JPH09163194A - ビデオカメラ装置 - Google Patents

ビデオカメラ装置

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JPH09163194A
JPH09163194A JP7318013A JP31801395A JPH09163194A JP H09163194 A JPH09163194 A JP H09163194A JP 7318013 A JP7318013 A JP 7318013A JP 31801395 A JP31801395 A JP 31801395A JP H09163194 A JPH09163194 A JP H09163194A
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JP
Japan
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lens
video camera
camera device
aberration
aperture stop
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Application number
JP7318013A
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English (en)
Inventor
Masahiko Tanitsu
雅彦 谷津
Shigehisa Rokuta
茂久 録田
Kaoru Isozaki
薫 礒嵜
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローパスフィルタとしての水晶フィルタを削
除して、単焦点レンズのバックフォーカスを小さくし、
ビデオカメラ装置の小形化とコストダウンを図ること。 【解決手段】 単焦点レンズ1と、開口絞り2と、カラ
ーフィルターの付いた撮像素子3を有するビデオカメラ
装置において、単焦点レンズ1の横収差表示球面収差
と、サジタルコマ収差を、ほぼ2サイクルのピッチを有
すサイン曲線状のいわゆるうねった収差とし、また、開
口絞り2の開口形状を明るさによらず一定とし、水晶フ
ィルタと同等の空間周波数に対するMTF特性を、レン
ズ系自体で実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビデオカメラ装置に
係り、特に、ビデオカメラ装置におけるローパスフィル
タ作用を有する小形の単焦点レンズに関する。本発明に
よるこの単焦点レンズは、CCDカメラに搭載すること
ができ、セキュリティ分野での監視カメラ,自動車の後
部監視用カメラ,鉄道・航空機・船舶等の乗り物類の内
外監視用カメラ,屋内・屋外での観察用カメラ,防犯カ
メラ等に広く利用できる。また、小形の広角レンズを搭
載したボードカメラは、テレビ電話機,テレビ会議シス
テム,テレビドアホンといった画像転送が主目的のツー
ルはもとより、パソコン・ワークステーションへの内蔵
といった分野に広く利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来のカラービデオカメラで一般的に用
いられている固体撮像素子は、2次元平面上に結像され
た光の像を画素単位でサンプリングするため、画素間隔
の2倍以下の周期をもつ像に対しては擬信号(折り返し
歪)が発生する。サンプリング周期の2倍よりも長い周
期をもつ信号は、サンプリングされた後低域通過フィル
タ(以下、LPFと記す)を通すことによって、ふたた
び元の信号に再生することができる。しかし、サンプリ
ング周期より短い周期の信号では、サンプリング後、L
PFを通しても元の信号に戻らず、かなり低い周波数の
信号に変換される。これを周波数軸上で考えると、入力
信号に対し、サンプリング周波数fsでサンプリングさ
れた信号は、ナイキスト周波数fn(=fs/2)で折
り返されたようなスペクトルになる。一度折り返された
信号は本来の信号と区別がつかなくなり、歪として帯域
内に残留する。この歪成分(モアレ)を抑圧するため
に、結像面内に必要以上に高い周波数成分が現れないよ
う光学像上で帯域を制限するのが光学LPFの役目であ
る。このフィルターは水晶の複屈折の性質を利用し、異
常光線と正常光線とに分け、隣接する画素に入射する光
線を加算することによってLPFの効果を得ている。一
般的な光学LPFの周波数特性は、くし型状になり、高
域でもレスポンスをもつが、レンズの高域でのレスポン
ス低下を加味すると総合的にLPFの効果を得ることが
できる。このフィルターは1枚では1方向にしかLPF
効果がないので、実際には複数枚の水晶板を使用し、水
平方向,垂直方向,斜め方向などの、2次元的なLPF
効果を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実際の水晶フィルタの
方式(水晶板の枚数)は、モアレ低減の効果とコストの
観点において決定され、1/3や1/4インチサイズの
撮像素子の場合で、2〜3mmの厚みとなっている。こ
の水晶フィルタは、レンズと撮像素子の間に配置される
ので、水晶フィルタの保持部材の厚み分も含めた充分な
間隔(レンズのバックフォーカス)を確保する必要があ
る。
【0004】ところで、撮像素子の小形化でレンズの焦
点距離が小さくなり、必然的にバックフォーカスも小さ
くなる。充分なバックフォーカスを確保する方法とし
て、物体側の先頭に凹レンズを配置するいわゆるレトロ
フォーカス型のレンズタイプが知られている。しかし、
レトロフォーカス型は、光学全長が長くなり、レンズ枚
数が増えるという欠点がある。
【0005】例えば、本願出願人が先に提案した特願平
6−142844号の第1実施例で示した単焦点の広角
レンズのバックフォーカス8.4mmは、光学全長の約
40%もの長さを占めている。従って、水晶フィルタを
削除できれば、バックフォーカスを小さくでき、光学系
及びビデオカメラ装置のより一層の小形化が図れる。す
なわち、水晶フィルタ削除のために、水晶フィルタと同
等のLPF効果をレンズ系自体で実現することが、本発
明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、水晶フイルタによるLPF効果作用
時のレンズ系のMTF性能を評価し、目標とするf特
(空間周波数に対するMTF性能の特性)を定め、水晶
フィルタ無しでそのf特を実現するために、単焦点レン
ズの収差をサイン曲線状のいわゆるうねった収差とし、
開口絞りを撮影時の明るさによらず一定の開口形状とし
た。
【0007】本発明の作用を、図16〜図19をもとに
説明する。図16は、単焦点レンズのレンズ面にサイン
曲線状のうねりを付加した場合の、像面中央の収差とf
特を表す図である。図16の(a)〜(c)の左側は、
像面中央のコマ収差図(像面中央なので、球面収差の横
収差表示と同じ)であり、縦軸が入射瞳の座標、横軸が
収差量[μm]である。図16の(a)〜(c)の右側
は、空間周波数に対するMTF性能の変化を表すf特の
図であり、縦軸がMTF性能[%]、横軸が空間周波数
[本/mm]である。また、図の上から順に、図16の
(a)がうねりの無い基準データ、図16の(b)が振
幅1μmで有効径の片側で1周期のうねり量を付加した
データ、図16の(c)が振幅1μmで有効径の片側で
2周期のうねり量を付加したデータである。
【0008】単焦点レンズは、前記特願平6−1428
44号の第1実施例の単焦点レンズを、1/4インチセ
ンササイズの撮像素子対応とし、また、開口絞りの径を
変更し、F値をF2.4とした単焦点レンズである。な
お、サイン曲線状のうねりは、2番目のレンズ玉の像面
側の面でレンズ面有効径の範囲一杯に設けているが、こ
の径は本来F1.8の有効径なので、収差図に現れてい
るうねりの周期はその分少なくなっている。また、この
図では、MTF性能劣化の目安としてMTF=10%の
箇所に線を引いてある。
【0009】図16に示すように、うねった収差とする
ことにより、高域の空間周波数でのMTF性能を0に近
づけることが可能となり、LPFの効果が得られること
がわかる。このLPF効果は、収差を多くうねらせるこ
とでより大きくなる。ところで、うねりの振幅を大きく
することによっても、高域の空間周波数でのMTF性能
が劣化するが、この場合は、フレア成分が増加するの
で、低域の空間周波数でのMTF性能も大きく劣化して
しまい不都合となる。
【0010】実際の設計では、レンズ面で発生する収差
量のバランスをとり、単焦点レンズ全体で目標の収差量
を得なければならない。従って、できる限り多くの周期
を確保し、その上で、振幅とのバランスをとる設計を行
なう必要がある。
【0011】図17は、うねった収差のタイプを表す模
式図である。縦軸が入射瞳座標、横軸が収差量である。
図17の(c)の収差図は、本発明の特徴であるうねっ
た収差であり、入射瞳の片側で1周期のうねりとなって
いる。図17の(b)と(d)の収差図は、図17の
(c)の収差図と同じ1周期のうねりとなっているが、
前半の1/2周期と後半の1/2の周期が大きく異な
り、高域の空間周波数でのMTF性能を0に近づけるこ
とが困難となる。このことは、図17の(b)と(d)
の収差図を極端にした収差図が、図17の(a)と
(e)のうねっていない収差図となることから明らかで
あろう。
【0012】図18は、収差図の入射瞳の中央部での傾
きと、デフォーカスとの関係を表す図である。図18の
(a)が収差図であり、縦軸が入射瞳座標、横軸が収差
量である。実線が収差を表し、点線は中央部での収差曲
線の傾きを表している。従って、この点線は近軸像面
(ガウス面)を表すことになる。また、図18の(b)
は、レンズ有効径Dの光線、即ち、F値の光線の結像状
態を表している。焦点距離f離れた位置がガウス面であ
り、そこからδ離れた位置が、収差図を評価している像
面位置(ベスト面)である。
【0013】図18の(a)で、入射瞳の最大座標がF
値に相当するので、点線を延長し求まる収差量yは、右
側の図のベスト面での収差量になる。従って、三角形の
相似関係より、 (D/2)/f=y/δ ……(1)式 (1)式が得られ、 F=f/D ……(2)式 上記(2)式で定義されるF値を用いて、(1)式を整
理することにより、 δ=2Fy ……(3)式 (3)式が得られる。
【0014】従って、本発明のレンズの特徴の1つは、
ガウス面とベスト面を大きくズラスことである。なお、
撮像素子の各画素の水平方向のピッチP(H)により必
要なLPF効果が異なるので、上記ピッチP(H)で規
格化した条件を、 3<|δ/(F・P(H))|<10……(4)式 (4)式で定めている。
【0015】図19は、水晶フィルタによる分離特性例
及び、水晶フィルタのローパス作用を示すf特の図であ
る。図で示した水晶フィルタの分離特性タイプは、複屈
折板を2枚用いた4分離方式であり、水平方向(ΔX)
と角度θ=45度方向(ΔX/√2)の分離特性を有し
ている。一方、1/4インチサイズの低画素数タイプの
撮像素子の各画素の水平方向のピッチP(H)は、7.
15μm(NTSC用)と、7.3μm(PAL用)で
ある。そこで間をとって、水晶フィルタに必要なの水平
方向の分離幅を、ΔX=7.2μmと定めた。従って、
角度45度方向の分離幅がΔW=5.1μm、垂直方向
の分離幅がΔY=3.6μmとなる。
【0016】また、図19の(a)〜(d)の左側が水
晶フィリタの無いレンズ単独のf特であり、図19の
(a)〜(d)の右側が水晶フィルタを付加した時のf
特である。また上から順に、図19の(a)が像面中央
のf特、図19の(b)が像高0.6mm(最大像高比
0.3)のf特、図19の(c)が像高1.2mm(最
大像高比0.5)のf特、図19の(d)が像高1.7
mm(最大像高比0.8)のf特である。また、水平方
向のf特を実線で、垂直方向のf特を点線で示した。通
常は、メリディオナル像面とサジタル像面と表現する
が、水晶フィルタの分離特性に方向性があるので、水平
・垂直で表現した。従って、正確には、図で示したf特
は光軸を含み撮像素子を左右に2分割する平面内の像高
での値である。また、それぞれの図で、縦軸がMTF性
能[%]、横軸が空間周波数[本/mm]である。
【0017】ところで、撮像素子の水平方向で必要なナ
イキストTV解像度本数R(H)及び、ナイキスト空間
周波数f(H)は、それぞれ、次の(5)式と(6)式
で求まる。 R(H)=n(H)×(3/4) ……(5)式 f(H)=n(H)×(3/4)/{2・S(V)}……(6)式 ただし、n(H)は水平方向の有効画素数、S(V)は
撮像素子の垂直画面サイズである。例えば、NTSC方
式ノーマルとPAL方式ノーマルのそれぞれで、f
(H)≒70本/mmが得られる。
【0018】水平方向のナイキスト空間周波数f(H)
≒70本/mmの分離特性を持つ水晶フィルタを、単焦
点レンズに取付け逆投影の検査を行なった場合、例え
ば、空間周波数が50本/mmでも40本/mmでも3
2本/mmでも、解像度が最大値となる像面位置はほぼ
一定となる。極端な例では、ナイキスト空間周波数の7
0本/mmでも、水晶フィルタ方式の場合は、垂直方向
のMTF性能が充分残っているので、この70本/mm
で像面位置を定めることもできる。
【0019】しかし、レンズ系で生じる収差自体によっ
て、ベスト面(ある空間周波数でMTF性能が最大とな
る像面位置)で水晶フィルタと同等のf特を実現する場
合は、ベスト面を決定する空間周波数が重要となる。
【0020】その説明を図8と図14を用いて行なう。
図8と図14は、後述する単焦点レンズの第1実施例と
第2実施例における、像面中央での像面位置ズレによる
MTF性能を、空間周波数を媒介パラメータとして示し
た図である。図8の(a)及び図14の(a)が水平方
向の像面、図8の(b)及び図14の(b)が垂直方向
の像面でのMTF性能の値であり、縦軸がMTF性能
[%]、横軸が像面位置ズレ[μm]である。上記した
水平方向のナイキスト空間周波数f(H)=70本/m
mと、32本/mmと、10本/mmの3つの場合につ
いて表示してある。図8は、非回転対称の開口絞りを用
いているので、像面中央でも水平方向の像面と垂直方向
の像面でMTF性能の値が異なるが、この場合は、小さ
い方の値(水平方向の像面の値)を代表値とし、このM
TFの値が最大となる像面位置をベスト面と定める。こ
の図8と図14でわかるように、本発明の効果によっ
て、ナイキスト空間周波数より小さな空間周波数である
32本/mmや10本/mmでのMTF性能が最大とな
る像面位置で、ナイキスト空間周波数70本/mmでの
MTF性能がほぼ最小となっている。逆にこの図で、ナ
イキスト空間周波数70本/mmでベスト面を定める
と、本来のベスト面とはまったく別な像面位置が得られ
ることは明らかである。従って、本発明の単焦点レンズ
の場合は、ベスト面を定める空間周波数(及びTV解像
度本数)はナイキスト空間周波数(及びTV解像度本
数)のほぼ半分あるいは半分以下の値で定めることが必
要となる。
【0021】また、ビデオカメラ装置の機能として、手
動の合焦機能を持たせる場合は、上記の理由により、合
焦させようとした物体像のTV解像度本数が、たまた
ま、水平方向のナイキストTV解像度本数に一致する
と、大きなモアレが発生してしまう。そこで、合焦の際
に水平方向のナイキストTV解像度約380本(NTS
C方式及びPAL方式ノーマル)の約半分(TV解像度
180本)に相当する白線と黒線のペアの模様のチャー
トをモニタ画面上に表示し、この本数にほぼ等しい解像
度本数で合焦操作を行なえるようにする。
【0022】上述したレンズと水晶フィルタによる総合
的なf特の評価結果より、本発明による単焦点レンズの
f特の目標値が明らかとなった。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図5を用いて説明する。図1は、本発明のビデオカ
メラ装置の光学系の構成図であり、同図において、1は
単焦点レンズ、2は撮影時の明るさによらず一定の開口
形状を有する開口絞り、3はカラーフィルタの付いた撮
像素子、4はIR(赤外線)カットフィルタ、5は鏡筒
部品である。また後述するが、単焦点レンズ1は、物体
側より順に、焦点距離が正である第1レンズ11と、焦
点距離が正である第2レンズ12と、焦点距離が負であ
る第3レンズ13との、3枚構成となっている。また、
鏡筒部品5は、間隔環51と、レンズホルダ52と、ネ
ジカン53と、固定ホルダ54とで構成されている。
【0024】本構成では、レンズホルダ52に、第3レ
ンズ13,第2レンズ12,間隔環51,第1レンズ1
1,開口絞り2,IRカットフィルタ4の順に組み込
み、ネジカン53で止める構造となっている。このレン
ズホルダ52は、固定ホルダ54を介して、撮像素子3
と位置決めされる構成となっている。IRカットフィル
タ4は、従来は単焦点レンズ1と撮像素子3との間に配
置されていたが、バックフォーカスを小さくできる効果
をより生かすために、単焦点レンズ1及び開口絞り2の
物体側に配置した。このIRカットフィルタ4は、プラ
スチックレンズ玉群の保護板ガラスの役割も荷なってい
る。なお、31は、撮像素子3のカバーガラスであり、
本発明の単焦点レンズ1のバックフォーカスが非常に小
さくできており、光学系全長、ひいては、ビデオカメラ
装置(図示せず)全体も小さくできることがわかる。
【0025】図2は、開口絞り2の開口部の形状につい
て説明した図である。図2の(a)が開口部が円形のも
の、図2の(b)が円形の上下に遮蔽スリットを設けた
もの、図2の(c)が円形の上下左右に遮蔽スリットを
設けたものでる。
【0026】図2の(a)に示した円形の開口部の場
合、半径をR(1)とすると、開口部の断面積S(1)
は、 S(1)=π・R(1)2 ……(7)式 上記(7)式で表される。
【0027】図2の(b)に示した、円形の上下に第1
の遮蔽スリット21を設けた場合、半径をR(2)、第
1の遮蔽スリット21の幅を2K・R(2)とし、図中
のθを用いると、開口部の断面積S(2)は、扇形の面
積と三角形の面積の和で、 S(2)=π・R(2)2×(2π−4θ)/2π +4×R(2)×cosθ×(R(2)×sinθ)/2 =R(2)2{π−2θ+sin2θ} ……(8)式 上記(8)式で表される。なお、Kとθの関係は、K=
cosθである。
【0028】図2の(c)に示した、上下に第1の遮蔽
スリット21を設け、左右に第2の遮蔽スリット22を
設けた場合、第1の遮蔽スリット22の幅を2A、第2
の遮蔽スリット21の幅を2B(=K・2A)とする
と、開口部の断面積S(3)は、 S(3)=4AB ……(9)式 上記(9)式で表される。
【0029】ところで、開口絞り2の形状を変えても、
同じ明るさを保つためには、開口部の断面積を同等とす
る必要がある。この場合、(7)式〜(9)式の各面積
が等しいという条件となる。
【0030】先に説明した図19の水晶フィルタによる
分離例では、水平方向と垂直方向の分離幅の比が2:1
なので、K=1/2とし、開口部の断面積同等のために
必要なF値について説明する。
【0031】S(1)=S(2)の場合は、cosθ=
K=1/2より、θ=π/3となるので、 R(2)/R(1)=√{π/(π−2θ+sin2θ)} =1.28 ……(10)式 上記(10)式が得られる。S(1)=S(3)の場合
は、K=1/2から、 {√(A2+B2)}/R(1)=√{π(1+K2)/(4K)} =1.40 ……(11)式 上記(11)式が得られる。
【0032】以上より、上下にK=1/2のスリットを
設けた場合は、開口部が円形の場合に比べて1.28倍
の開口径が必要、即ち、1/1.28倍ものF値が必要
となる。また、上下左右にK=1/2のスリットを設け
た場合は、開口部が円形の場合に比べて1.40倍の開
口径が必要、即ち、1/1.40倍ものF値が必要とな
る。従って、基準となるF値と、使用するレンズ枚数等
で総合的に判断し、開口部の形状を選択しなければなら
ない。
【0033】また、図2の(b),(c)の右側は、非
回転対称な開口絞り2を90°回転し、点線で重ねて示
した図であり、水平と垂直での共通な断面積を表してい
る。
【0034】上下スリットの場合の重なる断面積が、
S’(2)={2K・R(2)}2 なので、K=1/2
での面積比は、 S(2)/S’(2)={π−2θ+sin2θ}/(2K)2 =1.91 ……(12)式 上記(12)式で求まる。また、上下左右スリットの場
合の重なる断面積が、S’(3)=(2B)2 なので、
K=1/2での面積比が、 S(3)/S’(3)=(2A・2B)/(2B)2 =2 ……(13)式 上記(13)式で求まる。
【0035】従って、図2でスリットを設けた場合の像
面中央での、水平方向と垂直方向で共通な光量(断面
積)と、主に水平方向に作用する光量(残りの断面積)
の比が、K=1/2とすることによって、ほぼ1:1に
できる。
【0036】よって、非回転対称の上述した開口絞り2
を設けて収差をうねらせる方式では、入射瞳の範囲で2
サイクルのサイン曲線状のうねった収差とし、入射瞳の
内側の1サイクル目のピッチを入射瞳径のほぼ0.5倍
の位置とすることにより、1サイクル目を水平方向・垂
直方向で共通な収差とし、2サイクル目を水平方向のみ
で作用する収差に、振り分けることができる。ただし、
口径食が大きい場合は、2サイクル目の収差がケラレで
しまうので、一定量以上の開口効率を確保することが重
要である。
【0037】また、円形の開口部を有する開口絞り2の
場合は、入射瞳の内側の1サイクル目と残りの2サイク
ル目の振り分けを、入射瞳の内側の1サイクル目を入射
瞳径のほぼ0.7倍の位置とすることによって、面積比
で0.5倍(=0.72 )に振り分けることができる。
ただし、円形の開口部を有する開口絞り2の場合は、垂
直方向のf特が水平方向のf特と同じになり、垂直方向
の解像度が従来の水晶フィルタ方式より小さくなる。し
かし、もともと、水平方向で実績のある解像度であり、
実用上充分な解像度である。
【0038】図3は、本発明の開口絞り2と撮像素子3
の向きの関係を表す図である。円形の開口部の上下に第
1の遮蔽スリット21を設けた開口絞り2の場合は、第
1の遮蔽スリット21の方向と撮像素子3の矩形の撮像
素子の長手方向とを、同一方向としている。また、上下
に第1の遮蔽スリット21とこの第1の遮蔽スリットよ
り大きい幅の第2の遮蔽スリット22を左右に設けた開
口絞り2の場合も、第1の遮蔽スリット21の方向と撮
像素子3の矩形の撮像素子の長手方向とを、同一方向と
している。これにより、光束のスポットを水平方向が垂
直方向よりも長い横長なスポット形状にでき、従来の水
晶フィルタのf特(空間周波数に対するMTF性能の特
性)に似たf特を得ることができる。
【0039】図4は、開口絞り2と単焦点レンズ1を一
緒にスライドさせる合焦方式を表す図である。図におい
て、55はレンズホルダ52に設けたキーである。この
キー55に相対するキー溝を固定ホルダ54にも設けて
いる(図示せず)。通常の合焦作用では、レンズホルダ
52を回転させることによって、ネジ等を介して、レン
ズホルダ52、即ち単焦点レンズ1を光軸方向に移動さ
せる構造となっている。しかし、非回転対称な開口絞り
2が回転すると水平方向と垂直方向のf特が変化してし
まい不都合となる。図4の構造により、レンズホルダ5
2、即ち単焦点レンズ1を光軸方向に移動させても、開
口絞り2の第1の遮蔽スリット21が撮像素子3に対し
回転することを防止している。
【0040】図5は、開口絞り2を固定ホルダ54に直
接固定し、単焦点レンズ1を保持するレンズホルダ52
を回動させる合焦方式を表す図である。この方法でも、
開口絞り2の回転を防止している。
【0041】次に、単焦点レンズ1の基本構成につい
て、図6と図12をもとに説明する。図6は、開口形状
が非回転対称な開口絞り2を用いた単焦点レンズ1のレ
ンズ構成図であり、図12は、開口形状が円形である開
口絞り2を用いた単焦点レンズ1のレンズ構成図であ
る。
【0042】図6,図12に示したように、単焦点レン
ズ1は、物体側より順に、焦点距離が正である第1レン
ズ11と、焦点距離が正である第2レンズ12と、焦点
距離が負である第3レンズ13との、3枚構成となって
いる。このレンズ構成は、本発明の特徴である水晶フィ
ルタの削除による短いバックフォーカスの効果を最大限
に生かすための、最小のレンズ枚数である3枚の構成に
ついて規定したものである。
【0043】レンズ玉3枚構成は、凸・凹・凸のトリプ
レットタイプが良く知られている。色収差補正の観点か
らは、このトリプレットタイプが有利であるが、色収差
補正のため各レンズ玉のパワー(屈折力=焦点距離の逆
数)が大きくなり、その結果、凹レンズ(第2番目のレ
ンズ玉)による光線のはねあげが大きくなり、バックフ
ォーカスが大きくなってしまう。従って、このトリプレ
ットタイプは、本発明の水晶フィルタを削除して短いバ
ックフォーカスが可能な単焦点レンズ1には適さない。
凹レンズを先頭の第1番目のレンズ玉とすることも、同
様の理由で不適となるので、凹レンズの位置は第3目の
レンズ玉となる。また、色収差補正のため、3枚のレン
ズ玉が隣接して配置されるので、開口絞り2の位置は、
第1番目のレンズ玉の物体側となる。
【0044】次に、本発明による凸・凸・凹の各レンズ
玉について説明する。色収差補正のために第1レンズ1
1のパワーも大きくすると、第2レンズ12,第3レン
ズ13での光線高さが小さくなり、第2レンズ12,第
3レンズ13による色収差補正作用が小さくなる。従っ
て、第1レンズ11をパワーの小さなメニスカス形状の
凸レンズとしている。また、第1レンズ11の凹面側
を、開口絞り2、即ち物体側に向け、周辺の光線の収差
補正に有利な形状としている。
【0045】また、このレンズ構成での各レンズ玉のア
ッベ数を、次の(14)式の条件で定める。この条件
は、材料の種類が少ないプラスチックレンズで色収差補
正を達成するための条件である。
【0046】 ν(1)>50 ν(2)>50 ν(3)<40 ……(14)式 ただし、ν(1),ν(2),ν(3)は、それぞれ第
1レンズ11,第2レンズ12,第3レンズ13のアッ
べ数とする。
【0047】次に、非球面の配置については、光線高さ
が異なる各レンズ玉に、少なくとも1面以上の非球面を
設けることが、収差補正上有利となる。特に、小さな曲
率半径が相対している第2レンズ12の像面側と、第3
レンズ13の物体側への非球面の配置が有効である。ま
た、第1レンズ11は、軸上光線高さが0に近く、球面
収差の補正に有利であり、第1レンズ11の両面に非球
面を配置し、球面収差をうねらせている。
【0048】また、大きさとコストで妥協できれば、レ
ンズ枚数を4枚以上と多用した本発明の単焦点レンズ1
も考えられることは言うまでもない。
【0049】
【実施例】次に、本発明の単焦点レンズの実施例とし
て、F2.4で水平画角45°の単焦点レンズでの、1
/4インチCCDセンサ用の第1,第2実施例を、以下
に示す。この第1,第2実施例において、r(i)とc
(i)はそれぞれ物体側より順に第i番目のレンズ面S
(i)の曲率半径とレンズ面有効半径、d(i)はレン
ズ面S(i)からレンズ面S(i+1)の間の光軸上の
距離、N(j)とν(j)はそれぞれ物体側より順に第
j番目のレンズの屈折率とアッベ数である。画角は実光
線で対角画角を表した。また、非球面形状は、光軸方向
のサグ量Zで表され、光軸からの高さh、近軸の曲率半
径r、円錐定数K、4次,6次,8次,10次の非球面
項の係数を用い、 Z=(h2/r)/{1+√〔{1−(K+1)h2/r2〕} +A44+A66+A88+A1010 ……(15式) (記号:√〔 〕は、〔 〕内の量に就き平方根を取る
ことを意味する)上記(15)式で定義される。
【0050】〈第1実施例〉 焦点距離 f=4.53 F値 FNO.=1:2.495 画角 2W=57.7° S r d N ν c 1 (絞り) 0.485 (非対称) 2 −1.830 1.800 1.49200 57.9 1.163 3 −1.724 0.100 1.560 4 3.480 1.780 1.49200 57.9 1.505 5 −2.268 0.050 1.370 6 −2.598 1.550 1.58390 30.3 1.350 7 5.276 1.372 1.465 8 ∞ 0.775 1.51680 64.2 9 ∞ 1.190 10 ∞ 第2面は非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =0.0 A4=−1.664÷1026 =−1.702÷1038=4.758÷10310=−6.110÷104 第3面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−0.5983 A4=2.943÷1036 =2.640÷1038=−1.462÷10310=3.678÷104 第5面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−1.008 A4=1.011÷1026 =1.838÷1038=−1.128÷10310=1.975÷105 第6面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−2.408 A4=9.942÷1036 =1.484÷1038=−2.248÷10310=3.080÷104 第1面の開口絞りは、円形の開口部の上下に遮蔽スリッ
トを設けたタイプを用いた。また、有効径の垂直方向/
水平方向の比は、1/2とした。
【0051】基準の有効半径が0.907(F2.49
5)なので、(8)式よりR(2)=1.162(F
1.947)と定めた。また、上下スリット幅及びF値
は、1.162とF3.894である。
【0052】また、(4)式の条件に対する本第1実施
例の値は、8.6(画素ピッチ7.2μm)である。
【0053】撮影距離2mでの光学性能を、図7〜図1
1に示す。図7は、像面全体のf特を示した図である。
図7の(a)が像面中央のf特、図7の(b)が像高
0.6mmのf特、図7の(c)が像高1.2mmのf
特、図7の(d)が像高1.7mmのf特であり、図7
の(b)〜(d)の左側が上下方向の像高のf特、図7
の(b)〜(d)の真中が45度方向の像高のf特、図
7の(b)〜(d)の右側が左右方向の像高のf特であ
る。また、それぞれの図で、縦軸がMTF性能[%]、
横軸が空間周波数[本/mm]である。ベスト面の位置
は、ナイキスト空間周波数70本/mmに対して約半分
の32本/mmの空間周波数で定めた。図7における実
線と点線の意味は、図19と同じであり、ナイキスト空
間周波数70本/mmの箇所に補助線を加えた。図7か
ら明らかなように、目標とした図19と同等のf特を実
現していることがわかる。
【0054】図8については先に説明したが、空間周波
数10本/mmや32本/mmのベスト面位置におい
て、ナイキスト空間周波数70本/mmでの水平方向の
MTF性能≒0を実現している。
【0055】図9は、最小のF値で、スリットを削除し
た状態でのコマ収差図である。図9の(a)が像面中央
であり、球面収差の横収差表示に等しい。また、図9の
(b)が像高1.2mmでのコマ収差であり、図9の
(c)が像高1.7mmでのコマ収差である。図9の
(a)〜(c)において、上側がメリディオナル像面で
のコマ収差、下側がサジタル像面でのコマ収差である
(図9の(a)はメリディオナル像面でのコマ収差のみ
が示されている)。それぞれの図で、縦軸が入射瞳座
標、横軸が収差量[μm]である。この図9に示すよう
に、ほぼ像面全体で2サイクルのいわゆるうねった収差
を実現していることがわかる。なお、開口効率が小さい
と、特に周辺部での光線がケラレるため、2サイクル目
の収差が存在しなくなるので、本第1実施例では、開口
効率を46%(上下方向)と54%(左右方向)と大き
くしている。なお、スリットを削除した状態でも開口効
率は47%ある。
【0056】図10は、スリットを設置した状態での収
差図である。また、図11は、スリットを90°回転し
設置した状態での収差図である。なお、図11および図
12における、(a)〜(c)並びに上側,下側は、図
9の場合と同様である。図11,図12に示すように、
スリットによる光線のケラレの状態、および、収差図の
入射瞳の内側の1サイクル目の収差が、水平方向と垂直
方向で共通の収差となっていることがわかる。
【0057】〈第2実施例〉 焦点距離 f=4.72 F値 FNO.=1:2.495 画角 2W=56.7° S r d N ν c 1 (絞り) 0.300 0.946 2 −1.692 1.600 1.49200 57.9 0.946 3 −2.000 0.100 1.370 4 3.390 2.190 1.49200 57.9 1.630 5 −1.679 0.050 1.655 6 −2.193 1.325 1.58390 30.3 1.535 7 10.064 1.750 1.510 8 ∞ 0.775 1.51680 64.2 9 ∞ 1.190 10 ∞ 第2面は非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−8.399÷1024=−9.053÷1036 =9.036÷1028=−8.242÷10210=2.648÷102 第3面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−0.6764 A4=4.392÷1036 =1.283÷1028=−8.394÷10310=2.560÷103 第5面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−0.3644 A4=3.435÷1026 =3.907÷1038=−1.835÷10310=4.686÷10 第6面も非球面であり、(15)式の係数は以下の通りである。 K =−1.943 A4=7.313÷1036 =9.228÷1048=−1.290÷10310=1.544÷104 また、(4)式の条件に対する本第2実施例の値は、−
4.6(画素ピッチ7.2μm)である。
【0058】撮影距離1mでの光学性能を、図13〜図
15に示す。図13は、像面全体のf特を示した図で、
図13における(a)〜(d)、並びに左側,真中,右
側は、図7の場合と同様である。本第2実施例では、円
形の開口絞りを用いているので、図13の像面中央のf
特は、水平方向と垂直方向で等しくなり曲線は実線1本
のみとなっており、また、45度方向の像高のf特も同
様に実線1本のみとなっている。
【0059】図14については先に説明したが、空間周
波数10本/mmや32本/mmのベスト面位置におい
て、ナイキスト空間周波数70本/mmでのMTF性能
がほぼ最小(ほぼ0)を実現している。
【0060】また、収差図は、本第2実施例ではスリッ
トを用いていないので、図15の1種類のみを示した。
図15における(a)〜(c)、並びに上側,下側は、
図9の場合と同様である。第1実施例で説明した開口効
率は、本第2実施例では65%と大きな値を実現してい
る。
【0061】これらの光学性能の図で明らかなように、
本第2実施例においても、性能が良好であることがわか
る。
【0062】ところで、本発明においては先にも説明し
たように、そもそもサイン曲線状の収差図が得られれば
よいのであって、例えば、モールド加工レンズの場合、
球面(あるいは非球面)の金型加工の際に、一定のピッ
チと振幅を有する振動を起こし、うねりを付加する方法
でも同様の効果が得られることは言うまでもない。な
お、検査の点で、球面にニュートン縞で数本分のうねり
を付加することが望ましい。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レンズ系
自体の収差性能によって、特定の空間周波数でのMTF
性能をほぼ0とするf特を達成することができる。従っ
て、LPFとしての水晶フィルタを削除できるので、単
焦点レンズのバックフォーカスを小さくでき、ビデオカ
メラ装置の小形化、及び水晶フィルタ削除による低コス
ト化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を表す図である。
【図2】本発明の開口絞りの開口部の形状図である。
【図3】本発明の開口絞りと撮像素子の向きの関係を表
す図である。
【図4】開口絞りとレンズを一緒にスライドさせる合焦
方式を表す図である。
【図5】開口絞りを固定し、レンズを保持する鏡筒を回
動させる合焦方式を表す図である。
【図6】本発明の第1実施例のレンズ構成図である。
【図7】本発明の第1実施例のMTFのf特を表す図で
ある。
【図8】本発明の第1実施例のデフォーカス時のMTF
性能を表す図である。
【図9】本発明の第1実施例でスリットを外した状態で
のd線に対するコマ収差図である。
【図10】本発明の第1実施例でスリットを設けた状態
でのd線に対するコマ収差図である。
【図11】本発明の第1実施例でスリットを90°回転
し設けた状態でのd線に対するコマ収差図である。
【図12】本発明の第2実施例のレンズ構成図である。
【図13】本発明の第2実施例のMTFのf特を表す図
である。
【図14】本発明の第2実施例のデフォーカス時のMT
F性能を表す図である。
【図15】本発明の第2実施例のd線に対するコマ収差
図である。
【図16】サイン曲線状の収差(うねった収差)と空間
周波数に対するMTF特性の関係を表す図である。
【図17】うねった収差のタイプを表す模式図である。
【図18】収差図の入射瞳の中央部での傾きと、デフォ
ーカス量の関係を表す模式図である。
【図19】水晶フィルタによる分離特性例及び、ローパ
ス作用を示すf特の図である。
【符号の説明】
1 単焦点レンズ 2 開口絞り 3 撮像素子 4 IRカットフィルタ 5 鏡筒部品
フロントページの続き (72)発明者 礒嵜 薫 茨城県ひたちなか市稲田1410番地 株式会 社日立製作所パーソナルメディア機器事業 部内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単焦点レンズ(1)と、開口絞り(2)
    と、カラーフィルタの付いた撮像素子(3)を有するビ
    デオカメラ装置において、 上記単焦点レンズ(1)のベスト面における横収差表示
    の球面収差と、サジタルコマ収差を、口径食の範囲でほ
    ぼ2サイクル以上のピッチを有するサイン曲線状のうね
    った収差とし、上記開口絞り(2)を撮影時の明るさに
    よらず一定の開口形状としたことを特徴とするビデオカ
    メラ装置。ただし、上記ベスト面は、上記撮像素子
    (3)の水平方向の有効画素数n(H)と垂直画面サイ
    ズS(V)を用い、以下の式で定義される水平方向のナ
    イキスト空間周波数f(H)のほぼ半分あるいは半分以
    下の空間周波数で、中央のMTFが最大となる像面位置
    とする。また、水平方向像面と垂直方向像面での中央の
    MTFの値が異なる場合は、小さい方の値を代表値と
    し、このMTFの値が最大となる像面位置をベスト面と
    する。 f(H)=n(H)×(3/4)/(2・S(V)) また、スリット等を設けた非回転対称な上記開口絞り
    (2)の場合は、最小のF値でスリット等を取り除いた
    状態で表示した収差図表示とする。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記開口絞り(2)の開口部を、光軸に対して非回転対
    称な形状としたことを特徴とするビデオカメラ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載において、 前記開口絞り(2)の開口部を、円形の開口部の上下に
    第1の遮蔽スリット(21)を設けた形状としたことを
    特徴とするビデオカメラ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載において、 前記開口絞り(2)の開口部を、上下に第1の遮蔽スリ
    ット(21)、左右に第1の遮蔽スリット(21)より
    大きな幅の第2の遮蔽スリット(22)を設けた矩形形
    状としたことを特徴とするビデオカメラ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載において、 前記第1の遮蔽スリット(21)の方向と、前記撮像素
    子(3)の矩形の撮像素子面の長手方向とを、同一方向
    としたことを特徴とするビデオカメラ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載において、 前記単焦点レンズ(1)と前記開口絞り(2)を一体
    に、スライドによって光軸方向に移動させ、合焦作用を
    行なうことを特徴とするビデオカメラ装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載において、 前記開口絞り(2)を前記単焦点レンズ(1)の物体側
    の位置で固定し、前記単焦点レンズ(1)を回転によっ
    て光軸方向に移動させ、合焦作用を行なうことを特徴と
    するビデオカメラ装置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載において、 前記第1の遮蔽スリット(21)の幅を、前記開口絞り
    (2)の円形の開口部の直径の約半分の長さとしたこと
    を特徴とするビデオカメラ装置。
  9. 【請求項9】 請求項4記載において、 前記第1の遮蔽スリット(21)の幅を、前記第2の遮
    蔽スリット(22)の幅の約半分の長さとしたことを特
    徴とするビデオカメラ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1または2記載において、 前記開口絞り(2)を、前記単焦点レンズ(1)の物体
    側に配置したことを特徴とするビデオカメラ装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載において、 IR(赤外線)カットフィルタ(4)を、前記開口絞り
    (2)の物体側に配置したことを特徴とするビデオカメ
    ラ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1または2記載において、 前記単焦点レンズ(1)のガウス面と前記ベスト面との
    位置ズレδが、下式で規定されることを特徴とするビデ
    オカメラ装置。 3<|δ/(F・P(H))|<10 ただし、Fは前記単焦点レンズ(1)のF値、P(H)
    は前記撮像素子(3)内の各画素の水平方向の間隔(ピ
    ッチ)とする。
  13. 【請求項13】 請求項1または2記載において、 前記単焦点レンズ(1)を、物体側から順に、像面側に
    凸面を向けて焦点距離が正である第1レンズ(11)
    と、両凸で焦点距離が正である第2レンズ(12)と、
    両凹で焦点距離が負である第3レンズ(13)との、レ
    ンズ3枚構成としたことを特徴とするビデオカメラ装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載において、 前記第1レンズ(11),第2レンズ(12),第3レ
    ンズ(13)を、少なくとも片面に非球面を設けた非球
    面プラスチックレンズとし、且つ、各レンズ玉のアッべ
    数νを以下のように規定したことを特徴とするビデオカ
    メラ装置。 ν(1)>50 ν(2)>50 ν(3)<40 ただし、ν(1),ν(2),ν(3)は、それぞれ第
    1レンズ(11),第2レンズ(12),第3レンズ
    (13)のアッべ数とする。
  15. 【請求項15】 請求項14記載において、 前記第1レンズ(11)を、両面に非球面を設けた非球
    面プラスチックレンズとしたことを特徴とするビデオカ
    メラ装置。
  16. 【請求項16】 請求項1または2記載において、 前記撮像素子(3)の水平方向の有効画素数n(H)を
    用い、以下の式で定義される水平方向のTV解像度R
    (H)のほぼ半分以下のTV解像度の本数で、合焦作用
    を行なうことを特徴とするビデオカメラ装置。 R(H)=n(H)×(3/4)
  17. 【請求項17】 請求項16記載において、 手動で合焦作用を行なう際に、前記TV解像度本数R
    (H)の約半分に相当する白線と黒線のペアの模様のチ
    ャートを、モニタ画面上に表示することを特徴とするビ
    デオカメラ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004309695A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Olympus Corp 結像光学系及びそれを用いた撮像装置
JP2009182788A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Saxa Inc 撮像装置
CN108132261A (zh) * 2018-02-05 2018-06-08 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 平响应滤片安装装置及平响应x射线探测器

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