JPH09146599A - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

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JPH09146599A
JPH09146599A JP7307205A JP30720595A JPH09146599A JP H09146599 A JPH09146599 A JP H09146599A JP 7307205 A JP7307205 A JP 7307205A JP 30720595 A JP30720595 A JP 30720595A JP H09146599 A JPH09146599 A JP H09146599A
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一範 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビットレートが低い場合にも、比較的少ない演
算量でも音質の劣化を抑えることができる音声符号化装
置を提供すること。 【解決手段】音声符号化装置の音源量子化部12では、
複数個のパルスの組合せで音源信号を表し、パルスの振
幅と位置の一方をまとめて量子化するコードブック(第
1の実施の形態では振幅コードブック13)を設け、こ
のコードブックを探索しながら、他方のパラメータを計
算し量子化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声符号化装置に関
し、特に音声信号を低いビットレートで高品質に符号化
するための音声符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音声符号化装置は、音声復号化装置と対
向して使用され、音声符号化装置で符号化した音声を音
声復号化装置が復号するものである。ここで、音声信号
を高能率に符号化する方法としては、例えば、エム・シ
ュレーダー(M.Schroeder )とビー・アタル(B.Atal)
等がアイイーイーイー・プロシーディングス(IEEE Pro
c.)ICASSP-85,1985年、937〜940頁にコード・エ
キサイテド・リニア・プリディクション:ハイ・クオリ
ティ・スピーチ・アット・ベリー・ロウ・ビット・レイ
ツ(Code-excited linear prediction: High quality s
peech at very lowbit rates )と題して発表した論文
(文献1)や、クレイジン(Kleijn)等によるアイイー
イーイー・プロシーディングス(IEEE Proc.)ICASSP-88,
1988年、155〜158頁にインプルーブド・スピーチ
・クオリティ・アンド・エフィシェント・ベクトル・ク
オンタイゼイション・イン・エスイーエルピー(Improve
d speech quality and efficient vector quantization
in SELP) と題して発表した論文(文献2)等に記載さ
れているCELP(Code Excited Linear Prediction Co
ding) が知られている。この方法では、送信側では、フ
レーム毎(例えば20ms)に音声信号から線形予測(LP
C)分析を用いて、音声信号のスペクトル特性を表すス
ペクトルパラメータを抽出し、フレームをさらに複数の
サブフレーム(例えば5ms)に分割し、サブフレーム毎に
過去の音源信号をもとに適応コードブックにおけるパラ
メータ(ピッチ周期に対応する遅延パラメータとゲイン
パラメータ)を抽出し、適応コードブックにより該当の
サブフレームの音声信号をピッチ予測し、ピッチ予測し
て求めた残差信号に対して、予め定められた種類の雑音
信号からなる音源コードブック(ベクトル量子化コード
ブック)から最適音源コードベクトルを選択し、最適な
ゲインを計算することにより、音源信号を量子化する。
音源コードベクトルの選択の仕方は、選択した雑音信号
により合成した信号と、前述の残差信号との誤差電力を
最小化するように行う。そして選択されたコードベクト
ルの種類を表すインデックスとゲインならびに、スペク
トルパラメータと適応コードブックのパラメータとをマ
ルチプレクサ部により組み合わせて伝送する。受信側の
説明は省略する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の音声符
号化装置は、音源コードブックから最適な音源コードベ
クトルを選択するのに多大な演算量を必要としていた。
これは、文献1および2の方法では、音源コードベクト
ルを選択するのに、各コードベクトルに対して一旦フィ
ルタリングもしくは畳み込み演算を行い、この演算をコ
ードブックに格納しているコードベクトルの個数だけ繰
り返すことに起因している。例えば、コードブックのビ
ット数がBビットで、次元数がNのときは、フィルタリ
ングあるいは畳み込み演算のときのフィルタあるいはイ
ンパルス応答長をKとすると、演算量は1 秒当たり、N
×K×2B ×8000/Nだけ必要となる。一例とし
て、B=10,N=40,K=10とすると、1秒当た
り81,920,000回の演算が必要となり、極めて
膨大で経済的に耐えられないという問題点がある。
【0004】ここで、音源コードブック探索に必要な演
算量を低減する方法について考察するとこれまでに、種
々のものが提案されている。
【0005】例えば、ACELP(Argebraic Code Exci
ted Linear Prediction)方式が提案されている。これの
具体的な方法としては、シー・ラフラム(C.Laflamme)等
がアイイーイーイー・プロシーディングス(IEEE Proc.)
ICASSP-91,1991年、13〜16頁に16・ケービーピー
エス・ワイドバンド・スピーチ・コーディング・テクニ
ック・ベースド・オン・アルジブレイク・シーイーエル
ピー(16 kbps wideband speech codingtechnique base
d on algebraic CELP )と題して発表した論文(文献
3)等を参照することができる。文献3の方法によれ
ば、音源信号を複数個のパルスで表し、各パルスの位置
をあらかじめ定められたビット数で表し伝送する。ここ
で、各パルスの振幅は+1.0もしくは-1.0に限定されてい
るため、パルス探索の演算量を大幅に低減化できる。
【0006】文献3の方法では、演算量を大幅に低減化
することは可能となるが、音質は充分ではないという問
題点がある。この理由としては、各パルスが正負の極性
のみしか有しておらず、絶対値振幅はパルスの位置によ
らず常に1.0 であるため、振幅を極めて粗く量子化した
ことになり、このために音質が劣化していた。
【0007】本発明の目的は、ビットレートが低い場合
にも、比較的少ない演算量でも音質の劣化を抑えること
ができる音声符号化装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の音声符号化装置
は、入力した音声信号からスペクトルパラメータを求め
て量子化するスペクトルパラメータ計算部と、前記スペ
クトルパラメータを用いて前記音声信号の音源信号を量
子化して出力する音源量子化部とを有する音声符号化装
置において、音源を複数個の非零のパルスで構成し、前
記非零のパルスの振幅および位置のパラメータの一方を
まとめて量子化するコードブックを有し、前記音源量子
化部が前記コードブックを探索しながら他方のパラメー
タを求め前記非零のパルスを量子化する機能を有する構
成である。
【0009】本発明の音声符号化装置は、入力した音声
信号からスペクトルパラメータを求めて量子化するスペ
クトルパラメータ計算部と、前記スペクトルパラメータ
を用いて前記音声信号の音源信号を量子化して出力する
音源量子化部とを有する音声符号化装置において、音源
を複数個の非零のパルスで構成し、前記非零のパルスの
振幅をまとめて量子化するコードブックを有し、前記音
源量子化部が前記非零のパルスの位置を複数セット分計
算し、前記複数セット分の位置に対し前記コードブック
を探索し、予め与えられた式の値を最大および最小のい
ずれか一方とする位置を持つセットとコードベクトルと
の組合せを選択して音源信号を量子化する機能を有する
構成である。
【0010】本発明の音声符号化装置は、入力した音声
信号から一定時間ごとにスペクトルパラメータを求めて
量子化するスペクトルパラメータ計算部と、前記スペク
トルパラメータを用いて前記音声信号の音源信号を量子
化して出力する音源量子化部とを有する音声符号化装置
において、音源を複数個の非零のパルスで構成し、前記
非零のパルスの振幅をまとめて量子化するコードブック
と、前記音声信号から特徴量を抽出してモードを判別す
るモード判別回路とを有し、前記モード判別回路の判別
結果が予め定められたモードの場合に前記非零のパルス
の位置を複数セット分計算し、前記複数セットのそれぞ
れの位置に対し前記コードブックを探索し、予め与えら
れた式の値を最大および最小のいずれか一方とする位置
を持つセットとコードベクトルとの組合せを選択するこ
とにより音源信号を量子化する構成である。
【0011】本発明の音声符号化装置は、入力した音声
信号から一定時間ごとにスペクトルパラメータを求めて
量子化するスペクトルパラメータ計算部と、前記スペク
トルパラメータを用いて前記音声信号の音源信号を量子
化して出力する音源量子化部とを有する音声符号化装置
において、音源が複数個の非零のパルスから構成され、
前記パルスの振幅をまとめて量子化するコードブック
と、前記音声信号から特徴量を抽出してモードを判別す
るモード判別回路とを有し、あらかじめ前記モード判別
回路の判別結果が予め定められたモードの場合に前記パ
ルスの位置を少なくとも1セット分計算し、予め与えら
れた式の値を最大および最小のいずれか一方とする位置
を持つセットの位置に対し前記コードブックを探索し、
良好な位置のセットとコードベクトルとの組合せを選択
することにより音源信号を量子化し、あらかじめ定めら
れた他のモードでは、音源を複数個のパルスと音源コー
ドブックから選択した音源コードベクトルの線形結合で
表し、前記パルスと音源コードベクトルを探索して量子
化する構成である。
【0012】本発明の音声符号化装置は、入力した音声
信号を予め定める時間長のフレームに分割するフレーム
分割回路と、前記フレームの音声信号をフレームよりも
短い時間長のサブフレームに分割するサブフレーム分割
回路と、前記フレーム分割回路の出力する一連のフレー
ムの音声信号を受信し少なくとも1つのサブフレームの
音声信号に対して前記サブフレームの時間長よりも長い
窓をかけて音声信号を切り出してスペクトルパラメータ
を予め定められた次数まで計算するスペクトルパラメー
タ計算回路と、線スペクトル対パラメータコードブック
を用いて前記スペクトルパラメータ計算回路の計算した
予め定めるサブフレームで量子化した線スペクトル対パ
ラメータをベクトル量子化するスペクトルパラメータ量
子化回路と、前記スペクトルパラメータ計算回路の計算
した複数のサブフレームの線形予測係数を受け各サブフ
レームの音声信号に対して聴感重み付けを行い聴感重み
付け信号を出力する聴感重み付け回路と、前記スペクト
ルパラメータ計算回路の計算した複数のサブフレームの
線形予測係数と前記スペクトルパラメータ量子化回路が
復元した線形予測係数とをサブフレームごとに入力し応
答信号を1サブフレーム分計算し減算器に出力する応答
信号計算回路と、前記スペクトルパラメータ量子化回路
が復元した線形予測係数を受け、聴感重み付けフィルタ
のインパルス応答を予め定める点数計算するインパルス
応答計算回路と、出力側から帰還する過去の音源信号と
前記減算器の出力信号と前記聴感重み付けフィルタのイ
ンパルス応答とを入力しピッチに対応する遅延を求め遅
延を表すインテックスを出力する適応コードブック回路
と、音源を構成するパルスの振幅および位置のパラメー
タの一方をまとめて量子化するコードブックを用いて複
数個の非零のパルスの他方のパラメータを求め量子化す
る音源量子化回路と、ゲインコードブックからゲインコ
ードベクトルを読みだし振幅コードベクトルと位置とか
ら1つのゲインコードベクトルを選択し、この選択した
ゲインコードベクトルを表すインデックスをマルチプレ
クサに出力するゲイン量子化回路と、前記ゲイン量子化
回路の出力を入力しインデックスからこれに対応するコ
ードベクトルを読みだし駆動音源信号を求める重み付け
信号計算回路とを有する構成である。
【0013】本発明の音声符号化装置は、音源量子化部
が、少なくとも一つのパルスのとりうる位置をあらかじ
め限定してしてもよい。
【0014】本発明の音声符号化装置は、音源量子化部
が、コードブックからあらかじめ複数個のコードベクト
ルを予備選択した後に、前記予備選択したコードベクト
ルを探索しながら他方のパラメータを求め量子化しても
よい。
【0015】[作用]第1の発明では、音源量子化部に
おいて、複数個の非零のパルスに対して、振幅パラメー
タと位置パラメータのいずれか一方をまとめて量子化す
るコードブックを有する。以下では、コードブックとし
て、パルスの振幅パラメータを複数個まとめて量子化す
るコードブックを有するものとして説明する。
【0016】一定時間ごとに、音源として、M個のパル
スを立てる。時間長はNサンプルとする。i番目のパル
スの振幅,位置をそれぞれ、gi 、mi とする。このと
き、音源信号は下式のように表せる。
【0017】
【0018】コードブックに格納されているk番目の振
幅コードベクトルをg'ikとし、振幅を量子化するとすれ
ば、音源は
【0019】
【0020】と表せる。ここで、Bは、振幅を量子化す
るコードブックのビット数である。このとき、式(2) を
用いて再生した信号と入力音声信号との歪みは
【0021】
【0022】ここで、xw(n) 、hw(n) はそれぞれ、後述
の実施例で述べる聴感重み付け音声信号、聴感重み付け
インパルス応答である。
【0023】式(3) を最小化するには、下式を最大化す
るk番目のコードベクトルと位置miの組合せを求めれば
良い。
【0024】
【0025】ここで、swk(mi) は下式で表せる。
【0026】
【0027】従って、各振幅コードベクトルに対して、
位置を計算し、式(4) を最大化する組合せを求める。
【0028】第2の発明では、第1の発明において、少
なくとも一つのパルスのとりうる位置が予め設定されて
いる。限定の方法は種々考えられるが、例えば、前述の
文献3のACELPにおける方法を用いることができ
る。一例として、N=40, M=5 とすると、各パルスの位置
は表1のように限定できる。
【0029】
【表1】
【0030】これによれば、各パルスの位置は8種類に
限定されているので、位置の組合せの個数が大幅に低減
化され、第1の発明に比べ、式(4) を計算する演算量を
低減化できる。
【0031】第3の発明では、コードブックに含まれる
2B 種類のすべてのコードベクトルに対して式(4) を計
算するのではなく、あらかじめコードベクトルを複数個
予備選択しておき、予備選択したコードベクトルに対し
てのみ式(4) を計算することにより、演算量を低減化す
る。
【0032】第4の発明では、コードブックとして、M
個のパルスの振幅をまとめて量子化するコードブックを
有する。さらに、M個のパルスの位置を複数セット分計
算し、複数セットの位置の各々について、コードブック
のコードベクトルに対して式(4) を計算し、式(4) を最
大化する位置とコードベクトルの組合せを選択する。
【0033】第5の発明では、第4の発明において、少
なくとも一つのパルスのとりうる位置が、第2の発明と
同様に、あらかじめ限定されている。
【0034】第6の発明では、音声信号から特徴量を抽
出してモードを判別し、予め定められたモードの場合
に、第4の発明と同一の処理を行う。
【0035】第7の発明では、第6の発明において、少
なくとも一つのパルスのとりうる位置が、第2の発明と
同様に、あらかじめ限定されている。
【0036】第8の発明では、モードにより音源信号を
切替える。即ち、予め定められたモードでは、第6の発
明と同様に、音源を複数個のパルスで表し、予め定めら
れた他のモードでは、音源信号を複数個のパルスと音源
コードブックから選択した音源コードベクトルとの線形
結合で表す。例えば下式のように表せる。
【0037】
【0038】ここで、cj(n) は、音源コードブックに格
納されているj番目の音源コードベクトルである。ま
た、G1 ,G2 はそのぞれのゲインである。Rは音源コ
ードブックのビット数である。
【0039】また、あらかじめ定められたモードでは、
第6の発明と同一の処理を行う。
【0040】第9の発明では、第8の発明において、少
なくとも一つのパルスのとりうる位置が、第2の発明と
同様に、あらかじめ限定されている。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0042】図1は本発明の第1の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0043】本発明の第1の実施の形態の音声符号化装
置1は、入力した音声信号を予め定める時間長のフレー
ムに分割するフレーム分割回路2と、フレームの音声信
号をフレームよりも短い時間長のサブフレームに分割す
るサブフレーム分割回路3と、フレーム分割回路2の出
力する一連のフレームの音声信号を受信し少なくとも1
つのサブフレームの音声信号に対してサブフレームの時
間長よりも長い窓をかけて音声信号を切り出してスペク
トルパラメータを予め定められた次数まで計算するスペ
クトルパラメータ計算回路4と、線スペクトル対パラメ
ータコードブック(以下LSPコードブックと記す)6
を用いてスペクトルパラメータ計算回路4の計算した予
め定めるサブフレームで量子化したLSPパラメータを
ベクトル量子化するスペクトルパラメータ量子化回路5
と、スペクトルパラメータ計算回路4の計算した複数の
サブフレームの線形予測係数を受け各サブフレームの音
声信号に対して聴感重み付けを行い聴感重み付け信号を
出力する聴感重み付け回路7と、スペクトルパラメータ
計算回路4の計算した複数のサブフレームの線形予測係
数とスペクトルパラメータ量子化回路5が復元した線形
予測係数とを、サブフレームごとに入力し、応答信号を
1サブフレーム分計算し減算器8に出力する応答信号計
算回路9と、スペクトルパラメータ量子化回路5が復元
した線形予測係数を受け、聴感重み付けフィルタのイン
パルス応答を予め定める点数計算するインパルス応答計
算回路10と、出力側から帰還する過去の音源信号と減
算器8の出力信号と聴感重み付けフィルタのインパルス
応答とを入力しピッチに対応する遅延を求め遅延を表す
インテックスを出力する適応コードブック回路11と、
音源を構成するパルスの振幅のパラメータの一方をまと
めて量子化するための振幅コードブック13を用いて複
数個の非零のパルスの他方のパラメータを求め量子化す
る音源量子化回路12と、ゲインコードブック15から
ゲインコードベクトルを読みだし振幅コードベクトルと
位置とから1つのゲインコードベクトルを選択し、この
選択したゲインコードベクトルを表すインデックスをマ
ルチプレクサ16に出力するゲイン量子化回路14と、
ゲイン量子化回路14の出力を入力しインデックスから
これに対応するコードベクトルを読みだし駆動音源信号
を求める重み付け信号計算回路17とからなる。
【0044】次に本装置の動作について説明する。
【0045】まず、入力端子から音声信号を入力し、フ
レーム分割回路2では音声信号をフレーム(例えば 10m
s)ごとに分割し、サブフレーム分割回路3では、フレ
ームの音声信号をフレームよりも短いサブフレーム(例
えば 2.5ms)に分割する。スペクトルパラメータ計算回
路4では、少なくとも一つのサブフレームの音声信号に
対して、サブフレーム長よりも長い窓(例えば 24ms )
をかけて音声を切り出してスペクトルパラメータをあら
かじめ定められた次数(例えば P=10 次)計算する。こ
こでスペクトルパラメータの計算には、周知のLPC分
析や、バーグ(Burg)分析等を用いることができる。ここ
では、バーグ(Burg)分析を用いることとする。バーグ(B
urg)分析の詳細については、中溝著による”信号解析と
システム同定”と題した単行本(コロナ社1988年刊)の
82〜87頁(文献5)等に記載されているので説明は省略
する。
【0046】さらにスペクトルパラメータ計算回路4で
は、バーグ(Burg)法により計算された線形予測係数α
i(i=1,…,10)量子化や補間に適したLSPパラメータに
変換する。ここで、線形予測係数からLSPへの変換
は、菅村他による”線スペクトル対(LSP)音声分析
合成方式による音声情報圧縮”と題した論文(電子通信
学会論文誌、J64-A、pp.599-606、1981年)(文献5)
を参照することができる。例えば、第2,4サブフレー
ムでバーグ(Burg)法により求めた線形予測係数を、LS
Pパラメータに変換し、第1,3サブフレームのLSP
を直線補間により求めて、第1,3サブフレームのLS
Pを逆変換して線形予測係数に戻し、第1〜4サブフレ
ームの線形予測係数αil(i=1, …,10,l=1,…,5) を聴感
重み付け回路7に出力する。また、第4サブレームのL
SPをスペクトルパラメータ量子化回路5に出力する。
【0047】スペクルパラメータ量子化回路5では、L
SPレコードブック6を用いてあらかじめ定められたサ
ブフレームのLSPパラメータを効率的に量子化し、下
式の歪みを最小化する量子化値を出力する。
【0048】
【0049】ここで、LSP(i), QLSP(i)j,W(i)はそれぞ
れ、量子化前のi次目のLTP,LSPコードブック6
のコードベクトルのj番目の結果、重み係数である。
【0050】以下では、第4サブフレームのLSPパラ
メータを量子化するものとする。LSPパラメータのベ
クトル量子化の手法は周知の手法を用いることができ
る。具体的な方法は例えば、特開平4―171500号
公報(文献6)あるいは特開平4―363000号公報
(文献7)や、特開平5―6199号公報(文献8)
や、ティー・ノムラ(T.Nomura)等によるアイイーイーイ
ー・プロシーディングス.モバイル・マルチメディア・
コミュニケーションズ(IEEE Proc.Mobile Multimedia
Communications.)1993年、B.2.5頁にエルエスピー
・コーディング・ユージング・ブイキュー−エスブイキ
ュー・ウイズ・インターポウレーション・イン・4.0
75・ケービーピーエス・エム−エルシーイーエルピー
・スピーチ・コーダー (LSP Coding Using VQ-SVQ Wit
h Interpolation in 4.075 kbps M-LCELP Speech Code
r) と題した論文(文献9)等を参照できるのでここで
は説明は略する。
【0051】また、スペクトルパラメータ量子化回路5
では、第4サブフレームで量子化したLSPパラメータ
をもとに、第1〜第4サブフレームのLSPパラメータ
を復元する。ここでは、現フレームの第4サブフレーム
の量子化LSPパラメータと1つ過去のフレームの第4
サブフレームの量子化LSPを直線補間して、第1〜第
3サブフレームのLSPを復元する。ここで、量子化前
のLSPと量子化後のLSPとの誤差電力を最小化する
コードベクトルを1種類選択した後に、直線補間により
第1〜第4サブフレームのLSPを復元できる。さらに
性能を向上させるためには、誤差電力を最小化するコー
ドベクトルを複数候補選択したのちに、各々の候補につ
いて、累積歪を評価し、累積歪を最小化する候補と補間
LSPの組を選択するようにすることができる。詳細
は、例えば、特願平5―8737号明細書(文献10)
を参照することができる。
【0052】以上により復元した第1ー3サブフレーム
のLSPと第4サブフレームの量子化LSPをサブフレ
ームごとに線形予測係数α'il(i=1,…,10, l=,…,5) に
変換し、インパルス応答計算回路10に出力する。ま
た、第4サブフレームの量子化LSPのコードベクトル
を表すインデクスをマルチプレクサ16に出力する。聴
感重み付け回路7は、スペクトルパラメータ計算回路4
から、各サブフレームごとに量子化前の線形予測係数α
il (i=1,…,10, l=,…,5) を入力し、文献1にもとづ
き、サブフレームの音声信号に対して聴感重み付けを行
い、聴感重み付け信号を出力する。
【0053】応答信号計算回路9は、スペクトルパラメ
ータ計算回路4から、各サブフレームごとに線形予測係
数αilを入力し、スペクトルパラメータ量子化回路5か
ら、量子化、補間して復元した線形予測係数α'il をサ
ブフレームごとに入力し、保存されているフィルタメモ
リの値を用いて、入力信号を零d(n)=0とした応答信号を
1サブフレーム分計算し、減算器8に出力する。ここ
で、応答信号xz(n) は下式で表される。
【0054】
【0055】但し、n-i ≦ 0のときは y(n-i)=p(N+(n-i)) (9) xz(n-i)=sw(N+(n-i)) (10) ここでNはサブフレーム長を示す。γは、聴感重み付け
量を制御する重み係数であり、下記の式(12)と同一の値
である。sw(n) ,p(n)は、それぞれ、重み付け信号計算
回路17の出力信号、後述の式(12)における右辺第1項
のフィルタの分母の項の出力信号をそれぞれ示す。
【0056】減算器8は、下式により、聴感重み付け信
号から応答信号を1サブフレーム分減算し、x'w(n)を適
応コードブック回路11に出力する。 x'w(n)=xw(n)-xz(n) (11) インパルス応答計算回路10は、z 変換が下式で表され
る聴感重み付けフィルタのインパルス応答 hw(n)をあら
かじめ定められた点数Lだけ計算し、適応コードブック
回路11と音源量子化回路12とゲイン量子化回路14
とに出力する。
【0057】
【0058】適応コードブック回路11では、ゲイン量
子化回路14からは過去の音源信号v(n)を、減算器8か
らは出力信号x'w(n)を、インパルス応答計算回路10か
らは聴感重み付けインパルス応答 hw(n)を入力する。ピ
ッチに対応する遅延Tを下式の歪みを最小化するように
求め、遅延を表すインデクスをマルチプレクサ16に出
力する。
【0059】
【0060】ここで、 yw(n−T)=v(n −T)*hw(n) (14) であり、記号*は畳み込み演算を表す。ゲインβを下式
に従い求める。
【0061】
【0062】ここで、女性音や、子供の声に対して、遅
延の抽出精度を向上させるために、遅延を整数サンプル
ではなく、小数サンプル値で求めてもよい。具体的な方
法は、例えば、ピー・クルーン(P.Kroon) 等によるアイ
イーイーイー・プロシーディングス(IEEE Proc.)ICASSP
-90,1990年、661〜664頁にピッチ・プリディクタ
ーズ・ウイズ・ハイ・テンポラル・ソリューション(Pit
ch predictors with high temporal resolution)と題し
て発表した論文(文献11)等を参照することができ
る。
【0063】さらに、適応コードブック回路11では下
式に従いピッチ予測を行ない、予測残差信号ew(n) を音
源量子化回路12に出力する。 ew(n) =x'w(n)- βv(n-T)*hw(n) (16) 音源量子化回路12では、作用で述べたように、M個の
パルスをたてるものとする。以下では、パルスの振幅を
Mパルス分まとめて量子化するために、Bビットの振幅
コードブック13を有しているものとして説明する。
【0064】音源量子化回路12は、振幅コードブック
13から振幅コードベクトルを読みだし、各コードベク
トルに対してすべての位置をあてはめ、下式を最小化す
るコードベクトルと位置の組合せを選択する。
【0065】
【0066】ここで、hw(n) は、聴感重み付けインパル
ス応答である。
【0067】式(16)を最小化するには、下式を最大化す
る振幅コードベクトルkと位置miの組合せを求めれば良
い。
【0068】
【0069】ここで、swk(mi) は式(5) で計算される。
また別法としては、下式を最大化するように選択しても
良い。この方が分子に計算に要する演算量が低減化され
る。
【0070】
【0071】ここで
【0072】
【0073】である。
【0074】そして、コードベクトルを表すインデクス
をマルチプレクサ16に出力する。さらに、パルスの位
置をあらかじめ定められたビット数で量子化し、位置を
表すインデクスをマルチプレクサ16に出力する。
【0075】パルスにおける位置の探索法は、前述の文
献3に記された方法や、例えば、ケー・オザワ(K.Ozaw
a) 氏らによるアイイーイーイー・ジャーナル・オブ・
セレクテッド・エリア・オン・コミュニケーションズ(I
EEE Journal of Selected Areas on Communications.),
1986年、133〜141頁にア・スタディー・オン・パ
ルス・サーチ・アルゴリズムズ・フォー・マルチパルス
・エキサイト・スピーチ・コーダ・リアリゼーション(A
study on pulse searchalgorithms for multipulse ex
cited speech coder realization.)と題した論文(文献
12)等を参照できる。
【0076】また、複数パルスの振幅を量子化するため
のコードブックを、音声信号を用いて予め学習して格納
しておくこともできる。コードブックの学習法は、例え
ば、リンデ(Linde) 氏らによるアイイーイーイー・トラ
ンザクション・コミュニケーションズ(IEEE Trans. Com
mun.), January, 1980年、84〜95頁にアン・アルゴ
リズム・フォー・ベクトル・クアンティゼイション・デ
ザイン(An algorithmfor vector quantization desig
n,)と題した論文(文献13)等を参照できる。
【0077】振幅、位置の情報はゲイン量子化回路14
に出力される。ゲイン量子化回路14は、ゲインコード
ブック15からゲインコードベクトルを読みだし、選択
された振幅コードベクトルと位置に対して、下式を最小
化するようにゲインコードベクトルを選択する。ここで
は、適応コードブックのゲインとパルスで表した音源の
ゲインの両者を同時にベクトル量子化する例について示
す。
【0078】
【0079】ここで、β't,G't は、ゲインコードブッ
ク15に格納された2次元ゲインコードブックにおける
k番目のコードベクトルである。選択されたゲインコー
ドベクトルを表すインデクスをマルチプレクサ16に出
力する。
【0080】重み付け信号計算回路17は、それぞれの
インデクスを入力し、インデクスからそれに対応するコ
ードベクトルを読みだし、まず下式にもとづき駆動音源
信号v(n)を求める。
【0081】
【0082】v(n)は適応コードブック回路11に出力さ
れる。
【0083】次に、スペクトルパラメータ計算回路4の
出力パラメータ、スペクトルパラメータ量子化回路5の
出力パラメータを用いて下式により、応答信号sw(n) を
サブフレームごとに計算し、応答信号計算回路9に出力
する。
【0084】
【0085】以上により、本発明の第1の実施の形態の
説明を終える。
【0086】図2は本発明の第2の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0087】第2の実施の形態である音声符号化装置1
8が、第1の実施の形態と異なる点は、音源量子化回路
19の動作が、作用の項での表に示すパルスの位置を格
納している位置格納回路20から各パルスの位置を読み
だし、これらの位置の組合せに対してのみ、式(18)また
は(19)を最大化する位置と振幅コードベクトルの組合せ
を選択するようになっている点である。以上で第2の発
明の説明を終了する。
【0088】図3は本発明の第3の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0089】第3の実施の形態である音声符号化装置2
1が、第1の実施の形態と異なる点は、予備選択回路2
2を新たに設け、コードブック13に格納されたコード
ベクトルから、複数個のコードベクトルを予備選択する
点である。予備選択の方法として、ここでは下記の方法
に従う。適応コードブック出力信号ew(n) と、スペクト
ルパラメータαi を用いて下式により残差信号z(n)を計
算する。
【0090】
【0091】続いて式(25)もしく式(26)を最大化する順
に、振幅コードベクトルを複数種類予備選択し、音源量
子化回路23に出力する。
【0092】
【0093】音源量子化回路23では、予備選択された
振幅コードベクトル対してのみ、位置の組合せに対して
式(18)または(19)を計算し、これを最大にする位置とコ
ードベクトルの組合せを出力する。
【0094】図4は本発明の第4の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0095】第4の実施の形態である音声符号化装置2
4が、第1の実施の形態と異なる点は、音源量子化回路
25が、文献12や文献3の方法により、あらかじめ定
められた個数Mのパルスの位置を複数セット分計算す
る。ここでは、簡単のために、M個の位置を2セット分
計算するものとする。
【0096】まず第1セットの位置に対して、振幅コー
ドブック25から振幅コードベクトルを読みだし、式(1
8)または(19)を最大化する振幅コードベクトルを選択
し、下式により、第1の歪みD1を計算する。次に、第2
セットの位置に対して振幅コードブック25から振幅コ
ードベクトルを読みだし、上記と同様の処理を繰り返
し、第2の歪みD2を計算する。次に、第1と第2の歪み
を比較し、より小さい方の歪みを与える位置と振幅コー
ドベクトルの組合せを選択する。ここで、歪みの定義は
下式に従う。
【0097】
【0098】そして、位置と振幅コードベクトルを表す
インデクスをマルチプレクサ16に出力する。
【0099】図5は本発明の第5の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0100】第5の実施の形態である音声符号化装置2
4が、第4の実施の形態と異なる点は、音源量子化回路
28が、図4の音源量子化回路25とでは、パルスのと
りうる位置が限定されている点である。音源量子化回路
28は、位置格納回路20から限定された位置を読みだ
し、これらの位置の組合せから、M個の位置を2セット
分選択し、音源量子化回路25と同一の処理を行ない、
式(18)または(19)を最大化する位置と振幅コードベクト
ルの組合せを選択する。次に、第1の実施の形態と同一
の方法でパルスの位置を求め、これを量子化してマルチ
プレクサ16及びゲイン量子化回路14に出力する。
【0101】図6は本発明の第6の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0102】第6の実施の形態である音声符号化装置2
9が、第4の実施の形態と異なる点は、モード判別回路
31を新たに設ける点である。モード判別回路31は、
聴感重み付け回路7からフレーム単位で聴感重み付け信
号を受取り、モード判別情報を音源量子化回路30に出
力する。ここでは、モード判別に、現在のフレームの特
徴量を用いる。特徴量としては、例えば、フレームで平
均したピッチ予測ゲインを用いる。ピッチ予測ゲインの
計算は、例えば下式を用いる。
【0103】
【0104】ここで、Lはフレームに含まれるサブフレ
ームの個数である。Pi 、Ei はそれぞれ、i番目のサ
ブフレームでの音声パワー、ピッチ予測誤差パワーを示
す。
【0105】
【0106】ここで、Tは予測ゲインを最大化する最適
遅延である。
【0107】フレーム平均ピッチ予測ゲインGをあらか
じめ定められた複数個のしきい値と比較して複数種類の
モードに分類する。モードの個数としては、例えば4を
用いることができる。モード判別回路31は、モード判
別情報を音源量子化回路30とマルチプレクサ16とに
出力する。音源量子化回路30は、モード判別情報を入
力し、モード判別情報が予め定められたモードを示す場
合に、図4の音源量子化回路と同一の処理を行う。
【0108】図7は本発明の第7の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0109】第7の実施の形態である音声符号化装置2
9が、第6の実施の形態と異なる点は、音源量子化回路
33が、第6の実施の形態の音源量子化回路30とで
は、パルスのとりうる位置が限定されている点である。
位置格納回路20から限定された位置を読みだし、これ
らの位置の組合せから、M個の位置を2セット選択し、
音源量子化回路30と同一の処理を行い、式(18)または
(19)を最大化する位置と振幅コードベクトルの組合せを
選択する。
【0110】図8は本発明の第8の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0111】第8の実施の形態である音声符号化装置3
4が、第6の実施の形態と異なる点は、ゲインコードブ
ック35,36の2組とし、音源コードブック37を新
たに設ける点である。音源量子化回路38は、モードに
応じて音源を切替える。即ち、予め定められたモードで
は、第6の実施の形態の音源量子化回路30と同一の動
作を行い、音源を複数パルスから構成し、パルスの位置
と振幅コードベクトルの組合せを求める。また、予め定
められた別のモードでは、作用で説明したように、音源
を、複数パルスと音源コードブック37から選択した音
源コードベクトルとの線形結合により構成し、式(5) の
ように表す。そして、パルスの振幅と位置を探索した後
に、最適な音源コードベクトルを探索する。ゲイン量子
化回路39は、モードに応じて音源に対応して、ゲイン
コードブック1とゲインコードブック2を切替える。
【0112】図9は本発明の第9の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【0113】第9の実施の形態である音声符号化装置4
0が、第8の実施の形態と異なる点は、音源量子化回路
41が、第8の実施の形態の音源量子化回路38とで
は、パルスのとりうる位置が限定されている点である。
位置格納回路20から限定された位置を読みだし、これ
らの位置の組合せから、パルスの位置と振幅コードベク
トルの組合せを選択する。
【0114】以上で本発明の実施の形態による説明を終
える。
【0115】上述した実施の形態に限らず、種々の変形
が可能である。モード判別情報を用いて適応コードブッ
ク回路や、ゲインコードブックを切替える構成とするこ
ともできる。
【0116】ゲイン量子化回路では、式(21)を最小化す
るようにゲインコードベクトルを探索する際に、振幅コ
ードブックから複数個の振幅コードベクトルを出力し、
各々のコードベクトルに対して、式(21)を最小化するよ
うな振幅コードベクトルとゲインコードベクトルの組合
せを選択することもできる。また、式(18),(19)で振幅
コードベクトルを探索する際に、適応コードべクトルと
の間で直交化させながら探索することにより、さらに性
能を改善することができる。
【0117】直交化は下記のように行う。 qk(n) = swk(n) - [Ψk/Υ]bw(n) (31) ここで、
【0118】
【0119】但し、bw(n)は、適応コードベクトルによ
り重み付け再生された信号であり、 bw(n) = βv(n-T)*hw(n) (34) である。
【0120】直交化により、適応コードブックの項はな
くなり、下式 もしくは式(36)を最大化する振幅コード
ベクトルを選択すれば良い。
【0121】
【0122】ここで
【0123】
【0124】である。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、音源量
子化部での音源が複数個のパルスから構成され、このパ
ルスの振幅と位置の一方をまとめて量子化するコードブ
ックを有し、コードブックを探索しながら、他方のパラ
メータを計算する構成であるので、従来方式と比較し、
同一のビットレートでも、比較的少ない演算量で、より
高い音質を得ることができる。また本発明によれば、パ
ルスの振幅をまとめて量子化するコードブックを有し、
パルスの位置を複数セット計算した上で、各位置のセッ
トと振幅コードブックとを探索し、最良の組合せを選択
する構成であるので、従来方式に比べ、より高い音質が
得られるという効果がある。さらに本発明によれば、モ
ードに応じて音源を、複数個のパルスか、複数個のパル
スと音源コードブックから選択した音源コードベクトル
との線形結合で表しているので、種々の音声信号に対し
て従来よりも良好な音質が得られるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図7】本発明の第7の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図8】本発明の第8の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図9】本発明の第9の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1,18,21,24,27,29,32,34,40
音声符号化装置 2 フレーム分割回路 3 サブフレーム分割回路 4 スペクトルパラメータ計算回路 5 スペクトルパラメータ量子化回路 6 線スペクトル対パラメータコードブック(LSP
コードブック) 7 聴感重み付け回路 8 減算器 9 応答信号計算回路 10 インパルス応答計算回路 11 適応コードブック回路 12,19,23,25,28,30,33,38,4
1 音源量子化回路 13,26 振幅コードブック 14,39 ゲイン量子化回路 15,35,36 ゲインコードブック 16 マルチプレクサ 17 重み付け信号計算回路 20 位置格納回路 22 予備選択回路 31 モード判別回路 37 音源コードブック

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した音声信号からスペクトルパラメ
    ータを求めて量子化するスペクトルパラメータ計算部
    と、前記スペクトルパラメータを用いて前記音声信号の
    音源信号を量子化して出力する音源量子化部とを有する
    音声符号化装置において、音源を複数個の非零のパルス
    で構成し、前記非零のパルスの振幅および位置のパラメ
    ータの一方をまとめて量子化するコードブックを有し、
    前記音源量子化部が前記コードブックを探索しながら他
    方のパラメータを求め前記非零のパルスを量子化する機
    能を有することを特徴とする音声符号化装置。
  2. 【請求項2】 音源量子化部は、少なくとも一つのパル
    スのとりうる位置をあらかじめ限定していることを特徴
    とする請求項1記載の音声符号化装置。
  3. 【請求項3】 音源量子化部は、コードブックからあら
    かじめ複数個のコードベクトルを予備選択した後に、前
    記予備選択したコードベクトルを探索しながら他方のパ
    ラメータを求め量子化することを特徴とする請求項1記
    載の音声符号化装置。
  4. 【請求項4】 入力した音声信号からスペクトルパラメ
    ータを求めて量子化するスペクトルパラメータ計算部
    と、前記スペクトルパラメータを用いて前記音声信号の
    音源信号を量子化して出力する音源量子化部とを有する
    音声符号化装置において、音源を複数個の非零のパルス
    で構成し、前記非零のパルスの振幅をまとめて量子化す
    るコードブックを有し、前記音源量子化部が前記非零の
    パルスの位置を複数セット分計算し、前記複数セット分
    の位置に対し前記コードブックを探索し、予め与えられ
    た式の値を最大および最小のいずれか一方とする位置を
    持つセットとコードベクトルとの組合せを選択して音源
    信号を量子化する機能を有することを特徴とする音声符
    号化装置。
  5. 【請求項5】 音源量子化部は、少なくとも一つのパル
    スのとりうる位置があらかじめ限定されていることを特
    徴とする請求項4記載の音声符号化装置。
  6. 【請求項6】 入力した音声信号から一定時間ごとにス
    ペクトルパラメータを求めて量子化するスペクトルパラ
    メータ計算部と、前記スペクトルパラメータを用いて前
    記音声信号の音源信号を量子化して出力する音源量子化
    部とを有する音声符号化装置において、音源を複数個の
    非零のパルスで構成し、前記非零のパルスの振幅をまと
    めて量子化するコードブックと、前記音声信号から特徴
    量を抽出してモードを判別するモード判別回路とを有
    し、前記モード判別回路の判別結果が予め定められたモ
    ードの場合に前記非零のパルスの位置を複数セット分計
    算し、前記複数セットのそれぞれの位置に対し前記コー
    ドブックを探索し、予め与えられた式の値を最大および
    最小のいずれか一方とする位置を持つセットとコードベ
    クトルとの組合せを選択することにより音源信号を量子
    化することを特徴とする音声符号化装置。
  7. 【請求項7】 音源量子化部は、少なくとも一つのパル
    スのとりうる位置をあらかじめ限定していることを特徴
    とする請求項6記載の音声符号化装置。
  8. 【請求項8】 入力した音声信号から一定時間ごとにス
    ペクトルパラメータを求めて量子化するスペクトルパラ
    メータ計算部と、前記スペクトルパラメータを用いて前
    記音声信号の音源信号を量子化して出力する音源量子化
    部とを有する音声符号化装置において、音源が複数個の
    非零のパルスから構成され、前記パルスの振幅をまとめ
    て量子化するコードブックと、前記音声信号から特徴量
    を抽出してモードを判別するモード判別回路とを有し、
    あらかじめ前記モード判別回路の判別結果が予め定めら
    れたモードの場合に前記パルスの位置を少なくとも1セ
    ット分計算し、予め与えられた式の値を最大および最小
    のいずれか一方とする位置を持つセットの位置に対し前
    記コードブックを探索し、良好な位置のセットとコード
    ベクトルとの組合せを選択することにより音源信号を量
    子化し、あらかじめ定められた他のモードでは、音源を
    複数個のパルスと音源コードブックから選択した音源コ
    ードベクトルの線形結合で表し、前記パルスと音源コー
    ドベクトルを探索して量子化することを特徴とする音源
    量子化部を有する音声符号化装置。
  9. 【請求項9】 音源量子化部は、少なくとも一つのパル
    スのとりうる位置をあらかじめ限定していることを特徴
    とする請求項8記載の音声符号化装置。
  10. 【請求項10】 入力した音声信号を予め定める時間長
    のフレームに分割するフレーム分割回路と、前記フレー
    ムの音声信号をフレームよりも短い時間長のサブフレー
    ムに分割するサブフレーム分割回路と、前記フレーム分
    割回路の出力する一連のフレームの音声信号を受信し少
    なくとも1つのサブフレームの音声信号に対して前記サ
    ブフレームの時間長よりも長い窓をかけて音声信号を切
    り出してスペクトルパラメータを予め定められた次数ま
    で計算するスペクトルパラメータ計算回路と、線スペク
    トル対パラメータコードブックを用いて前記スペクトル
    パラメータ計算回路の計算した予め定めるサブフレーム
    で量子化した線スペクトル対パラメータをベクトル量子
    化するスペクトルパラメータ量子化回路と、前記スペク
    トルパラメータ計算回路の計算した複数のサブフレーム
    の線形予測係数を受け各サブフレームの音声信号に対し
    て聴感重み付けを行い聴感重み付け信号を出力する聴感
    重み付け回路と、前記スペクトルパラメータ計算回路の
    計算した複数のサブフレームの線形予測係数と前記スペ
    クトルパラメータ量子化回路が復元した線形予測係数と
    をサブフレームごとに入力し応答信号を1サブフレーム
    分計算し減算器に出力する応答信号計算回路と、前記ス
    ペクトルパラメータ量子化回路が復元した線形予測係数
    を受け、聴感重み付けフィルタのインパルス応答を予め
    定める点数計算するインパルス応答計算回路と、出力側
    から帰還する過去の音源信号と前記減算器の出力信号と
    前記聴感重み付けフィルタのインパルス応答とを入力し
    ピッチに対応する遅延を求め遅延を表すインテックスを
    出力する適応コードブック回路と、音源を構成するパル
    スの振幅および位置のパラメータの一方をまとめて量子
    化するコードブックを用いて複数個の非零のパルスの他
    方のパラメータを求め量子化する音源量子化回路と、ゲ
    インコードブックからゲインコードベクトルを読みだし
    振幅コードベクトルと位置とから1つのゲインコードベ
    クトルを選択し、この選択したゲインコードベクトルを
    表すインデックスをマルチプレクサに出力するゲイン量
    子化回路と、前記ゲイン量子化回路の出力を入力しイン
    デックスからこれに対応するコードベクトルを読みだし
    駆動音源信号を求める重み付け信号計算回路とを有する
    ことを特徴とする音声符号化装置。
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