JPH09167742A - 加熱炉 - Google Patents

加熱炉

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JPH09167742A
JPH09167742A JP7347934A JP34793495A JPH09167742A JP H09167742 A JPH09167742 A JP H09167742A JP 7347934 A JP7347934 A JP 7347934A JP 34793495 A JP34793495 A JP 34793495A JP H09167742 A JPH09167742 A JP H09167742A
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Munenori Tomita
宗範 富田
Hitoshi Habuka
等 羽深
Masanori Mayuzumi
雅典 黛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランプ加熱装置を備えた加熱炉において、加
熱の均一性を向上させるとともに、ランプの寿命を延ば
す。 【解決手段】 加熱炉本体1の天板2を透明な石英ガラ
ス製とし、この天板の直上に反射板を設ける。加熱炉本
体の上部に形成される区画室内にランプ加熱装置11を
設ける。ランプ加熱装置は、棒状ランプ12を複数、か
つ隣合うランプのフィラメント部13,13の側面を互
いに対向させて設けることにより、フィラメント部相互
間で直接的に輻射伝熱が生じるように構成するととも
に、各ランプの根元部14,14間に、隣合うランプか
らの輻射伝熱を遮る遮断部材21を設ける。遮蔽部材
は、耐熱合金材料を円環状に成形し、下面側に断面輪郭
線が放物線状の凹状鏡面部22を形成して構成し、この
凹状鏡面部によりランプ根元部14の上半部を被う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプ加熱装置を
備えた加熱炉に関し、特に半導体単結晶基板などの被加
熱物を均一に加熱することができる加熱炉に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の気相エピタキシャル成長装置とし
て、図8に示すものが知られている。この装置は、透明
な石英ガラスからなる反応容器31の上下に抵抗加熱体
32,32を配備し、反応容器31内にシリコンなどか
らなる半導体の単結晶基板wを載置し、これを抵抗加熱
体32,32で反応温度に加熱しつつ、原料ガス33を
反応容器31内に導入することにより、単結晶基板w上
にシリコンなどの単結晶薄膜を気相成長させるものであ
る。この場合、原料ガス33が単結晶基板wの表面で反
応してシリコンなどが生成し、これが単結晶基板w上に
堆積されることによって単結晶薄膜が成長される。
【0003】しかし、抵抗加熱体32では伝導伝熱によ
る加熱が主なものであるため、上記エピタキシャル成長
装置では反応容器31も加熱されるので、反応容器31
の外壁内面で原料ガスの反応が発生する。この結果、前
記外壁内面にシリコンなどの堆積が生じ、これらが剥離
して、単結晶基板w上に成長されつつある単結晶薄膜上
に落下するため、該単結晶薄膜に突起状表面欠陥などが
多発する問題があった。
【0004】この問題を解決するため、上記抵抗加熱体
に代えて赤外線ランプを多数本、並列に配備して構成さ
れたランプ加熱装置が用いられている。このようなラン
プ加熱装置による加熱は、主として輻射伝熱によるもの
であり、赤外線は反応容器の石英ガラス製外壁を透過す
る。すなわち赤外線ランプは、石英ガラスに吸収されに
くい光を放射するため、石英ガラス製外壁を高温に加熱
することがないので、単結晶基板にのみエピタキシャル
成長反応が生じる利点がある。
【0005】ところが、複数のランプを設けた場合、各
ランプのフィラメント部などに個体差があり、同一電圧
を加えても個々のランプで発熱量が異なるため、半導体
単結晶基板などの被加熱物を均一に加熱するのが難しい
という問題があった。すなわちランプ加熱装置として、
図9に示すように赤外線反射用の傘44を設けた電球4
1を複数並列に配備したものが知られているが、このラ
ンプ加熱装置ではランプ41,41が相互に加熱し合う
構造となっていないため、個々のランプ間の発熱量の差
が、そのまま単結晶基板wなどの被加熱物の加熱ムラと
なって現れていた。図7において42はフィラメント
部、43は根元部である。
【0006】例えば、大直径のシリコン基板を枚葉式に
加熱するときには、シリコン基板表面の場所によって加
熱温度が異なりやすくなり、小直径のシリコン基板をバ
ッチ式で加熱するときには、シリコン基板間で加熱温度
ムラが発生しやすかった。この加熱温度ムラを抑えるた
めには、シリコン基板を支持するサセプタを回転させる
必要あり、それだけエピタキシャル成長装置の構造が複
雑となり、維持管理が面倒になる問題があった。このよ
うな問題点は、シリコン基板を加熱処理するためのその
他の装置、例えば酸化膜形成装置などにも生じていた。
【0007】このような不具合を解消するためには、例
えば図10に示すように、隣接するランプ52,52の
側面全体を互いに直接対向させることにより、フィラメ
ント部53,53が互いに対向相手を加熱する構造とし
たランプ加熱装置51が考えられる。このランプ加熱装
置は、隣合うランプのフィラメント部相互間の輻射伝熱
量が下記[数1]で求められることに着目したものであ
る。
【0008】
【数1】輻射伝熱量=係数×(T1 4−T2 4) ただし、T1 は一方のランプのフィラメント部の絶対温
度 T2 は他方のランプのフィラメント部の絶対温度
【0009】すなわち、このランプ加熱装置は、各ラン
プが相互に輻射熱を伝播する構造とすることにより、温
度が低いランプのフィラメント部は、温度が高いランプ
のフィラメント部から熱を受け取って同一温度になるま
で昇温し、逆に温度が高いランプのフィラメント部は、
温度が低いランプのフィラメント部に熱を与えて同一温
度になるまで降温することを利用したものである。
【0010】別のランプ加熱装置として、要部構造が図
11に示されるものが知られている。このランプ加熱装
置は、特公平7−99737号公報に開示された半導体
ウエーハ加工処理用反応器に配備されているものであ
る。このランプ加熱装置ではランプ71のフィラメント
部72が、反射板81(上記公報の図4における外側の
反射器178に相当する。)に形成した貫通孔82に挿
入され、フィラメント部72は反射板81の片側に、根
元部73は反射板81の反対側に位置している。74は
フィラメント、75はガラス球である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10のラン
プ加熱装置のようにランプ全体を直接対向させてフィラ
メント部同士が加熱し合う構造とすると、ランプの根元
部(被発熱部分であって、通常は冷却を必要とする部
分)も相手のフィラメント部により加熱されるため、根
元部が破損あるいは焼損する結果、ランプの寿命が短く
なるという新たな問題が発生した。
【0012】また、図11のランプ加熱装置では、ラン
プ71を反射板81でフィラメント部72と根元部73
に仕切ったので、ランプの寿命が図10の装置に比べて
長くなる利点はあるものの、フィラメント74からの光
が矢印線で示すように、ガラス球75内を通って根元部
73に漏れるため、ランプの寿命向上効果は不十分であ
った。
【0013】したがって本発明の目的は、上記ランプ加
熱装置の利点はそのまま生かしつつ、その欠点を解消し
たランプ加熱装置を備えた加熱炉を提供することにあ
る。本発明は、隣接するランプのフィラメント部同士の
間には障害物のない構造とすることにより、フィラメン
ト部相互間で直接輻射伝熱が生じるように構成するとと
もに、根元部相互間の輻射伝熱を遮る遮蔽部材を設けた
ものであり、これにより加熱の均一性を確保すると同時
に、ランプの寿命を延ばすようにしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の加熱炉は、例え
ば図1,2に示すように、加熱炉本体1の外壁の少なく
とも一部を透光性外壁とし、この透光性外壁の外側かつ
近傍にランプ加熱装置11を設け、加熱炉本体内1に載
置したシリコン基板Wなどの被加熱物をランプ加熱装置
11からの輻射熱で加熱するようにしたものにおいて、
ランプ加熱装置11は、ランプ12を複数、かつ隣合う
ランプのフィラメント部13と13を互いに直接対向さ
せて設けることにより、フィラメント部13と13の間
で直接的に輻射伝熱が生じるように構成するとともに、
各ランプの根元部14と14の間に、隣合うランプから
の輻射伝熱を遮る遮断部材21を設けたことを特徴とす
る。
【0015】本発明に係るランプ加熱装置を備えた加熱
炉の具体例としては、気相エピタキシャル成長装置(C
VD装置)、酸化膜形成装置、ランプアニール装置な
ど、半導体単結晶基板に何らかの熱処理を施す装置が挙
げられる。
【0016】前記ランプ12は、図1に示すように棒状
のものとし、各ランプについてフィラメント部13,1
3の側面を互いに対向させるとともに、根元部14と1
4を対向させ、更に前記遮蔽部材21を隣合うランプの
根元部14,14の対向間隙に設けたものが好ましい。
前記遮蔽部材21は、高融点金属材料で構成するととも
に、その外面のうちランプからの輻射熱を受ける部分を
高反射率面に仕上げることが好ましい。また前記輻射熱
を受ける部分を凹状鏡面部とし、ランプからの輻射熱を
反射して加熱炉本体1内の被加熱物に輻射熱を放射でき
るようにしたものが極めて好ましい。なお、本発明では
所望により、フィラメント部が球状のランプを設けるこ
ともできる。
【0017】多数本のランプの配列の態様としては、例
えば図1、図5に示すものが可能である。図1は、縦型
円筒状の加熱炉本体1の上部に棒状ランプ12,12,
…を放射状に設けたものである。図5は、加熱炉の上側
および下側に棒状ランプ12,12,…を互いに平行に
配列したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。 実施の形態1 図1は、本発明の加熱炉を使用した気相エピタキシャル
成長装置の平面図である。ただし図1は便宜上、後記す
る反射板5を除去した状態で示してある。図2は、図1
の縦断面図である。図3は図1のA−A線断面図であっ
て、ランプの根元部と遮断部材の関係を示すものであ
る。ただし、図2および図3は、反射板5を取り付けた
状態で示してある。
【0019】図2に示すようにこの加熱炉では、加熱炉
本体1を縦型円筒状とし、加熱炉本体1の天板2、底板
3、周壁4を透明な石英ガラス製とする。天板2の直上
に、これを被う反射板5を設ける。天板2、周壁4の上
端部および反射板5により形成される区画室6内にラン
プ加熱装置11を設ける。加熱炉本体1の上部には、反
射板5および天板2を貫通して、原料ガス供給管7を設
ける。底板3上に石英ガラス製の平板状サセプタ8を固
定して設ける。底板3のうち周壁4近傍の位置に排気管
9を接続する。
【0020】ランプ加熱装置11は、同一規格の棒状ラ
ンプ12を複数(図示例では8本)、その中心軸線を同
一水平面上に位置させて等角度ピッチで、かつ根元部1
4を加熱炉本体1の直径方向外側に向けて設ける。この
ように、隣合うランプのフィラメント部13,13の側
面を互いに直接対向させる(フィラメント部13,13
間に輻射熱を遮る障害物のない構造とする)ことによ
り、これらのフィラメント部間で直接的に輻射伝熱が生
じるように構成するとともに、各ランプの根元部14,
14間に、隣合うランプからの輻射伝熱を遮る遮断部材
21を設ける。
【0021】遮蔽部材21の材質としては、耐熱性に優
れたSiCなどのセラミックが採用できるが、輻射熱の
有効利用を考慮すると、セラミック材料または耐熱合金
材料を円環状に成形し、下面側に断面輪郭線が放物線状
(または円弧状)の凹状鏡面部22を形成するのが好ま
しい。遮蔽部材21の上面側は平面状とする。凹状鏡面
部22は、ランプ12の根元部14の配置位置に対応し
て等角度ピッチで形成する。凹状鏡面部22は、前記円
環状部材に凹部を形成した後、金や銀など反射率の高い
金属の薄膜を、例えば真空蒸着で堆積することにより形
成する。
【0022】この実施の形態では、図3に示すようにラ
ンプ12を、その根元部14の上半部が凹状鏡面部22
で被われるように設ける。この場合、根元部14と遮蔽
部材21の配置の上下関係は、遮蔽部材21の下面23
が根元部14の中心軸線よりも僅かに下になるようする
のが好ましい。ランプ12の中心軸線は遮蔽部材21の
凹面鏡部22の焦点に一致させることが好ましい。これ
により、凹状鏡面部22に到達した輻射熱線の殆どを鉛
直方向下向きに反射させることができる。
【0023】この気相エピタキシャル成長装置の作用に
ついて説明すると、1枚の大直径シリコン基板Wをサセ
プタ8に載置し、ランプ加熱装置11を作動させて反応
温度に加熱・維持した状態で原料ガス供給管7を介し
て、原料ガス33を加熱炉本体1内に供給してエピタキ
シャル成長反応を進行させる。
【0024】この場合において、ランプ加熱装置11か
らの輻射熱線の一部は、直接天板2を透過してシリコン
基板Wに照射され、一部は反射板5で反射した後、天板
2を透過してシリコン基板Wに照射される。そして、複
数のランプ全てが相互に輻射伝熱し合うことによって全
てのランプが等温度となるため、シリコン基板Wに向か
う輻射熱線の強さが、天板2の全面にわたって均一化さ
れる。この結果、従来の加熱炉と違って、大直径のシリ
コン基板Wを回転させることなく、その全体を均一温度
に加熱することができて、均一品質のエピタキシャル成
長製品を安定して製造することできる。
【0025】また、隣接するランプからの輻射熱線は、
遮蔽部材21によって遮られるため各ランプの根元部1
4には照射されなくなるので、この遮蔽部材21を設け
ない従来のランプ加熱装置に比べて根元部14の温度が
大幅に低下し、その寿命が著しく向上する。さらに、遮
蔽部材21に放物線状の凹状鏡面部22を設けたため、
遮蔽部材21に到達した輻射熱線を反射させてシリコン
基板Wを加熱することができるので、ランプからの輻射
熱線の使用効率も向上する。
【0026】〔実施例1および比較例1〕実施例1では
図1のエピタキシャル成長装置を用いて、また比較例1
では図1の装置から遮蔽部材21(アルミニウム基材の
表面に金メッキを施したもの)を除去して、それぞれシ
リコン基板の加熱を行った。その他の条件は実施例1と
比較例1で共通にした。ただし、エピタキシャル成長用
の原料ガスの供給は行わなかった。
【0027】根元部14の直径・長さが約30mm・約
30mm、フィラメント部13の直径・長さが約35m
m・約100mmで出力が2000ワットである同一規
格のランプ12を合計8本、図1のように配列した。各
ランプに約2000ワットの電力を供給し、約6cm下
方に載置した直径200mmのシリコン基板Wを約80
0℃に加熱した。上記8本のランプは、いずれもフィラ
メント部自身の昇温温度の理論値が2727℃のもので
あるにも関わらず実際には、理論値と最も差があるラン
プで約300℃の差が認められた。これは、フィラメン
ト部の個体差と、加熱に使用したことによるフィラメン
ト部の劣化とに起因するものと考えられる。
【0028】各ランプの根元部の温度を熱電対で測定し
たところ、実施例1では、いずれのランプにおいても約
290℃〜約310℃の範囲内に収まっていた。これに
対し比較例1では、約330〜約380℃とバラツキが
大きかった。また、加熱されたシリコン基板について、
その表面の数箇所について温度を熱電対で測定したとこ
ろ実施例1、比較例1とも、最高値と最低値との差は6
℃であった。以上の結果から、従来構造の加熱炉の利点
を損なうことなく、ランプ根元部の温度低下が可能とな
ることが確認できた。
【0029】さらに、実施例1、比較例1においてラン
プ加熱装置をON,OFFさせて昇降温操作を繰り返し
行い、ランプの耐久性を調べた結果、比較例1では2週
間後にランプの根元部に変色が生じて加熱不能となっ
た。これに対し実施例1では、3〜4週間、通電加熱が
可能であった。このように、実施例1ではランプの寿命
が大幅に延び、従ってエピタキシャル基板製品のコスト
を削減することが可能となった。
【0030】実施の形態2 図4は、本発明の加熱炉を使用した気相エピタキシャル
成長装置の概略構造を示す縦断面図、図5はランプ加熱
装置の一部を示す平面断面図である。この加熱炉ではラ
ンプ加熱装置11を、加熱炉本体1の天板2の外側かつ
直近、および底板3の外側かつ直近に設ける。ランプ加
熱装置11は棒状ランプ12を複数本、加熱炉本体1の
中心軸線と直交させて等間隔に、かつ互いに平行に配備
することにより構成する。これにより、ランプのフィラ
メント部13,13の側面を互いに真正面に対向させ
る。ただし、天板2側のランプと底板3側のランプで
は、その向きを逆にする。
【0031】天板2側に設けたランプ加熱装置の11の
上方を、反射率および耐熱性が高い金属材料による反射
板5で被う。底板3側に設けたランプ加熱装置の11の
下方も同様に反射板5で被う。これらの反射板5に、こ
れと同一の材料からなる遮蔽板5aを鉛直方向に突出さ
せて設けることにより、遮蔽板5aをランプの根元部1
4,14の対向間隙に位置させる。
【0032】このランプ加熱装置11では、天板2側の
全てのランプが相互に輻射伝熱し合い、底板側において
も全てのランプが相互に輻射伝熱し合う。このため、図
1のランプ加熱装置と同様にして、シリコン基板Wに向
かう輻射熱線の強さが、天板2の全面にわたって均一化
されると同時に、底板3の全面にわたっても均一化され
る。また、隣合うランプ12のフィラメント部13から
の輻射熱線が遮蔽板5aで遮られるため、根元部14の
過熱防止効果が向上する。すなわち、図11のランプ加
熱装置と違って、図6に示すように、フィラメント13
aからガラス球13b内を通って根元部14に漏れてく
る光をも遮断することができる。
【0033】実施の形態3 図7はランプ加熱装置の要部構成および、その作用を説
明する模式的平面図である。このランプ加熱装置では、
棒状ランプ12の根元部14の外径よりわずかに大きい
径を有する貫通孔15aを形成した第1の平板15と、
第1の平板15の一方の面に直交させて連結した第2の
平板16とにより遮蔽部材17を構成する。そして、前
記貫通孔15aに根元部14を挿通して貫通孔15aの
内周面によりフィラメント部13の基端部近傍部を包囲
するとともに、第2の平板16を、隣合うランプの根元
部14と根元部14の間に、ランプ12の軸線に平行に
配置する。前記貫通孔15aの径を上記のように限定し
た理由は、根元部14を貫通孔15aに挿通して、これ
を図示しない電源ソケットに差し込むためと、貫通孔1
5aの内周面と棒状ランプ12との隙間をできるだけ小
さくすることが、根元部14の過熱防止に有効なためで
ある。
【0034】このランプ加熱装置では、図7に示す矢印
線で明らかなように、フィラメント13aから直接根元
部14に向かう光を遮断・反射することができるうえ、
フィラメント13aからガラス球13b内を通って根元
部14に向かう光をも遮断することができるので、ラン
プの寿命向上効果が著しく向上する。なお、実施の形態
3では、遮蔽部材17を第1の平板と第2の平板とで構
成したが、加熱炉本体の形状、ランプの配列形態等に応
じて、第1、第2の遮蔽部材として凹状に湾曲した部材
や、筒状の部材を用いて遮蔽部材を構成することもでき
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
加熱炉に配備したランプ加熱装置ではランプを複数、か
つ隣合うランプのフィラメント部を互いに対向させて設
けることにより、これらのフィラメント部間で直接的に
輻射伝熱が生じるように構成するとともに、それぞれの
ランプの根元部間に、隣合うランプからの輻射伝熱を遮
る遮断部材を設けたため、以下のように、加熱特性およ
び耐久性に優れた、ランプ加熱式の加熱炉を提供するこ
とができる。すなわち、 (1)本発明に係るランプ加熱装置では、隣接するフィ
ラメント部が加熱し合うので、それぞれのランプのフィ
ラメント部を個々に凹状の反射面で被った従来構造のラ
ンプ加熱装置に比べて、加熱温度の均一性が向上する。
また、この均一性は、隣接するランプの側面全体を互い
に直接対向させて設けた場合(図10を参照)と同等に
優れたものとなる。従って、例えば大直径のシリコン基
板を枚葉式に加熱するときには、シリコン基板表面の場
所による加熱温度のバラツキが小さくなり、小直径のシ
リコン基板をバッチ式で加熱するときには、シリコン基
板間での加熱温度ムラを小さくすることができる。ま
た、このようなランプ加熱装置を備えた加熱炉の具体例
としての気相エピタキシャル成長装置、ランプアニール
装置あるいは酸化膜形成装置では、品質が均一な製品を
歩留り良く製造することができる。 (2)対向するランプ根元部間に所定の遮蔽部材を設け
たので、ランプ根元部の温度が、図10に示す構造のも
のに比べて低下し、その寿命が大幅に延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加熱炉の平面図であ
る。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図であって、ランプ根元部
と遮断部材の関係を示すものである。
【図4】別の実施の形態に係る加熱炉の概略構造を示す
縦断面図である。
【図5】図4の加熱炉におけるランプ加熱装置の一部を
示す平面断面図である。
【図6】図5のランプ加熱装置の作用説明図である。
【図7】さらに別の実施の形態に係る加熱炉における、
ランプ加熱装置の要部構成および作用を説明する模式的
平面図である。
【図8】抵抗加熱体を設けた気相エピタキシャル成長装
置の概略縦断面図である。
【図9】赤外線反射用の傘を設けた電球を複数並列に配
備した、従来のランプ加熱装置を示す説明図である。
【図10】隣接するランプの側面全体を互いに直接対向
させて設けた加熱炉の問題点を説明する平面図である。
【図11】従来例の半導体ウエーハ加工処理用反応器に
備えられたランプ加熱装置の要部構造、およびその問題
点を説明する模式的平面図である。
【符号の説明】
1 加熱炉本体 2 天板 3 底板 4 周壁 5 反射板 5a 遮蔽板 6 区画室 7 原料ガス供給管 8 サセプタ 9 排気管 11 ランプ加熱装置 12 棒状ランプ 13 フィラメント部 13a フィラメント 13b ガラス球 14 根元部 15,16 平板 15a 貫通孔 17 遮蔽部材 21 遮断部材 22 凹状鏡面部 23 下面 W シリコン基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉本体の外壁の少なくとも一部を透
    光性外壁とし、この透光性外壁の外側かつ近傍にランプ
    加熱装置を設け、前記加熱炉本体内の被加熱物を前記ラ
    ンプ加熱装置からの輻射熱により、前記透光性外壁を介
    して加熱するようにした加熱炉において、前記ランプ加
    熱装置は、ランプを複数、かつ隣合うランプのフィラン
    メント部同士を対向させて設けることにより、これらの
    ランプのフィラメント部間で直接的に輻射伝熱が生じる
    ように構成するとともに、隣合うランプの根元部と根元
    部の間に輻射伝熱を遮る遮蔽部材を設けたことを特徴と
    する加熱炉。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽部材の表面のうち、前記ランプ
    の根元部と対向する部分を鏡面状に仕上げたことを特徴
    とする請求項1に記載の加熱炉。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽部材に凹状の鏡面部を形成し、
    該凹状鏡面部により前記ランプの根元部を被ったことを
    特徴とする請求項2に記載の加熱炉。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽部材として平板状遮蔽部材を、
    隣合うランプの根元部と根元部の間に、ランプの軸線に
    ほぼ平行に設けたことを特徴とする請求項1に記載の加
    熱炉。
  5. 【請求項5】 前記ランプの根元部の外径よりわずかに
    大きい径を有する貫通孔を形成した第1の遮蔽部材と、
    第1の遮蔽部材の一方の面に連結した第2の遮蔽部材と
    により前記遮蔽部材を構成し、第1の遮蔽部材の貫通孔
    にランプの根元部を挿通して貫通孔の内周面によりフィ
    ラメント部の基端部近傍部を包囲するとともに、第2の
    遮蔽部材を隣合うランプの根元部と根元部の間に、ラン
    プの軸線にほぼ平行に配置したことを特徴とする請求項
    1に記載の加熱炉。
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