JPH09161076A - 画像処理を用いた水位計測方法および水位計測装置 - Google Patents

画像処理を用いた水位計測方法および水位計測装置

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JPH09161076A
JPH09161076A JP7323220A JP32322095A JPH09161076A JP H09161076 A JPH09161076 A JP H09161076A JP 7323220 A JP7323220 A JP 7323220A JP 32322095 A JP32322095 A JP 32322095A JP H09161076 A JPH09161076 A JP H09161076A
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陽市 高木
Norio Murayama
典男 村山
Katsuyasu Kato
勝康 加藤
Kunizo Sakai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像処理方式の採用によって、保守管理が容
易、霧や豪雨時などにも計測を継続できる信頼性の高い
水位計測システムを提供する。 【解決手段】計測サイトの水位中に設置した傾斜量水板
11(あるいは傾斜補助板付き量水板)、量水板の画像
を取り込むITVカメラ10、複数のカメラ画像の取り
込みを切り替える信号切替装置6、画像処理手段を内蔵
し、入力画像の量水板11を画像処理して水位を求め水
位計測処理本体部1、信号切替装置6の制御や、視界計
測装置50の計測値による視界状態の判定による水位計
測処理本体部1の制御など、全体を統括制御するシステ
ム制御部2などから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川、海、湖沼等
の水位を画像処理を用いて計測する水位計測方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水位の上昇による災害発生の防止やダム
制御等のために、河川、海、湖沼等の水位は常時計測さ
れ、且つ、計測結果を長期に亘って保存している。
【0003】従来の水位計測には、計測地点(サイト)
に量水板を設置し、管理人が定期的に巡回して記録をと
り、記録簿に記帳していた。最近は、管理人の確保が困
難になりつつあり、機械式の水位自動記録計が市販され
ている。機械式の水位自動記録計は、浮子を水面に浮か
べて、浮子の位置をつるしたロープの動きを滑車の回転
量で計測するようにしたものである。浮子は、陸上に深
い井戸を堀り、井戸と河川を地下水道で繋いであり河川
の水面と井戸の水面の高さが一致するようにしてある。
時には、水中に丈夫な鉄管を立てて鉄管の中に浮子を上
下させるようにしたものもある。その他、超音波を使用
したものや、水圧を計測する方式が開発され実用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技の機械方式
では、水の汚れなどによって浮子等の動作不良がしばし
ば発生し、計測水位の信頼性に問題がある。超音波方式
は計測精度に限界がある上に、計測サイト毎に配置する
ために計測システムの建設費が高くなる。
【0005】また、いずれの方式においても、精密な計
器を風水害の影響をもろに受ける環境下に設置するため
に、故障の発生による保守管理に大変な手間を必要と
し、且つ、災害時のデーターが取得できなくなるという
問題点がある。また、量水板との計測値の校正(キャリ
ブレ−ション)が必須であり、更正ずれを生じると計測
水位の信頼性が低下する。
【0006】このような従来技術の問題点を克服するた
めに、本出願人は先に、ITVカメラで取り込んだ量水
板の入力画像を画像処理して水位を計測する方式を、特
願平6−131594号、特願平6−147358号、
特願平6−281942号により提案している。
【0007】本発明の第1の目的は、上記先願による画
像処理を用いた水位計測方式をさらに改良し、どのよう
な水面状態でも、すなわち水面の反射や屈折に影響され
ない水位計測方法および装置を提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、上記先願や本発明
による水位計測方法に基づき、多計測点の切り替え計
測、計測点の視界が悪化したときのバックアップ、夜間
の照明、エヴィデンス情報の管理など、種々の問題点を
克服し実用可能な画像処理を用いた水位計測方式を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の第1の目的
を達成する本発明は、水中に、傾斜した量水板を設置
し、あるいは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、量水
板または量水板と傾斜補助板を含む画像を取り込み、計
測サイトの水位を画像処理によって計測する水位計測方
法において、入力画像から切り出した前記傾斜した量水
板または前記傾斜補助板の側辺の境界線に沿って計算始
点からの追跡処理を行い、前記境界線の消失位置または
屈曲点を前記入力画像上の水面位置と定めることを特徴
とする。
【0010】前記境界線が下辺側の場合に、前記傾斜し
た量水板または前記傾斜補助板の画面上の左上点を含む
テンプレート予め用意し、前記入力画像と前記テンプレ
ートのマッチング処理によって前記計算始点を定めるこ
とを特徴とする。
【0011】前記追跡処理は、前記計算始点から下方に
順次、△Y移動したときの前記境界線上の△Xまたは、
△Xと勾配(△Y/△X)を算出し、この△Xまたは勾
配(△Y/△X)が計算不能になる場合は前記消失位
置、一定値以上変化する場合は前記屈曲点と認識するこ
とを特徴とする。前記追跡処理によって求められた水面
位置は、前記入力画像の量水板の目盛と数値(標高値)
に基づいて水位に換算することを特徴とする。
【0012】これによれば、水面が比較的に波があった
り散乱が大で量水板の写像が得られない場合、反射像が
得られる場合または屈折像が得られる場合の何れにおい
ても、画面上の水位位置の検出が可能になり、水面状態
に影響されない水位計測が実現できる。
【0013】上記本発明の方法を適用可能な水位計測装
置は、前記カメラによる入力画像から、前記傾斜した量
水板または前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を切り出
し、前記傾斜した量水板または前記傾斜補助板の側辺の
境界線について所定の上部位置(計算始点)を定めるテ
ンプレートマッチング処理手段と、前記所定の上部位置
から前記境界線に沿って移動し、前記境界線の消失位置
または屈曲点を探索して前記入力画像上の水面位置を認
定する境界線追跡処理手段と、前記切り出した量水板か
ら読み取った目盛と数値(標高)を基に、前記水面位置
を水位に換算する水位算出手段を有していることを特徴
とする。
【0014】前記傾斜した量水板の目盛と数値(標高)
は、量水板の中央部または前記水面位置を探索する側辺
とは反対の側部に描画してなることを特徴とする。これ
により、量水板と背景のコントラストを高めて境界線を
明確に認定でき、境界線追跡処理の精度を向上できる。
【0015】上記本発明の第2の目的を達成する本発明
の一つは、複数の計測サイトの水中に、傾斜した量水板
を設置し、あるいは垂直な量水板と傾斜補助板を設置
し、前記傾斜した量水板または前記垂直な量水板と傾斜
補助板を含む画像をカメラにより取り込み、画像処理を
用いて水位を計測する水位計測装置において、複数の計
測サイトからの画像を、所定順の計測サイト番号に従っ
て切り替えて入力する入力画像の切替手段と、切り替え
た計測サイトからの入力画像に対し、前記量水板を含む
入力画像の特徴抽出処理を行い、切り替えた入力画像が
計測サイトに対応するものかを判定する対象サイト確認
手段と、前記入力画像から切り出した前記傾斜した量水
板または前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を基に、画
面上の水面位置を算出するとともに量水板の目盛及び数
値(標高)を読み取って計測サイトの水位を求める水位
算出手段を有していることを特徴とする。
【0016】これによれば、例えば、計測サイト毎に異
ならせた前記量水板のサイズ(幅)、形状、色、傾斜角
度または数値(標高)、あるいは、前記量水板または前
記補助傾斜板の入力画像中における位置および/または
背景画像などの少なくとも一つを抽出することで、簡単
且つ正確にサイトの確認ができるので、多点を切り替え
て1台の計測装置で水位計測するときの信頼性を向上で
きる。
【0017】上記第2の目的を達成する本発明の他の一
つは、複数の計測サイトからの画像を、所定順に従って
切り替えて入力する入力画像の切替手段と、切り替えた
計測サイトから所定の時間差を持たせて入力画像を取り
込み、この入力画像間における特徴量の比較処理を行っ
て、入力画像が計測時点の実像を正常に反映しているか
を判定する入力画像確認手段と、前記入力画像から切り
出した前記傾斜した量水板または前記垂直な量水板と前
記傾斜補助板を基に、画面上の水面位置を算出するとと
もに量水板の目盛及び数値(標高)を読み取って計測サ
イトの水位を求める水位算出手段を有していることを特
徴とする。
【0018】前記特徴量の比較処理は、たとえば入力画
像間の時間差分または濃度ヒストグラムを取ることによ
って可能であり、多点を切り替えて水位計測するときの
入力画像の異常を容易に検出できる。
【0019】上記第2の目的を達成する本発明のさらに
他の一つは、前記入力画像から切り出した前記傾斜した
量水板または前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を基
に、画面上の水面位置を算出する水面位置算出手段と、
切り出した量水板から読み取った目盛及び数値(標高)
を基に、前記水面位置計算手段によって算出した水面位
置を計測サイトの水位に換算する第1の水位算出手段
と、予め取りこんである計測サイトの入力画像を基に、
前記水面位置計算手段によって算出した水面位置を計測
サイトの水位に換算する第2の水位算出手段と、前記計
測サイトの自然条件に応じて、前記第1の水位計測手段
と前記第2の水位計測手段を切り替える計測モード切替
手段を有していることを特徴とする。
【0020】前記計測モード切替手段は、前記第2の水
位計測手段に切り替えた場合に、前記カメラの視野を固
定することを特徴とする。
【0021】前記自然条件は、前記計測サイトの雰囲気
における視界の状態であり、前記計測モード切替手段
は、前記視界の状態が「視界良」の場合は前記第1の水
位計測手段を機能させ、前記視界の状態が「視界不良」
となり前記画面上の水面位置は認識できても前記目盛及
び数値が読み取れない場合は前記第2の水位計測手段を
機能させることを特徴とする。
【0022】また、前記計測サイトの水位を正常に計測
した複数の水位から補間計算する水位補間手段を有し、
前記計測モード切替手段は、前記視界の状態が「視界
良」の場合は前記第1の水位計測手段を機能させ、前記
視界の状態が「視界不良」となり前記画面上の水面位置
は認識できても前記目盛及び数値が読み取れない場合は
前記第2の水位計測手段を機能させ、前記視界の状態が
「さらに悪化した視界不良」となり前記画面上の水面位
置が認識できない場合は前記水位補間手段を機能させる
ことを特徴とする。
【0023】前記視界の状態は、計測サイトの近傍に設
置した視界計測装置の出力信号値または、前記入力画像
のコントラストが予め設定したしきい値以下となると
き、前記「視界不良」または「さらに悪化した視界不
良」と判断される。前記コントラストは、前記入力画像
の最大輝度と最小輝度の輝度差による。
【0024】前記第2の水位算出手段は、前記計測サイ
トの自然条件が正常な状態のときに取り込んだ入力画像
を保持し、この保持画像の量水板から読み取った目盛と
数値を基に、前記水面位置計算手段によって算出した水
面位置を計測サイトの水位に換算することを特徴とす
る。
【0025】前記第2の水位算出手段は、前記計測サイ
トの自然条件が正常な状態における画像の量水板の目盛
と数値から画面上の位置と水位の換算式を求めて保持
し、この換算式を基に前記水面位置計算手段によって算
出した水面位置を計測サイトの水位に換算することを特
徴とする。
【0026】これによれば、計測サイトの自然条件、特
に雨や霧による視界状態の悪化に応じて入力画像の画質
が劣化する場合に、その程度に応じて水位計算を段階的
にバックアップするので、有効な画像が取得できない場
合に計算精度は低下するが水位計測を継続できる。
【0027】上記第2の目的を達成する本発明のさらに
他の一つは、前記カメラによる入力画像から、前記傾斜
した量水板または前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を
切り出し、画面上の水面位置を算出するとともに量水板
の目盛及び数値(標高)を読み取って計測サイトの水位
を求める水位算出手段と、水位計測時の前記入力画像に
所定のエヴィデンス情報を付加して保存するエヴィデン
ス画像処理手段を有していることを特徴とする。
【0028】前記エヴィデンス情報は、例えば、計測時
期及び計測サイト名であり、さらに、前記入力画像の背
景部に垂直に描画された目盛と数値(標高)からなる描
画スケールである。前記描画スケールは、前記計測サイ
トの視界が良好なときに取り込まれた入力画像中の量水
板を基にして描画することを特徴とする。これによれ
ば、長期保存用のエヴィデンス情報を目視により確認可
能に保存できる。特に、視界不良の場合の保存画像に、
前記保持画像の量水板から読み取った目盛と数値を基に
前記描画スケールを付加することで、エヴィデンス画像
の利用価値を高めることができる。
【0029】上記第2の目的を達成する本発明のさらに
他の一つは、前記計測サイトの照度を計測する照度計
と、前記計測サイトを照明する照明装置と、前記照度計
による照度に応じて前記照明装置をオン/オフする照明
制御手段と、前記カメラによる入力画像から、前記傾斜
した量水板または前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を
切り出し、画面上の水面位置を算出するとともに量水板
の目盛及び数値(標高)を読み取って計測サイトの水位
を求める水位算出手段と、を有していることを特徴とす
る。
【0030】前記照明装置は近赤外線を発生し、前記カ
メラは近赤外線に感応するものでなる。また、前記量水
板のベースには、近赤外線を良く乱反射する塗料を塗布
し、その目盛及び数値(標高)は、近赤外線を良く吸収
する塗料によって描画してなることを特徴とする。これ
によれば、可視光を利用するときの夜間の照明公害を防
止できる。
【0031】以上説明した本発明の第2の目的を達成す
るための水位計置装置は、第1の目的を達成する上記水
位計測方法を適用できる。また、各々の水計測装置に有
して他にはない機能を、互に組み合わせて構成できるこ
とは言うまでもないであろう。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】図1は、一実施形態による水位計測システ
ムの全体構成図である。本システムは、水位管理領域1
9の河川やダム等、複数サイトの水中に設置された量水
板11、量水板11を含む周囲の映像を撮像するITV
カメラ10、カメラに付属する近赤外線照明装置66、
各カメラの撮像信号を伝送する光送信器9、光ケーブル
8及び光受信器7、各カメラからの信号を取り込む信号
切替器6、取り込んだ信号を画像処理して各サイトの水
位を計測する水位計測処理手段本体部1を設けている。
【0034】システム制御部1は信号切替機6を制御
し、複数サイトの計測点を1台の水位計測処理手段によ
って処理している。また、量水板11の付近に配置して
いる照度計68の計測値に応じた照明装置66の制御、
視界計測装置50の計測値に応じた水位計測処理本体部
1の制御、あるいは計測結果の表示装置3への表示な
ど、システム全体の統括的制御を行っている。このほか
に、画像処理した画像を表示するモニタ4、水位計測に
使用した画像を記憶するVTRテープ5なども具備して
いる。
【0035】図2は、水位計測処理本体部の機能ブロッ
ク図である。タイムベースコレクタ21は映像入力信号
線17から入力した映像信号の時間軸を補正をする。映
像信号を後述する画像処理を行って水位を計測する画像
処理水位計測手段22、処理結果の画像をモニタ表示し
たり、保存したりする計測結果の出力制御手段23を有
している。
【0036】図3は、システム制御装置の構成図であ
る。CPU29、主メモリ27、外部メモリ32、外部
インタフェース31がBUS33で接続されている。マ
ンマシンのためのディスプレイ28は、表示装置3また
はモニタ4との共用も可能である。
【0037】図4は、画像処理手段22の構成を示す。
BUS38で接続されるCPU34、主メモリ35、画
像処理プロセッサ37、外部インターフェース36等か
ら構成されている。画像処理プロセッサ37には、映像
入力線26、処理結果出力線25が接続されている。
【0038】図5は、量水板の構成と配置の一例であ
る。量水板11には、スケーリングの目盛と標高の数値
が描かれている。量水板11を水面に対して垂直に配置
すると、屈折または反射による写像42が発生すること
があり、その場合には画像処理による水面境界41の認
識が困難になる。
【0039】ところで、水面が揺らいでいる場合の写像
の位置は時間的に変化する。従って、時間差のある複数
回の入力画像を累積処理すると写像を消去できる。この
とき、量水板と水面の境界部の明るさの変化が最も顕著
となるので、微分処理を経た累積が有効である。また、
水面上の1点の時間的な変化は量水板のそれに比べて大
きいので、差分処理を経た累積が有効である。
【0040】既に、特願平6−281942号で提案し
たように、量水板の画像を時系列に入力し、入力画像ま
たは入力画像間で微分または差分した処理画像を積算し
て累積濃淡画像を作成し、この累積濃淡画像の濃度差に
よって量水板と水面を分離し、この水面位置と量水板1
1の目盛から水位を計測する。
【0041】図6は、傾斜補助板を伴う垂直な量水板の
構成と配置の一例である。スケーリングの目盛と標高の
数値を描いた量水板11は、水面に対して垂直に設置
し、特別な記入をしていな傾斜補助板12は、量水板1
1の近傍に水面に対して斜めに設置している。
【0042】このとき、傾斜補助板12は水面上部の実
像43とその写像44が「くの字」または「逆くの字」
を形成するので、例えば、画面上における実像43と写
像44の側線を画像処理によって取得し、その交点を算
出して画面上の水面境界41aを求め、量水板11の目
盛から水位を計測することができる。本方式は、水面の
波が比較的に少なく写像の得られる場合に有効である。
【0043】図7は、傾斜量水板の構成と配置の一例で
ある。傾斜量水板11は、水面の法線に対し角度θだけ
傾斜して設置する。スケーリングの目盛と数値は傾斜角
θのとき、水面に平行となるように描かれている。この
場合も、傾斜量水板11の実像45とその写像46の側
線の交点を算出し、交点位置に対応する目盛を読みとっ
て水位を計測する。
【0044】ところで、傾斜補助板や傾斜量水板(以
下、まとめて傾斜板と呼ぶ)の実像と写像から交点を求
めるには、取り込み画像から交差する直線を確定する必
要がある。このため、特願平6−147358号に提案
したように、実像と写像の各々から概略の線分を計算
し、各概略線分上に2つのウインドウを設ける。一方の
線分上の各ウインドウ中でY軸投影ヒストグラムを計算
し、ウインドウと概略線分の交点の位置を求め、2つの
ウインドウの交点を結ぶことによって直線を得る。同様
にして、他方の直線を得る。
【0045】このように、傾斜板の実像と写像から交点
を求めるためには、前処理にやや時間がかかる。また、
水面の波が比較的に大きいときや、水面による日光の反
射が強いときなどには、水面での散乱によって有効な写
像が得られない。そこで、図8〜図12を参照しなが
ら、傾斜板を利用した境界追跡処理による新たな水位計
測方式を説明する。
【0046】図8は、境界追跡による水位計測のメカニ
ズムを示す説明図である。(a)は、水面に傾斜板の実
像47と反射像48が有る場合で、水面は比較的に波が
なく透明でもなく、鏡面のような状態のときに生じる。
(b)は、反射像も屈折像も無い場合で、水面は比較的
に大きな波のある状態で生じる。(c)は、水面に傾斜
板の実像47の屈折像49がある場合で、水面は比較的
に波がなく透明の状態のときに生じる。
【0047】図9は、境界追跡処理による水位計測方法
を示す流れ図である。まず、量水板の取り込み画像の画
面中より、後述のように傾斜板を切り出す(9−A)。
次に、切り出した傾斜板の下辺側の境界線47aにP点
を設定する(9−B)。次に、P点を△YPだけ境界線
47aに沿って下方に移動しP’点とし、X座標の移動
量△XPと境界線47aの勾配K(=△YP/△XP)
を計算する(9−C)。
【0048】次に、△XPまたは勾配Kが前回から変化
が有るか無いか、計算不能かを判定する(9−D)。境
界線47aに沿っての下降の途中では、△XP及び勾配
Kは一定値を示し変化しない。この場合は、P’点をP
点としてステップ9−Cからの処理を繰り返す(9−
E)。一方、P点が水面S近くにあり、△YPの移動に
よって水面Sに到達するか越えた場合は、△XP及び勾
配Kは変化または計算不能を生じるので、このときのP
点が水面Sに対応するものとみなす(9−F)。
【0049】すなわち、図8(b)のように、境界線4
7aが水面Sで消滅してしまう場合は、境界線47aに
沿った△YPの移動が不可能となり、△XPや勾配Kは
計算不能となる。同図(a)、(c)のように、境界線
47aが水面Sで屈曲して、写像の境界線48aまたは
境界線49aに沿って△YPの下降がなされる場合は、
△XPや勾配Kが顕著に変化する。前者の場合、△XP
は0付近の小さな値または負となり、勾配Kは負の値と
なる。後者の場合、△XPは大きな値となり、勾配Kは
光の屈折角に相応して小さな値となる。
【0050】図10に、傾斜板の切り出し方法を示す。
同図(a)の取り込み画像の画面に示すように、傾斜板
のテンプレート80によるパターンマッチング処理を行
い、傾斜板の左上隅点P0を求め(9−A−1)、点P
0のすぐ下方に境界線47a追跡処理の最初のP点を設
定する(9−A−2)。なお、テンプレート80は、予
め傾斜板の左上隅部分について作成しておくことは言う
までもない。
【0051】ここで、特に傾斜量水板を利用する場合の
追跡処理方法について追加説明する。図11に、傾斜量
水板の境界追跡による水位計測のメカニズムを示す。
(a)では、傾斜量水板の目盛を両側に描いてある。
(b)では、傾斜量水板の目盛と数値が中央部に描いて
ある。
【0052】追跡処理による水位の計測方法は、図9の
流れ図の通り、量水板の下辺の境界線に沿って、P点を
下方に移動しながらXPまたは勾配の変化から、水面S
を求める。この場合、同図(a)の傾斜量水板では、目
盛の描画位置が下辺境界線の付近となっているため、境
界線と背景とのコントラストが不鮮明となり、境界線の
追跡が困難になる。その点、同図(b)の傾斜量水板で
は、境界線と背景のコントラストが鮮明となるので、追
跡処理を精度よく実行できる。なお、量水板の上辺の境
界線に沿った追跡処理も可能である。
【0053】このように、本実施例の境界追跡処理によ
る水位計測方式を傾斜量水板に適用する場合、傾斜量水
板の目盛や数値は中央部または追跡境界線の反対側に描
画することが望ましい。
【0054】本実施形態の水位計測システムは、上記の
境界追跡方式による水位計測方法を適用し、各サイトの
水位を自然条件等に対応して以下のように実行する。た
だし、本システムの水位計測方法は、境界追跡方式に限
られるものではなく、上記した種々の計測方法またはそ
の組合せが適用できる。
【0055】図12は、本水位計測システムにおける処
理の概略を示す流れ図である。本処理は、システム制御
部2から統括的に制御され、一定周期で繰返し起動され
る。
【0056】処理ボックスAは、水位を計測する次のサ
イトを選択する処理で、複数の計測サイトを所定の順番
に繰返し計測するように仕組んである。全計測サイトを
一巡すると処理を停止する。ボックスBは、選択された
計測サイトのカメラ信号を取り込むように、信号切替手
段6を切替る。
【0057】ボックスCは、切り替えたカメラからの入
力画像が正常か確認する。実際の確認処理は後述のよう
に、画像処理手段22による処理ボックスKで実行され
る。カメラ画像が異常な場合は異常報告が行われる。正
常であれば、ボックスDで、カメラ画像が対象の計測サ
イトのシーンであるか確認する。対象サイトの確認も後
述のように、画像処理手段22の処理ボックスLで実行
される。
【0058】カメラ画像や対象サイトの正常確認が完了
すると、ボックスEで水位計測を行う。実際には、水位
計測処理本体部1への依頼を経て、画像処理手段22に
よる処理ボックスMで実行される。水位計測を完了する
と、ボックスFで計測結果を受信し、ボックスGで計測
結果をデータベースに登録する。さらに、ボックスH
で、計測結果表示の更新を行う。
【0059】次に、画像処理手段の機能を用いて実行さ
れるカメラ正常入力確認処理、対象サイト確認処理及び
水位計測処理を詳細に説明する。
【0060】図13は、カメラ正常入力確認処理の一例
を示す流れ図である。まず、画像を取り込み(K10
0)、カメラ異常確認方式を選択し(K200)、差分
画像方式による異常検知処理(K300)、または、濃
度ヒストグラム方式による異常検知処理(K400)を
行い、処理結果を正常報告(K500)または異常報告
(K600)する。
【0061】図14は、差分画像方式によるカメラ異常
検知処理のイメージ図である。前回画像55−1と今回
画像55−2を取り込んで差分し、差分画像57を作成
する。次に、二値化処理を経て二値化画像59を作成
し、面積計算と評価を行う。通常の水面は、波や反射が
あるので差分画像は一定濃度以上となる。従って、一定
濃度以下のときは、前回と今回の変化がなく、カメラ故
障による静止画像と見られるのでカメラ画像の異常報告
を行う。
【0062】図15は、濃度ヒストグラム方式による異
常検知処理のイメージ図である。前回画像55−1と今
回画像55−2を取り込んで、それぞれの濃度ヒストグ
ラムを計算し、ヒストグラム統計値を比較する。過去と
常に比較し、連続した変化がないときは、同一の静止映
像を繰返し受信している見られるので、異常報告を行
う。
【0063】計測サイトの確認は、種々の方法によって
実現できる。図16、図17に、サイト確認方式の複数
のイメージ図を示す。
【0064】(a)の例は、量水板の幅をサイト番号毎
にb1,b2と変えておき、画面上から量水板の幅を読
み取ってサイト番号を確認する方式である。(b)の例
は、量水板の傾斜角をサイト番号毎にθ1,θ2と変え
て設置し、画面上から読みとる方式である。(c)の例
は、量水板のシーン(画面)中の座標位置をサイト番号
毎にX1,X2と替えておく方式である。この場合は、
サイト毎に、カメラを固定して観測することが望まし
い。(d)の例は、量水板の色や形状をサイト毎に替え
ておく方式である。(e)の例は、量水板に描かれてい
る標高差、例えば最大標高値の違いから該当するサイト
を確認する方式である。(f)の例は、予めサイト毎の
量水板の背景画像を取得しておき、取り込み画像との特
徴処理から該当サイトを確認する方式である。
【0065】システムに予め、これらの方式の一つを用
意することで、対象サイトの確認が実現できる。もちろ
ん、複数の方式を組み合わせて使用することにより、信
頼性の高いサイト確認が可能になる。これにより、カメ
ラ切替の誤操作を防止でき、正確な水位計測データを取
得できる。
【0066】図18に、対象サイト確認処理の流れ図を
示す。本処理では、上記の各例の確認方式を用意してい
る。まず、カメラ画像を取り込み(L100)、選択さ
れた確認方式により分岐する(L200)。量水板のサ
イズによる方式による確認処理が行われ(L300)、
正常報告(L900)の場合は、次の確認方式の処理に
移る。あるいは、予めサイト毎に好適な確認方式を設定
し、サイト番号によって確認方式の分岐を行い(L20
0)、分岐した確認方式による確認結果の正常/異常報
告を行う。
【0067】図19に、量水板のサイズによるサイト確
認方式の流れ図を示す。まず、量水板の幅を画面内で求
める(L300−10)。次に、当該サイトの前回の計
測幅と比較し(L300−20)、差が一定範囲以上で
あれば異常報告(L300−30)、一定範囲以内なら
正常報告を行う(L300−40)。なお、比較は当該
サイトの前回値ではなく、サイト毎の一定値によっても
よい。
【0068】図20は、水位計測処理の一例を示す流れ
図である。まず、画像を取り込み(M100)、画面の
シーン中より量水板を抽出する(M200)。これは、
ボックスKのカメラ入力確認処理、ボックスLの対象サ
イト確認処理と共通する。
【0069】次に、傾斜量水板(又は、傾斜補助板)の
下辺境界線を追跡処理し、その境界線勾配が急変する位
置から、画面上の水面位置を求める(M300)。境界
追跡処理による水面位置計測の方法については、図8〜
図10により説明した通りである。
【0070】次に、カメラ移動/固定モードにより分岐
する(M400)。固定カメラモードの場合は、サイト
毎に専用のカメラをアングルを固定して配置している。
一方、移動可能カメラモードは、1台のカメラで複数の
サイトを撮影するもので、サイト毎にカメラアングルが
変更される。
【0071】固定カメラモードは、固定カメラ基準デー
タ保存方式により分岐する(M500)。座標変換式保
存方式の場合は、予め保存している座標系計算式を使用
して、ステップM300で求めた画面上の水面位置を、
標高値による水位に変換する(M600)。基準画像保
存方式の場合は、当該サイトの保存画像より量水板を抽
出する(M700)。さらに、抽出した量水板の水面上
方の数字と目盛を読み取り、画面座標系と物理空間座標
系の変換式を作成する(M800)。得られた変換式を
使用して水面位置を水位に変換する(M900)。
【0072】カメラを固定モードで使用するか移動で使
用するかは、通常はシステム構成による。しかし、計測
サイトの視界が悪くなったときは良好な画像が得られな
くなるので、カメラを固定モードで使用する必要があ
る。そのためには、視界がそれほど悪くならないうちカ
メラを固定モードとし、そのときの正常な画像を取り込
んで保存しておくか(基準画像保存方式)、さらには量
水板の文字やメモリの認識処理を行い、画面内での水位
計算に必要な計算式を確定し保存しておく(座標変換式
保存方式)。
【0073】このようにすることにより、以後は、量水
板の数字やメモリを認識できない位、雨や霧がひどくな
っても、水面境界が認識できれば本装置は正常に水位を
計測し続けるのである。
【0074】一方、移動可能カメラモードは、取り込み
画像の座標系がサンプリングの度に変動している可能性
があるので、予め用意した座標系算式や基準画像を利用
することができない。そこで、ステップM200で抽出
した量水板の画像から数値とメモリを読み取り(M10
00)、画面上での座標変換式を作成して、画面上の水
面位置を水位に変換する(M1100)。
【0075】上記のいずれかの方法によって水位が求ま
ると、使用した取り込み画像にエヴィデンス情報を付加
して、法に定められているエヴィデンス画像としての保
存処理を行う(M1400)。
【0076】図21に、エヴィデンス画像のイメージ
図、図22に、エヴィデンス画像の保存処理の流れ図を
示す。まず、ステップM100で取り込んだ入力画像7
4上に、物理空間座標系におる高さ方向の目盛76と標
高値77を作成する(M1400−10、M1400−
20)。次に、入力画像上の余白に、画像取り込み時期
79及びサイト名78を追加する(M1400−3
0)。最後に、処理結果の出力制御手段23を介して、
画像記録装置5に出力する(M1400−40)。
【0077】以上、本実施形態の水位計測システムによ
れば、複数の計測サイトを切替ながら水中に設置した量
水板のカメラ画像を取り込み、画像処理によって水位を
計測する場合に、サイトの切替による取り込み画像の異
常やサイト誤認などを防止する手段を設けているので、
効率的で信頼性の高い水位計測を実現できる。
【0078】また、永久保存版のエヴィデンス画像とし
て、水位計測時の取り込み画像に対応する水位スケール
を日時、サイト名とともに付加しているので、再現時の
目視確認が容易になる。
【0079】さらに、量水板の取り込み画像から水面位
置を求めるために、傾斜板の下辺(又は上辺)境界線の
追跡処理方式を実現したので、処理が簡単になるととも
に、水面状態に影響されない水位計測が可能になった。
【0080】次に、本発明の他の実施例のいくつかを説
明する。
【0081】
【実施例1】上記した水位計測システムにおける照明方
式の実施例を説明する。図1において、計測サイトの量
水板11の付近に配置される照明装置66は、照度計6
8の計測結果に基づいてシステム制御部2より制御さ
れ、主には夜間照明として用いられる。本実施例では、
波長で700nm程度の近赤外線の照明装置66と、夜
間用に近赤外線に感応するカメラ10を用いる。これに
よれば、夜間などにおける取り込み画像からの量水板の
切り出しと、目盛や数値の認識が可能になる。
【0082】近赤外線は人の目に感知しないので、可視
光を用いるときの照明公害の問題は発生しない。当然の
ことながら、夜間用に広く普及している遠赤外線の利用
も考えられる。しかし、我々の実験によれば、遠赤外線
による場合は、水温と量水板の温度差から量水板の切り
出しは可能であるが、量水板上の目盛や数値は認識でき
なかった。
【0083】なお、近赤外線を利用した撮像方式では、
量水板に使用する塗料の種別が重要である。我々の実験
によれば、量水板の表面は白色で蛍光塗料を含み、特
に、つや消し塗料が好適である。目盛や数値は反対色の
黒系統がよく、同じくつや消し塗料によるのがよい。
【0084】
【実施例2】上記水位計測システムにおける水位計測方
式を、計測サイトの視界の状況に応じて変更する実施例
を説明する。
【0085】図23に、視界計測装置50の計測原理を
示す。受光部51は中空構造で、その前方に光束を取り
込むための受光穴52があけてある。内部の空間に比べ
て受光穴52が小さいので、受光板53の表面の光量
は、投光機54からの光束のみに影響される。投光機5
4から受光機51へ、計測サイト付近の空間を進む光束
は、空間中に雨や霧の発生があると弱められる。従っ
て、受光板53の受光強度を電気量Tに変換して、計測
サイトの視界を反映した信号をシステム制御部2出力す
る。視界計測装置50からの計測データを受け取ったシ
ステム制御部2は、まず、視界の良否判定を行う。
【0086】図24に、計測サイト視界の良否判定処理
の流れ図を示す。まず、視界計測装置50から計測デー
タを取り込み(Q100)、受光強度値Tが一定値以下
かチエックし(Q200)。一定値以下であれば計測サ
イトの「視界不良」と判定し(Q300)、そうでなけ
れば「視界良好」と判定する(Q400)。
【0087】視界の良否判定には、この他にも視界計測
装置を用いないで、画像のコントラストを利用する方
式、あるいは気象情報から間接的に予想する方式などが
実用できる。
【0088】図25は、画像のコントラストを利用した
計測サイト視界の良否判定処理の流れ図である。まず、
画像を取り込み(R100)、画像処理により画像の最
大輝度と最小輝度を求めてその差を計算する(R20
0)。最大と最小の輝度差が一定値以下かチエックし
(R300)、一定値以下の場合は視界不良(R40
0)、一定値を越える場合は視界良好と判定する(R5
00)。
【0089】図26は、計測サイトの視界状況に応じて
変更される水位計測方式の流れ図である。まず、計測サ
イトの視界判定の結果をチエックする(S100)。判
定結果が良好であれば、通常の水位計測処理(図20)
に従う(S200)。
【0090】判定結果が不良であれば、視界が回復する
まではカメラ10をロック処理する(S300)。これ
は、上記した移動可能カメラモードを禁止するもので、
所定の計測サイトに対してカメラアングルを固定する。
従って、1台のカメラを切替て複数のサイトを撮像して
いる場合は、特定のサイトのみに固定される。初めから
固定カメラモードであれば、本処理は不要となる。
【0091】次に、スケールの描画処理を行い(S40
0)、続いて画像中での水面認識の可否を判定する(S
500)。水面が認識できる場合は、水面位置を計測し
(S600)、描画スケールの数値と目盛を読み取り
(S700)、水位を計算する(S800)。水面が認
識できない場合は補間処理で水位を計算する(S90
0)。計測結果の保存と報告(S900)は、補間の場
合は水位と時期及びサイト名となる。
【0092】図27は、取り込み画像に描画されるスケ
ールのイメージ図、図28は、スケールの描画処理の流
れ図である。この描画スケールは、視界不良で取り込み
画像中の量水板の目盛や数値が認識できない場合に、そ
れを代替する。
【0093】まず、テンプレート88により、視界不良
となる前の取り込み画像とテンプレートマッチング処理
を行い、目盛90a、90bの位置を決める(S400
−A)。次に、量水板の目盛に対応するスケール目盛7
6a、76bを、今回の取り込み画像のシーン上に描画
する(S400−B)。さらに、画面の上下にスペース
が有れば、76cのように等間隔で目盛を追加する(S
400−C)。
【0094】次に、数値89aや89bを読み取り、描
画した目盛の対応位置77a、77bに書き込む(S4
00−D)。さらに、追加した目盛76cに対応する数
値89cを書き込む(S400−E)。このように、前
回の取り込み画像には見えない目盛や数値でも、可能で
あれば画面の垂直方向一杯に追加しておくと、以後の水
位変化への対応が可能になり、描画スケールを利用した
水位計算を確実に行える。最後に目盛の中央部に縦線9
1を描画する(S400−F)。
【0095】この描画スケールによれば、量水板の目盛
や数値を代替できるので、量水板の目盛や数値が認識で
きない程度の視界不良の場合にも、量水板と水面が認識
できる場合は、取り込み画像による水位計測が継続でき
る。
【0096】しかし、ステップS500の判定で、水面
の認識が不可能となるような、重度の視界不良等が発生
した場合は、その前後で正常にされた時期の水位計算値
を基に補間する。
【0097】なお、水面認識の可能/不可能の判定は、
取り込み画像のコントラストにより可能である。すなわ
ち、図25に示した視界不良の場合と同様の処理におい
て、最大最小輝度差の判定しきい値を、「視界不良」の
場合より更に小さく設定することで実現できる。
【0098】上記のように、描画スケールは、大雨や霧
で視界不良となって取り込み画像の目盛が確認できない
場合に、それを代替して水位計算の継続を可能にする。
【0099】また、描画スケールは取り込み画像の水位
を目視可能にするので、上記したエヴィデンス画像にお
けるスケールの描画にもそのまま応用できる。さらに、
視界異常時ばかりでなく、常時、画像処理結果と描画ス
ケールを重ね表示することで、計測処理が正常に行われ
ていることを確認でき、校正作業が不要になる。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、傾斜量水板または傾斜
補助板の画像から切り出した側辺の境界線を追跡し、そ
の消失位置または屈曲点から水面位置を検出するので、
水面状態に影響されない精度の高い水位計測方法と、適
用範囲の広い水位計測装置を提供できる効果がある。
【0101】また、本発明によれば、量水板の画像から
水位を直接計測することができる非接触形の水位計測装
置を実現でき、従来技術の保守管理やキャリブレ−ショ
ンの問題点を克服できるとともに、以下の効果を奏す
る。
【0102】複数の計測サイトからの入力画像を切り替
えて1台の計測装置で水位計測する場合、さらには、複
数のサイトを1台のカメラを切り替えて撮像する場合な
どに、入力画像を利用してサイト確認や画像の正常を確
認できるので、サイト誤認や画像異常の見過ごしなどを
防止でき、計測効率とデータの信頼性を向上できる。
【0103】計測サイトの視界状態などによって入力画
像の画質が劣化する場合、状態に応じて水位計算をバッ
クアップする手段を有しているので、計算精度の低下を
最小限に押さえながら、霧や豪雨時にも水位計測を継続
できる。また、1台のカメラを複数のサイトに共用する
場合に、視界の状態によって共用の可能/不可能を切り
替えるので、水位計算の精度を維持できる。
【0104】長期保存のエヴィデンス画像に、視界状態
にかかわらず描画スケールを付加するので、再現画像に
ける水位の目視確認が容易となり、エヴィデンス情報の
付加価値を高める。
【0105】夜間等の照明に近赤外線を採用する構成と
しているので、照明公害を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による画像処理を用いた水
位計測システムの構成図。
【図2】水位計測処理本体部の構成図。
【図3】システム制御部の構成図。
【図4】画像処理手段の構成図。
【図5】水中に垂直に設置した垂直量水板の構成図(取
り込み画像)。
【図6】傾斜補助板を付設した垂直量水板の構成図(取
り込み画像)。
【図7】傾斜型量水板の構成図(取り込み画像)。
【図8】境界線追跡処理による水面位置の検出原理を示
す説明図。
【図9】境界線追跡処理による水面位置の算出処理を示
す流れ図。
【図10】境界線の認識方法を示す説明図。
【図11】境界線追跡処理を適用する2種類の傾斜型量
水板を比較的に示す説明図。
【図12】本発明の一実施形態による水位計測システム
の概略動作を示す流れ図。
【図13】カメラ正常入力確認処理の流れ図。
【図14】差分画像方式によるカメラ異常検出処理の流
れ図。
【図15】濃度ヒストグラム方式によるカメラ異常検出
処理の流れ図。
【図16】計測サイト確認方式の複数の例を示しイメー
ジ図。
【図17】計測サイト確認方式の複数の例を示しイメー
ジ図。
【図18】対象サイト確認処理の流れ図。
【図19】量水板の幅による対象サイト確認処理の流れ
図。
【図20】本発明の一実施形態による水位計測処理の流
れ図。
【図21】エヴィデンス画像のイメージ図。
【図22】エヴィデンス画像の保存処理の流れ図。
【図23】視界計測装置の計測原理図。
【図24】計測サイト視界の良否判定処理の流れ図。
【図25】画像のコントラストを利用した計測サイト視
界の良否判定処理の流れ図。
【図26】計測サイトの視界状況に応じて変更される水
位計測方式の流れ図。
【図27】視界不良時に入力画像の画面に描画されるス
ケールのイメージ図。
【図28】スケール描画処理の流れ図。
【符号の説明】
1…水位計測処理手段本体部、2…システム制御部、3
…表示装置、4…モニタ、5…VTRテープ、6…信号
切替器、7…光受信器、8…光ケーブル、9…光送信
器、10…ITVカメラ、11…量水板、12…傾斜補
助板、19…水位管理領域(屋外施設)、20…水位計
測装置(屋内設備)、21…タイムベースコレクタ、2
2…画像処理手段、23…計測結果の出力制御手段、4
1…水面の境界、42…量水板の写像、43…傾斜補助
板の実像、44…傾斜補助板の写像、45…傾斜型量水
板の実像、46…傾斜型量水板の写像、47…傾斜板の
実像、47a…下辺境界線、48…傾斜板の反射像、4
8a…反射像の境界線、49…傾斜板の屈折像、49a
…屈折像の境界線、50…視界計測装置、51…受光
部、52…暗室、52a…受光穴、53…受光板(光強
度検知器)、54…投光機、55…入力画像、57…差
分画像、59…2値化画像、66…照明装置、68…照
度計、74…エヴィデンス画像、75…量水板、76…
目盛、77…標高値(数値)、78…サイト名、79…
時期、80…テンプレート。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝康 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 酒井 邦造 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に、傾斜した量水板を設置し、ある
    いは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、量水板または
    量水板と傾斜補助板を含む画像を取り込み、計測サイト
    の水位を画像処理によって計測する水位計測方法におい
    て、 入力画像から切り出した前記傾斜した量水板または前記
    傾斜補助板の側辺の境界線に沿って計算始点からの追跡
    処理を行い、前記境界線の消失位置または屈曲点を前記
    入力画像上の水面位置と定めることを特徴とする画像処
    理を用いた水位計測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記境界線が下辺側の場合に、前記傾斜した量水板また
    は前記傾斜補助板の画面上の左上点を含むテンプレート
    予め用意し、前記入力画像と前記テンプレートのマッチ
    ング処理によって前記計算始点を定めることを特徴とす
    る画像処理を用いた水位計測方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記追跡処理は、前記計算始点から下方に順次、△Y移
    動したときの前記境界線上の△Xまたは、△Xと勾配
    (△Y/△X)を算出し、この△Xまたは勾配(△Y/
    △X)が計算不能になる場合は前記消失位置、一定値以
    上変化する場合は前記屈曲点と認識することを特徴とす
    る画像処理を用いた水位計測方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3において、 前記追跡処理によって求められた水面位置は、前記入力
    画像の量水板の目盛と数値(標高値)に基づいて水位に
    換算することを特徴とする画像処理を用いた水位計測方
    法。
  5. 【請求項5】 水中に、傾斜した量水板を設置し、ある
    いは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、カメラにより
    傾斜した量水板または垂直な量水板と前記傾斜補助板を
    含む画像を取りみ、計測サイトの水位を画像処理によっ
    て計測する水位計測装置において、 前記カメラによる入力画像から、前記傾斜した量水板ま
    たは前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を切り出し、前
    記傾斜した量水板または前記傾斜補助板の側辺の境界線
    について所定の上部位置を定めるテンプレートマッチン
    グ処理手段と、 前記所定の上部位置から前記境界線に沿って移動し、前
    記境界線の消失位置または屈曲点を探索して前記入力画
    像上の水面位置を認定する境界線追跡処理手段と、 前記切り出した量水板から読み取った目盛と数値(標
    高)を基に、前記水面位置を水位に換算する水位算出手
    段を有していることを特徴とする画像処理を用いた水位
    計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記傾斜した量水板の目盛と数値(標高)は、量水板の
    中央部または前記水面位置を探索する側辺とは反対の側
    部に描画してなることを特徴とする画像処理を用いた水
    位計測装置。
  7. 【請求項7】 複数の計測サイトの水中に、傾斜した量
    水板を設置し、あるいは垂直な量水板と傾斜補助板を設
    置し、前記傾斜した量水板または前記垂直な量水板と傾
    斜補助板を含む画像をカメラにより取り込み、画像処理
    を用いて水位を計測する水位計測装置において、 複数の計測サイトからの画像を、所定順の計測サイト番
    号に従って切り替えて入力する入力画像の切替手段と、 切り替えた計測サイトからの入力画像に対し、前記量水
    板を含む入力画像の特徴抽出処理を行い、切り替えた入
    力画像が計測サイトに対応するものかを判定する対象サ
    イト確認手段と、 前記入力画像から切り出した前記傾斜した量水板または
    前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を基に、画面上の水
    面位置を算出するとともに量水板の目盛及び数値(標
    高)を読み取って計測サイトの水位を求める水位算出手
    段を有していることを特徴とする画像処理を用いた水位
    計測装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記特徴抽出処理は、前記量水板の構造及び/または配
    置について、計測サイト毎の特徴を抽出することを特徴
    とする画像処理を用いた水位計測装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記量水板の構造及び/または配置の特徴の抽出は、計
    測サイト毎に異なる前記量水板のサイズ(幅)、形状、
    色、傾斜角度、数値(標高)の少なくとも一つについて
    行われることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項7または8において、 前記特徴抽出処理は、前記量水板または前記補助傾斜板
    の入力画像中における位置および/または背景画像につ
    いて、計測サイト毎の特徴を抽出することを特徴とする
    画像処理を用いた水位計測装置。
  11. 【請求項11】 複数の計測サイトの水中に、傾斜した
    量水板を設置し、あるいは垂直な量水板と傾斜補助板を
    設置し、カメラにより傾斜した量水板または垂直な量水
    板と前記傾斜補助板を含む画像を取り込み、画像処理を
    用いて水位を計測する水位計測装置において、 複数の計測サイトからの画像を、所定順に従って切り替
    えて入力する入力画像の切替手段と、 切り替えた計測サイトから所定の時間差を持たせて入力
    画像を取り込み、この入力画像間における特徴量の比較
    処理を行って、入力画像が計測時点の実像を正常に反映
    しているかを判定する入力画像確認手段と、 前記入力画像から切り出した前記傾斜した量水板または
    前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を基に、画面上の水
    面位置を算出するとともに量水板の目盛及び数値(標
    高)を読み取って計測サイトの水位を求める水位算出手
    段を有していることを特徴とする画像処理を用いた水位
    計測装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記特徴量の比較処理は、入力画像間の時間差分または
    濃度ヒストグラムを取ることにより行うことを特徴とす
    る画像処理を用いた水位計測装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または12において、 切り替えた計測サイトからの入力画像に対し、前記量水
    板を含む入力画像の特徴抽出処理を行い、切り替えた入
    力画像が計測サイトに対応するものかを判定する対象サ
    イト確認手段を有していることを特徴とする画像処理を
    用いた水位計測装置。
  14. 【請求項14】 水中に、傾斜した量水板を設置し、あ
    るいは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、カメラによ
    り傾斜した量水板または垂直な量水板と前記傾斜補助板
    を含む画像を取り込み、計測サイトの水位を画像処理を
    用いて計測する水位計測装置において、 前記入力画像から切り出した前記傾斜した量水板または
    前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を基に、画面上の水
    面位置を算出する水面位置算出手段と、 切り出した量水板から読み取った目盛及び数値(標高)
    を基に、前記水面位置計算手段によって算出した水面位
    置を計測サイトの水位に換算する第1の水位算出手段
    と、 予め取りこんである計測サイトの入力画像を基に、前記
    水面位置計算手段によって算出した水面位置を計測サイ
    トの水位に換算する第2の水位算出手段と、 前記計測サイトの自然条件に応じて、前記第1の水位計
    測手段と前記第2の水位計測手段を切り替える計測モー
    ド切替手段を有していることを特徴とする画像処理を用
    いた水位計測装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記計測モード切替手段は、前記第2の水位計測手段に
    切り替えた場合に、前記カメラの視野を固定することを
    特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  16. 【請求項16】 請求項14または15において、 前記自然条件は、前記計測サイトの雰囲気における視界
    の状態であり、前記計測モード切替手段は、前記視界の
    状態が「視界良」の場合は前記第1の水位計測手段を機
    能させ、前記視界の状態が「視界不良」となり前記画面
    上の水面位置は認識できても前記目盛及び数値が読み取
    れない場合は前記第2の水位計測手段を機能させること
    を特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記計測サイトの水位を正常に計測した複数の水位から
    補間計算する水位補間手段を有し、 前記計測モード切替手段は、前記視界の状態が「視界
    良」の場合は前記第1の水位計測手段を機能させ、前記
    視界の状態が「視界不良」となり前記画面上の水面位置
    は認識できても前記目盛及び数値が読み取れない場合は
    前記第2の水位計測手段を機能させ、前記視界の状態が
    「さらに悪化した視界不良」となり前記画面上の水面位
    置が認識できない場合は前記水位補間手段を機能させる
    ことを特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  18. 【請求項18】 請求項16または17において、 前記視界の状態は、計測サイトの近傍に設置した視界計
    測装置の出力信号または、前記入力画像のコントラスト
    が予め設定したしきい値以下となるとき、前記「視界不
    良」または「さらに悪化した視界不良」判断することを
    特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記コントラストは、前記入力画像の最大輝度と最小輝
    度の輝度差によることを特徴とする画像処理を用いた水
    位計測装置。
  20. 【請求項20】 請求項14〜19のいずれか1項にお
    いて、 前記第2の水位算出手段は、前記計測サイトの自然条件
    が正常な状態のときに取り込んだ入力画像を保持し、こ
    の保持画像の量水板から読み取った目盛と数値を基に、
    前記水面位置計算手段によって算出した水面位置を計測
    サイトの水位に換算することを特徴とする画像処理を用
    いた水位計測装置。
  21. 【請求項21】 請求項14〜20のいずれか1項にお
    いて、 前記第2の水位算出手段は、前記計測サイトの自然条件
    が正常な状態における画像の量水板の目盛と数値から画
    面上の位置と水位の換算式を求めて保持し、この換算式
    を基に前記水面位置計算手段によって算出した水面位置
    を計測サイトの水位に換算することを特徴とする画像処
    理を用いた水位計測装置。
  22. 【請求項22】 請求項14〜21のいずれか1項にお
    いて、 複数の計測サイトを有し、前記カメラが複数の計測サイ
    トの全部または一部を切り替え可能に設置されている場
    合に、前記計測モード切替手段は前記第2の水位算出手
    段への切り替えとともに、前記カメラを特定の計測サイ
    トに固定することを特徴とする画像処理を用いた水位計
    測装置。
  23. 【請求項23】 水中に、傾斜した量水板を設置し、あ
    るいは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、カメラによ
    り傾斜した量水板または垂直な量水板と前記傾斜補助板
    を含む入力画像を取り込み、計測サイトの水位を画像処
    理を用いて計測する水位計測装置において、 前記カメラによる入力画像から、前記傾斜した量水板ま
    たは前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を切り出し、画
    面上の水面位置を算出するとともに量水板の目盛及び数
    値(標高)を読み取って計測サイトの水位を求める水位
    算出手段と、 水位計測時の前記入力画像に所定のエヴィデンス情報を
    付加して保存するエヴィデンス画像処理手段を有してい
    ることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 前記エヴィデンス情報は、計測時期及び計測サイト名で
    あることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  25. 【請求項25】 請求項23または24において、 前記エヴィデンス情報は、前記入力画像の背景部に垂直
    に描画された目盛と数値(標高)からなる描画スケール
    であることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 前記描画スケールは、前記計測サイトの視界が良好なと
    きに取り込まれた入力画像中の量水板を基にして描画す
    ることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
  27. 【請求項27】 水中に、傾斜した量水板を設置し、あ
    るいは垂直な量水板と傾斜補助板を設置し、カメラによ
    り傾斜した量水板または垂直な量水板と前記傾斜補助板
    を含む入力画像を取り込み、計測サイトの水位を画像処
    理を用いて計測する水位計測装置において、 前記計測サイトの照度を計測する照度計と、前記計測サ
    イトを照明する照明装置と、前記照度計による照度に応
    じて前記照明装置をオン/オフする照明制御手段と、 前記カメラによる入力画像から、前記傾斜した量水板ま
    たは前記垂直な量水板と前記傾斜補助板を切り出し、画
    面上の水面位置を算出するとともに量水板の目盛及び数
    値(標高)を読み取って計測サイトの水位を求める水位
    算出手段と、を有していることを特徴とする画像処理を
    用いた水位計測装置。
  28. 【請求項28】 請求項27において、 前記照明装置は近赤外線を発生し、前記カメラは近赤外
    線に感応するものでなることを特徴とする画像処理を用
    いた水位計測装置。
  29. 【請求項29】 請求項28において、 前記量水板のベースには、近赤外線を良く乱反射する塗
    料を塗布し、その目盛及び数値(標高)は、近赤外線を
    良く吸収する塗料によって描画してなることを特徴とす
    る画像処理を用いた水位計測装置。
  30. 【請求項30】 請求項23〜29のいずれか1項にお
    いて、 複数の計測サイトからの画像を、所定順の計測サイト番
    号に従って切り替えて入力する入力画像の切替手段を有
    していることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装
    置。
  31. 【請求項31】 請求項7〜29のいずれか1項におい
    て、 前記水位算出手段または前記第1の水位算出手段は、請
    求項1に記載した水位計測方法を実現する機能を有して
    なることを特徴とする画像処理を用いた水位計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000329608A (ja) * 1999-05-20 2000-11-30 Sumitomo Chem Co Ltd 界面計測装置及び界面計測方法
CN112324893A (zh) * 2020-10-30 2021-02-05 重庆长安汽车股份有限公司 一种自动变速器油位监测系统及监测方法
JP2021085710A (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 株式会社シュア・テクノ・ソリューション. 画像・水位変換システム、画像・水位変換方法、画像・水位変換プログラム、及び、これらに用いられるリング状指標
CN113819971A (zh) * 2020-07-07 2021-12-21 湖北亿立能科技股份有限公司 基于水、标尺和漂浮物语义分割的人工智能水位监测系统

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