JPH09146442A - 焦点外れ補正装置 - Google Patents

焦点外れ補正装置

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JPH09146442A
JPH09146442A JP30725295A JP30725295A JPH09146442A JP H09146442 A JPH09146442 A JP H09146442A JP 30725295 A JP30725295 A JP 30725295A JP 30725295 A JP30725295 A JP 30725295A JP H09146442 A JPH09146442 A JP H09146442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高速かつ高精度に焦点外れ補正が
可能な焦点外れの補正装置を提供することを目的として
いる。 【解決手段】 焦点外れ画像を光学的に補正する焦点外
れ補正装置1において、干渉性を示す光を発生する手段
であるHe-Neレーザ2,13,21と、焦点外れの光学系の点像
分布関数を表示する手段である焦点外れ点物体写真7
と、焦点外れの光学系の点像分布関数の逆数を表示する
手段である高解像度液晶パネル18と、焦点外れ補正が施
される被対象物体である焦点外れ写真25と、光をフーリ
エ変換する手段であるフーリエ変換レンズ9,12,26と、
フーリエ変換レンズ9,12,26によりフーリエ変換された
光が照射される実時間ホログラム素子である液晶空間光
変調素子20と、液晶空間光変調素子20からの光を逆フー
リエ変換する手段であるフーリエ変換レンズ27と、フー
リエ変換レンズ27により逆フーリエ変換された光を受光
する手段である写真乾板28とを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラフィによ
る光情報処理技術を用いて、ピンぼけ写真等のピンぼけ
画像の焦点外れを補正する光学的な焦点外れ補正装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ピンぼけやカメラのぶれのために
ぼんやり写ってしまった写真を、光学的に鮮明な像に回
復するという焦点外れ装置として、図3〜図5に示すよ
うなものがあった。図3〜図5に示す従来の焦点外れ補
正装置101おいて、102はHe−Neレーザ、10
3は対物レンズ、104はピンホール、105はコリメ
ートレンズ、106はビームスプリッタ、107は焦点
外れ写真と同じぼけ方をした焦点外れ点物体写真、10
8はフーリエ変換レンズ、109はミラー、110はピ
ンホール、111はフーリエ変換レンズ、112はホロ
グラム乾板、113はフーリエ変換レンズである。
【0003】図3に示すように、焦点外れ点物体写真1
07がフーリエ変換レンズ108の焦点位置P1に配置
されており、ピンホール110がフーリエ変換レンズ1
11の焦点位置P2に配置されており、ホログラム乾板
112がフーリエ変換レンズ108、111、113の
いずれもの焦点位置Hに配置されている。He−Neレ
ーザ102から発せられたレーザ光は、対物レンズ10
3、ピンホール104、及びコリメートレンズ105を
介して径が拡がった平行光となり、その後ビームスプリ
ッタ106により二分割され、一方が焦点外れ点物体写
真107を透過した後フーリエ変換レンズ108を介し
て、他方がミラー109を介してピンホール110及び
フーリエ変換レンズ111を介していずいれもホログラ
ム乾板112に照射される。このようにして、ホログラ
ム乾板112に2光束のレーザ光を照射して、ホログラ
ム112’を撮影することができる。
【0004】次に、図4に示すように、遮光板114を
用いてピンホール110から出射される光を遮って、焦
点外れ点物体写真107からの光だけを使って、位置H
に配置された写真乾板115に、焦点外れ点物体写真1
07の回折像、すなわちパワーベクトルのネガティブ画
像の写真115’を撮影する。
【0005】最後に、図5に示すように、図3及び図4
の光学系で作製したホログラム及び112’及び写真1
15’を正しく重ねて位置Hに配置し、被処理写真であ
る焦点外れ写真116を位置P1に配置し、レーザー光
を照射すると、フーリエ変換レンズ113を介して、フ
ーリエ変換レンズ113の焦点位置P3に、ぼけのとれ
た鮮明な像が現れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の焦点外れ補正装置は、不用意なミスによるぼけ写真
の救済、元来鮮明な像にならない医学用X写真、ピンホ
ール写真などの鮮明化に威力を発揮するものの、ホログ
ラム及び写真の現像や、現像したホログラムと写真の正
確な位置合わせが必要であり、高速かつ高精度に補正を
行うことはできなかった。
【0007】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、高速かつ高精度に焦点外れ
補正が可能な焦点外れの補正装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、焦点外れ画像を光学的に補正する焦点
外れ補正装置において、干渉性を示す光を発生する第1
の光発生手段と、干渉性を示す光を発生する第2の光発
生手段と、干渉性を示す光を発生する第3の光発生手段
と、焦点外れの光学系の点像分布関数を表示する点像分
布関数表示手段と、焦点外れの光学系の点像分布関数の
逆数を表示する点像分布関数逆数表示手段と、焦点外れ
画像又は焦点外れ画像が表示された表示装置であり焦点
外れ補正が施される被対象物体と、光をフーリエ変換す
る第1のフーリエ変換手段と、光をフーリエ変換する第
2のフーリエ変換手段と、光をフーリエ変換する第3の
フーリエ変換手段と、光をフーリエ変換する第4のフー
リエ変換手段と、第1乃至第4のフーリエ変換手段によ
りフーリエ変換された光が照射される実時間ホログラム
素子と、その実時間ホログラム素子からの光を逆フーリ
エ変換する逆フーリエ変換手段と、その逆フーリエ変換
手段により逆フーリエ変換された光を受光する受光手段
とを備えて構成している。
【0009】本発明の焦点外れ補正装置によれば、光学
的に高速かつ高精度に焦点外れの補正を行うことができ
る。
【0010】さらに、本発明では、上記の焦点外れ補正
装置において、第1の光発生手段からの光を2光束に分
割する分割手段と、その分割手段により分割された一方
の光束を点像分布関数表示手段に照射する第1の照射手
段と、その分割手段により分割された他方の光束の他方
をピンホールに照射する第2の照射手段と、第2の光発
生手段からの光を点像分布関数逆数表示手段に照射する
第3の照射手段と、第3の光発生手段からの光を被対象
物体に照射する第4の照射手段とを設け、第1のフーリ
エ変換手段が点像分布関数表示手段からの光をフーリエ
変換するものであり、第2のフーリエ変換手段がピンホ
ールからの光をフーリエ変換するものであり、第3のフ
ーリエ変換手段が点像分布関数逆数表示手段からの光を
フーリエ変換するものであり、第4のフーリエ変換手段
が被対象物体からの光をフーリエ変換するものであり、
実時間ホログラム素子が第1乃至第3のフーリエ変換手
段からの光を書き込まれると共に第4のフーリエ変換手
段からの光を読み出し光として照射されるものであり、
逆フーリエ変換手段が実時間ホログラム素子により読み
出された光を逆フーリエ変換するものとして構成してい
る。
【0011】本発明によれば、焦点外れの光学系の点像
分布関数、焦点外れの光学系の点像分布関数の逆数、及
び焦点外れ画像が、フーリエ変換手段によりフーリエ変
換され、そのフーリエ変換された光が、実時間ホログラ
ム素子に照射され、実時間ホログラム素子上で光学的演
算が実行される。そして、その光学的演算の結果である
実時間ホログラム素子からの光を、逆フーリエ変換する
ことにより、焦点外れ補正が施された画像が得られるの
で、光学的に高速かつ高精度に焦点外れ補正を行うこと
が可能となる。
【0012】さらに、本発明では、上記の焦点外れ補正
装置において、点像分布関数表示手段からの光と点像分
布関数逆数表示手段からの光とを一体にする手段を設
け、第1のフーリエ変換手段と第3のフーリエ変換手段
とを単一のフーリエ変換手段としている。
【0013】本発明によれば、二つのフーリエ変換手段
を単一とするので、装置の小型化、低コスト化を図るこ
とができる。
【0014】また、本発明では、上記の焦点外れ補正装
置において、第1の光発生手段からの光を2光束に分割
する分割手段と、その分割手段により分割された一方の
光束を点像分布関数表示手段に照射する第1の照射手段
と、その分割手段により分割された他方の光束の他方を
ピンホールに照射する第2の照射手段と、第2の光発生
手段からの光を被対象物体に照射する第3の照射手段
と、第3の光発生手段からの光を点像分布関数逆数表示
手段に照射する第4の照射手段とを備え、第1のフーリ
エ変換手段が点像分布関数表示手段からの光をフーリエ
変換するものであり、第2のフーリエ変換手段がピンホ
ールからの光をフーリエ変換するものであり、第3のフ
ーリエ変換手段が被対象物体からの光をフーリエ変換す
るものであり、第4のフーリエ変換手段が点像分布関数
逆数表示手段からの光をフーリエ変換するものであり、
実時間ホログラム素子が第1乃至第3のフーリエ変換手
段からの光を書き込まれると共に第4のフーリエ変換手
段からの光を読み出し光として照射されるものであり、
逆フーリエ変換手段が実時間ホログラム素子により読み
出された光を逆フーリエ変換するものとして構成してい
る。
【0015】本発明によれば、焦点外れの光学系の点像
分布関数、焦点外れの光学系の点像分布関数の逆数、及
び焦点外れ画像が、フーリエ変換手段によりフーリエ変
換され、そのフーリエ変換された光が、実時間ホログラ
ム素子に照射され、実時間ホログラム素子上で光学的演
算が実行される。そして、その光学的演算の結果である
実時間ホログラム素子からの光を、逆フーリエ変換する
ことにより、焦点外れ補正が施された画像が得られるの
で、光学的に高速かつ高精度に焦点外れ補正を行うこと
が可能となる。
【0016】さらに、本発明では、上記の焦点外れ補正
装置において、点像分布関数表示手段からの光と被対象
物体からの光とを一体にする手段を設け、第1のフーリ
エ変換手段と第3のフーリエ変換手段とを単一のフーリ
エ変換手段としている。
【0017】本発明によれば、二つのフーリエ変換手段
を単一とするので、装置の小型化、低コスト化を図るこ
とができる。
【0018】さらに、本発明では、上記の焦点外れ補正
装置において、実時間ホログラム素子を液晶空間光変調
素子としている。
【0019】本発明によれば、実時間ホログラムとして
液晶空間光変調素子を用いているので、光学的に高速か
つ高精度に焦点外れ補正が可能な焦点外れ補正装置を実
現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0021】図1は、本発明による焦点外れ補正装置1
の基本的な光学系の構成を示す概略構成図である。図1
において、2は干渉性を示す光を発生する手段であるH
e−Neレーザ、3は対物レンズ、4はピンホール、5
はコリメートレンズ、6はHe−Neレーザ1からの光
を2光束に分割する手段であるビームスプリッタ、7は
焦点外れの光学系の点像分布関数を表示する手段である
焦点外れ写真と同じぼけ方をした焦点外れ点物体写真、
8はHe−Neレーザ2からの光とレーザ13(後述)
からの光とを結合させて一体にする手段であるビームス
プリッタ、9はフーリエ変換レンズ、10はミラー、1
1はピンホール、12はピンホール11からの光をフー
リエ変換する手段であるフーリエ変換レンズ、13は干
渉性を示す光を発生する手段であるHe−Neレーザ、
14は対物レンズ、15はピンホール、16はコリメー
トレンズ、17はミラー、18は焦点外れの光学系の点
像分布関数の逆数を表示する手段である高解像度液晶パ
ネルである。
【0022】ここで、対物レンズ3とピンホール4とコ
リメートレンズ5とは、He−Neレーザ2からの光を
焦点外れ点物体写真7に照射するための手段であると共
に、He−Neレーザ2からの光をピンホール11に照
射するための照射するための手段の一部の役割を兼ね備
えているものであり、ミラー10はHe−Neレーザ2
からの光をピンホール11に照射するための照射するた
めの手段の一部である。また、対物レンズ14、ピンホ
ール15、コリメートレンズ16、及びミラー17は、
He−Neレーザ13からの光を高解像度液晶パネル1
8に照射するための手段である。また、ビームスプリッ
タ8は、焦点外れ点物体写真7からの光と高解像度液晶
パネル18からの光とを一体にする手段であり、従っ
て、フーリエ変換レンズ9は、焦点外れ点物体写真7か
らの光をフーリエ変換する手段と高解像度液晶パネル1
8からの光をフーリエ変換する手段との役割を単一で果
たすものである。
【0023】また、図1において、20は実時間ホログ
ラム素子である液晶空間光変調素子、21は干渉性を示
す光を発生する手段であるHe−Neレーザ、22は対
物レンズ、23はピンホール、24はコリメートレン
ズ、25は焦点外れ補正が施される被対象物体である焦
点外れ写真25、26は焦点外れ写真25からの光をフ
ーリエ変換する手段であるフーリエ変換レンズ26、2
7は液晶空間光変調素子により読み出された光を逆フー
リエ変換する手段であるフーリエ変換レンズ27、28
はフーリエ変換レンズ27により逆フーリエ変換された
光を受光する手段である写真乾板28である。ここで、
対物レンズ22、ピンホール23、及びコリメートレン
ズ24は、He−Neレーザ21からの光を焦点外れ写
真25に照射するための手段である。
【0024】なお、焦点外れ写真25の代わりに焦点外
れ画像を表示するための高解像度液晶パネル等の表示装
置を用いることができ、写真乾板28の代わりに補正さ
れた画像を撮像するための高精細CCDカメラ等の撮像
装置を用いることができる。
【0025】まず、本実施形態の焦点外れ補正装置の動
作原理について説明する。オリジナル画像(焦点の合っ
た画像)の振幅分布をo(x,y)、焦点外れの画像を
撮影した光学系の点像分布関数をh(x,y)、焦点外
れ画像をg(x,y)とすると、 g(x,y)=o(x,y)*h(x,y) ・・・(1) となる。ここで、*はコンボルーション演算を表す。
(1)式より、o(x,y)を得るためには、デコンボ
ルーションを行えばよい。コンボルーションはフーリエ
変換座標系で積演算となることを利用すると、 O=G/H=G・H'/|H|2 ・・・(2) となる。ここで、O、G、Hは、それぞれo(x,
y)、g(x,y)、h(x,y)をフーリエ変換した
ものであり、H'はHの複素共役である。(2)式よ
り、g(x,y)とh(x,y)がわかれば、それらか
らG、H'、|H|を求め、積演算を行うことで、Oが得
られる。最後に、Oを逆フーリエ変換すれば、oを得る
ことができる。すなわち、焦点外れの補正が可能となる
わけである。本発明の焦点外れ補正装置は、これらの積
演算及びフーリエ変換を、光学的に高速に行うものであ
る。
【0026】図1において、焦点外れ写真と同じぼけ方
をした焦点外れ点物体写真7(上記(1)式のh(x,
y)に対応)はフーリエ変換レンズ9の焦点位置に、ピ
ンホール11はフーリエ変換レンズ12の焦点位置に、
高解像度液晶パネル18(フーリエ変換された結果が1
/|H|2に対応)はフーリエ変換レンズ9の焦点位置
に、液晶空間光変調素子20は、フーリエ変換レンズ
9、12、26、27のいずれもの焦点位置に、焦点外
れ写真25(上記(1)式のg(x,y)に対応)はフ
ーリエ変換レンズ26の焦点位置に、写真乾板28はフ
ーリエ変換レンズ27の焦点位置にそれぞれ配置されて
いる。これは、上述したように、フーリエ変換座標系で
積演算を行うためである。
【0027】第1に、従来の焦点外れ補正装置と同様
に、被処理写真(焦点外れ写真)と同じぼけ方をした焦
点外れ点物体写真7(上記(1)式のh(x,y)に対
応)を用意する。
【0028】次に、図1に示すように、焦点外れ点物体
写真7及び高解像度液晶パネル18をフーリエ変換レン
ズ9の焦点位置に設置する。高解像度液晶パネル18に
は、焦点外れ点物体写真7のネガティブ画像を表示す
る。また、ピンホール11をフーリエ変換レンズ12の
焦点位置に設置する。そして、液晶空間光変調素子20
をフーリエ変換レンズ9、12の焦点位置に設置して、
He−Neレーザ2から発せられたレーザ光により、焦
点外れ点物体写真7のフーリエ変換像とピンホール11
のフーリエ変換像(平行光束)との干渉縞(ホログラ
ム)を液晶空間光変調素子20に書き込む。それと同時
に、別のHe−Neレーザ13を用いて、高解像度液晶
パネル18に表示した焦点外れ点物体写真7のネガティ
ブ画像をフーリエ変換した像のパワースペクトルを液晶
空間光変調素子20に書き込む。
【0029】一方、液晶空間光変調素子20の反対側か
らは、別のHe−Neレーザ21を用いて、被対象物体
である焦点外れ写真25を照明する。なお、ここで、焦
点外れ写真25の代わりに、焦点外れ画像を高解像度液
晶パネル等の表示装置に表示したものを被対象物体とし
てもよい。
【0030】その後、その焦点外れ写真25をフーリエ
変換レンズ26でフーリエ変換し、そのフーリエ変換光
を読み出し光として、液晶空間光変調素子20に照射す
る。すると、この液晶空間光変調素子20上で、上述し
たフーリエ変換座標系での積演算が実行される。それか
ら、液晶空間光変調素子20にて読み出された光(上記
(2)式のOに対応)は、フーリエ変換レンズ27で逆
フーリエ変換され、写真乾板28に入射される。その結
果、ぼけのとれた鮮明な像の写真が出来上がる。なお、
ここで、写真乾板28の代わりに、CCDカメラ等の撮
像装置で撮像することにより、図示しないコンピュータ
のデータとして取り込むようにしてもよい。
【0031】なお、焦点外れ点物体写真7を複数用意し
ておき、それを入れ替えることにより、最良の鮮明な像
を探すようにすることも可能である。
【0032】なお、本実施形態では、焦点外れ点物体写
真7を用いたが、この代わりに、高解像度液晶パネル等
の表示装置に焦点外れ点物体を表示させて用いてもよ
い。この場合も、焦点外れ点物体表示データを入れ替え
ることにより、最良な像を探し出すことができる。ま
た、高解像度液晶パネル等の表示装置を用いると、この
作業は実時間で高速で行えるので、逆に、最良な像が得
られる焦点外れ点物体のデータを探し出すこともでき
る。
【0033】すなわち、焦点外れ写真がディジタルデー
タとなっている場合、このデータを用いて、コンピュー
タで上述の(2)式の計算を行えば、より高画質な画像
が得られが、この数値計算を多くの焦点外れ点物体のデ
ータに対して行うことは、多大な時間を要するので現実
的ではない。これに対し、本発明の焦点外れ補正装置を
用いれば、予め最適な焦点外れ点物体のデータを探し出
しておくことができるので、1つの焦点外れ点物体のデ
ータに対する計算だけでよく、計算時間の短縮が可能と
なる。
【0034】ここで、コンピュータで焦点外れ点物体表
示データを作成する場合は、その点物体の振幅分布をガ
ウス関数等の関数を用いればよい。そして、点物体の中
心強度は、暗点の場合は対象となる写真の最も暗い場所
の明るさに設定し、輝点の場合は対象となる写真の最も
明るい場所の明るさに設定する。また、焦点外れの度合
いは、点物体を表現する関数の半径を変化させて設定す
る。
【0035】また、焦点外れ点物体写真7の代わりに用
いる高解像度液晶パネルとしては、光書き込み型の液晶
パネルがある。その場合、レンズを用いて焦点外れの点
物体を書き込むことができ、レンズの位置を制御するこ
とにより焦点外れの設定が可能となる。
【0036】また、焦点外れの点物体と同様に、焦点外
れ点物体写真7のネガティブ画像を表示する高解像度液
晶パネル18として、光書き込み型の液晶パネルを用い
ることができ、その場合には、レンズを用いて焦点外れ
の点物体を書き込んでもよい。この場合の光書き込み型
の液晶パネルは、読み出す際にネガポジ反転を行えるよ
うなものである。
【0037】なお、本実施形態において、高解像度液晶
パネル18と焦点外れ写真25の位置を交換しても、上
述の(2)式で示した演算を実行することができ、即
ち、焦点外れ補正処理が可能である。
【0038】なお、本実施形態では、一色のレーザ光源
(赤色のHe−Neレーザ)のみで焦点外れの補正を行
う場合、即ちモノクロ写真の焦点外れ補正について説明
したが、これに限定されるものではなく、本発明はカラ
ー画像の焦点外れ補正にも応用可能なものである。例え
ば、本実施形態と同様の光学系で、3原色となるレーザ
光源を用意して、3原色それぞれの画像に対して上述の
ような補正を行い、最後に3原色の補正された画像を合
成すれば、カラー画像の焦点外れの補正が可能である。
【0039】なお、本実施形態で用いた液晶空間光変調
素子20は、He−Neレーザ2から出射された光の偏
光方向が図面の紙面内平面にあり、このレーザ光につい
て最も効率的に位相変調できる方向にホモジニアス(平
行)配向したネマティック液晶を用たものである。
【0040】次いで、本実施形態で用いた液晶空間光変
調素子20について、図2を用いて説明する。図2は本
実施形態で用いた液晶空間光変調素子20の構造の概略
を示す断面図であり、31a、31bはガラス基板、3
2a、32bは透明電極、33a、33bは配向膜、3
4は液晶層、35はスペーサ、36は光導電層、37は
交流電圧である。図2に示すように、この液晶空間光変
調素子20は、ITO等の透明電極23a、23bが片
面にコートされたガラス基板31a、31bの間に、ネ
マティック液晶から成る液晶層34、液晶層34内の液
晶分子をホモジニアス(平行)配向させるための液晶配
向膜33a、33b、及び光導電層36である水素化ア
モルファス(a−Si:H)膜を挟んだ構造となってい
る。なお、スペーサ35は、液晶層34のスペースを保
持するためのものである。
【0041】光導電層36であるa−Si:H膜の形成
は、透明電極32bが形成されたガラス基板31b上
に、CVD法により成膜を行った。このようにして形成
したa−Si:H膜の特性は、暗導電率が10-10S/
cm、光導電率が10-7S/cm以上であり、その膜厚
を1.0μmとした。
【0042】さらに、透明電極32bと光導電層36と
が形成されたガラス基板31bと、透明電極32aが形
成された31aのそれぞれに、ネマティック液晶層34
をホモジニアス(平行)配向させるための液晶配向膜3
3a、33bを形成した。本実施形態においては、この
液晶配向膜33a、33bとして、SiO膜を用いた
が、これに限定されるものではなく、ポリイミドやポリ
ビニルアルコール等の高分子膜にラビング処理を施した
ものや、配向剤を塗布して形成したものを用いてもよ
い。
【0043】このようにして形成した液晶配向膜33
a、33bを対向させて、スペーサ35により隙間を形
成し、この隙間にネマティック液晶を充填し、液晶層3
4を形成した。本実施形態では、ネマティック液晶とし
て、位相シフト量を十分に大きくするために、大きな複
屈折を示すものが望ましく、メルク社のE44を用い
た。なお、本実施形態では、ネマティック液晶が、印加
される電圧の強さに応じて、ガラス基板面とほぼ平行な
状態からガラス基板面と垂直の状態に配向が変化する正
の誘電異方性を示すネマティック液晶をホモジニアス配
向にして用いたが、負の誘電異方性を示すネマティック
液晶をホメオトロピック配向にして用いてもよい。
【0044】上記のように、本実施形態で用いた液晶空
間光変調素子20の液晶層34には、ホモジニアス(平
行)配向ネマティック液晶を用いた。これは、He−N
eレーザから出射された光の偏光方向が図1の図面紙面
内平面にあるので、液晶層34が、この偏光を最も効率
的に位相変調できる方向にホモジニアス(平行)配向さ
せるようにしたものである。
【0045】なお、本発明の焦点外れ補正装置に用いる
液晶空間光変調素子20は、高空間分解能(高解像度)
が要求されるため、液晶層34の厚さは薄い方が望まし
く、本実施形態では液晶層34の厚さを2μmとした。
【0046】なお、本実施形態では、液晶空間光変調素
子20の液晶層34を成す液晶材料として、ネマティッ
ク液晶を用いたが、強誘電性液晶を用いてもよい。ま
た、液晶層34と光導電層36との間に誘電体多層膜ミ
ラーを介在させてもよい。
【0047】なお、本実施形態では、実時間ホログラム
素子として、液晶空間光変調素子を用いたが、これに限
定されるものではなく、BaTiO3やBi12SiO20
(BSO)等のフォトリフラクティブ結晶を用いてもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
焦点外れ補正装置によれば、光学的に高速かつ高精度に
焦点外れの補正を行うことできる。
【0049】請求項2の発明によれば、焦点外れ補正装
置において、焦点外れの光学系の点像分布関数、焦点外
れの光学系の点像分布関数の逆数、及び焦点外れ画像
が、フーリエ変換手段によりフーリエ変換され、そのフ
ーリエ変換された光が、実時間ホログラム素子に照射さ
れ、実時間ホログラム素子上で光学的演算が実行され
る。そして、その光学的演算の結果である実時間ホログ
ラム素子からの光を、逆フーリエ変換することにより、
焦点外れ補正が施された画像が得られるので、光学的に
高速かつ高精度に焦点外れ補正を行うことが可能とな
る。
【0050】請求項3の発明によれば、焦点外れ補正装
置の二つのフーリエ変換手段を単一とするので、装置の
小型化、低コスト化を図ることができる。
【0051】請求項4の発明によれば、焦点外れ補正装
置において、焦点外れの光学系の点像分布関数、焦点外
れの光学系の点像分布関数の逆数、及び焦点外れ画像
が、フーリエ変換手段によりフーリエ変換され、そのフ
ーリエ変換された光が、実時間ホログラム素子に照射さ
れ、実時間ホログラム素子上で光学的演算が実行され
る。そして、その光学的演算の結果である実時間ホログ
ラム素子からの光を、逆フーリエ変換することにより、
焦点外れ補正が施された画像が得られるので、光学的に
高速かつ高精度に焦点外れ補正を行うことが可能とな
る。
【0052】請求項5の発明によれば、焦点外れ補正装
置の二つのフーリエ変換手段を単一とするので、装置の
小型化、低コスト化を図ることができる。
【0053】請求項6の発明によれば、実時間ホログラ
ムとして液晶空間光変調素子を用いているので、光学的
に高速かつ高精度に焦点外れ補正が可能な焦点外れ補正
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による焦点外れ補正装置の基本的な光学
系の構成を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態で用いた液晶空間光変調素子の構造
の概略を示す断面図である。
【図3】従来の焦点外れ補正装置の構成を示す概略構成
図である。
【図4】従来の焦点外れ補正装置の構成を示す概略構成
図である。
【図5】従来の焦点外れ補正装置の構成を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 焦点外れ補正装置 2,13,21 He−Neレーザ 3,14,22 対物レンズ 4,11,15,23 ピンホール 5,16,24 コリメートレンズ 6,8 ビームスプリッタ 7 焦点外れ点物体写真 9,12,26,27 フーリエ変換レンズ 10,17 ミラー 18 高解像度液晶パネル 20 液晶空間光変調素子 25 焦点外れ写真 28 写真乾板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦点外れ画像を光学的に補正する焦点外
    れ補正装置において、 干渉性を示す光を発生する第1
    の光発生手段と、 干渉性を示す光を発生する第2の光発生手段と、 干渉性を示す光を発生する第3の光発生手段と、 焦点外れの光学系の点像分布関数を表示する点像分布関
    数表示手段と、 焦点外れの光学系の点像分布関数の逆数を表示する点像
    分布関数逆数表示手段と、 焦点外れ画像又は焦点外れ画像が表示された表示装置で
    あり焦点外れ補正が施される被対象物体と、 光をフーリエ変換する第1のフーリエ変換手段と、 光をフーリエ変換する第2のフーリエ変換手段と、 光をフーリエ変換する第3のフーリエ変換手段と、 光をフーリエ変換する第4のフーリエ変換手段と、 前記第1乃至第4のフーリエ変換手段によりフーリエ変
    換された光が照射される実時間ホログラム素子と、 該実時間ホログラム素子からの光を逆フーリエ変換する
    逆フーリエ変換手段と、 該逆フーリエ変換手段により逆フーリエ変換された光を
    受光する受光手段とを備えたことを特徴とする焦点外れ
    補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の焦点外れ補正装置にお
    いて、 前記第1の光発生手段からの光を2光束に分割する分割
    手段と、 該分割手段により分割された一方の光束を前記点像分布
    関数表示手段に照射する第1の照射手段と、 前記分割手段により分割された他方の光束の他方をピン
    ホールに照射する第2の照射手段と、 前記第2の光発生手段からの光を前記点像分布関数逆数
    表示手段に照射する第3の照射手段と、 前記第3の光発生手段からの光を前記被対象物体に照射
    する第4の照射手段とを設け、 前記第1のフーリエ変換手段が前記点像分布関数表示手
    段からの光をフーリエ変換するものであり、前記第2の
    フーリエ変換手段が前記ピンホールからの光をフーリエ
    変換するものであり、前記第3のフーリエ変換手段が前
    記点像分布関数逆数表示手段からの光をフーリエ変換す
    るものであり、前記第4のフーリエ変換手段が前記被対
    象物体からの光をフーリエ変換するものであり、前記実
    時間ホログラム素子が前記第1乃至第3のフーリエ変換
    手段からの光を書き込まれると共に前記第4のフーリエ
    変換手段からの光を読み出し光として照射されるもので
    あり、前記逆フーリエ変換手段が前記実時間ホログラム
    素子により読み出された光を逆フーリエ変換するもので
    あることを特徴とする焦点外れ補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の焦点外れ補正装置にお
    いて、 前記点像分布関数表示手段からの光と前記点像分布関数
    逆数表示手段からの光とを一体にする手段を設け、前記
    第1のフーリエ変換手段と前記第3のフーリエ変換手段
    とを単一のフーリエ変換手段としたことを特徴とする焦
    点外れ補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の焦点外れ補正装置にお
    いて、 前記第1の光発生手段からの光を2光束に分割する分割
    手段と、 該分割手段により分割された一方の光束を前記点像分布
    関数表示手段に照射する第1の照射手段と、 前記分割手段により分割された他方の光束の他方をピン
    ホールに照射する第2の照射手段と、 前記第2の光発生手段からの光を前記被対象物体に照射
    する第3の照射手段と、 前記第3の光発生手段からの光を前記点像分布関数逆数
    表示手段に照射する第4の照射手段とを備え、 前記第1のフーリエ変換手段が前記点像分布関数表示手
    段からの光をフーリエ変換するものであり、前記第2の
    フーリエ変換手段が前記ピンホールからの光をフーリエ
    変換するものであり、前記第3のフーリエ変換手段が前
    記被対象物体からの光をフーリエ変換するものであり、
    前記第4のフーリエ変換手段が前記点像分布関数逆数表
    示手段からの光をフーリエ変換するものであり、前記実
    時間ホログラム素子が前記第1乃至第3のフーリエ変換
    手段からの光を書き込まれると共に前記第4のフーリエ
    変換手段からの光を読み出し光として照射されるもので
    あり、前記逆フーリエ変換手段が前記実時間ホログラム
    素子により読み出された光を逆フーリエ変換するもので
    あることを特徴とする焦点外れ補正装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の焦点外れ補正装置にお
    いて、 前記点像分布関数表示手段からの光と前記被対象物体か
    らの光とを一体にする手段を設け、前記第1のフーリエ
    変換手段と前記第3のフーリエ変換手段とを単一のフー
    リエ変換手段としたことを特徴とする焦点外れ補正装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の焦
    点外れ補正装置において、 前記実時間ホログラム素子が液晶空間光変調素子である
    ことを特徴とする焦点外れ補正装置。
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