JPH09166118A - セルフロックタイプのファスナ装置及び方法 - Google Patents

セルフロックタイプのファスナ装置及び方法

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JPH09166118A
JPH09166118A JP8195351A JP19535196A JPH09166118A JP H09166118 A JPH09166118 A JP H09166118A JP 8195351 A JP8195351 A JP 8195351A JP 19535196 A JP19535196 A JP 19535196A JP H09166118 A JPH09166118 A JP H09166118A
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threaded fastener
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    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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    • B05C19/04Apparatus specially adapted for applying particulate materials to surfaces the particulate material being projected, poured or allowed to flow onto the surface of the work
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Abstract

(57)【要約】 極めて局部的な、実質的にスパッタフリーのパッチを備
えるセルフロックファスナ、並びに、そういったファス
ナを製造する装置及び方法を提供する。本発明は、特
に、非常に小さな内ネジファスナに適用されるものであ
るが、その他の非常に広い範囲のファスナにも利用でき
る。 【課題】 相手方係合ファスナと均一に係合するための
内ネジ部とこの内ネジ部の少なくとも一部に付着するセ
ルフロックパッチとを有するネジ付きファスナであっ
て、このパッチは実質的にスパッタフリーであり、か
つ、ネジ付きファスナが前記相手方係合ファスナに対し
てゆるむことを防止するつっかえ動作を与えるセルフロ
ックパッチであるネジ付きファスナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルフロック効果
を生じさせるために熱可塑性パッチを用いるネジ付きフ
ァスナの製造に関する。本発明は、特に、改善され、非
常に局部的に使用され、実質的にスパッタのないパッチ
を有するファスナの供給に関し、更に、このファスナを
製造する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ネジ付きファスナを加熱して該ファスナ
のネジに粉末上の樹脂を吹き付けてネジ付きファスナの
片側に熱可塑性樹脂のパッチを施したセルフロックタイ
プのネジ付きファスナの製造は公知であり、商業的に成
功している。例えば、米国特許第 Re. 28,812号(ダッ
フィ特許、この元の特許は、第3,579,684)はセルフロ
ックタイプのネジ付きファスナのそういった製造方法を
開示する。このようにされたボルトがナットと螺合する
と、ネジのフランク(支持面)に付着する熱可塑性材料
は、ボルトを緩めるのに必要なトルクの大きさを劇的に
増大するロック圧を与えるので、ボルトはセルフロック
状態になる。この種のパッチは、米国特許第3,894,509
(ダッフィ特許)に開示されるように、雄型ファスナの
外ネジはもちろん、雌ファスナの内ねじに設けることが
できる。
【0003】従来技術は、そういったファスナの組立て
を更に容易にする種々の方法を説明しており、例えば前
記米国特許第 Re. 28,812号に開示されるようにネジ山
よりもフランクの方により厚い層の熱可塑性樹脂を与え
るように粉末樹脂が施される。
【0004】従来技術は、また、雄と雌の部材が寸法許
容誤差の外側限度にあるときに、ネジ山の上に連続する
プラスチックのリッジ又はバーを形成するように樹脂を
施すことによって、そういったファスナの保持力を大き
くする方法を開示し、結果は、米国特許第3,787,222号
(ダッフィ特許)に開示されるように、施工温度をプラ
スチックの滑らかな連続したコーティングを施すのに必
要な温度よりも僅かに低くすることにより達成される。
そして、米国特許第3,452,714号(ブルケ他特許)や米
国特許第3,530,827号(ブルケ特許)のように、雄ネジ
ファスナの外ネジに熱可塑性樹脂コーティングを施す異
なるタイプの加熱及び塗布装置に特許が与えられてい
る。
【0005】これらの特許からわかるように、ファスナ
に粉末(パウダー)パッチを施す方法は、伝統的にキャ
リッジのような可動装置上のファスナにパウダを塗布す
るものであった。塗布(スプレイ)施工は大量のセルフ
ロックファスナを高速自動製造に適することが判明した
が、スプレイ施工装置の使用に不利な点もある。特定の
施工、ファスナ、パッチサイズ及び施工速度に依存し
て、スプレイパッチされた施工面はスパッタの程度が異
なる(即ち、目的のパッチ領域の外側のパッチ粒子がラ
ンダムに位置する)。
【0006】また、塗布装置を用いた伝統的なスプレイ
施工においては、スプレーチューブのノズル端が内ネジ
ファスナ内に突出して実質的にスパッタのない、あるい
は、そういったファスナの外面にパウダーを有さない商
業的に受け入れられるパッチを与えることが要求され
る。このため、従来技術の「外側に施す」パウダースプ
レー塗布装置は、不可能ではなくても、小さな内ネジフ
ァスナ、例えば、内径が0.08インチ(約2ミリ)の
「No.2」ファスナ、又はより小さな内ネジファスナ
に対する非常に局部的なパッチを施すことが困難である
ことが判明した。また、外部施工パウダースプレー装置
は、閉鎖した「アコン(acorn)(オークのナット)ナッ
トファスナはもちろん、非常に小さな内ネジファスナの
ような広い範囲の多様なファスナに対しても用いること
が困難であることが判明した。
【0007】外部パウダー塗布装置のその他の例は、バ
ーンズに付与された米国特許第3,830,902号及
びプレジオジに付与された米国特許第3,294,13
9号に説明されている。これらの特許は、いずれも、パ
ウダーの極めて局部的なパッチを内ネジの非常に小さな
ファスナに堆積させる能力、あるいは、実質的にスパッ
タフリー(スパッタのない)のパウダースプレーを開示
していない。
【0008】ここで用いられる、「実質的にスパッタフ
リー」のパッチとは、パッチで覆われる目的ネジ表面積
の10%以下しか目的パッチの外側にはみだしてないパ
ッチをいう。換言すれば、図15に言及し、パッチで被
覆されるべき目的ネジ表面積が「X」であれば、「Y」
がスパッタ面積であり、YはXの10%以下である。
【0009】
【発明の概要】従って、本発明の目的は、小さな内ネジ
ファスナに実質的にスパッタフリーのセルフロックの非
常に局部的なパッチを与えることにあり、また、そうい
ったファスナを製造する装置及び方法を提供することに
ある。
【0010】本発明の別の目的は、内ネジファスナに対
して外観及びコンシステンシーにおいて「ストリップ
(帯)」又は「ぺレット(粒)」に似たパッチを与える
ことであり、そのときに、そういったパッチの製造に従
来必要とされた時間を要しかつコストの高い方法を用い
ることがないようにすることである。このように、「ス
トリップ」又は「ペレット」を形成することはファスナ
の一部に盛り上がったリッジを形成すること及びこのリ
ッジ部分を対応する大きさのレジンパウダーを溶融させ
て取付け又は接着剤で取り付けることにより置き換える
ことを要求する。ファスナにリッジを形成することな
く、見た目が「ストリップ」又は「ペレット」に似たパ
ッチを提供することが非常に好ましい。
【0011】本発明の別の目的は、使用された際に変形
して実質的にスパッタフリーのセルフロックパッチであ
って、この変形により、品質管理仕様書(温度上昇にさ
らされた場合の、米国陸軍仕様書MIL−18240E
及び工業ファスナ協会のIFI−124を含む)に要求
されるトルク及び振動試験要項を満たす摩擦抵抗及びロ
ック保持力を生じさせるパッチを提供することにある。
【0012】本発明のさらに別の目的は、選択的に種々
の形状にすることができるパッチであって、任意のファ
スナの所定のネジ山数を選択的に被覆するように、又は
被覆せずに、堆積させることができるパッチを提供する
ことにある。
【0013】さらに別の目的は、小さな内ネジファス
ナ、閉鎖した「アコン」ナット、及び異なるサイズ、形
状の特殊ファスナを含む広い範囲のファスナに用いるこ
とができるセルフロックパッチを提供することにある。
【0014】これらの目的を達成するため、他方の係合
するファスナと均一に係合する内ネジ部を備えるネジ付
きファスナを提供し、そしてこのネジ付きファスナの内
ネジ部の少なくとも一部に付着するセルフロックパッチ
を提供する。パッチは局部的に施こされたスパッタフリ
ーのハッチであり、つっかえ動作を与えてネジ付きファ
スナが相手のファスナに対してゆるむことを防止する。
好ましくは、本発明のファスナは、3時間を超えて40
0°Fを超える温度にさらされた後にMIL−F−18
240Eに定める最小トルク及べ振動値を満たし又は超
えることが望ましい。本発明の1実施例において、0.
80インチ(2.03mm)以下の内径を有し、実質的
にスパッタフリーの施セルフロックパッチを備えるネジ
付きファスナが提供される。
【0015】内ネジファスナの内ネジ部の少なくとも事
前に選択した表面に実質的にスパッタフリーのセルフロ
ックパッチを施す装置はまた本発明の一部をなす。この
装置はネジ付きファスナと係合接触するパウダー塗布装
置と、パウダー塗布装置にパウダーを搬送する手段とを
含む。また、所定量のパウダーをパウダー塗布装置から
ネジ付きファスナの内ネジ部の予め選択された表面のす
ぐそばまで搬送して該予め選択された表面に直接的に堆
積させる手段も含む。
【0016】ネジ付きファスナの選択された部分に実質
的にスパッタフリーのセルフロックパッチを施す方法も
また本発明の一部をなす。この方法は、最初にレジンパ
ウダーを準備し、次にネジ付きファスナのあらかじめ選
択された部分と連絡するパウダー塗布装置に所定量のパ
ウダーを与える。パウダー塗布装置から出される所定量
のパウダーは次にパウダー塗布装置によってネジ付きフ
ァスナの選択された部分のすぐ近くの位置まで搬送され
る。次に、実質的にすべての所定量のパウダーは、予め
選択された表面に直接堆積される。ネジ付きファスナは
次に、レジンパウダーを溶かしてネジ付きファスナの予
め選択された部分に付着させるのに十分な温度に加熱さ
れる。代替的に、この加熱工程に続いてさらにパウダー
を与え、再加熱することもできる。その結果、制御され
計量された量のパウダーが、極めて局部的かつ実質的に
スパッタフリーの状態で非常に小さな内ネジファスナを
含むファスナのネジに堆積されるという内側にパウダー
を供給する装置が与えられる。
【0017】
【発明の実施の形態】一般に20として示されている本
発明の装置を図1に示す。装置20は回転ターンテーブ
ル又はキャリッジ25を使用し、キャリッジはキャリッ
ジの外周の回りに、一般に30として示されている、多
数の新規なパウダー塗布装置を乗せている。パウダート
レイ40はパウダーレジン50を収容しており、後で説
明するように、パウダー塗布装置30上の予め設定され
た位置においてレジンを堆積させるための排出チューブ
45が設けられている。コンテナ55上に配置されたバ
キューム60は取入れチューブ58を通して空気を流れ
させ、流れる空気はパウダー塗布装置30からチューブ
58を通して過剰のパウダーをコンテナ55に運び入
れ、そこでパウダーはトレイ40に再循環して戻され
る。
【0018】図2乃至図6を参照して、本発明のパウダ
ー塗布装置30の新規な構造を説明する。パウダー塗布
装置30はハウジング32を含み、ハウジングはパウダ
ー塗布装置30をキャリッジ30の上表面にしっかりと
取り付けるのに役立つ。ハウジング32にしっかりと取
り付けられているのは2つの基本的相手方係合部品、即
ち、円筒状パウダー閉鎖体33とロッド又はプランジャ
ー閉鎖体37である。オポージングロッド又はプランジ
ャー38(プランジャーヘッド38Aを有する)及びプ
ランジャー39(プランジャーヘッド39Aを有する)
は、それぞれ、パウダー閉鎖体33の内腔77及びプラ
ンジャー閉鎖体37の内腔78中で軸方向に移動するよ
うにされている。パウダー閉鎖体33は計量又は供給チ
ューブ34を含み、下向きの排出用孔47、中間部分3
5を有しており、垂直内腔81は上向き孔46中で終わ
っている。ショルダー53は中間部分35を供給チュー
ブ34から分離している。
【0019】パウダー塗布装置30の操作を今から説明
する。図6に示されているように、内ネジファスナ65
を供給チューブ34の外周を覆うように初めに配置し、
ファスナの外側端がショルダー53と接触するまで軸方
向に移動させる。図1も参照すると、キャリッジ30が
時計回りに回転するにつれて、パウダーが排出チューブ
45から重力によってパウダー閉鎖体33の孔46中に
落ちる。(図中には示されていないロート又はその他の
チューブを使用してこのプロセス中の過剰のパウダーを
最小化することができる。)パウダー閉鎖体33及びプ
ランジャー閉鎖体37はセットスクリュウー52によっ
て、初めに(即ち、ロッド39が放射状に外側方向に押
されていないときに)、スプリング36が圧縮されてい
ないような位置に連絡されており、プランジャーヘッド
39Aはプランジャー閉鎖体37内部において内腔78
のショルダー85と接触しており、そのためロッド39
の端は垂直内腔又は通路81を閉鎖していない。(本明
細書中において使用される「外側(outer) 」及び「内側
(inner) 」という用語は、それぞれ、円筒状キャリッジ
30の上表面に関して、放射状に外向きであるか又は内
向きであることを意味する。) 次ぎに、ロッド39の最も内側の部分は、パウダー塗布
装置30の内側面上においてストッパホルダー77によ
ってしっかりと位置決めされた、三角形のストッパ75
に接触している。ロッド39がキャリッジ30の回転中
に、初めに放射状に外向きに動き(ワッシャー44及び
スプリング36をパウダー閉鎖体33の内側ショルダー
44に対して押し付ける)、その後放射状に内向きに動
いてロッド39の初めの位置に戻るような、制御された
様式で動けるように、ストッパ75の形と位置を決める
のが好ましい。
【0020】ロッド38が押され軸方向に外側に動くに
連れて(これはロッド39がストッパ75と接触しなが
らそれに対応して運動することによる)、図5及び6に
示されているように、初めに孔46を通って落下し垂直
内腔81の底部分に堆積したパウダーレジンは孔47に
遭遇するまで放射状の外側方向において軸にそって移動
し、そこでパウダーは再び、重力によって、供給チュー
ブの回りに配置されたファスナ65の内部表面上に落ち
る。プランジャー閉鎖体37の内腔78と大気とを連絡
させる孔(図中に示されていない)を使用して、空気の
圧力が内腔78中においてパウダーの塗布を妨げるのに
十分なほど蓄積する可能性を排除することができる。
【0021】次ぎに、ファスナ65を、本技術分野にお
いて公知のいずれかの方法、例えば、ファスナを高周波
誘導加熱コイル60(図1)の磁場中に入れることによ
って、適当な温度まで加熱する。加熱コイルはファスナ
を、予め設定された短い期間内に、プラスチックパウダ
ーを溶融させるのに十分な温度まで加熱する。本発明に
おいて使用されるレジンに対して好ましい温度範囲は典
型的には550乃至600°F(287.78乃至31
5.56℃)である。しかしながら、当業者には明らか
であるように、パウダーレジン及びその用途に応じて、
より高い温度又はより低い温度も使用できる。本発明
は、ナイロン粉末のような従来的な粉末化された熱可塑
性レジンに関して使用できる。特定の高温の用途に対し
ては、米国特許第5,356,254号(これの開示は
引用によって本明細書中に組み入れられている)に開示
されているような、不連続な粒度を有し、ナイロック・
ファスナ・コーポレーション(Nylok Fastener Corporat
ion)によってNYTEMP(登録商標)として販売され
ているポリフタルアミドレジンを使用するのが望ましい
かもしれない。液状のエポシキ又はプレコートも本発明
の装置と方法を使用してファスナ上の予め定められた位
置に塗布することができる。
【0022】いずれにしても、レジン材料と特定の用途
に応じて、適切な温度を選択して、得られるセルフロッ
クファスナがMil−F−18240E及び/又はIF
I−124に規定されたトルク及び振動の要件を満たす
か又は越えられるようにしなければならない。
【0023】好ましい実施態様において、第2ストッパ
95をストッパ75及び加熱コイル60の下流(即ち、
キャリッジ30の周りに時計回りで進んだところ)に配
置する。ストッパ75に関してすでに説明したのと同様
な方法で、パウダー50は再び、重力によって、予め決
定された、限られた位置において、ファスナ65の内ネ
ジ上に落下する。ストッパ95は、加熱コイルの下流
に、さらにパウダーを塗布する前にパウダー50がわず
かに冷却するのを可能にするのに十分な距離を置いて配
置するのが好ましい。この第2のパウダーの塗布に続い
て、ストッパ95の下流に配置された加熱コイル60A
を使用してファスナを再加熱して、第2のパウダー塗布
によって付着したパウダーが第1のパウダー塗布によっ
て付着したパウダーと共に溶融して第1のパウダー塗布
によって付着したパウダーに融着するのを確実にするこ
とができる。しかしながら、好ましくは、この再加熱ス
テーション60Aは使用する必要がない。なぜならば、
第2のパウダー塗布が加熱コイル60に十分近い位置で
行われたならば、第2のパウダー塗布中に塗布されたパ
ウダーは、再加熱する必要なく、第1のパウダー塗布に
よって塗布された加熱されたパウダーに融着するからで
ある。
【0024】あるいは、好ましい実施態様ではないが、
ストッパ95をストッパ75に隣接して加熱コイル60
の上流に配置することができる。もう1つの別の方法に
おいて、これも好ましい実施態様ではないが、加熱コイ
ル60をストッパ75及び95の上流に配置することが
できる。この実施態様は試験されていないが、好ましく
ない。なぜならば、ファスナのネジ部上へのパウダーの
塗布の前にファスナを加熱するとパウダーがパウダー塗
布装置30の内部表面上に融着して、潜在的に孔46又
は47、或いは内腔77を詰まらせる可能性があるから
である。
【0025】2つの別々のパウダー塗布の目的は2つあ
る。第1に、堆積したパウダーの高さX(図6に示され
ている)を、孔47の障害を生じさせるか又はファスナ
65を供給チューブ34に融着させるファスナ65内部
の高さまで到達させることなく、より多くのパウダーを
塗布することができる。従って、第1のパウダー塗布
後、加熱に続いて、レジンパウダーは液化して流動しよ
り低い高さXを有するさらに平らな堆積物になる。これ
によって、堆積したパウダーの高さXを許容可能な限度
内に維持しながらさらにパウダーを塗布することが可能
になる。第2に、排出チューブ45からパウダー閉鎖体
33の孔46に初めに計量供給されたパウダーの実質的
に全てが、2つのパウダー塗布を使用してファスナ65
のネジ上に堆積させることができることが判明した。
【0026】異なる長さのロッド、スプリング、及びそ
の他の部品を使用して、異なるファスナ又は異なる塗布
に適応させることが可能であることも明らかである。例
えば、より長いロッドか又はより短いロッドの使用、即
ち、ストッパ75によって生じるロッド39に対する押
し下げの量を調節することによって、異なる軸長を有す
るパッチ130が提供される。
【0027】供給チューブ34の外側端に関してショル
ダー53の位置を変えて異なる軸長のファスナに順応さ
せることができることも明らかである。(このため、シ
ョルダー53は供給チューブ34の外周に沿ってスライ
ドでき、かつ適切な位置において固定することも可能な
ように構築することができる。)また、スリーブを供給
チューブ34の外周を覆うように配置して、供給チュー
ブ34の直径よりも実質的に大きい直径のファスナに順
応させることが可能なことも予想される。
【0028】供給チューブ34の外側直径は、パウダー
が内ネジ部に塗布された後、ファスナ65が供給チュー
ブ34から、孔47を封鎖させることなく、(例えば、
手動又は圧縮空気によって)依然として容易に外せるよ
うに大きさが決められなければならない。パウダー塗布
装置30は、真鍮のような、変形することなく加熱でき
る堅い材料から構築されるのが好ましい。選択された材
料はネジ付きファスナより膨脹率が小さく、それによっ
てファスナの加熱中に、パウダー塗布装置30の供給チ
ューブ34へのネジ付きファスナの接着が起こらないよ
うにされているのが好ましい。
【0029】排出チューブ45から孔46へのパウダー
の堆積中に、図1中に示されているように、ブロワー、
ジェット、又はバキュームチューブを使用して過剰のパ
ウダーが孔46中に落ちないように再使用のための装置
に戻すことができる。当業者には理解されるであろう
が、排出チューブ45しか開示されていないが、様々な
方法がレジンパウダーを供給チューブ34に配分するた
めに利用可能である。しかしながら、キャリッジ30の
一定の回転が妨害されず、それによって、孔46を通し
て供給チューブ34に供給されるパウダーの一定の計量
された堆積が維持できるのが好ましい。
【0030】本発明は、セルフロックパッチを有する小
さい内ネジ付きファスナに対して特別の重要性を有する
と考えられるが、より長いか又は非内ネジ付きファスナ
も本発明を利用できる。
【0031】図7〜10に示されている、本発明のパウ
ダー塗布装置の別の実施態様が使用できる。図7〜10
に示されている態様は上述の態様と類似の方法で機能す
るが、ただしこの態様の供給チューブ100が異なる。
初めに図7及び8に示されている態様を参照すると、供
給チューブ100は中心の内腔105と上向きの孔10
7を有し、孔105と軸にそって一列になった孔108
の外側端で終わっており、環状の磁化された片(示され
ていない)に磁気的に接続されている。ネジ付きファス
ナは次ぎに磁化された片に接続されている。これによっ
て、パウダーは孔107中に落ちることができ、そこで
パウダーは(例えば)磁化された片中の中心に配置され
た内腔を通して(例えば、既述の手段を使用して)供給
チューブの外側端に運ばれ、そしてネジ付きファスナ上
に運ばれる。図9及び10に示されている供給チューブ
の態様100は図7及び8に示されているものと同様な
方法で機能し、中心の内腔105Aと外側内腔106A
を含む異なる直径の内腔を有し、これはさらに小さいフ
ァスナに使用できる。
【0032】図11ー14に言及し、本発明のセルフロ
ックファスナを示す。本発明の装置及び方法を用いて作
られる極めて局部的な、実質的にスパッタフリーのパッ
チは見る限り「ストリップ」又は「ペレット」パッチで
あるが、もちろんファスナにリッジを設ける必要はな
い。
【0033】図13及び14において、本発明の装置及
び方法を用いたパッチは、「No.2」ファスナのよう
に小さい、あるいはそれよりも小さいネジ付きファスナ
に対して用いられうる。もちろん、開示する実施例の変
形例を利用して大きなパッチを大きなファスナに対して
同様に使用することができる。
【0034】断面図並びに図6、11及び12において、
本発明によって形成されたパッチ130は概して中央部
分において厚く、両側の縁へ近づくに従って漸次薄くな
っている。本発明のパッチは多様な形状にすることがで
き、例えば、円形孔47を用いるならば、形成されるパ
ッチは概して円形である。排出孔の形状によりその他の
形状のパッチを得ることができる。
【0035】また、特定の実施においては、ファスナの
片側のネジリードがパウダーによって被覆しないことが
要求される。本発明は、ネジファスナのパウダーによる
被覆箇所を選択することを可能とし、ファスナの所定数
のリードをパウダーによって被覆しないこととすること
ができる。これは、単に、例えば、ショルダー53の位
置を変化させ、即ち、供給チューブ34の長さを変える
ことによって容易に達成される。供給チューブ34の長
さを変えることはファスナのねじ山に対して排出孔47
の位置を変えることになる。
【0036】米国特許第3787222号や第3554
258号に示すように、雄及び雌ネジファスナが寸法許
容誤差の外側限度近辺にあるときにそのロック力を高め
るために公知の従来の方法を用いてネジの谷、山及び螺
旋上の支持面に設けるパッチ130の厚みを変えること
ができることは当業者にとって明白である。そして、そ
ういった変形を伴う高温レジンパッチを備えるファスナ
も本発明の範囲である。
【0037】本発明を実施する他の方法も存在すること
は当業者にとって理解できる。例えば、セルフロックパ
ッチを施す前にネジファスナに従来の液体プライマーを
塗布することもできる。別の例として、2つの分離した
ロッド38、39に代えて、これらのロッドと同様な機
能を果たす例えば、太径の中間部を備える1つのロッド
とすることもできる。更に非限定的な例として、パウダ
ー塗布装置を構成要素33及び37とせずに、1つの構
造体とすることもできる。開示した実施例の他の変形例
も当業者にとって明白であり、そういった潜在的な変形
例を列挙したリストを添付してはいない。上記説明は例
示的なものであり、特許請求の範囲を限定するものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転キャリッジを用いた本発明装置の好ましい
実施例の斜視図。
【図2】図1と同様な拡大図であり、キャリッジの一部
選択した部分を示す図。
【図3】本発明のパウダー塗布装置の1実施例の一部断
面斜視図。
【図4】図3のパウダー塗布装置の構成要素の相互連結
を示す拡大側面図。
【図5】図3の5−5線拡大断面図。
【図6】図5と同様な拡大断面図であり、図5のパウダ
ー塗布装置の一部を示してパウダー塗布装置の動作を説
明するための図。
【図7】本発明のパウダー塗布装置の別の実施例の一部
を示す拡大側面図。
【図8】図7の8−8線断面図。
【図9】本発明のパウダー塗布装置のさらに別の実施例
の一部を示す拡大側面図。
【図10】図9の10−10線断面図。
【図11】本発明のセルフロックパッチを備える内ネジ
ファスナの一部破断側面図。
【図12】図11と同様な図であり、本発明の別の、セ
ルフロックパッチを備える内ネジファスナを示す図。
【図13】図11と同様な図であり、本発明のさらに別
の、セルフロックパッチを備える内ネジファスナを示す
図。
【図14】図11と同様な図であり、本発明のさらに別
の、セルフロックパッチを備える内ネジファスナを示す
図。
【図15】目的パッチ領域(「X」)と該目的パッチ領
域の外側のパッチ(「Y」)との相関表面領域を示す概
略図。
【符号の説明】
25 キャリッジ 30 パウダー塗布装置 32 ハウジング 33 パウダー閉鎖体 34 供給チューブ 37 ロッド(プランジャー閉鎖体) 38 プランジャー(ロッド) 38a,38b プランジャーヘッド 39 ロッド(プランジャ) 39a プランジャヘッド 40 パウダートレイ 45 排出チューブ 46 孔 50 パウダーレジン 52 セットスクリュー 55 コンテナ 58 取入れチューブ 60 (高周波電磁誘導)加熱コイル 65 内ネジファスナ 75 三角形のストッパ 77、78 内腔 80 ショルダー 95 第2ストッパ 108 孔

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手方係合ファスナと均一に係合する
    ための内ネジ部を有するネジ付きファスナであって、 前記ネジ付きファスナの前記内ネジ部の少なくとも一部
    に付着するセルフロックパッチであって、前記実質的に
    スパッタフリーであり、かつ、前記ネジ付きファスナが
    前記相手方係合ファスナに対してゆるむことを防止する
    つっかえ動作を与えるセルフロックパッチを含んでなる
    ファスナ。
  2. 【請求項2】 請求項1のファスナであって、前記ネ
    ジ付きファスナは、0.080インチ(2.03mm)
    以下の内径を有するファスナ。
  3. 【請求項3】 請求項1のファスナであって、前記パ
    ッチはレジンナイロンパウダーであるファスナ。
  4. 【請求項4】 請求項1のファスナであって、前記パ
    ッチは、ポリヘキサメチルイソフタルアミド(poly (he
    xamethyl isophthalamide))と、ポリヘプタメチルイソ
    フタルアミド(poly (heptamethyl isophthalamide))
    と、ポリオクタメチルイソフタルアミド(poly (octame
    thyl isophthalamide))と、これらの混合物とを含むグ
    ループのから選択される耐高熱レジンパウダーであるフ
    ァスナ。
  5. 【請求項5】 請求項4のファスナであって、前記耐
    高熱レジンパウダーの重量平均分子量は約30,000
    から約60,000の間であり、前記耐高熱レジンパウ
    ダーの数平均分子量は約8,000から約12,000
    の間であり、前記耐高熱レジンパウダーは、粒子の約1
    00%が149ミクロメータ以下である粒子であって、
    前記粒子の重量による大部分が105マイクロメータ以
    下であり、前記粒子の重量で10%以下が約30ミクロ
    メータ以下である粒子を含むファスナ。
  6. 【請求項6】 相手方係合ファスナと均一に係合する
    ための内ネジ部を有するネジ付きファスナであって、 前記ネジ付きファスナの前記内ネジ部の少なくとも一部
    に付着するセルフロックパッチであって、実質的にスパ
    ッタフリーであり、前記相手方係合ファスナから前記ネ
    ジ付きファスナがゆるむことを防止するつっかえ動作を
    与え、かつ、MIL−F−18240Eに規定される最
    少取外しトルク値に対して十分安全なセルフロックパッ
    チを含んでなるファスナ。
  7. 【請求項7】 実質的にスパッタフリーなセルフロッ
    クパッチをネジ付きファスナの内ネジ部の予め選択され
    た表面に施す装置であって、 前記ネジ付きファスナに係合接触するパウダー塗布装置
    と、 所定量のパウダーを前記パウダー塗布装置から前記ネジ
    付きファスナ内ネジ部のすぐ近くの位置まで移動させて
    前記ネジ付きファスナ内ネジ部の予め選択された表面に
    直接的に堆積させる手段とを、含んでなる装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の装置であって、前記ネジ付
    きファスナは、0.080インチ(2.03mm)以下
    の内径を有する装置。
  9. 【請求項9】 請求項7の装置であって、前記パウダ
    ーを移動させ堆積させる手段は、前記パウダー塗布装置
    内において軸運動可能に設けたロッドと、前記パウダー
    塗布装置内のパウダーと連絡する下方に向いた孔とを含
    んでなる装置。
  10. 【請求項10】 請求項9装置であって、前記パウダ
    ー塗布装置は前記下方に向いた孔に連通する供給チュー
    ブを含み、前記供給チューブは前記内ネジファスナの少
    なくとも一部分によって囲まれ、前記供給チューブの長
    さは、前記ネジ付きファスナ内ネジ部におけるパウダー
    の堆積位置を選択的に変化させるために、調整可能であ
    る装置。
  11. 【請求項11】 請求項9の装置であって、前記下方
    に向いた孔のサイズは、所定形状のパッチを形成するた
    めに選択的に変化可能である装置。
  12. 【請求項12】 請求項7の装置であって、前記ネジ
    付きファスナ内ネジ部の前記予め選択された表面への前
    記パウダーの直接的堆積は主として重力の影響で生じる
    装置。
  13. 【請求項13】 実質的にスパッタフリーなセルフロ
    ックパッチをネジ付きファスナの内ネジ部に施す装置で
    あって、 所定量のパウダーを保持するパウダー塗布装置と、 所定量のパウダーを前記パウダー塗布装置から前記ネジ
    付きファスナ内の位置へ搬送して前記ネジ付きファスナ
    内ネジ部の予め選択された表面へ直接的に堆積させる手
    段とを、含んでなる装置。
  14. 【請求項14】 請求項13の装置であって、前記パ
    ウダーを搬送堆積させる手段はパウダに接する移動可能
    なロッドを含み、該ロッドは前記予め選択された表面に
    パウダーが堆積される前の第1の位置と、前記予め選択
    された表面に前記パウダー塗布装置内のパウダーの実質
    的にすべてが堆積された第2の位置との間を移動する装
    置。
  15. 【請求項15】 実質的にスパッタフリーなセルフロ
    ックパッチをネジ付きファスナの内ネジ部に施す方法で
    あって、 レジンパウダーを準備し、 該パウダーの所定量を前記内ネジ部に係合接触するパウ
    ダー塗布装置へ供給し、 前記所定量のパウダーを前記パウダー塗布装置から前記
    内ネジ部のすぐそばの位置に搬送し、 前記所定量のパウダーを前記内ネジ部の予め選択された
    表面に直接的に堆積させ、 前記レジンパウダーが溶けて前記予め選択された表面に
    付着するに十分な温度まで前記ネジ付きファスナを加熱
    する、工程を含んでなる方法。
  16. 【請求項16】 請求項15ファスナであって、前記
    ネジ付きファスナの加熱の後に、前記所定量のパウダー
    の残りの部分を前記パウダー塗布装置から前記予め選択
    された表面に堆積させる工程を更に含んでなる方法。
  17. 【請求項17】 請求項15の方法であって、前記所
    定量のパウダーの残りの部分を前記パウダー塗布装置か
    ら前記予め選択された表面に2回又はそれ以上繰り返し
    て堆積させ、レジンパウダーを堆積させた後に前記ネジ
    付きファスナを再加熱する工程を更に含んでなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項15の方法であって、前記加
    熱工程は前記ファスナを約550°Fと600°Fの間
    の温度に加熱する方法。
  19. 【請求項19】 実質的にスパッタフリーなセルフロ
    ックパッチをネジ付きファスナの内ネジ部に施す方法で
    あって、 レジンパウダーを準備し、 該パウダーの所定量をパウダー塗布装置へ供給し、 前記所定量のパウダーを前記パウダー塗布装置内におい
    て水平方向に搬送して前記ネジ付きファスナ内の前記内
    ネジ部のすぐそばの位置まで搬送し、 前記所定量のパウダーを垂直方向に直接的に前記内ネジ
    部の予め選択された表面に落下させ、 前記レジンパウダーが溶けて前記予め選択された表面に
    付着するに十分な温度まで前記ネジ付きファスナを加熱
    する、工程を含んでなる方法。
  20. 【請求項20】 実質的にスパッタフリーなセルフロ
    ックパッチをネジ付きファスナの予め選択されたネジ部
    に施す方法であって、 レジンパウダーを準備し、 前記予め選択されたネジ部と連絡するパウダー塗布装置
    へ前記パウダーを供給し、 前記所定量のパウダーを前記パウダー塗布装置から前記
    予め選択されたネジ部のすぐそばの位置まで搬送し、 前記所定量のパウダーを前記予め選択されたネジ部に直
    接的に堆積させ、 前記レジンパウダーが溶けて前記予め選択されたネジ部
    に付着するに十分な温度まで前記ネジ付きファスナを加
    熱する、工程を含んでなる方法。
  21. 【請求項21】 実質的にスパッタフリーなセルフロ
    ックパッチをネジ付きファスナの予め選択されたネジ部
    に施す方法であって、 レジンパウダーを準備し、 前記予め選択されたネジ部と連絡するパウダー塗布装置
    へ前記パウダーの所定量を供給し、 前記レジンパウダーが溶けて前記予め選択されたネジ部
    に付着するに十分な温度まで前記ネジ付きファスナを加
    熱し、 該ファスナの加熱の後に、所定量のパウダーを前記パウ
    ダー塗布装置から前記予め選択されたネジ部のすぐそば
    の位置まで搬送し、 前記所定量のパウダーを前記予め選択されたネジ部に直
    接的に堆積させる、工程を含んでなる方法。
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