JPH09155389A - 河川浄化装置 - Google Patents

河川浄化装置

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JPH09155389A
JPH09155389A JP34679395A JP34679395A JPH09155389A JP H09155389 A JPH09155389 A JP H09155389A JP 34679395 A JP34679395 A JP 34679395A JP 34679395 A JP34679395 A JP 34679395A JP H09155389 A JPH09155389 A JP H09155389A
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで簡易に設置可能であり、かつ河川
の汚濁を効果的に解消し得るような河川浄化装置を提供
する。 【解決手段】 河川の流れをせき止める堰体1と、ろ材
を複数充填してなるろ層5を備えた処理室2と、堰体の
上流側の河川水を処理室に導入する取水手段と、処理室
を流通した河川水を堰体の下流側に放流する放流手段と
を有し、ろ材が河川水中に浮遊可能なプラスチック発泡
体からなり、取水された汚濁河川水が生物的及び/また
は物理的なろ過処理により浄化されるものとする。特
に、処理室2が、堰体1の下流側に併設され、取水手段
が、堰体を越流した河川水を処理室の水面上に自然落下
させることで曝気を行う散水手段3であり、放流手段
が、処理室の下部と堰体の下流側水域とを連絡する通水
路4であり、河川水が浮遊ろ層を下向流で流通して浄化
されるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚濁した河川水を
取水して浄化処理した後、これを放流することで河川を
浄化するようにした河川浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅や事業所をはじめとした種々の汚水
発生源から排出される汚水は、河川にそのまま放流する
と河川を汚濁し、生活環境に悪影響を及ぼすことから、
下水管渠で終末処理場に集め、ここで一括処理した上で
河川に放流するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
河川流域の下水道整備は、河川汚濁の抜本的な予防策と
して効果的であるものの、建設に莫大な費用を要するた
めに整備が遅延しがちであり、その上、分散した汚水発
生源に対応し難いことから、依然として、汚濁が解消さ
れない河川が残存している。
【0004】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
低コストで簡易に設置可能であり、かつ河川の汚濁を効
果的に解消し得るように構成された河川浄化装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、河川の流れをせき止める堰体と、ろ材を複
数充填してなるろ層を備えた処理室と、前記堰体の上流
側の河川水を前記処理室に導入する取水手段と、前記処
理室を流通した河川水を前記堰体の下流側に放流する放
流手段とを有し、前記ろ材が水中に浮遊可能なプラスチ
ック発泡体からなるものであり、取水された汚濁河川水
が生物的及び/または物理的なろ過処理により浄化され
ることを特徴とする河川浄化装置を提供することにより
達成される。
【0006】特に、前記処理室が、前記堰体の下流側に
併設され、前記取水手段が、前記堰体を越流した河川水
を前記処理室の水面上に自然落下させることで曝気を行
う散水手段であり、前記放流手段が、前記処理室の下部
と前記堰体の下流側水域とを連絡する通水路であり、河
川水が前記ろ層を下向流で流通して浄化されるものとす
ると好ましい。
【0007】または、前記処理室が、前記堰体の下流側
に併設され、前記取水手段が、前記堰体と前記処理室と
の間に形成され、下部において前記処理室と連通された
通水路と、該通水路の水面上に前記堰体を越流した河川
水を自然落下させることで曝気を行う散水手段とからな
り、前記放流手段が、前記処理室の上部に形成された開
口であり、河川水が前記ろ層を上向流で流通して浄化さ
れるものとすると良い。
【0008】これに加えて、ろ材から剥離した微生物を
含むスラッジを前記堰体の下流側に放出する放出手段を
有するものとすると好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された実施
形態に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明に基づき構成された河川浄
化装置の第1の実施形態を模式的に示している。この河
川浄化装置は、河川に横断的に設置された堰体1と、こ
の堰体1に沿って設けられた処理室2と、堰体1の頂部
に設けられ、堰体1の上流側の河川水を処理室2に導入
する散水手段3と、堰体1の下流側に処理水を放流する
通水路4とを有し、自然流下によって上流側の汚濁した
河川水が浄化されて下流側に放流されるようになってい
る。
【0011】処理室2には、この処理室2を上下に仕切
るように配設された金網等でできたろ材流失抑止帯の下
部に多数充填された浮遊ろ材が、上方のろ材流失抑止帯
で浮上を規制されるようにして浮遊ろ層5が形成されて
いる。この浮遊ろ材は、プラスチック発泡体等からなる
粒状体(例えば、径が10〜30mm)であり、流入す
る河川水中を適度に浮遊可能なように、河川水より小さ
いかあるいは同等程度の比重に設定されている。この浮
遊ろ材の表面には微生物が膜状に付着・増殖するように
なっており、浮遊ろ材に捕捉されたSS(浮遊物質)や
溶解性成分がその表面の微生物膜によって摂取・固定化
されて河川水が浄化される。
【0012】このように処理室2に導入された河川水は
下向流で浮遊ろ層5を流通しながら浄化され、BOD
(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求
量)並びにSS(浮遊物質)が低減する他、水中のNH
4−N(アンモニア性窒素)が硝化されてNOX−N(硝
酸性窒素)に置換される。一方、浮遊ろ材に付着した生
物膜は処理の経過に伴って次第に肥厚するが、浮遊ろ層
5の流向が下向きであるため、浮遊ろ材の浮遊状態が確
保され、浮遊ろ層5が目詰まりを起こすことはない。こ
の生物膜は、ある程度まで肥厚すると自然に剥離し、河
川水中の固形物と共に沈降して通水路4の下部に堆積す
る。
【0013】処理室2の容量は、河川水のBODや流量
に応じて設定される。BODが30mg/l以下であれ
ば、接触時間を15〜30分程度確保するように容量を
設定することで、処理水のBODを5mg/lまで低減
することができる。このとき、透視度が20cmであっ
たものが100cmまで回復し、魚の棲息可能な水質と
なる。一方、BODが30mg/lを越える場合には、
接触時間を45分に設定する。
【0014】浮遊ろ層5の下方には、ブロワ6から供給
される空気を放出する散気管7が設けられており、散気
管7から放散される気泡で浮遊ろ層5が撹拌されて流動
化するようになっている。これにより、大雨時に処理室
2に流入して浮遊ろ材の生物膜に付着した土砂を洗い流
すことができる。この散気管7は、このような土砂洗浄
用の逆洗として用いる他、散水手段3による曝気で必要
な溶存酸素を得ることができない場合、例えばBODが
30mg/lを越えるように汚濁の著しい場合に、曝気
用としても用いられる。
【0015】散水手段3には、例えば、小孔が多数開設
された散水板あるいは散水管が採用される。堰体1の上
流側と処理室2の内部との水位差によって形成される落
差を利用して、散水手段3から処理室2の水面上に河川
水を自然落下させることで曝気が行われ、浮遊ろ層5内
が好気状態に保持される。これにより、上述のように特
に汚濁が顕著である場合を除き、散気による曝気が不要
となる。
【0016】この河川浄化装置は、浮遊ろ層5に所定の
厚さを確保するため、下部が河床Aの地盤に埋設されて
おり、浮遊ろ層5を流通して処理室2の下部に到達した
処理水を河川の下流側に放出するべく、処理室2に沿っ
て通水路4が設けられている。この通水路4は、処理水
が河床Aに沿って流下するように河床Aの近傍に開口し
ている。このように河床Aの近傍に処理水を放出するこ
とで、硝化が促進された処理水中の窒素分が、河床Aに
堆積した嫌気状態にあるヘドロ中に棲息する脱窒菌によ
って脱窒されて窒素ガスまで分解される。
【0017】通水路4の下部に堆積したスラッジは、こ
こに据え付けられたポンプ8を適宜作動することで、河
床Aに沿って下流方向に放出される。このスラッジ中の
好気性微生物は、水流に乗って流下しながら、河川水中
の有機物を分解・摂取して増殖し、河川水をさらに浄化
する。その上、河床Aに堆積したヘドロと接触して、こ
れを分解・摂取して減量化する。
【0018】図2は、上記の第1の実施形態に示す河川
浄化装置の変形形態を模式的に示している。この河川浄
化装置は、処理すべき河川水が浮遊ろ層5内を上向きに
流通するように構成したものであり、堰体1の頂部に設
けられた散水手段3から落下した河川水が、堰体1に沿
って設けられた通水路4を流下して、処理室2の下部に
導入され、浮遊ろ層5内を上向きに流通して河川の下流
側に放出される。処理室2の下部に堆積したスラッジ
は、図1に示すものと同様にポンプ8で堰体1の下流側
に放出されるようになっている。
【0019】また、散気管7が、図1に示すものと同様
に浮遊ろ層5の下方に設けられているが、この場合、散
気管7は主に逆洗用として使用される。浮遊ろ層5を上
向流で流通させるようにすると、浮遊ろ材が上部に集ま
る傾向にあり、処理の経過に伴って生物膜が肥厚すると
目詰まりが生じる。例えば、SSが30mg/l程度で
あれば、2・3日に1回の頻度で逆洗を行う必要があ
る。
【0020】なお、本実施形態のように、装置を河川内
に設置する場合には、河川の流量が増大した際に、河川
水が装置を越流して流下することになる。特に、大雨に
よって河川の流量が著しく増大する場合には、通水の阻
害とならないように上下可動な構造とするのが望まし
い。例えば、装置全体を下方に移動して河床A下の地盤
に設けられた収容スペースに退避可能なように構成す
る。あるいは、浮遊ろ材が軽量であることから、上方に
引き上げる構成も比較的簡単に実施可能である。このよ
うに装置を上・下に退避したときは、河川水の浄化処理
は一時的に中止されることになる。
【0021】また、堰体1は、河川をしめ切るために河
川の全幅に渡って設置される必要があるが、処理室2や
通水路4はこの限りではなく、適宜必要な幅寸法で堰体
1に併設されていれば良い。
【0022】図3・4は、本発明に基づき構成された河
川浄化装置の第2の実施形態を模式的に示している。こ
の河川浄化装置は、河川の全幅に渡って設置された堰1
1と、護岸に設けられた処理室12と、堰11の上流側
と処理室12とを連絡する導水路13と、堰11の下流
側と処理室12とを連絡する放水路14とを有してい
る。堰の上流側の河川水が、導水路13を通って処理室
12の上部に導入され、処理室12に形成された浮遊ろ
層15を下向きに流通して浄化処理され、処理室12の
下部から放水路14を経て、堰11の下流側に放流され
る。また、上記の第1の実施形態と同様に、ブロワ16
並びに散気管17が土砂洗浄並びに高濁度時の曝気に備
えて設けられており、スラッジ放出用のポンプ18が底
部に設けられている。
【0023】処理室12の上方は閉塞され、装置全体が
地下に埋設されている。したがって、河原(高水敷)に
設ける場合には、地表を他の用途に使用することができ
る。また、住宅等の密集する市街地において専用の用地
を確保することが困難である場合に、河川の側道下に埋
設することができる。なお、状況が許せば、処理室12
の上方を地表に開口させ、導水路13並びに放水路14
を開渠とすることも可能である。また、上記の第1の実
施形態に示される散水手段3と同様な散水板または散水
管等の散水手段を処理室12の上部に設けると共に、堰
体11の上流側と処理室12の内部との水位差によって
落差を形成して、導水路13を経て導入された河川水を
この散水手段から処理室12の水面上に自然落下させる
ようにして曝気を行うようにしても良い。
【0024】なお、上記の第1・第2の各実施形態にお
いては、処理室2・12に浮遊ろ層5・15を1段だけ
形成したが、鉛直方向あるいは水平方向に複数段設けて
も良い。例えば、鉛直方向に複数段設けるようにする
と、設置面積の増大を要しない高負荷処理が可能にな
る。また、上記の第1の実施形態において、河床Aを掘
削できない場合等には、浮遊ろ層5を水平方向に複数段
設けると良い。このとき、浮遊ろ層5の流向が下向流と
上向流とを交互に繰り返す、いわゆる上下迂流式で河川
水を流通させるようにしたり、あるいは、各浮遊ろ層5
間に流向を変換する水路を設けて、例えば各浮遊ろ層5
が全て下向流になるように構成したりすることも可能で
ある。
【0025】図5は、本発明に基づき構成された河川浄
化装置の第3の実施形態を模式的に示している。この河
川浄化装置は、河川の全幅に渡って設置された堰21
と、堤内地に設置された処理室22と、堤防を横切って
堰21の上流側と処理室22とを連絡する導水路23
と、同じく堤防を横切って堰21の下流側と処理室22
とを連絡する放水路24とを有している。
【0026】処理室22には、浮遊ろ層25が水平方向
に複数段配設されている。これらの各浮遊ろ層25を仕
切る隔壁には、多数の孔が開設されており、導水路23
を通って処理室22内に導入された河川水が、横向きに
各浮遊ろ層25を順次流通して浄化処理され、放水路2
4から放流されるようになっている。このように構成す
ると、浮遊ろ材の物理的ろ過作用を主に利用した急速ろ
過的な処理が行われ、流量が大きい場合に特に経済的と
なる。すなわち、浮遊ろ材に担持された微生物の生物的
吸収作用の他に、多数集合した浮遊ろ材間を流通させる
ことによる物理的ろ過作用や、個々の浮遊ろ材への吸着
作用によって、河川水中の固形物が分離・除去される。
【0027】各浮遊ろ層25にはそれぞれポンプ26が
配設されており、水と共に浮遊ろ材を取り出して機外洗
浄を行うことができるようになっている。この他、上記
の各実施形態と同様に、ブロワ27並びに散気管28が
設けられ、曝気並びに逆洗が行えるようになっている。
【0028】
【発明の効果】このように本発明によれば、浮遊ろ材の
有する高い微生物保持能力によって、汚濁河川水が高度
に浄化処理される。そして、この処理水を、堰体で仕切
られた河川の下流部に放流することで、汚濁河川水と混
合されることなく、下流部の水質を効率的・集中的に改
善することができる。これにより、堰体の下流部を河床
に太陽光が到達可能な透明度まで迅速に回復させること
ができ、水中の有機物を吸収・固定化する水生植物や藻
類の繁茂を促して、河川の浄化が促進される。このよう
にして、自然の浄化作用を回復・活性化させることがで
き、河川の浄化を効率的に行うことができる。
【0029】さらに、浮遊ろ材を用いた浄化処理では、
流量や水質の大きな変動に対応可能であり、複雑な調整
操作を行わずとも高い浄化能力を保持することができ
る。このため、ポンプや流量調整装置等の付帯装置を用
いることなく、堰体で河川の流れをせき止めることによ
って生じる水位差を利用して自然流下で装置内を流通さ
せるといった簡易な構成で安定した浄化処理が可能とな
り、取水や放流等の水操作にかかる設備費並びに動力費
をなくして、極めて安価に河川浄化を行うことができ
る。
【0030】また、河川水を取水するにあたっては、大
雨の際に土砂の流入が避けられないが、浮遊ろ材は水中
に浮遊していることから、流入した土砂の大半はろ層に
留まることなく沈降するため、ろ層が閉塞されることが
ない。一方、ろ材表面に付着した土砂は散気手段で容易
に洗浄可能である。このため、沈砂池を設けたり、取水
水質の監視等の面倒な運転監視を極力削減することがで
き、維持管理が容易で運転経費も極めて少なくて済む。
【0031】しかも、プラスチック発泡体からなる浮遊
ろ材は、長期の使用に耐える上に、ポンプで吸引するこ
とで機外で維持管理が可能であることから設計自由度が
高く、その上、浮遊ろ材の有する高い微生物保持能力に
よって装置を小型化することが可能である。このため、
設置用地の確保が容易であり、河川に近接した地点に簡
易に設置することができる。
【0032】特に、堰体に処理室を併設して、装置全体
を河川内に設置するようにすると、河川外に用地を確保
するのが困難な河川にも適用可能となる。この場合、通
水を阻害しないしないように可動構造とすることが望ま
れるが、浮遊ろ材の使用によって装置が極めて軽量であ
ることから、流水に対して上下方向に退避するような構
造を容易に実現することができる。このとき、ろ層内を
河川水が下向流で流通するように構成すると、目詰まり
を起こすことなく処理を継続することが可能となり、維
持管理をより一層簡易にすることができる。
【0033】また、堰体の上流側の河川水を処理室に導
入するにあたり、堰体の上流側と処理室等との間に形成
した水位差を用いて河川水を処理室等の水面上に自然落
下させて散水するようにすると、ろ層の好気状態を形成
するのに十分な曝気を行うことができ、散気用のブロワ
にかかる動力費が大幅に削減され、運転コストを低減す
る上で大きな効果がある。
【0034】さらに、浮遊ろ材から剥離した微生物を含
むスラッジを堰体の下流側に放出するようにすると、ス
ラッジ中の微生物が河川水中の有機物を分解・摂取し
て、河川水をさらに浄化する上に、河床に堆積したヘド
ロと接触してこれを摂取するため、ヘドロが減量化され
る。しかも、スラッジ中の微生物は好気菌であることか
ら、河川水中の窒素分を硝化する。これで生成されたN
X−Nは、ヘドロ中の脱窒菌の作用でガス化されるた
め、河川水中の窒素分の脱窒を効率的に行うことができ
る。
【0035】また、このスラッジは、運転負荷が大きい
浮遊ろ層で形成されるために比較的強固であり、河川に
放流しても水中に分散されることなく固まりのまま河床
を流れるため、透明度を低下させることがない。そし
て、放出された好気菌は、魚類やワムシ等の餌になり、
自然浄化サイクルに組み込まれて最終的に消失する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づき構成された河川浄化装置の第1
の実施形態を模式的に示す縦断面図。
【図2】図1に示される河川浄化装置の変形形態を模式
的に示す縦断面図。
【図3】本発明に基づき構成された河川浄化装置の第2
の実施形態を模式的に示す平面図。
【図4】図3に示すIV−IV線で分断して示す縦断面図。
【図5】本発明に基づき構成された河川浄化装置の第3
の実施形態を模式的に示す縦断面図。
【符号の説明】
1 堰体 2 処理室 3 散水手段 4 通水路 5 浮遊ろ層 6 ブロワ 7 散気管 8 ポンプ 11 堰 12 処理室 13 導水路 14 放水路 15 浮遊ろ層 16 ブロワ 17 散気管 18 ポンプ 21 堰 22 処理室 23 導水路 24 放水路 25 浮遊ろ層 26 ポンプ 27 ブロワ 28 散気管 A 河床

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の流れをせき止める堰体と、ろ材
    を複数充填してなるろ層を備えた処理室と、前記堰体の
    上流側の河川水を前記処理室に導入する取水手段と、前
    記処理室を流通した河川水を前記堰体の下流側に放流す
    る放流手段とを有し、前記ろ材が水中に浮遊可能なプラ
    スチック発泡体からなるものであり、取水された汚濁河
    川水が生物的及び/または物理的なろ過処理により浄化
    されることを特徴とする河川浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記処理室が、前記堰体の下流側に併
    設され、前記取水手段が、前記堰体を越流した河川水を
    前記処理室の水面上に自然落下させることで曝気を行う
    散水手段であり、前記放流手段が、前記処理室の下部と
    前記堰体の下流側水域とを連絡する通水路であり、河川
    水が前記ろ層を下向流で流通して浄化されることを特徴
    とする請求項1に記載の河川浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記処理室が、前記堰体の下流側に併
    設され、前記取水手段が、前記堰体と前記処理室との間
    に形成され、下部において前記処理室と連通された通水
    路と、該通水路の水面上に前記堰体を越流した河川水を
    自然落下させることで曝気を行う散水手段とからなり、
    前記放流手段が、前記処理室の上部に形成された開口で
    あり、河川水が前記ろ層を上向流で流通して浄化される
    ことを特徴とする請求項1に記載の河川浄化装置。
  4. 【請求項4】 ろ材から剥離した微生物を含むスラッ
    ジを前記堰体の下流側に放出する放出手段を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    河川浄化装置。
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