒10の蒸気(メタノール蒸
気)の脱離反応(吸熱反応)が促進される。
【0029】冷媒10の蒸気(メタノール蒸気)の凝縮
反応は減圧下(0.001〜0.1atm)では20℃
付近より開始するが、第I反応容器1は冷凍モードの過
程で容器内の温度が低温(−5〜5℃)になっているた
め、再生モードを行うためには外部より例えば0℃付近
まで補助的に加熱すると効果的である。
反応は減圧下(0.001〜0.1atm)では20℃
付近より開始するが、第I反応容器1は冷凍モードの過
程で容器内の温度が低温(−5〜5℃)になっているた
め、再生モードを行うためには外部より例えば0℃付近
まで補助的に加熱すると効果的である。
【0030】ところで、車載での用途を考えた場合、例
えばラジエータである程度まで熱交換されたエンジン冷
却水(100℃付近から40〜50℃程度までの水で、
通常、80℃前後の水)の熱エネルギーを有効に利用す
ることが有利である。第II反応容器2内を加熱するため
に、例えば、該第II反応容器2に熱交換パイプ5を設
け、このエンジン冷却水を流すことにより、第II反応容
器2を加熱して温度を80℃付近にまで昇温させると、
吸収剤9に化合した冷媒10分子の脱離反応(吸熱反
応)が開始する。
えばラジエータである程度まで熱交換されたエンジン冷
却水(100℃付近から40〜50℃程度までの水で、
通常、80℃前後の水)の熱エネルギーを有効に利用す
ることが有利である。第II反応容器2内を加熱するため
に、例えば、該第II反応容器2に熱交換パイプ5を設
け、このエンジン冷却水を流すことにより、第II反応容
器2を加熱して温度を80℃付近にまで昇温させると、
吸収剤9に化合した冷媒10分子の脱離反応(吸熱反
応)が開始する。
【0031】この脱離反応と同時並行して、例えば、第
I反応容器1に設けた熱交換パイプ7にエンジン冷却水
を流すことにより、第I反応容器1を補助的に加熱して
温度を0℃付近にすると、冷媒10の蒸気(メタノール
蒸気)の凝縮反応(発熱反応)が開始する。したがっ
て、この時点で前記エンジン冷却水による第I反応容器
1及び第II反応容器2への加熱は不要となる。
I反応容器1に設けた熱交換パイプ7にエンジン冷却水
を流すことにより、第I反応容器1を補助的に加熱して
温度を0℃付近にすると、冷媒10の蒸気(メタノール
蒸気)の凝縮反応(発熱反応)が開始する。したがっ
て、この時点で前記エンジン冷却水による第I反応容器
1及び第II反応容器2への加熱は不要となる。
【0032】なお、第II反応容器2内の見かけ上の脱離
反応が開始するまで或いは第I反応容器1内の吸水シー
ト8に冷媒10の蒸気が吸収されるまでは、第II反応容
器2へ外部から供給される熱は大部分が脱離反応が開始
するまでの潜熱として蓄熱されるため、見かけ上の温度
は次第に上昇して80℃付近で平衡状態となる。このよ
うに第I反応容器1及び第II反応容器2に対して外部よ
り熱交換して、脱離反応の解離熱を潜熱として蓄熱し、
且つ凝縮反応を開始させるまでの工程を便宜上「再生主
段階」と称する。この再生主段階の各反応容器内の圧力
−温度の関係を図6に示す。
反応が開始するまで或いは第I反応容器1内の吸水シー
ト8に冷媒10の蒸気が吸収されるまでは、第II反応容
器2へ外部から供給される熱は大部分が脱離反応が開始
するまでの潜熱として蓄熱されるため、見かけ上の温度
は次第に上昇して80℃付近で平衡状態となる。このよ
うに第I反応容器1及び第II反応容器2に対して外部よ
り熱交換して、脱離反応の解離熱を潜熱として蓄熱し、
且つ凝縮反応を開始させるまでの工程を便宜上「再生主
段階」と称する。この再生主段階の各反応容器内の圧力
−温度の関係を図6に示す。
【0033】この「再生主段階」工程においては、第II
反応容器2の圧力は冷凍モードの余剰蒸気及び既に吸収
剤9より脱離した蒸気の増加により、PE よりPH に上
昇するとともに、第I反応容器1においても連結パイプ
4のバルブ3が開の場合は、第II反応容器2からの蒸気
の移動により、バルブ3が閉の場合には温度の上昇によ
り内圧は上昇する。
反応容器2の圧力は冷凍モードの余剰蒸気及び既に吸収
剤9より脱離した蒸気の増加により、PE よりPH に上
昇するとともに、第I反応容器1においても連結パイプ
4のバルブ3が開の場合は、第II反応容器2からの蒸気
の移動により、バルブ3が閉の場合には温度の上昇によ
り内圧は上昇する。
【0034】この「再生主段階」に次いで、第I反応容
器1における冷媒10の脱離反応(吸熱反応)と第II反
応容器2における脱離した冷媒10の凝縮反応(発熱反
応)が連動して進行する。すなわち、第II反応容器2の
温度が80℃付近より低下するとともに冷媒10の蒸気
が第I反応容器1側に吸引されるので、第II反応容器2
内の内圧が低下してPL となり、第I反応容器1の温度
は0℃付近より上昇するとともに内圧が上昇してPH と
なる。双方の反応容器の温度はやがて大気温(20〜3
5℃)範囲の平衡温度に到達する。前記「再生主段階」
に次ぐ、冷媒10の蒸気が実際に移動するこの工程を便
宜上「再生終了段階」と称する。この再生終了段階の各
反応容器内の圧力−温度の関係を図7に示す。
器1における冷媒10の脱離反応(吸熱反応)と第II反
応容器2における脱離した冷媒10の凝縮反応(発熱反
応)が連動して進行する。すなわち、第II反応容器2の
温度が80℃付近より低下するとともに冷媒10の蒸気
が第I反応容器1側に吸引されるので、第II反応容器2
内の内圧が低下してPL となり、第I反応容器1の温度
は0℃付近より上昇するとともに内圧が上昇してPH と
なる。双方の反応容器の温度はやがて大気温(20〜3
5℃)範囲の平衡温度に到達する。前記「再生主段階」
に次ぐ、冷媒10の蒸気が実際に移動するこの工程を便
宜上「再生終了段階」と称する。この再生終了段階の各
反応容器内の圧力−温度の関係を図7に示す。
【0035】再生モードは以上のように、「再生主段
階」及び「再生終了段階」からなる工程の2段階の状態
変化を含む。
階」及び「再生終了段階」からなる工程の2段階の状態
変化を含む。
【0036】冷凍モード(2サイクル時):再生モード
終了時に、平衡温度が得られる時点で2個の反応容器
1,2間にはPH (高圧)とPL (低圧)という圧力差
が生じる。平衡温度が得られる時点でこの圧力差が充分
であるので自然に圧力差を平均化する現象、すなわち、
第I反応容器1より第II反応容器2に冷媒10の蒸気
(メタノール蒸気)が吸引される冷凍モードが外部から
の駆動力がない状況において開始する。
終了時に、平衡温度が得られる時点で2個の反応容器
1,2間にはPH (高圧)とPL (低圧)という圧力差
が生じる。平衡温度が得られる時点でこの圧力差が充分
であるので自然に圧力差を平均化する現象、すなわち、
第I反応容器1より第II反応容器2に冷媒10の蒸気
(メタノール蒸気)が吸引される冷凍モードが外部から
の駆動力がない状況において開始する。
【0037】2サイクル時の冷凍モードでは2個の反応
容器1,2間の圧力差PH ′(高圧)およびPL ′(低
圧)が最終的に平均化され、平衡圧力PH ′が得られ
る。上記1サイクル時で説明したPH ,PL ,PE と2
サイクル時でのPH ′,PL ′,PE ′はほぼ同圧とな
る。この最終時点では、同時に2個の反応容器1,2間
に温度差が生じる。
容器1,2間の圧力差PH ′(高圧)およびPL ′(低
圧)が最終的に平均化され、平衡圧力PH ′が得られ
る。上記1サイクル時で説明したPH ,PL ,PE と2
サイクル時でのPH ′,PL ′,PE ′はほぼ同圧とな
る。この最終時点では、同時に2個の反応容器1,2間
に温度差が生じる。
【0038】再生モード(2サイクル時):1サイクル
時と同様、再生主段階を行うことにより、第II反応容器
2より第I反応容器1に蒸気の吸引および凝縮反応が開
始する。次いで再生終了段階を経て温度差が平均化され
て1サイクル時とほぼ同温度の外気温となるとともに圧
力差が生じる。
時と同様、再生主段階を行うことにより、第II反応容器
2より第I反応容器1に蒸気の吸引および凝縮反応が開
始する。次いで再生終了段階を経て温度差が平均化され
て1サイクル時とほぼ同温度の外気温となるとともに圧
力差が生じる。
【0039】このように、順次、冷凍モード→再生モー
ド(再生主段階→再生終了段階)→冷凍モードの要領で
繰り返されていく。再生モードにおいて最終的に平衡温
度が得られると、圧力差が生じるので、その圧力差を解
消するように自動的に冷凍モードに切り替わる。
ド(再生主段階→再生終了段階)→冷凍モードの要領で
繰り返されていく。再生モードにおいて最終的に平衡温
度が得られると、圧力差が生じるので、その圧力差を解
消するように自動的に冷凍モードに切り替わる。
【0040】冷凍モードあるいは再生モードにおける各
反応容器1,2は、以上に説明したようにそのモードの
切り替わりによって、その機能が切り替わるので、それ
ぞれのモード時における区別を付けるために、以下の発
明の説明において、公知の冷凍機の構成要素の名称を次
のようにつける。
反応容器1,2は、以上に説明したようにそのモードの
切り替わりによって、その機能が切り替わるので、それ
ぞれのモード時における区別を付けるために、以下の発
明の説明において、公知の冷凍機の構成要素の名称を次
のようにつける。
【0041】冷凍モード: 第I反応容器1(冷媒の溶液を吸水シートに吸収・保
持) =蒸発器 第II反応容器2(吸収剤を収容) =吸収器 蒸発器での反応は、下記の式(3)の吸熱反応となる。
持) =蒸発器 第II反応容器2(吸収剤を収容) =吸収器 蒸発器での反応は、下記の式(3)の吸熱反応となる。
【0042】
【化2】
【0043】吸収器での反応は下記の式(4)の発熱反
応となる。
応となる。
【0044】
【化3】
【0045】再生モード: 再生主段階 第II反応容器2(吸収剤を収容) =再生器(エンジン
冷却水により加熱) 第I反応容器1(液体状態の冷媒を吸水シートに吸水・
保持)=凝縮器(エンジン冷却水により加熱) 再生終了段階 第II反応容器2(吸収剤を収容) =再生器(冷媒の脱
離反応) 第I反応容器1(液体状態の冷媒を吸水シートに吸水・
保持)=凝縮器(冷媒10の凝縮反応)
冷却水により加熱) 第I反応容器1(液体状態の冷媒を吸水シートに吸水・
保持)=凝縮器(エンジン冷却水により加熱) 再生終了段階 第II反応容器2(吸収剤を収容) =再生器(冷媒の脱
離反応) 第I反応容器1(液体状態の冷媒を吸水シートに吸水・
保持)=凝縮器(冷媒10の凝縮反応)
【0046】再生器での再生終了段階での反応は下記の
式(5)の吸熱反応となる。
式(5)の吸熱反応となる。
【0047】
【化4】
【0048】凝縮器での反応は下記の式(6)の発熱反
応となる。
応となる。
【0049】
【化5】
【0050】冷凍モードから再生主段階に切り替えるタ
イミングの検知方法としては、次のi.及びii.の方法
がある。 i.第II反応容器2の温度上昇が終わって、高温(40
〜55℃)で安定した時点を検知する方法。 ii.第I反応容器1の温度上昇の開始が認められた時点
を検知する方法。
イミングの検知方法としては、次のi.及びii.の方法
がある。 i.第II反応容器2の温度上昇が終わって、高温(40
〜55℃)で安定した時点を検知する方法。 ii.第I反応容器1の温度上昇の開始が認められた時点
を検知する方法。
【0051】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプにおいて、エンジン停止後に、再度、エンジ
ンを作動させると同時に前記再生工程を含むケミカルヒ
ートポンプを起動するに際して、エンジン冷却水がまだ
十分に温度上昇していないので、エンジン停止中に、エ
ンジン冷却水を保温手段6により蒸発器から再生器に切
り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜100℃)に
保持しておく。
ートポンプにおいて、エンジン停止後に、再度、エンジ
ンを作動させると同時に前記再生工程を含むケミカルヒ
ートポンプを起動するに際して、エンジン冷却水がまだ
十分に温度上昇していないので、エンジン停止中に、エ
ンジン冷却水を保温手段6により蒸発器から再生器に切
り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜100℃)に
保持しておく。
【0052】この保温手段6には、例えば、車両駆動用
バッテリを電力源とするか、或いは別個に設けたバッテ
リを電力源としてハロゲンヒータ等のヒータを車両に搭
載して設けるか、或いは、集熱板をボンネット或いはル
ーフに設置して太陽熱を熱源とした集熱器を車両に搭載
して設けるかして、停止中の車両のエンジン冷却水を約
80℃〜100℃に加熱して保温する。
バッテリを電力源とするか、或いは別個に設けたバッテ
リを電力源としてハロゲンヒータ等のヒータを車両に搭
載して設けるか、或いは、集熱板をボンネット或いはル
ーフに設置して太陽熱を熱源とした集熱器を車両に搭載
して設けるかして、停止中の車両のエンジン冷却水を約
80℃〜100℃に加熱して保温する。
【0053】エンジン冷却水の保温温度6を、蒸発器か
ら再生器に切り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜
100℃)とするために、また、保温手段6にバッテリ
を併用した場合にはエンジン停止中に使用されるバッテ
リの消耗を安全なものとするために、保温手段制御装置
29が設けられ、前記保温手段6が制御される。例え
ば、イグニッションキーオフ後、任意の一定時間後、例
えば、3時間経た時にエンジン冷却水の加熱操作がオフ
となるようにインプットするか、或いはイグニッション
キーオフと同時に加熱操作をオフとし、次の乗車時の、
任意の一定時間前、例えば、30分間前にオンとなるよ
うに乗車時間をインプットすることにより、保温手段6
の温度範囲とバッテリの安全を図る保温手段制御装置2
9が設けられる。
ら再生器に切り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜
100℃)とするために、また、保温手段6にバッテリ
を併用した場合にはエンジン停止中に使用されるバッテ
リの消耗を安全なものとするために、保温手段制御装置
29が設けられ、前記保温手段6が制御される。例え
ば、イグニッションキーオフ後、任意の一定時間後、例
えば、3時間経た時にエンジン冷却水の加熱操作がオフ
となるようにインプットするか、或いはイグニッション
キーオフと同時に加熱操作をオフとし、次の乗車時の、
任意の一定時間前、例えば、30分間前にオンとなるよ
うに乗車時間をインプットすることにより、保温手段6
の温度範囲とバッテリの安全を図る保温手段制御装置2
9が設けられる。
【0054】タイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポン
プ 自動車用の冷房装置として上記タイプIのメタノール−
CaCl2 系ケミカルヒートポンプを利用する場合、低
温の冷風を得るためには冷凍モードの第I反応容器と外
気を熱交換することが有効である。ところが一個体のケ
ミカルヒートポンプでは、再生モードの間は冷風が得ら
れなくなる。そこで、再生モードにおいても第II反応容
器では吸熱反応により高温(40〜55℃)から外気温
に冷却されつつある。このような現象を考慮して本発明
者らはさらに次の構成のタイプIIの車両搭載型ケミカル
ヒートポンプを発明した。
プ 自動車用の冷房装置として上記タイプIのメタノール−
CaCl2 系ケミカルヒートポンプを利用する場合、低
温の冷風を得るためには冷凍モードの第I反応容器と外
気を熱交換することが有効である。ところが一個体のケ
ミカルヒートポンプでは、再生モードの間は冷風が得ら
れなくなる。そこで、再生モードにおいても第II反応容
器では吸熱反応により高温(40〜55℃)から外気温
に冷却されつつある。このような現象を考慮して本発明
者らはさらに次の構成のタイプIIの車両搭載型ケミカル
ヒートポンプを発明した。
【0055】図8、図9は本発明の連続運転可能なタイ
プIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプの一例を示す模
式図である。第I反応容器(吸水シート27を収容した
蒸発器11及び凝縮器21、並びに吸水シート28を収
容した凝縮器13及び蒸発器23)及び第II反応容器
(再生器14,22及び吸収器12,24)が連結パイ
プ35,36を介して直列に結合したループを一個体の
ケミカルヒートポンプとしたとき、本発明の連続運転可
能なタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプは二個
体の前記タイプIのケミカルヒートポンプ(ループ)が
組み合わされて形成されており、図8は一方のループ
(第Iループ)が冷凍モードであり且つ他方のループ
(第IIループ)が再生モードである場合を示し、図9は
それぞれのループが図8とは逆のモードである場合を示
している。
プIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプの一例を示す模
式図である。第I反応容器(吸水シート27を収容した
蒸発器11及び凝縮器21、並びに吸水シート28を収
容した凝縮器13及び蒸発器23)及び第II反応容器
(再生器14,22及び吸収器12,24)が連結パイ
プ35,36を介して直列に結合したループを一個体の
ケミカルヒートポンプとしたとき、本発明の連続運転可
能なタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプは二個
体の前記タイプIのケミカルヒートポンプ(ループ)が
組み合わされて形成されており、図8は一方のループ
(第Iループ)が冷凍モードであり且つ他方のループ
(第IIループ)が再生モードである場合を示し、図9は
それぞれのループが図8とは逆のモードである場合を示
している。
【0056】両ループ101,102の各第I反応容器
には、該各第I反応容器内を加熱するための熱交換パイ
プ19,20が配置されており、該熱交換パイプ19,
20内に加熱媒体としてエンジン冷却水を導入すること
により、該各第I反応容器内を加熱することができる。
さらに、両ループ101,102の各第II反応容器に
は、該各第II反応容器内を加熱するための熱交換パイプ
25,26が配置されており、該熱交換パイプ25,2
6内に加熱媒体としてエンジン冷却水を導入することに
より、該各第II反応容器を加熱することができる。
には、該各第I反応容器内を加熱するための熱交換パイ
プ19,20が配置されており、該熱交換パイプ19,
20内に加熱媒体としてエンジン冷却水を導入すること
により、該各第I反応容器内を加熱することができる。
さらに、両ループ101,102の各第II反応容器に
は、該各第II反応容器内を加熱するための熱交換パイプ
25,26が配置されており、該熱交換パイプ25,2
6内に加熱媒体としてエンジン冷却水を導入することに
より、該各第II反応容器を加熱することができる。
【0057】第Iループ101が冷凍モードであり且つ
第IIループ102が再生モードである場合について本発
明のタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプの装置
構成を図8に基づいて説明する。一個体の第Iループ1
01における蒸発器11と、別個体の第IIループ102
における再生器14が仕切り板15で区切られた同一区
画の風路内に配置され、さらに、第Iループ101にお
ける吸収器12と、第IIループ102の凝縮器13が仕
切り板15で区切られたもう一つの区画の風路内に配置
される。一つのループを構成する反応容器間を連結する
連結パイプ35,36は仕切板15を貫通している。両
ループ101,102は、各々の連結パイプ35,36
が途中で交差するように、独立して配置される。
第IIループ102が再生モードである場合について本発
明のタイプIIの車両搭載型ケミカルヒートポンプの装置
構成を図8に基づいて説明する。一個体の第Iループ1
01における蒸発器11と、別個体の第IIループ102
における再生器14が仕切り板15で区切られた同一区
画の風路内に配置され、さらに、第Iループ101にお
ける吸収器12と、第IIループ102の凝縮器13が仕
切り板15で区切られたもう一つの区画の風路内に配置
される。一つのループを構成する反応容器間を連結する
連結パイプ35,36は仕切板15を貫通している。両
ループ101,102は、各々の連結パイプ35,36
が途中で交差するように、独立して配置される。
【0058】冷凍モードにおける第Iループ101の蒸
発器11と吸収器12の途中に冷媒蒸気(メタノール蒸
気)の流量を調整するバルブ16と、再生モードにおけ
る第IIループ102の凝縮器13と再生器14の途中に
冷媒蒸気(メタノール蒸気)の流量を調整するバルブ1
7とが設けられている。
発器11と吸収器12の途中に冷媒蒸気(メタノール蒸
気)の流量を調整するバルブ16と、再生モードにおけ
る第IIループ102の凝縮器13と再生器14の途中に
冷媒蒸気(メタノール蒸気)の流量を調整するバルブ1
7とが設けられている。
【0059】さらに両ループ101,102の各第II反
応容器側、即ち、吸収器12と再生器14側の背面に、
外気を採り入れて両区画内の各風路を通風し、熱交換し
て冷風を取り出すためのファン18が設置されている。
20は凝縮器13にエンジン冷却水による加熱処理を行
うためのエンジン冷却水を輸送する熱交換パイプであ
る。
応容器側、即ち、吸収器12と再生器14側の背面に、
外気を採り入れて両区画内の各風路を通風し、熱交換し
て冷風を取り出すためのファン18が設置されている。
20は凝縮器13にエンジン冷却水による加熱処理を行
うためのエンジン冷却水を輸送する熱交換パイプであ
る。
【0060】次に図8及び図9のタイプIIのケミカルヒ
ートポンプの操作手順を説明する。 第IIループ102を図9で示す冷凍モードより図8で
示す再生モードに移行させるために、再生主段階におい
ては、バルブ16又は17を閉じた状態で、エンジン冷
却水(約80℃程度)を熱交換パイプ26に導入して吸
収器24を約80℃まで加熱し、冷媒(メタノール蒸
気)が脱離する脱離反応を開始させる。このとき同時並
行して蒸発器23が0℃未満の低温である場合にはエン
ジン冷却水(約80℃程度)を熱交換パイプ20に導入
し蒸発器23内を0℃まで加熱し、凝縮反応を開始させ
る。これらの反応のそれぞれの開始時点でエンジン冷却
水を用いた熱交換を停止する。
ートポンプの操作手順を説明する。 第IIループ102を図9で示す冷凍モードより図8で
示す再生モードに移行させるために、再生主段階におい
ては、バルブ16又は17を閉じた状態で、エンジン冷
却水(約80℃程度)を熱交換パイプ26に導入して吸
収器24を約80℃まで加熱し、冷媒(メタノール蒸
気)が脱離する脱離反応を開始させる。このとき同時並
行して蒸発器23が0℃未満の低温である場合にはエン
ジン冷却水(約80℃程度)を熱交換パイプ20に導入
し蒸発器23内を0℃まで加熱し、凝縮反応を開始させ
る。これらの反応のそれぞれの開始時点でエンジン冷却
水を用いた熱交換を停止する。
【0061】吸収器24における熱交換停止タイミング
は、吸収器24内の温度センサ33が、例えば、80℃
を検知した時点とし、また蒸発器23における交換停止
のタイミングは蒸発器23内の温度センサ34が、例え
ば、0℃を検知した時点とする(図9)。
は、吸収器24内の温度センサ33が、例えば、80℃
を検知した時点とし、また蒸発器23における交換停止
のタイミングは蒸発器23内の温度センサ34が、例え
ば、0℃を検知した時点とする(図9)。
【0062】次いで、バルブ17を開にし、吸収器2
4から蒸発器23側へのメタノール蒸気の移動を開始さ
せることにより、再生主段階を再生終了段階に切り替え
る。この再生終了段階切り替え時点において、吸収器2
4はメタノール蒸気を脱離、排気する再生器14に切り
替わり、蒸発器23はメタノール蒸気を吸引、凝縮する
凝縮器13に切り替わる。
4から蒸発器23側へのメタノール蒸気の移動を開始さ
せることにより、再生主段階を再生終了段階に切り替え
る。この再生終了段階切り替え時点において、吸収器2
4はメタノール蒸気を脱離、排気する再生器14に切り
替わり、蒸発器23はメタノール蒸気を吸引、凝縮する
凝縮器13に切り替わる。
【0063】第IIループの再生終了段階開始と同時に、
バルブ16を開にし第Iループ101の冷凍モードを開
始し、冷凍モードを続ける(図8)。ファン18により
外気を採り入れ、第II反応容器(再生器14、吸収器1
2)の背面側から風路に流すことにより、仕切り板15
で区画された一方の風路では、外気はまず第IIループ1
02の再生器14(低温)との熱交換によって予備冷却
され、次いで、第Iループ101の蒸発器11(より低
温)と熱交換されて、蒸発器11側の風路の出口から約
20℃の冷風を取り出すことができる(図8)。
バルブ16を開にし第Iループ101の冷凍モードを開
始し、冷凍モードを続ける(図8)。ファン18により
外気を採り入れ、第II反応容器(再生器14、吸収器1
2)の背面側から風路に流すことにより、仕切り板15
で区画された一方の風路では、外気はまず第IIループ1
02の再生器14(低温)との熱交換によって予備冷却
され、次いで、第Iループ101の蒸発器11(より低
温)と熱交換されて、蒸発器11側の風路の出口から約
20℃の冷風を取り出すことができる(図8)。
【0064】一方、仕切り板15で区画された別側の風
路では、風上側に冷凍モードの第Iループ101の吸収
器12(より高温)、風下側に再生モードの凝縮器13
(高温)が配置されているので、ファン18による外気
は一旦高温になった後、風下側で温度が下げられた後、
排気される(図8)。
路では、風上側に冷凍モードの第Iループ101の吸収
器12(より高温)、風下側に再生モードの凝縮器13
(高温)が配置されているので、ファン18による外気
は一旦高温になった後、風下側で温度が下げられた後、
排気される(図8)。
【0065】次いで、第IIループ102において再生
器14と凝縮器13との間に圧力差が十分なものとな
り、自然に第IIループ102は冷凍モードに移行する。
即ち、今までの第IIループ102の再生器14(図8)
が吸収器24(図9)に切り替わり、また凝縮器13
(図8)が蒸発器23(図9)に自動的に切り替わる。
器14と凝縮器13との間に圧力差が十分なものとな
り、自然に第IIループ102は冷凍モードに移行する。
即ち、今までの第IIループ102の再生器14(図8)
が吸収器24(図9)に切り替わり、また凝縮器13
(図8)が蒸発器23(図9)に自動的に切り替わる。
【0066】暫くの間は、第Iループ101のバルブ
16を開の状態で、且つ第IIループ102のバルブ17
を開の状態で運転し、両ループ101,102を共に冷
凍モードで運転する(図8、図9)。
16を開の状態で、且つ第IIループ102のバルブ17
を開の状態で運転し、両ループ101,102を共に冷
凍モードで運転する(図8、図9)。
【0067】第Iループ101の吸収器12内の温度
センサ32の温度が上昇中、或いは温度上昇後安定時に
なった時点で、少なくとも蒸発器11内の温度センサ3
1が上昇する前にバルブ16を閉にし、第Iループ10
1の冷凍モードをストップさせる。(図8)。
センサ32の温度が上昇中、或いは温度上昇後安定時に
なった時点で、少なくとも蒸発器11内の温度センサ3
1が上昇する前にバルブ16を閉にし、第Iループ10
1の冷凍モードをストップさせる。(図8)。
【0068】この時点から、第Iループ101を図8
で示す冷凍モードより図9で示す再生モードに移行させ
るために、バルブ16又は17を閉じた状態で、エンジ
ン冷却水(約80℃程度)を熱交換パイプ25に導入し
て吸収器12を約80℃まで加熱し、冷媒(メタノー
ル)がメタノール蒸気として脱離する脱離反応を開始さ
せる。このとき同時並行して蒸発器11が0℃未満の低
温である場合にはエンジン冷却水(約80℃程度)で0
℃まで加熱し、凝縮反応を開始させる。これらの反応の
開始時点でエンジン冷却水を用いた熱交換を停止する。
で示す冷凍モードより図9で示す再生モードに移行させ
るために、バルブ16又は17を閉じた状態で、エンジ
ン冷却水(約80℃程度)を熱交換パイプ25に導入し
て吸収器12を約80℃まで加熱し、冷媒(メタノー
ル)がメタノール蒸気として脱離する脱離反応を開始さ
せる。このとき同時並行して蒸発器11が0℃未満の低
温である場合にはエンジン冷却水(約80℃程度)で0
℃まで加熱し、凝縮反応を開始させる。これらの反応の
開始時点でエンジン冷却水を用いた熱交換を停止する。
【0069】吸収器12における熱交換停止タイミング
は、吸収器12内の温度センサ32が例えば80℃を検
知した時点、及び蒸発器11における熱交換停止のタイ
ミングは蒸発器11内の温度センサ31が例えば0℃を
検知した時点とする(図8)。
は、吸収器12内の温度センサ32が例えば80℃を検
知した時点、及び蒸発器11における熱交換停止のタイ
ミングは蒸発器11内の温度センサ31が例えば0℃を
検知した時点とする(図8)。
【0070】次いで、バルブ16を開にし、吸収器12
から蒸発器11側へのメタノール蒸気の移動を開始させ
ることにより、再生主段階を再生終了段階に切り替え
る。この再生終了段階切り替え時点において、吸収器1
2はメタノール蒸気を脱離、排気する再生器22に切り
替わり、蒸発器11はメタノール蒸気を吸引、凝縮する
凝縮器21に切り替わる。
から蒸発器11側へのメタノール蒸気の移動を開始させ
ることにより、再生主段階を再生終了段階に切り替え
る。この再生終了段階切り替え時点において、吸収器1
2はメタノール蒸気を脱離、排気する再生器22に切り
替わり、蒸発器11はメタノール蒸気を吸引、凝縮する
凝縮器21に切り替わる。
【0071】第IIループ102の再生終了段階開始と
同時に、バルブ17を開にし第IIループ102の冷凍モ
ードを開始し、冷凍モードを続け、且つバルブ16を開
にしたまま第Iループ101の再生モードを続ける(図
9)。冷凍モード開始と同時に、ファン18により外気
を取り入れ、冷風を取り出す。以上の工程を同様に繰り
返して、ケミカルヒートポンプを連続的に運転する。
同時に、バルブ17を開にし第IIループ102の冷凍モ
ードを開始し、冷凍モードを続け、且つバルブ16を開
にしたまま第Iループ101の再生モードを続ける(図
9)。冷凍モード開始と同時に、ファン18により外気
を取り入れ、冷風を取り出す。以上の工程を同様に繰り
返して、ケミカルヒートポンプを連続的に運転する。
【0072】本発明のタイプIIの車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプによる冷凍モードの調節は、例えば、バルブ
の開閉により、そのモードの長さを任意に調節できる。
また、冷風又は温風の風量はファンの送風量にて調整す
ることができる。なお、再生モード時間が長いと、平衡
温度に到達してしまい、冷凍モード開始時に外気温の風
が冷風ダンパから排出することになるため、冷却温度に
達する時間が長くなるので、冷却温度は冷凍モード時間
を相対的に長く、再生モード時間を相対的に短くするこ
とが好ましい。
ートポンプによる冷凍モードの調節は、例えば、バルブ
の開閉により、そのモードの長さを任意に調節できる。
また、冷風又は温風の風量はファンの送風量にて調整す
ることができる。なお、再生モード時間が長いと、平衡
温度に到達してしまい、冷凍モード開始時に外気温の風
が冷風ダンパから排出することになるため、冷却温度に
達する時間が長くなるので、冷却温度は冷凍モード時間
を相対的に長く、再生モード時間を相対的に短くするこ
とが好ましい。
【0073】本発明のタイプIIの車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプをエンジン停止後に、再度、起動させる方法
は、前記タイプIで説明した方法と同じ方法により行う
ことができる。
ートポンプをエンジン停止後に、再度、起動させる方法
は、前記タイプIで説明した方法と同じ方法により行う
ことができる。
【0074】
【発明の効果】本発明の車両搭載型ケミカルヒートポン
プは、一つのループからなる装置で、或いは該ループを
2個組み合わせてなる装置で、エンジン冷却水を加熱源
に用いて冷凍モードと再生モードを切り替えて運転でき
るので、コンパクトなものとすることができ、しかも、
車両が停止した後でも、エンジン冷却水を所望の温度範
囲に保温しているので、直ちに空調システムを運転する
ことができる。
プは、一つのループからなる装置で、或いは該ループを
2個組み合わせてなる装置で、エンジン冷却水を加熱源
に用いて冷凍モードと再生モードを切り替えて運転でき
るので、コンパクトなものとすることができ、しかも、
車両が停止した後でも、エンジン冷却水を所望の温度範
囲に保温しているので、直ちに空調システムを運転する
ことができる。
【0075】本発明の車両搭載型ケミカルヒートポンプ
における、エンジン冷却水の保温のための保温手段は、
日照時に蓄熱した太陽集熱器を(再生モード開始時の)
加熱源として採用することができるので、バッテリの消
費を抑えることができ、また、他の加熱手段よりも軽量
小型化が可能なハロゲンヒータが採用できるので、本発
明の車両搭載型ケミカルヒートポンプはコンパクトな形
状を達成でき、しかも停止後であっても直ちに運転を再
開することができる。
における、エンジン冷却水の保温のための保温手段は、
日照時に蓄熱した太陽集熱器を(再生モード開始時の)
加熱源として採用することができるので、バッテリの消
費を抑えることができ、また、他の加熱手段よりも軽量
小型化が可能なハロゲンヒータが採用できるので、本発
明の車両搭載型ケミカルヒートポンプはコンパクトな形
状を達成でき、しかも停止後であっても直ちに運転を再
開することができる。
【図1】ケミカルヒートポンプの原理を示し、その冷凍
モードを示す。
モードを示す。
【図2】ケミカルヒートポンプの原理を示し、その再生
モードを示す。
モードを示す。
【図3】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒート
ポンプの冷凍モードを作動的に示した模式図である。
ポンプの冷凍モードを作動的に示した模式図である。
【図4】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒート
ポンプの再生モードを作動的に示した模式図である。
ポンプの再生モードを作動的に示した模式図である。
【図5】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒート
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその冷凍モードを示す。
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその冷凍モードを示す。
【図6】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒート
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその再生モードの再生主段階を示す。
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその再生モードの再生主段階を示す。
【図7】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒート
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその再生モードの再生終了段階を示す。
ポンプ内における圧力−温度相関グラフ(P−T線図)
を示し、特にその再生モードの再生終了段階を示す。
【図8】本発明の連続運転可能なタイプIIの車両搭載型
ケミカルヒートポンプの一方のモードを示す模式図であ
る。
ケミカルヒートポンプの一方のモードを示す模式図であ
る。
【図9】本発明の連続運転可能なタイプIIの車両搭載型
ケミカルヒートポンプの他方のモードを示す模式図であ
る。
ケミカルヒートポンプの他方のモードを示す模式図であ
る。
1 第I反応容器 2 第II反応容器 3,16,17 バルブ 4,35,36 連結パイプ 5,7,19,20,25,26 熱交換パイプ 6 保温手段 8,27,28 吸水シート 9 吸収剤 10 冷媒 11,23 蒸発器 12,24 吸収器 13,21 凝縮器 14,22 再生器 15 仕切り板 18 ファン 29 保温制御装置 30 ラジエータ 31,32,33,34 温度センサ 101 第Iループ 102 第IIループ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために、本発明の車両搭載型ヒートポンプは、冷凍モ
ード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮器に切
り換わることができる第I反応容器と、再生モード時に
は再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り替わる
ことができる第II反応容器と、エンジン冷却水により
前記吸収器を前記再生器に切り替えるための熱交換手段
と、該エンジン冷却水を、吸収器を再生器に切り替える
のに十分な温度範囲に保持するための保温手段と、エン
ジン停止時に、該保温手段を作動させる保温手段制御装
置とを有する車両搭載型ケミカルヒートポンプであっ
て、前記第II反応容器が冷凍モード時の吸収器である
時に、吸収器を再生器に切り替えるのに十分な温度範囲
のエンジン冷却水にて熱交換することで、該吸収器は再
生モードの再生器として作動し、同時に前記冷凍モード
時の蒸発器は再生モードの凝縮器として作動するように
構成したことを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒー
トポンプをタイプIと称する。)。また、本発明の車両
搭載型ケミカルヒートポンプは、前記タイプIの車両搭
載型ケミカルヒートポンプにおける冷凍モード時の蒸発
器と吸収器がループを形成した1ユニットのケミカルヒ
ートポンプと、前記タイプIの車両搭載型ケミカルヒー
トポンプにおける再生モード時の凝縮器と再生器がルー
プを形成した1ユニットのケミカルヒートポンプとが組
み合わされてなる車両搭載型ケミカルヒートポンプであ
って、任意の作動時間毎に蒸発器が凝縮器に、吸収器が
再生器に、凝縮器が蒸発器に、再生器が吸収器に切り替
わり、連続運転できるように構成されていることを特徴
とする(該車両搭載型ケミカルヒートポンプをタイプI
Iと称する。)。
るために、本発明の車両搭載型ヒートポンプは、冷凍モ
ード時には蒸発器に、且つ再生モード時には凝縮器に切
り換わることができる第I反応容器と、再生モード時に
は再生器に、且つ冷凍モード時には吸収器に切り替わる
ことができる第II反応容器と、エンジン冷却水により
前記吸収器を前記再生器に切り替えるための熱交換手段
と、該エンジン冷却水を、吸収器を再生器に切り替える
のに十分な温度範囲に保持するための保温手段と、エン
ジン停止時に、該保温手段を作動させる保温手段制御装
置とを有する車両搭載型ケミカルヒートポンプであっ
て、前記第II反応容器が冷凍モード時の吸収器である
時に、吸収器を再生器に切り替えるのに十分な温度範囲
のエンジン冷却水にて熱交換することで、該吸収器は再
生モードの再生器として作動し、同時に前記冷凍モード
時の蒸発器は再生モードの凝縮器として作動するように
構成したことを特徴とする(該車両搭載型ケミカルヒー
トポンプをタイプIと称する。)。また、本発明の車両
搭載型ケミカルヒートポンプは、前記タイプIの車両搭
載型ケミカルヒートポンプにおける冷凍モード時の蒸発
器と吸収器がループを形成した1ユニットのケミカルヒ
ートポンプと、前記タイプIの車両搭載型ケミカルヒー
トポンプにおける再生モード時の凝縮器と再生器がルー
プを形成した1ユニットのケミカルヒートポンプとが組
み合わされてなる車両搭載型ケミカルヒートポンプであ
って、任意の作動時間毎に蒸発器が凝縮器に、吸収器が
再生器に、凝縮器が蒸発器に、再生器が吸収器に切り替
わり、連続運転できるように構成されていることを特徴
とする(該車両搭載型ケミカルヒートポンプをタイプI
Iと称する。)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】本発明のタイプIの車両搭載型ケミカルヒ
ートポンプにおいて、エンジン停止後に、再度、エンジ
ンを作動させると同時に前記再生工程を含むケミカルヒ
ートポンプを起動するに際して、エンジン冷却水がまだ
十分に温度上昇していないので、エンジン停止中に、エ
ンジン冷却水を保温手段6により吸収器から再生器に切
り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜100℃)に
保持しておく。
ートポンプにおいて、エンジン停止後に、再度、エンジ
ンを作動させると同時に前記再生工程を含むケミカルヒ
ートポンプを起動するに際して、エンジン冷却水がまだ
十分に温度上昇していないので、エンジン停止中に、エ
ンジン冷却水を保温手段6により吸収器から再生器に切
り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜100℃)に
保持しておく。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】エンジン冷却水の保温温度6を、吸収器か
ら再生器に切り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜
100℃)とするために、また、保温手段6にバッテリ
を併用した場合にはエンジン停止中に使用されるバッテ
リの消耗を安全なものとするために、保温手段制御装置
29が設けられ、前記保温手段6が制御される。例え
ば、イグニッションキーオフ後、任意の一定時間後、例
えば、3時間経た時にエンジン冷却水の加熱操作がオフ
となるようにインプットするか、或いはイグニッション
キーオフと同時に加熱操作をオフとし、次の乗車時の、
任意の一定時間前、例えば、30分間前にオンとなるよ
うに乗車時間をインプットすることにより、保温手段6
の温度範囲とバッテリの安全を図る保温手段制御装置2
9が設けられる。
ら再生器に切り替えるのに十分な温度範囲(約80℃〜
100℃)とするために、また、保温手段6にバッテリ
を併用した場合にはエンジン停止中に使用されるバッテ
リの消耗を安全なものとするために、保温手段制御装置
29が設けられ、前記保温手段6が制御される。例え
ば、イグニッションキーオフ後、任意の一定時間後、例
えば、3時間経た時にエンジン冷却水の加熱操作がオフ
となるようにインプットするか、或いはイグニッション
キーオフと同時に加熱操作をオフとし、次の乗車時の、
任意の一定時間前、例えば、30分間前にオンとなるよ
うに乗車時間をインプットすることにより、保温手段6
の温度範囲とバッテリの安全を図る保温手段制御装置2
9が設けられる。
Claims (4)
- 【請求項1】 冷凍モード時には蒸発器に、且つ再生モ
ード時には凝縮器に切り換わることができる第I反応容
器と、 再生モード時には再生器に、且つ冷凍モード時には吸収
器に切り替わることができる第II反応容器と、 エンジン冷却水により前記蒸発器を前記再生器に切り替
えるための熱交換手段と、 該エンジン冷却水を、蒸発器を再生器に切り替えるのに
十分な温度範囲に保持するための保温手段と、 エンジン停止時に、該保温手段を作動させる保温手段制
御装置とを有する車両搭載型ケミカルヒートポンプであ
って、 前記第II反応容器が冷凍モード時の吸収器である時に、
蒸発器を再生器に切り替えるのに十分な温度範囲のエン
ジン冷却水にて熱交換することで、該吸収器は再生モー
ドの再生器として作動し、同時に前記冷凍モード時の蒸
発器は再生モードの凝縮器として作動するように構成し
たことを特徴とする車両搭載型ケミカルヒートポンプ。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両搭載型ケミカルヒー
トポンプにおける、冷凍モード時の蒸発器と吸収器がル
ープを形成した1ユニットのケミカルヒートポンプと、
請求項1記載の車両搭載型ケミカルヒートポンプにおけ
る、再生モード時の凝縮器と再生器がループを形成した
1ユニットのケミカルヒートポンプが組み合わされてな
る車両搭載型ケミカルヒートポンプであって、任意の作
動時間毎に蒸発器が凝縮器に、吸収器が再生器に、凝縮
器が蒸発器に、再生器が吸収器に切り替わり、連続運転
できるように構成されていることを特徴とする車両搭載
型ケミカルヒートポンプ。 - 【請求項3】 請求項2記載の車両搭載型ケミカルヒー
トポンプにおいて、冷凍モード時の一つのユニットの凝
縮器と再生モード時の別の一つのユニットの吸収器を一
つの熱交換グループとし、且つ冷凍モード時の一つのユ
ニットの蒸発器と再生モード時の別の一つのユニットの
再生器を別の一つの熱交換グループとして、該両熱交換
グループと熱交換できる送風路を各々設けることによ
り、外気又は内気の送風時に熱交換により温風又は冷風
が得られるように構成したことを特徴とする車両搭載型
ケミカルヒートポンプ。 - 【請求項4】 前記保温手段は車両に搭載されたハロゲ
ンヒータ、太陽光を熱源とした集熱器、バッテリの群か
ら選ばれた少なくとも1種類あるいはそれ以上との組み
合わせによる集合体であることを特徴とする請求項1記
載の車両搭載型ケミカルヒートポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34906495A JPH09170846A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 車両搭載型ケミカルヒートポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34906495A JPH09170846A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 車両搭載型ケミカルヒートポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09170846A true JPH09170846A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18401248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34906495A Pending JPH09170846A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 車両搭載型ケミカルヒートポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09170846A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7222495B2 (en) * | 2002-05-10 | 2007-05-29 | Ecoclim Sa | Motor vehicle cooling and depolluting device |
WO2012108288A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 株式会社豊田中央研究所 | 蓄熱装置 |
CN103743151A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-04-23 | 上海交通大学 | 基于吸附式制冷的汽车废热回收停车空调及其工作方法 |
CN105308399A (zh) * | 2013-06-18 | 2016-02-03 | 科尔德维公司 | 用于自主调节封闭室的温度的外部标准化装置 |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP34906495A patent/JPH09170846A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7222495B2 (en) * | 2002-05-10 | 2007-05-29 | Ecoclim Sa | Motor vehicle cooling and depolluting device |
WO2012108288A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 株式会社豊田中央研究所 | 蓄熱装置 |
CN105308399A (zh) * | 2013-06-18 | 2016-02-03 | 科尔德维公司 | 用于自主调节封闭室的温度的外部标准化装置 |
CN103743151A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-04-23 | 上海交通大学 | 基于吸附式制冷的汽车废热回收停车空调及其工作方法 |
CN103743151B (zh) * | 2013-12-11 | 2016-02-10 | 上海交通大学 | 基于吸附式制冷的汽车废热回收停车空调及其工作方法 |
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