JPH09161071A - 領域対応付け装置および領域対応付け方法 - Google Patents

領域対応付け装置および領域対応付け方法

Info

Publication number
JPH09161071A
JPH09161071A JP7322832A JP32283295A JPH09161071A JP H09161071 A JPH09161071 A JP H09161071A JP 7322832 A JP7322832 A JP 7322832A JP 32283295 A JP32283295 A JP 32283295A JP H09161071 A JPH09161071 A JP H09161071A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
closed
area
closed region
frame
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7322832A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Shinbashi
龍男 新橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP7322832A priority Critical patent/JPH09161071A/ja
Publication of JPH09161071A publication Critical patent/JPH09161071A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一物体に対応する閉領域を、複数フレーム
に亘って、正確に対応付ける。 【解決手段】 例えば連続する4フレーム(第0乃至第
3フレーム)の画像から、図2(A)に示すような閉領
域が分割されたとする。この場合、隣接する第0フレー
ムと第1フレームとを比較すると、第0フレームの閉領
域1および3と、第1フレームの閉領域1とが対応して
おり、第0フレームの閉領域2と、第1フレームの閉領
域2とが対応していることがわかる。以下、同様にし
て、隣接する2つのフレームを比較することで、その隣
接するフレームに亘って、閉領域どうしを対応付けてい
くと、図2(B)に示すような木構造を得ることがで
き、互いに結ばれた閉領域を辿っていくことで、第0フ
レーム乃至第3フレームに亘って閉領域を対応付けるこ
とができる。この場合、第0フレーム乃至第3フレーム
における閉領域は、図2(C)に示すように、AとBの
2つのグループに分けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、領域対応付け装置
および領域対応付け方法に関する。特に、例えば動画像
から、所定の物体を検出して追跡する場合などに用いて
好適な領域対応付け装置および領域対応付け方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】動画像から対象物体を検出して追跡する
には、連続する複数フレームそれぞれから、同一物体が
表示された閉領域を検出して、それらを対応付ける必要
がある。このように閉領域を対応付け、その追跡を行う
方式としては、例えば画像を、幾つか(1つでも良い)
の閉領域に分割するとともに、適当な大きさのブロック
にも分割し、ブロック単位で動きベクトルを計算して物
体(閉領域)の動きを求める方式(以下、適宜、ブロッ
ク単位の動きベクトルによる領域追跡方式という)があ
る。
【0003】図16は、そのような方式により閉領域
(物体)の追跡を行う領域追跡装置の一例の構成を示し
ている。画像データ(動画像データ)は、領域分割回路
41に入力され、例えば、図17に示すような、所定の
物体に対応する不定形状の閉領域に分割される。閉領域
に分割された画像は、ブロック化回路42において、例
えば正方形状などのブロックに分割され、動き検出回路
43に供給される。動き検出回路43では、ブロック化
回路42でブロックに分割された画像から、ブロック単
位で動きベクトルが算出される。この動きベクトルは、
平均ベクトル計算回路44に供給される。
【0004】平均ベクトル計算回路44には、動きベク
トル検出回路43から動きベクトルが供給される他、領
域分割回路41から画像の領域分割結果も供給される。
平均ベクトル計算回路44では、領域分割回路41から
の領域分割結果を参照して、閉領域が認識され、その閉
領域を構成するブロックの動きベクトルの平均値である
平均ベクトルが、閉領域の動きベクトルとして算出され
る。即ち、画像から、例えば図18(A)に示すような
閉領域とブロック単位の動きベクトルが検出されている
場合、平均ベクトル計算回路44では、図18(B)に
示すような、閉領域を構成するブロックの平均ベクトル
が、閉領域の動きベクトルとして算出される。
【0005】そして、領域分割回路41で検出された閉
領域(領域分割情報)と、その閉領域に対応する、平均
ベクトル計算回路44で算出された動きベクトルとが、
閉領域を追跡するためのパラメータとして、例えば図1
9に示すように1組とされて出力される。
【0006】その後、閉領域がそれと組になっている動
きベクトルにしたがって移動され、その移動後の閉領域
の位置にある後フレーム(いま注目している閉領域があ
るフレームの1フレームだけ時間的に後のフレーム)の
閉領域が、移動前の閉領域と対応付けられ、以下、同様
にして、複数フレームに亘って、閉領域が対応付けられ
る。
【0007】以上のようにして対応付けられた閉領域を
辿っていくことで、対象物体(閉領域)を追跡すること
ができる。
【0008】次に、閉領域の追跡を行う方式としては、
上述のようなブロック単位の動きベクトルによる領域追
跡方式の他、例えば画像を構成する各画素の動きベクト
ルを検出し、ほぼ同一方向を向いている動きベクトルを
有する画素を集めて閉領域を構成していき(領域化
し)、これにより、所定の物体に対応する不定形状の閉
領域と、その動きを求める、いわゆるオプティカルフロ
ー方式がある。
【0009】即ち、オプティカルフロー方式によれば、
例えば図20(A)に示すように、左方向に移動してい
く自動車が表示された(従って、背景は、右方向に移動
していく)原画像があった場合、その原画像を構成する
各画素のオプティカルフローが計算され、これにより、
図20(B)に示すような各画素における動きベクトル
が得られる。そして、ほぼ同一方向を向いている動きベ
クトルを有する画素を集める(統合する)ことにより閉
領域が構成され、さらに、各閉領域についての動きベク
トル(代表ベクトル)が、その閉領域を構成する画素の
動きベクトルに基づいて求められる。図20(A)の原
画像について、以上の処理を行うことにより得られる閉
領域と動きベクトルを、図20(C)に示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブロック単
位の動きベクトルによる領域追跡方式、およびオプティ
カルフロー方式には、以下のような課題があった。
【0011】即ち、ブロック単位の動きベクトルによる
領域追跡方式では、不定形状の閉領域の動きを、その形
状とは無関係に決められたブロックごとの動きベクトル
から求めるため、誤差が生じ易かった。さらに、複数の
物体が重なって、複数の閉領域が形成されている場合、
ある閉領域の動きベクトルに、他の閉領域の動きベクト
ルが影響を及ぼし、閉領域の動きを正確に反映した動き
ベクトルを求めることが困難であった。
【0012】一方、オプティカルフロー方式では、画素
ごとの動きベクトルに基づいて閉領域が構成されるた
め、不定形状の閉領域を比較精度良く検出することがで
きるが、その形状が不安定になる場合があった。
【0013】さらに、同一物体を構成する画素であって
も、その動きベクトルが異なる方向を向いていると、そ
の物体に対応する閉領域を検出することができないこと
があった。即ち、例えば上述の図20に示した場合にお
いては、同図(C)に示したように、背景と自動車の車
体に対応する閉領域のみが検出されているが、本来なら
ば、これに加えて、自動車の前輪と後輪に対応する閉領
域も検出されることが望ましい。しかしながら、自動車
の前輪と後輪は回転しているため、それらを構成する画
素の動きベクトルは、向いている方向が異なるものとな
り、従って、自動車の前輪と後輪を構成する各画素は統
合されず、その結果、自動車の前輪と後輪に対応する閉
領域を検出することが困難であった。
【0014】また、オプティカルフロー方式による場
合、同一方向に動く複数の物体が重なっていると、その
複数の物体全体が1つの閉領域として検出され、各物体
に対応する閉領域を検出することが困難であった。
【0015】さらに、ブロック単位の動きベクトルによ
る領域追跡方式、およびオプティカルフロー方式によれ
ば、変形、または分離若しくは融合しながら移動する物
体に対応する閉領域を、連続する多フレーム間に亘って
対応付けるのは困難であった。
【0016】以上から、従来においては、同一物体が表
示された閉領域を、複数フレームに亘って、正確に対応
付けることが困難であった。
【0017】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、同一物体に対応する閉領域を、複数フレ
ームに亘って、正確に対応付けることができるようにす
るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の領域対
応付け装置は、画像から閉領域を検出する閉領域検出手
段と、閉領域検出手段により検出された閉領域の動きベ
クトルを検出するとともに、その動きベクトルに対応し
て移動した閉領域と、その閉領域のフレームに隣接する
フレームの閉領域との重なり具合を表す重複率を算出す
る重複率算出手段と、重複率算出手段により算出された
重複率に基づいて、隣接するフレームにおける閉領域ど
うしを対応付ける第1の対応付け手段とを備えることを
特徴とする。
【0019】請求項14に記載の領域対応付け方法は、
画像から閉領域を検出し、閉領域の動きベクトルを検出
するとともに、その動きベクトルに対応して移動した閉
領域と、その閉領域のフレームに隣接するフレームの閉
領域との重なり具合を表す重複率を算出し、その重複率
に基づいて、隣接するフレームにおける閉領域どうしを
対応付けることを特徴とする。
【0020】請求項1に記載の領域対応付け装置におい
ては、閉領域検出手段は、画像から閉領域を検出し、重
複率算出手段は、閉領域検出手段により検出された閉領
域の動きベクトルを検出するとともに、その動きベクト
ルに対応して移動した閉領域と、その閉領域のフレーム
に隣接するフレームの閉領域との重なり具合を表す重複
率を算出するようになされている。第1の対応付け手段
は、重複率算出手段により算出された重複率に基づい
て、隣接するフレームにおける閉領域どうしを対応付け
るようになされている。
【0021】請求項14に記載の領域対応付け方法にお
いては、画像から閉領域を検出し、閉領域の動きベクト
ルを検出するとともに、その動きベクトルに対応して移
動した閉領域と、その閉領域のフレームに隣接するフレ
ームの閉領域との重なり具合を表す重複率を算出し、そ
の重複率に基づいて、隣接するフレームにおける閉領域
どうしを対応付けるようになされている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
るが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段
と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各
手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を
付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようにな
る。
【0023】即ち、請求項1に記載の領域対応付け装置
は、複数フレームに亘る画像の中の閉領域どうしを対応
付ける領域対応付け装置であって、画像から閉領域を検
出する閉領域検出手段(例えば、図1や図3示す領域分
割回路4など)と、閉領域検出手段により検出された閉
領域の動きベクトルを検出するとともに、その動きベク
トルに対応して移動した閉領域と、その閉領域のフレー
ムに隣接するフレームの閉領域との重なり具合を表す重
複率を算出する重複率算出手段(例えば、図3に示す動
き検出回路29など)と、重複率算出手段により算出さ
れた重複率に基づいて、隣接するフレームにおける閉領
域どうしを対応付ける第1の対応付け手段(例えば、図
3に示す最尤領域評価回路31など)とを備えることを
特徴とする。
【0024】請求項2に記載の領域対応付け装置は、第
1の対応付け手段の対応付け結果に基づいて、3フレー
ム以上に亘る閉領域どうしを対応付ける第2の対応付け
手段(例えば、図3に示すフレーム間対応グループ生成
回路35など)をさらに備えることを特徴とする。
【0025】請求項3に記載の領域対応付け装置は、画
像から、特徴点を検出する特徴点検出手段(例えば、図
1に示す特徴点検出回路1など)と、隣接するフレーム
における閉領域どうしの対応関係を、特徴点に基づいて
検出する対応関係検出手段(例えば、図3に示す囲繞エ
ッジ対応回路30など)とをさらに備え、第1の対応付
け手段が、対応関係検出手段により検出された対応関係
にも基づいて、隣接するフレームにおける閉領域どうし
を対応付けることを特徴とする。
【0026】請求項4に記載の領域対応付け装置は、閉
領域を囲む特徴点に関する統計値を算出する統計値算出
手段(例えば、図3に示す囲繞エッジ検出回路27な
ど)をさらに備え、対応関係検出手段が、統計値に基づ
いて、対応関係を検出することを特徴とする。
【0027】請求項6に記載の領域対応付け装置は、エ
ッジを、複数フレームに亘って対応付けるエッジ対応付
け手段(例えば、図1に示すエッジ追跡回路2など)を
さらに備え、対応関係検出手段が、隣接する2つのフレ
ームそれぞれから、エッジ対応付け手段により対応付け
られたエッジに囲まれる2つの閉領域を検出し、検出さ
れた2つの閉領域についてのエッジの囲繞率に基づい
て、その2つの閉領域どうしの対応関係を検出すること
を特徴とする。
【0028】請求項7に記載の領域対応付け装置は、閉
領域の特性値を算出する特性値算出手段(例えば、図3
に示す領域特性値計算回路24など)をさらに備え、第
1の対応付け手段が、特性値算出手段により算出された
特性値にも基づいて、隣接するフレームにおける閉領域
どうしを対応付けることを特徴とする。
【0029】請求項13に記載の領域対応付け装置は、
閉領域検出手段により検出された閉領域には、各閉領域
を識別するためのラベルが付されており、第2の対応付
け手段により対応付けられた閉領域に、同一のラベルが
割り当てられるように、閉領域に付されたラベルを置き
換えるラベル置き換え手段(例えば、図3に示す領域ラ
ベル付け回路36など)をさらに備えることを特徴とす
る。
【0030】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0031】図1は、本発明を適用した画像処理装置の
一実施例の構成を示している。この画像処理装置では、
動画像を構成する、連続する複数フレームそれぞれか
ら、同一物体が表示された閉領域を検出して、それらを
対応付け、対応付けられた閉領域ごとに、所定の処理が
施されるようになされている。
【0032】即ち、画像データは、フレーム(またはフ
ィールド)単位で、特徴点検出回路1および遅延回路7
に入力される。特徴点検出回路1では、入力された画像
データから、特徴点(例えば、物体の輪郭部分などの、
画素値の変化の度合いが大きい画素)が検出され、エッ
ジ追跡回路2に出力される。エッジ追跡回路2では、特
徴点検出回路1からの特徴点のうち、隣接するものどう
しが1つにまとめられてエッジ(チェーン)とされる。
さらに、エッジ追跡回路2では、隣接するフレームから
得られたエッジのうち、同一物体の輪郭部分を構成する
ものどうしが認識されて対応付けられる。隣接するフレ
ームに亘って対応付けられたエッジに関する情報(以
下、適宜、対応エッジ情報という)は、エッジ符号化回
路3および領域追跡装置10に供給される。
【0033】エッジ符号化回路3では、エッジ追跡回路
2からの対応エッジ情報に、所定の符号化処理が施さ
れ、これによりエッジ符号化データとされて出力され
る。
【0034】一方、遅延回路7では、画像データが、特
徴点検出回路1における特徴点の検出処理に要する時間
だけ遅延され、領域追跡装置10に供給される。
【0035】領域追跡装置10は、領域分割回路4およ
び領域追跡回路5から構成され、遅延回路7からの画像
データまたはエッジ追跡回路2からの対応エッジ情報
は、領域分割回路4または領域追跡回路5にそれぞれ入
力されるようになされている。
【0036】領域分割回路4では、入力された画像か
ら、例えば画素値の変化の度合いがほぼ一様な閉領域が
検出(分割)される。この閉領域に関する情報(以下、
適宜、領域分割情報という)は、領域追跡回路5および
遅延回路8に出力される。
【0037】領域追跡回路5では、領域分割回路4から
の、幾つかの連続するフレームについての領域分割情報
と、エッジ追跡回路2からの対応エッジ情報とを元に、
その幾つかの連続するフレームに亘って、閉領域どうし
が対応付けられる。さらに、領域追跡回路5では、対応
付けられた閉領域ごとに、所定のユニークなラベルが付
され、領域処理回路6に出力される。
【0038】一方、遅延回路8では、領域追跡回路5に
おける処理に要する時間だけ、領域分割回路4からの領
域分割情報が遅延され、領域処理回路6に出力される。
領域処理回路6では、領域追跡回路5の出力が参照さ
れ、同一のラベルが付されている閉領域が認識される。
そして、領域処理回路6は、領域分割情報のうち、同一
のラベルが付されている閉領域に対応するものごとに、
所定の処理を施し、その結果得られる閉領域処理データ
を出力する。
【0039】図1の画像処理装置が、例えば画像符号化
装置(画像圧縮装置)や画像伝送装置などに適用される
場合、エッジ符号化データおよび閉領域処理データは、
所定のビット系列に変換され、図示せぬ記録媒体に記録
され、あるいは、伝送路を介して伝送される。また、図
1の画像処理装置が、例えば物体識別装置や自動追尾装
置などに適用される場合、エッジ符号化データおよび閉
領域処理データは、例えば物体の認識処理などを行うた
めに利用される。
【0040】次に、画像から検出された閉領域を、複数
フレームに亘って対応付ける処理を行う領域追跡装置1
0の詳細について説明するが、その前に、その処理の概
要を、図2を参照して説明する。
【0041】いま、例えば連続する4フレーム(第0乃
至第3フレーム)の画像が入力され、各フレームの画像
から、図2(A)に示すような閉領域が分割されたとす
る。この場合、隣接する第0フレームおよび第1フレー
ムの領域分割結果を比較すると、第0フレームにおける
閉領域1および3と、第1フレームにおける閉領域1と
が対応しており、第0フレームにおける閉領域2と、第
1フレームにおける閉領域2とが対応していることがわ
かる。
【0042】さらに、隣接する第1フレームおよび第2
フレームの領域分割結果を比較すると、第1フレームに
おける閉領域1と、第2フレームにおける閉領域1およ
び2とが対応しており、第1フレームにおける閉領域2
と、第2フレームにおける閉領域3とが対応しているこ
とがわかる。なお、この場合、第1フレームにおいて、
第2フレームにおける閉領域4と対応している閉領域は
存在しない。
【0043】同様に、隣接する第2フレームおよび第3
フレームでは、第2フレームにおける閉領域1と第3フ
レームにおける閉領域1とが、第2フレームにおける閉
領域2と第3フレームにおける閉領域2とが、第2フレ
ームにおける閉領域3および4と第3フレームにおける
閉領域3とが、それぞれ対応していることがわかる。
【0044】以上のような関係に基づいて、隣接するフ
レームに亘って、閉領域どうしを対応付けると、図2
(B)に示すような木構造を得ることができ、互いに結
ばれた閉領域を辿っていくことで、第0フレーム乃至第
3フレームに亘って閉領域を対応付けることができる。
【0045】即ち、この場合、第0フレーム乃至第3フ
レームにおける閉領域は、上述の対応付けにより、図2
(C)に示すように、AとBの2つのグループに分ける
ことができる。
【0046】同一の物体が表示された画像であっても、
フレームによっては、その物体が表示された部分が、1
つの閉領域として検出されたり、あるいは、また、2以
上の閉領域として検出されたりする場合があるが、上述
の方法によれば、そのような場合であっても、同一の物
体が表示された閉領域は、正確に1つのグループにグル
ープ化されるので、例えば、動画像から対象物体を検出
して、その追跡などを、正確に行うことができる。
【0047】図1の領域追跡装置10では、以上のよう
にして、連続する複数フレームに亘って、閉領域の対応
付けが行われるようになされている。
【0048】次に、図3は、図1の領域追跡装置10の
構成例を示している。遅延回路7で遅延された画像デー
タは、領域分割回路4および遅延回路23に入力され
る。領域分割回路4では、上述したように、画像の領域
分割が行われ、その結果得られる領域分割情報が、フレ
ーム遅延回路22、領域特性値計算回路24、囲繞エッ
ジ検出回路27、および動き検出回路29に供給され
る。
【0049】フレーム遅延回路22では、領域分割情報
が、1フレームに対応する時間だけ遅延され、動き検出
回路29に供給される。従って、動き検出回路29に
は、領域分割回路4から、現フレームの領域分割情報が
供給されるとともに、フレーム遅延回路22から、その
1フレームだけ時間的に前のフレームである前フレーム
の領域分割情報が供給される。
【0050】また、フレーム遅延回路22で遅延された
領域分割情報は、領域情報メモリ34にも供給されて記
憶される。
【0051】同時に、遅延回路23に入力された画像デ
ータは、そこで、領域分割回路4における処理に要する
時間だけ遅延され、領域特性値計算回路24に供給され
る。領域特性値計算回路24では、領域分割回路4から
の領域分割情報に基づいて、画像上の閉領域が認識さ
れ、各閉領域の特性値が、例えば、その閉領域内に存在
する(閉領域を構成する)画素すべての画素値(遅延回
路23からの画像データ)を用いて算出される。領域特
性値計算回路24で求められた閉領域の特性値は、フレ
ーム遅延回路25および最尤領域評価回路31に出力さ
れる。
【0052】フレーム遅延回路25では、領域特性値計
算回路24からの特性値が、1フレームに対応する時間
だけ遅延され、最尤領域評価回路31に供給される。従
って、最尤領域評価回路31には、領域特性値計算回路
24から、現フレームの各閉領域についての特性値が供
給されるとともに、フレーム遅延回路25から、前フレ
ームの各閉領域についての特性値が供給される。
【0053】一方、エッジ追跡回路2からの対応エッジ
情報は、遅延回路26に入力され、そこで、遅延回路2
3における場合と同様に、領域分割回路4の処理に要す
る時間だけ遅延される。そして、対応エッジ情報は、遅
延回路26で遅延された後、囲繞エッジ検出回路27に
供給される。
【0054】囲繞エッジ検出回路27では、遅延回路2
6からの対応エッジ情報に基づいて、画像上のエッジが
認識されるとともに、領域分割回路4からの領域分割情
報に基づいて、画像上の閉領域も認識される。そして、
囲繞エッジ検出回路27は、各閉領域を囲む(囲繞す
る)エッジに関する統計値を算出する。即ち、囲繞エッ
ジ検出回路27は、例えば、画像上の閉領域を囲むエッ
ジを検出し、そのエッジが、閉領域を、どの程度囲んで
いるかを示す度合い(比率)(以下、適宜、囲繞率とい
う)を求める。そして、囲繞エッジ検出回路27は、エ
ッジと、そのエッジが囲む閉領域、さらには、そのエッ
ジの囲繞率を対応付け、それを、囲繞エッジ情報とし
て、フレーム遅延回路28および囲繞エッジ対応回路3
0に出力する。なお、囲繞エッジ検出回路27は、囲繞
エッジ対応回路30に対しては、囲繞エッジ情報ととも
に、遅延回路26からの対応エッジ情報も出力するよう
になされている。
【0055】フレーム遅延回路28では、囲繞エッジ検
出回路27からの囲繞エッジ情報が、1フレームに対応
する時間だけ遅延され、囲繞エッジ対応回路30に供給
される。従って、囲繞エッジ対応回路30には、囲繞エ
ッジ検出回路27から、現フレームについての囲繞エッ
ジ情報が供給されるとともに、フレーム遅延回路28か
ら、前フレームについての囲繞エッジ情報が供給され
る。
【0056】その後、動き検出回路29は、領域分割回
路4からの現フレームの領域分割情報、およびフレーム
遅延回路22からの前フレームの領域分割情報から、画
像上の閉領域の動きベクトルを検出するとともに、その
動きベクトルに対応して移動した閉領域と、その閉領域
のフレームに隣接するフレームの閉領域との重なり具合
を表す重複率を算出する。
【0057】即ち、動き検出回路29は、現フレームか
ら前フレームを見た場合の、現フレームの各閉領域の動
きベクトルを検出するとともに、その動きベクトルに対
応して移動した現フレームの閉領域と重なる前フレーム
の閉領域を検出する。さらに、動き検出回路29は、現
フレームの閉領域と、その閉領域を動きベクトルに対応
して移動したときに重なる前フレームの閉領域とを対応
付けるとともに、その重複率を求める。そして、動き検
出回路29は、動きベクトルを、例えばFIFO(Firs
t In First Out)メモリなどでなる動きベクトルメモリ
33に出力して記憶させるとともに、対応付けた現フレ
ームの閉領域と前フレームの閉領域に関する情報、およ
び重複率を、前フレーム情報として、最尤領域評価回路
31に出力する。
【0058】さらに、動きベクトル検出回路29は、前
フレームから現フレームを見た場合についても同様の処
理を行い、その結果得られる動きベクトルを、動きベク
トルメモリ33に供給して記憶させるとともに、上述の
前フレーム情報に対応する後フレーム情報を、最尤領域
評価回路31に出力する。
【0059】一方、囲繞エッジ対応回路30では、囲繞
エッジ検出回路27からの現フレームの囲繞エッジ情報
および対応エッジ情報、並びにフレーム遅延回路28か
らの前フレームの囲繞エッジ情報に基づいて、現フレー
ムの閉領域と、前フレームの閉領域との対応関係が検出
される。即ち、囲繞エッジ対応回路30は、囲繞エッジ
情報に含まれるエッジと閉領域との対応関係および囲繞
率に基づいて、現フレームおよび前フレームから、エッ
ジに囲まれる閉領域を検出し、さらに、現フレームと前
フレームから検出された閉領域どうしを、囲繞エッジ検
出回路27からの対応エッジ情報に基づいて対応付け
る。そして、囲繞エッジ対応回路30は、その結果得ら
れる閉領域どうしの対応付け関係を、囲繞エッジ対応情
報として、最尤領域評価回路31に出力する。
【0060】最尤領域評価回路31は、領域特性値計算
回路24およびフレーム遅延回路25からの特性値、動
き検出回路29からの前フレーム情報および後フレーム
情報、並びに囲繞エッジ対応回路30からの囲繞エッジ
対応情報に基づいて、画像上の各閉領域を評価し、これ
により、現フレームと前フレームとの間(隣接する2フ
レームの間)で、同一物体が表示された閉領域として、
最も確からしいものどうしを検出して対応付ける。そし
て、最尤領域評価回路31は、現フレームと前フレーム
との2フレーム間の間で対応付けた閉領域の組が所定数
より多いとき(または所定数以上のとき)、その閉領域
の組を、フレーム間対応領域情報として、対応テーブル
メモリ32に出力する。対応テーブルメモリ32は、例
えばFIFOメモリなどでなり、最尤領域評価回路31
から出力された、第nフレームと第n+1フレームとの
間で対応付けられた閉領域の組に関するフレーム間対応
情報を記憶する。
【0061】また、最尤領域評価回路31は、現フレー
ムと前フレームとの2フレーム間の間で対応付けた領域
の組が所定数以下のとき(または所定数未満のとき)、
そのフレーム間でシーンチェンジがなされた旨を示すシ
ーンチェンジ信号を、フレーム間対応グループ生成回路
35および遅延回路38に出力する。
【0062】フレーム間対応グループ生成回路35は、
最尤領域評価回路31からシーンチェンジ信号を受信す
ると、対応テーブルメモリ32を参照し、そこにフレー
ム間対応領域情報が記憶されているフレームに亘って、
閉領域どうしを対応付ける。即ち、フレーム間対応グル
ープ生成回路35は、対応テーブルメモリ32に記憶さ
れている対応領域情報を参照することで、対応付けられ
た隣接するフレームにおける閉領域を順次辿っていき、
その辿った閉領域を1つのグループとして対応付け、そ
のグループを構成する閉領域すべてに、同一の所定のグ
ループ番号を割り当てる。この各グループに割り当てら
れたグループ番号は、領域ラベル付け回路36に出力さ
れる。
【0063】領域ラベル付け回路36は、フレーム間対
応グループ生成回路35からグループ番号を受信する
と、領域情報メモリ34から領域分割情報を読み出し、
その領域分割情報を、グループ番号に対応して変更す
る。即ち、領域分割情報は、例えば各閉領域の大きさや
位置などを特定するための情報に、各閉領域を、他の閉
領域と区別するためラベルとしてのユニークな番号(以
下、適宜、領域番号という)が付されて構成されてお
り、領域ラベル付け回路36では、同一のグループに属
する閉領域についての領域分割情報には、同一の領域番
号(ラベル)が付されるように、領域番号が置き換えら
れて出力される(以下、適宜、領域番号が置き換えられ
た領域分割情報を、再ラベル化領域分割情報という)。
【0064】一方、動きベクトル選択回路37は、対応
テーブルメモリ32を参照し、そこに、フレーム間対応
領域情報が記憶された閉領域の組についての動きベクト
ルを、動きベクトルメモリ33から読み出して出力す
る。従って、動きベクトル選択回路37からは、他の閉
領域と対応付けられた閉領域についての動きベクトルの
みが出力される。
【0065】以上の領域ラベル付け回路36から出力さ
れる再ラベル化領域分割情報と、動きベクトル選択回路
37から出力される動きベクトルとが、領域追跡装置1
0の出力として、後段の領域処理回路6(図1)に供給
される。
【0066】遅延回路38では、上述のフレーム間対応
グループ生成回路35、領域ラベル付け回路36、およ
び動きベクトル選択回路37における処理に要する時間
だけ、最尤領域評価回路31からのシーンチェンジ信号
が遅延され、その後、そのシーンチェンジ信号は、対応
テーブルメモリ32、動きベクトルメモリ33、および
領域情報メモリ34に、リセット信号として出力され
る。
【0067】対応テーブルメモリ32、動きベクトルメ
モリ33、および領域情報メモリ34は、遅延回路38
からリセット信号を受信すると、その記憶内容をリセッ
トする。
【0068】従って、領域追跡装置10では、あるシー
ンチェンジから、その次のシーンチェンジが生じるまで
のフレームを1単位として、上述の処理が行われる。但
し、図3の実施例では、対応テーブルメモリ32、動き
ベクトルメモリ33、および領域情報メモリ34におい
て記憶することのできる情報は、最大で、Nフレーム分
の情報までとされているため、シーンチェンジが、Nフ
レームの間に生じなかった場合には、フレーム間対応グ
ループ生成回路35、領域ラベル付け回路36、および
動きベクトル選択回路37では、そのNフレームを対象
に、上述の処理が行われるとともに、対応テーブルメモ
リ32、動きベクトルメモリ33、および領域情報メモ
リ34のリセットが行われるようになされている。
【0069】次に、図4乃至図15を参照して、図3の
領域追跡装置10(領域追跡回路5)を構成する各ブロ
ックの動作について、さらに説明する。
【0070】まず、図4のフローチャートは、領域特性
値計算回路24の処理を示している。領域特性値計算回
路24では、1フレームについての領域分割情報または
画像データが領域分割回路4または遅延回路23からそ
れぞれ入力されると、ステップS1において、領域分割
回路4からの1フレーム分の領域分割情報に基づいて、
まだ、注目閉領域とされていない閉領域の検出が行わ
れ、ステップS2に進み、まだ注目閉領域とされていな
い閉領域を、ステップS1で検出することができたか否
が判定される。ステップS2において、まだ注目閉領域
とされていない閉領域を検出することができたと判定さ
れた場合、その閉領域が注目閉領域とされてステップS
3に進む。
【0071】ステップS3では、注目閉領域内の画素で
あって、まだ注目画素とされていないものが、遅延回路
23からの画像データを、例えばいわゆるラインスキャ
ン順などにスキャンすることで検出され、ステップS4
に進み、まだ注目画素とされていない画素を、ステップ
S3で検出することができたか否かが判定される。
【0072】ステップS4において、まだ注目画素とさ
れていない画素を検出することができたと判定された場
合、その画素が注目画素とされ、ステップS5に進む。
ステップS5では、注目画素が位置する点の座標を
(x,y)とするとき、その注目画素の画素値(画像デ
ータ)s(x,y)に対し、その注目画素の位置(x,
y)に対応した重みが付される。即ち、ステップS5で
は、注目画素の画素値s(x,y)に、重みweigh
t(x,y)が乗算され、これにより、重み付き画素値
d(=s(x,y)×weight(x,y))が求め
られる。
【0073】そして、ステップS6に進み、閉領域を構
成する画素の画素値の累積加算値を求めるための変数m
に、重み付き画素値dが加算され、その加算結果が、新
たな変数mとされるとともに、閉領域を構成する画素の
画素値の2乗値の累積加算値を求めるための変数m2
に、重み付き画素値dの2乗値d2が加算され、その加
算結果が、新たな変数m2とされる。さらに、ステップ
S6では、閉領域を構成する画素の数をカウントするた
めの変数cntが1だけインクリメントされ、ステップ
S3に戻る。
【0074】なお、変数m,m2,cntは、ステップ
S2の処理後ステップS3の処理が開始される前に、例
えば0に初期化されるようになされている。
【0075】一方、ステップS4において、まだ注目画
素とされていない画素を検出することができなかったと
判定された場合、即ち、閉領域を構成する画素の画素値
の累積加算値m、その画素値の2乗値の累積加算値m
2、および画素数cntが求められた場合、ステップS
7に進み、画素値の累積加算値mが、画素数cntで除
算され、これにより、注目閉領域を構成する画素の画素
値(重み付き画素値)の平均値aveが算出される。さ
らに、ステップS7では、注目閉領域を構成する画素の
画素値(重み付き画素値)の分散varが、累積加算値
m,m2、および画素数cntを用い、式var=(m
2−m2)/cntにしたがって求められる。
【0076】そして、ステップS1に戻り、以下、ステ
ップS2において、まだ注目閉領域とされていない閉領
域を検出することができなかったと判定されるまで、ス
テップS1乃至S7の処理が繰り返される。
【0077】その後、ステップS2において、まだ注目
閉領域とされていない閉領域を検出することができなか
ったと判定された場合、ステップS8に進み、1フレー
ムの各閉領域について求められた平均値aveおよび分
散varが、各閉領域の特性値として出力され、処理を
終了する。
【0078】図5のフローチャートは、図3の囲繞エッ
ジ検出回路27の処理を示している。囲繞エッジ検出回
路27では、まず最初に、ステップS11において、領
域分割回路4からの領域分割情報、および遅延回路26
からの対応エッジ情報に基づいて、マップ画像が生成さ
れる。
【0079】即ち、ステップS11では、領域分割情報
を参照することで、1フレームにある閉領域が認識され
るとともに、対応エッジ情報を参照することで、やは
り、その1フレームにあるエッジが認識される。なお、
1フレームにある各エッジには、領域分割情報によって
示される閉領域における場合と同様に、他のエッジと区
別するためのユニークな番号(以下、適宜、エッジ番号
という)が付されている。
【0080】同一フレームから検出された閉領域および
エッジが認識されると、囲繞エッジ検出回路27は、そ
の内蔵するフレームメモリ(図示せず)の、閉領域およ
びエッジが存在する位置に対応するアドレスに、その領
域番号およびエッジ番号を記憶させることで、マップ画
像を生成する。
【0081】具体的には、例えば図6(A)に示すよう
に、あるフレームに、エッジ番号A乃至Dが付されたエ
ッジと、領域番号1乃至4が付された閉領域が存在する
場合、例えば同図(B)に示すようなマップ画像が生成
される。なお、図6(B)は、図6(A)において点線
で囲んだ範囲のマップ画像を示している。
【0082】ステップS11において以上のようなマッ
プ画像が生成された後は、ステップS12に進み、領域
分割回路4からの領域分割情報に基づいて、まだ、注目
閉領域とされていない閉領域の検出が行われる。そし
て、ステップS13に進み、まだ注目閉領域とされてい
ない閉領域を、ステップS12で検出することができた
か否が判定される。ステップS13において、まだ注目
閉領域とされていない閉領域を検出することができたと
判定された場合、その閉領域が注目閉領域とされてステ
ップS14に進む。
【0083】ステップS14では、注目閉領域の境界を
構成する画素である境界画素の検出が、マップ画像を参
照することで行われ、ステップS15に進み、まだ注目
境界画素とされていない境界画素を、ステップS14で
検出することができたか否かが判定される。ステップS
15において、まだ注目境界画素とされていない境界画
素を検出することができたと判定された場合、その画素
が注目境界画素とされ、ステップS16に進む。
【0084】ステップS16では、注目境界画素(注目
画素)から最も近い位置にあるエッジが、マップ画像を
参照することで検出される。即ち、図6(B)と同様の
図7に示すマップ画像において、例えば画素P1が注目
境界画素とされた場合、ステップS16では、その注目
境界画素P1に最も近い位置にあるエッジとして、エッ
ジ番号Aのエッジが検出される。また、図7のマップ画
像において、例えば画素P2が注目境界画素とされた場
合、ステップS16では、その注目境界画素P2に最も
近い位置にあるエッジとして、エッジ番号Dのエッジが
検出される。
【0085】そして、ステップS14に戻り、以下、ス
テップS15において、まだ注目境界画素とされていな
い境界画素を検出することができなかったと判定される
まで、ステップS14乃至S16の処理が繰り返され
る。
【0086】その後、ステップS15において、まだ注
目境界画素とされていない境界画素を検出することがで
きなかったと判定された場合、ステップS17に進み、
注目閉領域を囲むエッジについての囲繞率が算出され
る。即ち、ステップS17では、ステップS16で各エ
ッジが検出された回数それぞれを、注目閉領域の境界を
構成する境界画素の数で除算し、その除算結果を、各エ
ッジの囲繞率とする。従って、ここでいうエッジの囲繞
率とは、閉領域の境界画素に最も近い特徴点を、エッジ
ごとにカウントし、その数を、閉領域を構成する境界画
素の数で除算したものということができる。
【0087】囲繞率の算出後は、ステップS12に戻
り、以下、ステップS13において、まだ注目閉領域と
されていない閉領域を検出することができなかったと判
定されるまで、ステップS12乃至S17の処理が繰り
返される。
【0088】一方、ステップS13において、まだ注目
閉領域とされていない閉領域を検出することができなか
ったと判定された場合、ステップS18に進み、閉領域
の領域番号、その閉領域に対する囲繞率が求められたエ
ッジ(以下、適宜、囲繞エッジという)のエッジ番号、
およびそのエッジの囲繞率が対応付けられ、囲繞エッジ
情報として出力され、処理を終了する。
【0089】ここで、囲繞エッジ情報の例を、図8に示
す。図8の実施例では、領域番号2の閉領域の境界画素
に最も近い位置にあるエッジ(囲繞エッジ)として、エ
ッジ番号AとDのエッジがあり、エッジ番号AまたはD
のエッジの囲繞率が、それぞれ45%または30%であ
ることが示されている。
【0090】次に、図9のフローチャートを参照して、
囲繞エッジ対応回路30の処理について説明する。囲繞
エッジ対応回路30では、囲繞エッジ検出回路27から
の現フレームの囲繞エッジ情報および対応エッジ情報
と、フレーム遅延回路28からの前フレームの囲繞エッ
ジ情報を受信すると、ステップS21において、現フレ
ームの囲繞エッジ情報を参照し、現フレームにおいて、
まだ、注目閉領域とされていない閉領域の検出が行われ
る。そして、ステップS22に進み、まだ注目閉領域と
されていない閉領域を、ステップS21で検出すること
ができたか否が判定される。ステップS22において、
まだ注目閉領域とされていない閉領域を検出することが
できたと判定された場合、その閉領域が注目閉領域(こ
の注目閉領域のように、現フレームにおける注目閉領域
を、以下、適宜、注目現フレーム閉領域という)とされ
てステップS23に進む。
【0091】ステップS23では、前フレームの囲繞エ
ッジ情報を参照し、前フレームにおいて、まだ、注目閉
領域とされていない閉領域の検出が行われる。そして、
ステップS24に進み、まだ注目閉領域とされていない
閉領域を、ステップS23で検出することができたか否
が判定される。ステップS24において、まだ注目閉領
域とされていない閉領域を検出することができたと判定
された場合、その閉領域が注目閉領域(この注目閉領域
のように、前フレームにおける注目閉領域を、以下、適
宜、注目前フレーム閉領域という)とされてステップS
25に進む。
【0092】ステップS25では、注目現フレーム閉領
域または注目前フレーム閉領域に対応付けられている囲
繞エッジ(以下、適宜、それぞれを、現フレーム囲繞エ
ッジまたは前フレーム囲繞エッジという)が、現フレー
ムまたは前フレームの囲繞エッジ情報を参照することで
それぞれ検出され、共通の囲繞エッジがあるかどうか
が、即ち、現フレーム囲繞エッジと、前フレーム囲繞エ
ッジのうち、同一物体を構成するエッジの組であるとし
て対応付けられているものが存在するかどうかが、対応
エッジ情報を参照することで判定される。
【0093】ステップS25において、共通の囲繞エッ
ジがないと判定された場合、ステップS26乃至S28
をスキップして、ステップS23に戻る。また、ステッ
プS25において、共通の囲繞エッジがあると判定され
た場合、ステップS26に進み、現フレームと前フレー
ムの囲繞エッジ情報を参照することにより、共通の囲繞
エッジのうち、現フレーム囲繞エッジと、前フレーム囲
繞エッジについての囲繞率がいずれも所定の閾値以上の
ものが検出され、ステップS27に進む。
【0094】ステップS27では、ステップS26で検
出された共通の囲繞エッジが所定数以上あるかどうかが
判定される。ステップS27において、共通の囲繞エッ
ジが所定数以上存在しないと判定された場合、ステップ
S28をスキップして、ステップS23に戻る。また、
ステップS27において、共通の囲繞エッジが所定数以
上存在すると判定された場合、ステップS28に進み、
注目現フレーム閉領域、注目前フレーム閉領域、および
その間の共通の囲繞エッジの数が対応付けられ、囲繞エ
ッジ対応情報として記憶される。
【0095】そして、ステップS23に戻り、ステップ
S24において、まだ注目前フレーム閉領域とされてい
ない閉領域を検出することができなかったと判定される
まで、ステップS23乃至S28の処理が繰り返され
る。
【0096】一方、ステップS24において、まだ注目
前フレーム閉領域とされていない閉領域を検出すること
ができなかったと判定された場合、ステップS22に戻
る。そして、ステップS22において、まだ注目現フレ
ーム閉領域とされていない閉領域を検出することができ
なかったと判定された場合、ステップS29に進み、ス
テップS28で記憶されたすべての囲繞エッジ対応情報
が出力される。
【0097】次に、図10のフローチャートを参照し
て、動き検出回路29の処理について説明する。動き検
出回路29では、領域分割回路4からの現フレームの領
域分割情報と、フレーム遅延回路22からの前フレーム
の領域分割情報を受信すると、ステップS31におい
て、現フレームの領域分割情報を参照し、現フレームに
おいて、まだ、注目閉領域(注目現フレーム閉領域)と
されていない閉領域の検出が行われる。そして、ステッ
プS32に進み、まだ注目現フレーム閉領域とされてい
ない閉領域を、ステップS31で検出することができた
か否が判定される。ステップS32において、まだ注目
閉領域とされていない閉領域を検出することができたと
判定された場合、その閉領域が注目現フレーム閉領域と
されてステップS33に進む。
【0098】ステップS33では、あらかじめ規定され
た所定の範囲(例えば、x=−8乃至+7,y=−8乃
至+7で表される正方形状の範囲など)のある点を指す
ベクトルであって、まだ、注目現フレーム閉領域の処理
に用いられていないものが生成され、ステップS34に
進み、そのベクトルにしたがって、注目現フレーム閉領
域が移動される(この移動された注目現フレーム閉領域
を、以下、適宜、移動閉領域という)。そして、ステッ
プS35において、前フレームの領域分割情報を参照す
ることで、前フレームにおける閉領域のうち、移動閉領
域との重複部分が最も大きいもの(以下、適宜、最大重
複閉領域という)が検出される。その後、ステップS3
6において、移動閉領域と最大重複閉領域との重なり部
分を構成する画素数が検出される。さらに、ステップS
36では、その画素数が、移動閉領域を構成する画素数
で除算され、その除算結果が、最大重複閉領域に対する
注目現フレーム閉領域(移動閉領域)の重複率とされ
る。
【0099】そして、ステップS37に進み、重複率が
所定の閾値以上であるか否かが判定される。ステップS
37において、重複率が所定の閾値以上であると判定さ
れた場合、ステップS39に進み、その重複率を得るこ
とのできたベクトルが、現フレームから前フレームを見
たときの、注目現フレーム閉領域の動きベクトルとさ
れ、その動きベクトル、注目現フレーム閉領域、前フレ
ームにおける最大重複閉領域、および重複率が対応付け
られて記憶され、ステップS33に戻る。
【0100】一方、ステップS37において、重複率が
所定の閾値以上でないと判定された場合、ステップS3
8に進み、所定の範囲内のすべての点を指すベクトルに
ついて処理がなされたか否が判定される。ステップS3
8において、所定の範囲内のすべての点を指すベクトル
について処理がなされていないと判定された場合、ステ
ップS33に戻る。
【0101】また、ステップS38において、所定の範
囲内のすべての点を指すベクトルについて処理がなされ
たと判定された場合、ステップS41に進み、ステップ
S39において、注目現フレーム閉領域に対し、複数の
最大重複閉領域、動きベクトル、および重複率が対応付
けられて記憶されているときは、そのうちの最も信頼性
の高いものが選択される。
【0102】即ち、ステップS41では、注目現フレー
ム閉領域に対し、複数の最大重複閉領域、動きベクト
ル、および重複率が対応付けられている場合には、その
うちの、例えば動きベクトルの大きさがより小さく、か
つ重複率がより大きいものが、最も信頼性が高いものと
して選択される。
【0103】その後、ステップS31に戻り、現フレー
ムにおける新たな閉領域が検出され、その新たな閉領域
に対して、上述した処理が行われる。
【0104】なお、ステップS39において、注目現フ
レーム閉領域に対し、1組の最大重複閉領域、動きベク
トル、および重複率のみが対応付けられて記憶されてい
る場合は、それらがステップS41で選択される。ま
た、ステップS37からステップS39に処理が進むこ
とがなく、注目現フレーム閉領域に対し、1組の最大重
複閉領域、動きベクトル、および重複率も対応付けられ
ていない場合は、ステップS41をスキップして、ステ
ップS31に戻る。
【0105】そして、ステップS32において、まだ注
目閉領域とされていない閉領域を検出することができな
かったと判定された場合、ステップS40に進み、ステ
ップS39で対応付けられて記憶された注目現フレーム
閉領域、最大重複閉領域、動きベクトル、および重複率
のうち、ステップS41で選択されたものが出力され、
処理を終了する。
【0106】但し、注目現フレーム閉領域、最大重複閉
領域、動きベクトル、および重複率のうち、注目現フレ
ーム閉領域、最大重複閉領域、および重複率は、前フレ
ーム情報として、最尤領域評価回路31に出力され、動
きベクトルは、動きベクトルメモリ33に出力される。
【0107】なお、図10においては、注目現フレーム
閉領域に対し、複数の最大重複閉領域、動きベクトル、
および重複率が対応付けられた場合には、そのうちの1
組を、ステップS41において選択するようにしたが、
動き検出回路29では、そのような選択を行わず、すべ
てを出力するようにし、ステップS41における選択処
理に対応する処理は、後段の最尤領域評価回路31にお
いて、動きベクトルの大きさや重複率に加えて、閉領域
の特性値や、囲繞エッジ対応情報なども考慮して行うよ
うにすることが可能である。この場合、同一物体が分離
や併合した場合に対し、より正確に対応することが可能
となる。
【0108】また、動き検出回路29では、図10で説
明した処理と同様の処理が、前フレームから現フレーム
を見た場合についても行われる。即ち、動き検出回路2
9においては、フレーム遅延回路22から出力される前
フレームの領域分割情報が、現フレームの領域分割情報
とみなされるとともに、領域分割回路4から出力される
現フレームの領域分割情報が、後フレーム(現フレーム
より1フレームだけ後のフレーム)の領域分割情報とみ
なされ、図10における場合と同様の処理が行われる。
これにより、最尤領域評価回路31に対して、前フレー
ム情報に対応する後フレーム情報が供給されるととも
に、動きベクトルメモリ33に対して、前フレームから
現フレームを見た場合についての前フレームにおける閉
領域の動きベクトルが供給される。
【0109】ここで、この場合における動き検出回路2
9で行われる処理を、図11に示すが、この図11にお
けるステップS51乃至S61の処理は、前フレームを
対象としている処理が、後フレームを対象として行われ
る他は、図10のステップS31乃至S41とそれぞれ
同様であるので、その説明は省略する。
【0110】なお、動き検出回路29には、図10また
は図11に示した処理のいずれか一方を行わせた後に、
他方の処理を行わせるようにすることもできるし、図1
0および図11に示した処理の両方を、並列に行わせる
ようにすることもできる。
【0111】次に、図12のフローチャートを参照し
て、図3の最尤領域評価回路31の処理について説明す
る。最尤領域評価回路31では、閉領域の特性値、囲繞
エッジ対応情報、前フレーム情報、および後フレーム情
報を受信すると、ステップS71において、現フレーム
の領域分割情報を参照し、現フレームにおいて、まだ、
注目閉領域(注目現フレーム閉領域)とされていない閉
領域の検出が行われる。そして、ステップS72に進
み、まだ注目現フレーム閉領域とされていない閉領域
を、ステップS71で検出することができたか否が判定
される。ステップS72において、まだ注目現フレーム
閉領域とされていない閉領域を検出することができたと
判定された場合、その閉領域が注目現フレーム閉領域と
されてステップS73に進む。
【0112】ステップS73では、前フレームの領域分
割情報を参照し、前フレームにおいて、まだ、注目前フ
レーム閉領域とされていない閉領域の検出が行われる。
そして、ステップS74に進み、まだ注目閉領域とされ
ていない閉領域を、ステップS73で検出することがで
きたか否が判定される。ステップS74において、まだ
注目前フレーム閉領域とされていない閉領域を検出する
ことができたと判定された場合、その閉領域が注目前フ
レーム閉領域とされてステップS75に進む。
【0113】ステップS75では、注目現フレーム閉領
域の特性値と、注目前フレーム閉領域の特性値との差分
の絶対値が計算される。即ち、注目現フレーム閉領域の
特性値のうち、平均値または分散を、それぞれaveA
またはvarAとするとともに、注目前フレーム閉領域
の特性値のうち、平均値または分散を、それぞれave
BまたはvarBとするとき、ステップS75では、平均
値の差分の絶対値Daveが、式Dave=|aveA−av
B|にしたがって、分散の差分の絶対値Dvarが、式D
var=|varA−varB|にしたがって、それぞれ算
出される。
【0114】そして、ステップS76に進み、注目現フ
レーム閉領域と、注目前フレーム閉領域とが、それらが
同一の物体を表す閉領域であるとみなすことのできる条
件(以下、適宜、マッチング条件という)を満たすかど
うかが、ステップS75で求められた特性値の差分の絶
対値、囲繞エッジ対応情報、前フレーム情報、および後
フレーム情報を参照することで判定される。
【0115】ステップS76において、注目現フレーム
閉領域および注目前フレーム閉領域がマッチング条件を
満たさないと判定された場合、ステップS77およびS
78をスキップして、ステップS73に戻る。また、ス
テップS76において、注目現フレーム閉領域および注
目前フレーム閉領域がマッチング条件を満たすと判定さ
れた場合、ステップS77に進み、その注目現フレーム
閉領域および注目前フレーム閉領域が対応付けられる。
【0116】ここで、ステップS76におけるマッチン
グ条件、およびステップS77における注目現フレーム
閉領域と注目前フレーム閉領域との対応付けについて説
明する。
【0117】ここでは、例えば、次に説明する4つのマ
ッチング条件が設定されており、注目現フレーム閉領域
および注目前フレーム閉領域が、その4つのマッチング
条件のいずれかを満たす場合には、その満たす条件に応
じて、注目現フレーム閉領域と注目前フレーム閉領域と
の間に、両方向、前方向、または後方向のうちのいずれ
かの対応付けが行われる。
【0118】即ち、注目現フレーム閉領域と注目前フレ
ーム閉領域との間の共通の囲繞エッジの数をCと、注目
現フレーム閉領域の平均値または分散と注目前フレーム
閉領域の平均値または分散との差分の絶対値をそれぞれ
aveまたはDvarと、注目前フレーム閉領域に対する注
目現フレーム閉領域の重複率をEAと、注目現フレーム
閉領域に対する注目前フレーム閉領域の重複率をEB
と、それぞれ表すとすると、第1のマッチング条件とし
て、例えばC>2,Dave<50,EA>0.8、およ
びEB>0.8の4つの条件を満たす場合、注目現フレ
ーム閉領域から注目前フレーム閉領域を見たときに、現
フレームと前フレームとの間で、両閉領域どうしが対応
している旨を表す後方向の対応付けと、その逆に、注目
前フレーム閉領域から注目現フレーム閉領域を見たとき
に、現フレームと前フレームとの間で、両閉領域どうし
が対応している旨を表す前方向の対応付けとの両方の対
応付けが行われる。
【0119】また、第1のマッチング条件を満たさない
場合に、第2のマッチング条件として、例えばC>2,
ave<30の2つの条件と、EA>0.8またはEB
>0.8の条件とを満たすとき、後方向または前方向の
対応付けがそれぞれ行われる。さらに、第1および第2
のマッチング条件を満たさない場合に、第3のマッチン
グ条件として、例えばDave<10,Dvar<10,EA
>0.8、およびEB>0.8の4つの条件を満たすと
き、後方向の対応付けと前方向の対応付けとの両方の対
応付けが行われる。そして、第1乃至第3のマッチング
条件を満たさない場合に、第4のマッチング条件とし
て、例えばDave<5の条件と、EA>0.8またはE
B>0.8のの条件とを満たすとき、後方向または前方
向の対応付けがそれぞれ行われる。
【0120】ステップS77において、第1乃至第4の
マッチング条件のいずれかを満たす注目現フレーム閉領
域と注目前フレーム閉領域との間に、以上のような対応
付けがなされた後は、ステップS78に進み、現フレー
ムと前フレームとの間で、ステップS77において対応
付けられた閉領域の組の数をカウントする変数coun
tが1だけインクリメントされ、ステップS73に戻
り、以下、ステップS74において、まだ注目前フレー
ム閉領域とされていない閉領域を検出することができな
かったと判定されるまで、ステップS73乃至S78の
処理が繰り返し行われる。
【0121】なお、変数countは、ステップS71
の処理が開始される前に、例えば0に初期化されるよう
になされている。
【0122】そして、ステップS74において、まだ注
目前フレーム閉領域とされていない閉領域を検出するこ
とができなかったと判定された場合、ステップS71に
戻り、現フレームから、まだ注目現フレーム閉領域とさ
れていない閉領域が検出され、以下、ステップS72以
下の処理が繰り返される。
【0123】その後、ステップS72において、まだ注
目前フレーム閉領域とされていない閉領域を検出するこ
とができなかったと判定された場合、ステップS79に
進み、変数countが所定の数Fより大きいか否かが
判定される。ステップS79において、変数count
が所定の値Fより大きいと判定された場合、即ち、ある
2つのフレーム(現フレームと前フレーム)間におい
て、ステップS77で対応付けられた閉領域の組の数
が、所定の数Fより多く、従って、その2つのフレーム
間では、シーンチェンジが生じていないと考えられる場
合、ステップS80に進み、ステップS77で対応付け
のなされた閉領域の組が、前方向、後方向、またはその
両方向のいずれの対応付けがなされたかを示す旨ととも
に、フレーム間対応領域情報として、対応テーブルメモ
リ32に出力され、処理を終了する。
【0124】一方、ステップS79において、変数co
untが所定の値Fより大きくないと判定された場合、
即ち、ある2つのフレーム間において、ステップS77
で対応付けられた閉領域の組の数が、所定の数F以下で
あり、従って、その2つのフレーム間では、シーンチェ
ンジが生じたと考えられる場合、ステップS81に進
み、シーンチェンジ信号が出力されて、処理を終了す
る。
【0125】最尤領域評価回路31では、以上のように
して、シーンチェンジが生じるまで、2フレーム間に亘
る閉領域どうしが対応付けられていく。
【0126】次に、図13のフローチャートを参照し
て、図3のフレーム間対応グループ生成回路35の動作
について説明する。フレーム間対応グループ生成回路3
5では、まず最初に、ステップS91において、最尤領
域評価回路31からシーンチェンジ信号を受信すること
ができたか否かが判定される。ステップS91におい
て、シーンチェンジ信号を受信することができなかった
と判定された場合、ステップS91に戻る。また、ステ
ップS91において、シーンチェンジ信号を受信するこ
とができたと判定された場合、ステップS92に進み、
同一物体の閉領域に、同一のグループ番号を割り当てる
ためのグループカウンタCGが、例えば1に初期化さ
れ、ステップS93に進む。
【0127】ステップS93では、対応テーブルメモリ
32を参照して、幾つのフレーム間についてのフレーム
間対応情報が記憶されているかが認識され、その数が変
数N1にセットされる。
【0128】その後、ステップS94に進み、対応テー
ブルメモリ32に記憶されているフレーム間対応情報の
数をカウントするための変数iが、例えば0に初期化さ
れ、ステップS95に進む。ステップS95では、第i
フレームと第i+1フレームとの間のフレーム間対応情
報に対応関係が記述されている第iフレームの閉領域で
あって、まだ注目閉領域とされておらず、かつグループ
番号も割り当てられていないものが検出され、ステップ
S96に進み、まだ注目閉領域とされておらず、かつグ
ループ番号も割り当てられていない閉領域を、ステップ
S95で検出することができたか否が判定される。ステ
ップS96において、まだ注目閉領域とされておらず、
かつグループ番号も割り当てられていない閉領域を検出
することができたと判定された場合、その閉領域が注目
閉領域とされ、ステップS97に進む。
【0129】ステップS97では、注目閉領域と対応付
けられている、その注目閉領域のフレームと隣接するフ
レームにおける閉領域を辿っていくトレース処理(詳細
は、後述する)が行われ、ステップS98に進み、グル
ープカウンタGCが1だけインクリメントされる。その
後、ステップS95に戻り、ステップS96において、
まだ注目閉領域とされておらず、かつグループ番号も割
り当てられていない閉領域を検出することができなかっ
たと判定されるまで、ステップS95乃至S98の処理
が繰り返される。
【0130】そして、ステップS96において、まだ注
目閉領域とされておらず、かつグループ番号も割り当て
られていない閉領域を検出することができなかったと判
定された場合、ステップS99に進み、変数iが1だけ
インクリメントされ、ステップS100に進む。ステッ
プS100では、変数iがN1より大きいか否かが判定
され、大きくないと判定された場合、即ち、対応テーブ
ルメモリ32にフレーム間対応情報が記憶されているフ
レームすべてについて、ステップS95乃至S98の処
理を行っていない場合、ステップS95に戻る。
【0131】また、ステップS100において、変数i
がN1より大きいと判定された場合、ステップS101
に進み、ステップS97のトレース処理において辿るこ
とのできなかった閉領域にグループ番号を付す未対応領
域処理(詳細は、後述する)が行われる。その後、各閉
領域に割り当てられたグループ番号が、領域ラベル付け
回路36に出力されて、処理を終了する。
【0132】次に、図14のフローチャートを参照し
て、図13のステップS97におけるトレース処理の詳
細について説明する。トレース処理では、まず最初に、
ステップS111において、注目閉領域から、後フレー
ム(第i+1フレーム)の閉領域のいずれかに、前方向
の対応付けが行われているか否かが、対応テーブルメモ
リ32を参照することで判定される。ステップS111
において、注目閉領域から、後フレームの閉領域のいず
れかに、前方向の対応付けが行われていると判定された
場合、ステップS112に進み、注目閉領域に、グルー
プカウンタGCの値が、グループ番号として割り当てら
れ、ステップS113に進む。
【0133】ステップS113では、注目閉領域と対応
付けがなされていると判定された閉領域が、新たな注目
閉領域とされ、さらに、その新たな注目閉領域にも、前
回、注目閉領域とされていた閉領域と同一のグループカ
ウンタGCの値が、グループ番号として割り当てられ
る。そして、ステップS114に進み、図14のトレー
ス処理が再帰的に呼び出される。従って、この場合、ト
レース処理が再帰的に行われることで、図2で説明した
ように、複数のフレームに亘って、1つの木構造を構成
する閉領域が辿られていき、同一のグループ番号が付さ
れることになる。
【0134】ステップS114で再帰的に呼び出された
トレース処理が終了した後は、図13に戻り、上述した
ステップS98の処理が行われる。
【0135】また、ステップS111において、注目閉
領域から、後フレームの閉領域のいずれにも、前方向の
対応付けが行われていないと判定された場合、ステップ
S115に進み、前フレーム(第i−1フレーム)の閉
領域のいずれかから、注目閉領域に、前方向の対応付け
が行われているか否かが、対応テーブルメモリ32を参
照することで判定される。ステップS115において、
前フレームの閉領域のいずれかから、注目閉領域に、前
方向の対応付けが行われていると判定された場合、ステ
ップS112に進み、以下、上述した場合と同様の処理
が行われる。
【0136】一方、ステップS115において、前フレ
ームの閉領域のいずれかからも、注目閉領域に、前方向
の対応付けが行われていないと判定された場合、ステッ
プS116に進み、後フレームの閉領域のいずれかか
ら、注目閉領域に、後方向の対応付けが行われているか
否かが、対応テーブルメモリ32を参照することで判定
される。ステップS116において、後フレームの閉領
域のいずれかから、注目閉領域に、後方向の対応付けが
行われていると判定された場合、ステップS112に進
み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0137】また、ステップS116において、後フレ
ームの閉領域のいずれかからも、注目閉領域に、後方向
の対応付けが行われていないと判定された場合、ステッ
プS117に進み、注目閉領域から、前フレームの閉領
域のいずれかに、後方向の対応付けが行われているか否
かが、対応テーブルメモリ32を参照することで判定さ
れる。ステップS117において、注目閉領域から、前
フレームの閉領域のいずれかに、後方向の対応付けが行
われていると判定された場合、ステップS112に進
み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0138】一方、ステップS117において、注目閉
領域から、前フレームの閉領域のいずれかにも、後方向
の対応付けが行われていないと判定された場合、トレー
ス処理を終了する。
【0139】次に、図15のフローチャートを参照し
て、図13のステップS101における未対応領域処理
について説明する。この未対応領域処理では、隣接する
フレームの閉領域のいずれにも対応付けがなされなかっ
た閉領域にグループ番号が付される。即ち、まず最初
に、ステップS121において、変数iが、例えば0に
初期化され、ステップS122に進み、第iフレームの
閉領域であって、まだ、注目閉領域とされていないもの
が検出され、ステップS123に進む。ステップS12
3では、ステップS122で第iフレームから、まだ注
目閉領域とされていない閉領域を検出することができた
か否かが判定される。ステップS123において、第i
フレームから、まだ注目閉領域とされていない閉領域を
検出することができたと判定された場合、その閉領域
が、注目閉領域とされ、ステップS124に進み、その
注目閉領域にグループ番号が割り当てられているか否か
が判定される。
【0140】ステップS124において、注目閉領域に
グループ番号が割り当てられていると判定された場合、
ステップS125およびS126をスキップして、ステ
ップS122に戻る。また、ステップS124におい
て、注目閉領域にグループ番号が割り当てられていない
と判定された場合、即ち、注目閉領域が、隣接するフレ
ームの閉領域のいずれにも対応付けがなされなかった閉
領域である場合、ステップS125に進み、その注目閉
領域に、グループカウンタGCの値が、グループ番号と
して割り当てられ、ステップS126に進む。
【0141】ステップS126では、グループカウンタ
GCが1だけインクリメントされ、ステップS122に
戻り、以下、ステップS123において、第iフレーム
から、まだ注目閉領域とされていない閉領域を検出する
ことができなかったと判定されるまで、ステップS12
2乃至S126の処理が繰り返される。
【0142】そして、ステップS123において、第i
フレームから、まだ注目閉領域とされていない閉領域を
検出することができなかったと判定された場合、ステッ
プS127に進み、変数iが1だけインクリメントさ
れ、ステップS128に進む。ステップS128では、
変数iが(N1+1)より大きいか否かが判定され、大
きくないと判定された場合、ステップS122に戻る。
また、ステップS128において、変数iが(N1+
1)より大きいと判定された場合、即ち、対応テーブル
メモリ32にフレーム間対応領域情報が記憶されている
フレームすべてにおける閉領域についてグループ番号が
割り当てられた場合、処理を終了する。
【0143】以上のようにして、隣接するフレームの閉
領域のいずれにも対応付けがなされなかった閉領域に
は、ユニークなグループ番号が付される。
【0144】その後、各閉領域に割り当てられたグルー
プ番号は、領域ラベル付け回路36に出力され、領域ラ
ベル付け回路36では、領域情報メモリ34を参照し、
上述したように、グループ番号に基づいて、同一のグル
ープに属する閉領域、即ち、同一の物体を表す閉領域に
は、同一の領域番号(ラベル)が付されるように、領域
番号が置き換えられる。
【0145】以上のように、画像からの閉領域の分割
を、画像の動きに関係なく、フレーム単位の画像を対象
に行うようにしたので、安定した領域化を行うことがで
きる(さらに、本来の同一物内の動きが変化しない)。
また、隣接するフレーム間において、閉領域そのものの
動きを評価して、動きベクトルを検出するようにしたの
で、閉領域の形状による誤差の蓄積がなく、他の物体の
動きが、注目している物体の動きベクトルに悪影響を及
ぼすこともない。
【0146】そして、隣接するフレームにおける閉領域
どうしを、その動きと重複率、さらには、閉領域を囲む
エッジや、閉領域を構成する画素の画素値を評価して対
応付けるようにしたので、複数フレーム間に亘って、例
えば状態が変化している物体(移動、変形、分離、また
は融合している物体)が表示されている閉領域を、正確
に対応付ける(追跡する)ことができ、その結果、例え
ば閉領域単位の信号処理を的確に行ったり、また、閉領
域単位で符号化を行う場合の符号化効率を向上させるこ
となどが可能となる。
【0147】なお、本発明は、動画像を、その特徴にし
たがって閉領域に分割し、その閉領域についての対応を
複数フレームに亘ってとることが必要なあらゆる装置に
適用可能である。即ち、本発明は、例えば入力された画
像から、所定の物体を抽出し、それを追跡する物体識別
装置や自動追尾装置、あるいは、また、特徴が類似した
閉領域単位で、画像の伝送や、記録再生などを行うデー
タ伝送装置や、データレコーダなどに適用可能である。
【0148】また、本実施例では、最尤領域評価回路3
1において、閉領域から得られる特性値、並びに前フレ
ーム情報および後フレーム情報だけでなく、エッジから
得られる囲繞エッジ対応情報の、閉領域とエッジとの両
方から得られる情報に基づいて、閉領域どうしを対応付
けるようにしたが、閉領域どうしを対応付けは、閉領域
から得られる情報だけを用いて行うようにすることも可
能である。この場合、対応エッジ情報を処理するための
ブロック(図3における遅延回路26、囲繞エッジ検出
回路27、フレーム遅延回路28、囲繞エッジ対応回路
30)は設ける必要がなくなるので、装置を小型かつ簡
単に構成することが可能となる。
【0149】但し、エッジから得られる情報も併せて用
いた場合には、複数の物体が重なっていても、それぞれ
を、別の閉領域として分離したり、また、重なり合う物
体が同一方向に移動していても、それらを区別したりす
ることが、容易に可能となる。
【0150】さらに、本実施例では、閉領域の特性値と
して、その閉領域を構成する画素の画素値の平均値と分
散を用いるようにしたが、閉領域の特性値としては、そ
の他、例えばn次モーメントなどの統計値や、最大振幅
値などの非線形演算により得られる値などを用いるよう
にすることが可能である。また、閉領域の特性値として
は、これらを組み合わせて用いるようにすることも可能
である。さらに、本実施例においては、最尤領域評価回
路31において、特性値の差分の絶対値を用いて、閉領
域どうしを対応付けるようにしたが、閉領域どうしの対
応付けには、その他、例えば特性値の差分の2乗値
((aveA−aveB2,(varA−varB2
や、特性値の比率(aveA/aveB,varA/va
B)などを用いるようにすることも可能である。
【0151】また、図12に示した処理で用いられるマ
ッチング条件、その他本実施例において定数で示した閾
値などは、上述したものに限定されるものではなく、例
えば処理する画像のサイズや、閉領域の追跡に要求され
る精度、追跡の対象とされている閉領域の数その他によ
り、適応的に設定するようにすることが可能である。
【0152】
【発明の効果】以上の如く、本発明の領域対応付け装置
および領域対応付け方法によれば、画像から閉領域が検
出され、閉領域の動きベクトルが検出されるとともに、
その動きベクトルに対応して移動した閉領域と、その閉
領域のフレームに隣接するフレームの閉領域との重なり
具合を表す重複率が算出され、その重複率に基づいて、
隣接するフレームにおける閉領域どうしが対応付けられ
る。従って、同一物体に対応する閉領域を、複数フレー
ムに亘って、正確に対応付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理装置の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1の領域追跡装置10の動作の概要を説明す
るための図である。
【図3】図1の領域追跡装置10の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】図3の領域特性値計算回路24の動作を説明す
るフローチャートである。
【図5】図3の囲繞エッジ検出回路27の動作を説明す
るフローチャートである。
【図6】図5のステップS11におけるマップ画像の生
成処理を説明するための図である。
【図7】図5のステップS16の処理を説明するための
図である。
【図8】囲繞エッジ情報を示す図である。
【図9】図3の囲繞エッジ対応回路39の動作を説明す
るフローチャートである。
【図10】図3の動き検出回路29の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図11】図3の動き検出回路29の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図12】図3の最尤領域評価回路31の動作を説明す
るフローチャートである。
【図13】図3のフレーム間対応グループ生成回路35
の動作を説明するフローチャートである。
【図14】図13のステップS97におけるトレース処
理を説明するためのフローチャートである。
【図15】図13のステップS101における未対応領
域処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】従来の領域追跡装置の一例の構成を示すブロ
ック図である。
【図17】図16の領域分割回路41で検出される閉領
域を示す図である。
【図18】図16の平均ベクトル計算回路44の処理を
説明するための図である。
【図19】図16の領域追跡装置の出力を説明するため
の図である。
【図20】オプティカルフロー方式を説明するための図
である。
【符号の説明】 1 特徴点検出回路(特徴点検出手段) 2 エッジ追跡回路(エッジ対応付け手段) 4 領域分割回路(閉領域検出手段) 5 領域追跡回路 10 領域追跡装置 24 領域特性値計算回路(特性値算出手段) 27 囲繞エッジ検出回路(統計値算出手段) 29 動き検出回路(重複率算出手段) 30 囲繞エッジ対応回路(対応関係検出手段) 31 最尤領域評価回路(第1の対応付け手段) 35 フレーム間対応グループ生成回路(第2の対応付
け手段) 36 領域ラベル付け回路(ラベル置き換え手段)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数フレームに亘る画像の中の閉領域ど
    うしを対応付ける領域対応付け装置であって、 画像から閉領域を検出する閉領域検出手段と、 前記閉領域検出手段により検出された前記閉領域の動き
    ベクトルを検出するとともに、その動きベクトルに対応
    して移動した前記閉領域と、その閉領域のフレームに隣
    接するフレームの閉領域との重なり具合を表す重複率を
    算出する重複率算出手段と、 前記重複率算出手段により算出された前記重複率に基づ
    いて、隣接するフレームにおける前記閉領域どうしを対
    応付ける第1の対応付け手段とを備えることを特徴とす
    る領域対応付け装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の対応付け手段の対応付け結果
    に基づいて、3フレーム以上に亘る前記閉領域どうしを
    対応付ける第2の対応付け手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項1に記載の領域対応付け装置。
  3. 【請求項3】 前記画像から、特徴点を検出する特徴点
    検出手段と、 隣接するフレームにおける前記閉領域どうしの対応関係
    を、前記特徴点に基づいて検出する対応関係検出手段と
    をさらに備え、 前記第1の対応付け手段は、前記対応関係検出手段によ
    り検出された前記対応関係にも基づいて、隣接するフレ
    ームにおける前記閉領域どうしを対応付けることを特徴
    とする請求項1に記載の領域対応付け装置。
  4. 【請求項4】 前記閉領域を囲む前記特徴点に関する統
    計値を算出する統計値算出手段をさらに備え、 前記対応関係検出手段は、前記統計値に基づいて、前記
    対応関係を検出することを特徴とする請求項3に記載の
    領域対応付け装置。
  5. 【請求項5】 前記特徴点検出手段により検出された前
    記特徴点の1つのまとまりをエッジというとき、 前記統計値算出手段は、 前記閉領域の境界を構成する画素である境界画素を検出
    し、 前記境界画素から最も近い位置にある前記エッジを検出
    し、 前記エッジを検出した回数と、前記閉領域の境界を構成
    する境界画素の数との比を、そのエッジが前記閉領域を
    囲む度合いを表す囲繞率として算出し、 前記囲繞率を、前記統計値として出力することを特徴と
    する請求項4に記載の領域対応付け装置。
  6. 【請求項6】 前記エッジを、複数フレームに亘って対
    応付けるエッジ対応付け手段をさらに備え、 前記対応関係検出手段は、隣接する2つのフレームそれ
    ぞれから、前記エッジ対応付け手段により対応付けられ
    た前記エッジに囲まれる2つの前記閉領域を検出し、 検出された2つの前記閉領域についての前記エッジの囲
    繞率に基づいて、その2つの前記閉領域どうしの対応関
    係を検出することを特徴とする請求項5に記載の領域対
    応付け装置。
  7. 【請求項7】 前記閉領域の特性値を算出する特性値算
    出手段をさらに備え、 前記第1の対応付け手段は、前記特性値算出手段により
    算出された前記特性値にも基づいて、隣接するフレーム
    における前記閉領域どうしを対応付けることを特徴とす
    る請求項1に記載の領域対応付け装置。
  8. 【請求項8】 前記特性値算出手段は、前記閉領域内に
    存在する画素すべての画素値を用いて、前記特性値を算
    出することを特徴とする請求項7に記載の領域対応付け
    装置。
  9. 【請求項9】 前記特性値算出手段は、 前記閉領域の画素の画素値に対し、その画素の位置に対
    応した重み付けを行い、 その重み付けを行った画素値の平均値または分散の少な
    くとも一方を、前記特性値として算出することを特徴と
    する請求項8に記載の領域対応付け装置。
  10. 【請求項10】 前記重複率算出手段は、 所定の範囲のベクトルを順次発生し、 そのベクトルに対応して、前記閉領域を移動して移動閉
    領域とし、 前記閉領域のフレームに隣接するフレームにおける閉領
    域のうち、前記移動閉領域との重複部分が最も大きいも
    のである最大重複閉領域を検出し、 前記最大重複閉領域に対する前記移動閉領域の前記重複
    率を算出し、 前記所定の範囲のベクトルのうち、所定値以上の前記重
    複率を与えるものを、前記動きベクトルとすることを特
    徴とする請求項1に記載の領域対応付け装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の対応付け手段は、隣接する
    フレームにおいて対応付けのなされた前記閉領域の組が
    所定数以下であるとき、そのフレーム間でシーンチェン
    ジがなされた旨を示すシーンチェンジ信号を出力し、 前記第2の対応付け手段は、前記第1の対応付け手段か
    ら前記シーンチェンジ信号が出力されてから、次のシー
    ンチェンジ信号が出力されるまでの間のフレームに亘っ
    て、前記閉領域どうしを対応付けることを特徴とする請
    求項2に記載の領域対応付け装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の対応付け手段は、前記第1
    の対応付け手段により対応付けられた隣接するフレーム
    における前記閉領域を順次辿っていき、その辿った閉領
    域を1つのグループとして対応付け、そのグループを構
    成する閉領域すべてに、同一の所定のグループ番号を割
    り当てることを特徴とする請求項2に記載の領域対応付
    け装置。
  13. 【請求項13】 前記閉領域検出手段により検出された
    前記閉領域には、各閉領域を識別するためのラベルが付
    されており、 前記第2の対応付け手段により対応付けられた閉領域
    に、同一のラベルが割り当てられるように、前記閉領域
    に付されたラベルを置き換えるラベル置き換え手段をさ
    らに備えることを特徴とする請求項2に記載の領域対応
    付け装置。
  14. 【請求項14】 複数フレームに亘る画像の中の閉領域
    どうしを対応付ける領域対応付け方法であって、 画像から閉領域を検出し、 前記閉領域の動きベクトルを検出するとともに、その動
    きベクトルに対応して移動した前記閉領域と、その閉領
    域のフレームに隣接するフレームの閉領域との重なり具
    合を表す重複率を算出し、 その重複率に基づいて、隣接するフレームにおける前記
    閉領域どうしを対応付けることを特徴とする領域対応付
    け方法。
JP7322832A 1995-12-12 1995-12-12 領域対応付け装置および領域対応付け方法 Pending JPH09161071A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7322832A JPH09161071A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 領域対応付け装置および領域対応付け方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7322832A JPH09161071A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 領域対応付け装置および領域対応付け方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09161071A true JPH09161071A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18148108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7322832A Pending JPH09161071A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 領域対応付け装置および領域対応付け方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09161071A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001056862A (ja) * 1999-05-07 2001-02-27 Monorisu:Kk 画像領域の追跡方法および装置
JP2003524314A (ja) * 1999-04-17 2003-08-12 パルセント コーポレイション 効率的な映像処理のための方法および装置
WO2004057537A1 (ja) * 2002-12-20 2004-07-08 The Foundation For The Promotion Of Industrial Science 画像における移動物体の追跡方法及び装置
JP2006331347A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Olympus Corp 画像処理装置及び対象領域追跡プログラム
WO2007132902A1 (ja) * 2006-05-17 2007-11-22 Kagoshima University 物体検出装置
JP2008500775A (ja) * 2004-05-27 2008-01-10 ソニー エレクトロニクス インク 符号化方法、符号化装置、フィルタ生成方法及びフィルタ生成装置
JP2010020808A (ja) * 1999-06-01 2010-01-28 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
JP2010509800A (ja) * 2006-11-03 2010-03-25 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 動きベクトル・トラッキングを利用した映像の符号化、復号化方法及び装置
JP2010113732A (ja) * 2009-12-28 2010-05-20 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
JP2010205274A (ja) * 2010-04-05 2010-09-16 Olympus Corp 画像処理装置
KR20100126262A (ko) * 2007-10-12 2010-12-01 도요타 모터 유럽 비디오 데이터의 처리 방법 및 시스템
JP2016100899A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 映像補正方法及び装置

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003524314A (ja) * 1999-04-17 2003-08-12 パルセント コーポレイション 効率的な映像処理のための方法および装置
JP4943586B2 (ja) * 1999-04-17 2012-05-30 アルテラ コーポレイション 効率的な映像処理のための方法および装置
JP2011142663A (ja) * 1999-04-17 2011-07-21 Altera Corp 効率的な映像処理のための方法および装置
JP2001056862A (ja) * 1999-05-07 2001-02-27 Monorisu:Kk 画像領域の追跡方法および装置
JP2010020808A (ja) * 1999-06-01 2010-01-28 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
WO2004057537A1 (ja) * 2002-12-20 2004-07-08 The Foundation For The Promotion Of Industrial Science 画像における移動物体の追跡方法及び装置
CN100385462C (zh) * 2002-12-20 2008-04-30 财团法人生产技术研究奖励会 图像中的移动物体的跟踪方法及装置
JP4689667B2 (ja) * 2004-05-27 2011-05-25 ソニー エレクトロニクス インク 符号化方法、符号化装置、フィルタ生成方法及びフィルタ生成装置
JP2008500775A (ja) * 2004-05-27 2008-01-10 ソニー エレクトロニクス インク 符号化方法、符号化装置、フィルタ生成方法及びフィルタ生成装置
JP2006331347A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Olympus Corp 画像処理装置及び対象領域追跡プログラム
US8019143B2 (en) 2005-05-30 2011-09-13 Olympus Corporation Image processing apparatus and computer program product
JP4515332B2 (ja) * 2005-05-30 2010-07-28 オリンパス株式会社 画像処理装置及び対象領域追跡プログラム
JP2007334859A (ja) * 2006-05-17 2007-12-27 Denso It Laboratory Inc 物体検出装置
WO2007132902A1 (ja) * 2006-05-17 2007-11-22 Kagoshima University 物体検出装置
JP2010509800A (ja) * 2006-11-03 2010-03-25 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 動きベクトル・トラッキングを利用した映像の符号化、復号化方法及び装置
KR20100126262A (ko) * 2007-10-12 2010-12-01 도요타 모터 유럽 비디오 데이터의 처리 방법 및 시스템
JP2011501252A (ja) * 2007-10-12 2011-01-06 トヨタ モーター ヨーロッパ ナムローゼ フェンノートシャップ 映像データの処理のための方法およびシステム
US9002055B2 (en) 2007-10-12 2015-04-07 Toyota Motor Europe Nv Methods and systems for matching keypoints and tracking regions between frames of video data
JP2010113732A (ja) * 2009-12-28 2010-05-20 Fujitsu Microelectronics Ltd 移動物体認識方法及び装置
JP2010205274A (ja) * 2010-04-05 2010-09-16 Olympus Corp 画像処理装置
JP2016100899A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 映像補正方法及び装置
US11140374B2 (en) 2014-11-20 2021-10-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for calibrating image

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7187783B2 (en) Method and apparatus for color-based object tracking in video sequences
US5642294A (en) Method and apparatus for video cut detection
US8401243B2 (en) Articulated object region detection apparatus and method of the same
US5436672A (en) Video processing system for modifying a zone in successive images
US7162055B2 (en) Tracking semantic objects in vector image sequences
US8768103B2 (en) Video processing apparatus and video display apparatus
US8582822B2 (en) Moving object detection apparatus and moving object detection method
US6956603B2 (en) Moving object detecting method, apparatus and computer program product
JPH09161071A (ja) 領域対応付け装置および領域対応付け方法
US20070092110A1 (en) Object tracking within video images
EP2428036A1 (en) Systems and methods for the autonomous production of videos from multi-sensored data
JPH10145779A (ja) フィールド検出装置およびフィールド検出方法、画像符号化装置および画像符号化方法、並びに記録媒体および記録方法
KR101130963B1 (ko) 형태와 특징 정보를 이용한 비정형 객체 추적 장치 및 그 방법
JP2004534336A (ja) 動きまたは奥行き推定方法及び推定ユニット、並びにこのような動き推定ユニットを備える画像処理装置
US20050180506A1 (en) Unit for and method of estimating a current motion vector
JP3657116B2 (ja) 物体追跡方法及び物体追跡装置
Toprak et al. Conditional weighted ensemble of transferred models for camera based onboard pedestrian detection in railway driver support systems
JP2005535028A (ja) セグメント化のためのシステムおよびセグメント化方法
JP2019101892A (ja) オブジェクト追跡装置及びそのプログラム
KR20040068987A (ko) 비디오내의 추적된 오브젝트들의 궤적을 효과적으로저장하는 방법
JP2006279568A (ja) 撮影装置
Amer Voting-based simultaneous tracking of multiple video objects
CA2543978A1 (en) Object tracking within video images
JPH0724071B2 (ja) 画像列における動き推定方法及び装置
CN1328699C (zh) 特征点选择方法和装置、运动向量估计和图像显示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040311